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  • 第2話:宿題パニック! ジョジピュアがばれちゃった!?

創作女児小学生ズ@wiki

第2話:宿題パニック! ジョジピュアがばれちゃった!?

最終更新:2022年03月23日 17:14

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第2話:宿題パニック! ジョジピュアがばれちゃった!?


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オリジナル女児 ジョジピュア

プロローグ

――――三人称カメラ――――

流れ星が落ちた夜。
月明かりの差す中、落ちた流れ星を見ようと学校の裏山までやってきた少女、慶光院 九(けいこういん ここの)。
彼女は裏山の神社で、信じられない光景を目撃する。

「女の子が変身した…!?」
「怪獣、怪獣だ…!」
「すごい…これは撮らなきゃ…!」

パシャッ!パシャッ!

カメラを構え、目の前の光景を撮影する九。
二人の変身ヒロインと怪獣が戦う凄まじい光と音で、九の行動は、誰にもさとられる事はなかった…。


変身ヒロインの日常

――――三人称カメラ――――

ピッ ピッ ピッ ピッ
ピピッ!ピピッ!ピピッ!ピピッ!
ピピピピピピピピ…!!

部屋に目覚まし時計の電子アラームが鳴り響く。
しかし部屋の主である天降 号姫(あまおり なづき)は、目を覚ますことなく眠り続けていた。

部屋のドアを開ける音がする。
いつまでも起きてこない号姫を起こしに、母親の天降 照子(あまおり てるこ)が入ってきたのだ。
「号姫、起きなさい。号姫!」
照子は号姫を揺すり起こす。
「むにゃ…いくよゴダイ…」
「寝ぼけてないで、顔を洗ってらっしゃい。朝ごはんできてるわよ」
「ふわーい、ママ…」
のそのそと部屋を出て、洗面所に向かう号姫。
顔を洗うと、
「よし、おはよう私!」
シャキッとする号姫。すっかり目が覚めたようだ。

朝ごはんの時間。
号姫とパパとママ、そして号姫のおばあちゃんがちゃぶ台を囲む。
献立は味噌汁に玉子焼き、サラダに明太子、そしてほかほかの白いご飯だ。

「号姫、おばあちゃんから聞いたわよ。夜中にお出かけしたんですって?」
ママが号姫を咎める。
「危ないことがなくて良かったけど、今度からこんな事してはダメよ」
「はーい、ママ」
「そうだよなっちゃん、特に学校の裏山には、近づいちゃなんねえ」
おばあちゃんも号姫を注意した。
「はーい、おばあちゃん」
「まあまあお義母さん、いいじゃないですか。号姫だって冒険したい年頃なんですよ」
号姫のパパ、天降 光一(あまおり こういち)が号姫をフォローする。
「ありがとう、パパ優しいー!」
「もう、光ちゃん。あなたがそうやって号姫を甘やかすから!」
「そうだよ光一さん。よくないよ」
「あはは…甘やかしてるつもりはないんですが」
二人がかりで押されて、光一もたじたじだ。
「はーいはい、女二人で男一人をいじめちゃだめだってー」
号姫がおどけてみせた。
「こら、なっちゃん!」
「いじめてなんかないわ。スキンシップよ、スキンシップ」
「わかってるって。ごちそうさまでしたー。じゃ、学校行ってきまーす」

――――号姫視点――――

家の門から道路に出て、私はふと気が付いた。
ずっと建築中だったお隣の家、だいぶ完成してきたなあ。
立派なお家だ。敷地だってうちの倍はあるみたい。
いったいどんな人たちが、引っ越して来るんだろう?

…なんて、考えてる場合じゃない。学校に行かなきゃ!

学校への道を歩きながら、私は今朝見た夢を思い出していた。
変身ヒロインになって、怪獣と戦う夢だ。
不思議な夢だった。でも…。
私はポケットに手を差し入れる。
そして、中にある硬い感触の『それ』を取り出す。
それはスマホだった。
そう、私はまだ買ってもらえてない、スマホ。
夢の中ではこれが、ヒロインへの変身アイテムだった。
それが今、私の手の中にある。
(夢じゃないって事なのかな…)
そんなことを考えながら、スマホを見つめていると、
「だめよ、歩きながらスマホをいじっちゃ」
後ろから声がした。
私は声のした方を振り向く。
「危ないわよ」
そこにいたのは、古代 奈緒(ごだい なお)さんだった。

