探偵はBARにいる(映画)

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&font(#6495ED){登録日}:2012/10/09(火) 12:44:53 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&font(#ff0000){人口190万。アジア最北の大歓楽街、札幌・ススキノ―}} #center(){&font(#ff0000){ここは俺の街。俺はこの街のプライベート・アイ。}} #center(){&font(#ff0000){―そう。『探偵』だ}} 『探偵はBARにいる』(たんていはバーにいる)は、2011年9月10日に公開された[[日本>日本国]]の探偵映画作品。橋本一監督、[[大泉洋]]・松田龍平主演。 原作は東直己の小説『ススキノ探偵シリーズ』の第2作『バーにかかってきた電話』。 なお、『ススキノ探偵シリーズ』の第1作は本作と同タイトルの『探偵はバーにいる』である。 #center(){2013年5月に第二弾『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』が公開。} 第三弾も製作された。 【[[あらすじ]]】 舞台は札幌・ススキノ。 この街の裏も表も知り尽くした探偵は、いつものように行きつけのBARで相棒兼運転手の高田と酒を飲み、[[オセロ>オセロ/リバーシ]]に興じていた。 そこへ"コンドウキョウコ"と名乗る女から電話が…。 職業柄、危険の匂いには敏感なはずが、簡単な依頼だと思い引き受け、翌日実行。だがその直後に拉致され、雪に埋められ、半殺しの目に遭ってしまう。 怒りが収まらぬ探偵の元に、再び"コンドウキョウコ"から電話が…。 その依頼を渋々こなし、自力での報復に動き出した探偵と高田は、知らず知らずのうちに事態の核心に触れていく。 その過程で浮かび上がる、沙織という謎の美女と大物実業家・霧島の存在。そして、探偵は4つの殺人事件にぶつかる…。 果たして"コンドウキョウコ"は何を目論んでいるのか?事件と事件のつながりは何なのか?探偵と高田は、今日も街を疾走する。そして最後に待つものとは?(引用) 【主な登場人物】 ・「探偵」-[[大泉洋]] 「&italic(){また御用の際はこちらのBARに電話頂戴。夜は大抵いるから}」 主人公。劇中名前を一切呼ばれない。しばしば偽名や嘘の肩書きを使い、あちこちで情報収集を行う。 原作では北海道大学中退。ススキノで探偵業をしているが、生活費は殆ど[[トランプ]]の賭け(本人曰く「デスクワーク」)で稼いでいる。 [[携帯電話]]を持たない主義らしく、彼に依頼するには行きつけのバー「ケラーオオハタ」の店の[[黒電話]]に電話するしかない。その為いつもバーの番号の書かれた名刺を持っているが、依頼人を守るためならばと主義を曲げ、携帯を購入した。 人脈は広く、新聞記者から暴力団組長まで知り合い。 [[運転免許]]を持っていないため運転手の高田を雇っている。そのためか起き抜けに酒を飲んだりと、おそらく常に酒が入っている状態。 普段はひょうひょうとした軽い雰囲気だが、ときたま感情を爆発させる。終盤、事件のやるせない真相に直面した彼は電車内で悲痛な叫び((このシーンは当初の脚本では車窓を見つめるだけだったが、大泉洋氏の提案でセリフが足された。))を上げることになる… ・高田 - 松田龍平 「&italic(){…ったく…今日は運動会なしだぜ}」 探偵からバイト代を貰って助手(相棒兼運転手)を務めているマイペースな青年。「出来ることなら一日中寝ていたい」と言うほど寝ることが好きらしい。愛車は光岡自動車のビュート。 北海道大学[[農学部]]在籍。研究内容は「ナチスの農業政策」であり、大学構内の一部を占拠して住んでいる。実は空手道場の一人息子で、師範代をつとめている。 探偵がピンチの時には遅れてやってくるが、その欠点をカバーして有り余るほど腕っぷしはすこぶる強い。 原作では、探偵とは大学の同級生。 ・高田号 - 光岡自動車ビュート 高田が所有するモスグリーンのレトロな車。