尾田栄一郎2

ONE PIECE 47巻


 テンポ良く最新巻。前のが出てそんな経ってるようには思えないのですが、世間様の時間は私のよりも早いのでしょうか。前巻まで、及び当巻のネタバレありです。

 スリラーバーグであっち行ったりこっち行ったり。強い方チームも乗り込んできますが、「そして誰もいなくなった」状態で一人また一人と消えて。タイマンのお膳立てが整いつつあります。
 サンジ君が消えた時に「惜しい奴を~」というゾロや、妙に分かりあいつつあるロビンちゃんとフランキー。魂だけになってもレディー命が衰えないサンジ君。小粒ですが楽しめました。
 逆に本誌で読んだ時にはグッときたのですが、ファーストインパクトで薄れてしまったらしく、ラブーンのお話は普通に読めてしまいました。「死んでごめんじゃないでしょうに」って台詞を初めて読んだ時は、尾田っち愛してる!とまで思ったのに。でもこの台詞、というかこのリズムはツボです。ワンピースは「男気」に溢れた話だなぁとつくづく思います。
 ナミがアーロン配下で苦しんだ期間が確か7年。その時は17歳のナミの7年はリアルで、「なんて長い間…!」と泣けました。そこからロビンの20年と続いて、フランキーは忘れちゃったけど、どんどん長くなるなぁと思ってたら今回は50年。強さのインフレ化はよく聞きますが、苦難の年月もインフレ化しつつあるなぁとちょっと斜め視点。ちょっと想像つかんです。
 でも好きなんですけどね!
(2007/09/17)

ONE PIECE 46巻


 なんだか久しぶり感のある最新巻。疲れた体にワンピース。終電帰りでも私は読む!当然のように前巻までのネタバレありです。
 この巻は、エースと黒ひげとの戦いから始まります。黒ひげの能力はヤミヤミの実でした。ブラックホールみたいなものを自在に操り、攻撃はばっちし受け止めて痛いけど、触れている間は能力者の能力を消してしまいます。二人の戦いはどちらが勝ったのかぼかした終わり方で、またえらい後にでてくるんやろうなぁと予想されます。登場人物を死なせない作者なので、どちらかが死ぬことはないと思いますが、ここでエースが勝ったら黒ひげが出てきた意味がないし、やっぱり兄ちゃん負けちゃったのかしら…。
 さて場面は変わってサニー号。戦い終わって一息ついたクルー達ののどかな一場面。サニー号の全様を公開すべく、色んな部屋にクルーが散らばっております。大きな水槽のある部屋とか、大浴場とか、トレーニングも出来る見張り部屋とか、医務室とか。私はこういう束の間の平和を楽しむシーンが大好きで、戦い終わった後の宴会とか、のんびりした雰囲気のクルーを見るために、ワンピを読んでいるような気がします。キャラ好きなんです。いいんです。
 またサニー号にはいろんな細工がしてあり、SBSのスペース全部がサニー号公開にあてられていました。これまた私は自分の陣地が充実するのが好きなのです。RPGのファイナルファンタジーをしてた時も船が飛行艇に変わって、その中にお店やベッドがあるとわくわくします。「そんなん作れるんか」的な突込みをしたいところではありますが、そんなのは気にしない!巣が大事なのかな。なんだかんだ言って「どうぶつの森」にもはまったし。インテリアにはあまり興味ないけど。
 サンジ君念願の鍵つき冷蔵庫とか、昔ビビが「海は広いもの。大きなお風呂がついた船だってきっとあるわ」(うろ覚え)って言ったのを思い出すようなお風呂とか、「今週のびっくりどっきりメカ」を連想させるドックとか、わくわくしました。こういうの好きだなぁ。
 さて一行は骸骨にアフロヘアのブルックに出会います。上品そうな正装をしている癖にお行儀は悪い彼は、悪魔の実の効果で死んでもう一度蘇ったそうです。それとは別に彼には影がありません。何者かに盗られたとのこと。そうこうしているうちに、奇妙な島スリラーバーグに誘い込まれ、新しい敵一揃い!というところで終わりました。
 ブルックは骸骨で表情はないのですが、「人に会えた!」というセリフがとても痛かったです。確か本誌をコンビニで立ち読み中に、泣きそうになった記憶があります。「孤独」という言葉に弱いです。誰でも弱いか。ワンピースは「孤独」を背負ったキャラが多いように感じます。お金を稼ぎ続けていた期間のナミ、ドクターに会うまでのチョッパー、麦わら海賊団に入るまでのロビン、他にも色々。
 お話はこの巻で、一息ついて更に新しい戦いが始まりました、ってとこでしょうか。多分まだまだまだまだ続くんでしょうけど、やっぱり私はワンピが好きだ!
(2007/07/12)