古代さん、彼女は夢の中で私と一緒に変身ヒロインになった人だった。
「あは、ごめんなさい」
私はスマホをポケットにしまう。
そしてなんとなく、一緒に歩きだした。
「…………」
「…………」
しばしの沈黙に耐えられなくなって、口を開いたのは私の方だった。
「ねえ古代さん。ゆうべ…」
「ああ、あの事?」
「うん」
「事実よ」
そう言うと古代さんはスマホを取り出す。
私のスマホと、色は違うけど同じタイプだった。
そして古代さんは、
「まだ信じられないけどね」
と言いながらスマホをしまった。
学校への道は十字路に差し掛かる。
その時、
『二人とも…聞こえますか…?あなた達の心に…直接語りかけています』
なんか声が聞こえてきた…!
「なんなの!?」
驚く古代さん。
私たちが声の聞こえたような方を向くと、そこにいたのは、
「二人とも、おはよう」
計都 らみこ(けいと らみこ)ちゃん。そして、
『わたくしですわー』
らみこちゃんがくるりと横を向いて私たちにランドセルを見せる。そこにはキーホルダーに変身して、ランドセルにくっついているキュビットの姿があった。
「おはよう、らみこちゃん」
「おはよう」
私と古代さんが挨拶を返す。
らみこちゃんは、私と古代さんに変身ヒロインの力をくれた子だ。
そしてキュビットはらみこちゃんのお目付け役らしい。
「みこって呼んで」
らみこちゃんがそうお願いしてきた。
「わかった、みこちゃん」
「わかったわ」
そして私たちは、三人(と一匹)で歩きだす。
学校に行く道すがら、キュビットが心の中に語りかけてくる。
『あなた達二人には、色々教える事があります。でもまず最初に、これだけ』
「はい」
古代さんが相槌を打つ。
『あなた達がジョジピュアだということは、くれぐれも秘密にするのです』
「えっ、秘密なの!?」
私は不満げに続ける。
「だってさ、変身ヒロインだよ?大活躍したい!」
『おお、素晴らしい心がけ。ジョジピュアに選んだかいがありましたわ』
「そして有名になって、モテモテな生活をするんだ。うふふふふ…」
『んまーっ!そんな事を考えていたなんて!だめだめ、だーめーでーすー!』
「…はーい」
私はしぶしぶ、秘密だということを了承した。
「秘密なのはわかったわ。私は『敵』と、その目的が知りたい」
古代さんがキュビットに尋ねる。
『それについては、放課後にでもおいおい。さあ、学校が見えて来ましたわ。あなた達の本分は学ぶこと。しっかりお勉強してくるんですよー』
私たちは校門をくぐる。

青空町立 青空小学校
それが私たちの学び舎だ。

――――奈緒視点――――

授業が始まった。
私が驚いたのは、計都 らみこが 同級生だったということだ。
これまで目立たないよう努力して、ジョジピュアをやってきたのだろう。
変身ヒロインって、大変なんだなと思った。引き受けちゃったけど。
さて、引き受けたもう一人の方、天降さんだけど…
彼女は舟をこいでいた。

そういう実技の授業ではない。
いわゆる『居眠り』というやつだ。
無理もない。
ゆうべは学校の裏山に行って、あれこれあってジョジピュアになって…
少し寝たけど、ほぼ徹夜だ。
私だって、正直眠い。
あくびをかみ殺していると、天降さんが机に前のめりに頭をぶつけた。
さすがに起きるかな?
…起きない。
あ、先生が気付いた。やば…

彼女は池内 留奈(いけうち るな)先生。
私たち5年3組の担任だ。
新任教師で、気さくで可愛らしい性格で生徒たちに好かれている。
その容姿は、一言でいうと、ボッキュッボーン!
…こほん。
その留奈先生が、天降さんに近付いてくる。
起きて、早く起きてー!

私の願いも虚しく、揺すり起こされる天降さん。
「ふわ…?」
「私の授業、そんなにつまらないかしら、天降さん?」
天降さんの横顔が青冷めていくのが見て取れる。
「あ、あの留奈先生、これはですね」
天降さん、大ピンチ。
仕方ない、助け舟を出すか。
「あのー、留奈先生」
「なんです、古代さん?」

「先生は今度の『どうぶつの島』は買うんですか?」
私の質問を聞いて、留奈先生は相好を崩す。
そして朗らかな声で、
「もちろん、あらかじめダウンロード済みよ」
と宣言した。
おおーっ、とクラスがどよめく。
そう、留奈先生は無類のゲーム好きなのだ。
ゲームの事を語り始めたら、もう授業が脱線しても止まらない。

そういう所が、クラスのみんなに好かれているのだ。

「ダウンロード版だから、先生は発売日の0時から遊べるの。いいでしょうー。あ、みんなは夜更かしをしてはだめよ。大人の特権ですからね!」
「そういえば発売日は祝日でしたね」
私は天降さんの事から話を脱線させるべく、さらに話題を振る。
「そうなのー、たっぷり遊べるわー。あ、でも一緒にダウンロードしたインディーズゲームもやりたいし、ああー、どうしようー…」

キーン コーン カーン コーン

そして、2時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。
「はっ!…2時間目は、ここまで。30分休みの後、また3時間目にね」

――――三人称カメラ――――

休み時間が始まった。

「ふう、助かったよ。ありがとう古代さん」
ここは教室から近い水道。蛇口が整然と並んでいる。
ハンカチで顔を拭きながら、号姫がお礼を言った。
「いいのよ。お互い、この眠気との戦いに打ち勝ちましょう」
同じく顔を拭き、眼鏡をかけながら返す奈緒。
そこにみこがやって来た。
「みこちゃーん」
「はーい、みこ」
「二人とも、ごめんなさい…」
「へ?なんでみこちゃんが謝るの?」
「ジョジピュアの力を渡したばかりに、二人に辛い思いをさせている…」
「みこが気にする事はないわ」
「そうだよ、私たち自分で決めたんだし」
なんて事を話しながら5年3組の教室に戻る。
そして、教室の後ろ端に固まって、三人は話し始めた。

そんな三人の様子を見つめている瞳があった。
慶光院 九のキラキラした瞳だ。
九は休み時間のお楽しみ、ミニ三脚にデジカメを取り付けて、コマ撮りの撮影をしていたのだが、今日は作業が手につかなかった。
机の上のピンクの丸いフィギュアより、後方の三人が気になってしまう。
(ゆうべ見た二人、やっぱり古代さんと天降さんだよね…!)
九は両手の親指と人差し指で四角い枠を作ると、二人を枠に収めた。
枠から覗く九の瞳は、さらにキラキラ輝いていた。

――――号姫視点――――

さて、授業も終わって、今は帰りのホームルーム。
なんとか眠気も去っていった。私たち、乗り切ったよ!