3世代あるビュートの中では一番古いK11型の最終型で、ドアのドリンクホルダーには開拓おかきの袋が突っ込まれている。メイキングなどで映る細部を観察するに、1000ccエンジン・前輪駆動・4速オートマのモデル。 よく見るまでもなくサビサビなオンボロ車であり、エンジンの掛かりもすこぶる悪いほか発進の際にはマフラーから爆煙を撒き散らす。 よく通りかかる中古車屋でいつまでも売れ残っているこの車を不憫に思った高田が、当たりの万馬券で購入したという設定がある。 ボディカラーは光岡純正のダークグリーンではなく、この映画のために明るめのグリーンを調色して塗り替えられている。 ・コンドウキョウコ 「&italic(){柔らかい雪で良かったですね}」 ケラーオオハタに電話を掛けてきた、依頼人の女。&bold(){実は本物の近藤京子は「すすきの皆楽会館放火事件」で死んでいる。} 自分のことを話たがらない。前金と捜査途中に10万円ずつ、終盤で30万円払うなど、かなりの金持ちらしいが…。 ・霧島沙織 - 小雪 「&italic(){この店を遺してくれたから…}」 高級クラブ「コンチェルト」のオーナーで霧島の元妻。その姿を初めて見た探偵が唖然とするほどの美貌の持ち主。 後述の相田曰く、業界からの評判は最悪らしい。近々岩淵貢と結婚する。探偵は彼女が依頼人だとふんでいるが… ・霧島敏夫 - 西田敏行 「&italic(){…その娘を放せ!!}」 札幌の経済界を牽引する「霧島グループ」社長。沙織の前夫。 ススキノで20周年記念パーティーをした帰りに女性の拉致未遂事件を目撃してしまい、女性を助けようとしたが力及ばずリンチされ死亡してしまった。 ・探偵を拉致した男 - 高嶋政伸 「&italic(){いい映画を見ろよ…感想聞けなくて残念だ}」 札幌で一番下品なヤクザ「花岡組」の関係者。相手の弁護士に接触した直後の探偵を拉致したグループの主犯格の男。舌や耳に[[ピアス]]をつけている、見るからに危ない人。 「人間は死ぬ瞬間に人生が映画のようにフラッシュバックする」という現象に興味があるそうで、探偵にも後述の田口幸平にも同じ話をする。人前で平気でゲップをしたり、噛んでいたガムをそのままコートのポケットに突っ込むなどの行動から分かる通り品性は皆無。 演じる高嶋はゲップの質にこだわり、撮影する場面によってお茶や[[コーラ]]を飲み分けて本番に臨んだ。 ・南 - 中村育二 「&italic(){…さあ…知らんね}」 札幌の中心地に大きな事務所を構えた、羽振りのいい弁護士。大手企業からの依頼以外は嫌味たっぷりにあしらうほど儲けているが、その裏にはどす黒い秘密が… 嘘が下手であり、探偵が口にした"コンドウキョウコ"の名前を聞いた途端分かりやすく動揺した。 ・岩淵恭輔 - 石橋蓮司 「&italic(){この札幌にもゴキブリが這い回ってるって聞いたけど、ホントなんだね~}」 大阪の「銀漢興産」会長。元新左翼で現在は転向し、関西裏社会のフィクサー。 ・岩淵貢 - 本宮泰風 「&italic(){なんだお前ら?}」 岩淵恭輔の息子。銀漢興産の現社長。ヤクザ面で短気な性格。沙織と結婚予定。 ・加藤 劇中で何度も名前が出てくる謎の人物。 「シンコー」という会社の関係者らしい。 ・佐山 - 波岡一喜 「&italic(){それが事実です…}」 「則天道場」の副長。 「則天道場」の正体は右翼の皮を被った「花岡組」のヤクザ養成所。威勢よく探偵に拳銃を向けるも、あっさり返り討ちに遭い鼻を折られた。 そして、肝心の拳銃の腕前もからっきしダメダメという始末である。 ・田口幸平 - 有薗芳記 「&italic(){嘘だ嘘だ!そったらもん!}」 放火事件の容疑者で故人の田口晃の父親。[[ニート]]同然にもかかわらず、不自然に豪勢な暮らしをしている。妻の康子には「晃が競馬の勝ち馬を教えてくれる」と、[[メルヘン]]な話をしているそうだが真相は…? ・松尾 - 田口トモロヲ 「&italic(){いや…借りなら今晩返せ}」 北海道日報新聞の敏腕記者。妻子持ちだが両刀使いであり、青年と愛し合っている場面を盗撮された為、探偵に証拠写真の奪還を依頼したことから彼との付き合いが始まったようだ。