「晒し投げ」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
晒し投げ - (2025/05/21 (水) 00:17:00) の1つ前との変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
&font(#6495ED){登録日}:2019/05/16 (木) 22:23:26
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます
----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----
#center(){&sizex(6){&bold(){&color(yellow,black){自滅でしたな。自滅だよ。自滅、自滅}}}}
#right(){&bold(){―秋山幸二}}
&bold(){『晒し投げ』}とは、野球において&bold(){“投手が大量失点をしたのにもかかわらず、投手交代が行われずに続投し続ける状況”}を指す用語。
決して、格ゲーなどで女性キャラの下着を晒す投げ技の類ではない。
*【概要】
投げ続ける姿を観客に晒す見せしめの懲罰行為として意図があることもあるので、「&bold(){懲罰投球}」「&bold(){懲罰続投}」と呼ばれる事も多い。
野球はアウトカウントを増やすことで進行するため、投手がアウトを取れないと相手の攻撃が終わらず大量失点に直結する。
一方的な失点が続く場合は諦めて投手を交代するべきだが、何らかの事情でベンチの首脳陣が晒し投げを決断する場合もある。
投手は交代の指示が出ないと嫌でも投げる羽目になり、大量失点をしている時点でまともに抑える力がないのに更にボコボコ打ち込まれる。
当たり前のように失点しながら運よく乗り越える状況が続いてしまう。
しかし実力・気力ともヘロヘロで抑える術もない投手はまぐれの打ち損じやお情けを祈るしかない。
容赦ない猛攻を浴びながら投げ続ける姿は球場を悲愴感に包み、マウンドにいる投手は涙目を隠し切れなくなることも。
それが中継カメラに映されるとTVの前の視聴者にすら悲愴感を味わせる。
晒し投げをさせる側の意図も様々だが、嫌がらせとしてのケースは(少なくとも近代野球では)ほとんどない。
例えばエース級が晒し投げを強要されるのは「苦しい時こそ諦めてはならない」「この試合を捨ててでもお前の成長に懸ける」という期待のこもった首脳陣からの喝の意味合いが強いか、そうでなければそもそもチームに投手が1人しか存在しない一部のアマチュア野球(創作物だが[[球八高校]]のような9人チームなど。
こういったチームの参加が珍しくない高校野球地区・県大会にコールドゲーム制度があるのも、アウトすら取れないレベルの晒し投げの回避の意味合いもある((この場合投手側のみならず攻撃側の負担も無視できないほどの長期化を想定しなければならない。また大会運営上も極端に試合が長引くのは当然望ましくない)))くらいである。。
逆に敗戦処理や一軍に上がったばかりの投手が晒し投げをする場合は、「&bold(){お前一軍失格だけどせめてけじめとして最後まで投げろ}」という見切りだったりもする。
単に大量失点が想定外のために交代の準備がままならず、結果として晒し投げ状態になることも多いが。
逆にはっきりと「晒し投げを行わないための敗戦処理要員を用意している((もちろん基本的には普通の接戦時・リード時のリリーフ登板要員が兼任する。))」と述べる監督も過去には存在し、NPBだとロッテ指揮官時代のボビー・バレンタイン、巨人監督時代の原辰徳などが有名。
バレンタインは「晒し投げや敗戦処理登板だと若手の芽を摘んでしまう」という観点からベテランリリーフには実際にこの役目もやることへの理解を求めており((ただし投手陣からはあまり理解を得られず、結局ほとんどを実働経験が長い・一定以上の投球能力がある・この方針に理解を示したのすべてを満たしていた小宮山悟が担当。小宮山本人も「大差がついているため、ちょっとくらい打たれても戦況に影響がない」という理由から超低速ナックル(シェイク)の実戦テストに利用するなど、こういった機会をうまく使っていたようだ))、原は「そのまま大量失点した投手に続けさせるのは明らかに良くない((実際に後述の投手増田策を取った日のインタビューで「あそこで(直前に1アウトを取るだけで7失点した)堀岡を投げさせることの方がはるかに失礼なことであってね」とこの日の相手であるタイガースへの態度としても問題あるとする解釈を示した。))」という理由から&bold(){交代で出る本人の同意を取ったうえで野手を登板させる}対応策を取ったケースがいくつかある。140km/hにこそ届かなかったがそれなりの直球と割としっかり曲がるスライダーを披露、結果的にそれ以上の失点を許さずにイニング処理を達成した((二ゴロ→四球→右飛のノーヒットピッチング。))のもあって&bold(){本当に投手にコンバートされた}2020/8/6の増田大輝登板((ただし交代前の堀岡隼人は防御率が1点台から11.12になってしまい、増田が数値上防御率0.00になったことから「内野手以下」という球史で最悪レベルの蔑称をつけられてしまった))、後述する近藤の62球事件の記憶がまだ新しい2023/9/2の北村拓己登板((増田は原側から「投手経験だけでよければある」として指名だったが、今回は北村が敗戦処理でも構わないと志願したため任せたとのこと))((この時は山本祐大にホームランを許してしまったものの、ちゃんと落ちている縦タイプスライダーに加えて140km/h台に乗せる直球、さらにはチェンジアップまで披露。1失点に留めてイニングを終わらせ、監督への宣言通り敗戦処理としては上々のピッチングを披露した。))が著名。
&s(){おかげで北村登板のちょっと後に北村が出塁→増田がサヨナラ打で勝った時に「最後はベンチに入っていた投手2名が奮起してサヨナラ勝利」とネタにされてしまった。}
異常な球数による肩の消耗や投手への強烈な精神的負担などの危険性から、晒し投げは身体面としても投手の選手生命を破壊しかねないとして批判する声も大きい。
観客視点としては、お金を払って見ている試合ゆえ試合放棄のような晒し投げをされては大損である。
大炎上によって試合テンポが遅延されがちであるため、エンターテイメント的にダレるという意見もある。
