ドラえもん のび太のワンニャン時空伝

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&font(#6495ED){登録日}:2017/05/04 Thu 08:25:22 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 11 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&b(){&sizex(6){僕達、また会えるよね。}}} 監督:芝山努 脚本:岸間信明 主題歌:島谷ひとみ「YUME日和」 『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』とは、『映画[[ドラえもん>ドラえもん(作品)]]シリーズ』の第25作目及び『大長編ドラえもんシリーズ』第24作目のタイトルである。 2004年3月6日に公開された。 同時上映は『Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン タコDEポン!アシHAポン!』と、これまでの映画作品のキャラや道具が登場する『ドラえもんアニバーサリー25』。 #openclose(show=●目次){ #contents() } *【概要】 ドラえもん映画化25周年記念作品、そして1981年から始まった大山版ドラえもん映画の最終作にあたる。 原作漫画における「のら犬イチの国」をベースとしている。 ドラえもんにおける動物ものには[[のび太の大魔境>ドラえもん のび太の大魔境]]や[[アニマル惑星>ドラえもん のび太とアニマル惑星]]や[[翼の勇者たち>ドラえもん のび太と翼の勇者たち]]が該当するが、本作の舞台は他の惑星や異世界ではなく、過去の地球であるのが特徴。 ただし過去といっても、ドラえもんのひみつ道具によって現代並みかそれ以上に発展をした世界が描かれている。 前述のキャッチコピーや、エンディングで手を振るドラえもんたちの姿は、大山ドラの終わりと、わさドラの始まりを表しているといっても過言ではない…かもしれない。 一方で、シンエイ動画プロデューサーだった山田俊秀氏は、本作の制作時点では現場スタッフには声優陣交代は知らされていなかったと[[超全集>超全集(てれびくんデラックス愛蔵版)]]の寄稿にて証言しており、少なくとも後者の演出は偶然だったことが窺える。 テレビ放送は大山版ドラえもんの最終週となる2005年3月末に初放送された。本編にはレギュラー声優5人からのコメントVTRが挿入され、終了後にはわさドラの宣伝が行われている。また、この年は声優陣交代の影響から映画の制作が休止となり、再開は2006年からとなる。 主題歌の「YUME日和」は当時テレビアニメ版のエンディングテーマとしても使用された。 歌手は島谷ひとみで、本作にもゲストキャラ(として出演している。 エンディング映像では作中に登場した動物キャラの元の姿や、一般公募によるキャラクターのデザインなどが公開されている。 興行収入は30.5億円。奇しくも『[[のび太の太陽王伝説>ドラえもん のび太の太陽王伝説]]』と同じ記録である。両作とも旧ドラえもん映画作品としては最高記録となっている。((ちなみに旧ドラ映画で2番目に多いのは『翼の勇者たち』(30億円)、3番目が『ふしぎ風使い』(25.4億円)である。))((ただし観客動員数で一番多いのは『日本誕生』(425万人)であり、ワンニャン時空伝は283万人止まり。興行収入については太陽王伝説から配給収入が興行収入に変わった事に起因する。)) *【あらすじ】 いつものようにのび太がジャイアンたちと共に野球をしていたところ、溺れかけていた子犬を見つけ、助け出した。 子犬を気に入ったのび太は「イチ」と名付けて世話をしようとするも、動物嫌いのママがペットを飼う事など許してもらえるはずがない。 人の来ない山奥ならと移動をするも、そこにも捨てられた動物たちがたむろし、更に土地開発のためにその山さえも奪われてしまう。 そこでのび太たちはドラえもんに内緒でタイムマシンを使い、人間や他の動物のいない3億年前の世界に訪れる。((ドラえもんはスネ夫のネズミのおもちゃで退散したので不在。)) 何物もなく、豊かな自然に恵まれた世界でのびのびと暮らす動物たち。 のび太はそんな動物たちに「無料フード製造機」と「進化退化光線銃」を預け、「また明日来るからね」と約束をしてその場を後にした。 そして翌日、約束通りイチの元へと向かうドラえもん達。 しかし、タイムマシンでねじれゾーンに遭遇してしまった。 なんとかタイムマシンの空間を抜けるも、そこにはイチ達の姿はない。 代わりに遥かな進歩を遂げた「ワンニャン国」が存在していた。 この国の豊かな生活に感動するドラえもんたち。 だがその一方で、宇宙からは巨大な脅威が迫っていた。 *【登場キャラクター】 **【メインキャラクター】 ・[[ドラえもん>ドラえもん(キャラクター)]] ご存知未来の世界のネコ型ロボット。 本作ではちゃんとネコミミを付け、猫として行動する。しかもこの世界の服を着ている時には唯一彼だけマント付きというカッコいい仕様。 もはや恒例となった主題歌に入る前ののび太の「ドラえも~ん!」の叫びの後に「のび太く~ん!」と叫ぶというレアなパターンを見せた。 中盤では名刀電光丸でネコジャラを圧倒し、途中でバッテリー切れになるも見事勝利するという、25周年という節目に相応しい大活躍をした。 ・[[のび太>野比のび太]] 心優しいヘタレ眼鏡少年。 イチとの出会いと友情が本作における重要なテーマとなる。 ・[[しずかちゃん>源静香]] まだまだお色気担当。 ネコミミでのあざとい姿も見られる。 ・[[ジャイアン>ジャイアン(剛田武)]] ガキ大将・ザ・ガキ大将。 相変わらずのび太を野球でしごくシーンが見られる。 ・[[スネ夫>骨川スネ夫]] スネちゃま。 ネズミのおもちゃでドラえもんをからかうが、そのおもちゃがのちに役立つことに。 **【ゲストキャラクター】 ・イチ CV:[[林原めぐみ]]/阪脩(老犬) のび太が出会った捨て犬。 犬の鳴き声が「ワン」であることから、ワン→one→1で「イチ」と名付けられた。 ペットたちのリーダーとして、のび太から3億年前の世界を任される。 その言葉の通り彼はペットを導き、立派な国を作り上げた。 やがて老犬になった時、のび太に再び会う為にタイムマシンを作り上げるが… ・ハチ CV:林原めぐみ 1000年後の世界にいた犬族の少年。 捨て子であったようで、猫の夫婦に拾われて生活していた。 そのため、犬族でありながら猫族の両親を持っている。 イチとそっくりな姿をしているが、別人だと言い張る。 勝気な性格で人を寄せ付けないところがある。泳ぐことが出来ず、水だけは大の苦手。 担当声優の林原は「[[ザ☆ドラえもんズ]]』シリーズで王ドラ役を担当している。 #openclose(show=だがあるきっかけで記憶を取り戻したことで、その正体が明らかとなる。){ 「のび太さん、ずっと来てくれるって信じてました…」 「イチ…やっぱりイチだったんだね…」 のび太の見抜いた通り、実は彼こそがイチである。 タイムマシンでのび太に会いに行く最中にねじれゾーンに巻き込まれ子犬の姿になって千年後に飛ばされてしまっていた。 水が苦手なのも、かつて現代でおぼれていたため。 記憶を取り戻してからはのび太と息の合ったコンビネーションを見せる。 物語の最後には、再び動物たちのリーダーとして、地球を後にした。} ・ダク CV:[[関智一]] 機械に強いダックスフントの少年。 同じく機械好きなスネ夫とは仲良くなった。 中の人を見ればわかる通り、新旧スネ夫のバトンタッチ前最後の共演といえよう。 ・ブルタロー CV:江川央生 大柄なブルドッグの少年。 やはりというかなんというか、ジャイアンとケンカの末に意気投合した。 ・チーコ CV:島谷ひとみ 計算が得意なマルチーズの少女。 女子同士、しずかとは気が合ったらしい。 中の人はエンディングやシャミーの歌も担当している。 ・シャミー CV:[[かないみか]]、島谷ひとみ(歌) ワンニャン国の歌姫である猫族の美少女。 赤いショートヘアに白と薄い桃色の全身の毛が特徴で、腋や太ももなど、肌を大胆に露出させたセクシーな衣装を身に纏っている。 その美貌はドラえもんも一目ぼれして大興奮するほどであり、劇中では艶かしい表情や仕草があまりにも多く、ゲストキャラのお色気担当といえる。 後にドラえもんの「進化退化光線銃」を狙うネコジャラによって[[人質]]としてジェットコースターのレールに縛り付けられて命の危機に陥るが、ドラえもんが交渉に応じた結果、コースターが接触するギリギリで停車したことで一命を取り留める。 実はネコジャラ一族の一人で、「黙示録の機械猫」ことドラえもんの出現をネコジャラに教えた張本人。上述の拘束シーンもドラえもんを騙す為の計画だったが縛られて怯えていたのは本当であり、ネコジャラに逆らえずに命令に従っての行動だった。 しかし必死で自分を守ろうとするドラえもんの姿に罪悪感を覚え、それに対して仲間や自身にも非道な扱いをするネコジャラの行いについて行けず、ネコジャラの元を離反。 ドラえもんを庇って殴られるが、そのことでドラえもんの怒りに火が付き、ネコジャラを撃退するきっかけとなった。 漫画版ではラストで宇宙船内でライブをしており、ネコジャラらとは違い罪には問われなかった模様である。 ・ネコジャラ CV:泉谷しげる ネコジャーランドのオーナーにして、次期大統領とも噂される大富豪。 本名「ネコジャラ&ruby(さえもんのじょうかげとら){左ヱ門之丞景虎}」。 その正体は本作における悪役。劇中ではシャミーに幾度も暴力を振るっており、自身に否定的な態度を示す者には一切の容赦はしない横暴な性格の男。 かつて彼の先祖であるズブが人間にされた仕打ちを恨んでいて、時の箱舟で現代にわたり、「進化退化光線銃」で人間を退化させ、支配する事を目論んでいる。 その目的のためであれば他のワンニャン国の住民を見捨てるどころか、シャミーの命を危険に晒して交渉の道具にする事さえ意に介さない大悪党である。 しかし実際に人間に虐げられたのはあくまで先祖のズブであり、約3億年前の世界で生まれ育った彼自身は人間から何かされたわけではないし、当然ながらのび太達がやって来るまで生きた人間を実際に見た事もない。 そして自らの野望のためならば他者を、それも自分を慕っていた者や同じ一族であるシャミーでも平然と踏み躙って見捨てるその姿は、奇しくも本作冒頭で描かれた、自分たち一族が憎んでいた自分の都合で犬猫を捨てる&bold(){「自分勝手な人間」そのもの}であった。 まるまると太った大柄な姿だが、名刀電光丸がバッテリー切れになるまで攻め続ける事のできるスタミナの持ち主。 ドラえもんと1対1で戦った数少ない悪役でもある。 物語終盤、計画を邪魔した復讐とノラジウム強奪のため、憎悪に任せてドラえもん達に襲い掛かるが、ドラえもんやのび太とハチの機転によって撃退。 自身は人間に迫害されたことがないにもかかわらず、人間への復讐を叫びながらのび太たちに襲い掛かる姿はズブが乗り移ったと思えるほど狂気的だが、ズブ自身は最終的に人間をどう思っていたかはわからずじまいなので不明である(特にのび太に関しては心を許していたような描写がある)。 