概要
カーマフォルトは、
ユミル・イドゥアム連合帝国イドラム皇帝直轄領の首都。連合を構成する加盟国のうち、直轄領最大の都市であり、政治の中心地となっている。基本的には一般市民が低層第1区画(平民街)に住んでおり、平民が日常的に利用する施設はここに集中している。また、観光客も中立国より上のカテゴリに属していれば自由に出入りが可能。中層第2区画(貴族街)においては、中央貴族が暮らす宮殿や政府関係の施設が密集している。友好国からの観光客はツアーで、同盟国の客人は自由に出入り可能。上層第3区画(中枢本拠点)は一握りのエリートしか居住が許されておらず、帝都では聖地のような扱いを受けている。行政施設や皇室の施設が建てられており、皇室関係者や近衛騎士団や中央貴族の者以外は帝都の市民であっても出入りが制限されている。同盟国の観光客も共通でツアーやイベント時以外の自由な立ち入りは出来ない。
歴史
旧
フォフトレネヒト皇国の首都として栄えていたカーマフォルトは大戦時に一旦首都の座をレーゼルタスへ明け渡していたものの、戦後スフィア王朝の一族(イドラム2世)が皇帝になると再び首都としての地位を得る。
特徴
建築物は全てレンガや鉄筋コンクリート製で新たに建造物を建てる際は昔ながらの手作業にて行われる。
大使館以外の帝国が保有する建築物や臣民達の住居には道路に面した場所に帝国国旗の垂れ幕を下げる事が行政法で決められている。
主な公共施設
中間交通区画
中間交通区画は、低層第1~上層第3区画の間に伸びる接続地点とされる。ここには、近衛騎士団所属のカーマフォルト騎士隊が駐在しており、通行証を提示する必要がある。
作:PixAI
フォルステーヤ中央通り
旧レーツカ門から市街地と貴族街を抜け凱旋門を潜りスフィア王宮へ続く片側8車線と広い歩道のあるメインストリート。レネヒト様式の建築が並ぶ観光地でもある。
4代目フォフトレネヒト皇国の女皇帝フォルステーヤ・ヴィスプローメ=フォレルト・ケルフィリアが現在の形に整備させた事からこの名称となった。
凱旋門(戦勝門)
市街地と貴族街を隔てており、4つのビルが足となっている巨大な凱旋門。各階層の中間接続地点に一つずつ存在する。
当初はイドゥニア大戦の勝利を見越して建設されていたが、敗戦を迎えたため、目的を変更し平和のための門として完成した。内部は貴族や平民の両方が利用可能な複合施設となっており、ホテルやデパートが入っている。
カーマフォルト帝団開発(さらに通称カーマフォルト地下鉄)
正式名称を帝国内務省交通局首都カーマフォルト公共交通開発団地下高速軌道線という。内務省が運用する全5路線の地下鉄。一部の路線はシェルターや軍事路線としても使われている。
上層第3区画(中枢本拠点)
スフィア王宮
フォフトレネヒト皇国スフィア王朝時代に建造された王宮。現在は皇帝トローネが住む。簡易的な防空能力もあり、高射砲塔の役割も兼ねた。皇帝に忠誠を誓う全臣民は毎日スフィア王宮の方角に向かい偉大なる皇帝トローネに祈りを捧げる。
王宮自体は5階層に別れており、トローネが居住する最上階に建設された天領館には皇帝と
近衛騎士団と一握りの人しか入ることができない。
画像は、スフィア王宮の上層階(天領館)
作:Midjourney 加工:
@Freeton2
聖地神殿
フォレルスフィア教聖地派の総本山たる神殿。一部は観光用に解放されている。
作:PixAI
中層第2区画(貴族街)
帝国繁栄資料館
フォフトレネヒト皇国やその歴史に関わる貴重な資料が保管されており、国外からも観光客が絶えず訪れる。なお戦時中にセトルラームから盗み出した美術品も戦利品として保有しており、幾つかは返還要求に応じたものの未だ大半はここで展示されている。
