「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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&font(#6495ED){登録日}:2024/09/09 Mon 00:17:00
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 11 分で読めます
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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
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#center(){&image(キミ戦①.jpg)}
#right(){&size(7){出典:『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』(1期)1話『邂逅 ―2つの国の最終兵器―』}}
#right(){&size(7){2020年10月~12月SILVER LINK©細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会}}
#center(){&size(20){&bold(){&color(red){終末の魔女}と&color(purple){双剣の騎士}が刃を交わすとき、}}}
#center(){&size(24){&bold(){物語は廻りだす}}}
『&bold(){キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦}』は、細音啓によるライトノベル作品である。
イラストは猫鍋蒼。
富士見ファンタジア文庫より2017年より刊行されている。既刊18巻
略称は「&bold(){キミ戦}」。
#openclose(show=●目次){
#contents()
}
*【概要】
戦争でそれぞれ立場の違う主人公とメインヒロインが、戦場で刃を交わして以降、譲れない主張を抱えながらも、お互い惹かれ合うファンタジーラブコメである。
所謂、ライトノベル版の[[ロミオとジュリエット]]ともいえる。
しかし、単なるラブコメという側面だけでなく、彼らが所属するそれぞれの国の思惑に巻き込まれながらも、時に対立し時に共闘し困難を跳ね返していくヒロイックな描写も売りであると言えよう。
作者の織りなす独特な世界観(&color(#F54738){精霊・魔女・帝国・人類との確執})や設定も見どころで考察のしがいがある作品であると言える。
**(メディアミックス)
&bold(){①コミカライズ版}
okama作画によるコミカライズ版が『ヤングアニマル』にて連載中。全7巻。
&bold(){②テレビアニメ版}
2020年10月~12月までに第1期が放送された。第2期は2024年7月から放送されたが一度放送は白紙化され、延期となった。(詳細は後述)
この7月期は同じ細音啓の『[[なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?]]』も放送されている。
&bold(){③舞台}
2022年に舞台化された。
*【あらすじ】
&color(blue){科学技術が高度に発達した機械仕掛けの理想郷「帝国」。}
&color(red){超常の力を駆使し、“魔女の国”と恐れられる「ネビュリス皇庁」。}
百年にわたる戦争を続けてきた両国には、二人の英雄がいた。
&color(blue){最年少にして帝国の最高戦力となったイスカ。}
&color(red){ネビュリス皇庁の王女にして“氷禍の魔女”の異名を持つアリスリーゼ。}
戦場でめぐり逢った二人は、命を賭して戦う宿敵となった。
国を、家族を、仲間を守るため、決して譲れない矜持と矜持をぶつけ合う。
しかし、激闘の中で互いの素顔に触れた二人は、
その生き方に、その理想に惹かれてしまう。
ともに歩むことはできず、残酷な運命に翻弄されるとわかっていても。
……そんな二人を嘲笑うかのように、世界の緊張はなおも高まり、
大国の謀略が交錯しようとしていた。
分断された世界、それでも少年と少女は想いを募らせていく――。
#right(){(アニメ公式HPより引用)}
*【キャラクター】
**(主人公とメインヒロイン)
&bold(){&color(blue,gold){・イスカ}}
CV:小林裕介
本作の主人公。
帝国に所属する少年兵。&color(green){史上最年少で帝国の最強戦力たる「使徒聖」の1人に就任したエリート}であった・・・はずなのだが、捕虜になっていた魔女(シスベル)を脱獄を誘導したことにより、使徒聖の地位は剥奪されてしまった。
