冥獣帝ン・マ/絶対神ン・マ

登録日:2025/06/16 Mon 20:46:01
更新日:2025/06/19 Thu 22:14:33
所要時間:約 4 分で読めます





我が内に虚無と飢餓が逆巻いている……

我が虚無を満たせ、マジトピアよ!

ン・マとは、スーパー戦隊シリーズ第29作『魔法戦隊マジレンジャー』の登場人物にして、地底冥府インフェルシアを統べる本作のラスボスである。
物語開始当初は「冥獣帝ン・マ」として登場し、後に「絶対神ン・マ」として転生する。


目次


【冥獣帝ン・マ】


身長:不明
体重:不明
得意能力:闇の呪縛転生
CV:塩野勝美

地上界への侵攻を目論む冥獣の王。
外見は巨大なタコそのものであり、巨大な頭部に無数の触手を操る。
なお、頭部には無数のドクロが刻まれており、デザイン画を見ると悍ましさがより際立っている。

かつて天空聖者ブレイジェルに敗れ、その身を封印されていたが、封印の力も弱まってきたことで活動を開始。
凱力大将ブランケンには冥府門の鍵の探索、魔導神官メーミィには自身の復活を命じていた。
物語中盤、メーミィの策によりマジレンジャーのレジェンドパワーを奪って復活も目前となるが、呪縛転生の解けたウルザードことブレイジェルにより、再びその魂を封印される。

この頃は意識はあるものの獣のように唸るだけであった。ただし、幹部との意思疎通はできている様子。
インフェルシアの絶対的支配者として讃えられており、格上の冥府神からは絶対神に相応しい器として評価されている。
ブランケンには牙を「底皇剣ヘルファング」として、ウルザードには左の瞳を「ジャガンシールド」として、そしてメーミィには爪を扇として分け与えている。
そうして自身の身体を武器として与えている関係で、左目と左の牙が欠けているのも特徴。爪は不明。



【絶対神ン・マ】


我は絶対神、我が内に宿るは虚無と飢餓……

身長:56.3m(縮小時・250cm)
体重:27.7t(縮小時・123kg)
得意能力:攻撃・魔法・勇気・時間、その他全てを喰らい尽くすこと、数々の触手攻撃(しなる光のムチ、硬化させた槍、様々の形に変幻自在)
CV:浪川大輔

インフェルシアの神々「冥府神」により信奉される神として転生した、ン・マの新たな姿。
その魂は依然としてブレイジェルにより封じられていたが、冥府神にてその魂を奪還される。
やがて、冥府神ティターンを依代として選び、転生を果たした。
その様子はティターンの内部から無数の触手を突き出し、ティターンの肉体を腐り落とすように食い破るという、非常にショッキングなものであった。

冥府神と同様、50メートル級の巨体が基本の姿となる。
タコやドクロの意匠がある点は変わらないが、人間に近い胴や四肢を得た。
他の特徴としては鋭く伸びた爪や、翼のように背中から生えた無数の触手が挙げられ、醜悪でありながら神々しさも感じさせるデザインと言えるだろう。

触手や電撃攻撃を操るが、それ以上の最大の能力は無限とも言えるほどの餓えにより、あらゆるものを捕食すること。
ブレイジェルやマジシャインの生命力は勿論、天空大聖者マジエル最強の魔法「ハローミラージュ」をも無力化した。
更には「時の流れ」さえも喰らうことであっという間に地球を荒廃させ、有機物、無機物問わず全てを朽ち果てさせて、地上界をインフェルシア同様の闇に包まれた世界へと変えたほど。
単純な戦闘力も桁外れに高く、天空聖者たち相手に完勝しマジレジェンドを歯牙にもかけずに撃破してみせた。

一度は上記の能力でマジレンジャーへ絶望を与えるも、魁が父であるブレイジェルから受け継いだ「フェイタルブレイド」の一撃により、それまで吸収した時間を吐き出し、すべては元に戻ってしまう。
また、マジエルから受けたハローミラージュの効果が現れ、触手を失い弱体化。
更にはインフェルシアに囚われていた深雪、そしてバンキュリアによって蘇ったブレイジェルとマジシャインの加勢により、形勢は逆転。
再び巨大化するも、8人の家族が全員揃ったマジレンジャーの「マージ・マジ・マジェンド」を吸収し切れず、初めて「満たされた感覚」を味わいながら消滅した。


これが「満たされる」ということか……満ちていく……満ちていくぞ……!


【余談】

  • 前述の通り、デザインモチーフはタコとドクロ。絶対神の姿の時には蛸壷も被っている(マジレンジャーたちとの戦闘で破壊されたが)。
    クトゥルフもモチーフであると思われていたが、デザイン担当の篠原保氏によると当初はそのつもりではなく、地底の窓から覗く触手からタコをモチーフとして発展させていったものであるとのこと。

  • 名前は「閻魔」が由来。


  • 担当声優の塩野勝美氏はスーパー戦隊シリーズだけでなく、『仮面ライダーアギト』以降の様々な怪人の声を担当している。
    というよりマジレンジャーだけでも様々な冥獣やゾビルの声をも担当しているのが塩野氏である。

  • 浪川大輔氏は前作『特捜戦隊デカレンジャー』にてギョク・ロウを演じており、シリーズの悪者、及びラスボスとしての登場は初。
    浪川氏は声質の面であまり悪のボスをイメージしづらいのか、はたまた現在では炎神スピードル(『ゴーオンジャー』)のイメージが強すぎるのか、いわゆるラスボス相当や敵組織の最高幹部といったキャラはかなり珍しい。
    元々は正義の戦士だったクエルボが力に魅入られたドン・クエルボのような悪堕ちキャラとしては存在するが、根っからの悪としては恐らく唯一と言ったところか。



追記・修正は部下に目と歯と爪を与えてからお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年06月19日 22:14

*1 ちなみに一緒に復活した2人はブラジラとヨゴシマクリタイン。どっちもラスボスである。