真紅が発した問いかけに、一同は完全に凝固してしまった。3姉妹はあんぐりと口をあけて、眼をまん丸に見開き、真紅を見ている。

「な、なんということをいいだすのだ。この馬鹿娘が!」ややあって、ガフンダルの叱責が飛ぶ。

「だってぇ、おかしいんだもん……」さしもの真紅も、あまりにもダイレクトに質問しすぎたことを後悔しているのか、先ほどとは打って変わった小さな声で、ボソボソとガフンダルに反論した。

「そりゃまあ、ワシだって、なんとも妙な雰囲気であるわいと思っておったが、赤の他人のお前や我々が詮索することではないわ」

ガフンダルは本気で怒っているようである。さすがにこういうときのガフンダルには逆らえない真紅は、ふくれっつらをしながらも黙り込んでしまった。

ガフンダルは、パスカルと側にいる妻のエイダに向き直って、ふかぶかと頭を下げ、「どうかこの世間知らずの馬鹿娘をお許しくだされ」と謝罪した。3姉妹に対しても目礼したが、3人とも怒っているのか、それとも恥ずかしいのか、ガフンダルを無視してその場を立ち去り、思い思いの場所でごそごそと作業を始めた。

それからしばらく、誰もひとことも発しない時間があったが、突然妻のエイダが口を開いた。

「そうなんですよ。ウビイさんが仰る通り、確かにこの娘たちはおかしいんですわ。聞いてくださいますか?ご隠居さま」

全員の視線がエイダに集中する。

「これおまえ、うちの恥をさらすようなことを……」パスカルが慌ててエイダに声をかけた。

「いいじゃありませんのあなた。この娘(こ)たちの状態は普通じゃなくて、あなたも私も問題を解決できないんですから。こちらのご隠居さまは、人生経験も豊富におありのようですから、一度ご相談してみたらどうかしらと思って。何か妙案を授けていただけるかもしれなくてよ。まあ、ご迷惑でなければですけと」

「そんなあ。ぜんぜん迷惑じゃないですよぉ。他人の世話焼くの大好きなんどぅぇーす」

「こりゃウビイ!お前が勝手に返事するな!」

「いいじゃないさ。本当のことでしょうが?うちのおじいちゃんは人生経験も豊富どぅぇーすよぉ。なんせ、今年にひゃ…。ングウグ」

ガフンダルが慌てて真紅の口を塞いだ。

「にひゃ…。何ですかな?」パスカルが訝しげにたずねた。

「えーと。そうそう。200件ほどまあ、家庭内のトラブルをば仲裁いたしましてなあ。夫婦喧嘩から子供の非行、ドメスティックバイオレンスに遺産相続のトラブルなどなど、幅広く相談をお受けしておりますのじゃ。ああヨボヨボ」

「おお。それは素晴らしいですなあ。それでは身内の恥をさらすようですが、家内のいう通り、ご隠居にご相談させていただこうか」

「はーい。なんでもどうぞ。で、いったいなにがあったんどぅえすかーぁ?」

「こりゃ、ウビイ!その妙な喋り方はやめぃ!お前が勝手に答えるなといっておろうが、ちょっと黙っておれ。ほれ、向こうへ行ってピアソンと組み手の稽古でもやっておれ!」パイソンはすっかり事の成り行きに興味を失ったようで、ひとり拳法の型を練習していた。

「ひどーい。ワタシだって聞きたいモン、聞きたいモン、聞きたいモーン!」真紅は完全に駄々っ子状態である。

「まあよいではありませんかご隠居。もとはといえばウビイさんが投げかけた疑問なのですから」エイダがとりなすようにいった。

「そうよ。質問したのはワタシなんだからね。真相を聞く権利があるのよ」真紅は両手を腰に当て、胸をこれでもかとばかりに反り返らせていった。

「ではあなた…」エイダがパスカルに促す。

「わかった。それでは恥を忍んでお話いたしましょう」パスカルはゆっくりと話し出した。

パスカルの話を要約するとこうなる。

パスカル3姉妹たちには、いいなずけがいた。それは、商業都市ゲドナンでも屈指の豪商、コーノイケ家の3人兄弟であるという。パスカルの隊商が、コーノイケの店に仕事で出入りしていたとき、彼女たち3姉妹がみそめられたのである。コーノイケの主人から、それぞれ3人息子の妻にと乞われたのだ。