その依頼から1年後、探偵は松尾に渡し忘れたSDカードをネタに「すすきの皆楽会館放火事件」の情報や事件の内部資料を交換させる、半分脅迫とも思える手段で調査を進めた。 実は終盤に探偵とのシリアスな会話シーンが2つあったが、なんと両方とも本編ではカットされている。 原作では第1作で探偵と知り合っているが、映画においては今作で初めて知り合う。 ・相田 - 松重豊 「&italic(){実はな、面白いネタ仕入れたんだよ…}」 探偵の顔見知りで、札幌の老舗ヤクザ「桐原組」の若頭。首をひねる癖がある。気の長い性格で、サウナに入っている時間も長いため、探偵や付き人の「ブッチョ」はしばしば拷問に近い目に遭う。 義理人情に厚い昔気質のヤクザであり、ヤクザの人脈と情報網を駆使して探偵を手助けする。 探偵との情報交換は必ずサウナで行う。 相田を紹介するシーンで出る相田の幼少期の写真は、松重本人の幼少期の写真。 ・峰子 - 安藤玉恵 「&italic(){特別にね、あんたの為にね?どう?}」 探偵がよく通う[[喫茶店]]「モンデ」の看板娘。探偵に惚れているが、いつもはぐらかされている。 とても頭が良さそうには見えず、妙に露出が激しい。 ・ケラーオオハタのマスター - 枡田徳寿 探偵の行きつけのバー「ケラーオオハタ」のマスター。 探偵が席に着くと、何も言わなくとも愛用の胃薬と煙草を出してくれる。電話の取次も行う。ストーリーには殆ど関係してこない。 演じている枡田さんは本業も居酒屋のマスター。 以 下、悲しい[[ネタバレ]]… #center(){&color(red){信じてもらえないかもしれませんが、}}  #center(){&color(red){私は霧島を、心から愛していました―}}  ・霧島沙織 この事件の依頼人「コンドウキョウコ」。 悪女的な面は全て演技であり、真の動機は霧島とその娘近藤京子を殺した連中への[[復讐]]。 そのために「金と欲のために夫とその娘を殺した最低な女」を演じ、屈辱に耐えながらも必死に真相に辿り着こうとしていた。 敵の懐に潜り込んでいるうちに、逆に動きが取れなくなってしまったため、数年前偶然知り合った探偵を頼って依頼していた。 (探偵本人は年月も経っている事もあり、この事を忘れていた) そして探偵の調査で、彼女はようやく真実に辿り着く。 #center(){&color(red){岩淵親子が加藤に命じて田口晃に放火をさせて京子を死なせ、あまつさえ真相に辿り着いた夫・敏夫をも暴行事件に見せかけて計画的に殺害したのだという真実に。}} まず手始めに、実行犯であった加藤を[[散弾銃]]で殺害。 探偵を嘘の依頼で小樽まで行かせるが、いつまでも目当ての人物がこない事や数年前の沙織との出会いを思い出し、真実に気づいた探偵が電話すると、探偵への依頼によって全ての原因が岩渕親子にあることを確信した彼女は亡き夫のため、これから行われる[[結婚式]]で岩淵親子を殺すことを告げる。 駅内に隠されていた沙織からの手紙を読んだ探偵はすぐに札幌に引き返すが既に遅く、彼女は岩淵親子と南を射殺。 そして自分のこめかみにも拳銃を向け、満足げながらも哀しい笑顔を浮かべて引き金を引いた。 ・霧島敏夫 人情味があり部下にも優しい「理想の上司」。 若い頃捨てざるを得なかった京子へのせめてもの償いとして店を持たせたが、その店を岩淵たちの謀略によって京子を殺される。 (ただ、京子の死そのものは意図したものではなかった模様) 事件の真相を調べ上げた霧島は岩淵を告発しようとしたが、その矢先に加藤達によって惨殺されてしまった。 霧島の人柄を調べていくうちに探偵も惚れこんだらしく、 「&bold(){一緒に飲んだら、多分最高に楽しい奴だった気がするよ…}」と生きているうちに会えなかった無念さを口にしていた。 ・田口幸平 実は息子・晃が道場に居ないとされる時間帯に道場の晃とした電話をテープで録音しており、それを証拠として「花岡組」をゆすっていた。この真相を推理した探偵相手には狂気じみた笑みを浮かべて開き直るなど、全く悪びれていない様子。 中盤、口封じ兼見せしめのために妻共々惨殺される。 