EX2. 若しくは、夢であるように
「また良い肉を持って来てやる。
楽しみに待っとるが良いぞ」
楽しみに待っとるが良いぞ」
そう言い残し、ワシは結界の外に出た。
機人の気配はなし。
風の匂いは、相も変わらず鉄や錆の匂いばかり。
やれやれ、うんざりするのぉ……。
機人の気配はなし。
風の匂いは、相も変わらず鉄や錆の匂いばかり。
やれやれ、うんざりするのぉ……。
「フ、じゃが、悪くない。
まだあの子らの目には、光が宿っておる。
絶望的な状況じゃが、まだ希望を失ってはおらん。
それでこそ、ワシが未来を託す価値も
あろうと言うもの────」
まだあの子らの目には、光が宿っておる。
絶望的な状況じゃが、まだ希望を失ってはおらん。
それでこそ、ワシが未来を託す価値も
あろうと言うもの────」
ズドン!!!
「ッ!!!」
耳元を、砲弾が掠める。
すんでのところで避けたつもりじゃったが、
耳の一部が抉れてしまったらしい。
咄嗟に体制を立て直し、着地する。
囲まれているようじゃの。
耳元を、砲弾が掠める。
すんでのところで避けたつもりじゃったが、
耳の一部が抉れてしまったらしい。
咄嗟に体制を立て直し、着地する。
囲まれているようじゃの。
「………………ワシも衰えたか。
撃たれるまで、狙われておる事に気付かんとはの」
「なぁに、仕方ないさ。
こちらは貴方の事をよく知ってる。
キミの射程範囲や、感知できるギリギリのラインもね。
現代に生きる怪異、『のじゃロリ猫』さん?」
「……オヌシか。なるべく考えたくはなかったが……
やはりこの一連の事件、オヌシの仕業じゃな」
目の前に現れたのは、無数の機人とそれを従えた、女。
腰まで伸びた長髪と薄汚れた白衣。不敵な笑みを浮かべ、「ソイツ」はこちらへと歩み寄る。
撃たれるまで、狙われておる事に気付かんとはの」
「なぁに、仕方ないさ。
こちらは貴方の事をよく知ってる。
キミの射程範囲や、感知できるギリギリのラインもね。
現代に生きる怪異、『のじゃロリ猫』さん?」
「……オヌシか。なるべく考えたくはなかったが……
やはりこの一連の事件、オヌシの仕業じゃな」
目の前に現れたのは、無数の機人とそれを従えた、女。
腰まで伸びた長髪と薄汚れた白衣。不敵な笑みを浮かべ、「ソイツ」はこちらへと歩み寄る。
「ふ、ふふっ、さぁてね。
キミが私の事をどこまで知っているのか
分からないが……ともあれキミは邪魔なんだ。
お別れは残念だが…………私の野望の達成のため、
消えてくれたまえ」
ジャキジャキジャキン!!
無数の銃口が、こちらに向けられる。
流石のワシもこれら全てを受ければ
無事ではいられんじゃろう。
ならば、ひとつひとつ潰して行くのみ!!
キミが私の事をどこまで知っているのか
分からないが……ともあれキミは邪魔なんだ。
お別れは残念だが…………私の野望の達成のため、
消えてくれたまえ」
ジャキジャキジャキン!!
無数の銃口が、こちらに向けられる。
流石のワシもこれら全てを受ければ
無事ではいられんじゃろう。
ならば、ひとつひとつ潰して行くのみ!!
「んんっ!!」
バキィ!!!
マフラーを硬化させ、拳の形に変えて
機人の顔部分を思い切り殴り貫く。
機人は顔にあたる部分を潰されると視界を失う。
その隙に下腹部にあるモーターを破壊すれば、
完全に破壊せずとも、動きを止める事ができる。
「流石だねぇ!!機人の唯一の対処法をよくご存知だ。
最も、知っていても実際に実行可能なのは
キミくらいのものだろうけどねぇ」
バキィ!!!
マフラーを硬化させ、拳の形に変えて
機人の顔部分を思い切り殴り貫く。
機人は顔にあたる部分を潰されると視界を失う。
その隙に下腹部にあるモーターを破壊すれば、
完全に破壊せずとも、動きを止める事ができる。
「流石だねぇ!!機人の唯一の対処法をよくご存知だ。
最も、知っていても実際に実行可能なのは
キミくらいのものだろうけどねぇ」
ズガガガガガガガ!!!
容赦なく、無数の弾丸が浴びせられる。
「ふっ!!」
マントを翻し、弾丸の軌道を逸らす。
それでも避けきれなかった数発が、肌にめり込んだ。
「ぐっ……!!猪口才な……!!」
容赦なく、無数の弾丸が浴びせられる。
「ふっ!!」
マントを翻し、弾丸の軌道を逸らす。
それでも避けきれなかった数発が、肌にめり込んだ。
「ぐっ……!!猪口才な……!!」
地面を砕かんばかりの勢いで踏みしめ、
その勢いで跳躍する。
一気に100mほど飛び上がり、
体勢を立て直そうとするが……。
「無駄だよ」
その勢いで跳躍する。
一気に100mほど飛び上がり、
体勢を立て直そうとするが……。
「無駄だよ」
ドッ!!ドドドドドン!!
今度は機銃ではなく先ほどの砲弾が何発も放たれる。
こやつ……多少の弾や機人の消耗なぞ一切考えず、
ワシを本気で殺しにかかっておるな。
「……ならば、こちらも本気で相手をするしかあるまい」
「…………は?」
メリメリと、身体が軋む。
数百年ぶりの、全力での戦闘か。
身体が震える。心が悦んでおる。
今度は機銃ではなく先ほどの砲弾が何発も放たれる。
こやつ……多少の弾や機人の消耗なぞ一切考えず、
ワシを本気で殺しにかかっておるな。
「……ならば、こちらも本気で相手をするしかあるまい」
「…………は?」
メリメリと、身体が軋む。
数百年ぶりの、全力での戦闘か。
身体が震える。心が悦んでおる。
「○○○よ。物言わぬ肉塊と化す前に聞いておきたい。
なぜ、こんな事をした?
優しかったオヌシが、なぜこうなった?」
なぜ、こんな事をした?
優しかったオヌシが、なぜこうなった?」
「その名前で私を呼ぶなッ!!!
私は、私は○○○じゃない!!!
Dr.マッドだ!!!!!!!」
私は、私は○○○じゃない!!!
Dr.マッドだ!!!!!!!」
あぁ、どうして。
どうして、こんな事になってしまったのじゃろうな。
どうして、こんな事になってしまったのじゃろうな。
ワシは、ただ。
皆で楽しく、穏やかな生活を送る事ができれば
それでよいと、本気で考えておったのに─────。
皆で楽しく、穏やかな生活を送る事ができれば
それでよいと、本気で考えておったのに─────。
「消えろ!!消えろ消えろぉぉぉ!!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!