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&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 50 分で読めるわ!
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#center(){&size(20){&color(#F5E2DB,#d70035){&bold(){無問題ラ!}}}}
&ruby(ショウ){鐘}&ruby(ランジュ){嵐珠}(Zhong Lanzhu)は、[[ラブライブ!シリーズ]]に登場するスクールアイドル。
現在は[[虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会]]に所属している。
キャラクター名の正式表記は上記の通り漢字表記だが、中国語読みは&s(){日本語入力で変換するのがめんどくさい}日本人にとって馴染みが薄いためか、公式でも&bold(){「ランジュ」}とカタカナ表記されることが多い。フルネームを&bold(){「ショウ・ランジュ」}というカタカナ表記される場合もある。
本項目でも公式に倣い、以降では基本的に「ランジュ」表記を用いる。
#openclose(show=▽この項目の目次よ!){
#contents()}
*プロフィール
|CV|法元明菜|
|誕生日|2/15|
|身長|165cm|
|スリーサイズ|B87/W55/H82|
|血液型|B型|
|星座|水瓶座|
|イメージカラー|ピンクゴールド|
|メンバーアイコン|天使の翼|
|肩書き|熱烈|
|所属ユニット|R3BIRTH|
*人物像
香港からやってきた留学生で、虹ヶ咲学園理事長の娘でもある。日中ハーフの中国人。
夏服は黒のブラウスに深紅のサマーベスト、冬服は上着の上に同じく真紅のコートを羽織る。
天衣無縫、天真爛漫、傍若無人。
彼女の人となりを簡潔に評するなら、まず真っ先に浮かぶのはこの三語であろう。
常に自らに絶対の自信を持ち、その自信に違わずあらゆる物事に対し優れた才覚を発揮する天才少女。
何をやらせてもほとんどのことはそつなくこなし、気付けば誰より上手くなっている。その様子を人々は「ランジュは特別」と口々に評し、ランジュもまた「特別」である自分を誇りに思っている。
ステージに立つランジュはどこか超越的な雰囲気を纏っており、そのオーラと「完璧」としか言いようのない卓越したパフォーマンスによって放たれる絶大なカリスマ性が彼女の武器。
だがランジュは自らの才覚を自慢に思うことはあってもその才に奢ることはなく、ステージ裏では誰よりも努力を重ねる人物でもある。
日々のレッスンやトレーニングは誰よりも苛烈なメニューをこなし、ステージ作りに関しても一切の妥協を許さない。
あらゆる物事に常に全力を注ぐ姿勢こそがランジュの圧倒的な実力を支えており、まさしく「努力の天才」と言うべき人物なのだ。
超のつくお金持ちの一家に生まれたこともあって、彼女の金銭感覚は豪快の一言。
彼女が何かを用意する際は必ず彼女の目で見定めた一級品を選んでおり、「節約」という言葉とは無縁。
スクールアイドルを始めるにあたっても、それまでに築いたコネをフル活用して振付師や演出家として各分野のプロを集めてきてしまうあたりにもその豪快さが現れている。
ゆえに問題があればとりあえず財力で解決しようとする姿勢が目立つが、一方で全てを金に頼っているわけでもない。
トレーニングにあたっては自室や部室にトレーニングジム並の設備を整えつつも自ら組んだメニューに則って自分の力で鍛えているほか、ヨガやストレッチなどトレーニング器具に頼らない方法も自ら実践している。
ステージ作りにあたっても招聘したプロに任せきりではなく、現場を直接見て理想に足りない面があれば逐一指示を出している。
言うなれば&bold(){一流アーティストが持つコネとプロ意識をデビュー前から持っている}ようなものであり、ランジュのパフォーマンスが魅力的なのは「金に飽かして一級品ばかりを並べたから」ではなく、彼女自身が一流アーティスト並の姿勢でステージに臨んでいるから。
&bold(){あらゆるものに対して常に全力。}それこそがランジュなのである。
このようにステージに臨む姿勢は完全にプロのそれであり、実際にパフォーマンスやプロデュースにおいてシビアな意見を発することも多い。
しかしそうした大人びた面とは対照的に、日常ではとても無邪気で純新無垢な一面を見せる。
……どころか、普段のランジュが見せる姿はステージ上のそれとあまりにギャップが激しく、その純真すぎる姿はファンからしばしば&bold(){「赤ちゃん」}と形容されているほど。
彼女の性格はとにかく「パワフル」の一言。
友達といる時は基本的にハイテンションで、スキンシップも積極的。
感情を隠すという発想がそもそもないと思えるほどに好意も不満もストレートに表現する傾向がある。
自分の優れた才能はもちろん誇りに思っており、周囲に頼られるととても嬉しそうに振る舞う。
実は相手に尽くしたがるタイプの人間であり、実際彼女が劇中で取る行動はほとんどがランジュなりに相手により良くなってもらいたいがためのもの。もっとも、それが本当に相手にとってためになるのかはまた別問題なのだが……。
虹ヶ咲学園のスクールアイドル全員のファン、すなわち「箱推し」。
と同時に、スクールアイドルそのもののファンでもある。
アニメ版ではこの点が特に強調されており、A・ZU・NAメンバー(厳密には結成前だが)と侑とで「スクールアイドル展」に立ち寄った際には、&bold(){物販で爆買いしてグッズの山に埋もれているランジュ}の姿が目撃されている。
同好会愛もアクリルフィギュアを探してはきっちり全員分買い揃えてコルクボードに飾るほどであり、その姿を目にした[[かすみ>中須かすみ]]は感激のあまり&s(){自分で提案した尾行を完全に放棄して}サインを書いてあげようと使命感すら抱いていた。
しかし「自分はあくまでファンであり、推しには混ざれない」とも考えている様子。自分のアクリルフィギュアが発売されると、わざわざ件のコルクボードの外に飾るあたり徹底している。
……が、これはどちらかと言えば後述のコンプレックスが大きいようでもあり……。
ランジュの言動は時に&bold(){「ランジュ語」}と呼ばれるほど独特で、特に以下の三つは頻繁に飛び出す。
-&color(#F5E2DB,#d70035){きゃあっ!}
実際の発音としては「きゃはっ!」が近い。気持ちが高ぶった時に。
これ単体で使われることはほぼなく、大抵は相手への好意的な評価とセットで使われる。
&color(#F5E2DB,#d70035){「きゃあっ!アナタ○○なのね!」}はもはや一種のネット構文である。
-&color(#F5E2DB,#d70035){なによう…}
自信満々のアイデアを却下された時など、不満を表す時に。
性質上、特に栞子相手に言うことが多い。
-&color(#F5E2DB,#d70035){無問題ラ!}
ランジュの決め台詞。冇問題啦。&s(){ランジュが話す数少ない広東語((香港で主に使われる中国語の方言。ランジュの話す中国語はほとんどが標準語の「普通話」だが、香港でも普通話の教育は一般的なので特段不思議ではない。))。}
[[いい考えがある>コンボイ(G1)]]時に。
「〜ラ(〜啦)」は語気動詞と言われるもので、日本語で言うところの「〜だよ」に近い。
ランジュっぽく訳すなら&color(#F5E2DB,#d70035){「大丈夫よ!」}といったところか。
……が、発言者が発言者なので&bold(){[[状況的に問題大アリ>イーノック]]なことも結構多い。}
好物は肉。
それも無類の肉好きで、食べ物の話となると必ず肉を推してくる。
中でもステーキを至上としており、彼女に言わせれば&color(#F5E2DB,#d70035){「ハンバーグやソーセージなんて肉じゃないわよ」}とのこと。ひき肉や詰め物を否定するあたり、「確かな噛みごたえ」が判断基準なのだろうか。
とはいえ、ハンバーガーが好きなミアとよく一緒にいることもあり、周囲がその手の肉を好んで食べているならランジュも同じものを選んでいる。
ちなみに、ほとんどのことは一人で完璧以上にやれてしまうランジュだが、家事だけは苦手な様子。
というのもお嬢様育ちゆえに料理や掃除は自分でやる必要がなかったため。
実際、スクスタでは料理をしようとしてカボチャを丸ごと油に放り込んだりしてしまっている。
が、後に好物の肉料理が中心ではあるもののバーベキューなど簡単なものならきちんとできるようになっているほか、エマに掃除や洗濯を教わっていたりと改善傾向にある。
エマいわく物の覚え自体はとても早いらしく、ランジュといえど経験のない物事はできないだけで、それでもその要領の良さから一度やり方を掴めれば大抵のことはなんとかなるようだ。
**”特別”なランジュ
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){いつだってランジュの欲しい景色は目の前にある。&br()みんな楽しそうで、お友達で……&br()でも、ランジュはその中に入っていけない}}
#center(){&color(#000000,#38b48b){ランジュは……そうですね、活発な子でした。&br()初めて会ったときから積極的で、すぐ一緒に遊ぶようになりました&br()&br()誰に対してもそうなんです。&br()いろいろな遊びを思いつくのもうまくて、&br()みんなの中心にいるような子です&br()&br()ただ、それは最初だけで、&br()だんだんと孤立してしまうことが多かった気がします&br()&br()ひと言で言えば、優秀すぎたのでしょう&br()ゲームをすれば勝ちすぎる、&br()お絵かきをしても飛び抜けてうますぎる、&br()そんなランジュに周りの子達はついて行けなくなってしまうんです&br()&br()でもランジュは、&br()自分ひとりが良ければいいと思っているわけではありません&br()&br()ランジュは親切なんですよ。&br()でもその親切が相手に合ったものかというと、&br()違うんですよね……&br()&br()相手の気持ちや状況に寄り添えない、&br()と言えばいいんでしょうか……&br()だから、強引に巻き込んでいくような形になってしまうんです&br()&br()だけど、そんな強引なやり方で上手くいくはずがないんです&br()今だからこそこんな風に言っていますが……&br()私も、ずっとわからなかった。&br()なにがいけないのか……&br()&br()ランジュも同じなんじゃないかと思うんです。&br()そういうやり方しかわからないのだと……}&br()&br()&color(#32cd32){ランジュちゃん……孤立しちゃった後は?}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){いつも決まって笑うんです&br()『&color(#F5E2DB,#d70035){仕方ないわね、ランジュは「特別」だもの。&br()「特別」は誰も合わせられないから「特別」。でしょ?}』って……}}