最後にはニャーゴと共に宇宙船の雑用をさせられていた。 ドラえもん映画で本職が声優でない人がラスボスを演じた初のケース。ちなみに泉谷氏は本作から20年後の2024年、ドラマ『藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ』シリーズの『じじぬき』で藤子作品の主演を務める事になる。 ・ニャーゴ CV:[[古川登志夫]] ネコジャラの側近。 ネコジャラとは対照的に長身で細い姿をしている。 彼の先祖もズブと共にいた猫と思われる。 ・ズブ CV:水谷優子 イチと同じく現代で生活をしていた野良猫。 元々は飼い猫だったものの、空き地に捨てられたせいで人間を憎んでいる。 魚屋の魚を狙って泥棒をするなど、生きるためとはいえ手段は選んでいなかった様子。 偶然のび太の家の屋根にいたことで、のび太に拾われ、ずぶ濡れだったので&bold(){ズブ}という名前を付けられる。 イチたちと違って最後までのび太たちからは距離を一定の距離を取っており、人間への憎しみは子孫のネコジャラにも受け継がれてしまう。 その一方で、人間を憎んでいる割には&bold(){「ズブ」という名前は生涯捨てずにいた。} 描写としてもダイレクトに愛想を振りまくような様子はなかったものの、のび太に拾われて以降は部屋で寝ていたり、黙って抱っこされていたりと穏やかな反応で一貫しており、ある程度は気を許していた様子。 また作中で子孫に遺された否定的な恨み節はほぼ「人間全体」に対してのものであり、特に、のび太から名付けられた名前である「ズブ」を終生名乗り続けるなど、のび太やドラえもん個人を悪く言っている要素は特に無かったりする。 心のどこかでは人間を信じていたい思いがあったのか、自分を拾い名をくれたのび太に本当は感謝していたのか、それは分からない。 余談だが、書物にドラえもんのことを「未来から来る機械猫」と妙に詳しく載せていたため、野比家に居た際にお互い交流があった可能性がある((ドラえもんは素で普通の猫と意志疎通ができるため。この映画の最初のシーンでもミーちゃんと会話している。))。 少なくともズブにとってドラえもんは「猫」ではあったようだ。 ・大統領 CV:[[大平透]] ワンニャン国における動物たちの指導者。 決して悪い人物ではなく、脱出のための準備も十分に済ませていたのだが、 混乱を避けるためとはいえ巨大隕石衝突の36時間前までその事実を国民に知らせないというあたり、指導者としては危ういところも見られる。 *【用語】 前述の通り、非常に豊かな世界が描かれているが、あくまで過去の地球が舞台となる。 その為、現代においては謎の古代遺跡として扱われていた。 ・3億年前の世界 捨てられた犬や猫が暮らせるようにドラえもんたちが訪れた世界。 恐竜などの恐ろしい動物もいない((当時はまだ爬虫類が出現したばかりで、最も繁栄していた生物は昆虫だったとされる。))、まさに動物たちの楽園。 タイムマシンを使用した中ではトップクラスに古い時間帯でもある。 ・ワンニャン国 3億年前の世界から更に1000年の時を経て、進化したイチ達とその子孫によって作り出された世界。 時系列的には2億9999万9000年前の世界となるが、当項目ではワンニャン国、又は1000年後の世界と表記する。 自動車やテレビのような必需品からテーマパークのような娯楽施設まで、なんでもある。 その一方で街の景観や建物のつくりなどはどこかモダンな雰囲気も漂う不思議な世界。 規模としてはそこまで大きくないらしく、せいぜい一つの街ていどの大きさで、後は3億年前と変わらない自然が広がっている。 また、どういう偶然なのだろうか、同年(2004年)に公開された「嵐を呼ぶ夕日のカスカベボーイズ」の映画の中に登場する ジャスティスシティの世界構成も、これに似ているのだ。 また、当然犬や猫以外の哺乳類はおらず、ネズミのおもちゃに驚いたりドラえもんをタヌキ扱いしなかったりといった特徴もある。 なお、現代における衣服は、この世界では下着同然として扱われるらしい。なまじ動物の姿になったせいで、ドラえもんに至っては全裸になっている。 遥かな過去にこれだけ優れた文明が存在していながらも、巨大隕石の衝突によってそのほとんどは消滅したためか、現代への影響は発生しなかった。 ・ネコジャーランド ネコジャラの作り出したテーマパーク。25周年目である。色々なアトラクションがあり、施設の目玉といえる最高時速300キロのジェットコースターなどがある。 アトラクションの一つ「ロコロコ号」が[[何か>ドラえもん のび太の宇宙小戦争]]に似ているような…? ワンニャン国の住民には親しまれているが、オーナーのネコジャラを筆頭に裏では非人道的な活動を行っており、衛兵によって科学者などの大人は拐われ、地下でタイムマシン「時の箱舟」の建造を無理やりさせられていた。 シャミーも施設内でネコジャラによって命を危険にさらされ、上述したジェットコースターの線路にドラえもんの[[人質]]として拘束されてしまい、なんとか助かったもののドラえもんが交渉に応じなかった場合、そのまま轢き殺されて死亡していた可能性がある。 ・ノラジウム ワンニャン国におけるあらゆるエネルギーの源となる鉱石。 原理は不明だが、水に濡れるとその効力を失ってしまう。 ・御神体 ワンニャン国における神であるのび太の頭をしたスフィンクス。 有事に備え、その全身はノラジウムで作られている。 また、御神体が祀られている祠はいつもの空き地がモデルになっており、積み上げられた土管が再現されている。 ・闇の黙示録 ネコジャラの持っている預言書。 彼の先祖であるズブが書いたものだが、どうやって1000年後にドラえもんが訪れる事を知ったのかは謎。 またそもそも内容自体が作中で明確に語られておらず、ネコジャラが受け取ったほど大それた物ではない線もある。 もしかすると、単にズブ個人が人間への恨み辛みやのび太達との生活を書き連ねただけの&bold(){日記}である可能性も……。 ・のび太のけん玉 おばあちゃんからもらったけん玉。 幼少期にもらったものであり、のび太の「太」の字が「犬」になっている。 3億年前の世界から戻る時に糸が切れて玉の部分をイチが拾い、以後宝物として大事に使われていた。 劇中でも、のび太はけん玉を難なく行っていた。[[架空人物たまご]]の時は大皿1回乗せるのがやっとだったが、その時にコツを掴み猛練習したのかもしれない。 *【ひみつ道具】 ・かべかけ犬小屋 その名の通り、ポスターのように壁にはりつけて使う犬小屋。 小屋といっても、大量のペットをかくまうことも可能だが、それ以上の機能はない。 ・無料フード製造機 ドラえもんが未来デパートで急きょ買ってきたひみつ道具。 「のら犬『イチ』の国」で登場した無料ハンバーガー製造機(※ハンバーガーという表記だが製造するのはあくまでもパティだけ)の強化版と言えるもので、 水と空気でクロレラを培養してそれを基に、かんたん操作でペットフードがいくらでも作り出せる、将来のペットフード産業が危ぶまれる道具。 イチ達の食事のために3億年前においてきたが、ワンニャン国ではこれを発展させており、レストランでも無料で食事ができるようになっていた。 ・[[スモールライト]] またまた大活躍のひみつ道具。 多くのペットを過去に連れていくために使用した。 ・[[タイムマシン>タイムマシン(ドラえもん)]] 捨てられた大量のペットを3億年前の世界に連れてくるために使用。 その翌日、ペットたちに会う為に再度しようするも、時空のゆがみである「ねじれゾーン」に突入。 のび太とジャイアンは幼児化、しずかとスネ夫は大人化など、かなり危険な影響を受けていた。 ちなみにドラえもんはロボットだからか、ねじれゾーンの影響を全く受けていなかった。 (恐らくドラえもんのタイムマシンとは異なる経緯で開発していたことから、ねじれゾーン用の安全装置を取り付けていなかったことが原因と考えられる)。 ・[[スペアポケット]] 見た目白ブリーフな四次元ポケットのスペア。 ドラえもんがネズミのおもちゃで逃げたため、のび太が勝手に拝借した。 ・進化退化光線銃((漫画版では原作と同じ「進化退化放射線源」という名称になっている。)) 本作のすべての発端。 光をあてた物を自在に進化、退化させる事ができる。 元々は自分で無料フード製造機が使える程度の進化に留めていたが、のび太のうっかりで3億年前に置いてきてしまい、これを使い続けた犬と猫達が超進化してワンニャン国を築いていった。 1000年後の世界では壊れていた。 使い過ぎによる故障か、あるいはいきすぎた発展を止めるためにあえて破壊したのかもしれない。 ・わんにゃんごっこつけ耳 アニマル惑星の「動物ごっこぼうし」とは違い、あくまで犬と猫のみらしく、その動物の能力が使えるということもない。 ・念力目薬 一時的に超能力が使えるようになる目薬。 使用中の目つきはヤバい事になる。 ・[[きせかえカメラ>カメラ型のひみつ道具]] おなじみのファッションアイテム。 ・もぐら手袋 モグラのように地面を掘る手袋。 ・[[タイムふろしき]] シャミーを人質に取られたドラえもんが進化退化光線銃を修理する為に使用した。 %%…これを使えば、タイムマシンもすぐ直せたんじゃ?%% 漫画版ではこれや復元光線を持っていなかったので工具で修理した。 ・つけると暗くなる電球 光を奪い前方を闇に包む、ジョークグッズの色合いが強い電球。懐中電灯に取り付けて使用した。 原作・大山ドラ共に最初期に登場した道具だが、何の因果か大山ドラ最終作で活躍することとなった。 ・[[名刀“電光丸”]] ドラえもん最強の近接武器。 無敵の剣術を見せるが、調子に乗ったせいで映画やアニメお約束のバッテリー切れを起こしてしまい((原作漫画では、電光丸がバッテリー切れを起こす描写は存在しない。))、雷模様のように折れ曲がってしまう。 ・[[ビッグライト]] 大長編における有能なフィニッシャー。 本作でもその能力をいかんなく発揮し、あるものを巨大な質量兵器へと変えた。 *【余談】 オープニングの「[[ドラえもんのうた>ドラえもんのうた(楽曲)]]」は、当時のテレビシリーズでは渡辺美里が歌っていたが、本作では山野さと子が歌うバージョンが最後まで使われている。 前売りプレゼントとして&bold(){『特製ピンバッヂ』}((ドラえもん25周年を記念する刻印が刻まれた金属製のピンバッヂ。))、入場者プレゼントとして&bold(){『びゅんびゅんジェットドラ』}((プルパック式で走るロコロコ号に乗ったドラえもんのおもちゃ、全8色。))が配布された。 2025年にはシリーズ45周年を記念し、ファン投票で選ばれた作品をリバイバル上映する映画ドラえもんまつりが開催され、その第3週目にリマスター版が上映された。 前作:[[ドラえもん のび太とふしぎ風使い]] #right(){次作:[[ドラえもん のび太の恐竜2006]]} 追記・修正は「もしもしかめよ」をやってからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,16) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }
&font(#6495ED){登録日}:2017/05/04 Thu 08:25:22 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 11 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&b(){&sizex(6){僕達、また会えるよね。}}} 監督:芝山努 脚本:岸間信明 主題歌:島谷ひとみ「YUME日和」 『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』とは、『映画[[ドラえもん>ドラえもん(作品)]]シリーズ』の第25作目及び『大長編ドラえもんシリーズ』第24作目のタイトルである。 2004年3月6日に公開された。 同時上映は『Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン タコDEポン!アシHAポン!』と、これまでの映画作品のキャラや道具が登場する『ドラえもんアニバーサリー25』。 #openclose(show=●目次){ #contents() } *【概要】 ドラえもん映画化25周年記念作品、そして1980年から始まった大山版ドラえもん映画の最終作にあたる。 原作漫画における「のら犬イチの国」をベースとしている。 ドラえもんにおける動物ものには[[のび太の大魔境>ドラえもん のび太の大魔境]]や[[アニマル惑星>ドラえもん のび太とアニマル惑星]]や[[翼の勇者たち>ドラえもん のび太と翼の勇者たち]]が該当するが、本作の舞台は他の惑星や異世界ではなく、過去の地球であるのが特徴。 ただし過去といっても、ドラえもんのひみつ道具によって現代並みかそれ以上に発展をした世界が描かれている。 前述のキャッチコピーや、エンディングで手を振るドラえもんたちの姿は、大山ドラの終わりと、わさドラの始まりを表しているといっても過言ではない…かもしれない。 一方で、シンエイ動画プロデューサーだった山田俊秀氏は、本作の制作時点では現場スタッフには声優陣交代は知らされていなかったと[[超全集>超全集(てれびくんデラックス愛蔵版)]]の寄稿にて証言しており、少なくとも後者の演出は偶然だったことが窺える。 テレビ放送は大山版ドラえもんの最終週となる2005年3月末に初放送された。本編にはレギュラー声優5人からのコメントVTRが挿入され、終了後にはわさドラの宣伝が行われている。また、この年は声優陣交代の影響から映画の制作が休止となり、再開は2006年からとなる。 主題歌の「YUME日和」は当時テレビアニメ版のエンディングテーマとしても使用された。 歌手は島谷ひとみで、本作にもゲストキャラ(として出演している。 エンディング映像では作中に登場した動物キャラの元の姿や、一般公募によるキャラクターのデザインなどが公開されている。 興行収入は30.5億円。奇しくも『[[のび太の太陽王伝説>ドラえもん のび太の太陽王伝説]]』と同じ記録である。両作とも旧ドラえもん映画作品としては最高記録となっている。((ちなみに旧ドラ映画で2番目に多いのは『翼の勇者たち』(30億円)、3番目が『ふしぎ風使い』(25.4億円)である。))((ただし観客動員数で一番多いのは『日本誕生』(425万人)であり、ワンニャン時空伝は283万人止まり。興行収入については太陽王伝説から配給収入が興行収入に変わった事に起因する。)) *【あらすじ】 いつものようにのび太がジャイアンたちと共に野球をしていたところ、溺れかけていた子犬を見つけ、助け出した。 子犬を気に入ったのび太は「イチ」と名付けて世話をしようとするも、動物嫌いのママがペットを飼う事など許してもらえるはずがない。 人の来ない山奥ならと移動をするも、そこにも捨てられた動物たちがたむろし、更に土地開発のためにその山さえも奪われてしまう。 そこでのび太たちはドラえもんに内緒でタイムマシンを使い、人間や他の動物のいない3億年前の世界に訪れる。((ドラえもんはスネ夫のネズミのおもちゃで退散したので不在。)) 何物もなく、豊かな自然に恵まれた世界でのびのびと暮らす動物たち。 のび太はそんな動物たちに「無料フード製造機」と「進化退化光線銃」を預け、「また明日来るからね」と約束をしてその場を後にした。 そして翌日、約束通りイチの元へと向かうドラえもん達。 しかし、タイムマシンでねじれゾーンに遭遇してしまった。 なんとかタイムマシンの空間を抜けるも、そこにはイチ達の姿はない。 代わりに遥かな進歩を遂げた「ワンニャン国」が存在していた。 この国の豊かな生活に感動するドラえもんたち。 だがその一方で、宇宙からは巨大な脅威が迫っていた。 *【登場キャラクター】 **【メインキャラクター】 ・[[ドラえもん>ドラえもん(キャラクター)]] ご存知未来の世界のネコ型ロボット。 本作ではちゃんとネコミミを付け、猫として行動する。しかもこの世界の服を着ている時には唯一彼だけマント付きというカッコいい仕様。 もはや恒例となった主題歌に入る前ののび太の「ドラえも~ん!」の叫びの後に「のび太く~ん!」と叫ぶというレアなパターンを見せた。 中盤では名刀電光丸でネコジャラを圧倒し、途中でバッテリー切れになるも見事勝利するという、25周年という節目に相応しい大活躍をした。 ・[[のび太>野比のび太]] 心優しいヘタレ眼鏡少年。 イチとの出会いと友情が本作における重要なテーマとなる。 ・[[しずかちゃん>源静香]] まだまだお色気担当。 ネコミミでのあざとい姿も見られる。 ・[[ジャイアン>ジャイアン(剛田武)]] ガキ大将・ザ・ガキ大将。 相変わらずのび太を野球でしごくシーンが見られる。 ・[[スネ夫>骨川スネ夫]] スネちゃま。 ネズミのおもちゃでドラえもんをからかうが、そのおもちゃがのちに役立つことに。 **【ゲストキャラクター】 ・イチ CV:[[林原めぐみ]]/阪脩(老犬) のび太が出会った捨て犬。 犬の鳴き声が「ワン」であることから、ワン→one→1で「イチ」と名付けられた。 ペットたちのリーダーとして、のび太から3億年前の世界を任される。 その言葉の通り彼はペットを導き、立派な国を作り上げた。 やがて老犬になった時、のび太に再び会う為にタイムマシンを作り上げるが… ・ハチ CV:林原めぐみ 1000年後の世界にいた犬族の少年。 捨て子であったようで、猫の夫婦に拾われて生活していた。 そのため、犬族でありながら猫族の両親を持っている。 イチとそっくりな姿をしているが、別人だと言い張る。 勝気な性格で人を寄せ付けないところがある。泳ぐことが出来ず、水だけは大の苦手。 担当声優の林原は「[[ザ☆ドラえもんズ]]』シリーズで王ドラ役を担当している。 #openclose(show=だがあるきっかけで記憶を取り戻したことで、その正体が明らかとなる。){ 「のび太さん、ずっと来てくれるって信じてました…」 「イチ…やっぱりイチだったんだね…」 のび太の見抜いた通り、実は彼こそがイチである。 タイムマシンでのび太に会いに行く最中にねじれゾーンに巻き込まれ子犬の姿になって千年後に飛ばされてしまっていた。 水が苦手なのも、かつて現代でおぼれていたため。 記憶を取り戻してからはのび太と息の合ったコンビネーションを見せる。 物語の最後には、再び動物たちのリーダーとして、地球を後にした。} ・ダク CV:[[関智一]] 機械に強いダックスフントの少年。 同じく機械好きなスネ夫とは仲良くなった。 中の人を見ればわかる通り、新旧スネ夫のバトンタッチ前最後の共演といえよう。 ・ブルタロー CV:江川央生 大柄なブルドッグの少年。 やはりというかなんというか、ジャイアンとケンカの末に意気投合した。 ・チーコ CV:島谷ひとみ 計算が得意なマルチーズの少女。 女子同士、しずかとは気が合ったらしい。 中の人はエンディングやシャミーの歌も担当している。 ・シャミー CV:[[かないみか]]、島谷ひとみ(歌) ワンニャン国の歌姫である猫族の美少女。 赤いショートヘアに白と薄い桃色の全身の毛が特徴で、腋や太ももなど、肌を大胆に露出させたセクシーな衣装を身に纏っている。 その美貌はドラえもんも一目ぼれして大興奮するほどであり、劇中では艶かしい表情や仕草があまりにも多く、ゲストキャラのお色気担当といえる。 後にドラえもんの「進化退化光線銃」を狙うネコジャラによって[[人質]]としてジェットコースターのレールに縛り付けられて命の危機に陥るが、ドラえもんが交渉に応じた結果、コースターが接触するギリギリで停車したことで一命を取り留める。 実はネコジャラ一族の一人で、「黙示録の機械猫」ことドラえもんの出現をネコジャラに教えた張本人。上述の拘束シーンもドラえもんを騙す為の計画だったが縛られて怯えていたのは本当であり、ネコジャラに逆らえずに命令に従っての行動だった。 しかし必死で自分を守ろうとするドラえもんの姿に罪悪感を覚え、それに対して仲間や自身にも非道な扱いをするネコジャラの行いについて行けず、ネコジャラの元を離反。 ドラえもんを庇って殴られるが、そのことでドラえもんの怒りに火が付き、ネコジャラを撃退するきっかけとなった。 漫画版ではラストで宇宙船内でライブをしており、ネコジャラらとは違い罪には問われなかった模様である。 ・ネコジャラ CV:泉谷しげる ネコジャーランドのオーナーにして、次期大統領とも噂される大富豪。 本名「ネコジャラ&ruby(さえもんのじょうかげとら){左ヱ門之丞景虎}」。 その正体は本作における悪役。劇中ではシャミーに幾度も暴力を振るっており、自身に否定的な態度を示す者には一切の容赦はしない横暴な性格の男。 かつて彼の先祖であるズブが人間にされた仕打ちを恨んでいて、時の箱舟で現代にわたり、「進化退化光線銃」で人間を退化させ、支配する事を目論んでいる。 その目的のためであれば他のワンニャン国の住民を見捨てるどころか、シャミーの命を危険に晒して交渉の道具にする事さえ意に介さない大悪党である。 しかし実際に人間に虐げられたのはあくまで先祖のズブであり、約3億年前の世界で生まれ育った彼自身は人間から何かされたわけではないし、当然ながらのび太達がやって来るまで生きた人間を実際に見た事もない。 そして自らの野望のためならば他者を、それも自分を慕っていた者や同じ一族であるシャミーでも平然と踏み躙って見捨てるその姿は、奇しくも本作冒頭で描かれた、自分たち一族が憎んでいた自分の都合で犬猫を捨てる&bold(){「自分勝手な人間」そのもの}であった。 まるまると太った大柄な姿だが、名刀電光丸がバッテリー切れになるまで攻め続ける事のできるスタミナの持ち主。 ドラえもんと1対1で戦った数少ない悪役でもある。 物語終盤、計画を邪魔した復讐とノラジウム強奪のため、憎悪に任せてドラえもん達に襲い掛かるが、ドラえもんやのび太とハチの機転によって撃退。 自身は人間に迫害されたことがないにもかかわらず、人間への復讐を叫びながらのび太たちに襲い掛かる姿はズブが乗り移ったと思えるほど狂気的だが、ズブ自身は最終的に人間をどう思っていたかはわからずじまいなので不明である(特にのび太に関しては心を許していたような描写がある)。 最後にはニャーゴと共に宇宙船の雑用をさせられていた。 