旧情報集積院ビル。共立公暦550年まで内務省の一組織が使用していた建物。内務省が別の場所に新しいビルを建設し撤退した後、しばらくは閉鎖されていた。フィロム・アーツ学会支部が帝都へ支部を置く事になった際、情報や資料の保管庫が大量にあるこの場所が選ばれた。
低層第1区画(平民街)
カーマフォルト海上宇宙港
海に面した都内北西に位置する。旅客宇宙船専用港。皇帝が国外に赴くときは、ここから出発するため宮殿の様な姿をしている。
作:PixAI
主な外国大使館
宇宙新暦4690年に完成した地上20回建てのセトルラームビルという名前の鉄筋コンクリート製ビルに入っている。
1階にはセトルラームの伝統料理を提供する食堂があり、一般の市民にも解放される。2階〜5階にはセトルラーム軍の施設となっていて常に連邦警備部隊が常駐した。
外交上の理由から、6階にはキルマリーナ大使、7階にはメイディルラング大使が常駐している。
8〜10階には貴賓室や大統領護衛用の兵員室も完備している。ここには即時運用可能な特殊部隊を配備した。10階以上には会議室やダンスホールなど、セトルラームが主催するイベント施設が多く配置されている。
19階には高さ50mの巨大な会議場があり、公式の外交行事でたびたび使用されている。
大使館本館の20階には、戦闘機が5機駐機可能な発着場が整備された。屋上には小型戦闘艦が1隻停泊できるスペースがある。
作:PixAI
セトルラーム大使館の隣に建設されたが、998年の関係悪化に伴って同999年に閉鎖された。建物自体の管理はセトルラーム政府に委ねている。
ソルキア大使館を兼用している。
建物は共立公暦463年に完成した新築で、それまでの短期間は一時的にセトルラーム大使館が兼用していた。
この時期は帝都中心部の貴族街に余剰スペースが無かったため、凱旋門にほど近い市民街に建設された。
帝都市民街の南端にある元貴族の屋敷を流用した建物を使用、カルスナードの伝統を尊重して大使館裏側に広い畑があり、大使館の食事などは本国の生活と同じく極力自給自足で賄われている。
共立公暦970年に完成した。比較的、新しい建造物。
治安
帝都には偉大なる皇帝陛下が政務を行うスフィア王宮が存在し、帝国の最重要拠点に指定されているため、警備は近衛騎士団の組織であるカーマフォルト騎士団が行っている。
国際関係
エピソード
とある時代の記録。偉大なる
トローネ皇帝陛下は、古典古代から栄えし神の都、原初の皇都カーマフォルトが接するに相応しい提携先を検討していた。この話を聞いた時のロフィルナ大使は、我先にとスフィア王宮を訪れ、
革命記念都市グロノヴェイルとの姉妹都市提携を申し出たのである。これに対し、トローネ皇帝陛下は柔和な表情を浮かべ、前向きに事を進める意向を示したというが、その実、
ロフィルナ王国を取り巻く国内外の紛争を危惧しており、どのように断るべきか頭を抱えていたのが実情らしい。下手に断ればめんどくさいことになる……。帝国外務省を通じて、この話を聞いた
隣国の
ヴァンス・フリートン大統領は、トローネ皇帝陛下に対し、
ロフィルナ連邦共同体を代表する姉妹都市の設定を提案したのだという。これにより、絶好の口実を得たトローネ皇帝陛下は、
コックス大宰相に事の経緯を説明(脚色)。執拗にグロノヴェイルとの提携を迫る駐在大使を引き上げさせ、その上でコックスに五剣義勇勲章を与えた。これにより、晴れて指導者としての箔を付けたコックスはニッコリ。ロフィルナ政府の面目を潰すことなく、ルドラトリスとの提携が決定し、トローネ皇帝陛下の頭痛も無事解消される流れとなったわけである。
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最終更新:2025年02月09日 23:04