上記のように、ステージに臨むランジュの姿勢は「本気」が窺えるものであり、その完成度の高さから作品内外問わず魅力的な存在として見られている。
が、日常における彼女の姿は言ってしまえば&bold(){典型的な「メディアを賑わすお騒がせセレブ」のそれ}であり、「アイドル」としてではなく「一人の友達」として接するとなるとなかなかに難儀な人物でもある。
彼女最大の問題点は、&bold(){「人の話を聞かない」}この一点に尽きる。
自らに自信を持ちすぎるゆえに思考回路が自身の中で完結してしまっており、またなまじ行動力が突き抜けていることもしばしば悪い方向に働いてしまう。
すなわち、一度何かを思いつくと周囲の意見も聞かずに自分の考えだけで突っ走ってしまうのだ。
普段はそれで結果を出せてしまうのがランジュなのだが、「他者の機微を読み取る」ことが求められる物事にまで自己流を貫いてしまうため失敗しがちで、これが最悪の形で表出してしまったのがスクスタでの騒動である。
こうした性格が祟って友達作りは苦手中の苦手であり、本編開始までに真に「友達」と呼べる存在は栞子ただ一人であった。
ただランジュが自己中心的な人物なのかと言うと決してそうではなく、他者を思いやり「みんなと一緒に楽しいことをしたい」と願う心は確かに持っている。
しかし&bold(){「相手の身になって考える」ということができない}ため、相手を思いやれるのはいいのだが&color(red){「自分が考えた『名案』」だけで突っ走ってしまう}ために「善意の押し付け」になってしまいがち。
加えて、なまじ優れた才能を持っているがゆえに思考・発想が常人のそれを逸してしまっていることも多く、その結果「すごいけどそれで成果出せるのはランジュだけです」なアイデアを「ランジュができるんだから、アナタだってできるはずよ」とばかりに周囲に求めてしまい、案の定周囲はそれについていけない……というケースも多々ある。
こうした経緯から、虹ヶ咲にやってくるまでのランジュは
-最初はその優れた才能から周囲の脚光を浴び、グループの人気者に
-が、次第にランジュについてこられる友達が誰もいないことに周りが気付き始め、次第に孤立
-ランジュも友達と楽しみたい一心で様々に工夫を凝らすものの、それもランジュ以外には真似できないものばかり
-結果、ランジュと遊んでくれる友達がいなくなってしまう
……という流れをずっと繰り返していたのは、冒頭にある栞子の言葉通りである。
天才には凡人の思考がわからないとはしばしば言われるが、ランジュは典型的なそれである。
いつしかランジュもそんな繰り返しに慣れてしまい、ただ一人傍に残ってくれる栞子を前に気丈に笑ってみせるようになる。
もちろんそれは、本心からの笑顔であるはずがない。ランジュも、栞子も、ずっとわからなかったのだ……。
かように一人の人間としては決して少なくない欠点を抱えた人物ではあるが、あくまでランジュ自身に悪意や害意は一切なく、100%の善意で行動している。……もっとも、それゆえに「余計にタチが悪い」と見なされてしまうこともあるのだが。
ともあれ、その純真さはランジュの魅力であり、そんな一面をこそ好むファンもまた多い。
*活躍
**スクスタ
「Intermission:ドキドキ・ワクワクの無人島合同合宿!」のラストシーンでミアと共に先行登場し、続く2nd Seasonでのキーパーソンとして物語を引っ掻き回してゆく。
二学期の始め、ミアを引き連れて突如虹ヶ咲へ転校してきたランジュ。
スクールアイドルフェスティバルを見て、スクールアイドルをしたくて日本に来たという彼女は、そのまま同好会に入る
……と思いきや、それを否定しスクールアイドル「部」の設立を宣言。
そこに最高の環境を用意し、同好会でできなかったことをさせてあげる、と言うのだ。だから同好会を捨てて部に入ってきなさい、と。
さらに、同好会の部室を立入禁止にしたり活動の妨害まで始めてしまう。
「勧誘」と見るにはあまりに強引すぎるやり口は、同好会にとって非常に困った事態となってしまう。
だが、元々ランジュの幼馴染であり彼女を放っておけなかった栞子のほかに、まずはランジュを知りたいと考えた愛、ランジュに対しては思うところがありつつも「本気で競い高め合える環境」を求めていた果林の2名がまずは「体験入部」として部に入ることに。
これに喜んだランジュは2人を歓迎し、残りの同好会メンバーも……と意気込むが、残った同好会側の反応は否定的なものが多数を占めており、事実上の分裂状態にも陥ってしまったのだった。
それからしばらくして。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){この中にランジュのこと嫌いな人いるかしら?&br()ふふ、無問題ラ。1分後にはファンになってるからね}}
「スクールアイドル部」のライブが始まるや否や、堂々と現れた「あなた」の知らないスクールアイドル。彼女こそがランジュであった。
……ついこの日、短期留学から帰ってきた「あなた」は、上記の事情を知らなかったのだ。
一連の経緯を同好会の面々から聞いた「あなた」は、せめて同好会の練習場所だけでも取り戻すべくランジュの元へ。
だが、ランジュは聞く耳を持たない。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ふう……。ほーんと、わけわかんない。&br()なぜランジュが用意した、&br()この素晴らしい環境を利用しないのかしら?}}
ランジュは、「一流の設備と一流の環境、『一番』になれる最短経路を用意すれば、みんなついてきてくれる」と本気で信じていた。
メンバー個々の多様性を尊重する「あなた」のスタンスとは真逆といっていい。
加えて、ランジュは同好会のスクールアイドルのことは大好きだが、同好会の部長……「あなた」の存在価値については理解できなかった。
「部」では曲も振り付けもステージ演出も、すべてその道のプロが用意する。となれば、「あなた」の入る余地はないからだ。
ともあれ、ランジュはその強引な姿勢を改めるつもりはなかった。
栞子曰く、これでも本人は心からの善意でやっているのだそうだが……。
そんな中、しずくが体験入部として部にやってくる。
ランジュはもちろん大歓迎で、ランジュも何かと彼女を「一流」にすべく目をかける。
……が、その陰でしずくはずっと悩んでいた。選んだ道が正しいのか、部と同好会はどこがどう違うのか。
その答えをかすみが魅せたステージやミアと「あなた」の作曲スタイルから見出したしずくは、結局同好会に戻る道を選んでしまう。
彼女の決断を理解できないランジュは悔しさもあったが、それ以上に困惑してもいた。
だが、同好会の活動を無理矢理制限する方法は効果がないと悟り、監視委員による妨害はなくすことにした。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ふん、こうなったらもっと見せつけてあげるわ。&br()ランジュが……部が優れているってことを}}
それから暫くして、栞子の姉・薫子が虹ヶ咲に教育実習生としてやってきたことで風向きが変わり始める。
彼女が部と同好会との溝を埋める意図もあって企画した合同合宿に参加することに。
そこで、愛と果林がユニット活動を始めた姿にランジュは興味を持つ。
また、同好会はランジュのことを、ランジュは「あなた」のことを知る契機にもなり、お互いにその距離を縮めていく。
その薫子に対して少なからぬ不満を抱きながらも、それをぶつけられずにいた栞子が、仲間達の後押しを受けてその想いに向き合うことを決めた頃。
ランジュは「あなた」に、あるモノを見せに来た。
それは、ランジュの練習ノート。
「あなた」がつけているノートを参考に、自分も作ってみたと言うのだ。
そこには部の仲間達をランジュがどれだけ大切に思っているのかが、克明に綴られていたが……そこに書かれた内容は、実際に果林たちがやったわけではなさそうな事も書かれている。
……このノートは、ランジュがいつかみんなとやりたいことをリストアップしたノートでもあった。
そして、その「やりたいこと」は、今の部のメンバーだけではなく、ニジガクのスクールアイドルみんなとやりたいことも含まれていた。
その内容は……みんなで練習、一緒にライブ、ショッピングやカラオケ、ファミレス、動物園、演劇鑑賞、ゲーム、などなど、などなど……
そこに書かれたことは、何も特別なことはない。ただただ、友達とのありふれた日常と言える物事ばかりだった。
「これって、いつかじゃなくてもいいんじゃない?」疑問に思った「あなた」はそう訊ねる。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){え?そうなの……?&br()って、ダメよ。スクールアイドル部で&br()ちゃんと親友になってから行くんだから。&br()そうでないとみんなどうせ……}}
その時に見せたランジュのどこか憂いを帯びた表情の理由は、その少しあとに判明することになる。
栞子が新曲を引っさげてのライブを企画していることはもちろんランジュも知っており、大親友の栞子たっての望みを叶えようとランジュも張り切って彼女をサポートすべく動いていた。