後に「氷禍の魔女」を討伐する任務を受け、現場に復帰。戦場でターゲットであるアリスと交戦する。1戦目は互いに譲らずに戦いあうも決着がつかず。そこからは運命なのか中立都市を中心に彼女に予期せぬ形で出会うことがしばしばある。しかもそれどころか、趣味趣向も彼女と気の合う形になっており、本当に敵味方に分かれなければ、気の合う恋人同士になりえたであろうくらいに高いエンカウント率とシンクロっぷりを発揮している。
&bold(){&color(#3B4EF0){「サーモンとズッキーニの生クリームパスタ。茹で加減はペンコッティで量は少なめ。食後は紅茶で砂糖1つお願いします」}}
&color(#F54738){&bold(){「サーモンとズッキーニの生クリームパスタ。茹で加減はペンコッティで量は少なめ。食後は紅茶で砂糖1つお願いします」}}
&size(10){(注文の際、なぜかハモってしまう2人・・・)}
そんな彼だが温厚そうに見えて、譲れない物(本人としてはこの戦争を止めること)に対しては譲れない。故にアリスから共に戦うようスカウトされても、己の信念に基づき断ってしまった。
アリスのことは「&bold(){戦場のライバル}」と称し、いつか乗り越えるべきものという認識のはずだが、回を重ねる事に周囲のごたごたに巻き込まれ、共闘する場面が多い。その結果、互いに惹かれ合うことになる。
さらに、シスベルをはじめどうも王朝の者たちや王族からも一目置かれる存在になりつつあるので、果たして彼の正義が貫けるのか、いろんな意味で心配である・・・。
&bold(){&color(red,gold){・アリスリーゼ・ルゥ・ネビュリス9世}}
CV:[[雨宮天]]
本作のメインヒロイン。
ネビュリス皇庁の第2王女。アリスと呼ばれている。
強力な氷の精霊を宿す星霊使いで、背中に大きな聖紋が存在している。通称「&bold(){&color(red){氷禍の魔女}}」。
彼女が力を行使すれば周囲はたちまち氷漬けになるだけでなく、無数の氷の刃が対象に襲い掛かって来る。戦闘センスも卓越しており、帝国側としては脅威の1つと言えるだろう。
その実力より一部から次期女王選抜においても優位な地位にあるとも評されている。
イスカとの出会いは戦場にて。当初は倒すべき敵程度の認識であったが、中立都市でオペラを見た際にバッタリ鉢合わせ。それ以降、何かにつけて中立都市で出会うことが多い。&s(){(脅威のエンカウント率である)}
趣味趣向が一致しているイスカに想いを寄せている節が見られ、度々従者である燐にたしなめられることが多い。しかし、彼の実力は認めており、互いを好敵手と認識していつか決着をつける時が来ることを心待ちにしている(なぜかその決着をつける日をデートや結婚式の日取りを設定するかのような縁起のいい日に設定しようとしていたが・・・)
しかし、そんなイスカの周囲には自身の皇族を始めとする他のヒロインたちの影がちらつくこともある。そうなると嫉妬の気持ちが先行して思わぬ行動に出る。
また担当声優の影響もあってか、[[回を重ねるごとにご乱心と疑われてもいい具合にはっちゃける、またはポンコツ化が進んでいるところ>アクア(この素晴らしい世界に祝福を!)]]がある。&s(){(これによって、燐の胃に穴が開くんじゃないかと思うレベルにやらかすことも多い)}
**(主要人物)
&bold(){・ミスミス・クラス}
CV:[[白城なお]]
イスカが所属する帝国軍N07部隊の隊長。
子供と間違われるほどに幼い容姿をしている。(しかし出るところは出ている)
22歳。だが、言動が割と子供っぽい。[[合法ロリ]]。
戦闘は得意ではなく、ドジを踏むことも多いが、部隊のメンタルフォローは得意で仲間から信頼されている隊長である。&s(){(もっともジンからはからかわれることも多いが)}
&bold(){&color(deepskyblue){ミスミス「せ、星霊使いが2人!?みんな気を付けて」}}
&bold(){&color(purple){ジン「分かっている。わざわざ指令を声に出すな。誰がボスか一発でバレる。それより自分のことを心配しろ」}}
&bold(){&color(deepskyblue){ミスミス「そんな怒涛のツッコミいらないよ!」}}
星脈噴出泉をめぐる任務において、仮面卿やスパイの策略により、星脈噴出泉に落とされる。そこで精霊の能力に目覚め、「&bold(){&color(#F54738){魔女}}」となってしまう。帝国にバレた瞬間、処刑または良くて禁固刑の対象になるという、過酷な境遇を背負わされることになる。
だが仲間たちの支えにより、魔女であることを隠しつつ、戦いに身を置くことを決意する。
#openclose(show=その身に宿した魔女としての力){
