ダイナ(ウルトラ忍法帖)

登録日:2025/10/25 Sat 20:28:40
更新日:2025/10/25 Sat 22:27:54NEW!
所要時間:この項目は…、約 4 分で読めるのだ!




ダイナとは、漫画『ウルトラ忍法帖シリーズ』に登場するウルトラ格闘家。

概要

『ウルトラ忍法帖寿』「武道家ダイナ見参!!の巻」にて初登場した、鶴亀の国で空手道場「剛武館」を営む空手家で、伝説の空手流派・荒神流(こうじんりゅう)6代目師範代。

モチーフはみんな好き、ネオフロンティアスペースに現れたダイナマイト級にダイナミックな光の巨人ウルトラマンダイナで、格闘家という設定から格闘特化のストロングタイプを起用している*1

幼い頃に荒神流5代目師範代・西恩納(さいおんな)拳斎(けんさい)に素質を見出だされ、門弟であるシャドーと共に彼の許で修行に励み、門下生を指導したりと空手一筋の青春を送っていた。
しかし、病に伏した拳斎から師範代の継承権と共に極意書を託されるが、自身以上の実力とを持ちながらも「力に溺れた兇拳」と見なされて継承を認められなかったシャドーが拳斎を殺害。
シャドーの凶行に危機感を抱き、託された極意書を持ってくずみの国から亡命するが、シャドーによって師範代殺害の濡れ衣を着せられてしまう。

その道中で訪れたあずさの国にて板前修行に来ていたセブンアミアの夫婦に出会い、彼らに勧められた鶴亀の国に流れ着き道場を開き、マンたちウル忍と交流を築く。

当初は「ダイナ流」を名乗っており、自身が館長として構える剛武館は廃墟と見紛うぐらいのオンボロ道場で、また門下生もティガのみで生活面にも苦慮していたが、「荒神流編」で邪拳集団と化したシャドー率いる荒神流との因縁に終止符を打った後に正式に師範代を継承したことで「真・荒神流」に改称。ウル忍の協力と自身の活躍に加え、流派を再興したことで門下生も増え、彼らから慕われる立派な師範代となる。

(ウルトラ)』「虓魔王編」では虓魔衆の来襲の影響で鶴亀の国が次元の狭間に飛ばされる中で自身も門下生と共に巻き込まれる。その後はセブン一家に加え、21が心配で一時休戦を申し込んできた冥府羅州烈風斎をはじめとする朧党を道場を仮設避難所として匿わせ、21を狙って襲来したジャミラに果敢に応戦し、真の虓魔王が覚醒してからは21のテレポートでウル忍の許に送られ、彼らと共に虓魔王を撃滅した。
しかし「ネオ朧党編」以降からは次第に出番が減っていき*2、『(フラッシュ)』に差し掛かってからはまともに登場した回が「オーレ!!鶴亀ワールドカップ!!」と最終回「さらばマン!!もずく谷に死す…」の僅か2話のみとめっきり無くなってしまった(ただし「闇の邪法編」では「怨霊党に寝返った朧党の忍獣をガイアと共に討伐しに行った」ことをセブンの口から言及されている)。

プロフィール


  • 所属:ダイナ流(後に真・荒神流)空手道場剛武館館長兼師範代
  • 性別:男性
  • 出身地:くずみの国

人物像

マンたちよりも等身が高く、袖口が摩りきれた胴着と黒いズボンの空手家スタイル。一人称は基本的に「拙者」で、時折「オレ」も使う。

性格は至って硬派にして生真面目な好漢で、武を貴び力ずくで事を成すための単なる暴力や格好をつけるためだけの虚拳を嫌悪するなど人間的にも大成しており、ティガが一時慢心した際は叱責し武道家としての心構えを再認識させている。

しかし、その一方で初登場回でティガを人質に取られ何の対策もせずに正面から仕掛けて敵の思惑に乗せられ掛け、「荒神流編」ではティガを巻き込ませまいと単身で荒神流討伐に旅立つなど正々堂々過ぎる・一人で責任を背負い込もうとする嫌いがあり、その点を助けに入ったマンから「格闘家の弱点は真面目すぎるところだ!」「お前だけの問題じゃないんだ!」と窘められることがあった。

