セトルラーム共立連邦 > 惑星軌道軍 > 海上防衛隊


概要

 セトルラーム連邦国防軍の海上防衛隊は、惑星軌道軍の一部として設立され、惑星の海域および周辺空間の防衛に特化した組織である。海上防衛隊は、敵の海上侵攻や海域における脅威に対する防御の最前線を担当し、セトルラーム共立連邦]の領海とその市民の安全を確保する役割を担っている。この部隊は、複数の専門部隊で構成され、それぞれが特定の任務と役割を持つ。海上防衛隊は、セトルラームの安全保障戦略の一翼を担い、海洋および周辺空間の安定と安全を確保するために設立された。連邦の広大な海域と宇宙領域を防衛するため、海上防衛隊は高度に訓練された兵士と最先端の技術を駆使し、常に高い即応能力を保持している。これにより、海上防衛隊は敵の海上侵攻や宇宙からの脅威に迅速かつ効果的に対処することが可能となっている。海上防衛隊は、戦略的に重要な海域や宇宙空間の防衛を専門としており、複雑な地理的条件下でも高い機動力と持続力を発揮する。

 各部隊はそれぞれ専門的な役割を持ち、海域および宇宙空間における多様な作戦を遂行するために編成されている。これにより、海上防衛隊は多層的な防衛網を構築し、連邦の防衛能力を最大限に引き出している。海上防衛隊は、単なる戦闘部隊としての役割だけでなく、災害時の救援活動や特殊任務にも積極的に参加している。自然災害が発生した際には、迅速に現場に駆けつけ、被災地の復旧と安定化に尽力している。また、極限環境での作戦能力を持つ部隊は、未知の海域や宇宙領域での探査および救助活動を行っている。海上防衛隊は、常に技術革新と戦術の改良を追求しており、連邦の防衛力を維持・向上させるための努力を続けている。部隊は最新の戦術シミュレーションや演習を通じて、兵士の戦闘能力を高め、常に即応体制を維持している。これにより、海上防衛隊はあらゆる状況に対応できる高度な柔軟性と適応力を持つ部隊として機能している。

歴史

 ことの始まりは宇宙新暦1386年。ルドラス率いる移民船団は後に連邦の首都星となるゼスタルへ降下し、ルドラトリス一帯の開発に着手した。同時に複数の調査チームも編成。それぞれの指揮下に武装探査艇を割り当て、護衛部隊として立ち上げたのが新天地における海上戦力の起源とされる。この部隊は、以後の100年の間に数を増やし、同1486年、セトルラーム共立連邦の建国をもって公共安全管理局直属の治安維持軍に組み込まれた。海上警備に特化した本部隊は当初、宇宙時代における主要な戦力としては期待されておらず、臨検と称して大陸間の貿易を妨げる等の威圧を繰り返したことから、次第に「無駄飯食らいの節約対象」として蔑まれるようになった。それから更に数世紀が経過し、外敵との戦いが本格化すると、航空宇宙艦隊はイドゥニア星系まで反転攻勢を続け、母なる惑星(第2惑星イドゥニア)に到達した。しかし、帝国海軍による強烈な対空放火の洗礼を前に想定以上の損害を被った連邦軍は、その費用対効果の良さに衝撃を受け、ここでようやく海上戦力の有用性が認められたのである。外気圏以遠からの重爆撃をもって敵国もろとも地上世界の広域を焼き払う選択肢も提示されたが、本作戦の目的は「イドゥニア世界の解放」であって「必要以上の破壊を禁じる」旨の厳命を受けていたことから、時のアリウス上級大将を含む多くの艦隊指揮官が渋々本国の解釈に従った。驚くべきことに、この時代のセトルラーム空軍には有効なピンポイント爆撃の手段が実装されておらず、仮に敵の海軍基地を潰しにかかった場合、周辺の被害状況によっては「必要以上の破壊」に該当するものと見なされ、本国内政において一強体制の確立を目論むフリートン大統領から責任を問われる恐れが浮上したためである。

 一方、帝国領域最奥(特にフォフトレネヒト)への逆襲を目論む時のヴァンス・フリートン独裁政権は、増派に至るまでの暫しの間、従来の殲滅計画を凍結。イドゥニア空域に展開する全ての宇宙艦隊に制空権の維持に徹するよう伝え、その穴埋めを当時独立していたイドゥニア西方大陸のフリーネア王国(現:連邦特別行政区)に委ねた。元より、帝国に対して復讐心を滾らせていたフリーネア海軍はセトルラームの後ろ盾を背景に着々と海軍戦力を増強し始め、これが後の大陸解放作戦に寄与したわけである。同4000年以降、複数の独立国によって創設された連合艦隊は当時の帝国本土(レシェドルティ地方)を脅かすようになり、最終的に数千万からなる規格外の陸戦部隊を投じて多くの地域を制圧した。更に増派された航空宇宙戦力との連携も強化しつつ、確実に帝国側の防衛部隊をジャゴラス方面の海岸線に追い詰めていったとされる。その間、イドゥニア各地に「セトルラーム海軍」の基地が建設され、その威力は終戦に至るまで無慈悲に拡大した。そうした歴史を踏まえて、海戦の効力を認めたフリートン大統領は、イドゥニア世界において一定規模の艦艇を残し、以後、緩やかな改装を繰り返した。共立公暦0年。誉れ高きセトルラーム海軍は、惑星軌道軍直下の海上防衛部隊として改編され、共立秩序の維持に欠かせない安全保障の要となった。