他の星霊術と異なり発動しても可視化できる物はないが暖かい風が吹いて星霊術の発動その物を阻害する特性を持っている。
その正体はネビュリス皇庁初代女王アリスローズが宿していた『風祝』の星霊、100年の時を経て同じ境遇である彼女に宿る形で帰ってきた『星霊使いにとっての絶対なる抑止力』となりうる星霊である。
}
&bold(){・音々・アルカストーネ}
CV:[[石原夏織]]
イスカと同じN07部隊に所属している。
長いポニーテールが特徴の元気娘。
イスカのことを兄のように慕っており、「&color(#F54738){イスカ兄}」と呼んでいる。
部隊のムードメーカーのように明るく振る舞う彼女であるのだが、様々な兵器の扱いに長けており、一流の機巧士としても帝国内では有名である。
&bold(){・ジン・シュラルガン}
CV:土岐隼一
イスカと同じN07部隊に所属している。
冷静沈着で頼れる狙撃手。
その冷静な判断で全体を見まわしつつ、適格に振る舞う頼りになる存在である。
毒舌で不愛想なところもあるが、&color(green){仲間思いで根は熱く、ミスミスを魔女に貶めた元凶である仮面卿に対して怒りの感情を露わにして、}通常では見せない接近戦で仮面卿と対峙したこともある。
&bold(){&color(purple){「お前だろ。ウチの隊長を星脈噴出泉に蹴り落したのは。それがお前をブチのめしたい理由だよ」}}
&bold(){・燐・ヴィスポーズ}
CV:[[花守ゆみり]]
アリスリーゼの側近兼[[メイド]]である。
土の星霊術の扱いに長けており、ゴーレムを生成し使役する。また、近接戦闘に長けており、ナイフを用いた戦闘でイスカたちに挑んできたこともある。
アリスへの忠誠心は高いが、何かとイスカ絡みで突飛なことをするアリスに手を焼くこともしばしばある。
イスカに対しては、アリスのスカウトを無碍にしたのを見ており、彼の実力は認めているが基本的に邪険にしている。時に彼女の意思に反して彼を暗殺しようと試みるも、大体アリスの介入もあり失敗に終わる。
イスカに夢中になるアリスの意識を背けようといろいろ模索する苦労人である。
なお、主人と比較して[[貧乳>貧乳(賓乳)]]も悩み。
声優絡みで、最近はポンコツ化する主人に振り回されるメイドということで、[[あるキャラ>早坂愛]]に重なっている印象もある。偶然にもこちらの1期と向こうの2期の放送時期も重なってるので尚更。
&bold(){・シスベル・ルゥ・ネビュリス9世}
CV:和氣あず未
ネビュリス皇庁第3王女でアリスの妹にあたる。
過去に起こった事象を映像で再生する「&color(#F54738){灯の星霊}」を宿している。
その範囲は半径3000メートル、過去200年に及ぶ。戦闘能力はないが、その能力を行使すれば情報戦を制することも可能。
かつてはお転婆な性格だったが、その能力故に人間不信に陥り、引きこもりがちである。
&color(green){イスカが脱獄させた魔女}とされ、それ以降、彼のことを頼りにしていた。仮面卿の暗躍から、またも助けてくれたということで、敵国の実力者である彼に信頼と恋慕の情が映ってしまう。
以降、王朝への帰還に向けて、彼を含むN07部隊を護衛に任せることになった。
その際は引きこもりの性格だったのが、かつてのお転婆だったころのような性格に戻っているかのように見える。彼への積極的なアプローチも目立っている。&s(){(そしてアリスは嫉妬の炎を燃やすことになる)}
&bold(){&color(coral){「私、確信したのです。やはりイスカ!この次代女王シスベル・ルゥ・ネビュリス9世の理想の護衛はあなたしかいません!」}}
**(天帝国)
&bold(){・天帝ユンメルゲン}
CV:[[悠木碧]]
天帝国の首長にして象徴。
アニメでは1期最終話に登場したが、その姿は銀髪に尻尾を持っていることから、明らかに人外の容姿をしていた。このことから、人間とは違う何か特別な能力を持っている存在であることは間違いない。
&bold(){・璃洒・イン・エンパイア}
CV:[[竹達彩奈]]
使徒聖第5席。天帝の参謀である。
何かとN07部隊にミッションを与えてくる上官的な立場の存在で、非常に有能。
しかし、N07部隊に与えられる任務の内容は基本無理難題を押し付けてくる理不尽なもの(&color(red){しかも大抵がデッドオアアライブの危険任務})。
こうした状況が軍部から問題視されたため、N07部隊は強制的に長期休暇を取らされる羽目になった&footnote(とはいえ、その当時はミスミスの魔女化問題があったため、首の皮一枚で助かったともいえる)
ミスミスとは古くからの付き合い。
&bold(){・ネームレス}
CV:笠間淳
使徒聖第8席。
光学迷彩のスーツを身に纏った暗殺者。二つ名は「神の見えざる手」。
アニメOPでもそのスタイリッシュな動きでアリスに挑んでいる映像が確認できる。
