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概要

 当記事では、セトルラームにおいて共存する主要構成民族を纏める。

主要構成民族

ロフィルナ人

 星間機構の圧政に反発し、航路外に逃れた移民集団の多数を占める。二足歩行生物。惑星イドゥニアにおける断種政策から異星人との混血を繰り返した結果、多種多様な人種に枝分かれしていった。大戦終結以降は、その種族要件を見直す動きが加速し、ロフィルナ王国にルーツを持つ全民族を指す用語として再定義された経緯がある。当然、ツォルマリア人のような姿の「ロフィルナ人」もいれば、ケルジャーナ人の特徴を持つ「ロフィルナ人」も存在するため、人種による区別はもはや不可能とされて久しい。本来、王国系と呼ばれるロフィルナ人は金髪緑眼、白い肌を有し、現在の連邦人とは似ても似つかない姿であることが多いようである。性質としては、敵に対して過大な闘争心を滾らせる傾向が強く、たいていの戦いにおいて夥しい数の死傷者を出していた。そうした抵抗の文化は現代社会においても色濃く引き継がれており、ロフィルナ圏の治安が悪すぎる大きな要因としてミーム化されている。

ツォルマリア人

 エルフのように長い耳が特徴的な人種。地域によっては垂れ下がった耳を持つ民族も存在し、その集団構成は多様である。地域毎に様々な色合いのツォルマリア人が存在するが、原始本国系に限ると、淡い水色系統の頭髪(体毛)に同様の瞳を持った統一的な民族で占められる。種族間混血が忌避されていた時代に遺伝子改変を繰り返し、多くの人類から危険視されていた。長らく世代航行してきた経緯から、それぞれが独自の進化を遂げており、集団によって体格差が極端である。そのため、食事の傾向も様々だが、共立機構による世界統治が安定していくにつれて徐々に草食化の一途を辿っていった。過去の覇権競争の歴史から、この宇宙において広く分布し様々な文明国家を形成している。過去の人体改造の影響からキメラ化したまま知性が低下した個体もおり、ある未開惑星において原始的な生活を営む集団も確認された。

ケルジャーナ人

 高重力高熱環境下において発生した。一般的にはドワーフとよく似た人種。ツォルマリア人の侵略を受け強制進化を促された歴史があり、過去大戦の一因となった。本来の姿は、全身厚い体毛に覆われ体格も逞しい傾向にあるが、テクノロジーが進む今日では他種族と比較し、それほど変わらない姿となったケルジャーナ人も多数見られる。一部のケルジャーナ人社会では種族としての力強さを何よりも重視し、「毛なし」を異端視する風潮も残ることから連邦政府は細心の注意を払って彼らの文化をリスペクトしている。過去の弾圧を経験した多くのケルジャーナ人がツォルマリア文明に対する強い怒りを抱えており、時に炎上の原因となることも少なくはないが、全体としては概ね和解が進んでいるという。

テルスヴィネル人

 大戦終結以降、セトルラームに移り住んだテルスヴィネル族の末裔。体の一部に鱗があり頭には2本のツノがある。連邦軍は、かつての反攻作戦において占領したテルスヴィネルの都市を焼き払い、大勢の捕虜からツノを折るなどして非道の限りを尽くした。この行為は後に帝国政府から指弾され、一時国際問題となるも、双方ともに事態の収束を優先した結果、賠償が行われることはなく終戦に至った。それから暫しの時が経ち、両国の関係が安定すると、時の有志連合は連邦に被差別種族を保護するよう勧告し、当時のフリートン政権は一定の理解をもって当事者への保障を申し出たのである。当時、「ツノなし」に対する差別が横行していた帝国では、この連邦政府の提案を受け入れ、仕方なしに支持する者が続出した。連邦に対する憎悪が消えてなくなったわけではない。しかし、連邦がテルスヴィネルに対する保障を履行したことが伝わると、更に移住を希望する者が増え始め、帝国政府による合意のもと、救済という名の棄民政策が実行されたのである。このような歴史は連邦国内においても負の側面が強調され、いつしか触れてはならぬ政治的タブーと化した。現在、連邦国内に住む全てのテルスヴィネル人が新憲法の名の下に国民としての権利を享受している。

スクルニ人

 戦後、セトルラーム連邦に移り住んだスクルニ族の末裔。体が小さいことを特徴とし、他の人類種をまとめて「巨人族」などと一括にする向きもある。連邦国内においては元々精密機械の点検に重用され、一時メンテナンス業界を席巻した。しかし、ナノマシンによる自動修理システムが普及すると、徐々に技術者としての優位性を失い、シェアを奪われてしまう。尤も、それで追放されるわけでもなく、他の移住民の中では比較的恵まれた生活環境を謳歌した。現在も一部の事業分野において一定数のスクルニ人が活躍し、知る人ぞ知る伝説のメカニックも排出するなど、帝国からの移民としてはそれなりの人気を得ているようである。また、連邦国内では緑髪のスクルニ族が多い模様。一部はアリウス女大公直属の整備士として働く。

ケルフィリア人

 惑星フォフトレネヒトにおいて誕生した。狐耳に狐の尻尾がついた種族。銀髪や金髪が多く、他の種族よりも高い知能を持つことに定評がある。過去の大戦においては、帝国に対し反攻へと転じた連邦陸軍によって大勢のケルフィリア人が装飾品の材料として捕殺された。このことは、長らくセトルラームが恨まれる主な要因の一つとなり、後に連邦政府が自主的な保障を行うほどの政局案件となってヴァンス・フリートン大統領を苦しめたとされる。帝国政府の発表(偏向情報)によると、高い知性を有するらしく連邦国内でも様々な要職を担った。中にはケルフィリア人が討議の主導権を持つ地方議会も存在するが、一部では種族としての知能に優劣をつける動きも見られ、州自治体における差別対策が進められている。フリートン大統領は、こうした情勢を憂慮し、人種によって職業選択の幅を狭めないよう務める意向を示した。

著名な人物


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社会
最終更新:2023年02月03日 18:36