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SCP-2455

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&font(#6495ED){登録日}:2019/12/23 Mon 13:32:20 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&size(35){''未来は''&color(purple){'''私'''}''の手の中''}} SCP-2455は怪奇創作サイト[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]で、 [[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]はEuclid、項目名は「Possibilities girl」である。 皆さんは進学・就職・結婚などのさまざまな重大な選択をした際に 「もし他の選択をしていたらどうなっていただろうか」と考えたことはないだろうか? 財団世界では時間移動や未来予知は無いわけではないが、ホイホイと扱えるようなものでもない。 それに対して一風変わったアプローチをしてきたのがこのオブジェクトである。 *概要 SCP-2455は21歳の白人女性で、自分のそばにSCP-2455-1に分類される人型実体が出現する。 だが彼女の意思で出現させられるわけではない上に出現条件もわかっていなかった。 それ以外には異常な性質はない。 この項目ではSCP-2455本体を括弧を付けた「彼女」、出現した方のSCP-2455-1はそのままSCP-2455-1で呼称する。 「彼女」のそばに現れたSCP-2455-1は概ね「彼女」とそっくりな外見だが 服装が異なり、何らかの組織の服装や所持品を保持していることが多い。 そしてSCP-2455-1は「彼女」本人とほぼ同一の知識や記憶に加えて 着ている服の''機関についての知識を正確に持っている''。 「彼女」は大学卒業後にどこに勤めるかを検討していたのだが A社とB社の二社まで絞り込んだ時点でSCP-2455-1が2体出現した。 うち1体はA社の制服を、もう1体はB社の制服を着ており 2体とも自分の着ている服の企業についての労働条件や各種の知識を持っていて 両者とも「彼女」に自分たちの企業の情報を話しながら「自分と同じ企業に入れ」と必死で勧めたそうな。 その後紆余曲折あったのか財団に収容されたのだが…。 ところで、財団に収容された人型SCPは基本的に''解放されて自由の身になることはない''。 [[カイン>SCP-073]]や[[アイリス>SCP-105]]のように友好的なSCPが財団で働くことはあるが、もし外で自由に暮らしたいと言っても財団は許さないだろう。 財団に収容されるというのは''生活の保証をする代わりに死ぬまで監禁''であり それでも[[自分から収容されたがっ>SCP-2662]][[て来る奴もいるが>SCP-650-JP]]普通の感覚では嫌なものだろう。 だが「彼女」は財団が説得したとはいえ収容については協力的、というか無関心だったそうな。 初めて人生の重大な選択をする時点であんな出来事が起こったからだろうか。 *収容してから 収容したら実験をするのが財団である。 ||実験No001| |内容|「収容者用支給着の色を変えようか?」と持ちかける| |結果|SCP-2455-1は出現しなかった| |分析|些細な選択では出現しないようだ| 夕飯選ぶだけで出てきたら面倒くさいもんね。 ||実験No002| |内容|「君の収容場所を他のサイトに移そうか?」と持ちかける| |結果|SCP-2455-1は出現しなかった | |分析|どこに収容されようが彼女にとっては何も変わりないからだろうか| ||実験No003| |内容|「財団の正規職員に(書類上で)ならないか?」と持ちかける| |結果|SCP-2455-1は出現しなかった | |分析|「彼女」は明確に悩んでいたが現れなかった| >'''我々が本気で雇用する気がないことをSCP-2455-1は察知できるのだろうか?''' -ヴォージ博士 そもそもSCP-2455-1が現れたという主張は「彼女」の自己申告でしかなく 財団は実験を30回繰り返しても一度も確認できなかった。 「異常性が確認できないしSCP-2455の登録を外して記憶処理して解放すべきでは?」 という意見が研究員の中に出てきていた。 ||実験No034| |内容|実験計画外の突発事象だった&br()本来は次の実験で何も起きなければ「彼女」を解放するつもりだった| |結果| SCP-2455-1が''カジュアルな私服''で出現した&br()カメラで見ていると財団職員に見つからないように隠れていたが発見されると消失した | |分析|この結果でいくつかの情報が得られたが下にまとめる| この実験で判明したのは ・「彼女」の人生の重大な分岐点、しかも実際にそれが起きる可能性がある時にSCP-2455-1が出現する ・だがその分岐は「彼女」に選択する余地がなくても良い ・・(解放するかどうかは財団内だけで議論しており彼女は関与どころか知ることもできなかった) ・そして「その可能性」がある程度あればSCP-2455-1が出現するが、「出現=その未来が確定」ではなく「その可能性」があり得なくなると消失する 「彼女」を収容から解放しようか?