合理主義者でイスカに対しては、魔女(シスベル)の脱獄を手引きした前科を裏切り行為と思っており、信用していない。
**(ネビュリス皇庁)
&bold(){・ミラベア・ルゥ・ネビュリス9世}
CV:[[久川綾]]
ネビュリス皇庁の現女王でアリスの実母
大気の星霊を宿し、風や空気そのものを扱う一流の星霊使い。
帝国により星霊使いが迫害されている現実に心を痛め、帝国打倒を誓い、星霊使いが安定して暮らせる世界を模索する。
実の母親としてもアリスやシスベルの動向を心配している。
&bold(){・イリ―ティア・ルゥ・ネビュリス9世}
CV:[[沢城みゆき]]
ネビュリス皇庁第1王女。
抜群なスタイルと明るい社交性で皇庁内では幅広い人間関係を有しており。
次期女王の最有力候補と評される。
しかし、その内実は何かと皇庁内で暗躍している様が見られ、母親であるミラベアから警戒されている。
&bold(){・仮面卿}
CV:[[緑川光]]
ネビュリス皇庁の三血族であるゾア家の代理当主。
フルネームは「&bold(){オン・ゾア・ネビュリス}」。
常に仮面をつけている。(その仮面の出で立ちといい、物腰柔らかな性格といいどこぞの[[ガンダム作品>仮面の人(ガンダム)]]に出ていそうな感じである。ちなみに声優は[[主役>ヒイロ・ユイ]]をやっている)
紳士的な振舞をしているが、その実は帝国を完膚なきまで叩きのめす考えを持っている過激派で、現皇庁の体制に不満を持っている。
&bold(){・キッシング・ゾア・ネビュリス}
CV:小原好美
眼帯をつけた黒髪の少女。&s(){(ゾア家の人々は眼帯など目隠している人ばかりなのか)}
ゾア家の秘蔵っ子でその実力はアリス以上という評もあるとか。
棘の星霊術を使い、無数の棘を操り攻撃してくる。
*【テレビアニメ版】
2020年10月~12月まで1期がテレビアニメとして放送された。
監督は湊未來・大沼心。製作はSILVER LINK.
第2期は2024年7月からスタッフを総入れ替え、SILVER LINK.とstudioぱれっとが共同制作で放送されたが・・・。
**(2期の作画崩壊問題と放送延期)
#center(){&image(キミ戦②.jpg)}
#right(){&size(7){出典:『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』(2期)2話『魔女 ―姉妹戦争―』}}
#right(){&size(7){2024年7月~9月SILVER LINK・studioぱれっと©細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦2製作委員会}}
2期ではいわゆる「[[作画崩壊]]」と指摘される描写が見られた。&footnote(なお、1期では総じて作画崩壊現象はなく、安定していた)
とりわけ2話においては、登場人物の挙動。引きの描写などで違和感があるといった旨の感想が散見され、悪い意味で話題になってしまった。
その後の3話・4話も2話ほどの崩壊具合はなく、むしろイスカの立ち居振る舞い等の戦闘描写などで見どころある場面もあるにはあったのだが、結局、5話以降の放送は取りやめ。公式からは「&color(#F54738){&bold(){クオリティ維持のため}}」という理由で放送中止・延期となった。作者もこれを受けてXにて謝罪記事を掲載している。
昨今のアニメ業界においては終盤の展開でいわゆる「&bold(){[[万策尽きた>SHIROBAKO]]}」ということで総集編を挟んだり、延期をしたりすることがあるが、放送開始からわずか1か月で「万策尽きた」状態になることは異例である。
共同制作にあたったSILVER LINK.とstudioぱれっとは、今期掛け持ちで別のアニメ制作を担当していることもあり&footnote(SILVER LINKは「[[夜桜さんちの大作戦]]」、studioぱれっとは「[[この世界は不完全すぎる]]」を製作している)、人員を回すことが出来ず、製作環境が厳しかった可能性も否めない。いずれにせよ、1話からの再出発になるということから、クオリティアップを図り、改めて放送できる状態になってくれることを期待したい。
**(主題歌)
***1期
&bold(){OP:「Against」}
音々役も担当している石原夏織によるOP。イントロの歌いだしの部分がカッコいい
&bold(){ED:「氷の鳥籠」}
アリス(CV:雨宮天)によるED。王女として孤独の中にいるアリスの心境が歌われている。
***2期
&bold(){OP:「セナカアワセ」}
AliAによるOP。
&bold(){ED:「Para Bellum」}
SizukによるED。
追記・修正は戦場で運命的な出会いを果たした際にお願いします。