しかし、彼女の提案はやはりどれも突飛なもので、現実主義の栞子には荷が重いものだった。だが、「栞子ならできるわ」と心から信じてやまないランジュは、ここでも栞子の気持ちを読むことができなかった。
とうとう、栞子の堪忍袋の緒も限界を迎えてしまう。
#center(){&color(#000000,#38b48b){ランジュは特別だからなんでもできるのでしょうが、&br()人にはそれぞれ適性というものがあるんです&br()&br()……お願いです、&br()今回は私のやりたいようにやらせてください!&br()&br()&bold(){向こうに行っててください!}}}
……その言葉は、ランジュの最大級の地雷だった。
しまった、と栞子が思った時には遅かった。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……栞子まで、ランジュが特別っていうのね}}
-ランジュの想い(メインストーリー第28章)
栞子のライブは、大成功を収めた。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){演出家、振付師、トレーナー……&br()連絡しておくのはこのくらいかしら?&br()ああ、シェフにも言っておかなくちゃね}}
その裏で、ランジュは香港へ帰る準備をしていた。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……はあ。どうしていつもこう……&br()&br()……いいえ!落ち込むなんてランジュらしくないわ。&br()慣れてるじゃない、こんなの}}
……いつだって、最初はみんなが集まってきた。
みんな、口々に「すごい」「楽しい」と言ってくれる。
ランジュだって、みんなと一緒だと楽しい。
だからいつだって全力で楽しむ。
でも、だんだんみんなの顔が変わり始める。
「すごすぎて誰も敵わないよ」「私たちじゃ相手をするの無理みたい」
そうやって、最後は決まってこう言われるのだ。
「……あっち行ってて」
ランジュはまた、ひとりぼっち。
……いや、栞子だけはいつも最後まで残っててくれた。
でも、今回はその栞子にまで。
ランジュが虹ヶ咲に来たのは、ここでなら、という想いもあった。
スクールアイドルフェスティバルで出逢った、[[虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会]]のステージ。
みんなバラバラで、競走してるみたいで、でも仲良しで。
それぞれの個性を活かして、自分のやりたいことを楽しんでる。
それは、ランジュがずっと望んでいた景色だった。
ここでなら、今度こそランジュはみんなとずっと一緒にいられるかもしれない。本当の友達が、自分の居場所が、手に入るかもしれない。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){あの子達となら、わかりあえると思った……&br()わかりあって、お友達になりたかった。&br()なれると思った&br()&br()いつだってランジュの欲しい景色は目の前にある。&br()みんな楽しそうで、お友達で……&br()&br()どうしたらよかったの?&br()ランジュはそんなに他の人と違うの?&br()だから混じれないの?&br()&br()ランジュは普通のつもりなのに、全然うまくいかない……&br()ランジュは「特別」だから、って……&br()&br()別にランジュは「特別」になりたかったわけじゃない。&br()そんなの全然よくない。普通ってどうすればいいのよ……}}
ランジュがスクールアイドル部を畳むという話は、部にいたメンバー達にとって青天の霹靂だった。
突然の出来事に困惑と納得出来ない思いを抱えてランジュを捜すも、その行方はまったく掴めない。
……そもそも、ランジュのことは正直みんなよくわかっていなかった。同好会側はもちろん、部の人間でさえ、ランジュと会っていたのはほとんど部の中でだけだったのだ。
一同はランジュを捜す傍ら、唯一彼女をよく知る人物である栞子に話を聞いてみる。
そうして、ランジュの今までと、その真の性格を知ることとなる。
#center(){&color(#ff4500){よーするにさ、&br()今回も、ランジュはただ友達と遊びたかっただけなんだ。&br()愛さん、やっとしっくりきた}&br()&br()&color(royalblue){私は、少なくとも友達になれたと思ってたわ。&br()でも、ひと言もなく部を解散させていなくなるなんて!&br()ランジュは、私たちのこと友達だと思ってなかったの?}}
ランジュの真意を知った一同はこれまで真に彼女と分かり合うことができていなかったことを痛感、改めて呼び止めようと動く。
その頃、ランジュは虹ヶ咲学園を去る前に、一度だけライブを開催することを決める。
最後に「特別」なランジュを見せて、すべてをそこに置いていくために。
彼女の歌に込められた「声」を、同好会の全員がひしと感じていた。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){(ランジュのステージ、目に焼き付けてる?)&br()(ニジガクに来て、大正解だと思った。&br()こんなに楽しい毎日初めてだったの)&br()(だって、お友達になれると思ってたから。&br()合同イベントとか合宿とか、ずっとワクワクしてた)&br()(でもこれでおしまい。ランジュの全部をここに置いていくわ)&br()&br()(お友達が欲しかったの!&br()ずっとずっと、一緒に頑張りあえるお友達!)&br()(誰も諦めないで、みんなで高め合うのよ!&br()そんな毎日が欲しかったの!)&br()&br()&font(16px,b){(ねえ、ランジュと遊んでよ!本気で遊んで!!)}}}
その「声」こそが、ここまでランジュが見せてきたすべてだった。
どこまでも追いかけてきて、一緒に、本気で高め合える。そんな友達が欲しい。
だから全力でぶつかって、本気でやってきた。
……だが、ランジュの心は折れてしまった。
ここにも、ランジュの居場所はなかった。
ニジガクのみんなでさえ、栞子でさえ、ランジュの「お友達」にはなってくれない───
───ランジュが香港に帰る、というニュースは、栞子から同好会全員に、そして学園中にも広まった。
先日のライブで、ランジュの真意を悟ったばかりだ。それに、同好会は……特に「部」にいた愛や果林たちは、ランジュとは友達になれていると思っていた。
それにニジガクのみんなにだって、ランジュはすっかり受け入れられていた。ランジュの居場所は、もう出来ていたのだ。本人が気付いていないだけ。
それを伝えられないまま、お別れにはさせない。
そのために必要なものは───
#center(){&color(#a9a89a,#000000){なら、ボクが作る……ランジュが望んでいたもの}}
立ち上がったミアが思い出していたのは、愛と果林がユニットを組むのを見た時のランジュの表情。
DiverDivaは、「お互いが競い、高め合う」ユニット。そのコンセプトは、ランジュの理想そのものと言える。
例えば、そんなユニットにランジュを参加させて、それにピッタリな曲を作れば……。
#center(){&color(#a9a89a,#000000){……あのさ、これはボクのわがままだけど、お願いがあるんだ&br()この曲は、ランジュと栞子とボクで歌いたい}}
ミアは虹ヶ咲につれてこられた時、スクールアイドルのことを知らなかった。
つまらないローカルな文化に付き合わされてると感じていて、活動にも消極的だった。
そのスクールアイドルに救われた今、ミアはそのことを後悔していたのだ。
#center(){&color(#a9a89a,#000000){ボクは始まりを無駄にした。だから、もう一度ちゃんと始めたい&br()ランジュが選んだメンバーに、ちゃんとなりたいんだ}}
……果たして、できた曲は自信作だった。
だが、その曲をランジュに送り付けた時、帰国の決意を固めていたランジュは、その日程を早めて既に飛行機に搭乗していた。
しかし、生憎の天気で機はなかなか出発しない。まるで一刻も早く帰りたいランジュの袖を掴んでいるかのようだ。
ここでのことは、早く忘れてしまいたい。
だから、すべてを置いてきた。
……そうだ。ミアから送られてきたこの曲も、ここで聴いて、置いていこう。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){…………&br()&br()この曲……&br()&br()もう1回……&br()&br()もう1回よ……&br()&br()……っ……なによ……なんなのよこの曲は……&br()ランジュにこんなものを聴かせてどうしたいの&br()&br()ランジュは帰るの……帰って元の生活に戻るのよ……&br()もうスクールアイドルはやめたの、&br()終わりなの……終わりって決めたのに……&br()&br()ひどいわ、こんな曲聴かせるなんて……&br()ランジュがずっと欲しかった世界じゃない……&br()&br()……&br()……ミアと栞子が見えるみたいね&br()それに、果林、愛、同好会のみんなも……&br()&br()この曲、歌いたいわ。ランジュも歌いたい&br()&br()&br()戻っても、いいのかな……&br()&br()ううん、戻らなきゃ&br()これはミアと栞子からの挑戦状だわ&br()なら、正面から行くわよ!}}
**テレビアニメ
#center(){&font(18px,#F5E2DB,#d70035,b){スクールアイドル・鐘嵐珠のデビューステージよ!&br()伝説の初まりを、心に刻みなさい!}}
-#1・『新しいトキメキ』
1期のスクールアイドルフェスティバルを動画で観たことをきっかけに、二学期が始まって程なくミアを引き連れ来日し虹ヶ咲に転入。虹ヶ咲のオープンキャンパスの日に学園を訪れる。
よほど同好会に会いたがっていたようで、歩夢の姿を見かけるや否や&color(#F5E2DB,#d70035){「アナタ歩夢ね!会いたかったわー!!」}と開口一番に熱烈な突撃ハグを敢行し、傍にいた侑や栞子を驚かせた。
侑のことは知らなかった様子で、最初は「フェスの時にはいなかった新人アイドル」なのかと見ていた。