という意見が強くなったために「自由になったSCP-2455-1」が出現した。 そして「自由なSCP-2455-1」は本物の彼女も自分と同じ立場にさせたかったが 財団にそれが知られた時点で「彼女」の解放をする理由がなくなってしまった。 皮肉なことだが「自由になったSCP-2455-1」が出現したことで財団が「彼女」を''自由にする未来は遠のいた''のだ。 ||実験No036| |内容|████博士に「彼女」の研究を一任し、まずインタビューをさせた| |結果| ''財団下位研究員の制服の''SCP-2455-1が現れて彼女を無視して博士に話しかけた&br()SCP-2455-1は博士に[編集済]の例を引用して「彼女」を雇用するように説得した| |分析|このSCP-2455-1は[編集済]の性質以外にもクリアランスレベル2が必要な財団職員の知識をいくつも持っていた| 実はこの████博士、''人型SCPに感情移入しすぎる傾向があり''以前から上層部にマークされていた。 もちろんそんな人物を「彼女」の担当にさせたのは理由がある。 実験No003の時と違って████博士ならば「彼女」を''本気で''財団職員にしようとすると判断し 案の定「財団職員になったSCP-2455-1」が出現したのだった。 ||実験No041| |内容|計画外の突発事象&br()彼女は他サイトに移動されていた| |結果|SCP-2455-1が出現した&br()彼女と同じ収容者服を着ていたがSCP-███に感染していた| |分析|SCP-2455-1は「彼女」を狙って感染させようとしたが警備員に終了させられた| SCP-███は人に感染して破滅的な効果をもたらすSCPで彼女が移された''サイトに収容されていた''。 この実験の後に事故でSCP-███が収容違反したがこの実験スタッフからの警告で準備をしていたため 最小限の損害で収容を回復できた。 つまり近い将来、収容違反でSCP-███に感染する可能性ができたために「感染したSCP-2455-1」が現れたということ。 財団は「これをうまく使えば未来の収容違反や財団の危機を察知できるかも知れない」と ちょっとイレギュラーな用法を検討しだしたのだった。 ここで少し時系列が戻る。 実験No036で「財団下位研究員のSCP-2455-1」が出現した直後である。 消えずに向こうから話を振ってきたSCP-2455-1は初めての例なのでそのままインタビューを試みた。 (というかこれを狙って████博士を付けたわけだが) >インタビュー対象:財団下位研究員の服を着たSCP-2455-1 >インタビュアー: ████博士(この博士を外すとSCP-2455-1が消える恐れがある) >ちなみに「彼女」自身は別室にいる > >████博士:君の名前を教えてくれるかな? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''████████よ。''' >████博士:では、君のそばにいたあの少女の名は? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''あの娘も████████よ。''' >████博士:なら他のSCP-2455-1実体は…? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''あんたバカなの?''' >████博士:これは失礼。 フランクだなこの新米研究員。 >&color(purple){SCP-2455-1}: '''私の'''''今の将来'''''は財団と共に生きるか、財団に閉じ込められて生きるかの運命しかないわ。私は…いいえ、████は閉じ込められるんじゃなくてパン屋になりたいのに…。''' >████博士:教えて欲しいのだが、君にとってSCP-2455はどういう関係なのかね? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''彼女は私の出発点よ。私の反復の起点。''' >████博士:では、彼女''にとっての''君は? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''私は彼女よ、'''''財団研究員の'''''彼女。''' >████博士:財団の人事記録に君の名前はないのだがね。 >&color(purple){SCP-2455-1}: '''もちろんそうよ。まだ起こっていないもの。''' >████博士:将来の可能性はあるのかね? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''未来はそうなる可能性はあるわ…彼女のね。''' >████博士:では君はここに出現する前は何をしていたのかな? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''ここにいて、未来を待ってるだけよ!''' >████博士:うーん…インタビューはここまでにしよう。 >&color(purple){SCP-2455-1}: '''待って、彼女を財団職員にはできないの!?''' ニード・トゥ・ノゥ(情報はそれが必要な者にのみ与えよ)という原則があるが、 財団はその辺の組織よりはるかに厳しい。''知るだけでヤバい情報''もわんさかあるし。 今回は「収容中の人型SCP」でしかない彼女に「クリアランス2の下位研究員のSCP-2455-1」が現れて 「彼女」を自分と同じ未来にするために働きかけている。 もし実際に「彼女」が下位研究員になったら今度は博士、管理官、O5のSCP-2455-1が現れて その時点の彼女に伝えるべき''でない''情報を言ってしまう恐れが常にありうる。 そんなヤバい人間を財団の職員にできるはずがない。 皮肉なことだが「若手研究員のSCP-2455-1」が現れたことで彼女が''財団職員になる未来は閉じてしまった''。 >████博士:今の君が財団職員なら、君の主張を通すためには必要な手続きがあるのはわかるだろう?君''たち''のようなケースは尚更ね。 >&color(purple){SCP-2455-1}: '''でも…でも…無理よ!わからないの?私には…今の…未来が…ダメ…!''' 今まで出現したSCP-2455-1はみんな「彼女」を自分と同じ未来にしようとしていた。 破滅的な未来でしかない「SCP-███に感染したSCP-2455-1」すらも。 おそらく、彼女がその未来になる可能性が消えるとSCP-2455-1も&ruby(死ぬ){消える}のだろう。 >████博士: SCP-2455は今は落ち着いているが、彼女には他の可能性が… >&color(purple){SCP-2455-1}: '''それは'''''私じゃないの''!''他の「私」'''''でしょう!?''' >████博士: SCP-2455-1、 >&color(purple){SCP-2455-1}:(ヒステリックに叫び続ける) >※監督官がインタビューの中断を命じたと同時にSCP-2455-1は消失した *収容プロトコル ・標準人型収容セルに収容しつつ画像解析機能カメラで常時監視する ・SCP-2455-1が出現したら即座に関係スタッフに通知して以下の対応を取る ・出現したSCP-2455-1が財団関係者の知識を持っていたら即座に終了しつつSCP-2455は記憶処理 ・何らかのオブジェクトの影響を受けていたSCP-2455-1が現れた場合は情報を収集して未来の危機に備える 以上である。読んで気がついたかも知れないが このプロトコルでは「財団職員になったSCP-2455-1」 「将来何かの危機の被害を受けたSCP-2455-1」が現れた時の対処が書かれているが それ以外の未来を歩んでいるSCP-2455-1が出現した場合について''想定対応すら書かれていない''。 つまりはそれは出現する可能性がゼロか無視できるほどに低いということであり 彼女の''明日''は…。 #center(){&font(b,35pt){SCP-2455 - &ruby(彼女の可能性“たち”){Possibilities girl}}} ---- #right(){#openclose(show=▷ CC BY-SA 3.0に基づく表示){ SCP-2455 Possibilities girl by Sora2455 http://www.scp-wiki.net/scp-2455 この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,13) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 可能性に殺されるぞ! -- 名無しさん (2019-12-23 13:51:41) - つらい -- 名無しさん (2019-12-23 14:09:40) - ↑2 どちらかと言うと可能性が殺されてるんだよなあ… -- 名無しさん (2019-12-23 14:45:59) - 成る程…可能性を選ぶ事は選ばなかった可能性を殺す事になるのか -- 名無しさん (2019-12-23 14:47:20) - 彼女を被験者にしたオブジェクトへの暴露実験を計画するだけで人的損害なしに実験結果を得られるのか。Dクラス節約できるな。 -- 名無しさん (2019-12-23 15:01:29) - (編集済み)博士もこのオブジェクトとは末長い付き合いになりそうですねぇ(絶望) -- 名無しさん (2019-12-23 15:54:34) - 思い入れがある対象が一生飼い殺しになるのを見続けるんだもんな。