#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,2)
}
#include(テンプレ3)
#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- アニメ1期はジオウを手掛けた下山健人がシリーズ構成。シンカリオン繋がりでは雨宮女史もいる。 -- 名無しさん (2024-09-09 08:12:24)
#comment
#areaedit(end)
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#right(){&size(7){2020年10月~12月SILVER LINK©細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会}}
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『&bold(){キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦}』は、細音啓によるライトノベル作品である。
イラストは猫鍋蒼。
富士見ファンタジア文庫より2017年より刊行されている。既刊18巻
略称は「&bold(){キミ戦}」。
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#contents()
}
*【概要】
戦争でそれぞれ立場の違う主人公とメインヒロインが、戦場で刃を交わして以降、譲れない主張を抱えながらも、お互い惹かれ合うファンタジーラブコメである。
所謂、ライトノベル版の[[ロミオとジュリエット]]ともいえる。
しかし、単なるラブコメという側面だけでなく、彼らが所属するそれぞれの国の思惑に巻き込まれながらも、時に対立し時に共闘し困難を跳ね返していくヒロイックな描写も売りであると言えよう。
作者の織りなす独特な世界観(&color(#F54738){精霊・魔女・帝国・人類との確執})や設定も見どころで考察のしがいがある作品であると言える。
**(メディアミックス)
&bold(){①コミカライズ版}
okama作画によるコミカライズ版が『ヤングアニマル』にて連載中。全7巻。
&bold(){②テレビアニメ版}
2020年10月~12月までに第1期が放送された。第2期は2024年7月から放送されたが一度放送は白紙化され、延期となった。(詳細は後述)
この7月期は同じ細音啓の『[[なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?]]』も放送されている。
&bold(){③舞台}
2022年に舞台化された。
*【あらすじ】
&color(blue){科学技術が高度に発達した機械仕掛けの理想郷「帝国」。}
&color(red){超常の力を駆使し、“魔女の国”と恐れられる「ネビュリス皇庁」。}
百年にわたる戦争を続けてきた両国には、二人の英雄がいた。
&color(blue){最年少にして帝国の最高戦力となったイスカ。}
&color(red){ネビュリス皇庁の王女にして“氷禍の魔女”の異名を持つアリスリーゼ。}
戦場でめぐり逢った二人は、命を賭して戦う宿敵となった。
国を、家族を、仲間を守るため、決して譲れない矜持と矜持をぶつけ合う。
しかし、激闘の中で互いの素顔に触れた二人は、
その生き方に、その理想に惹かれてしまう。
ともに歩むことはできず、残酷な運命に翻弄されるとわかっていても。
……そんな二人を嘲笑うかのように、世界の緊張はなおも高まり、
大国の謀略が交錯しようとしていた。
分断された世界、それでも少年と少女は想いを募らせていく――。
#right(){(アニメ公式HPより引用)}
*【キャラクター】
**(主人公とメインヒロイン)
&bold(){&color(blue,gold){・イスカ}}
CV:小林裕介
本作の主人公。
帝国に所属する少年兵。&color(green){史上最年少で帝国の最強戦力たる「使徒聖」の1人に就任したエリート}であった・・・はずなのだが、捕虜になっていた魔女(シスベル)を脱獄を誘導したことにより、使徒聖の地位は剥奪されてしまった。
後に「氷禍の魔女」を討伐する任務を受け、現場に復帰。戦場でターゲットであるアリスと交戦する。1戦目は互いに譲らずに戦いあうも決着がつかず。そこからは運命なのか中立都市を中心に彼女に予期せぬ形で出会うことがしばしばある。しかもそれどころか、趣味趣向も彼女と気の合う形になっており、本当に敵味方に分かれなければ、気の合う恋人同士になりえたであろうくらいに高いエンカウント率とシンクロっぷりを発揮している。
&bold(){&color(#3B4EF0){「サーモンとズッキーニの生クリームパスタ。茹で加減はペンコッティで量は少なめ。食後は紅茶で砂糖1つお願いします」}}