組織構成

艦隊司令部
 海上防衛隊の作戦指揮を統括する司令部であり、艦隊全体の戦術運用と戦略立案を行う。司令部はリアルタイムで各艦艇の状況を把握し、迅速な指示を出すことが可能である。

海洋戦闘艦隊
 主に駆逐艦、巡洋艦、フリゲートなどの戦闘艦で構成され、高い機動力と戦闘能力を持つ。これらの艦艇は、敵艦隊に対する直接的な攻撃および防御を担当する。

潜水艦部隊
 高度な隠密性と攻撃能力を持つ潜水艦で構成され、敵の海上戦力に対する奇襲攻撃や偵察任務を遂行する。潜水艦部隊は、海中からの攻撃および情報収集において重要な役割を果たす。

航空戦力部隊
 航空母艦を基盤とし、戦闘機、攻撃機、偵察機などを運用する部隊。航空戦力部隊は、空からの攻撃および防御を担当し、海上および沿岸の安全を確保する。

沿岸防衛部隊
 沿岸地域の防衛を専門とし、砲台やミサイルシステムを用いて敵の上陸を阻止する。沿岸防衛部隊は、海岸線を守る重要な役割を果たす。

支援艦隊
 補給艦、医療艦、修理艦などの支援艦で構成され、海上防衛隊の作戦継続を支える。支援艦隊は、前線での長期作戦を可能にするための重要な補給とメンテナンスを提供する。

指揮系統

 海上防衛隊は、連邦国防軍全体の指揮系統の一部として機能しており、その運用は厳格かつ効率的に行われている。最高司令官は憲法上筆頭公爵となっているが、実質的な指揮権は連邦大統領が握っている。連邦大統領の指揮下で、国防大臣や海軍司令官が海上防衛隊の運用を監督し、戦略的な意思決定を行う。各部隊の指揮官は、その部隊の戦術的運用を指揮し、上級指揮官からの命令を遂行する責任を負っている。最高司令部は、最新のリンクシステムを用いて各艦艇と常時リアルタイムの接続を保ち、迅速かつ適切な対応を行うことが可能である。これにより、海上防衛隊は高度な即応能力を持ち、あらゆる海上および沿岸の脅威に対応することができる。海上防衛隊は、連邦国防軍の他の部隊と緊密に連携して作戦を行い、統合された防衛体制を構築している。これにより、セトルラーム共立連邦の防衛力は最大限に強化され、連邦の安全保障が確保される。このように、海上防衛隊は高度な組織構成と効率的な指揮系統を持ち、連邦の防衛に不可欠な役割を果たしている。

主な戦力

現役艦艇

新世代令咏術式洋上汎用駆逐艦テルナス級全長165m,全幅21m
 共立公暦200年に計画され、同250年から155隻建造されている海上駆逐艦。動力から室内のライトに至るまで全ての制御を令咏術によって制御しており、コルナス級汎用巡洋艦から更なるコンパクト化に成功した。常時、ビルド・ネットワークによる監視技術も使われ共立公暦400年代までの警備艦の中では最高クラスに近いが、極端なコンパクト化の為、船員スペースが多少窮屈になってしまった。現在は第二世代令咏術式汎用駆逐艦の開発が進み主力の座を引きつつある。退役済みの中から20隻をファルランベルク王国へ輸出し、同国海軍所属の海域警備母艦として運用中。

リオグレーデ・インスニア級海上護衛艦(巡洋艦)
 セトルラーム共立連邦が宇宙新暦4257年から建造を始めた巡洋艦。1号艦〜5号艦まで試験的に建造されて以降、多少仕様変更を行った上で量産された。短期間で大量に建造され、後の反攻作戦に貢献した歴史を持つ。現代では386号艦だけを残して全て引退済み。386号艦は始祖惑星イドゥニアで海上警備活動を行う哨戒艇の母艦として活躍しているが、外観は当時の面影が殆ど無くなるほど改造されて久しい。