しかし、他の中継ぎへの負担を減らせる事や明確な捨て試合を作り出せるなど、無視できないメリットも多い。
[[プロ野球]]は春から秋まで140試合以上を戦うため、負け試合に何人もつぎ込むより一人だけフルボッコで試合を終えた方が他の投手を温存でき、チーム運営的には晒し投げによって間接的に疲労や怪我のリスクから選手を守ることができる。
先述した原監督も実際に「勝ちパターンのリリーフをああいう場面で使うわけにはいかない」も本来投手ではない増田や北村に任せた理由だったことを示唆している。
晒し投げを命じられた投手としても、すぐに降ろされるよりはある程度長く投げたほうが防御率へのダメージは少なくなる事もあるので、懲罰行為にも救いはあったりする。
尤も、一軍続行が基本確定的なエース級の投手以外が晒し投げ状態になると、防御率が多少変化しようが二軍行き濃厚になるだけなのだが。
*【有名な晒し投げの例】
以下では、NPBにおいて起こった有名な晒し投げ状態の例を紹介していく。
***・&bold(){[[園川一美]]}(ロッテ)
1987年9月2月の南海戦(柏崎)で発生した[[園川一美]]の晒し投げ。この試合での完投負けはパリーグワースト記録を叩き出した。
若き園川は&bold(){13失点(自責点は7)}という屈辱的な失点をするが、最後まで投げ続けて汚名を被った。
この晒し投げは精神的にも肉体的にもキツイと思われたが、&bold(){6日後の日本ハム戦で登板すると今度は完封勝利を果たす}。
この極端さは園川が記録以上に記憶に残ると言われる一例と言えなくもない。
***・&bold(){松坂大輔}(西武)
2000年6月10日のロッテ戦で発生した[[松坂大輔]]の晒し投げ。
初回、諸積兼司に味方のエラーで出塁を許すと、そこから3安打を浴び、2失点。
その後は5回まではなんとか持ちこたえたが、1-2とした6回にロッテ打線に再び捕まる。先頭打者の福浦和也にヒットを打たれ、犠打と死球を挟み、その後迎えた本西厚博に2点タイムリー3ベースを浴びる。
これで集中力が切れてしまったのか、連続四球と犠飛で追加点を献上すると、石井浩郎と立川隆史に2ランを浴びるなど、この回だけで9失点、合計11失点でKOされた。
東尾修監督は、試合後のコメントで「&bold(){三塁打で切れちゃダメなんだ。ベンチは皆、勝つためにやっているんだから。中途半端で代えてもダメ。打たれて将来勉強になることもあるしね。2年目でプロの厳しさを知ればいいんだ}」とコメントを残した。
「これは新しい自分をつくるための試練だと思います」と師匠の檄を前向きに受け止めた松坂は、6月30日の日本ハム戦で2安打完封勝利を記録するなど、2年連続最多勝に輝いた。
&s(){これもあって「松坂は序盤イニングにやらかす傾向がある」というイメージがついているのか、査定がきわめて甘くなるはずの『パワプロ2024』OB収録では1回・2回に能力が下がる効果の「スロースターター」がついている}
***・&bold(){中山慎也}(オリックス)
2009年5月1日の楽天戦(Kスタ宮城)で発生した中山慎也の晒し投げ。「中山晒し投げ事件」としてNPB史に名前を残した。
元々中山は制球力に難のある投手で、事件当日も3回に楽天打線に捕まり一挙8失点。
この時点でファンは中山の今シーズンの出番の終了と敗戦処理の登場を確信したのだが、何と試合の最後まで中継ぎは一切姿を見せず。
以降もグダグダな投球を見せる中山は、&bold(){15安打・12失点(7与四死球、2暴投)・148球}で完投と言う意味不明な投球内容を記録した。
12失点の完投敗戦は園川一美に続いてパリーグ史上ワースト2位の記録である。
大石大二郎監督は試合後のコメントで「&bold(){中継ぎ陣を休ませたかったというのもあるが、途中で降板させたところで(中山本人にとって)何の勉強にもならない}」とコメント。
しかし、中山はこれ以降の登板でも勉強したような投球は見られず、2009年はシーズン未勝利で二軍暮らしという中山にとって地獄のような年と化した。
***・&bold(){梅津智弘}(広島)
2010年8月25日の阪神戦(京セラドーム大阪)で発生した梅津智弘の晒し投げ。
6回終了時点で8-5とリードしていた広島だったが、7回に投入した岸本秀樹と大島崇行が[[金本知憲]]に満塁ホームランを浴びるなどして、阪神打線に捕まり、この回7失点で、リードを許してしまう。
敗色濃厚とみた野村謙二郎監督は8回、この年敗戦処理を担っていた梅津を投入するも押せ押せムードの阪神打線を止める事が出来ず、失点に失点を重ねてしまう。更に、制球が乱れた事で新井貴浩に対しての投球で乱闘騒ぎにまで発展し、警告試合が宣告された。乱闘後も続投を命じられた梅津はその後も阪神打線に打ち込まれ続けたが、野村監督は梅津を変える事は無く最後まで投げさせた。結果打者14人の猛攻で被安打9、10失点と大炎上。試合も8-22で大敗を喫している。
試合後、野村監督は会見を拒否し、この晒し投げについては語られる事はなかった。
結局、梅津は試合前の防御率は3.63だったが、10失点の大炎上により防御率は6.06まで悪化し、翌日2軍落ちとなった。最終的に自己ワーストとなる防御率5.80でシーズンを終えた。
***・&bold(){巽真悟}(ソフトバンク)
2012年4月11日の日本ハム戦(北九州市民球場)で発生した巽真悟の晒し投げ。中継ぎが晒し投げを強要された例。
先発したレニエル・ピントが2回1/3を6失点と爆発したことで巽が後続を任されるのだが、残念なことに制球力が悪く試合は崩壊。
大量点差と秋山監督の呆れが重なったのか、巽は敗戦処理ですら出来ない敗戦処理を任され、3回2/3を11安打・4四死球・8失点と醜態を晒す。
試合は0-14と大惨敗し、巽は稲葉篤紀に二打席連続被弾(しかも&bold(){満塁弾→3ランコンボ})を許してしまった。
試合後には秋山監督が『&bold(){ピントの後の投手はプロじゃないね}』と話したという真偽不明の怪情報が2ちゃんねるで流れるなど事態は混沌化した。
ところが、前述の秋山監督のコメントはガセであり、実際のコメントは「&bold(){&color(red){自滅でしたな。自滅だよ。自滅、自滅}}」である。