ドラえもん映画で本職が声優でない人がラスボスを演じた初のケース。ちなみに泉谷氏は本作から20年後の2024年、ドラマ『藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ』シリーズの『じじぬき』で藤子作品の主演を務める事になる。 ・ニャーゴ CV:[[古川登志夫]] ネコジャラの側近。 ネコジャラとは対照的に長身で細い姿をしている。 彼の先祖もズブと共にいた猫と思われる。 ・ズブ CV:水谷優子 イチと同じく現代で生活をしていた野良猫。 元々は飼い猫だったものの、空き地に捨てられたせいで人間を憎んでいる。 魚屋の魚を狙って泥棒をするなど、生きるためとはいえ手段は選んでいなかった様子。 偶然のび太の家の屋根にいたことで、のび太に拾われ、ずぶ濡れだったので&bold(){ズブ}という名前を付けられる。 イチたちと違って最後までのび太たちからは距離を一定の距離を取っており、人間への憎しみは子孫のネコジャラにも受け継がれてしまう。 その一方で、人間を憎んでいる割には&bold(){「ズブ」という名前は生涯捨てずにいた。} 描写としてもダイレクトに愛想を振りまくような様子はなかったものの、のび太に拾われて以降は部屋で寝ていたり、黙って抱っこされていたりと穏やかな反応で一貫しており、ある程度は気を許していた様子。 また作中で子孫に遺された否定的な恨み節はほぼ「人間全体」に対してのものであり、特に、のび太から名付けられた名前である「ズブ」を終生名乗り続けるなど、のび太やドラえもん個人を悪く言っている要素は特に無かったりする。 心のどこかでは人間を信じていたい思いがあったのか、自分を拾い名をくれたのび太に本当は感謝していたのか、それは分からない。 余談だが、書物にドラえもんのことを「未来から来る機械猫」と妙に詳しく載せていたため、野比家に居た際にお互い交流があった可能性がある((ドラえもんは素で普通の猫と意志疎通ができるため。この映画の最初のシーンでもミーちゃんと会話している。))。 少なくともズブにとってドラえもんは「猫」ではあったようだ。 ・大統領 CV:[[大平透]] ワンニャン国における動物たちの指導者。 決して悪い人物ではなく、脱出のための準備も十分に済ませていたのだが、 混乱を避けるためとはいえ巨大隕石衝突の36時間前までその事実を国民に知らせないというあたり、指導者としては危ういところも見られる。 *【用語】 前述の通り、非常に豊かな世界が描かれているが、あくまで過去の地球が舞台となる。 その為、現代においては謎の古代遺跡として扱われていた。 ・3億年前の世界 捨てられた犬や猫が暮らせるようにドラえもんたちが訪れた世界。 恐竜などの恐ろしい動物もいない((当時はまだ爬虫類が出現したばかりで、最も繁栄していた生物は昆虫だったとされる。))、まさに動物たちの楽園。 タイムマシンを使用した中ではトップクラスに古い時間帯でもある。 ・ワンニャン国 3億年前の世界から更に1000年の時を経て、進化したイチ達とその子孫によって作り出された世界。 時系列的には2億9999万9000年前の世界となるが、当項目ではワンニャン国、又は1000年後の世界と表記する。 自動車やテレビのような必需品からテーマパークのような娯楽施設まで、なんでもある。 その一方で街の景観や建物のつくりなどはどこかモダンな雰囲気も漂う不思議な世界。 規模としてはそこまで大きくないらしく、せいぜい一つの街ていどの大きさで、後は3億年前と変わらない自然が広がっている。 また、どういう偶然なのだろうか、同年(2004年)に公開された「嵐を呼ぶ夕日のカスカベボーイズ」の映画の中に登場する ジャスティスシティの世界構成も、これに似ているのだ。 また、当然犬や猫以外の哺乳類はおらず、ネズミのおもちゃに驚いたりドラえもんをタヌキ扱いしなかったりといった特徴もある。 なお、現代における衣服は、この世界では下着同然として扱われるらしい。なまじ動物の姿になったせいで、ドラえもんに至っては全裸になっている。 遥かな過去にこれだけ優れた文明が存在していながらも、巨大隕石の衝突によってそのほとんどは消滅したためか、現代への影響は発生しなかった。 ・ネコジャーランド ネコジャラの作り出したテーマパーク。25周年目である。色々なアトラクションがあり、施設の目玉といえる最高時速300キロのジェットコースターなどがある。 アトラクションの一つ「ロコロコ号」が[[何か>ドラえもん のび太の宇宙小戦争]]に似ているような…? ワンニャン国の住民には親しまれているが、オーナーのネコジャラを筆頭に裏では非人道的な活動を行っており、衛兵によって科学者などの大人は拐われ、地下でタイムマシン「時の箱舟」の建造を無理やりさせられていた。 シャミーも施設内でネコジャラによって命を危険にさらされ、上述したジェットコースターの線路にドラえもんの[[人質]]として拘束されてしまい、なんとか助かったもののドラえもんが交渉に応じなかった場合、そのまま轢き殺されて死亡していた可能性がある。 ・ノラジウム ワンニャン国におけるあらゆるエネルギーの源となる鉱石。 原理は不明だが、水に濡れるとその効力を失ってしまう。 ・御神体 ワンニャン国における神であるのび太の頭をしたスフィンクス。 有事に備え、その全身はノラジウムで作られている。 また、御神体が祀られている祠はいつもの空き地がモデルになっており、積み上げられた土管が再現されている。 ・闇の黙示録 ネコジャラの持っている預言書。 彼の先祖であるズブが書いたものだが、どうやって1000年後にドラえもんが訪れる事を知ったのかは謎。 