その後彼女がスクールアイドルとしては活動していないことを知ると、そのあり方には怪訝そうな表情を見せる。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ファンがアイドルを支える……ね}}
その後、第2回SIFの告知動画を流す……はずが予想外のトラブルに見舞われる同好会の面々を前にすると……
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){無問題ラ。任せなさい}}
自身も出演するつもりのスクールアイドルフェスティバルにケチをつけさせはしない、と颯爽と現れたランジュは、時間を稼ぐべくミアを呼んでゲリラライブを敢行。
その圧倒的なパフォーマンスで同好会のファン達を釘付けにし、時間稼ぎも成功する。
告知映像は、ランジュの活躍によって元々の予定以上にセンセーショナルなお披露目となったのだった。
……だがその後、すっかりランジュも入部するものと思って歓迎した同好会の面々を前に、&color(#F5E2DB,#d70035){「アナタ達とは、考え方が違うみたいだから」}と入部はしないことを表明する。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){アタシは誰よりも、みんなを夢中にさせるスクールアイドルになりたい。&br()アイドルがファンに夢を与えるのは、素晴らしいことよ。&br()&br()……でも、与えるだけでいい&br()誰かに支えられなきゃパフォーマンスもできないアイドルなんて情けないわ。&br()&br()スクールアイドルフェスティバルには、「鐘嵐珠」個人として申し込んでおく&br()この同好会では、アタシの夢は叶いそうもない。&br()だから、一人でやってみせる}}
それは間違いなく、同好会への宣戦布告。
それだけでなく、ランジュは先ほどから侑に対し抱いていた疑問を、改めて真正面からぶつけるのだった。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……もう一度訊くわ、侑。&br()アナタはどうして同好会にいるの?}}
侑の夢はスクールアイドルになることではない。
ならば、その夢を真剣に追い求めるべき。そして、そのためにいるべき場所は&ruby(ここ){同好会}ではないはずだ、と。
だが、侑はその言葉を受け止めつつも真っ向から返答した。
#center(){&color(#3dcd32,#000000){……確かに、ランジュちゃんは凄いよ。&br()ライブでも言葉でも、あんなに堂々と自分を表現できて。&br()……でも、やりたいことをやりたいって気持ちだったら、私だって負けてないつもり!&br()……今はまだ、ぜんぜんだけどね。私だって私のやり方で、この同好会で、夢を叶えたいって思ってる}&br()&br()&color(#000000,#ff99a8){それは私たちも一緒だよ}&br()&color(#ff69b4,#d3d3d3){みんな、自分がやりたいことをやるためにここにいる}}
侑の言葉に頷く仲間たちを見たランジュは不敵に笑うと、改めて同好会に宣戦布告する。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){アタシはアタシの正しさを、スクールアイドルフェスティバルまでに証明してみせるわ。&br()スクールアイドルフェスティバルで一番注目を集めるのは、このアタシよ!&br()そこでお互いのパフォーマンスをぶつけ合いましょ。&br()拜拜!}}
嵐のように現れた超新星スクールアイドル。
彼女が巻き起こした旋風は、同好会に新たな風を呼び込むこととなる。
-#9・『The sky I can't reach』
ランジュが巻き起こした新たな風は、同好会に大きな変化をもたらした。
QU4RTZから始まった、同好会でのユニット活動。
QU4RTZはバラバラな4人の色が重なるハーモニーを。
DiverDivaは同じステージで競い合い、高め合う『仲間でライバル』を。
A・ZU・NAは三つの物語をひとつに繋ぎ合わせた、テーマパークのような世界を。
そして……第2回SIFの最終幕を飾った、侑のピアノと全員の声が彩るステージ。
ソロだけではなし得ない景色。
ランジュ1人では決して到達できない場所に同好会が辿り着いてしまったことを悟ったランジュは、ここでできることは全てやりきったと確信。
虹ヶ咲学園に……同好会に別れを告げ、1人香港に帰る決意を固めてしまう。
だが、ビジネスパートナーとして連れてきた相棒はそれを許さなかった。
彼女は当初、「ランジュにはまだ歌ってもらわないと困る」からランジュを引き留めた。
しかし、璃奈の言葉で「本当の夢」に気付かされた彼女は、自分とランジュが似た者同士であることにも気付く。
そうして、改めてランジュに問いかける。
#center(){&color(#a9a89a,#000000){ショウ・ランジュが、それでいいのか?&br()ボクは、ずっと思ってたよ。ショウ・ランジュほどパーフェクトなヤツはいないって。&br()歌もパフォーマンスもプライドも、嫌味なくらい全部!&br()そんなヤツが本当の夢には手も伸ばさず諦めて帰ろうとするなんて、らしくないだろ!}}
そう言ってミアが持ってきた曲は、ミア自身のための曲───『stars we chase』。
&color(#a9a89a,#000000){「ボクの歌を、ボク自身の声で歌いたい」}。ずっと諦めていた、本当の夢を手にするために作った曲だ。
その背中を押してくれた、11人の仲間達と共に、1人の相棒へ。
#center(){&color(#a9a89a,#000000){キミは、どうする?}}
栞子も、ランジュに手を差し伸べる。
#center(){&color(#000000,#38b48b){……ランジュ。私は、あなたと一緒にスクールアイドルをやりたい。&br()私と一緒にステージに───}}
だが。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……ムリよ!&br()ムリなのよ。アタシは、誰とも一緒にいられないの!}}
仲良くなりたいのに、どうしても上手くいかない。今までずっと友達でいてくれたのは栞子だけ。
わからないのだ。他人と上手く接する方法が。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){だったら、もう一人でいようって……&br()───ここに来たのも、ソロアイドルならできると思ったから。&br()相手の気持ちがわからなくても、認めさせることはできる、って。}&br()&br()&color(#a9a89a,#000000){───なあ、その腑抜けた目で、周りをよく見てみろよ&br()ここにいるみんなが、誰のために来たと思ってるんだ?&br()&br()過去にとらわれたままじゃ、今目の前にいる人の気持ちを、踏みにじることになるんだぞ?&br()&br()……ランジュ。ボクとキミは似ているよ。&br()ずっと過去に囚われ、夢に手を伸ばさずに来た。&br()でもここは、今までの場所とは違う}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){もう一度、ここから始めませんか。&br()私たち、もっと仲良くなれる気がするんです&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){栞子……。いいの……?}&br()&br()&color(color(#000000,#38b48b){…うん}&br()&br()&color(#a9a89a,#000000){ボクたちはもうビジネスパートナーじゃない。&br()これからよろしく、ライバルさん}&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){……まだデビューもしてないのに、アタシに張り合うなんて!}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){ランジュ。ミアさん。&br()これから、一緒に頑張りましょう!}&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){ええ。でも、その……&br()ライバルでも、友達になれる?}&br()&br()&color(#a9a89a,#000000){……ふっ、今更!}&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){もう。うるさいわよ、ミア!}}}
友達のように───いや、まさしく「友達」として───3人で軽口を叩きあった後、改めてランジュの憧れた世界に問いかける。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……ねえ。今からでも、間に合う?}}
10人は笑顔で頷いて───
#center(){&color(#3dcd32,#000000){もちろん!&br()ようこそ、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会へ!}}
*人間関係
誰に対しても対等に接し、先輩・後輩問わず敬語・敬称ともにほとんど使わない。
ランジュが友達に向ける感情表現はとにかく&bold(){熱烈}の一語で、好意は隠すことなく全身で表現するタイプ。
同好会みんなのことが大好きであり、好きな相手であればどんなことでも全肯定して褒める傾向がある。
&bold(){メシマズの代名詞である[[せつ菜>優木せつ菜]]の手料理も美味しくないと知りながら積極的に口にし、表面上だけでも&color(#F5E2DB,#d70035){「オ、オイシイ…ワ…ヨ……」}と言いながら完食しようとする}あたり筋金入りである。
一方、自分にも出来る(と、少なくともランジュ本人は思っている)物事で自分以上に誰かが褒められている場面を見ると、[[「なによう、ランジュだってそのくらい!」と対抗心をむき出しにする>中須かすみ]]ことも。