しかし、自滅という単語を連呼する実際のコメントの方が恐怖を感じるとして、秋山監督の恐ろしさを物語る代名詞の一つ((恐るべきことに、ソフトバンク監督時代の秋山は大敗時や明確な戦犯がいる敗戦の際にこういったとんでもなく怖い発言を残すケースは他にも出た。2012/7/12に乱打戦になるが勝てると予想されていた試合を2-0で落とした時の「つまらねえ。サンドバッグがほしい」などが著名で、この時は選手をサンドバッグにしたいのではないかとする解釈が出てしまった))となった((また、晒し投げという意見がある[[五十嵐の41球>五十嵐亮太]]も秋山監督の時代の出来事であった。一方で[[イチロー]]がマリナーズを去ったことについて川崎宗則を「ムネがフワ~。ムネの取材に行ってあげて」と心配?するなど、決して選手を何とも思っていない人物ではなかったことには注意))。
***・&bold(){[[藤浪晋太郎]]}(阪神)
2016年7月8日の対広島戦(甲子園)で発生した藤浪晋太郎の晒し投げ。「&bold(){藤浪161球事件}」とも呼ばれる。
この日の藤浪は初回から投球が荒れており、試合開始直後に四球と味方の守備が絡んで炎上した。
ところが、藤浪は5失点・131球の状況での打席でも代打を送ることが見送られ、8回も投げる事態になったが失点を重ねた。
最終的に8回7安打8失点161球という、異常な投球数と失点数に反した消費イニングの長さという滅茶苦茶な成績を記録した。
藤浪はシーズン5敗目を記録したと同時に、チームの自力Vも消滅するという後味が悪い結末に終わった。
続投理由について、金本監督は「&bold(){何球投げようが10点取られようが、最後まで投げさせるつもりだった}」とコメント。
しかし、金本監督の晒し投げの意図はファンやメディアの間でも大きく賛否分かれた(なんとアメリカのメディアでも報じられた)。
翌年以降は藤浪は成績的に迷走を極める事となり、これで肩をやってしまったのが迷走の原因の一つ(実際関係あるか分からない((参考までに、藤浪本人は「これとは無関係のイップスによるもの」と発言している))のだが)として本事件を挙げる声も少なくない。
なお、藤浪は以前にも140球以上の晒し投げをさせられており、これが初めてではない。
***・&bold(){有原航平}(日本ハム)
2017年4月8日のオリックス戦で発生した有原航平の晒し投げ。
初回にいきなりロメロに2点2塁打を許すなど8失点するが、最後まで投げ切って完投負けを果たした。
8失点以上での完投負けは、球団的には1983年9月21日の西武戦(後楽園)で木田勇が達成した以来実に34年ぶりだった。
吉井投手コーチは「&bold(){このチームのエースにならないといけない男。ああいうふうになっても投げる姿を皆に見せないと}」とコメント。
有原は開幕試合でKOされてから2試合連続でKOされるという悔しい事態となった。
***・&bold(){美馬学}(ロッテ)
2021年6月5日のDeNA戦で発生した美馬学の晒し投げ。
最少失点だったとはいえ初回から3回まで全て失点する不安定な内容のまま、4回に伊藤光の2点2塁打、オースティンの2ランなどで5失点の炎上。4回8失点となり交代かと思われたが、なんと5回もそのまま登板。
当然まともに抑えられるわけもなく楠本泰史にトドメの2ランを被弾。登板全イニング失点、5回を13安打・11失点と自己ワーストの結果となった。
この晒し投げの精神的ダメージがぬぐえなかったのか、翌週の巨人戦では3回10失点と大炎上。
&bold(){2試合連続2桁失点、21失点}と見るも無残な結果で2軍降格を言い渡された。
ちなみに、当時の一軍投手コーチは有原の晒し投げの際の投手コーチ・吉井理人だった。
***・&bold(){近藤廉}(中日)
2023年8月25日のDeNA戦で発生した近藤廉の晒し投げ。
前のシーズンは負傷もあり1軍出場がなかった近藤はこの日2年ぶりとなる出場選手登録を果たす((ただ、この時点で近藤は2軍で防御率6.48だったため、「そもそも昇格させたのがおかしい」という批判もある))と、8-2と敗色濃厚な同試合の9回表に4番手としてマウンドに送り出された。
しかし、先頭の佐野恵太にいきなり初球を中前安打とされると続く牧秀悟、ソトにも被安打。中堅手のまずい守備もあっていきなり2失点を喫してしまう(この2点は非自責点)。
それでも何とか2アウトは奪い、あと1アウトで自責点0で敗戦処理が出来る所まで来たのだがそこからが真の地獄。次の柴田竜拓への四球からDeNAはまさかの&bold(){10者連続出塁}。途中強烈な三直が三塁手とカバーに入った遊撃手の双方のグラブをぎりぎりですり抜けて安打となる不運も重なり、近藤は今季初登板にして地獄を見ることとなる。
しかし、近藤を送り出した時点で中日の控え投手は勝ちパターンしか残っていなかったため、首脳陣は&bold(){近藤を降板させず}((一応ブルペンでは守護神のマルティネスと藤嶋健人が投げていたが、結局どちらも登板しなかった。ネット掲示板では「マルティネスが投げていたのは首脳陣の近藤続投の判断に反旗を翻したからで、藤嶋はそれについてきた」という話が流布されたが、マルティネスがブルペンにいた理由のソースは現時点でなく、釣りネタとみられている。))。
最終的に近藤はこの回だけで62球を投げさせられ((1イニングで62球は巨人・斎藤雅樹が1991年に投げたのと同数で、NPB史上2位タイ。NPB史上1位は2008年に阪神・吉野誠が投げた64球だが、実は斎藤と吉野の事例も相手チームは横浜であった。))、8安打5四死球の10失点(自責点8)、&bold(){防御率を僅か30分で72.00まで破壊}されるという壮絶な投球結果となった。
試合後には相手先発でこの試合で2桁勝利を達成したバウアーが取材前に近藤を激励するという異例の一幕も発生している。
そして翌日、近藤はこの試合で投げた他の投手達((この試合は先発・松葉貴大と2番手・福島章太も振るわず大量失点をしていた。3番手で投げた岡野祐一郎だけは1回を出塁0に抑える好投だったが、巻き添えを食らう形で共に抹消されている。))ともども2軍送りとなってしまった。
その翌日、近藤は酷暑の中、外野ポール間走200本を強制させさせられるという拷問が行われたことが女性セブンによって報じられた(これは後に事実と異なる((実際には近藤たちこれで2軍落ちした投手からの提案をコーチが追認した…とされる。))として球団側が事情を説明)。