しかし、留奈先生の言葉が容赦なく私を打ちのめす。
「天降さんには、追加の宿題があります」
「ええーっ!なんでですかー!」
「授業中に堂々と居眠りしてはいけません。明日までに反省文を書いてくること!」
「うっ…」
ジョジピュアになって、夜寝れなかったからとは言えない。
「わかりました…」
私は追加の宿題を承諾するしかなかった。

そして放課後。
私たち三人(と一匹)は、寄り道して子門堂というお店にたち寄った。
ここは、いろいろな味のたい焼きが食べられるお店で、中でもクリームたい焼きは絶品なのだ。

「はい、古代さん」
私はクリームたい焼きを半分こして、頭の方を古代さんに渡した。
ジョジピュアになったときの約束を、これで果たした事になる。
「ありがとう」
古代さんはたい焼きの半分を受け取ると、一口かじりついた。
みこちゃんは、つぶあんのたい焼きを頼んだようだ。
私もたい焼きの尻尾にかじりつく。
ああー、トロッとしたカスタードクリームが、ほんと美味しいー。
『さあ、食べてばかりではなく、お勉強の時間ですわー』
キュビットが心の中に語りかけてくる。

そして私たちは、教えてもらった。
私たちの『敵』について。


奇怪魔界の野望

――――号姫視点――――

『あなたたちジョジピュアには、奇雷獣の種であるキライシードを集めてもらいます』
「キライシードね」
古代さんが相槌を打つ。
『奇雷獣に成長する前に回収して、浄化するのが理想ですが、そうもいかない場合もあるでしょう。その場合は実力行使で』
「ええー、そう簡単に言わないでよ」
不満げに返しながら、私はクリームたい焼きを食べていく。甘ーい。

『それから、学校にいた時に耳をすませていたのですが、学校の裏山に流れ星が落ちたことが噂になってますね』
「えっ、そうなの!?」
驚きの声をあげる私。
『人の口に戸板は立てられません。ジョジピュアのことがばれないよう、くれぐれも注意してくださいね』
指についたクリームを舐め取りながら、私は
「はーい、気を付けます」
と答えた。

「それよりも、号姫ちゃんは反省文…」
「うっ!」
みこちゃんが痛いところを突いてくる。
「そうね、天降さん。宿題なんだから、ゲームとかで遊ぶ前にちゃんとやるのよ」
「ううっ!」
古代さんが、みこちゃんに突かれたところをさらにぐりぐりする。
「いやだー!やりたくない、宿題きらーい!」
まあ、やりますよ。やりますけどね。
そんな感じで、女児たちの日常は過ぎていくのです。

――――三人称カメラ――――

「いやだー!やりたくない、宿題きらーい!」
表の路地から声が響く。
それに呼応して、蠢くなにか。
それは、黒い雪玉のような形をしている。そして、
「宿題、キライ、宿題、キライ、キラーイ!」
と声のようなものを発し、ぶるぶると大きく震えた。
その地面で震える黒い雪玉を、むんずと掴む腕。
「ふははははは、見つけたぞキライシード!」
ハロウィンの仮装の魔法使いのような姿をした、すらっと背の高い青年。
その表情には、暗い野心が見て取れる。

「宿題…宿題が嫌いか。キライシードよ、この大魔導士ワルフクケスが、お前を最強の奇雷獣にするために、最高の環境を用意してやろう。ふははははは!!」

ジョジピュアがばれちゃった!?

――――奈緒視点――――

あくる朝。
登校時間、私と天降さんとみことで、青空小学校への道を歩いていた。
「号姫ちゃん、宿題やった…?」
みこが天降さんに尋ねる。
それに対し天降さんは、満面の笑みとVサインで応えた。
これが『ドヤ顔』か…。
「反省文も書いたのね。さすがね、天降さん」
「でもさー、おかげでろくに遊べなかったんだよね。今日はゲームとかいっぱいやりたーい」
『お気楽ですわねー。こんな子をジョジピュアにしてよかったのかしら』
キーホルダーに変身してくっついているウサギとキューピッドを足して割ったような妖精、キュビットが心配そうな声をあげた。
「大丈夫」
みこが口を開く。
「古代さんと天降さんなら…きっと大丈夫…!」
『まあ、みこがそう言うなら…』
「さあ、帰ってゲームするぞー!」
「まだ登校時間よ。放課後になってから考えなさい」
「ちぇー、古代さんきびしー」