&color(#F54738){&bold(){「サーモンとズッキーニの生クリームパスタ。茹で加減はペンコッティで量は少なめ。食後は紅茶で砂糖1つお願いします」}}
&size(10){(注文の際、なぜかハモってしまう2人・・・)}
そんな彼だが温厚そうに見えて、譲れない物(本人としてはこの戦争を止めること)に対しては譲れない。故にアリスから共に戦うようスカウトされても、己の信念に基づき断ってしまった。
アリスのことは「&bold(){戦場のライバル}」と称し、いつか乗り越えるべきものという認識のはずだが、回を重ねる事に周囲のごたごたに巻き込まれ、共闘する場面が多い。その結果、互いに惹かれ合うことになる。
さらに、シスベルをはじめどうも王朝の者たちや王族からも一目置かれる存在になりつつあるので、果たして彼の正義が貫けるのか、いろんな意味で心配である・・・。
&bold(){&color(red,gold){・アリスリーゼ・ルゥ・ネビュリス9世}}
CV:[[雨宮天]]
本作のメインヒロイン。
ネビュリス皇庁の第2王女。アリスと呼ばれている。
強力な氷の精霊を宿す星霊使いで、背中に大きな聖紋が存在している。通称「&bold(){&color(red){氷禍の魔女}}」。
彼女が力を行使すれば周囲はたちまち氷漬けになるだけでなく、無数の氷の刃が対象に襲い掛かって来る。戦闘センスも卓越しており、帝国側としては脅威の1つと言えるだろう。
その実力より一部から次期女王選抜においても優位な地位にあるとも評されている。
イスカとの出会いは戦場にて。当初は倒すべき敵程度の認識であったが、中立都市でオペラを見た際にバッタリ鉢合わせ。それ以降、何かにつけて中立都市で出会うことが多い。&s(){(脅威のエンカウント率である)}
趣味趣向が一致しているイスカに想いを寄せている節が見られ、度々従者である燐にたしなめられることが多い。しかし、彼の実力は認めており、互いを好敵手と認識していつか決着をつける時が来ることを心待ちにしている(なぜかその決着をつける日をデートや結婚式の日取りを設定するかのような縁起のいい日に設定しようとしていたが・・・)
しかし、そんなイスカの周囲には自身の皇族を始めとする他のヒロインたちの影がちらつくこともある。そうなると嫉妬の気持ちが先行して思わぬ行動に出る。
また担当声優の影響もあってか、[[回を重ねるごとにご乱心と疑われてもいい具合にはっちゃける、またはポンコツ化が進んでいるところ>アクア(この素晴らしい世界に祝福を!)]]がある。&s(){(これによって、燐の胃に穴が開くんじゃないかと思うレベルにやらかすことも多い)}
**(主要人物)
&bold(){・ミスミス・クラス}
CV:[[白城なお]]
イスカが所属する帝国軍N07部隊の隊長。
子供と間違われるほどに幼い容姿をしている。(しかし出るところは出ている)
22歳。だが、言動が割と子供っぽい。[[合法ロリ]]。
戦闘は得意ではなく、ドジを踏むことも多いが、部隊のメンタルフォローは得意で仲間から信頼されている隊長である。&s(){(もっともジンからはからかわれることも多いが)}
&bold(){&color(deepskyblue){ミスミス「せ、星霊使いが2人!?みんな気を付けて」}}
&bold(){&color(purple){ジン「分かっている。わざわざ指令を声に出すな。誰がボスか一発でバレる。それより自分のことを心配しろ」}}
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星脈噴出泉をめぐる任務において、仮面卿やスパイの策略により、星脈噴出泉に落とされる。そこで精霊の能力に目覚め、「&bold(){&color(#F54738){魔女}}」となってしまう。帝国にバレた瞬間、処刑または良くて禁固刑の対象になるという、過酷な境遇を背負わされることになる。
だが仲間たちの支えにより、魔女であることを隠しつつ、戦いに身を置くことを決意する。
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他の星霊術と異なり発動しても可視化できる物はないが暖かい風が吹いて星霊術の発動その物を阻害する特性を持っている。
その正体はネビュリス皇庁初代女王アリスローズが宿していた『風祝』の星霊、100年の時を経て同じ境遇である彼女に宿る形で帰ってきた『星霊使いにとっての絶対なる抑止力』となりうる星霊である。
}
&bold(){・音々・アルカストーネ}
CV:[[石原夏織]]
イスカと同じN07部隊に所属している。
長いポニーテールが特徴の元気娘。
イスカのことを兄のように慕っており、「&color(#F54738){イスカ兄}」と呼んでいる。