確かに、3人揃って美女ぞろいであり、今でこそ化粧気もなく、動きやすいパンツスタイルであったが、化粧を施してドレスで着飾れば、男たちの目を惹くことは間違いなかった。

パスカルは、豪商コーノイケと親戚付き合いができるということで、大乗り気であったし、親思いの娘たちも、コーノイケ家に嫁入りともなれば、超玉の輿であるから、それでパスカル家が幸せになれるならと異存はなかった。これで、コーノイケの息子たちがどうしようもない阿呆であるとか、オタクであるとか、放蕩者であった場合、親の出世の道具に使われる薄幸の美人3姉妹という図式になってしまうのだが、コーノイケの3兄弟、シミューラ、エッフェル、スクイークとも、いずれ劣らぬ優しくてまじめな好青年揃いであり、彼女たちもまんざらではなかったのである。

だが、ここにひとつ大きな問題があった。相手が決められないのである。犬猫ではないので、やはり好みの問題がある。順番に長男と長女、次男と次女、三男と三女で組み合わせるわけにはいかない。勢い、一番好きな相手が重なって、取り合いになったりするわけである。これは、彼女たちだけではなく、コーノイケの息子たちも同様な情況になってしまっているのであった。

「まあそのようなことで、誰と誰を娶わせれば、一番よい組み合わせとなるのか、さっぱりわからないのです。本人達にもわからないものですから、親である我々に判断が委ねられたのですが、こればかりはなんともうまい方法が思いつかなくて…。しかし、早いところ答えを出さねばなあと思っておりますよ。ウビイさんのご指摘どおり、娘たちの現状は普通じゃありませんからね」パスカルは心底困った様子である。

「なるほど。そりゃあ大変な問題ですワイ。人の心の中、しかも男女間のそのナニときますればなあ」ガフンダルは、難しい顔をして、深く憂慮する素振りを見せたが、既に解決策を導き出そうという意志を放棄したのは明白であった。『ワシゃしらん』と顔に書いてある。

真紅、ガフンダル、パスカル、エイダの4人が揃って腕を組んでウンウン唸っているところへ、パイソンが真紅のバッグをぶら下げてやってきた。

「何をみんなで唸っているんだ?」

「今、男女間の恋愛問題について、みんなで知恵を出し合っているところなのよ。ピアソン、アンタには永遠に関係ない世界だわ」別に知恵を出し合っていたわけではなく、途方に暮れていただけなのだが、真紅が偉そうにいった。

「ふーん。それは確かに俺には関係ないことかもな。ところでウビイ、さっきからお前のパソコンが『出せ出せ』とうるさいんだ」

「なによ。この忙しいときに。誰?長七郎?それともパパ?」

「声の調子からすると、健一郎さんかもしれない。鞄の中は暗いから、たまには外に出して天日干ししてほしいんじゃないか」パイソンの言い草では、まるで押入れの布団扱いである。

「わかったわ。鞄こっちに貸して」真紅はそういうと、パイソンから鞄を受け取り、ファスナーをジジーっと開いた。すると、中からVAIOがピョーンと飛び出してきた。

「『群青色の健一郎』推参!」



パスカルとエイダは、びっくりして、2,3歩ズズっと後ずさった。

「心配には及びませぬよ。この四角いものは、まあ言えばこのウビイのペットのようなものでしてな、はい。人間に危害を加えるようなことはしませぬゆえ」ガフンダルが大慌てでその場を取り繕った。