そんな、私たちの登校風景。
それを見つめる、きらきらした瞳に、私たちは気付かなかったのです……。

――――号姫視点――――

そしてお昼も過ぎて5時間目。
図工の時間だけど、留奈先生は緊急の職員会議だとかいうことで、自習になった。
今日の課題は、『友達を描く』
二人一組になって、お互い相手を描くわけだ。
古代さんはみこちゃんと描く事になった。
そして私はというと、慶光院さんの猛烈なプッシュに負けて、慶光院さんと描く事になったのだ。

慶光院さんと向き合って、お互いを描く。
私が慶光院さんの顔の輪郭を描くのに苦戦していると、慶光院さんが 話しかけてきた。
「ねえ天降さん!」
「なあに、慶光院さん」
「九でいいよ!」
「じゃあ、九ちゃん。で、なあに?」
「おとといの夜、何があったの?」
「ふえ?」
私がキョトンとしていると、九ちゃんが瞳をきらきら輝かせながら、私に語りかけてくる。
「おとといの夜、流れ星が学校の裏山に落ちたでしょう?」
この話題はヤバイ…!
「へ、へーえ。知らなかった」
私は誤魔化す事にした。
「そこで女の子が二人、変身して、怪獣をやっつけたの!」
「すごいねー、まるで夢みたいだねー」
「夢じゃないよ!写真もあるんだから!」

ガターン!!
私は思わず椅子からこけた。
クラス中の視線が集まる。
その中には焦りの表情を並べた古代さんとみこちゃんの姿もあった。
「あはは…すみません、なんでもないです…」
私が椅子に座り直すと、クラスのみんなはそれぞれの課題に戻った。
古代さんとみこちゃんは、課題に戻ったようでいて、その実こちらを気にしているのが私にもわかる。
どうしよう、この場を切り抜けないと、ジョジピュアの正体がばれちゃうよ…。

よーし、こうなったら…!

「九ちゃん、そんな事より、絵の課題が終わらないと、宿題になっちゃうよ」
私に疑惑を向けるより、絵を描く事に集中させる作戦だ。
もし仮に、ほとんど描き終わっていた場合、この作戦は通用しないんだけど、その場合は…。

「大丈夫!もうだいたい描きおわってるから!」
その場合は、もう一つの作戦、とにかく絵を褒めちぎって、いい気分になってもらって誤魔化す作戦だ。
「ほんと?見せてー、おおーこれは、す…」
その時私は、息を呑んだ。

写実的に上手い、というわけではない。ステンドグラスのようだというのが近いかもしれない。でもそれだけではなかった。

それは色の渦だった。一見無造作に置かれたそれぞれの色。それが色の奔流となって私に波のように打ちつけられては退いていく。ばらばらなようで一体感のある色が、見ていてとても心地よい。
そんな色で、私が描かれている。

「す、すごい…」
私はこの絵に魅入られていた。
「あは、ありがとう!」
「どうしたら、こんな絵が描けるの…?」
それは、この絵の衝撃と理解したいという気持ちの狭間でやっと絞り出した言葉。
「あー、それはね?」
九ちゃんがキャスケット帽を脱いで頭を掻く。
「わたし、ノンアルコールカクテルを作っていてね。こういう風に色がきれいなの、好きなんだ!」

…好きだからって、普通描けるってものではないわけで。
私は、九ちゃんの絵をすごいすごいと言いまくるマシーンになった。

「あはは、そんなに気に入ってくれたのなら、この絵あげる!」
「ほんと!?」
「うん、絵は気に入ってくれている人のところにあった方がいいよ!」
「うわー、ありがとうー!」

キーン♪コーン♪カーン♪コーン♪

と、いったところで終わりのチャイムが鳴り、留奈先生が入ってきた。
そして私たちは、先生の言葉に衝撃を受けることになるのです。

動き出す、悪

――――三人称カメラ――――

話は少しさかのぼる。
青空小学校の職員室。
ここでは、緊急の職員会議が開かれていた。

「全校休校…ですか?」
「はい、昨今の情勢を鑑み、それが妥当であろうということになりまして…」
事務的に会議が進んでいく。
そして、休みになった分、生徒たちには宿題をやってもらおうという 事になった。
「宿題1ヶ月分ですか、仕方ないとはいえ、生徒から反発がありそうです」
そう口にしたのは池内 留奈先生だ。
「池内先生、いつまでも研修生気分では困りますよ。ここはビシッと、教師の威厳を示さなくては!」
「は、はい…!」
池内 留奈先生は居住まいを正して、気持ちを切り替えた。

――――三人称カメラ――――

会議が終わって、教室に向かう留奈先生。
「はあ、私って、そんなに教師としての威厳がないのかしら」
ため息をつく。実際、生徒たちに名前+先生で呼ばれているところとか、これでいいのだろうかと思う事もある。
生徒の宿題嫌いも気にかかる。
特にあの子、天降 号姫さん。
確かにこのままではいけないのかもしれない。
両手で頬をパシッと叩く。
「ビシッとしなきゃ!みんなの宿題嫌いをなんとかしたいもの!」
その時、
「おお、キライシードよ。この女から、キライ因子を感じるのか!」
廊下で見るからに怪しい男と鉢合わせた。
「誰ですかあなたは、人を呼びますよ!」
「私は大魔導師ワルフクケス。お前を解放するものだ!」
言うやいなやワルフクケスはキライシードを留奈先生の胸に押し当てた。
「…くううっ!」
悲鳴が漏れる、しかしその声はか細くて、ワルフクケス以外には届かなかった。
そしてキライシードは、留奈先生の胸に吸収されるように、黒い雪玉のような姿を沈めていった。
「キライ融合!キライ因子を解放せよ!!」
「あっ…ああーっ!」
倒れ込む留奈先生。しかし少しすると、その場から立ち上がる。