救いようのないクズではあったが、その最期はひたすらに哀れなものであり、円山動物園で何時間でもライオンを見ていた幼少期の晃との思い出を胸にこの世を去った。 このあまりに惨たらしい光景に探偵は激怒し、加藤への復讐を決意する。 ・探偵を拉致した男 この男が謎の男「加藤」。 「シンコー」とは、この男が出入りしている「清輪(しんわ)コーポレーション」の略。実態は企業の名を語った「花岡組」の事務所。探偵は調査開始当初に尾行した車に書いていたロゴを「せいわコーポレーション」と読んでいたため気づけなかった。 霧島殺しの実行犯。田口晃に放火をさせ、殺したのもこの男とその部下である。 霧島の他にも田口夫婦を惨殺した外道だが、沙織の復讐の最初のターゲットとして[[散弾銃]]でハチの巣にされあまりに呆気なく死亡した。 ・南 その正体は「花岡組」とつるんでいる悪徳弁護士。彼らに命じて近藤京子を殺害したのも彼。 [[結婚式]]会場で最初に射殺された。 ・岩淵恭輔、岩淵貢 この事件の黒幕。京子殺し、霧島殺しは全てこの連中の差し金であった。 終盤、[[結婚式]]会場で沙織に射殺され、長年の悪事の報いを受けることに。 事件後、失意のうちにケラーオオハタへと戻った探偵に、マスターが小さな箱を差し出す。 その中には、探偵が使っていたのと同じオメガの[[腕時計]]が入っていた。 そして、その中のメモにこう添えられていた… #center(){&color(red){―あなたに使ってもらえたなら、霧島もきっと、喜ぶでしょう―}}  #center(){&color(red){                           沙織}}  【余談】 ・本作は2011年頭に撮影を行っていたため、札幌の地下駐車場での撮影中(加藤が散弾銃で撃たれる場面)に3月11日の地震が起きている。またこのとき、大泉氏を応援しに鈴井貴之氏が撮影現場にやってきていた。 追記・修正したかったら、ここに電話してくれ。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,7) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - スーパーリアル麻雀PVIがちょっと出てきた作品 -- 名無しさん (2014-02-01 09:05:22) - 結末は結構凄かったな。 -- 名無しさん (2014-02-07 18:03:12) - 監修に従業員が皆 探偵の探偵バーの人が協力しているらしい -- 名無しさん (2014-02-07 18:48:05) - 今日2やってたけど、案の定いろいろカットされててちと残念だった -- 名無しさん (2014-05-11 23:33:28) - 加藤が田口を拷問するところの奥さんのうめきごえが生々しくて妙に記憶に残ってるな…地上波は当然カットだったけど -- 名無しさん (2014-05-22 13:35:12) - パロディで、探偵はBARにいる・・・と思ったらそんなことはなかったぜ!ってのが出てきたりして。 ……大泉さんすいません>< -- 名無しさん (2014-05-22 14:55:59) - ↑アニメ名探偵コナンで『小五郎はBARにいる』(第738-739話)というサブタイトルパロディがあった -- 名無しさん (2015-02-11 21:44:47) - 悲しい話だったなぁ…… -- 名無しさん (2015-11-20 00:31:19) - ↑せやなあ -- 名無しさん (2016-12-14 19:00:28) - 原作のシリーズおもしろいよ -- 名無しさん (2021-04-14 21:20:14) - 原作の描写を検証するとこの探偵相当な肥満体らしいんだけどマジ? -- 名無しさん (2021-12-15 18:24:08) - 1は画面が青っぽいから北海道のやめてくれってほど寒い感じが出ててめっちゃ好き 実際北海道住んでるから余計そう思う -- 名無しさん (2024-02-05 19:43:41) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2012/10/09(火) 12:44:53 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&font(#ff0000){人口190万。