皮肉にもこの試合は&bold(){中日・大島洋平が通算2000本安打達成まであと2本}というタイミングでの開催だったことから&bold(){中日のお膝元・東海地方ではNHKが地上波中継を行っていた}が、惜しくもこの日の偉業達成はお預け((ただし1安打は記録しあと1本までは迫った。その後、翌26日のDeNA戦で晴れて通算2000本安打を達成。))となったばかりか近藤の晒し投げが公共電波で東海3県全域に発信されてしまうという、中日ファンにとって悪夢と言うべき地獄となった。
また、当時の中日では「[[立浪和義]]から直々に白米禁止令が出された」という、いわゆる『中日米騒動』がネタにされており((そもそもこの年は米騒動と近藤の62球事件に限らずファンがみても疑問の出る采配が多く、立浪の資質そのものを疑う野球ファンが一定数いたのも大きい。この年は結局前年から2年続けての最下位。))、この登板後に近藤が『[[ウマ娘 プリティーダービー]]』での推しキャラの一人に[[ライスシャワー>ライスシャワー(ウマ娘 プリティーダービー)]]を挙げていたことが判明し「&bold(){ライス}シャワー推しを公言したから晒し投げに遭った」とこじつけられるというネタがあった((ちなみに、近藤が過去に登場曲に使用していた[[歌手>水瀬いのり]]が白米を好物として挙げていたため、このことも関係があるのではないかとネタにされた。))。
また「立浪監督が“絶賛”…中日、2024年シーズンに高く評価されている選手6人」の中に近藤が入っており話題となった。
追記・修正は161球投げて13失点しても完投する投手にお願いします。
#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,17)
}
#include(テンプレ3)
#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- まさかこの項目が立つとは思わなかった -- 名無し (2019-05-16 23:04:10)
- 一つを除いて例が全てパリーグ…まあDH制で投手交代が少ない分晒し投げになりやすいってのはあるかな。 -- 名無しさん (2019-05-17 00:36:02)
- 逆に衰え切った攝津が投手陣、中継ぎ陣ボロボロのチーム状態最悪の中5失点完投やってくれたことがあってな? -- 名無しさん (2019-05-17 02:12:28)
- ↑2そういう意味でも藤浪は浮きまくってるな… -- 名無しさん (2019-05-17 07:39:50)
- 所属球団や相手がどこかの表記もあるといいと思いました(小並感 -- 名無しさん (2019-05-17 07:40:52)
- ごめん、相手がどこかは書いてあったわ -- 名無しさん (2019-05-17 07:41:20)
- 2019年5月の菅野10失点も晒し投げっすかね? -- 名無しさん (2019-05-17 08:28:48)
- ルーキーズのラスボスもコレやらされてたな -- 名無しさん (2019-05-17 09:57:43)
- 記事あれば見る位には好きだったけど野球自体がかなり嫌いになった。 -- 名無しさん (2019-05-17 10:54:23)
- 野球全然興味なかったんだけど、奥が深いねぇ……闇も深そうだけど…… -- 名無しさん (2019-05-17 11:46:43)
- 基本は中継ぎの消耗を嫌がっての続投。あとこの前の菅野は3回4回と無失点で立ち直ったと思ってたんでしょ。5回に1点取られたけど打線も追い上げてきてたし。 ↑1 この項目見て野球自体を嫌いになる意味がわからないんだがww -- 名無しさん (2019-05-17 11:52:51)
- てかこの記事誹謗中傷目的か? -- 名無しさん (2019-05-17 11:53:50)
- ↑事実書いただけで誹謗中傷とは? -- 名無しさん (2019-05-18 12:20:40)
- ↑2個人が“晒し投げ”自体の不快感で被害妄想してるだけだよ。ぐう畜や恵体糞打の様な悪口や蔑称と違い、“晒し投げ”は状況だぞ -- 名無しさん (2019-05-18 22:57:35)
- 誹謗中傷っぽく見えるが、晒しとか懲罰としか理解できない事例は確かに存在するからな(ー_ー;) -- 名無しさん (2019-05-19 00:13:11)
- 藤浪の161球は戦略的にも後の藤浪にとっても利点が皆無どころか負の側面がでかすぎる。いくら懲罰目的といっても何も得るものがない晒し投げは絶対にやっちゃダメだろう。 -- 名無しさん (2020-09-07 22:59:04)
- モリモリ番長キヨハラくんでもクドーが阪神相手に晒し投げをされてる話があったなあ -- 名無しさん (2023-08-26 16:10:10)
- 近藤の件についてる注釈文※1は情報源があやふや……というか5chの釣り書き込みが元のものではないでしょうか?もしきちんとした情報源があれば別ですがここは削除された方がよろしいのでは。マルティネスと藤嶋がブルペンにいた事までは確かですが。 -- 名無しさん (2023-08-27 09:12:12)
- 五十嵐の42球も十分晒し投げだったと思う。四球押し出しで4失点するまで変えなかったんだし…てかあれも秋山監督だったなそういや -- 名無しさん (2023-10-07 17:06:24)
- 晒し投げ対策としての”野手登板”も記事に欲しいな。とくに去年は近藤廉が晒し投げやらされた後に別の試合で巨人の北村拓己が火消し登板に出てたし -- 名無しさん (2024-07-08 19:54:22)
- 古い野球ファンの自分が覚えてるのは、1994年の横浜×巨人戦で起きた吉田修司(当時巨人)の1イニング10失点の登板だな。解説者も「この投手は二度と立ち直れない」って怒ってたけど、吉田は結局その年にダイエーに移籍してその後は大活躍。この時の経験がプラスになったのかは定かではないが。 -- 名無しさん (2024-07-16 11:30:56)
- 幸せ投げの逆バージョンで投げられたほうが恥ずかしいポーズになる投げ技だと思って開いたのは私です -- 名無しさん (2024-07-17 06:04:05)
- ポストシーズンでドジャースがフラハティを晒し投げさせた模様 -- 名無しさん (2024-10-19 09:22:14)