またそもそも内容自体が作中で明確に語られておらず、ネコジャラが受け取ったほど大それた物ではない線もある。 もしかすると、単にズブ個人が人間への恨み辛みやのび太達との生活を書き連ねただけの&bold(){日記}である可能性も……。 ・のび太のけん玉 おばあちゃんからもらったけん玉。 幼少期にもらったものであり、のび太の「太」の字が「犬」になっている。 3億年前の世界から戻る時に糸が切れて玉の部分をイチが拾い、以後宝物として大事に使われていた。 劇中でも、のび太はけん玉を難なく行っていた。[[架空人物たまご]]の時は大皿1回乗せるのがやっとだったが、その時にコツを掴み猛練習したのかもしれない。 *【ひみつ道具】 ・かべかけ犬小屋 その名の通り、ポスターのように壁にはりつけて使う犬小屋。 小屋といっても、大量のペットをかくまうことも可能だが、それ以上の機能はない。 ・無料フード製造機 ドラえもんが未来デパートで急きょ買ってきたひみつ道具。 「のら犬『イチ』の国」で登場した無料ハンバーガー製造機(※ハンバーガーという表記だが製造するのはあくまでもパティだけ)の強化版と言えるもので、 水と空気でクロレラを培養してそれを基に、かんたん操作でペットフードがいくらでも作り出せる、将来のペットフード産業が危ぶまれる道具。 イチ達の食事のために3億年前においてきたが、ワンニャン国ではこれを発展させており、レストランでも無料で食事ができるようになっていた。 ・[[スモールライト]] またまた大活躍のひみつ道具。 多くのペットを過去に連れていくために使用した。 ・[[タイムマシン>タイムマシン(ドラえもん)]] 捨てられた大量のペットを3億年前の世界に連れてくるために使用。 その翌日、ペットたちに会う為に再度しようするも、時空のゆがみである「ねじれゾーン」に突入。 のび太とジャイアンは幼児化、しずかとスネ夫は大人化など、かなり危険な影響を受けていた。 ちなみにドラえもんはロボットだからか、ねじれゾーンの影響を全く受けていなかった。 (恐らくドラえもんのタイムマシンとは異なる経緯で開発していたことから、ねじれゾーン用の安全装置を取り付けていなかったことが原因と考えられる)。 ・[[スペアポケット]] 見た目白ブリーフな四次元ポケットのスペア。 ドラえもんがネズミのおもちゃで逃げたため、のび太が勝手に拝借した。 ・進化退化光線銃((漫画版では原作と同じ「進化退化放射線源」という名称になっている。)) 本作のすべての発端。 光をあてた物を自在に進化、退化させる事ができる。 元々は自分で無料フード製造機が使える程度の進化に留めていたが、のび太のうっかりで3億年前に置いてきてしまい、これを使い続けた犬と猫達が超進化してワンニャン国を築いていった。 1000年後の世界では壊れていた。 使い過ぎによる故障か、あるいはいきすぎた発展を止めるためにあえて破壊したのかもしれない。 ・わんにゃんごっこつけ耳 アニマル惑星の「動物ごっこぼうし」とは違い、あくまで犬と猫のみらしく、その動物の能力が使えるということもない。 ・念力目薬 一時的に超能力が使えるようになる目薬。 使用中の目つきはヤバい事になる。 ・[[きせかえカメラ>カメラ型のひみつ道具]] おなじみのファッションアイテム。 ・もぐら手袋 モグラのように地面を掘る手袋。 ・[[タイムふろしき]] シャミーを人質に取られたドラえもんが進化退化光線銃を修理する為に使用した。 %%…これを使えば、タイムマシンもすぐ直せたんじゃ?%% 漫画版ではこれや復元光線を持っていなかったので工具で修理した。 ・つけると暗くなる電球 光を奪い前方を闇に包む、ジョークグッズの色合いが強い電球。懐中電灯に取り付けて使用した。 原作・大山ドラ共に最初期に登場した道具だが、何の因果か大山ドラ最終作で活躍することとなった。 ・[[名刀“電光丸”]] ドラえもん最強の近接武器。 無敵の剣術を見せるが、調子に乗ったせいで映画やアニメお約束のバッテリー切れを起こしてしまい((原作漫画では、電光丸がバッテリー切れを起こす描写は存在しない。))、雷模様のように折れ曲がってしまう。 ・[[ビッグライト]] 大長編における有能なフィニッシャー。 本作でもその能力をいかんなく発揮し、あるものを巨大な質量兵器へと変えた。 *【余談】 オープニングの「[[ドラえもんのうた>ドラえもんのうた(楽曲)]]」は、当時のテレビシリーズでは渡辺美里が歌っていたが、本作では山野さと子が歌うバージョンが最後まで使われている。 前売りプレゼントとして&bold(){『特製ピンバッヂ』}((ドラえもん25周年を記念する刻印が刻まれた金属製のピンバッヂ。))、入場者プレゼントとして&bold(){『びゅんびゅんジェットドラ』}((プルパック式で走るロコロコ号に乗ったドラえもんのおもちゃ、全8色。))が配布された。 2025年にはシリーズ45周年を記念し、ファン投票で選ばれた作品をリバイバル上映する映画ドラえもんまつりが開催され、その第3週目にリマスター版が上映された。 前作:[[ドラえもん のび太とふしぎ風使い]] #right(){次作:[[ドラえもん のび太の恐竜2006]]} 追記・修正は「もしもしかめよ」をやってからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,16) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }

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