部隊のムードメーカーのように明るく振る舞う彼女であるのだが、様々な兵器の扱いに長けており、一流の機巧士としても帝国内では有名である。
&bold(){・ジン・シュラルガン}
CV:土岐隼一
イスカと同じN07部隊に所属している。
冷静沈着で頼れる狙撃手。
その冷静な判断で全体を見まわしつつ、適格に振る舞う頼りになる存在である。
毒舌で不愛想なところもあるが、&color(green){仲間思いで根は熱く、ミスミスを魔女に貶めた元凶である仮面卿に対して怒りの感情を露わにして、}通常では見せない接近戦で仮面卿と対峙したこともある。
&bold(){&color(purple){「お前だろ。ウチの隊長を星脈噴出泉に蹴り落したのは。それがお前をブチのめしたい理由だよ」}}
&bold(){・燐・ヴィスポーズ}
CV:[[花守ゆみり]]
アリスリーゼの側近兼[[メイド]]である。
土の星霊術の扱いに長けており、ゴーレムを生成し使役する。また、近接戦闘に長けており、ナイフを用いた戦闘でイスカたちに挑んできたこともある。
アリスへの忠誠心は高いが、何かとイスカ絡みで突飛なことをするアリスに手を焼くこともしばしばある。
イスカに対しては、アリスのスカウトを無碍にしたのを見ており、彼の実力は認めているが基本的に邪険にしている。時に彼女の意思に反して彼を暗殺しようと試みるも、大体アリスの介入もあり失敗に終わる。
イスカに夢中になるアリスの意識を背けようといろいろ模索する苦労人である。
なお、主人と比較して[[貧乳>貧乳(賓乳)]]も悩み。
声優絡みで、最近はポンコツ化する主人に振り回されるメイドということで、[[あるキャラ>早坂愛]]に重なっている印象もある。偶然にもこちらの1期と向こうの2期の放送時期も重なってるので尚更。
&bold(){・シスベル・ルゥ・ネビュリス9世}
CV:和氣あず未
ネビュリス皇庁第3王女でアリスの妹にあたる。
過去に起こった事象を映像で再生する「&color(#F54738){灯の星霊}」を宿している。
その範囲は半径3000メートル、過去200年に及ぶ。戦闘能力はないが、その能力を行使すれば情報戦を制することも可能。
かつてはお転婆な性格だったが、その能力故に人間不信に陥り、引きこもりがちである。
&color(green){イスカが脱獄させた魔女}とされ、それ以降、彼のことを頼りにしていた。仮面卿の暗躍から、またも助けてくれたということで、敵国の実力者である彼に信頼と恋慕の情が映ってしまう。
以降、王朝への帰還に向けて、彼を含むN07部隊を護衛に任せることになった。
その際は引きこもりの性格だったのが、かつてのお転婆だったころのような性格に戻っているかのように見える。彼への積極的なアプローチも目立っている。&s(){(そしてアリスは嫉妬の炎を燃やすことになる)}
&bold(){&color(coral){「私、確信したのです。やはりイスカ!この次代女王シスベル・ルゥ・ネビュリス9世の理想の護衛はあなたしかいません!」}}
**(天帝国)
&bold(){・天帝ユンメルゲン}
CV:[[悠木碧]]
天帝国の首長にして象徴。
アニメでは1期最終話に登場したが、その姿は銀髪に尻尾を持っていることから、明らかに人外の容姿をしていた。このことから、人間とは違う何か特別な能力を持っている存在であることは間違いない。
&bold(){・璃洒・イン・エンパイア}
CV:[[竹達彩奈]]
使徒聖第5席。天帝の参謀である。
何かとN07部隊にミッションを与えてくる上官的な立場の存在で、非常に有能。
しかし、N07部隊に与えられる任務の内容は基本無理難題を押し付けてくる理不尽なもの(&color(red){しかも大抵がデッドオアアライブの危険任務})。
こうした状況が軍部から問題視されたため、N07部隊は強制的に長期休暇を取らされる羽目になった&footnote(とはいえ、その当時はミスミスの魔女化問題があったため、首の皮一枚で助かったともいえる)
ミスミスとは古くからの付き合い。
&bold(){・ネームレス}
CV:笠間淳
使徒聖第8席。
光学迷彩のスーツを身に纏った暗殺者。二つ名は「神の見えざる手」。
アニメOPでもそのスタイリッシュな動きでアリスに挑んでいる映像が確認できる。
合理主義者でイスカに対しては、魔女(シスベル)の脱獄を手引きした前科を裏切り行為と思っており、信用していない。
**(ネビュリス皇庁)
&bold(){・ミラベア・ルゥ・ネビュリス9世}
CV:[[久川綾]]
ネビュリス皇庁の現女王でアリスの実母
大気の星霊を宿し、風や空気そのものを扱う一流の星霊使い。
帝国により星霊使いが迫害されている現実に心を痛め、帝国打倒を誓い、星霊使いが安定して暮らせる世界を模索する。
実の母親としてもアリスやシスベルの動向を心配している。
&bold(){・イリ―ティア・ルゥ・ネビュリス9世}