いや他の収容対象より全然幸せな方なんだけど -- 名無しさん (2019-12-23 16:16:11) - scp-496-jpみたいな特性なんだな… 可能性に命が吹き込まれて、0%になったら消滅か -- 名無しさん (2019-12-23 16:30:12) - 危険!破壊! -- 某連合 (2019-12-23 16:57:47) - ??「ちょっとGOCの面接受けてきて、受けるだけでいいから」 -- 名無しさん (2019-12-23 17:21:52) - 過去の自分のためじゃなくて自分のため100%なのがまたSCPらしい -- 名無しさん (2019-12-23 20:25:29) - 未翻訳記事の解説とかすごいな -- 名無しさん (2019-12-23 23:18:44) - このオブジェクト見て思いついたシチュエーション。「魔王を倒した数年後に、自身と世界の消失を防ぐためビアンカ派フローラ派とのレスバに挑むデボラ派のDQ5主人公」 -- 名無しさん (2019-12-24 20:29:13) - 似たような子がいたなあ、と思ったら先に言われていた(SCP-496-JP) しかしこれ、仮にSCP-2455-1の望むようにSCP-2455の進路を決める(例:実際にクリアランス2の財団職員にする等)と、-1の方はどうなるんだろうか。そのまま残り続けるのか、再度可能性が消えると消滅するのか -- 名無しさん (2019-12-25 17:11:18) - その通りの未来になっても一度は消えるかもしれないし今度は上位研究員になって「私と同じ未来になってくれないと困る」ってなるかも知れん -- 名無しさん (2019-12-25 20:30:30) - 彼女の明日はどっちだ -- 名無しさん (2019-12-25 20:59:05) - ↑3「収容されてるSCP-2455-1」が存在してない以上残り続ける事は無いんじゃないかな -- 名無しさん (2020-03-29 01:43:47) - O5に出世するレベルまで才能発揮するならそれはそれでいいような気がする -- 名無しさん (2020-05-07 15:39:24) - ↑正しく努力するならまだしも未来のO5の自分由来の知識で成り上がる可能性があるから無理。人型SCPがタイムパラドックスやKクラス起こしかねないアノマリー由来の知識で試験受かってO5になるのを認めるようなもん -- 名無しさん (2020-05-08 06:54:25) - 破壊魔定光が未来予知して変えたらそちらに分岐する平行世界が根こそぎ消滅するとかって話だったな -- 名無しさん (2020-06-22 01:09:22) - なるほど、私達は常に「過去」を殺し、「なかった未来」も殺しているというわけか -- 名無しさん (2020-07-01 11:45:45) - 某開発中の未来の銃と同じで「明日」を保証してくれてる節もあるのか O5になっちゃう可能性のとこでめっちゃ笑ったわ -- 名無しさん (2021-12-16 17:37:04) - いや、明日を保証するアノマリーはそれが存在する未来は確定していて消えることはないけど、こいつは今は存在出来てても可能性がなくなったら消えるから保証にはならんな。例えば10年後の平和な彼女が今日現れたとしても、次の日に世界が滅び始めたら「彼女が平和に暮らしていける10年後」ごと消えるだけ -- 名無しさん (2021-12-16 18:01:40) - ちょっと待て。選ばれた可能性は死なないのに彼女は一人しかいない。これ選ぶと「選ばれた彼女」の代わりに「選んだ彼女」が死ぬんじゃないか? -- 名無しさん (2022-01-08 03:28:59) - ↑「選ばれた可能性は死なない」と、SCP-2455-1自身が思い込んでるだけかもよ -- 名無しさん (2022-01-08 04:40:29) - オブジェクトに触れることも禁止されてるO5クラスはともかく、普通にそこそこな位置の研究員として雇用する分にはそれなりに有能な能力な気がするなあ。問題は本人が(財団職員に限らず)特にどの選択についても積極性ないっぽいからどのみち…ってところだが -- 名無しさん (2022-02-27 00:49:21) - ↑ずっとこの異常性が発揮し続けられてきたなら積極性もなくなるよねって気はする。 絶えず誰かの主張に従って方向性を決めざるを得ないんだもん -- 名無しさん (2022-06-26 00:18:13) - ↑少なくとも今の時点では彼女はパン屋になりたいと内心思ってるのが涙を誘う。