そして何事もなかったかのように、留奈先生は教室に歩いていった。
「ふははははは、さて、どうなるか…?」
その場に残されたワルフクケスが、邪悪な笑みを浮かべた。

いけない!留奈先生

――――号姫視点――――

「3ヶ月分の宿題を出します」
「ええーーーーっ!?」
留奈先生の宣言にクラス中から不満の声があがった。
「承服できません!無理な指導は拒否する権利があります!」
特に猛烈に反対している子がいる。
彼女の名は藤野アリシア・デヴァーチカ。このクラスの学級委員だ。
ロシア系のハーフで、飛び級で外国の大学を卒業していて、青空町にある研究施設、『E・G・M』に研究室を持っているとかいう、設定ガン積みの、私とは住む世界が違う子だ。なんで青空小学校に来ているのか、よくわからない。
まあでも、いくら1ヶ月休校だからって、その3倍の3ヶ月分の宿題なんか出されたらたまらない。私もアリシアちゃんを応援するよ。
「そんなに宿題をだされては、研究する暇もありません!反対です!」
そーだそーだー!
しかし留奈先生は少しも怯まない。
「私は、あなた達を思って言ってるんです!」
そう言うと留奈先生はおもむろに黒板に何か書き始めた。


『勉強ができない→成績ガタ落ち→ドロップアウト→なんやかんやあって死!』


うーん、そういう理屈かー。
この世界には何度風が吹いて、何度桶屋が儲かったのだろう?
「私はあなた達を不幸にしたくないの!キライキライばかり言ってないで、少しは将来の事も考えて!!」

――――三人称カメラ――――

留奈先生が声高に叫んだその時、
「おお、きたぞきたぞ!キライゲージ、マックス!」
教室の外の廊下でワルフクケスも叫んでいた。
「顕現せよ、奇雷獣!!」

――――号姫視点――――

留奈先生が叫んだその時、先生の全身から黒い粒子がほとばしった。
黒い粒子は膨らむように先生を包み込み、なおも肥大していく。
これってまさか…!
『奇雷獣ですわ!』
キュビットのテレパシーが頭に届く。
でもどうしよう、こんな状況では、とても戦えない。
クラス中がパニックになりかけている。
そこへ、
「皆さん、落ち着いて!後ろの扉から順番に避難を!」
アリシアちゃんがみんなを落ち着かせる。さすが学級委員だ。
私が教室から出るとき、奇雷獣が窓を破って校庭に出ていくのが視界の端にちらりと映った。


――――アリシア視点――――

5年3組は、私が率いて体育館に避難することにした。
体育館への移動中、
「わ、私、ちょっとトイレ…!」
「私も…」
「ふん、ふん!」(無言で頷く)
天降さん、古代さん、計都さんが列から離れていった。
「あっ、ちょっと!ああ、もう!」
残りのクラスメイトを引き連れて体育館に向かうと、
「あ、わたしもトイレ…!」
慶光院さんが列を離れた。
ああ、もう!体育館にみんなを避難させたら、探しに行かなくちゃ!

変身、ジョジピュア!

――――号姫視点――――

私と古代さんとみこちゃんはトイレ…をスルーして、校庭に出る。
そこには留奈先生を取り込んだ奇雷獣がいた。
「留奈先生はどうなっちゃったの?」
私の質問に、
「奇雷獣を浄化すれば、助け出せますわ!」
元の姿に戻ったキュビットが答える。
「ふははははは!奇雷獣よ、存分に暴れるがいい」
「あいつは…!」
「…ワルフクケス!」
古代さんの言葉に答えるみこちゃん。
騒ぎが大きくなる前に止めなきゃ!

「いくよ、古代さん!」
「ええ、天降さん」
「「ピュアセッター!」」
私と古代さんは変身スマホ・ピュアセッターを前に構える。
「「ジョジピュア!メタモルフォーメーション!!」」
そしてピュアセッターを天にかざす。
私たちはあふれ出す光に包まれ…
光が弾けた、その時!
無敵のヒロインが地上に降り立つ!

「輝きの使者、ピュアゴダイ!」
「輝きの使者、ピュアテンゴウ!」
「「わたしたちジョジピュア!!」」

「「守れ日常、素敵な夢!今日もふんばれ、明日のために!!」」

「出たな、ジョジピュア。やれ!奇雷獣!!」
「キライ、キラーイ!!」

「油断しないようにね、ゴダイ!」
「テンゴウこそ、気を付けなさい!」

さあ、戦いだ!

戦え、ジョジピュア!