「パパ。一体なにしに出てきたのよ」真紅は健一郎に小さな声でささやいた。

「何しに…って、皆さんが困っておられるようだから出てきたのだがね」

「でもさすがに今回の問題はプログラムは解決できないんじゃないの?男女間の恋愛問題なんだからね。恋愛の」13歳の癖に父親に対して男女間の恋愛問題に関して意見する真紅。「それともパパ。男女間の問題にはちょっとうるさいタイプなの?もしかして」
「勿論、プログラムでは今回の問題を解決することはできんが、解決のための指針を提供できるのではないかと思ってな」健一郎が淡々としかも自信ありげにいうし、結局、地下大洞窟を踏破できたのは健一郎、というかプログラムのおかげであったので、最近では少し父親のことを見直している真紅は、ガフンダルに打診してみることにした。

「ねえ。えーっと。おじいちゃん。パパがこの問題を解決する手助けをしたいんだって。プログラムで……」真紅は、ガフンダルのコートの裾をクイクイ引っ張って話しかけた。

「なんと。健一郎殿、それはまことか?」

「はい。最終的には当人達の問題であろうかとは思いますが、しかしながら当人達も迷って、第三者の公平な判定を頼りにしているというのなら、プログラムの出番もあるかと」

「是非お伺いしましょう。もう我々は藁にもすがる思いなのです」パスカルが話しに割り込んできた。

「わかりました」健一郎のVAIOは、スーッと空中に浮かび上がって、4人の真ん中へ移動した。

「みなさん。これは、『安定結婚問題』と呼ばれる数学的命題のひとつなのであります」さすがに、解説時の最初のツカミも堂に入ったものになってきた。

「N人の男性とそれと同数の女性との間で、お互いに好き嫌いの順位をつけたリストを作成します。そのリストを元に、不安定な組み合わせがないような解を見つける問題です」

「質問でーす。不安定な組み合わせとはなんですか?」ことが男女間の恋愛問題であるから、いつになく興味津々で質問などをしている。

「お互いに現在組んでいるペア以上の相手がいる場合を『不安定な組み合わせ』と呼びます。説明を簡単にするために、2組のペアで考えてみましょう」

A - 1,2
B - 2,1
1 - A,B
2 - B,A

「男性AとB、女性1と2がいるとして、上記のような順位リストを持っているとします。さあこれだとウビイ、どういう組み合わせになればみな幸せになれるかな。簡単だろ?」

「えーっと。A男さんがスキなのは1子さんでしょ。B男さんがスキなのは2子さんでしょ。で、1子さんがスキなのは…なんだァ。Aと1、Bと2はそれぞれ相思相愛だから、その組み合わせにすればいいのよ」

「その通りです。これでA-2、B-1などと無理矢理組み合わせると完全なミスマッチとなって、ふた組とも駆け落ちするか、心中してしまいます。これを『不安定な組み合わせ』と呼ぶわけです。この例では男女2人でかつ順位リストも上手い具合に重なっていないので解決は簡単ですが、男女の数がもっと増え、順位リストが錯綜してくると問題は一気に複雑になります」

「ふーん。じゃあ、それを解決して、駆け落ちや心中を防ぐのが『安定結婚問題』というわけなんだァ」真紅はもうすっかりアシスタント気取りになっている。

「その通りです。ではこれを見てください」と健一郎がいうと、お約束のウインドウがポコッと出てきた。



実際に動かす場合はコード(他)のダウンロード

「きゃあ。かわいい。なんかさ、どんどん手が込んでくるわね」

「そりゃそうさウビイ。徐々にサンプルプログラムをグレードアップしていかないと、読者を納得させることができないからねえ」

「なんのこと?」

「いやその。コホン。まあなんでもないんだ。さて、画面に男女3名ずつのお人形がいるだろう。それぞれの横に、NONEと書かれた箱が3個ずつ並んでいると思う。これが、各人の順位リストとなるわけだね。左から順番に1、2、3となっているぞ。ではウビイ、どこでもいいからNONEと書かれた箱をマウスでクリックしてみてくれ」