- 全く詳しくないんだけど、フィクション作品ではこういうシチュエーションになることはないのかな? -- 名無しさん (2025-04-16 16:02:32)
#comment
#areaedit(end)
}
&font(#6495ED){登録日}:2019/05/16 (木) 22:23:26
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます
----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----
#center(){&sizex(6){&bold(){&color(yellow,black){自滅でしたな。自滅だよ。自滅、自滅}}}}
#right(){&bold(){―秋山幸二}}
&bold(){『晒し投げ』}とは、野球において&bold(){“投手が大量失点をしたのにもかかわらず、投手交代が行われずに続投し続ける状況”}を指す用語。
決して、格ゲーなどで女性キャラの下着を晒す投げ技の類ではない。
*【概要】
投げ続ける姿を観客に晒す見せしめの懲罰行為として意図があることもあるので、「&bold(){懲罰投球}」「&bold(){懲罰続投}」と呼ばれる事も多い。
野球はアウトカウントを増やすことで進行するため、投手がアウトを取れないと相手の攻撃が終わらず大量失点に直結する。
一方的な失点が続く場合は諦めて投手を交代するべきだが、何らかの事情でベンチの首脳陣が晒し投げを決断する場合もある。
投手は交代の指示が出ないと嫌でも投げる羽目になり、大量失点をしている時点でまともに抑える力がないのに更にボコボコ打ち込まれる。
当たり前のように失点しながら運よく乗り越える状況が続いてしまう。
しかし実力・気力ともヘロヘロで抑える術もない投手はまぐれの打ち損じやお情けを祈るしかない。
容赦ない猛攻を浴びながら投げ続ける姿は球場を悲愴感に包み、マウンドにいる投手は涙目を隠し切れなくなることも。
それが中継カメラに映されるとTVの前の視聴者にすら悲愴感を味わせる。
晒し投げをさせる側の意図も様々だが、嫌がらせとしてのケースは(少なくとも近代野球では)ほとんどない。
例えばエース級が晒し投げを強要されるのは「苦しい時こそ諦めてはならない」「この試合を捨ててでもお前の成長に懸ける」という期待のこもった首脳陣からの喝の意味合いが強いか、そうでなければそもそもチームに投手が1人しか存在しない一部のアマチュア野球(創作物だが[[球八高校]]のような9人チームなど。
こういったチームの参加が珍しくない高校野球地区・県大会にコールドゲーム制度があるのも、[[アウトすら取れないレベル>東奥義塾対深浦]]の晒し投げの回避の意味合いもある((この場合投手側のみならず攻撃側の負担も無視できないほどの長期化を想定しなければならない。また大会運営上も極端に試合が長引くのは当然望ましくない)))くらいである。。
逆に敗戦処理や一軍に上がったばかりの投手が晒し投げをする場合は、「&bold(){お前一軍失格だけどせめてけじめとして最後まで投げろ}」という見切りだったりもする。
単に大量失点が想定外のために交代の準備がままならず、結果として晒し投げ状態になることも多いが。
逆にはっきりと「晒し投げを行わないための敗戦処理要員を用意している((もちろん基本的には普通の接戦時・リード時のリリーフ登板要員が兼任する。))」と述べる監督も過去には存在し、NPBだとロッテ指揮官時代のボビー・バレンタイン、巨人監督時代の原辰徳などが有名。
バレンタインは「晒し投げや敗戦処理登板だと若手の芽を摘んでしまう」という観点からベテランリリーフには実際にこの役目もやることへの理解を求めており((ただし投手陣からはあまり理解を得られず、結局ほとんどを実働経験が長い・一定以上の投球能力がある・この方針に理解を示したのすべてを満たしていた小宮山悟が担当。小宮山本人も「大差がついているため、ちょっとくらい打たれても戦況に影響がない」という理由から超低速ナックル(シェイク)の実戦テストに利用するなど、こういった機会をうまく使っていたようだ))、原は「そのまま大量失点した投手に続けさせるのは明らかに良くない((実際に後述の投手増田策を取った日のインタビューで「あそこで(直前に1アウトを取るだけで7失点した)堀岡を投げさせることの方がはるかに失礼なことであってね」とこの日の相手であるタイガースへの態度としても問題あるとする解釈を示した。))」という理由から&bold(){交代で出る本人の同意を取ったうえで野手を登板させる}対応策を取ったケースがいくつかある。140km/hにこそ届かなかったがそれなりの直球と割としっかり曲がるスライダーを披露、結果的にそれ以上の失点を許さずにイニング処理を達成した((二ゴロ→四球→右飛のノーヒットピッチング。))のもあって&bold(){本当に投手にコンバートされた}2020/8/6の増田大輝登板((ただし交代前の堀岡隼人は防御率が1点台から11.12になってしまい、増田が数値上防御率0.00になったことから「内野手以下」という球史で最悪レベルの蔑称をつけられてしまった))、後述する近藤の62球事件の記憶がまだ新しい2023/9/2の北村拓己登板((増田は原側から「投手経験だけでよければある」として指名だったが、今回は北村が敗戦処理でも構わないと志願したため任せたとのこと))((この時は山本祐大にホームランを許してしまったものの、ちゃんと落ちている縦タイプスライダーに加えて140km/h台に乗せる直球、さらにはチェンジアップまで披露。1失点に留めてイニングを終わらせ、監督への宣言通り敗戦処理としては上々のピッチングを披露した。))が著名。
&s(){おかげで北村登板のちょっと後に北村が出塁→増田がサヨナラ打で勝った時に「最後はベンチに入っていた投手2名が奮起してサヨナラ勝利」とネタにされてしまった。}
異常な球数による肩の消耗や投手への強烈な精神的負担などの危険性から、晒し投げは身体面としても投手の選手生命を破壊しかねないとして批判する声も大きい。
観客視点としては、お金を払って見ている試合ゆえ試合放棄のような晒し投げをされては大損である。
大炎上によって試合テンポが遅延されがちであるため、エンターテイメント的にダレるという意見もある。
しかし、他の中継ぎへの負担を減らせる事や明確な捨て試合を作り出せるなど、無視できないメリットも多い。