自分の考えだけで突っ走ってしまう悪癖こそ同好会に加入してからも相変わらずではあるものの、同好会側もランジュの人となりを把握しているために「乗せつつ受け流す」という応対が取れることも多く、上手いこと手綱を引かれている格好である。
一応ランジュもその性格がこれまでの失敗の原因であることは自覚するようになったため、栞子などに指摘されれば大人しく引き下がれるようにも成長している。
-「あなた」
#center(){ちょっと変わってるけどいい子だよね、ランジュさん}
当初ランジュは同好会のスクールアイドルだけを見ていたために彼女の存在価値を認めておらず、「あなた」が担っていた役割は部に呼んだスタッフで事足りると考えていた。
が、同好会の面々からの慕われようから、ランジュが自覚していたかはさておき意識している存在ではあった模様。
その後、合同合宿でその人となりを見ることになり、徐々にランジュも「あなた」との距離を縮めてゆくことになる。
次第に「あなた」とも仲良くなりたいと思うようになっていったようで、練習ノートを真似してつけてみるなど同好会のやり方を取り入れたりもしている。
同好会加入後には以下のようにかつての評価を一変させるまでになり、また自身のこれまでの行動についても直々に謝罪している。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ランジュもアナタを認めているわ&br()&br()アナタがいなかったら&br()スクールアイドルフェスティバルはなかった&br()そしたらランジュもここにはいなかった。&br()それって考えたくないことよ。&br()ランジュがここに来ることもなければ、みんなとも出会えてなかっんだから}}
-[[&bold(){&color(black){高咲}&color(green){侑}}>高咲侑]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){あなたはアタシが思っていた以上にすごかったわ!!}}
当初はその存在意義に疑問を持っていた点こそ「あなた」と同じだが、アニメ版では&bold(){「自らの夢はスクールアイドルにはないのに、スクールアイドルの部活にいる」}ことを矛盾と感じた点が大きな理由となっている。
が、侑にもスクールアイドルを通して「やりたいこと」がある、とランジュからの挑戦に受けて立つ返答を返したことで、ランジュからの評価も&bold(){「ライバルの代表」}とでも言うべき存在へと認められた様子。
その侑もまたランジュも想像出来なかった進化を果たすこととなり、そのことにランジュは当初こそ敗北感を覚えたものの、そんな自分も仲間として受け入れて貰えたことで「頼もしい協力者」へとポジションが移り変わってゆく。
同好会に加入後は同じ2年生ということもあって一緒に過ごすことが増えている様子で、また侑の夢も心から応援している。
-[[&font(#ff99a8,b){上原歩夢}>上原歩夢]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ん〜、歩夢ってば、&br()ほんと目が離せなくて応援したくなっちゃうわ〜}}
メンバーカラーが同じピンク系統で2年生、幼なじみがいる……と、意外と共通点の多い2人。
しかしそれ以外は好対照と言えるほど真逆な相手でもあり、派手好きでみんなの中心にいたがるランジュと、落ち着いていて傍に寄り添うタイプの歩夢といったようにそのあり方も大きく異なる。
スクールアイドルとしての方向性も、その磨き上げた身体能力を活かした圧倒的なパフォーマンスで魅せるランジュに対し、歩夢は歌もダンスも「圧倒的」でこそないものの、そこに込めた「まごころ」で包み込むようなステージを披露する……とやはり真逆。
だがランジュも舞台裏では誰より努力する人間であり、その点に置いては歩夢にも通じるものはある。
このように共通点も真逆な特徴も多い2人ではあるが、2人の仲は良好。
歩夢がその優しく控えめな性格からランジュに振り回されてしまう……と思いきや、意外にも「合わせつつも流されない」対応ができるため上手く手綱を引ける存在でもある。
-[[&font(#000000,#ffff7f,b){中須かすみ}>中須かすみ]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){かすみのかわいさはとびっきりね!&br()胸がキュンキュンしちゃう!}}
「仲間」を何より重要視するかすみにとって、当初のランジュのやり方は到底認められるものではなく、そのため特にスクスタでは彼女からの印象は最悪と言ってよかった。
アニメ版でも同好会を見下すような発言や侑の存在意義を疑うような言動をされたために、やっぱり良い印象ではなかった。
しかしいずれの媒体においても、その後徐々にランジュの人となりを見て考えを改めることとなり、ランジュが同好会に受け入れられる頃にはかすみも過去のわだかまりを解き、仲間として接している。
2人は案外似た者同士であり、2人とも前に出て目立ちたがる性格のため何かと張り合う光景が見られる。些細なことで張り合う2人をよそに、その外で粛々と話が進められることも多い。
が、それはお互いをライバルとして認めていることの現れでもあり、特にアニメ版ではこのことが垣間見える演出も取られている。
-[[&font(#000000,#87cefa,b){桜坂しずく}>桜坂しずく【再作成】]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){しずくは一瞬で自分の世界を作る表現力。&br()曲のなかにお芝居が生きているのよね}}
スクスタ・アニメともにランジュの存在が成長に大きく関わった人物。
ランジュはしずくの持つ魅力として、演劇部で鍛えた声や「曲の中で物語の世界を作り、観客を引き込む」表現力を挙げている。
ある日果林がしずくの舞台に出たという話を聞いたランジュは、自分にだって、とばかりに『ロミオとジュリエット』を演じて見せるが……「役への理解」が求められる演劇だけは、ランジュの努力ではどうにもならないかもしれない……。
&color(#000000,#87cefa){うーん……&br()&br()ランジュさんは何を演じても&br()ランジュさんになっちゃうかも……}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){はい&br()ランジュに演技の適性はありません}
-[[&font(#ff4500,b){宮下愛}>宮下愛【再作成】]]
下記の果林ともども、スクスタにおける「スクールアイドル部」の仲間としての交流が印象深い相手。
ランジュが虹ヶ咲にやってきた際に同好会を勧誘した言葉に思うところはあったそうなのだが、それでも&color(#ff4500){「何も知らないまま全否定はしたくない」}という想いから、まずはランジュを知ろうと「体験入部」として部に入ることを決める。
愛としてはランジュのことは基本的に好意的に見ており、「超えるべきライバルにして一緒に頑張れる友達」と捉えていたのだが、ランジュの真意には気付く事ができず微妙にすれ違うこととなってしまった。
それでも彼女の人柄を誰より見ていたのは間違いなく、ランジュの本心を知ってからも「違いは拒絶じゃない」と(本人は知る由もないことだが)薫子の語った言葉の核心に迫る発言をしつつ、ランジュを救うために誰よりも熱意を燃やしていた。
-[[&bold(){&color(royalblue){朝香果林}}>朝香果林]]
#center(){&color(royalblue){手のかかる子供たち、って感じ}&br()&color(#a9a89a,#000000){たち……?それってもしかしてボクも入ってる?}&br()&color(#32cd32){うーん、ミアちゃんはランジュちゃんの妹、かな}&br()&color(#a9a89a,#000000){Dammit.&br()ボクのほうが学年は上だから、ランジュが妹だよ}}
愛と同様、ランジュの言葉には&color(royalblue){「同好会のこと、わかってない」}と思いつつも彼女の語る理想には共感する所もあって一緒にいることを選んだ。
果林自身ランジュの実力は誰より評価しており、彼女を「超えるべき目標」として誰よりもライバル視していたために、ランジュが「みんなとお友達になれなかった」からと虹ヶ咲を去ることを決めた際には、「自分たち部のメンバーですら仲間と見ていなかったのか」と憤慨していた。
その後ランジュが同好会に加入すると同時に学生寮にも越してきたため、寮生である果林とは一気に接点が増えることに。
上記のセリフは、寮生同士どう思っているかを尋ねられてのもの。
そのため寮生組の年長者としてランジュにあれこれと世話を焼くことも多く、「洋服を一瞬で畳めるコツ」などもを教えている。
#center(){&color(#32cd32){果林ちゃん、そんな上手に畳めるなら&br()自分の服もすぐしまえばいいのに……}&br()&color(royalblue){こ、これからは、やるわよ!}}
そんな一方、果林本人の生活能力が残念なために&bold(){逆に朝起こしてもらうなどのお世話をしてもらう}羽目にもなっているのだが。
早くも「大人っぽいお姉さん」のキャライメージが瓦解してしまった果林さんの明日はどっちだ。
-[[&font(#7058a3,b){近江彼方}>近江彼方【再作成】]]
アグレッシブなランジュとマイペースな彼方という組み合わせではあるが、彼方がのんびり屋さんであることを知っているからか意外にもランジュが振り回そうとすること自体が少ない。
同時にお互いが相手に尽くしたがるタイプでもあるため、形は違えどそれぞれ相手を気遣う様子もたびたび見られる。
彼方はランジュが肉ばかり食べて偏食気味になっていないかと気にしており、食生活を支えたいとフードデザイン専攻らしい考えを持っている様子。
他方、ランジュは彼方のすやすや生活をもっと充実させたいと、日本に来てからのお気に入りであるそば殻の枕を勧めた……が、&bold(){彼方はそんなことよりランジュの膝枕の方が気になっていた。}
-[[&font(#ea5532,b){優木せつ菜}>優木せつ菜【再作成】]]