CV:[[沢城みゆき]]
ネビュリス皇庁第1王女。
抜群なスタイルと明るい社交性で皇庁内では幅広い人間関係を有しており。
次期女王の最有力候補と評される。
しかし、その内実は何かと皇庁内で暗躍している様が見られ、母親であるミラベアから警戒されている。
&bold(){・仮面卿}
CV:[[緑川光]]
ネビュリス皇庁の三血族であるゾア家の代理当主。
フルネームは「&bold(){オン・ゾア・ネビュリス}」。
常に仮面をつけている。(その仮面の出で立ちといい、物腰柔らかな性格といいどこぞの[[ガンダム作品>仮面の人(ガンダム)]]に出ていそうな感じである。ちなみに声優は[[主役>ヒイロ・ユイ]]をやっている)
紳士的な振舞をしているが、その実は帝国を完膚なきまで叩きのめす考えを持っている過激派で、現皇庁の体制に不満を持っている。
&bold(){・キッシング・ゾア・ネビュリス}
CV:小原好美
眼帯をつけた黒髪の少女。&s(){(ゾア家の人々は眼帯など目隠している人ばかりなのか)}
ゾア家の秘蔵っ子でその実力はアリス以上という評もあるとか。
棘の星霊術を使い、無数の棘を操り攻撃してくる。
*【テレビアニメ版】
2020年10月~12月まで1期がテレビアニメとして放送された。
監督は湊未來・大沼心。製作はSILVER LINK.
第2期は2024年7月からスタッフを総入れ替え、SILVER LINK.とstudioぱれっとが共同制作で放送されたが・・・。
**(2期の作画崩壊問題と放送延期)
#center(){&image(キミ戦②.jpg)}
#right(){&size(7){出典:『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』(2期)2話『魔女 ―姉妹戦争―』}}
#right(){&size(7){2024年7月~9月SILVER LINK・studioぱれっと©細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦2製作委員会}}
2期ではいわゆる「[[作画崩壊]]」と指摘される描写が見られた。&footnote(なお、1期では総じて作画崩壊現象はなく、安定していた)
とりわけ2話においては、登場人物の挙動。引きの描写などで違和感があるといった旨の感想が散見され、悪い意味で話題になってしまった。
その後の3話・4話も2話ほどの崩壊具合はなく、むしろイスカの立ち居振る舞い等の戦闘描写などで見どころある場面もあるにはあったのだが、結局、5話以降の放送は取りやめ。公式からは「&color(#F54738){&bold(){クオリティ維持のため}}」という理由で放送中止・延期となった。作者もこれを受けてXにて謝罪記事を掲載している。
昨今のアニメ業界においては終盤の展開でいわゆる「&bold(){[[万策尽きた>SHIROBAKO]]}」ということで総集編を挟んだり、延期をしたりすることがあるが、放送開始からわずか1か月で「万策尽きた」状態になることは異例である。
共同制作にあたったSILVER LINK.とstudioぱれっとは、今期掛け持ちで別のアニメ制作を担当していることもあり&footnote(SILVER LINKは「[[夜桜さんちの大作戦]]」、studioぱれっとは「[[この世界は不完全すぎる]]」を製作している)、人員を回すことが出来ず、製作環境が厳しかった可能性も否めない。いずれにせよ、1話からの再出発になるということから、クオリティアップを図り、改めて放送できる状態になってくれることを期待したい。
&color(#F54738){&u(){そして、公式より2025年4月より2期を改めて放送することが発表された。放送延期から8か月かけてリテイクされたキミ戦アニメがどのようなものになるのかに注目されている。}}
**(主題歌)
***1期
&bold(){OP:「Against」}
音々役も担当している石原夏織によるOP。イントロの歌いだしの部分がカッコいい
&bold(){ED:「氷の鳥籠」}
アリス(CV:雨宮天)によるED。王女として孤独の中にいるアリスの心境が歌われている。
***2期
&bold(){OP:「セナカアワセ」}
AliAによるOP。
&bold(){ED:「Para Bellum」}
SizukによるED。
追記・修正は戦場で運命的な出会いを果たした際にお願いします。
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- アニメ1期はジオウを手掛けた下山健人がシリーズ構成。シンカリオン繋がりでは雨宮女史もいる。 -- 名無しさん (2024-09-09 08:12:24)
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