[[プロ野球]]は春から秋まで140試合以上を戦うため、負け試合に何人もつぎ込むより一人だけフルボッコで試合を終えた方が他の投手を温存でき、チーム運営的には晒し投げによって間接的に疲労や怪我のリスクから選手を守ることができる。
先述した原監督も実際に「勝ちパターンのリリーフをああいう場面で使うわけにはいかない」も本来投手ではない増田や北村に任せた理由だったことを示唆している。
晒し投げを命じられた投手としても、すぐに降ろされるよりはある程度長く投げたほうが防御率へのダメージは少なくなる事もあるので、懲罰行為にも救いはあったりする。
尤も、一軍続行が基本確定的なエース級の投手以外が晒し投げ状態になると、防御率が多少変化しようが二軍行き濃厚になるだけなのだが。
*【有名な晒し投げの例】
以下では、NPBにおいて起こった有名な晒し投げ状態の例を紹介していく。
***・&bold(){[[園川一美]]}(ロッテ)
1987年9月2月の南海戦(柏崎)で発生した[[園川一美]]の晒し投げ。この試合での完投負けはパリーグワースト記録を叩き出した。
若き園川は&bold(){13失点(自責点は7)}という屈辱的な失点をするが、最後まで投げ続けて汚名を被った。
この晒し投げは精神的にも肉体的にもキツイと思われたが、&bold(){6日後の日本ハム戦で登板すると今度は完封勝利を果たす}。
この極端さは園川が記録以上に記憶に残ると言われる一例と言えなくもない。
***・&bold(){松坂大輔}(西武)
2000年6月10日のロッテ戦で発生した[[松坂大輔]]の晒し投げ。
初回、諸積兼司に味方のエラーで出塁を許すと、そこから3安打を浴び、2失点。
その後は5回まではなんとか持ちこたえたが、1-2とした6回にロッテ打線に再び捕まる。先頭打者の福浦和也にヒットを打たれ、犠打と死球を挟み、その後迎えた本西厚博に2点タイムリー3ベースを浴びる。
これで集中力が切れてしまったのか、連続四球と犠飛で追加点を献上すると、石井浩郎と立川隆史に2ランを浴びるなど、この回だけで9失点、合計11失点でKOされた。
東尾修監督は、試合後のコメントで「&bold(){三塁打で切れちゃダメなんだ。ベンチは皆、勝つためにやっているんだから。中途半端で代えてもダメ。打たれて将来勉強になることもあるしね。2年目でプロの厳しさを知ればいいんだ}」とコメントを残した。
「これは新しい自分をつくるための試練だと思います」と師匠の檄を前向きに受け止めた松坂は、6月30日の日本ハム戦で2安打完封勝利を記録するなど、2年連続最多勝に輝いた。
&s(){これもあって「松坂は序盤イニングにやらかす傾向がある」というイメージがついているのか、査定がきわめて甘くなるはずの『パワプロ2024』OB収録では1回・2回に能力が下がる効果の「スロースターター」がついている}
***・&bold(){中山慎也}(オリックス)
2009年5月1日の楽天戦(Kスタ宮城)で発生した中山慎也の晒し投げ。「中山晒し投げ事件」としてNPB史に名前を残した。
元々中山は制球力に難のある投手で、事件当日も3回に楽天打線に捕まり一挙8失点。
この時点でファンは中山の今シーズンの出番の終了と敗戦処理の登場を確信したのだが、何と試合の最後まで中継ぎは一切姿を見せず。
以降もグダグダな投球を見せる中山は、&bold(){15安打・12失点(7与四死球、2暴投)・148球}で完投と言う意味不明な投球内容を記録した。
12失点の完投敗戦は園川一美に続いてパリーグ史上ワースト2位の記録である。
大石大二郎監督は試合後のコメントで「&bold(){中継ぎ陣を休ませたかったというのもあるが、途中で降板させたところで(中山本人にとって)何の勉強にもならない}」とコメント。
しかし、中山はこれ以降の登板でも勉強したような投球は見られず、2009年はシーズン未勝利で二軍暮らしという中山にとって地獄のような年と化した。
***・&bold(){梅津智弘}(広島)
2010年8月25日の阪神戦(京セラドーム大阪)で発生した梅津智弘の晒し投げ。
6回終了時点で8-5とリードしていた広島だったが、7回に投入した岸本秀樹と大島崇行が[[金本知憲]]に満塁ホームランを浴びるなどして、阪神打線に捕まり、この回7失点で、リードを許してしまう。
敗色濃厚とみた野村謙二郎監督は8回、この年敗戦処理を担っていた梅津を投入するも押せ押せムードの阪神打線を止める事が出来ず、失点に失点を重ねてしまう。更に、制球が乱れた事で新井貴浩に対しての投球で乱闘騒ぎにまで発展し、警告試合が宣告された。乱闘後も続投を命じられた梅津はその後も阪神打線に打ち込まれ続けたが、野村監督は梅津を変える事は無く最後まで投げさせた。結果打者14人の猛攻で被安打9、10失点と大炎上。試合も8-22で大敗を喫している。
試合後、野村監督は会見を拒否し、この晒し投げについては語られる事はなかった。
結局、梅津は試合前の防御率は3.63だったが、10失点の大炎上により防御率は6.06まで悪化し、翌日2軍落ちとなった。最終的に自己ワーストとなる防御率5.80でシーズンを終えた。
***・&bold(){巽真悟}(ソフトバンク)
2012年4月11日の日本ハム戦(北九州市民球場)で発生した巽真悟の晒し投げ。中継ぎが晒し投げを強要された例。
先発したレニエル・ピントが2回1/3を6失点と爆発したことで巽が後続を任されるのだが、残念なことに制球力が悪く試合は崩壊。
大量点差と秋山監督の呆れが重なったのか、巽は敗戦処理ですら出来ない敗戦処理を任され、3回2/3を11安打・4四死球・8失点と醜態を晒す。
試合は0-14と大惨敗し、巽は稲葉篤紀に二打席連続被弾(しかも&bold(){満塁弾→3ランコンボ})を許してしまった。
試合後には秋山監督が『&bold(){ピントの後の投手はプロじゃないね}』と話したという真偽不明の怪情報が2ちゃんねるで流れるなど事態は混沌化した。
ところが、前述の秋山監督のコメントはガセであり、実際のコメントは「&bold(){&color(red){自滅でしたな。自滅だよ。自滅、自滅}}」である。