2455-1はそれを承知で自分のために自分と同じ道に進ませようとしてるところも -- 名無しさん (2022-06-26 03:08:16) - 私服のSCP2455-1が消失したってことは本体は一生監禁状態ってことか -- 名無しさん (2023-04-04 17:38:47) - 財団から出たときの想定対応プロトコル作っちゃたらそれが起こり得ると財団が考えてる判定されて2455-1が出現するから用意されてないのかな -- 名無しさん (2023-05-15 21:04:22) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2019/12/23 Mon 13:32:20 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&size(35){''未来は''&color(purple){'''私'''}''の手の中''}} SCP-2455は怪奇創作サイト[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]で、 [[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]はEuclid、項目名は「Possibilities girl」である。 皆さんは進学・就職・結婚などのさまざまな重大な選択をした際に 「もし他の選択をしていたらどうなっていただろうか」と考えたことはないだろうか? 財団世界では時間移動や未来予知は無いわけではないが、ホイホイと扱えるようなものでもない。 それに対して一風変わったアプローチをしてきたのがこのオブジェクトである。 *概要 SCP-2455は21歳の白人女性で、自分のそばにSCP-2455-1に分類される人型実体が出現する。 だが彼女の意思で出現させられるわけではない上に出現条件もわかっていなかった。 それ以外には異常な性質はない。 この項目ではSCP-2455本体を括弧を付けた「彼女」、出現した方のSCP-2455-1はそのままSCP-2455-1で呼称する。 「彼女」のそばに現れたSCP-2455-1は概ね「彼女」とそっくりな外見だが 服装が異なり、何らかの組織の服装や所持品を保持していることが多い。 そしてSCP-2455-1は「彼女」本人とほぼ同一の知識や記憶に加えて 着ている服の''機関についての知識を正確に持っている''。 「彼女」は大学卒業後にどこに勤めるかを検討していたのだが A社とB社の二社まで絞り込んだ時点でSCP-2455-1が2体出現した。 うち1体はA社の制服を、もう1体はB社の制服を着ており 2体とも自分の着ている服の企業についての労働条件や各種の知識を持っていて 両者とも「彼女」に自分たちの企業の情報を話しながら「自分と同じ企業に入れ」と必死で勧めたそうな。 その後紆余曲折あったのか財団に収容されたのだが…。 ところで、財団に収容された人型SCPは基本的に''解放されて自由の身になることはない''。 [[カイン>SCP-073]]や[[アイリス>SCP-105]]のように友好的なSCPが財団で働くことはあるが、もし外で自由に暮らしたいと言っても財団は許さないだろう。 財団に収容されるというのは''生活の保証をする代わりに死ぬまで監禁''であり それでも[[自分から収容されたがっ>SCP-2662]][[て来る奴もいるが>SCP-650-JP]]普通の感覚では嫌なものだろう。 だが「彼女」は財団が説得したとはいえ収容については協力的、というか無関心だったそうな。 初めて人生の重大な選択をする時点であんな出来事が起こったからだろうか。 *収容してから 収容したら実験をするのが財団である。 ||実験No001| |内容|「収容者用支給着の色を変えようか?」と持ちかける| |結果|SCP-2455-1は出現しなかった| |分析|些細な選択では出現しないようだ| 夕飯選ぶだけで出てきたら面倒くさいもんね。 ||実験No002| |内容|「君の収容場所を他のサイトに移そうか?」と持ちかける| |結果|SCP-2455-1は出現しなかった | |分析|どこに収容されようが彼女にとっては何も変わりないからだろうか| ||実験No003| |内容|「財団の正規職員に(書類上で)ならないか?」と持ちかける| |結果|SCP-2455-1は出現しなかった | |分析|「彼女」は明確に悩んでいたが現れなかった| >'''我々が本気で雇用する気がないことをSCP-2455-1は察知できるのだろうか?''' -ヴォージ博士 そもそもSCP-2455-1が現れたという主張は「彼女」の自己申告でしかなく 財団は実験を30回繰り返しても一度も確認できなかった。 「異常性が確認できないしSCP-2455の登録を外して記憶処理して解放すべきでは?」 という意見が研究員の中に出てきていた。 ||実験No034| |内容|実験計画外の突発事象だった&br()本来は次の実験で何も起きなければ「彼女」を解放するつもりだった| |結果| SCP-2455-1が''カジュアルな私服''で出現した&br()カメラで見ていると財団職員に見つからないように隠れていたが発見されると消失した | |分析|この結果でいくつかの情報が得られたが下にまとめる| この実験で判明したのは ・「彼女」の人生の重大な分岐点、しかも実際にそれが起きる可能性がある時にSCP-2455-1が出現する ・だがその分岐は「彼女」に選択する余地がなくても良い ・・(解放するかどうかは財団内だけで議論しており彼女は関与どころか知ることもできなかった) ・そして「その可能性」がある程度あればSCP-2455-1が出現するが、「出現=その未来が確定」ではなく「その可能性」があり得なくなると消失する 「彼女」を収容から解放しようか?