登録日:2025/10/26 Sun 23:29:51
更新日:2025/10/26 Sun 23:50:05NEW!
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概要
鉄騎の雷鎚
カウンター罠
(1):フィールドのモンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時、LPを半分払って発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
その後、破壊したカードが存在していたゾーンと同じ縦列のモンスターゾーン・魔法&罠ゾーンにカードが存在する場合、それらのカードを全て破壊する。
初出はPHANTOM NIGHTMARE。
ライフポイントを半分払う事で相手の場で発動したモンスター効果、魔法・罠の発動のいずれかを無効にして破壊し、そのカードと同じ縦列に存在していたカードを全てする効果を持っている。
1つ目はの効果無効については、対象になるのが「魔法・罠カードの発動」「フィールドで発動したモンスター効果」と幅広く、発動の機会はかなり多い。
ただ、このカードの効果を見て多くの人はこのカードを思い浮かべたことだろう。
カウンター罠
(1):LPを半分払って以下の効果を発動できる。
●魔法・罠カードが発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
●自分か相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを破壊する。
そして「こいつとほぼ同じじゃね?」と思ったかもしれない。
実際どちらもスペルスピード3のカウンター罠で支払うコストもライフ半分と共通しており、無効化する範囲も「魔法・罠カードの発動」「モンスターの召喚・反転召喚・(チェーンに乗らない)特殊召喚」で、効果のかぶりがかなり多い状態になっており、基本的には魔法・罠カードの発動に対して発動する場合の使い勝手は殆ど変わらない。
差が生じてくるのが、モンスターに対するアクションになる。
神の宣告の場合は展開そのものを封じるために使われるため、
- 召喚権の浪費
- EXデッキからのモンスター展開の妨害(+蘇生制限による再利用封じ)
- P召喚によるモンスターの複数召喚に対するカウンターでのアドバンテージ稼ぎ
などに利用することができて単なる1:1交換よりも大きなリターンを得られる可能性があるが、一方で、既に展開された後のモンスターなどに対しては無力であるという難点もある。
一方「鉄騎の雷鎚」はモンスターの効果にチェーンする形になる為、基本的には1:1交換になるのだが、上記の通り既に場にいるモンスターに対しても効果を使用できるため、後からの状況の打開という観点ではこちらに分がある。
そのため、この点においても「神の宣告」と「鉄騎の雷鎚」は相互互換の関係になっている。
また、この「フィールドで発動したモンスターの効果を無効」にする処理だが、「リリースして発動する」などの効果解決時にフィールドからいなくなるようなカードに対しても問題なく発動できる。
この点は
無限泡影などの様なカードとの差別化可能なポイントとなっているため、使用する際のデッキ構成を考える上での重要な要素になってくるだろう。
さて、これだけであれば汎用的な効果無効のカウンターカードとして終わるのだが、
問題は2つ目の効果で、「効果を無効にしたカードと同じ縦列に存在する」カードを(自分・相手問わずに)破壊する強制効果を持ち、これが少々クセモノな効果となっている。
破壊されたカードと同じ縦列にカードが存在する場合、自分・相手を問わず破壊されてしまう為、カードをどのように配置するか、相手がどこで発動するかによって破壊の結果が大きく変わってしまう。
酷い場合は相手のカードを無効にされた後に自分のカードが最大3枚巻き添えで破壊されてしまい、結果として大損をしてしまう、と言う状況もあり得る。
逆に状況によっては無効にしたカードと一緒に他のカードも一緒に(無効にしたカードを除いて)最大2枚のカードを一緒に破壊するという美味しい結果にすることも出来る。
変則的な活用としては相手の場のカードが多く展開されている縦列で自分のカードを発動し、意図的にチェーンしてそれを無効にすることで、相手の場のカードを破壊する、と言う手もある。
但し自分のカードを発動した後、相手に優先権が移ってしまう点、そして最も良いパターンでも2:3交換で、採算が取れるかが怪しい部分があると言うリスクも内包している。
フィールド魔法カードを無効にする場合、同じ縦列にはカードが無い事が確定しているため、破壊処理は行われない。エクストラデッキのカードは破壊されない。
ちなみにこのカード、効果の無効をする時は「発動場所」を参照していたが、破壊効果については「効果解決時にどこにいたか」を参照する。
そのため、「リリースして発動する」系のカードの効果を無効にした場合、対象のモンスターは既に場にいないため、破壊の処理は行われない。
その他、対象のカードが何らかの方法で破壊耐性を持っており、「鉄騎の雷鎚」で破壊を免れた場合についても同じ縦列のカードの破壊は行われない。