しかし、自滅という単語を連呼する実際のコメントの方が恐怖を感じるとして、秋山監督の恐ろしさを物語る代名詞の一つ((恐るべきことに、ソフトバンク監督時代の秋山は大敗時や明確な戦犯がいる敗戦の際にこういったとんでもなく怖い発言を残すケースは他にも出た。2012/7/12に乱打戦になるが勝てると予想されていた試合を2-0で落とした時の「つまらねえ。サンドバッグがほしい」などが著名で、この時は選手をサンドバッグにしたいのではないかとする解釈が出てしまった))となった((また、晒し投げという意見がある[[五十嵐の41球>五十嵐亮太]]も秋山監督の時代の出来事であった。一方で[[イチロー]]がマリナーズを去ったことについて川崎宗則を「ムネがフワ~。ムネの取材に行ってあげて」と心配?するなど、決して選手を何とも思っていない人物ではなかったことには注意))。
***・&bold(){[[藤浪晋太郎]]}(阪神)
2016年7月8日の対広島戦(甲子園)で発生した藤浪晋太郎の晒し投げ。「&bold(){藤浪161球事件}」とも呼ばれる。
この日の藤浪は初回から投球が荒れており、試合開始直後に四球と味方の守備が絡んで炎上した。
ところが、藤浪は5失点・131球の状況での打席でも代打を送ることが見送られ、8回も投げる事態になったが失点を重ねた。
最終的に8回7安打8失点161球という、異常な投球数と失点数に反した消費イニングの長さという滅茶苦茶な成績を記録した。
藤浪はシーズン5敗目を記録したと同時に、チームの自力Vも消滅するという後味が悪い結末に終わった。
続投理由について、金本監督は「&bold(){何球投げようが10点取られようが、最後まで投げさせるつもりだった}」とコメント。
しかし、金本監督の晒し投げの意図はファンやメディアの間でも大きく賛否分かれた(なんとアメリカのメディアでも報じられた)。
翌年以降は藤浪は成績的に迷走を極める事となり、これで肩をやってしまったのが迷走の原因の一つ(実際関係あるか分からない((参考までに、藤浪本人は「これとは無関係のイップスによるもの」と発言している))のだが)として本事件を挙げる声も少なくない。
なお、藤浪は以前にも140球以上の晒し投げをさせられており、これが初めてではない。
***・&bold(){有原航平}(日本ハム)
2017年4月8日のオリックス戦で発生した有原航平の晒し投げ。
初回にいきなりロメロに2点2塁打を許すなど8失点するが、最後まで投げ切って完投負けを果たした。
8失点以上での完投負けは、球団的には1983年9月21日の西武戦(後楽園)で木田勇が達成した以来実に34年ぶりだった。
吉井投手コーチは「&bold(){このチームのエースにならないといけない男。ああいうふうになっても投げる姿を皆に見せないと}」とコメント。
有原は開幕試合でKOされてから2試合連続でKOされるという悔しい事態となった。
***・&bold(){美馬学}(ロッテ)
2021年6月5日のDeNA戦で発生した美馬学の晒し投げ。
最少失点だったとはいえ初回から3回まで全て失点する不安定な内容のまま、4回に伊藤光の2点2塁打、オースティンの2ランなどで5失点の炎上。4回8失点となり交代かと思われたが、なんと5回もそのまま登板。
当然まともに抑えられるわけもなく楠本泰史にトドメの2ランを被弾。登板全イニング失点、5回を13安打・11失点と自己ワーストの結果となった。
この晒し投げの精神的ダメージがぬぐえなかったのか、翌週の巨人戦では3回10失点と大炎上。
&bold(){2試合連続2桁失点、21失点}と見るも無残な結果で2軍降格を言い渡された。
ちなみに、当時の一軍投手コーチは有原の晒し投げの際の投手コーチ・吉井理人だった。
***・&bold(){近藤廉}(中日)
2023年8月25日のDeNA戦で発生した近藤廉の晒し投げ。
前のシーズンは負傷もあり1軍出場がなかった近藤はこの日2年ぶりとなる出場選手登録を果たす((ただ、この時点で近藤は2軍で防御率6.48だったため、「そもそも昇格させたのがおかしい」という批判もある))と、8-2と敗色濃厚な同試合の9回表に4番手としてマウンドに送り出された。
しかし、先頭の佐野恵太にいきなり初球を中前安打とされると続く牧秀悟、ソトにも被安打。中堅手のまずい守備もあっていきなり2失点を喫してしまう(この2点は非自責点)。
それでも何とか2アウトは奪い、あと1アウトで自責点0で敗戦処理が出来る所まで来たのだがそこからが真の地獄。次の柴田竜拓への四球からDeNAはまさかの&bold(){10者連続出塁}。途中強烈な三直が三塁手とカバーに入った遊撃手の双方のグラブをぎりぎりですり抜けて安打となる不運も重なり、近藤は今季初登板にして地獄を見ることとなる。
しかし、近藤を送り出した時点で中日の控え投手は勝ちパターンしか残っていなかったため、首脳陣は&bold(){近藤を降板させず}((一応ブルペンでは守護神のマルティネスと藤嶋健人が投げていたが、結局どちらも登板しなかった。ネット掲示板では「マルティネスが投げていたのは首脳陣の近藤続投の判断に反旗を翻したからで、藤嶋はそれについてきた」という話が流布されたが、マルティネスがブルペンにいた理由のソースは現時点でなく、釣りネタとみられている。))。
最終的に近藤はこの回だけで62球を投げさせられ((1イニングで62球は巨人・斎藤雅樹が1991年に投げたのと同数で、NPB史上2位タイ。NPB史上1位は2008年に阪神・吉野誠が投げた64球だが、実は斎藤と吉野の事例も相手チームは横浜であった。))、8安打5四死球の10失点(自責点8)、&bold(){防御率を僅か30分で72.00まで破壊}されるという壮絶な投球結果となった。
試合後には相手先発でこの試合で2桁勝利を達成したバウアーが取材前に近藤を激励するという異例の一幕も発生している。
そして翌日、近藤はこの試合で投げた他の投手達((この試合は先発・松葉貴大と2番手・福島章太も振るわず大量失点をしていた。3番手で投げた岡野祐一郎だけは1回を出塁0に抑える好投だったが、巻き添えを食らう形で共に抹消されている。))ともども2軍送りとなってしまった。
その翌日、近藤は酷暑の中、外野ポール間走200本を強制させさせられるという拷問が行われたことが女性セブンによって報じられた(これは後に事実と異なる((実際には近藤たちこれで2軍落ちした投手からの提案をコーチが追認した…とされる。))として球団側が事情を説明)。
