岡嶋二人

99%の誘拐


 変わった名前だと思ったら、本当に二人で書いているらしいです。今はもう解散しているらしいですが。
 推理、とも違うけど「本格」って感じがしました。物語は二部構成になっていて、20年ほど前の誘拐事件から始まります。ある日子供が誘拐され五千万を要求される。父親にとってその金額は、会社を建て直すかどうかの大きな意味を持った五千万でした。父親は悩んだ末、支払うことを選択します。そして月日は流れ、誘拐された子供が青年になったところから、二部が始まります。ある会社の社長の孫が誘拐されるところから…。
 このお話は所謂謎解きではありません。どのように誘拐事件を成功させるのか、犯人側の心理を覗きながら物語が進みます。そしてなぜ犯人は誘拐事件を起こそうと思ったか。身代金の受け渡し、という点では謎解きはありましょうが、そこは大きなポイントではないように思います。
 非常にスピード感があり、一気に読んでしまいました。ただ他の推理小説と同じく、もう一度読み返そうという気にはなれませんね。せいぜい謎解きの絡みくらいでしょうか。電子機器を駆使しているので、そのへんでも私は面白かったです。現代ならもっとスマートにできたでしょうね。感動したり、泣けたりそういうのはあまりありませんでした。
(2007/04/28)

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最終更新:2007年04月29日 01:06
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