人間の聴覚が感じる音の強さであり、感覚量(
心理量)のひとつである。
純音の場合、音波の物理的音圧が増大するほど音は大きく感じる。
複合音の場合、音波の運動エネルギーが増えるほど音は大きく感じられる傾向にあるが、単純に大きくなるとは限らない。
等ラウドネス曲線は、横軸は周波数(Hz)、縦軸は音圧で、ふつうの人間が感じるはずの大きさを音圧レベルに比例する量として評価した心理物理量で、単位はホン(フォン)である。
振動数が1000Hzで音圧レベルがp
デシベルの純音を聞いた時の音の大きさをpフォンと定義し、他の振動数ではふつうの人がpフォンの1000Hz純音と同じ大きさと感じる音をpフォンの音と定義する。
音圧レベルに比例する量であるということから、音の大きさのレベル(loudness level)ともいう。
計測方法により異なる曲線が得られ、どれが正しいという定義は現状存在しないが、ISOで標準化された値がある。
30デシベルの音を40デシベルにすると、物理的の音圧は10倍になるが、知覚的には10倍大きい音と評価されるとは限らない。
等ラウドネス曲線で定義された単位フォンは、知覚的な音の大きさの差を表しているとはいえない。
物理的音圧と主観的音量を数値的に報告したものとを比較すると、音圧が約10デシベル(10倍)増大すると知覚的には音の大きさは2倍に評価される関係にある。
この定義による音の大きさはソーンという単位で表現される。
S.S.スティーブンスによる最初の定義では40ホンの音を1ソーンとしている。
最終更新:2009年08月10日 00:35