同好会の中でも特にスクールアイドルとしての実力を高く評価されている者同士。
しかし、同じ実力者であってもその性質は大きく異なるとも評されている。
具体的には、ランジュは誰よりも厳しい努力を重ねた末に身につけたパフォーマンスを武器としているのに対し、せつ菜は努力もそうだがそれ以上の「天賦の才」によるものが大きい。
お互いも方向性は違えど好敵手同士であると認識し合っており、愛考案の対抗イベントではランジュの勝利となったものの2人とも機会があれば再戦をと考えている。
スクールアイドルとしての方向性こそ上記のようにやや異なるものの、一方でせつ菜の熱い性格や猪突猛進でやや暴走癖の節もある一面などはランジュと通じるものもある。
よって&bold(){混ぜるな危険}な2人でもある。
と同時に、&bold(){せつ菜の手料理被害者の会筆頭格}でもあるのがランジュ。
ランジュもせっかくせつ菜が作ってくれたものを残したくはないと頑張って完食しようとしてしまうため、&bold(){ダメージを受けた量も回数もトップクラスに多い}。
これでも「完食できないのはランジュの胃腸のせい」とせつ菜を一切責めないのはランジュらしいといえばらしいのだが……。
-[[&font(#32cd32,b){エマ・ヴェルデ}>エマ・ヴェルデ]]
#center(){&color(#32cd32){ふふっ、ランジュちゃんって本当に覚えるのが早いよ。&br()わたしが教えることがなくなっちゃう}}
媒体によって関係性の変化がかなり大きい相手。
元々ランジュの掲げるスタイルが協調性を重んじるエマとは合わなかったこともあり、スクスタでは当初明確に苦手意識や拒否感を持たれてしまっていた。
かすみと並び、「部」に対して最も強硬に反発していたメンバーである。
しかしランジュと同好会との距離が縮まるにつれてランジュが思っていたような人物ではないことにも気付きはじめ、そしてその真意を知ったことでそれまでのわだかまりを解いている。
アニメ版では、スクールアイドルに憧れて単身留学してきたという共通点から強く興味を持っていた。
しかし、同好会には入らないと語るランジュの「理由」が、本心とは違うのではと違和感を抱く。
そしてランジュの「本音」を聞きたいと願う心が、同好会を、ひいてはランジュをも変えてゆくこととなる。
ランジュが同好会と寮にやって来てからは、&s(){例によって}ランジュのことも何かとお世話している。
しかしランジュはやり方さえわかればほとんどのことは自分でこなせるタイプの人間であるため、掃除などのやり方を教える程度で果林やミアほどには甘やかしてはいない様子。
むしろランジュが果林やミアの面倒を見たがっていることから、エマのお世話をお手伝いする形になってもいるようだ。
-[[&font(#ff69b4,#d3d3d3,b){天王寺璃奈}>天王寺璃奈]]
#center(){&color(#ff69b4,#d3d3d3){伝えたいのに伝わらないって、すごくつらい。&br()でも、間違って伝わるのも、つらいよね……}}
対人関係で失敗した過去のある璃奈にとって、友達を作りたくてもやり方が分からず上手くいかなかったランジュの過去は痛ましいほどに共感性のあるものだった。
そのため、栞子から聞いたランジュの過去には理解を示している。
アニメ版ではランジュと直接接点を得る機会こそ少なかったものの、夢を諦めかけたランジュを引き留めようとするミアの傍に寄り添ったことで、間接的にではあるがランジュを救うことにも繋がっている。
-[[&font(#000000,#38b48b,b){三船栞子}>三船栞子【再作成】]]
#center(){&color(#000000,#38b48b){そういうところは、私たち少し似ているんですよね。&br()私も強引なことをしていましたから……}}
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){栞子だけよ、アタシと友達になってくれた人は…}}
幼馴染であり、ランジュにとっては真に彼女を理解してくれる唯一無二の存在であった。
とはいえ、ずっとランジュと一緒にいたということはずっとランジュに振り回され続けてきたということでもあり、それゆえか&color(#000000,#38b48b){「自己中心的で、強引で、人の神経を逆なでする天才」}と容赦ない評価を下している。
この通り栞子がランジュに対してとる対応は他のメンバーに向けるそれよりも幾分か辛辣。
が、同時にランジュはただ純粋にみんなに喜んでほしくてやっている、ということも誰より理解しており、ランジュに救われて欲しいと願う気持ちは本物である。
そんなランジュをずっと傍で見続けてきたからこそ、スクスタでは「ランジュが心からの笑顔でいてくれるなら、私だけは側にいよう」と考えスクールアイドル部を設立した彼女の隣にいることを選んだ。
だが、暴走するランジュを引き止めることも、同好会とランジュとの架け橋となることも叶わず、ただ板挟みにされて右往左往するだけであった自分を激しく悔いていた。
アニメ版でも普段素っ気ない対応を見せる一方で心では誰より彼女を気にかけていることは変わらず、物語終盤で徐々に曇っていくランジュの様子には誰よりも気を揉んでいた。
-[[&font(#a9a89a,#000000,b){ミア・テイラー}>ミア・テイラー【再作成】]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ミア、お友達が手伝えないときだってあるのよ。&br()そういう時のためにひとりでできなきゃ}&br()&color(#a9a89a,#000000){うわ、ランジュには言われたくなーい……}&br()&color(#F5E2DB,#d70035){なによう!ランジュが教えてあげるってば!}}
ランジュに一番振り回され、かつランジュに一番人生を変えられたと言っても過言でない存在。
ランジュが虹ヶ咲でスクールアイドルを始めるにあたって連れてきた『プロ』の中でも「とっておき」として声を掛けたのがミア。
……が、ランジュとミアはそれまで親交がなかったどころか&bold(){そもそも初対面}であり、ミアをスカウトした際のやり方もやはりというか強引なもの。
とはいえミアもランジュの歌声には可能性を感じていたため、渋々ではありつつも「自分の歌を広める手段」としてランジュを使うことを選び、2人は「ビジネスパートナー」として手を取ることとなる。
ランジュの性格には辟易とさせられながらも、そのパフォーマンスだけは文句なしにパーフェクトだったためなんだかんだ協力を続けていた。
SIFでの思い出は&color(#a9a89a,#000000){「暗記できるくらい聞かされた」}とのことで、ミアにとっては興味のない話を延々聞かされ付き合わされたこともあって内心うんざりしていたのは本人も語っていた通り。
そのため当初は活動にもあまり乗り気でなかったが、後に璃奈という「救い」を得たことでその考えを改めることとなる。
また、お互いに&bold(){本当は叶えたい夢があるのに、その夢は叶わないと勝手に決めつけ諦めていた}という点は同じであり、アニメ版では2人が”似た者同士”であることにミアが気づいたことが大きな転機となった。
元々裏方だったため体力に課題があるミアのことを考えてか、個人練習の時間ができると「秘密の特訓」に連れて行くこともあるようで、そのおかげもあってか徐々にスタミナが付いて居る模様。
……もちろん本人はかなりしんどい思いをしているのだが、ミア自身も体力問題は認めていることもあって悪くは思っていない。
ランジュ曰く&color(#F5E2DB,#d70035){「ランジュはミアのギリギリを見極める目を持ってるんだから」}とのことで、一応彼女なりに配慮したメニューを考えてはいる様子。&s(){本当に……?}
-&font(#ea5506,#333631,b){三船薫子}
#center(){&color(#ea5506,#333631){「特別」って言葉の本当の意味、&br()あなたが思ってるものとは違うんじゃない?&br()だって、&br()あなたはここに「特別」を見つけたから来たんでしょう……?}}
栞子の姉ということでもちろん面識があり、ランジュのよき相談役&s(){にして2人揃って栞子の悩みの種}。
ランジュの暴走に対し大人の視点から咎められる数少ない人物であり、合同合宿ではランジュを小突いて叱った事も。
また栞子と同じくランジュの過去をずっと見てきたようで、ランジュのことを人一倍心配してもいる。
*ソロ楽曲
**全体の傾向
ランジュの持ち曲における最大の特徴は、なんと言っても&bold(){日・英・中トリリンガルの歌詞}だろう。
それも曲中でごく自然に3言語が入り交じる構成をしており、中国出身という個性を前面に押し出している。
これは作曲の方面においても言えることであり、ランジュの曲は派手好きな性格を反映してか&s(){「治安の悪い」と言われがちな}強烈なビートを重視したEDMが主体だが、そのメロディにはどこかエスニックなエッセンスもよく盛り込まれている。
余談にはなるが、ニジガク最後発のメンバーゆえ元々の持ち曲が比較的少ないこともあって、ニジガクメンバーで唯一アニメ放映時点で存在していた持ち曲がすべて劇中で披露されている。
**ソロ楽曲一覧
***▶Queendom
作詞・作曲:BEATNINE
所属ユニットであるR3BIRTHの1stシングル『MONSTER GIRLS』に収録。
スクスタメインストーリー20章挿入歌。
中国の伝統舞踊を思わせるようなメロディでありながら、ダンスにはどこか日本舞踊的な要素も見受けられる、不思議な魅力を放つナンバー。
スクールアイドル同好会という「今までの固定観念」を打ち壊し、これからランジュが創る新境地へと見る者を誘う……そんなランジュの心意気を表現した、新章の幕開けを告げる一曲である。
スクスタでは当初、メインストーリーでのみ視聴できるMV限定の楽曲として公開され、編成も専用衣装を着たランジュで固定という異色のスタイルを取っていた。