エヴァーノス級原子力戦術機動潜水艦:全長155m,全幅18.2m
 宇宙新暦3955年から建造が始まり、宇宙新暦4500年までに60隻が建造されて来た。この間、動力を核分裂から核融合に切り替え、細かな武装を刷新するなどの改装措置を講じている。その利便性から、対艦戦闘を含むあらゆる局面に対応し、長らく海域作戦の要として活躍した。艦名の由来は、宇宙正暦の時代(先ロフィルナ期)に海軍の装甲戦列艦を指揮し、活躍したエヴァーノス艦長から。今日では初期に作られた5隻が引退済みだが、残りの50隻は全てイドゥニア星内のフリーネア周辺に配備されて久しく、抑止力としての任務を担っている。大戦時には5隻が戦没。ノイズキャンセル機能が優れており、海中では「ほぼ無敵」と評されるも、海面に浮かんでいる時に連合帝国のジャゴラス級やアールドラニオス級重戦艦から砲撃を受けたり、衝角を当てられるなどして沈没することもあった。

作:トロ猫DX

保存記念艦

 保存記念艦とは、過去に退役した軍用艦のうち、祭事または商業目的での運用を認められた旧式艦船全てを指す。

ロフィルナ級洋上空母
 バラトナ級巡航戦艦の設計を改良して建造された全通甲板式空母。大戦末期に就役し、帝国海軍に大打撃を与えた。カタパルトが前に2機、ジャゴラス級を改造した小型空母や補給艦の設計を流用する連合帝国の空母艦隊を苦しめた。連合帝国海軍からは死神の異名を貰い、最終的に戦艦68隻、空母57隻、巡洋艦428隻、小型艦380隻、輸送艦7752隻の戦果を上げた。終戦時までに撃沈されたのは38隻。現在は記念艦として、ルドラトリスの港に1隻のみ係留されている。

バラトナ級海上戦艦
 かつての戦争で惑星イドゥニアへ侵攻した際に戦闘艦が不足し、フリーネア王国(現:特別行政区)に建造を委ねた戦艦。後のラノリーネ本島攻略作戦に投じられた最後の艦級だが、引き続き戦後も建造が続けられ、共立公暦5年まで稼働していた。ロフィルナ級空母は、この戦艦の設計を元に建造されている。現代では全艦退役して久しいが、このうち2隻が船体と艦橋の一部だけカロペラユアスにある浮桟橋と桟橋上にある飲食店として設置された。海上戦艦としては稼働できないため、海に浮かべているだけの物体となる。後に遺産の管理権を巡る訴訟に発展したが、最終的には連邦裁の判決に従い、『飲食店としては稼働する記念艦』としてカテゴライズされた。以上の経緯から、管轄権を巡る記念文化省と産業経営省の対立が生じ、民間企業トラゾルス・グループの管理化に置かれている。

ユリーベル級海上戦艦:全長216.5m,全幅32.3m
 帝国のジャゴラス級重戦艦に対抗して建造されたセトルラーム連邦の戦艦。他の旧式戦艦と比べて現代型に近い構造をしており、前に2つの3連装主砲と大型対空散弾砲が4つ、更にレーザー砲が1つ。後ろに12基の連装主砲と2基の魚雷が搭載される。当初は運用実験艦として用いられた。ジャゴラス級やロフィルナ級に対抗するため、短期間に440隻建造し投入に至った。今日では全艦廃艦されて久しいが、1隻のみ首都星ゼスタルにあるテオトーラの港に記念艦として保存されている。


作:トロ猫DX

  • 2番砲塔から砲撃を開始するユリーベル級

作:トロ猫DX

  • ユリーベル級の砲撃を受け、沈没する連合帝国の小型輸送艦

作:トロ猫DX

グレーディン級海上装甲巡洋艦
 大戦当時にセトルラーム海軍が建造した装甲巡洋艦。本来はパレスポル方面の海洋惑星用に建造されていたが、大戦後期に宙域特殊輸送艦を使い反抗作戦の為に惑星イドゥニアへ投入された。小型だが、非常に硬い装甲を持ち居住性も考慮され快適に航行できるが巡洋艦の中では速度が一番遅いという難点もある。最大140隻建造されたが、その中でイドゥニアに輸送されたのは120隻となる。そのうち15隻が戦没し、終戦時には105隻が残存。戦後復興に重用され、かなり後の時代(共立公暦2年)まで使われていた。この間、ろくに整備もされず、ボロボロの状態となって久しい69号艦の引退をもって完全に支援艦艇としての運用を終えたが、大戦当時を知る元軍人らの意向を受けて復元され、戦争の苛烈さを伝える教材の一つとして保存されている。その名誉ある艦名は、航空宇宙軍にて配備予定の巡航駆逐艦グレーディン級に受け継がれた。

ローベル・ティオ級海上戦術補給艦
 大戦当時にセトルラーム海軍が建造した大型補給艦。戦地での強行補給を目的とし当時の大型補助艦船の中ではトップクラスの速度を出せる。全部で15隻建造され1隻が戦没。1隻が強行補給中に浅瀬に乗り上げ、グレーディン級海上装甲巡洋艦1隻と共に座礁してしまうが、残り13隻は大戦を無事潜り抜け、戦後復興にも活躍した。現代では全艦引退し、11号艦のみ保存されている。艦名は航空宙軍が保有するローベル・ティオ級空域作業艦に受け継がれた。

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軍事
最終更新:2024年12月09日 01:23