という意見が強くなったために「自由になったSCP-2455-1」が出現した。 そして「自由なSCP-2455-1」は本物の彼女も自分と同じ立場にさせたかったが 財団にそれが知られた時点で「彼女」の解放をする理由がなくなってしまった。 皮肉なことだが「自由になったSCP-2455-1」が出現したことで財団が「彼女」を''自由にする未来は遠のいた''のだ。 ||実験No036| |内容|████博士に「彼女」の研究を一任し、まずインタビューをさせた| |結果| ''財団下位研究員の制服の''SCP-2455-1が現れて彼女を無視して博士に話しかけた&br()SCP-2455-1は博士に[編集済]の例を引用して「彼女」を雇用するように説得した| |分析|このSCP-2455-1は[編集済]の性質以外にもクリアランスレベル2が必要な財団職員の知識をいくつも持っていた| 実はこの████博士、''人型SCPに感情移入しすぎる傾向があり''以前から上層部にマークされていた。 もちろんそんな人物を「彼女」の担当にさせたのは理由がある。 実験No003の時と違って████博士ならば「彼女」を''本気で''財団職員にしようとすると判断し 案の定「財団職員になったSCP-2455-1」が出現したのだった。 ||実験No041| |内容|計画外の突発事象&br()彼女は他サイトに移動されていた| |結果|SCP-2455-1が出現した&br()彼女と同じ収容者服を着ていたがSCP-███に感染していた| |分析|SCP-2455-1は「彼女」を狙って感染させようとしたが警備員に終了させられた| SCP-███は人に感染して破滅的な効果をもたらすSCPで彼女が移された''サイトに収容されていた''。 この実験の後に事故でSCP-███が収容違反したがこの実験スタッフからの警告で準備をしていたため 最小限の損害で収容を回復できた。 つまり近い将来、収容違反でSCP-███に感染する可能性ができたために「感染したSCP-2455-1」が現れたということ。 財団は「これをうまく使えば未来の収容違反や財団の危機を察知できるかも知れない」と ちょっとイレギュラーな用法を検討しだしたのだった。 ここで少し時系列が戻る。 実験No036で「財団下位研究員のSCP-2455-1」が出現した直後である。 消えずに向こうから話を振ってきたSCP-2455-1は初めての例なのでそのままインタビューを試みた。 (というかこれを狙って████博士を付けたわけだが) >インタビュー対象:財団下位研究員の服を着たSCP-2455-1 >インタビュアー: ████博士(この博士を外すとSCP-2455-1が消える恐れがある) >ちなみに「彼女」自身は別室にいる > >████博士:君の名前を教えてくれるかな? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''████████よ。''' >████博士:では、君のそばにいたあの少女の名は? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''あの娘も████████よ。''' >████博士:なら他のSCP-2455-1実体は…? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''あんたバカなの?''' >████博士:これは失礼。 フランクだなこの新米研究員。 >&color(purple){SCP-2455-1}: '''私の'''''今の将来'''''は財団と共に生きるか、財団に閉じ込められて生きるかの運命しかないわ。私は…いいえ、████は閉じ込められるんじゃなくてパン屋になりたいのに…。''' >████博士:教えて欲しいのだが、君にとってSCP-2455はどういう関係なのかね? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''彼女は私の出発点よ。私の反復の起点。''' >████博士:では、彼女''にとっての''君は? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''私は彼女よ、'''''財団研究員の'''''彼女。''' >████博士:財団の人事記録に君の名前はないのだがね。 >&color(purple){SCP-2455-1}: '''もちろんそうよ。まだ起こっていないもの。''' >████博士:将来の可能性はあるのかね? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''未来はそうなる可能性はあるわ…彼女のね。''' >████博士:では君はここに出現する前は何をしていたのかな? >&color(purple){SCP-2455-1}: '''ここにいて、未来を待ってるだけよ!''' >████博士:うーん…インタビューはここまでにしよう。 >&color(purple){SCP-2455-1}: '''待って、彼女を財団職員にはできないの!?''' ニード・トゥ・ノゥ(情報はそれが必要な者にのみ与えよ)という原則があるが、 財団はその辺の組織よりはるかに厳しい。''知るだけでヤバい情報''もわんさかあるし。 今回は「収容中の人型SCP」でしかない彼女に「クリアランス2の下位研究員のSCP-2455-1」が現れて 「彼女」を自分と同じ未来にするために働きかけている。 もし実際に「彼女」が下位研究員になったら今度は博士、管理官、O5のSCP-2455-1が現れて その時点の彼女に伝えるべき''でない''情報を言ってしまう恐れが常にありうる。 そんなヤバい人間を財団の職員にできるはずがない。 皮肉なことだが「若手研究員のSCP-2455-1」が現れたことで彼女が''財団職員になる未来は閉じてしまった''。 >████博士:今の君が財団職員なら、君の主張を通すためには必要な手続きがあるのはわかるだろう?君''たち''のようなケースは尚更ね。 >&color(purple){SCP-2455-1}: '''でも…でも…無理よ!わからないの?私には…今の…未来が…ダメ…!''' 今まで出現したSCP-2455-1はみんな「彼女」を自分と同じ未来にしようとしていた。 破滅的な未来でしかない「SCP-███に感染したSCP-2455-1」すらも。 おそらく、彼女がその未来になる可能性が消えるとSCP-2455-1も&ruby(死ぬ){消える}のだろう。 >████博士: SCP-2455は今は落ち着いているが、彼女には他の可能性が… >&color(purple){SCP-2455-1}: '''それは'''''私じゃないの''!''他の「私」'''''でしょう!?''' >████博士: SCP-2455-1、 >&color(purple){SCP-2455-1}:(ヒステリックに叫び続ける) >※監督官がインタビューの中断を命じたと同時にSCP-2455-1は消失した *収容プロトコル ・標準人型収容セルに収容しつつ画像解析機能カメラで常時監視する ・SCP-2455-1が出現したら即座に関係スタッフに通知して以下の対応を取る ・出現したSCP-2455-1が財団関係者の知識を持っていたら即座に終了しつつSCP-2455は記憶処理 ・何らかのオブジェクトの影響を受けていたSCP-2455-1が現れた場合は情報を収集して未来の危機に備える 以上である。読んで気がついたかも知れないが このプロトコルでは「財団職員になったSCP-2455-1」 「将来何かの危機の被害を受けたSCP-2455-1」が現れた時の対処が書かれているが それ以外の未来を歩んでいるSCP-2455-1が出現した場合について''想定対応すら書かれていない''。 つまりはそれは出現する可能性がゼロか無視できるほどに低いということであり 彼女の''明日''は…。 #center(){&font(b,35pt){SCP-2455 - &ruby(彼女の可能性“たち”){Possibilities girl}}} ---- #right(){#openclose(show=▷ CC BY-SA 3.0に基づく表示){ SCP-2455 Possibilities girl by Sora2455 http://www.scp-wiki.net/scp-2455 この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,14) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 可能性に殺されるぞ! -- 名無しさん (2019-12-23 13:51:41) - つらい -- 名無しさん (2019-12-23 14:09:40) - ↑2 どちらかと言うと可能性が殺されてるんだよなあ… -- 名無しさん (2019-12-23 14:45:59) - 成る程…可能性を選ぶ事は選ばなかった可能性を殺す事になるのか -- 名無しさん (2019-12-23 14:47:20) - 彼女を被験者にしたオブジェクトへの暴露実験を計画するだけで人的損害なしに実験結果を得られるのか。Dクラス節約できるな。 -- 名無しさん (2019-12-23 15:01:29) - (編集済み)博士もこのオブジェクトとは末長い付き合いになりそうですねぇ(絶望) -- 名無しさん (2019-12-23 15:54:34) - 思い入れがある対象が一生飼い殺しになるのを見続けるんだもんな。いや他の収容対象より全然幸せな方なんだけど -- 名無しさん (2019-12-23 16:16:11) - scp-496-jpみたいな特性なんだな… 可能性に命が吹き込まれて、0%になったら消滅か -- 名無しさん (2019-12-23 16:30:12) - 危険!