その後ランジュがプレイアブル化を果たすと共に通常ライブのラインナップに加えられることとなるのだが、この際にステージ演出にアップデートが加えられメインストーリーのものよりも豪華になっている((なお、これは21章で公開されたミアの楽曲『I’'m Still…』も同様))。
アニメでは8話、第2回SIFの虹ヶ咲会場にて披露。
流しそうめん同好会監修のスライダー「ニジガク号」のゴールと同時にランジュのステージが始まる手筈になっていたが、スライダーが途中で止まるトラブルが発生。
しかし、そんな状況をものともせず、ランジュは堂々とアカペラで歌い始める。
その後ニジガク号も無事にゴールし、どうにか予定通りにステージ演出も再開。
「孤高のスクールアイドル、ここにあり」と内外に見せつけた瞬間であった。
***▶&ruby(イェミンジュ){夜明珠}
作詞・作曲:BEATNINE
4thアルバム『L!L!L!(Love the Life we Live)』収録。
「みんなで過ごすことがすっごく楽しい、ずっと仲良しでいて、ってことを伝えたい」と、「あなた」に新曲をオーダーしていたランジュ。
そんな彼女が寮生たちと相変わらずフリーダムな毎日を送っている様子を見ていた「あなた」が、「ランジュという『在り方』」にスポットを当てて制作した曲。
自らを「誰もが手を伸ばすが、誰も届かない宝石」に例え、誰も彼もを魅了するランジュを表現した、妖しげなビートが蠱惑的な魅力を放つ1曲。
『Queendom』から引き続き中国語を織り交ぜたトリリンガルの歌詞を持ち味としているが、中国語パートが比較的聞き取りやすかった前作から一転、&bold(){中国語によるラップパート}が取り入れられている。
3つの言語が複雑に入り交じるランジュならではの歌声は必聴。
テレビアニメでは、2期最終話のファーストライブにてトップバッターを務めた。
次に控えるかすみとの交代時に交わしたハイタッチが印象深い。
タイトルの「夜明珠」のうち「明珠」は日本語で真珠を指す。
夜に輝く宝石をランジュに準えた楽曲のテーマ通りのタイトルと言えるが、同時に「ナイトパール」というとダリアの1品種のことでもある。
赤紫のグラデーションと半球状に広がる花弁が印象的な花で、こちらもランジュにピッタリ似合う花となっているのは偶然か、あるいは。
***▶5201314
作詞・作曲:チバニャン
5thアルバム『Fly with You!!』収録。
この秋、「ラブソングカーニバル」への出演依頼を受けることになった同好会。
参加に当たり、各々でラブソングを制作することになった。
恋愛を理解しているか正直疑わしいランジュだが、本人は&s(){いつものように}&color(#F5E2DB,#d70035){「無問題ラ!」}と自信満々。
&color(#F5E2DB,#d70035){「ランジュが好きって思ったら、それがすべてなの!そういうものよ!」}と、やはりというか恋愛観までランジュらしさは全くぶれていなかった……。
5thアルバムに収録された各楽曲は「ラブソング」という共通テーマを軸に、新たな切り口から各々の個性を見出した曲が多く並ぶ。
が、ランジュの場合は……誕生エピソードからも予想がつく通り、&bold(){いつものランジュ}であった。
とりあえず一言突っ込ませてもらうとすれば、&bold(){こんなに治安の悪いラブソングがあるか。}
とはいえ、「いつもの」ランジュソロの文法に則っているだけあってその強烈なサウンドは健在であり、アルバムのコンセプト上「ブチアゲ曲」が少ない中でせつ菜の『チェリーボム』とはまた違った方向でその需要を満たしている。
ニジガクで「治安の悪い曲」といえば……と言うべきか、楽曲提供は『繚乱!ビクトリーロード』でお馴染みチバニャン氏。
氏の強みである強烈なビートとランジュの得意とする中国語ラップの相性は抜群で、「ランジュらしさ」を前面に出しつつより洗練されたものとなっている。
発表された際はその&bold(){暗号みたいな曲名}に仰天したというファンも多かった。
これは中華圏のスラングであり、この数字を中国語読みすると「&ruby(あなたを一生愛してる){我爱你一生一世}」の発音に非常に近くなることから来た言葉合わせ。実際、曲のラストにはこの言葉も入っている。
ポケベル遊びみたいなもの、と言えば世代の方には&s(){ダメージ-1000points}通じるだろうか。
ただ、法元氏がこの楽曲を話題に出す際は日本語読みで「ごーにーぜろいちさんいちよん」と読んでいたことから、曲名の読みとしては日本語読みで合っている模様。
***▶Eutopia
作詞:Ayaka Miyake
作曲:Luna・角野寿和
テレビアニメ2期挿入歌シングル第4弾『Eutopia / EMOTION / stars we chase』収録。
第1話『新しいトキメキ』挿入歌。
同好会に、そして同好会のファン達に「鐘嵐珠のデビュー」を鮮烈に印象付けるべくゲリラライブで披露した一曲。
キレの鋭いシンセリフが印象的なEDMで、これがデビューとは思えないほどのハイクオリティなパフォーマンスを誇るランジュの実力をこれでもかと表現している。
ランジュの威風堂々とした姿勢は歌詞にも現れており、特に中国語部分の&color(#F5E2DB,#d70035){「&ruby(私の世界へようこそ){欢迎来到我的天地 }」}、&color(#F5E2DB,#d70035){「&ruby(アタシったら完璧ね!){我就是那么完美}」}、&color(#F5E2DB,#d70035){「&ruby(地球はアタシを中心に回ってる){这地球就是绕着我转}」}と、ともすればナルシストキャラとしてギャグ的に捉えられかねないほど自信に満ちた心境が綴られている。
それでいて文句のつけようがなくカッコいいのは、まさしくランジュが「特別」であるゆえか。
曲名の読みは「ユートピア」。一般には「utopia」の綴りの方が馴染み深いと思われるが、こちらもれっきとした英単語である。
意味も同じ「理想郷」ではあるのだが、utopiaが「夢想・空想」に近い、夢物語のような意味合いを持つのに対し、eutopiaは「(比較的)実現可能性の高い・現実的な」理想郷というニュアンスを持っている。
すなわち、ランジュは自らがスクールアイドルの頂点に立つ理想像を&bold(){確固たるビジョンを持って描いている、いつか実現する世界}と捉えていることが曲名から読み取れる。
己に絶対の自信を持ち、その自信に違わぬ高い実力を持つランジュ。その人となりが一語に凝縮されたタイトルである。
***▶PHOENIX
作詞:Ayaka Miyake
作曲:Luna・角野寿和
『えいがさき』第1章主題歌ミニアルバム『どこにいても君は君』収録。
『映画ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 完結編 第1章』挿入曲
第1章メンバーのトリを飾る、歩夢と同じステージで披露した一曲。
直前に歩夢が披露した『Stellar Stream』共々、お互いの「これまでとこれから」を強く意識づけさせる一曲となっている。
*余談
***ランジュとスクスタ
以下、非常にネガティブ&デリケートな話題になるが、鐘嵐珠というキャラクターを語る上で避けては通れない話題のため、ここに折りたたみ表示で記載する。
#openclose(show=▽「スクスタ20章騒動」のお話){
スクスタにてランジュが登場した当初、彼女に対する評価にはかなり厳しい意見も多数見られた。
というのも、元々スクスタのシナリオ上、ランジュは明確な敵キャラクターとして描かれていた。
これは創作上の技法のひとつであり、新キャラクターを最初「強大な敵」として描き、徐々にその掘り下げを行いつつ主人公勢力と和解する伏線を張ることで、最終的に味方として受け入れられる流れをドラマチックに演出する……という狙いがあったものと見受けられる。
栞子も同様の効果を狙っていたと思われ、やはり最初は敵として登場していた。
だが、20章ではやりすぎた……というより、「魅力的な敵キャラクター」として見せるには不味い描き方をしてしまった。
結果、彼女やメインストーリー2nd seasonのキーパーソンとなったキャラクター、ひいてはスクスタそのものに対する批判がプレイヤーから噴出し、&bold(){&color(black,red){シリーズのファンコミュニティ全体に波及する大炎上となってしまった。}}
中でもランジュは「劇中の騒動を起こした張本人」というポジションであったために、元々ヘイトを受ける役割を持たされていたこともあって各種のしわ寄せを一身に受けることとなり、[[想定以上のヘイトを集める>イオク・クジャン]][[存在となってしまう。>天津垓/仮面ライダーサウザー]]
これが、後に&bold(){「スクスタ20章炎上問題」}などの名で呼ばれることになる騒動である。
一連の経緯や何が批判点とされたのかについては、騒動当時に外部サイトで様々に議論・解説がなされたため詳細はそちらに譲るが、
根本的な原因となったのは&bold(){ランジュに同好会を「部」に誘うために無理矢理併合させるような手段を取らせたことで、ランジュ率いる「スクールアイドル部」が「ライバル」ではなく&color(red){「権力を盾にしたイジメ集団」}と見なされてしまった}こと。
中でも「活動監視委員」を配置して同好会の活動を妨害させる、というやり方は特に槍玉に上げられた。
これによって、後に判明する「同好会と友達になりたいが故の行動だったが、やり方が不器用すぎただけ」というランジュの真相も説得力に欠けるものとなってしまい、フォローしきれなくなってしまった印象は否めない。
こうした状況から、当時の『虹ヶ咲』の展開そのものにまで少なくない影響を与える騒ぎとなった((炎上時期がアニメ2期の制作時期と重なっていたため、2期のシナリオにはこの件を念頭に置いたと思しきものも多い。))が、
ランジュの正式加入に前後して彼女の純粋な一面や可愛い側面が描かれるようになったことや、今までにない魅力を持ったソロ曲の数々、そしてアニメ2期での描写が概ね好評だったことなどにより他のメンバーに勝るとも劣らない人気を獲得。
それらによって、徐々に彼女に対する批判は沈静化していった。
一連の騒動が概ね終息した2025年現在、騒動の発端であるスクスタ版ランジュやメインストーリー2nd seasonに対する評価も固まりつつあり、&bold(){「ランジュ達もまた脚本の被害者」}とする意見が多くを占めている。