アジア最北の大歓楽街、札幌・ススキノ―}} #center(){&font(#ff0000){ここは俺の街。俺はこの街のプライベート・アイ。}} #center(){&font(#ff0000){―そう。『探偵』だ}} 『探偵はBARにいる』(たんていはバーにいる)は、2011年9月10日に公開された[[日本>日本国]]の探偵映画作品。橋本一監督、[[大泉洋]]・松田龍平主演。 原作は東直己の小説『ススキノ探偵シリーズ』の第2作『バーにかかってきた電話』。 なお、『ススキノ探偵シリーズ』の第1作は本作と同タイトルの『探偵はバーにいる』である。 #center(){2013年5月に第二弾『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』が公開。} 第三弾も製作された。 【[[あらすじ]]】 舞台は札幌・ススキノ。 この街の裏も表も知り尽くした探偵は、いつものように行きつけのBARで相棒兼運転手の高田と酒を飲み、[[オセロ>オセロ/リバーシ]]に興じていた。 そこへ"コンドウキョウコ"と名乗る女から電話が…。 職業柄、危険の匂いには敏感なはずが、簡単な依頼だと思い引き受け、翌日実行。だがその直後に拉致され、雪に埋められ、半殺しの目に遭ってしまう。 怒りが収まらぬ探偵の元に、再び"コンドウキョウコ"から電話が…。 その依頼を渋々こなし、自力での報復に動き出した探偵と高田は、知らず知らずのうちに事態の核心に触れていく。 その過程で浮かび上がる、沙織という謎の美女と大物実業家・霧島の存在。そして、探偵は4つの殺人事件にぶつかる…。 果たして"コンドウキョウコ"は何を目論んでいるのか?事件と事件のつながりは何なのか?探偵と高田は、今日も街を疾走する。そして最後に待つものとは?(引用) 【主な登場人物】 ・「探偵」-[[大泉洋]] 「&italic(){また御用の際はこちらのBARに電話頂戴。夜は大抵いるから}」 主人公。劇中名前を一切呼ばれない。しばしば偽名や嘘の肩書きを使い、あちこちで情報収集を行う。 原作では北海道大学中退。ススキノで探偵業をしているが、生活費は殆ど[[トランプ]]の賭け(本人曰く「デスクワーク」)で稼いでいる。 [[携帯電話]]を持たない主義らしく、彼に依頼するには行きつけのバー「ケラーオオハタ」の店の[[黒電話]]に電話するしかない。その為いつもバーの番号の書かれた名刺を持っているが、依頼人を守るためならばと主義を曲げ、携帯を購入した。 人脈は広く、新聞記者から暴力団組長まで知り合い。 [[運転免許]]を持っていないため運転手の高田を雇っている。そのためか起き抜けに酒を飲んだりと、おそらく常に酒が入っている状態。 普段はひょうひょうとした軽い雰囲気だが、ときたま感情を爆発させる。終盤、事件のやるせない真相に直面した彼は電車内で悲痛な叫び((このシーンは当初の脚本では車窓を見つめるだけだったが、大泉洋氏の提案でセリフが足された。))を上げることになる… ・高田 - 松田龍平 「&italic(){…ったく…今日は運動会なしだぜ}」 探偵からバイト代を貰って助手(相棒兼運転手)を務めているマイペースな青年。「出来ることなら一日中寝ていたい」と言うほど寝ることが好きらしい。愛車は光岡自動車のビュート。 北海道大学[[農学部]]在籍。研究内容は「ナチスの農業政策」であり、大学構内の一部を占拠して住んでいる。実は空手道場の一人息子で、師範代をつとめている。 探偵がピンチの時には遅れてやってくるが、その欠点をカバーして有り余るほど腕っぷしはすこぶる強い。 原作では、探偵とは大学の同級生。 ・高田号 - 光岡自動車ビュート 高田が所有するモスグリーンのレトロな車。3世代あるビュートの中では一番古いK11型の最終型で、ドアのドリンクホルダーには開拓おかきの袋が突っ込まれている。メイキングなどで映る細部を観察するに、1000ccエンジン・前輪駆動・4速オートマのモデル。 