ONE PIECE 45巻


 長かったウォーターセブン編もこの巻で終わりです。ほんと長かった…!けどなんだかんだ言って大団円な巻は好きなんです。何度でも読み返したい。それぞれの懸賞金も上がり、それにくっついて懐かしい故郷の人達もちょっとだけ顔を出します。アラバスタやバラティエ、フーシャ村にシロップ村、シモツキ村、ココヤシ村にサクラ王国。最後の二つは私の好きなナミとチョッパーエピソードの舞台なので、じーんとしてしまいました。ゲンさん…。ところでなんでビビはロビンが麦わら海賊団に入ったことを知ってるのかしらん?
 ウォーターセブンで停滞していたお話もここへ来て一気に進みます。作者もちょっと長すぎた!って思ってるのかもしれません。関係者一同揃い踏み!という感じです。

 ここから先はネタバレです。
 ウソップが帰ってきて嬉しい。そんでフランキーが乗船して嬉しい。本当にウソップ降りちゃうのかと、ハラハラしたのはいつの話でしょう。長くなりすぎて忘れそうになって、「まー降りへんやろうなー」に変わったのは。それでもぎりぎりまで引っ張りましたね。流石にどきどきしましたよ。こんなに泣いているルフィは珍しくて、やっぱりルフィにとってウソップは本当に大切な友人なのだと感慨深いです。あと小さいコマのこれまた隅っこで踊り狂っているように見える眉毛の子も愛しい。平気そうな振りしてた癖に全くもう大好きだ。フランキーもちょっとだけ泣きそうになりました。なんていうかフランキーの泣き所って、この人が30過ぎのおっさんっていうところなんですよ。30過ぎまで贖罪のため、この島に残っていたっていうところが私のツボです。普段あほっぽくしてるところも含めて、好きなキャラです。
 それにしても本誌を毎週読んでいると、単行本を読んだ時の感想が薄まります。しょうがないことなんですけど、寂しい。でも毎週の楽しみはもう捨てられない。ジレンマだー。ということで、普段の日記にこの単行本の回を読んだ時の感想で〆ます。我ながら興奮している時の文章は、少しイタくて面白いです。
 「ウソップー、おーかーえーりー!!!
 長かった、長かったよ、ウォータセブン編!最後までウソップ戻ってこないんじゃないかって、どきどきしてたよ!帰ってこないはず無いって思いながらも、もしかしたら…っていう気持ちが消えませんでした。
 「3人目と7人目」という題名にしびれました。この「○人目」という題名は、ワンピが始まった最初の方から使われていて、それぞれゾロとナミとサンジ君が仲間になったときの題名になっています。って最初はそこまで気付かず、ネットを見て知ったのですが。
 ナミの場合、ゾロと三人で行動していたときはこの題名は使われず、ルフィがアーロンを倒したあとこの題名がつけられました。ずーっとこの作者は、「ウソップが本当の意味で仲間になったときに、題名を3人目としよう」って決めてたわけですよね。まだその題名が使われていないチョッパーやロビンもきっと構想が固まっているんですよね。もう一生尾田っちに着いていこうと思いました。長い間その構想を温めてたという、それ自体が私にはすごいことに思えます。だって連載が本当に続くか分からないじゃないですか。全部描ききりたいじゃないですか。そういうの抱え込んでおくのしんどいじゃないですか。ネタばらしするの楽しいじゃないですか。実はこんなこと考えてたんだーって言うの楽しみじゃないですか。
 「王道」という言葉がまさに当てはまると思いました。人が死ななくても、強さのインフレが起こっていても、それでもこの漫画は面白い。人がばんばん死んだり、感情がどろどろしていたり、リアリティがある漫画は他の人が描けばいい。ここまで続いてここまで人気が出て、それでも面白いと思える漫画はそうそうない。この作者の他の漫画はもう読めなくていいです。一生ワンピだけ描いてくれてたらいい。その代わりどうか私が漫画を読めなくなるまでに完結させて欲しい。でも悔いを残すことなく描ききって欲しい。元から温めていたアイディアも、途中で書き足したくなったエピソードも全部全部。」
(2007/03/09)