破壊! -- 某連合 (2019-12-23 16:57:47) - ??「ちょっとGOCの面接受けてきて、受けるだけでいいから」 -- 名無しさん (2019-12-23 17:21:52) - 過去の自分のためじゃなくて自分のため100%なのがまたSCPらしい -- 名無しさん (2019-12-23 20:25:29) - 未翻訳記事の解説とかすごいな -- 名無しさん (2019-12-23 23:18:44) - このオブジェクト見て思いついたシチュエーション。「魔王を倒した数年後に、自身と世界の消失を防ぐためビアンカ派フローラ派とのレスバに挑むデボラ派のDQ5主人公」 -- 名無しさん (2019-12-24 20:29:13) - 似たような子がいたなあ、と思ったら先に言われていた(SCP-496-JP) しかしこれ、仮にSCP-2455-1の望むようにSCP-2455の進路を決める(例:実際にクリアランス2の財団職員にする等)と、-1の方はどうなるんだろうか。そのまま残り続けるのか、再度可能性が消えると消滅するのか -- 名無しさん (2019-12-25 17:11:18) - その通りの未来になっても一度は消えるかもしれないし今度は上位研究員になって「私と同じ未来になってくれないと困る」ってなるかも知れん -- 名無しさん (2019-12-25 20:30:30) - 彼女の明日はどっちだ -- 名無しさん (2019-12-25 20:59:05) - ↑3「収容されてるSCP-2455-1」が存在してない以上残り続ける事は無いんじゃないかな -- 名無しさん (2020-03-29 01:43:47) - O5に出世するレベルまで才能発揮するならそれはそれでいいような気がする -- 名無しさん (2020-05-07 15:39:24) - ↑正しく努力するならまだしも未来のO5の自分由来の知識で成り上がる可能性があるから無理。人型SCPがタイムパラドックスやKクラス起こしかねないアノマリー由来の知識で試験受かってO5になるのを認めるようなもん -- 名無しさん (2020-05-08 06:54:25) - 破壊魔定光が未来予知して変えたらそちらに分岐する平行世界が根こそぎ消滅するとかって話だったな -- 名無しさん (2020-06-22 01:09:22) - なるほど、私達は常に「過去」を殺し、「なかった未来」も殺しているというわけか -- 名無しさん (2020-07-01 11:45:45) - 某開発中の未来の銃と同じで「明日」を保証してくれてる節もあるのか O5になっちゃう可能性のとこでめっちゃ笑ったわ -- 名無しさん (2021-12-16 17:37:04) - いや、明日を保証するアノマリーはそれが存在する未来は確定していて消えることはないけど、こいつは今は存在出来てても可能性がなくなったら消えるから保証にはならんな。例えば10年後の平和な彼女が今日現れたとしても、次の日に世界が滅び始めたら「彼女が平和に暮らしていける10年後」ごと消えるだけ -- 名無しさん (2021-12-16 18:01:40) - ちょっと待て。選ばれた可能性は死なないのに彼女は一人しかいない。これ選ぶと「選ばれた彼女」の代わりに「選んだ彼女」が死ぬんじゃないか? -- 名無しさん (2022-01-08 03:28:59) - ↑「選ばれた可能性は死なない」と、SCP-2455-1自身が思い込んでるだけかもよ -- 名無しさん (2022-01-08 04:40:29) - オブジェクトに触れることも禁止されてるO5クラスはともかく、普通にそこそこな位置の研究員として雇用する分にはそれなりに有能な能力な気がするなあ。問題は本人が(財団職員に限らず)特にどの選択についても積極性ないっぽいからどのみち…ってところだが -- 名無しさん (2022-02-27 00:49:21) - ↑ずっとこの異常性が発揮し続けられてきたなら積極性もなくなるよねって気はする。 絶えず誰かの主張に従って方向性を決めざるを得ないんだもん -- 名無しさん (2022-06-26 00:18:13) - ↑少なくとも今の時点では彼女はパン屋になりたいと内心思ってるのが涙を誘う。2455-1はそれを承知で自分のために自分と同じ道に進ませようとしてるところも -- 名無しさん (2022-06-26 03:08:16) - 私服のSCP2455-1が消失したってことは本体は一生監禁状態ってことか -- 名無しさん (2023-04-04 17:38:47) - 財団から出たときの想定対応プロトコル作っちゃたらそれが起こり得ると財団が考えてる判定されて2455-1が出現するから用意されてないのかな -- 名無しさん (2023-05-15 21:04:22) #comment #areaedit(end) }

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