――――三人称カメラ――――

校庭でジョジピュアと奇雷獣の戦いが始まる。
『シュクダイガー!!』
奇雷獣が吼える。その声は留奈先生の声に不気味なサウンドエフェクトをかけたみたいだった。
「おお、奇雷獣よ、お前の名前はシュクダイガーというのだな?よし、シュクダイガー。まずはジョジピュアをこてんぱんにぶちのめせ!」
ワルフクケスが奇雷獣に命令した。

奇雷獣がピュアゴダイとピュアテンゴウに向かって突進してくる。
教室ほどに巨大化した奇雷獣を、二人は受け止めた。
「ぐうっ…!」
「留奈先生、すぐに元の姿に…!」
『キライ、キラーイ!!』
しかし、受け止めきれず、弾き飛ばされてしまう。
校庭の隅の水道に叩きつけられる二人。
壊れた水道から水が吹き上がり、水しぶきに小さな虹がかかった。

「ふははははは、いいぞ、シュクダイガー。その調子でジョジピュアをやっつけろ!」
気分のいいワルフクケスが叫ぶ。
ピュアゴダイとピュアテンゴウは、よろよろと立ち上がった。
「大丈夫?テンゴウ」
「なんとか…それにしても奇雷獣が、こんなに強いなんて…!」
「ふははははは、奇雷獣は人間を素体にすると、その人間のネガティブエネルギーを取り込んで、ますます強力になるのだ!」
「どういうこと?ゴダイ」
「おとといの流れ星奇雷獣のようにはいかないってことよ。テンゴウ」
「そうか、中に留奈先生がいるから…」
「でも、中に留奈先生がいるって事は…」
「「私たちの声が、届くかもしれない!」」

二人は再度、奇雷獣に立ち向かう。
「留奈先生、元に戻ってー!」
「奇雷獣なんかに、取り込まれないで!」
すると奇雷獣が、
『あなたたち、宿題をしなさい!』
まるで囚われた留奈先生のように叫んだ。
(むう、人間を取り込んだ奇雷獣は、確かに強力だが、この人間は少し不安定か?)
ワルフクケスは意外な展開に少し驚いている。

『先生はあなた達のことが心配で言っているんです!将来はどうするんですか!』
奇雷獣の叫びに、ピュアテンゴウが返す。
「私、将来はゲーマーになる!」
「テンゴウ!?」
「ゲーマーになって、eスポーツでお金を稼ぐんだもん!」
それを聞いた奇雷獣はさらに大きく叫んだ。
『世の中そんなに甘くはないわ!そんなに言うなら、この私を倒してから言いなさい!!』

そう言うと奇雷獣は校庭に『何か』を召喚する。
「おお、武器を召喚するとは、やはりこの奇雷獣は強力だぞ!」
召喚されたもの。それはレバーとボタンのついたアップライト式のコントローラーが二つと、巨大なスクリーンだった。
「な?何だこれは?」
目をぱちくりするワルフクケス。
その言葉に答えるように、奇雷獣が叫ぶ。
『ジョジピュア!ゲームで勝負よ!!』

――――ピュアゴダイ視点――――

「な…ゲームで勝負ですって…!?」
驚く私の横で、
「おほぉー!マジ!?最高なんですけど!」
こんな事言って、テンゴウはお気楽ね。

『ゲームはいわゆる、ジャッジゲーム』
「「ジャッジゲーム?」」
『最古の携帯液晶ゲームの一つよ。それを元にしているわ』
流石留奈先生が元になった奇雷獣だけに、ゲームには詳しい。
奇雷獣が説明を続ける。

『ゲーム画面内に二人いるジャッジマンが、数字の書かれたプラカードを出す。数字の小さい方はヘルメットをかぶる。数字の大きい方はヘルメットをかぶられる前にピコピコハンマーでたたく。たたくと1ポイント。これを繰り返し、先に100ポイント先取した方が勝ち』

「ほうほうほうほう、要は反射神経がカギなのね」
テンゴウが頷いている。まさか本当にゲームで勝負する気なのかしら?
「よーし、やってやろうじゃない!勝負よ、奇雷獣!」
『あなたがプレイヤー、という事でいいわね?』
「うんうんうんうん!」
『よろしい、では…』
奇雷獣が指を弾いて鳴らす。
すると私の視界が歪み…
気が付くと、私はゲーム画面の中にいた。
「テンゴウ!?」
「ゴダイ!?」

『もう一人は、ゲームの中でジャッジマンになってもらうわ』
私はゲーム画面から出ようと試みるが、不思議な力に阻まれて、出ることができない。
そして隣に墨の様に真っ黒な人が現れた。
これが奇雷獣の操るジャッジマンということか。
私は不安になって、テンゴウの方を見た。
「テンゴウ…!」
するとテンゴウは、満面の笑みを浮かべて、Vサインを私に向けた。
「だーいじょうぶ!私こういうゲーム得意だから」
「でも、勝負は何が起きるか、わからないわ…!」
「さあ、ジャッジマンと奇雷獣を、私たちでやっつけよう!」
テンゴウから溢れ出る自信。
それは私にも、すこし伝染した。
「そうね…!やりましょう。ミスるんじゃないわよ、テンゴウ!」
「まっかせなさい、ゴダイ!」

「な、何だか勝手に話を進められている気がするが…シュクダイガー、ジョジピュアをやっつけろ!」
テンゴウと奇雷獣がコントローラーを手にする。
『準備はいいわね?ジョジピュア』
「いつでもこい!」
『「よし、ゲームスタート!」』
画面内のジャッジマンと私、双方のプラカードが表になる。
その瞬間、私にはテンゴウが真っ白になって固まるのが見えた。
私はヘルメットをかぶろうとするが、自力では動けない。
そして私の頭に、ピコピコハンマーが振り下ろされた。

ゲームで大ピンチ!