「あら、なんということかしら。リスプさんの右にある箱をクリックしたら、ちっちゃいシミューラ君が現れましたわ」真紅はもう完全に調子に乗ってしまっている。

「それでは、その隣の箱をクリックしてみてくれ」

「まあ。今度は、ちっちゃいエッフェル君が…」

「では、続けて同じ箱を何度かクリックしてみてくれ」

「エッフェル君、スクイーク君、NONEの順番で変わっていきます。おかしいな。なぜシミューラ君が出てこないのかしら?」調子に乗って、分かりきった臭い質問をする真紅。

「それは当然だよ。隣の箱でシミューラ君が選択されてるからなんだ」

「あ。そうかあ」真紅は、両手をあげて大げさにびっくりしたりしている。

「ウビイがいつになく乗ってくれているのはよいのだが、大げさすぎて返ってやりにくいぞ。全ての順位リストができあがったら、画面の下に判定ボタンがでてくる。それを押すと、安定な組み合わせをプログラムが判定してくれるというわけさ。ではウビイ、3人の娘さんに突撃取材を敢行し、それぞれの順位リストを聞いてきてくれないか。それとパスカルさん」

「あ、はい」パスカルは突然話を振られてびっくりしている。

「パスカルさんは、コーノイケ3兄弟の気持ちを聞いておられるでしょう?教えてくれませんか」

「確かに、あっちの意向は聞いておりますが」パスカルは、小さな箱が人間のようにしゃべることがまだ理解できず、ガフンダルの口元を胡散臭そうにチラチラと見ている。どうやら腹話術ではないかと疑っているようだ。

「ご心配には及びませぬよ、パスカルさん。その箱は、そんじょそこらの箱と違いましてな。大船に乗ったつもりで任せるとよろしい。ふぉふぉ」

真紅は既に梨本勝と化し、3人の娘に取材を敢行している。娘達が恥ずかしがろうがお構いなしだ。ときおり『このこの』などといいながら、相手を突っついたり、ペシペシ叩いたりしている。まるで世話好き過ぎる近所のおばさん状態であった。その間に、ガフンダルがパスカルからコーノイケ3兄弟の好みを聞き出す。

しばらくして、間紅が健一郎たちのところへ戻ってきた。

「聞いてきたわよ。ウフフ♪」

「よし、それではそれぞれの順位をインプットしていってくれ。まずウビイから」

「わかったわ。えーっと。リスプさんは、シミューラ、エッフェル、スクイークの順。年齢順で、さすが保守的な長女って感じよ。まあ順当なところね。プロログさんは、シミューラ、スクィーク、エッフェルの順。やっぱり年上のお兄さんが頼れると思ってるわけよ。それが駄目なら年下の子ね。わかるなあ、そのキモチ。同年代の男の子ってホントガキだもん。恋愛の対象にはならないわよ。そしてスキームさんは、スクイーク、シミューラ、エッフェルの順。ま、まだなんも考えてないわね、彼女は」真紅は、頼まれもしないのに、いちいち解説を加えながら結果を発表した。

「ではガフンダル殿。コーノイケ3兄弟の順位リストを教えてください」

「心得た。それでは発表したしますじゃ。まず、長男のシミューラは、スキーム、プロログ、リスプの順」

「おぉーっとぉ。いきなりきましたねえ。長男のシミューラは、なんとロリコンだったんですねぃ」真紅が横から解説を入れる。

「コホン。これウビイ、あまり下らぬ横槍は入れぬように頼むぞ。次男のエッフェルは、プロログ、スキーム、リスプの順」

「おや。次男のエッフェルは非常に地味な好みですよ。現実的なところといってよいでしょうねピアソンさん」なにやらテレビの実況解説の様相を呈してきた。

「そして三男のスクイークは、リスプ、スキーム、プロログの順となっておりますじゃ」

「出ました!ついに出ましたねぃ。必殺の『きれいなお姉さんは好きですか?』攻撃ですよピアソンさん。男の子なら必ず一度は、うんと年上の優しくてきれいなお姉さんに憧れるものなんですねぃ。そのお姉さんは必ずロングヘアーでなければいけないんですよピアソンさん」

