教会

概要

特徴

 カナティア神を信仰する宗教団体。→カナティア正教
 それぞれの解釈に従って派閥をつくり活動しているだけで実態としてはまとまりがない。

歴史

本編以前

 大陸が一つの旗を掲げて迷宮と戦っていた時代には辺境こそが教会が護るべき聖地と定め、全ての種族で協力し合い、魔法や魔道具の技術を広め、世界を豊かにし、辺境を手助けすることを目指していた。いつからか亜人奴隷の売買、魔道具技術の独占で荒稼ぎし権力を握り、魔石を安く買い叩けるように産地である辺境を苦しめたり、異端審問という名の拷問と凌辱を容認したりし始めた。魔道具を独占していることに胡座をかいて研究を行わず、手順を引き継ぐだけなので知識としては劣化し新たな魔道具を生み出す根本の基本技術が失われている。

本編

 辺境の魔石を求めてディオレール王国の第1王子や貴族に取り入り、辺境平定軍を編成する。迷宮皇の力を用いてオムイ領を滅ぼさんとするが黒髪の軍師によって阻止され、ここまでに投じたすべてを失った。
 黒髪の軍師を神敵に認定し、彼らを処刑することで失態を誤魔化そうと画策する。王族を王宮へ追いやり、その他有力な主導者を捕え、名実ともに教皇派の独裁状態とすることで権威を維持する。教国と教会の両面から王国に圧力をかけ、大司教の身柄の引き渡しに始まり王国の謝罪と賠償、辺境の魔石利権の譲渡、各種権益の移譲に教会の王家への干渉権、黒髪の軍師と黒髪の美姫達の身柄の引き渡しなどを求める。王国がそれに応じるはずもなく、交渉は進まない。王女アリーエールが辺境へ赴いたことで辺境に因縁をつけて暗殺部隊を送り込むも失敗。
 王族を人質にアリーエールを誘き出し連行しようと軍を差し向けるも悉く返り討ちに遭う。教国王家より王国の辺境征伐に兵力を結集し東部に配置しておいたところ王女軍と戦う以前に多くは壊滅し無力化されて、残党もしっかり王女軍やそこに合流した教導騎士団に殲滅されていく。また王城では教国軍が決起して大聖堂の外は次々に降伏してしまう。聖都の市民や教導騎士団の家族を人質にしようにも工作員は音信不通であり、為すすべなく陥落した。また大聖堂への侵入者を抑えられず教皇派の幹部は悉く死亡。

組織

聖職者

 清貧を掲げるどころか飽食に明け暮れ、国家予算すら浪費している者ばかり。その分、下っ端の一般兵まで金が行き届かず貧困を起こしている。


現教皇派

 辺境を汚れた地と呼び、大迷宮に神敵を封印したと公言している。迷宮の利権を求めて英雄や勇者を仕立てて、本当に活躍すると抹殺して裏切り者と罵る。利権を求めて聖戦と称した侵略を繰り返し、一部では選民思想も見られる。

反教皇派

 アリアンナなどは伝承派と呼ばれる最古の派閥であり、辺境への悪意も無いどころか支援を呼び掛けている唯一の派閥。獣人差別にも奴隷にも反対の立場にあり、現在では異端に近い扱いを受け、武力などを持たないように監視されている。いわゆる原理主義。偶像崇拝の禁止, 平等主義などを掲げる。

神人派

 初代教皇の派閥。人族を神の子、自分達を神の導き手と称する狂信的で熱狂的な独善的人族崇拝の異端排除主義者。帝国派の現教皇に与しつつそれ以前から教会を操り、影から教国を支配してきた一派。魔道具の生産を牛耳り、大聖堂の魔力を大量に消費してきたすべての元凶。また大聖堂が大迷宮への防衛施設であることを知り、近くの聖堂に立て籠もっている。

教会軍

 総合力は高いものの、武装と魔道具による底上げによるもので個人の実力は低くLv40後半ならかなり高い部類。主に毒と状態異常を多用し、それに対抗できる装備の輸出を国が制限しているので侵略戦争を有利に進められていた。
 迷宮皇の魔力を伝播させ呼応させる魔道具によって迷宮氾濫を人工的に引き起こし他国を侵略、それを神罰と称していた。
 教会という組織に仕える軍だけでなく、各派閥に仕える軍も教会軍。主力は第1師団と第3師団。第2師団は防衛の専門部隊で、全10師団だけど第10は警備と輸送、第9は新兵の育成師団で実質は8つの師団。


教会騎士団

 教会が抱える騎士団。Lv30にも満たない。装備は薄い鉄板に「耐物理攻撃(小)」と「耐状態異常(小)」の効果付与されただけの甲冑。
 本来は辺境に赴き魔物と戦うための部隊だったらしいが、名ばかりの世襲騎士団に落ちぶれ辺境に赴きもしないから辺境では普段着以下の薄い装備に頼り、本当の戦いを知らないのに民衆を相手に自信満々になっていた。
 ちゃんと街の人達と融和的に共存出来ている部隊だってあるので全部が腐っているわけではない。

聖堂騎士団

 教会騎士団よりも上位の騎士団。Lv30程度。

教導騎士団

 教会騎士団の最高峰。辺境に身を投じる大陸中の教会騎士団を教え導くために創設された、誉れある騎士団。その紋章に記されしは”魔を滅ぼす剣とならん”という盟約。
 数こそ少ないが一騎で百の兵を屠るという完全実力主義の精鋭中の最精鋭とされ、登場初期の時点で装備はともかく練度とLvは格別だった。辺境でいえば年長孤児っ子と同伴できるくらいには強い。教皇を支持するほどでなくても恐怖心から服従する者が少なくなかったが、ハートマン式の訓練で性根から鍛えなおされた。


魔導騎士団

 魔法戦部隊と大盾部隊が組んで、魔法や魔道具によって迷宮下層並みの状態異常や毒を放つ。

騎士猟団

 個人戦闘特化の部隊。

異端審問部隊

 教皇直属の部隊。暗殺, 処刑, 捕縛, 拷問を行う部隊として人々の心を恐怖で縛る。投網 , 大鋏, 大鎌, 鉄の爪, 十字槍, 斧, 剣, 分銅付きの投げ縄, チャクラム, 投げ矢, 大槌, 大斧など不気味な武器を扱う。耐状態異常や耐毒の装備や気配遮断の魔道具は標準装備。

暗殺部隊

 各種毒物に、拘束や圧力の魔道具に、硬直, 麻痺, 失明, 混乱, 気絶, 即死など状態異常を敵に与える武器装備。暗殺することに特化しているので正面からの戦闘は不得手。

長老衆

 代々一族で大聖堂の維持と調整を行なっている管理者。教皇とも全く接点はなく、教導騎士団々長であるガシャクルスでさえ実態を掴めない存在。元々は教会外部の組織だが、兵力の駐屯と大量の魔石を条件に教会に与した。教会の宝物殿の聖遺物や宝伝を独占し子飼いの教会騎士に与えているなどの噂もあったが、実態は全く異なる。
最終更新:2025年05月06日 10:52