ONE PIECE 44巻


 あああああああああああ(泣)
 って感じの四十四巻。長かったエニエス・ロビー戦闘編が終わりました。
 この巻は久しぶりに泣き所ががっつり入っておりまして、是非とも一人で読むことを強くお勧めします。雑誌を読み始めて幾年月。いつも立ち読みで済ませていた私目に一通のメールが。「今週のジャンプは買った方がいい」半信半疑ながらもこの人はいつも私に適切な助言をしてくれるオタクの師匠でありますので、素直に従ったのでございます。結果としては大正解、目と鼻から液体を流しつつ読んだ記憶もまだ新しい回が、遂に単行本となりました。
 長い前置きはこのくらいにして、前巻で全ての手錠の鍵をロビンに渡したそげキング。無事ロビンの手錠が外れ、全員で脱出しようと動き出します。一方ルッチとルフィはまだ戦っており、なかなか終わりそうにありません。バスターコールがかかって軍艦が押し寄せる中、ルフィ連れてエニエス・ロビーから脱出できるの?って巻です。
 長かったウォーターセブンもそろそろ終りに近づいているように思います。ええ巻でした。

 ここから先はネタバレです。
 メリーはとうとう最期を迎えてしまいました。でもウソップが傍にいることを知らないルフィが「メリーを治してくれ」と懇願したところを見て、ウソップのわだかまりは消えたのではないでしょうか。このシーンでウソップの顔は出なかったけど。そうだと思いたい。
 「爆煙で黒くたって空も見える 海も見える…!!ここが地獄じゃあるめェし!!!お前が死にそうな顔すんなよ!!!」というセリフはカッコいいですよね。「ここが地獄じゃあるまいし」ってどっかで聞いたことあるんですが、何なんだろう。(雑誌読んだときかもしれんけど)やっとお面を取ったウソップ。ちゃんと仲間に戻ってくれるんだろうか。
 皆が「海へ」と叫ぶシーンでは、ロビンの「私も一緒に海へ連れてって」というシーンを思い出しました。海へ行けるね、ロビン。
 メリーに関する不思議なところはたくさんあって、ファンタジーなりにも説明を付けて欲しいなぁとは思いますが、今回の結末にあまり不服は感じません。メリーの一部を残す、とかそういうことにならなくてよかったなと思います。(追記:残ってるよ!なんかちっちゃくなって出てきたよ、ちょっとだけがっかりだ!でも喜んでるチョッパーが可愛いから許ーす!)
(2006/12/02)

ONE PIECE 43巻


 クライマックスはまだまだってところです。CP9との戦いは続きますが、ナミ、ゾロ、サンジ君が一応の決着を見ます。ルフィはちょこちょこ出てきますけど、最後まで引っ張ってます。このままオオトリでしょうね。今回はなんといってもウソップ、もといそげキングの見せ場です。ウソップファンの人お待たせしました!って感じ。本誌で一度見ているにも係らずウソップに見ほれてしまいました。あんたかっこいいよ…!
 実はこれに収録されている分を本誌で連載している時に、ワンピ好きですがかなりネガティブな印象を抱いてしまいました。それは強さのインフレ化だったり、強さの理由が不可解であったりしたのが原因で。コミックスで一気に読むと、少しはましに見えたのですが一度抱いた思いは止められません。ただ、それでもやっぱりワンピ好きだなぁと思いました。これからどんどん強くなって、今以上に疑問に思うことが多くなる予感はします。でも私はこの人の作る物語や伏線や時折挟まれるギャグ、キャラクターが、やっぱり好きだと思うのでしょう。
 いろいろ思ったこと。
 ・尾田さんは敵を可愛らしく書かれますね。カリファは敵ですが、その天然っぷりが憎めませんでした。能力使わないで六式だけ使ってたら勝てたんちゃうん?とは思いましたが。でもナミ好きだから許す。
 ・カクは強くて敵だけど、敵ながら天晴れでした。四本足のギャグが可愛かった。
 ・サンジ君は勝ててよかったけど、あの攻撃はどうなんだろう。
 ・ゾロは既に何故強いのかよくわからんから放置。
 ・ルフィ編が長引くと嫌だから細切れにしてるのかなぁ。
 ・そげップが活躍して喜ぶサンジ君が可愛い。
 ・ウソップがカッコいい。ここ一番の見せ場。
 今回も感想言うほど感想ちゃいますね。ごめんなさい。
(2006/09/05)

  • 初めてこのページみました。私の中ではワンピースは、漫画ってゆう媒体を超越しちゃうくらい好きなので、すごく共感できました。特に45巻の感想とか、まさに!ってかんじです。尾田さんには本当に感謝ですよね・・・ -- nokko (2007-10-22 15:27:55)
  • コメントありがとうございます。滅多にコメント貰えないのでびっくりでした。45巻の感想は我ながらテンション高めで笑っちゃうのですが、本心ですね。尾田っちにはずっと元気でワンピース描き続けて欲しいです。 -- May (2007-10-27 01:31:42)
  • アワアワの実の能力者です -- ぺぺぺ (2012-05-24 22:03:04)
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最終更新:2012年05月24日 22:03
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