「ウビイ。ちょっとふざけすぎだぞ」真面目なパイソンは真紅のノリに着いていけないようだ。

「あ、パパ。判定ボタンが出てきたわよ。押していい。ねえ押していい?」真紅はパイソンの忠告などハナから無視で、かつ口では『押していい?』と確認しつつ、既に判定ボタンを押してしまっていた。


「でぇーたぁー。とうとう判定がでましたよピアソンさん」

パスカルと妻のエイダも興味津々でスクリーンを覗き込む。

「リスプさんにはスクイーク。プロログさんにはシミューラ。スキームさんにはエッフェルと。まあこのような結果になりました」真紅は大喜びで結果を報告した。

「ふーむ。なるほど。非常に順当なところでしょうなあ。リスプとスクイークの組み合わせはちと姉さん女房になりますが、スクイーク君がリスプにぞっこんですからなあ。頭の中ではぼんやりと組み合わせが思い浮かびますが、さすがですなあ。どうもありがとうございますご隠居。さすがは年の功ですなあ。この結果をコーノイケの大旦那に伝えまして、子供達も交えて話し合ってみましょう」箱が喋るということがいまだに受け入れられないパスカルは、ガフンダルのやったこととみなして、彼にペコペコお辞儀している。

「イヤその…ぐはははは。まあ礼には及びませぬよ」

「皆さん、このプログラムには『クラスの継承』という概念が登場しています。基底となるCharacterというクラスがあり、それを継承して男性クラスMaleと女性クラスFemaleが定義されているわけですね。それで…」

「パパすっごぉーぃ!今度という今度は見直しちゃったわ」興奮してVAIOを抱きしめる真紅。

「だからあの見直さなくてもいいから、解説をあの…男性クラスと女性クラスはあの、順位の格納方法が違いましてあの…そこを中心に各メソッドが追加されておりましてあの……」

「プログラムって凄いわね。だって男女間の恋愛問題を解決する糸口を見つけられるんだから凄いわ。ウンウン」

「それとこのプログラムには、スクリプト系言語の専売特許ともいえる『ヒアドキュメント』が使用されております。ヒアドキュメントは、<<終端文字列から終端文字列までが、改行コードを含めて全て変数等に格納される機能でありまして、しかもヒアドキュメントの中で、#{変数名}と指定されると、その部分の文字列が変数の値に置換されるという優れもので…えーっと」

「ねえパパ。お願いあるんだけど。占いプログラム作って」とうとう真紅は、図々しくも新作プログラムをリクエストしだす始末である。

「占いプログラムなんて、アルゴリズムとなんら関係ないよ」

「じゃあ、ピアソンとの相性判定プログラム!」

「それもアルゴリズムとは無関係だから駄目!」

「いいから作って!インチキでもいいからさ」

「インチキは駄目!」健一郎のVAIOは、真紅の腕をするっと抜け出し、逃亡を企てた。

「あ、待て!」

ツーっと飛行して逃げるパソコンを追いかけて、真紅はそこらじゅうを走り回っている。ガフンダルたちはただの見物人を決め込み、その場に座って談笑などを始めた。

かくして、実にのどかで、けだるい午後のひとときとなったのである。
しかし、彼らがこの後、そののどかなひとときも一瞬のうたかたになるような大事件に遭遇することになるとは、誰ひとり知る由もなかったのである。

竜の都(5)へ続く
最終更新:2009年02月14日 09:21