――――ピュアゴダイ視点――――

「きゃああああっ!!」
奇雷獣の操るジャッジマンのピコピコハンマー攻撃が私にクリーンヒットする。
い、痛い…めちゃくちゃ痛い!
「なにやってるの、テンゴウ!」
「だ、だって、無理ぃー!!」
どういうこと?反射神経ならテンゴウは負けないはず。
私はプラカードを確認した。
そこにはなんと、


分数の計算問題が表示されていた。
これはテンゴウには無理だ…!
「当てずっぽうでも操作して、テンゴウ!」
「う…うん!」
しかし、
『ふふふ、当てずっぽうではペナルティが発生するわよ!』
かぶろうとしたヘルメットが手から滑る。
そこにピコピコハンマーが振り下ろされる。
「ああああああーっ!!」
私はさらにダメージを受け、2点先取されてしまった。
「ゴ、ゴダイー!」
「…しっかりしなさい!テンゴウ…!」

次の計算問題が表示される。
当然のように、答えられないテンゴウ。
「うあああああーっ!」
重ねて攻撃を食らう私。
キュビットとみこも、心配そうに私たちを見守っている。
まずいわ、このままでは…!
奇雷獣に完敗してしまう!
「いいぞいいぞ、シュクダイガー!このまま一人づつジョジピュアをやっつけるのだ!」
嬉々としてわらうワルフクケス。
くっ、今に見てなさい…!

しかし、今の私に何かができるわけでもなく。
奇雷獣とテンゴウのポイント差は50対0まで開いてしまった。
50回も叩かれた私はボロボロだ。
全身の骨が砕けているんじゃないかと思うけど、立てるって事は砕けてはいないんだろうな。
まったく、ジョジピュアって頑丈にできてるのね…。
そしてまた奇雷獣の操るジャッジマンのハンマーが振り下ろされ、
私は増える痛みに身をすくめようとする、その時、
「こっちが小さいよ!」
私の身体が動き、ヘルメットでジャッジマンのピコピコハンマーを受け止めた。
どうして?
霞む目でテンゴウの方を見ると、そこにいたのは…!

――――ピュアテンゴウ視点――――

「九ちゃん!?」
私のそばにはいつの間にか九ちゃんがいた。
九ちゃんの声に反応して叩いたヘルメットで防御するボタン。それがゴダイをジャッジマンの攻撃から守った。
「どうして、九ちゃんが…?」
「今はそれどころじゃないでしょ!私の言う通りに古代さんを動かして!今度はこっちが大きいよ!」
「う、うん!」
咄嗟に攻撃ボタンを叩く。
それに反応してピュアゴダイが動き、ジャッジマンにハンマーの一撃をお見舞いした。
ジョジピュア、初ポイント!
「さあ、どんどんいくよ天降さん!」
「オッケー!」

「小さい!」
「はい!」
ヘルメットで防御。

「大きい!」
「はい!」
ハンマーで攻撃。

私たちは猛然と追撃を開始する。

『むう、宿題ジャッジゲームなのに、他人の力を借りるとは何事ですか!』
「他人じゃないよ!友達だよ!」
「九ちゃん…」
「それに、これはみんなで宿題をやっているだけ!算数は手伝うけど、他の科目を手伝ってもらうんだから!」
『むう、筋は通っていますね。しかーし!この圧倒的な点差を覆せるかしら?』
「ゴダイを助けるためだもん、やってみせる!」
『そうはいきません!宿題ジャッジゲーム、高速モード!』
ゲームスピードがさらに速くなる。
でも、私と九ちゃんは負けないよ!
途中、ミスをしながらも(ゴダイ、ごめん!)私たちは勢いに乗って追い上げる。
そしてついに…
99ポイント対99ポイントで、 奇雷獣と私たちは並んだ!
最後の勝負だ!

プラカードに問題が表示される。
「大きい!!」
九ちゃんの声。
『防御だああああ!!』
奇雷獣が超反応する。
しかし私も、
「若者の反射神経なめんなああああ!!」
それを上回る超々反応で、攻撃ボタンを押す。
ピュアゴダイのハンマーがジャッジマンを捉え、
99対100
ついに勝負は決した!