よく見るまでもなくサビサビなオンボロ車であり、エンジンの掛かりもすこぶる悪いほか発進の際にはマフラーから爆煙を撒き散らす。 よく通りかかる中古車屋でいつまでも売れ残っているこの車を不憫に思った高田が、当たりの万馬券で購入したという設定がある。 ボディカラーは光岡純正のダークグリーンではなく、この映画のために明るめのグリーンを調色して塗り替えられている。 ・コンドウキョウコ 「&italic(){柔らかい雪で良かったですね}」 ケラーオオハタに電話を掛けてきた、依頼人の女。&bold(){実は本物の近藤京子は「すすきの皆楽会館放火事件」で死んでいる。} 自分のことを話たがらない。前金と捜査途中に10万円ずつ、終盤で30万円払うなど、かなりの金持ちらしいが…。 ・霧島沙織 - 小雪 「&italic(){この店を遺してくれたから…}」 高級クラブ「コンチェルト」のオーナーで霧島の元妻。その姿を初めて見た探偵が唖然とするほどの美貌の持ち主。 後述の相田曰く、業界からの評判は最悪らしい。近々岩淵貢と結婚する。探偵は彼女が依頼人だとふんでいるが… ・霧島敏夫 - 西田敏行 「&italic(){…その娘を放せ!!}」 札幌の経済界を牽引する「霧島グループ」社長。沙織の前夫。 ススキノで20周年記念パーティーをした帰りに女性の拉致未遂事件を目撃してしまい、女性を助けようとしたが力及ばずリンチされ死亡してしまった。 ・探偵を拉致した男 - 高嶋政伸 「&italic(){いい映画を見ろよ…感想聞けなくて残念だ}」 札幌で一番下品なヤクザ「花岡組」の関係者。相手の弁護士に接触した直後の探偵を拉致したグループの主犯格の男。舌や耳に[[ピアス]]をつけている、見るからに危ない人。 「人間は死ぬ瞬間に人生が映画のようにフラッシュバックする」という現象に興味があるそうで、探偵にも後述の田口幸平にも同じ話をする。人前で平気でゲップをしたり、噛んでいたガムをそのままコートのポケットに突っ込むなどの行動から分かる通り品性は皆無。 演じる高嶋はゲップの質にこだわり、撮影する場面によってお茶や[[コーラ]]を飲み分けて本番に臨んだ。 ・南 - 中村育二 「&italic(){…さあ…知らんね}」 札幌の中心地に大きな事務所を構えた、羽振りのいい弁護士。大手企業からの依頼以外は嫌味たっぷりにあしらうほど儲けているが、その裏にはどす黒い秘密が… 嘘が下手であり、探偵が口にした"コンドウキョウコ"の名前を聞いた途端分かりやすく動揺した。 ・岩淵恭輔 - 石橋蓮司 「&italic(){この札幌にもゴキブリが這い回ってるって聞いたけど、ホントなんだね~}」 大阪の「銀漢興産」会長。元新左翼で現在は転向し、関西裏社会のフィクサー。 ・岩淵貢 - 本宮泰風 「&italic(){なんだお前ら?}」 岩淵恭輔の息子。銀漢興産の現社長。ヤクザ面で短気な性格。沙織と結婚予定。 ・加藤 劇中で何度も名前が出てくる謎の人物。 「シンコー」という会社の関係者らしい。 ・佐山 - 波岡一喜 「&italic(){それが事実です…}」 「則天道場」の副長。 「則天道場」の正体は右翼の皮を被った「花岡組」のヤクザ養成所。威勢よく探偵に拳銃を向けるも、あっさり返り討ちに遭い鼻を折られた。 そして、肝心の拳銃の腕前もからっきしダメダメという始末である。 ・田口幸平 - 有薗芳記 「&italic(){嘘だ嘘だ!そったらもん!}」 放火事件の容疑者で故人の田口晃の父親。[[ニート]]同然にもかかわらず、不自然に豪勢な暮らしをしている。妻の康子には「晃が競馬の勝ち馬を教えてくれる」と、[[メルヘン]]な話をしているそうだが真相は…? ・松尾 - 田口トモロヲ 「&italic(){いや…借りなら今晩返せ}」 北海道日報新聞の敏腕記者。妻子持ちだが両刀使いであり、青年と愛し合っている場面を盗撮された為、探偵に証拠写真の奪還を依頼したことから彼との付き合いが始まったようだ。その依頼から1年後、探偵は松尾に渡し忘れたSDカードをネタに「すすきの皆楽会館放火事件」の情報や事件の内部資料を交換させる、半分脅迫とも思える手段で調査を進めた。 