皮肉にもこの試合は&bold(){中日・大島洋平が通算2000本安打達成まであと2本}というタイミングでの開催だったことから&bold(){中日のお膝元・東海地方ではNHKが地上波中継を行っていた}が、惜しくもこの日の偉業達成はお預け((ただし1安打は記録しあと1本までは迫った。その後、翌26日のDeNA戦で晴れて通算2000本安打を達成。))となったばかりか近藤の晒し投げが公共電波で東海3県全域に発信されてしまうという、中日ファンにとって悪夢と言うべき地獄となった。
また、当時の中日では「[[立浪和義]]から直々に白米禁止令が出された」という、いわゆる『中日米騒動』がネタにされており((そもそもこの年は米騒動と近藤の62球事件に限らずファンがみても疑問の出る采配が多く、立浪の資質そのものを疑う野球ファンが一定数いたのも大きい。この年は結局前年から2年続けての最下位。))、この登板後に近藤が『[[ウマ娘 プリティーダービー]]』での推しキャラの一人に[[ライスシャワー>ライスシャワー(ウマ娘 プリティーダービー)]]を挙げていたことが判明し「&bold(){ライス}シャワー推しを公言したから晒し投げに遭った」とこじつけられるというネタがあった((ちなみに、近藤が過去に登場曲に使用していた[[歌手>水瀬いのり]]が白米を好物として挙げていたため、このことも関係があるのではないかとネタにされた。))。
また「立浪監督が“絶賛”…中日、2024年シーズンに高く評価されている選手6人」の中に近藤が入っており話題となった。
追記・修正は161球投げて13失点しても完投する投手にお願いします。
#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,17)
}
#include(テンプレ3)
#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- まさかこの項目が立つとは思わなかった -- 名無し (2019-05-16 23:04:10)
- 一つを除いて例が全てパリーグ…まあDH制で投手交代が少ない分晒し投げになりやすいってのはあるかな。 -- 名無しさん (2019-05-17 00:36:02)
- 逆に衰え切った攝津が投手陣、中継ぎ陣ボロボロのチーム状態最悪の中5失点完投やってくれたことがあってな? -- 名無しさん (2019-05-17 02:12:28)
- ↑2そういう意味でも藤浪は浮きまくってるな… -- 名無しさん (2019-05-17 07:39:50)
- 所属球団や相手がどこかの表記もあるといいと思いました(小並感 -- 名無しさん (2019-05-17 07:40:52)
- ごめん、相手がどこかは書いてあったわ -- 名無しさん (2019-05-17 07:41:20)
- 2019年5月の菅野10失点も晒し投げっすかね? -- 名無しさん (2019-05-17 08:28:48)
- ルーキーズのラスボスもコレやらされてたな -- 名無しさん (2019-05-17 09:57:43)
- 記事あれば見る位には好きだったけど野球自体がかなり嫌いになった。 -- 名無しさん (2019-05-17 10:54:23)
- 野球全然興味なかったんだけど、奥が深いねぇ……闇も深そうだけど…… -- 名無しさん (2019-05-17 11:46:43)
- 基本は中継ぎの消耗を嫌がっての続投。あとこの前の菅野は3回4回と無失点で立ち直ったと思ってたんでしょ。5回に1点取られたけど打線も追い上げてきてたし。 ↑1 この項目見て野球自体を嫌いになる意味がわからないんだがww -- 名無しさん (2019-05-17 11:52:51)
- てかこの記事誹謗中傷目的か? -- 名無しさん (2019-05-17 11:53:50)
- ↑事実書いただけで誹謗中傷とは? -- 名無しさん (2019-05-18 12:20:40)
- ↑2個人が“晒し投げ”自体の不快感で被害妄想してるだけだよ。ぐう畜や恵体糞打の様な悪口や蔑称と違い、“晒し投げ”は状況だぞ -- 名無しさん (2019-05-18 22:57:35)
- 誹謗中傷っぽく見えるが、晒しとか懲罰としか理解できない事例は確かに存在するからな(ー_ー;) -- 名無しさん (2019-05-19 00:13:11)
- 藤浪の161球は戦略的にも後の藤浪にとっても利点が皆無どころか負の側面がでかすぎる。いくら懲罰目的といっても何も得るものがない晒し投げは絶対にやっちゃダメだろう。 -- 名無しさん (2020-09-07 22:59:04)
- モリモリ番長キヨハラくんでもクドーが阪神相手に晒し投げをされてる話があったなあ -- 名無しさん (2023-08-26 16:10:10)
- 近藤の件についてる注釈文※1は情報源があやふや……というか5chの釣り書き込みが元のものではないでしょうか?もしきちんとした情報源があれば別ですがここは削除された方がよろしいのでは。マルティネスと藤嶋がブルペンにいた事までは確かですが。 -- 名無しさん (2023-08-27 09:12:12)
- 五十嵐の42球も十分晒し投げだったと思う。四球押し出しで4失点するまで変えなかったんだし…てかあれも秋山監督だったなそういや -- 名無しさん (2023-10-07 17:06:24)
- 晒し投げ対策としての”野手登板”も記事に欲しいな。とくに去年は近藤廉が晒し投げやらされた後に別の試合で巨人の北村拓己が火消し登板に出てたし -- 名無しさん (2024-07-08 19:54:22)
- 古い野球ファンの自分が覚えてるのは、1994年の横浜×巨人戦で起きた吉田修司(当時巨人)の1イニング10失点の登板だな。解説者も「この投手は二度と立ち直れない」って怒ってたけど、吉田は結局その年にダイエーに移籍してその後は大活躍。この時の経験がプラスになったのかは定かではないが。 -- 名無しさん (2024-07-16 11:30:56)
- 幸せ投げの逆バージョンで投げられたほうが恥ずかしいポーズになる投げ技だと思って開いたのは私です -- 名無しさん (2024-07-17 06:04:05)
- ポストシーズンでドジャースがフラハティを晒し投げさせた模様 -- 名無しさん (2024-10-19 09:22:14)
- 全く詳しくないんだけど、フィクション作品ではこういうシチュエーションになることはないのかな? -- 名無しさん (2025-04-16 16:02:32)
#comment
#areaedit(end)
}