自分のカードを破壊に巻き込みたくない場合、取れる選択肢の1つとして、自分の場に出すカードを少なくするという方法があるが、その場合、展開されるカードが少なくなり、相手への牽制が甘くなったり相手側に不自然に思われるなどの危険性も秘めている為、注意が必要である。
相手側のカードの破壊については相手側に展開位置の決定権が委ねられている関係上、能動的にコントロールするのは困難である。
ただ、自分側で出来る方法が何もないかと言われるとそんな事は無く、以下の方法である程度は発動箇所について誘導ができる。
①:カードゾーンを封鎖する。
例えば、
地盤沈下
永続魔法
使用していないメインモンスターゾーンを2ヵ所指定してこのカードを発動できる。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、指定したゾーンは使用できない。
赤酢の踏切
永続罠
(1):「赤酢の踏切」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。
(2):セットされたこのカードと同じ縦列に相手のカードが存在する場合にこのカードを発動できる。
このカードと同じ縦列の、このカード以外のカードを全て持ち主の手札に戻す。
(3):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、このカードと同じ縦列の使用していないゾーンは使用できない。
クシャトリラ・シャングリラ
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/炎属性/サイキック族/攻 0/守3000
レベル7モンスター×2体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のスタンバイフェイズに発動できる。
デッキから「クシャトリラ」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):相手のカードが裏側表示で除外される度に、使用していないメインモンスターゾーンまたは魔法&罠ゾーンを1ヵ所指定して発動できる。
指定したゾーンはこのモンスターが表側表示で存在する間は使用できない。
(3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
などのカードを使い、相手の使用可能なカードゾーンを制限することで複数枚破壊への誘導が行いやすくなる。
またこの場合、カードゾーンの使用不可にすること自体が相手への強い牽制にもなるため、嵌ればかなりの効果を期待できる。
②:エクストラモンスターゾーンを片方埋めておく。
リンク召喚やペンデュラム召喚などを主体とするデッキの場合、エクストラデッキから展開をする場合、エクストラモンスターゾーンに展開を行わなければならない。
そのため、片側を埋めておくことで相手側は残ったもう片方側への展開を余儀なくされるため、そこを狙い撃ちすることができる。
ただし、これはあくまで上記の2種類の召喚を主体とするデッキに対して有効になる手であり、それ以外のデッキでは確実性は落ちる。
また、ペンデュラム召喚主体のデッキであればペンデュラムカードのスケールセットの場を狙う事も出来るが、この場合エクストラモンスターゾーンのカードは巻き込めないので注意が必要。
③:自分の伏せカードの位置を調整する。
一見「?」と思うかもしれないが、昨今の遊戯王で使用率が高いカードとして挙がっている
無限泡影をセットして発動した際に同列の魔法・罠カードの効果をそのターン中無効にする効果を持っている関係から、相手にこのカードの存在をチラつかせて魔法・罠カードゾーンがセットされていないカードゾーンを狙ってモンスターなどを展開していけばその場を狙っていく事も可能。
ただ、セットの位置が不自然に開いている状態、例えばエクストラモンスターゾーンを外して歯抜けの様なセットカード配置になると相手からの警戒も高まるため、あまり露骨すぎると失敗する危険もある。
このような工夫を行う事で、ある程度は相手がカードを出す場をコントロールすることができる。
だがあくまで「ある程度」で最終的な位置は相手が決定することになる事は変わりが無いため、「いかに相手のカードを巻き添えにできるか」「いかに自分のカードを破壊に巻き込まないようにするか」などの工夫を行いながらプレイしていく事が肝心になる。
余談
- イラストには「鉄騎龍ティアマトン」が光線を放つものになっている。こちらのカードも特殊召喚時に同じ縦列のカードをすべて破壊する効果を持っており、「鉄騎の雷鎚」もこの効果を意識したものになっているものと思われる。カード間のシナジーとしては「鉄騎龍ティアマトン」を先に出していればカードゾーン封鎖によって「鉄騎の雷鎚」の破壊誘導を行いやすくなる。逆にこのカードが先にセットされている場合、「鉄騎の雷鎚」の破壊効果が「鉄騎龍ティアマトン」の特殊召喚の条件を阻害する危険があり、状況によってまちまちになっている。
追記・修正は無効効果→破壊効果で理想の1:3交換を実現しながらお願い致します。
最終更新:2025年10月26日 23:50