実は終盤に探偵とのシリアスな会話シーンが2つあったが、なんと両方とも本編ではカットされている。 原作では第1作で探偵と知り合っているが、映画においては今作で初めて知り合う。 ・相田 - 松重豊 「&italic(){実はな、面白いネタ仕入れたんだよ…}」 探偵の顔見知りで、札幌の老舗ヤクザ「桐原組」の若頭。首をひねる癖がある。気の長い性格で、サウナに入っている時間も長いため、探偵や付き人の「ブッチョ」はしばしば拷問に近い目に遭う。 義理人情に厚い昔気質のヤクザであり、ヤクザの人脈と情報網を駆使して探偵を手助けする。 探偵との情報交換は必ずサウナで行う。 相田を紹介するシーンで出る相田の幼少期の写真は、松重本人の幼少期の写真。 ・峰子 - 安藤玉恵 「&italic(){特別にね、あんたの為にね?どう?}」 探偵がよく通う[[喫茶店]]「モンデ」の看板娘。探偵に惚れているが、いつもはぐらかされている。 とても頭が良さそうには見えず、妙に露出が激しい。 ・ケラーオオハタのマスター - 枡田徳寿 探偵の行きつけのバー「ケラーオオハタ」のマスター。 探偵が席に着くと、何も言わなくとも愛用の胃薬と煙草を出してくれる。電話の取次も行う。ストーリーには殆ど関係してこない。 演じている枡田さんは本業も居酒屋のマスター。 以 下、悲しい[[ネタバレ]]… #center(){&color(red){信じてもらえないかもしれませんが、}}  #center(){&color(red){私は霧島を、心から愛していました―}}  ・霧島沙織 この事件の依頼人「コンドウキョウコ」。 悪女的な面は全て演技であり、真の動機は霧島とその娘近藤京子を殺した連中への[[復讐]]。 そのために「金と欲のために夫とその娘を殺した最低な女」を演じ、屈辱に耐えながらも必死に真相に辿り着こうとしていた。 敵の懐に潜り込んでいるうちに、逆に動きが取れなくなってしまったため、数年前偶然知り合った探偵を頼って依頼していた。 (探偵本人は年月も経っている事もあり、この事を忘れていた) そして探偵の調査で、彼女はようやく真実に辿り着く。 #center(){&color(red){岩淵親子が加藤に命じて田口晃に放火をさせて京子を死なせ、あまつさえ真相に辿り着いた夫・敏夫をも暴行事件に見せかけて計画的に殺害したのだという真実に。}} まず手始めに、実行犯であった加藤を[[散弾銃]]で殺害。 探偵を嘘の依頼で小樽まで行かせるが、いつまでも目当ての人物がこない事や数年前の沙織との出会いを思い出し、真実に気づいた探偵が電話すると、探偵への依頼によって全ての原因が岩渕親子にあることを確信した彼女は亡き夫のため、これから行われる[[結婚式]]で岩淵親子を殺すことを告げる。 駅内に隠されていた沙織からの手紙を読んだ探偵はすぐに札幌に引き返すが既に遅く、彼女は岩淵親子と南を射殺。 そして自分のこめかみにも拳銃を向け、満足げながらも哀しい笑顔を浮かべて引き金を引いた。 ・霧島敏夫 人情味があり部下にも優しい「理想の上司」。 若い頃捨てざるを得なかった京子へのせめてもの償いとして店を持たせたが、その店を岩淵たちの謀略によって京子を殺される。 (ただ、京子の死そのものは意図したものではなかった模様) 事件の真相を調べ上げた霧島は岩淵を告発しようとしたが、その矢先に加藤達によって惨殺されてしまった。 霧島の人柄を調べていくうちに探偵も惚れこんだらしく、 「&bold(){一緒に飲んだら、多分最高に楽しい奴だった気がするよ…}」と生きているうちに会えなかった無念さを口にしていた。 ・田口幸平 実は息子・晃が道場に居ないとされる時間帯に道場の晃とした電話をテープで録音しており、それを証拠として「花岡組」をゆすっていた。この真相を推理した探偵相手には狂気じみた笑みを浮かべて開き直るなど、全く悪びれていない様子。 中盤、口封じ兼見せしめのために妻共々惨殺される。 救いようのないクズではあったが、その最期はひたすらに哀れなものであり、円山動物園で何時間でもライオンを見ていた幼少期の晃との思い出を胸にこの世を去った。 このあまりに惨たらしい光景に探偵は激怒し、加藤への復讐を決意する。 ・探偵を拉致した男 この男が謎の男「加藤」。 「シンコー」とは、この男が出入りしている「清輪(しんわ)コーポレーション」の略。実態は企業の名を語った「花岡組」の事務所。探偵は調査開始当初に尾行した車に書いていたロゴを「せいわコーポレーション」と読んでいたため気づけなかった。 霧島殺しの実行犯。田口晃に放火をさせ、殺したのもこの男とその部下である。 霧島の他にも田口夫婦を惨殺した外道だが、沙織の復讐の最初のターゲットとして[[散弾銃]]でハチの巣にされあまりに呆気なく死亡した。 ・南 その正体は「花岡組」とつるんでいる悪徳弁護士。彼らに命じて近藤京子を殺害したのも彼。 [[結婚式]]会場で最初に射殺された。 ・岩淵恭輔、岩淵貢 この事件の黒幕。京子殺し、霧島殺しは全てこの連中の差し金であった。 終盤、[[結婚式]]会場で沙織に射殺され、長年の悪事の報いを受けることに。 事件後、失意のうちにケラーオオハタへと戻った探偵に、マスターが小さな箱を差し出す。 その中には、探偵が使っていたのと同じオメガの[[腕時計]]が入っていた。 そして、その中のメモにこう添えられていた… #center(){&color(red){―あなたに使ってもらえたなら、霧島もきっと、喜ぶでしょう―}}  #center(){&color(red){                           沙織}}  【余談】 ・本作は2011年頭に撮影を行っていたため、札幌の地下駐車場での撮影中(加藤が散弾銃で撃たれる場面)に3月11日の地震が起きている。またこのとき、大泉氏を応援しに鈴井貴之氏が撮影現場にやってきていた。 追記・修正したかったら、ここに電話してくれ。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,7) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - スーパーリアル麻雀PVIがちょっと出てきた作品 -- 名無しさん (2014-02-01 09:05:22) - 結末は結構凄かったな。 -- 名無しさん (2014-02-07 18:03:12) - 監修に従業員が皆 探偵の探偵バーの人が協力しているらしい -- 名無しさん (2014-02-07 18:48:05) - 今日2やってたけど、案の定いろいろカットされててちと残念だった -- 名無しさん (2014-05-11 23:33:28) - 加藤が田口を拷問するところの奥さんのうめきごえが生々しくて妙に記憶に残ってるな…地上波は当然カットだったけど -- 名無しさん (2014-05-22 13:35:12) - パロディで、探偵はBARにいる・・・と思ったらそんなことはなかったぜ!ってのが出てきたりして。 ……大泉さんすいません>< -- 名無しさん (2014-05-22 14:55:59) - ↑アニメ名探偵コナンで『小五郎はBARにいる』(第738-739話)というサブタイトルパロディがあった -- 名無しさん (2015-02-11 21:44:47) - 悲しい話だったなぁ…… -- 名無しさん (2015-11-20 00:31:19) - ↑せやなあ -- 名無しさん (2016-12-14 19:00:28) - 原作のシリーズおもしろいよ -- 名無しさん (2021-04-14 21:20:14) - 原作の描写を検証するとこの探偵相当な肥満体らしいんだけどマジ? -- 名無しさん (2021-12-15 18:24:08) - 1は画面が青っぽいから北海道のやめてくれってほど寒い感じが出ててめっちゃ好き 実際北海道住んでるから余計そう思う -- 名無しさん (2024-02-05 19:43:41) - 北海道ということもあって大泉洋が起用されたんだろうけど、いい味を出してるんだよな -- 名無しさん (2025-03-17 22:42:52) #comment #areaedit(end) }

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