『この私が負けるなんてえ!!』
倒れ込む奇雷獣。
「なにいい!シュクダイガー!」
うろたえるワルフクケス。
ゲーム画面から解放されるピュアゴダイ。
そのまま倒れそうになるゴダイの肩を、私と九ちゃんとで支える。
「ゴダイ!大丈夫?」
するとゴダイは、
「助かったわ、二人ともありがとう。チュチュチュチュッ!」
私と九ちゃんのほっぺに、キスの応酬で答えた。

「今ですわ!浄化の光を!」
キュビットが叫ぶ。
「やれる?ゴダイ」
「なんとかね」
「いくよ!」
「ええ、テンゴウ!」

私たちは手をつないで…
「「かかやけ日常 きらめく夢! 光あふれる 未来めざして!」」
奇雷獣に向かって反対の手をかざし…
「「ジョジピュア シャイニング ピュリファイケイション!!」」
浄化の光が、奇雷獣を貫く。
『キライ…キラ…キラ…ダイスキー!…』
サラサラと崩壊していく奇雷獣。
そして最後には、取り込まれていた留奈先生が気を失って倒れていた。
「ええい、おのれジョジピュア!覚えておくがいい!」
ワルフクケスが退散し、事件はひとまず解決をみた。

私とゴダイの変身も限界みたいで、体を包む光がこぼれていき、元の姿に戻った。
それと同時に、空から光の粒が降り注ぎ、校舎や校庭の水道の破壊の跡が元に戻る。
「ジョジピュア、そして慶光院さん、よくやりましたわー。あら…」
キュビットがキーホルダーに変わる。
そこへ、
「ここにいましたのね、あなたたち!」
アリシアちゃんがやって来た。
「さあ、わたくしと避難を…あら、先生?」
「もう避難は必要ないよ」
私がアリシアちゃんに答える。
「う、うーん…」
留奈先生も気が付いたみたい。
「さあ、みんな。教室に戻ろう!」
そう言って私はVサインをした。

わたしはサポーター!

――――奈緒視点――――

「ごめんなさい。先生、みんなの事が心配で、度を越した事をしてしまったわ」
再び5年3組の教室。
留奈先生はクラスのみんなに謝った。
自分がおかしな事をしたことは覚えているが、奇雷獣になった後の事は覚えていないらしい。
「宿題は普通に、1ヶ月分出します。なかなか外に出られないだろうから、先生の『どうぶつの島』にも遊びに来てね」

そして放課後。
私と天降さん、みこ、そして慶光院さんとで下校していた。
「はあー、私のせいでピンチになったよね…宿題がんばるよ…」
今日の出来事を経て、天降さんはちょっとしおらしくて可愛い。
「心配したんだから…」
みこも天降さんを気にかけている。
「ところでさ、九ちゃん」
「なあに?」
天降さんの呼びかけに慶光院さんが答える。
「さっきはありがとう。助かったよ」
「私からもお礼を言うわ。ありがとう」
私も慶光院さんにお礼を言う。

「そういえばどうやって分数の暗算をしてたの?」
ついでに聞きたかったことを聞いてみた。
「ああ!あれ?」
「うんうん、すごかったもの」
天降さんも頷く。
「あれはね!…わたし、カクテルの割合とか、コマ撮りのタイミングを普段から計算してるから、そのくらいならね!」
慶光院さんがさらりと答える。
ほほう、この娘、天才か?

『はあー、でもどうしましょう。二人がジョジピュアだということが、完全にばれてしまいましたわ』
キュビットが困っている。
確かに、どうすればいいのだろう?
「わたしに考えがあるよ!」
慶光院さんがにっこりと笑う。
「わたし、サポーターになる!」
『えっ?』
聞き返すキュビット。
「だから、ジョジピュアのサポーターになる!記録係とかやろうかな!」

ああ、なるほど。
私たちと一緒に行動する代わりに、秘密は守ってくれるという訳ね。
「悪い話じゃないと思う」
私はキュビットに勧めた。
『うーん、仕方がないですわね。では、慶光院さん』
「九でいいよ!」
『では、九。あなたをジョジピュアサポーターに任命しますわ』
それを聞くと九は、カメラを持った手を額の横に添え、
「拝命しました!」
いたずらっぽく、敬礼の仕草をした。

エピローグ・邂逅

――――アリシア視点――――

放課後、私はE・G・Mの研究施設への道を歩いていた。
学校のでの出来事を思い出す。
避難する時、列を抜け出す天降さん達。ああ、もう!
美しい数式や宇宙の法則と違い、地上は思い通りにならない事が多すぎる。
こんな世界、いっそ壊れてしまわないかしら…。

そういえば、留奈先生が黒い粒子に包まれた現象、あれはなんだったのかしら?
機会があれば、調べてみたいわ。
そんな事を考えていると、路上に黒い雪玉のようなものを見つけた。
ぶるぶる震えているわ。何かしら、興味深いわね…。
雪玉は、路上にいくつか転がっている。
私はそれを拾い集める。
最後の一つを拾おうとした時、
同時に黒い雪玉に触れる手があった。
その手の主を見る。
その人は、ハロウィンの魔法使いのような格好の男だった。


「これ、私が先に見つけたんですけど」
「そうか、しかし小娘。これは私の捜し物なのだ」
「小娘ってなんですか。私にはアリシアという名前があるわ」
「これは失礼、してアリシアよ。キライシードがそなたと触れ合って喜んでいる」
「どういうことかしら?」
「そなたの心の邪悪な部分に触れて、喜んでいると言っているのだ」
ふーん…。
面白いわね。

「あなた、名前は?」
「我こそは大魔導師ワルフクケス。奇怪魔界を統べる大魔王アンコクマー様の、一のしもべ!」
「私にこの黒い雪玉、調べさせてもらえない?」
「面白い、いいだろう」

二人は顔に笑みを浮かべる。
それは、暗い心を知る者同士の、奇妙な薄暗い笑みだった。



―かがやけジョジピュア!―

―第2話 完―

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