基本的に真面目キャラだが、「荒神流編」冒頭では暖房が買えないことを理由に冬眠を決め込もうとしてマンたちに引きずり出されたり無銭で習おうとして追い出したマンたちからの悪口にキレて手刀の乱れ打ちをお見舞いしたり、終了後に展開された「ずるる~んなカンジの巻」では沸苦が発明したジュランの放つ花粉に効くワケもないのに空手技で対抗して花粉症になったり、「ネオ朧党編」では行方不明となっためひらすの代わりに朧党首領となったマンが差し向けた巨乳のお姉ちゃんたちを前にたじろいだ隙を突かれて倒されたりとギャグに走ったり情けない醜態を晒すことがたま~にある(特にジュラン戦に関してはあまりの無様っぷりにティガから「先月まではかっこよかったのに…」と嘆かれていた)。
また、武道に明け暮れていたせいか色仕掛けに対する免疫はからっきしで、「ネオ朧党編」ではそこを突かれて倒されている。

万年金欠に苛まれているせいもあってか営業面に関してはセブンと同じくらいシビアで、ティガの稽古を見よう見まねで無銭で稽古するマンとタロウエースに対して「拙者はこれでメシ食ってんだ──っ 習いたいんなら金払えーっ」と叱り飛ばし、三人がそれをどっかのタマゴから生まれる植物型宇宙人みたいな姿で渋る素振りを見せた際は「金払わんやつは出てけーっ」と追い出している。タロウ&エース「ケチーッ」マン「ばーか」←「ケチとはなんだ──っ」

また、不老不死に関しては「自然に反する」として否定的な考えをしており、『超』「タマゴパニック!?ウル父の不死身ショーの巻」ではウル忍やエレク老中、セブン一家、朧党が諸々な理由で不死鳥の卵を廻って争奪戦を繰り広げる中で彼とガイアだけはその卵を回収して処分しようと目論んでいた。

生い立ち

幼い頃から荒神流を習っており、作中では荒神流に入る以前の明確な生い立ちは語られていないが、少なくとも「拳斎に拾われた」と語っていることから身寄りのない孤児だったことが窺われる。

人間関係

  • ティガ
鶴亀の国で道場を開設してから最初に入った門下生。

  • セブン
鶴亀の国へ亡命するまでを描いた『寿』外伝「友情のはじまり」にて、訪れたあずさの国で出会った元ウル忍の板前。
キリヤマ親分の部下の弔い合戦の助太刀として血祭一家を討伐したことで友情が芽生え、「荒神流編」で単身で荒神流討伐に旅立つ際に極意書をティガに託すよう伝えて預けられるほどに篤い信頼関係を築き上げている。

  • ガイア
『超』「虓魔王編」にて虓魔王との戦いで共闘した別次元のウル忍。
虓魔王撃滅後は真面目な性格が馬があったらしく、弟子として自身の道場に住まわせている。

戦闘能力

ストロングタイプを準拠していることもあり、荒神流で培った徒手空拳による空手技を用い、その実力はマンをして「や、やべえ…どこにもスキがねぇじゃん…」と戦慄するほど(逆にダイナから見れば「どんだけスキだらけなんだコイツ」)で純粋な肉弾戦では恐らく作中最強
「荒神流編」終盤では拳斎から託された極意書に記された最終奥義の発勁を会得しており、シャドーとの最終決戦では互いの発勁のぶつかり合いで塔の最上階を丸ごと吹き飛ばし、虓魔王との戦いでは山よりも巨体な真・虓魔王の触手を切断するという凄まじい威力を発揮している。

また、空手技以外にも武器術も習得しており、作中では棒術を披露している。

一方で原典の技は全く使用していない(発勁は敢えて技名を付けるならガルネイト発勁?)…と思いきや、「さがせ!ウル忍法埋蔵金の巻」ではフラッシュタイプの技であるソルジェント光線を放っている。


追記・修正は、極意書を託され師範代を継承してからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年10月25日 22:27

*1 後述の事情もあって作中ではわかりにくいが、単行本の表紙をよく見ると額のクリスタル周辺の色がストロングタイプ準拠の赤になっている。

*2 実際、連載100回を達成した「さがせ!ウル忍埋蔵金の巻」では最近自身の出番が少なくなったことを嘆いていた。