とはいえ、本件が『虹ヶ咲』という作品に残した爪痕は大きく、これがきっかけでシリーズから離れてしまったというファンも多い他、スクスタが運営会社移管の末に[[サービス終了]]という末路を辿ったことについては「本件でユーザ離れが進行したのが要因のひとつでは」という説もまことしやかに囁かれている。
彼女の名誉を守るために言っておくが、当時よりランジュのファンだったというプレイヤーも少なくはなかったことは留意しておくべきだろう。
またアニメから入ったファンが多いこともあり、現在ではランジュも既存メンバーに並ぶ人気を確立しているのは上述した通りである。
「当時の事情込みでランジュを好きだ」と言うファンもいれば、「スクスタを知らない・アニメ版のランジュなら好き」というファンもいる。
そのため今なお非常にデリケートな話題であることは間違いなく、スクスタ20章の話題を不用意に持ち出すのは控えた方がいいだろう。
&bold(){&color(#F54738){ましてや、キャラクターや声優に対する誹謗中傷は絶対に控えるべきである。個々の好き嫌いはあれど、最低限のTPOはわきまえよう。}}
}
***中華系スクールアイドル
後に『スーパースター!!』にて登場した[[Liella!]]のスクールアイドル・[[唐可可]]とは、香港と上海という出身地の違いこそあれど同じ中国(中華圏)出身のスクールアイドルという共通点があり、それぞれのキャストも法元氏は中国人の母を持つ関係で・可可役のLiyuu氏はネイティブであることから中国語が堪能である。
そのため、シリーズの枠を超えて2人で中国向けのコラボ生放送を行ったこともある他、法元氏は『スーパースター!!』の音響協力としても参加しているなど、『スーパースター!!』とは浅からぬ縁がある。
ちなみに、嵐珠と可可とを比べてみると、嵐珠は日本人の考える「古典的な中国人」の要素が多く詰め込まれているのに対して、可可にはそうした要素は比較的少なく、「今どきの中国にいそうな高校生」に近いキャラ付けがされている。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……あら?アナタ、追記・修正をしているのね?&br()きゃあっ!すごいじゃない!&br()ランジュも手伝ってあげるわ!無問題ラ、完璧な項目にしてあげる!}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){駄目ですよランジュ。&br()人には人のやり方というものがあるんですから&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){なによう、わかってるわよ……}}}
#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\無問題ラ!/
#vote3(time=600,8)
}
#include(テンプレ3)
&font(#000,#FA0,20,u){/!\}&bold()&sizex(5){&bold(){前述した通り、かつてこのキャラクターはその所業をめぐり、ネットやSNS、ファンコミュニティにて大規模な炎上が発生していた時期があります}}
&sizex(5){&bold(){キャラクターや作品に対しての誹謗中傷等を行った場合、IP規制・コメント欄の撤去等の措置がされる可能性がありますのでご了承下さい}}
#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- せつ菜政権だったらランジュの乱にも普通にストップかかっただろうから来たタイミングが悪かった -- 名無しさん (2025-02-15 22:55:24)
- スクールアイドルが大好きで一生懸命頑張れる。人との距離感を測るのが苦手で友だち作りが下手な彼女が本当に好き。 -- 名無しさん (2025-02-16 20:38:02)
- 本当にアニメに救われたキャラ筆頭だと思うわ、中の人のほーみんさん5thライブのMCでランジュを好きって言ってもらえる人がいるなんて思わなかったまで言ってたし… -- 名無しさん (2025-02-17 08:19:47)
- 臭い物に蓋をせずにちゃんと炎上の件も書くのは素晴らしい -- 名無しさん (2025-03-18 23:58:48)
- 虹学が続々再作成されてるけどなんで? -- 名無しさん (2025-03-19 23:46:17)
- ↑項目冒頭の台詞欄が「繚乱ビクトリーロード」の歌詞をそのまま引用してて一時凍結されたから再作成された -- 名無しさん (2025-05-04 18:12:24)
- 艱難汝を玉にす。嵐のような才能を振りまくお騒がせガール。 -- 名無しさん (2025-05-15 21:06:04)
- 仮説にすぎないけど、『どうせ離れていくなら、孤高を貫いていたほうがいい』と割り切ったのがアニメランジュってことなんだろうか? -- 名無しさん (2025-05-17 12:34:38)
- 申し訳ないのですが、「ライバル」と「敵」とではニュアンスが変わってきてしまい、件の項で伝えたい事が伝わらなくなってしまいます。「敵キャラ」という表現そのものはキャラを貶めるものではないとも考えておりますので、差し戻させて頂きました。 -- 名無しさん (2025-07-27 14:55:17)
- あと、「原因はわかってたけど(だから「相手の気持ちがわからなかった」って言ってた?)どうしたらいいのかわからなかった」のがアニメランジュ、「そもそも原因がわからなかった」のがスクスタランジュ、ってのもあるかな? -- 名無しさん (2025-08-07 13:19:29)
#comment()
#areaedit(end)
}
&font(#6495ED){登録日}:2025/02/15 Sat 10:02:20
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 50 分で読めるわ!
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#center(){&size(20){&color(#F5E2DB,#d70035){&bold(){無問題ラ!}}}}
&ruby(ショウ){鐘}&ruby(ランジュ){嵐珠}(Zhong Lanzhu)は、[[ラブライブ!シリーズ]]に登場するスクールアイドル。
現在は[[虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会]]に所属している。
キャラクター名の正式表記は上記の通り漢字表記だが、中国語読みは&s(){日本語入力で変換するのがめんどくさい}日本人にとって馴染みが薄いためか、公式でも&bold(){「ランジュ」}とカタカナ表記されることが多い。フルネームを&bold(){「ショウ・ランジュ」}というカタカナ表記される場合もある。
本項目でも公式に倣い、以降では基本的に「ランジュ」表記を用いる。
#openclose(show=▽この項目の目次よ!){
#contents()}
*プロフィール
|CV|法元明菜|
|誕生日|2/15|
|身長|165cm|
|スリーサイズ|B87/W55/H82|
|血液型|B型|
|星座|水瓶座|
|イメージカラー|ピンクゴールド|
|メンバーアイコン|天使の翼|
|肩書き|熱烈|
|所属ユニット|R3BIRTH|
*人物像
香港からやってきた留学生で、虹ヶ咲学園理事長の娘でもある。日中ハーフの中国人。
夏服は黒のブラウスに深紅のサマーベスト、冬服は上着の上に同じく真紅のコートを羽織る。
天衣無縫、天真爛漫、傍若無人。
彼女の人となりを簡潔に評するなら、まず真っ先に浮かぶのはこの三語であろう。
常に自らに絶対の自信を持ち、その自信に違わずあらゆる物事に対し優れた才覚を発揮する天才少女。
何をやらせてもほとんどのことはそつなくこなし、気付けば誰より上手くなっている。その様子を人々は「ランジュは特別」と口々に評し、ランジュもまた「特別」である自分を誇りに思っている。
ステージに立つランジュはどこか超越的な雰囲気を纏っており、そのオーラと「完璧」としか言いようのない卓越したパフォーマンスによって放たれる絶大なカリスマ性が彼女の武器。
だがランジュは自らの才覚を自慢に思うことはあってもその才に奢ることはなく、ステージ裏では誰よりも努力を重ねる人物でもある。
日々のレッスンやトレーニングは誰よりも苛烈なメニューをこなし、ステージ作りに関しても一切の妥協を許さない。
あらゆる物事に常に全力を注ぐ姿勢こそがランジュの圧倒的な実力を支えており、まさしく「努力の天才」と言うべき人物なのだ。
超のつくお金持ちの一家に生まれたこともあって、彼女の金銭感覚は豪快の一言。
彼女が何かを用意する際は必ず彼女の目で見定めた一級品を選んでおり、「節約」という言葉とは無縁。
スクールアイドルを始めるにあたっても、それまでに築いたコネをフル活用して振付師や演出家として各分野のプロを集めてきてしまうあたりにもその豪快さが現れている。
ゆえに問題があればとりあえず財力で解決しようとする姿勢が目立つが、一方で全てを金に頼っているわけでもない。
トレーニングにあたっては自室や部室にトレーニングジム並の設備を整えつつも自ら組んだメニューに則って自分の力で鍛えているほか、ヨガやストレッチなどトレーニング器具に頼らない方法も自ら実践している。
ステージ作りにあたっても招聘したプロに任せきりではなく、現場を直接見て理想に足りない面があれば逐一指示を出している。
言うなれば&bold(){一流アーティストが持つコネとプロ意識をデビュー前から持っている}ようなものであり、ランジュのパフォーマンスが魅力的なのは「金に飽かして一級品ばかりを並べたから」ではなく、彼女自身が一流アーティスト並の姿勢でステージに臨んでいるから。
&bold(){あらゆるものに対して常に全力。}それこそがランジュなのである。
このようにステージに臨む姿勢は完全にプロのそれであり、実際にパフォーマンスやプロデュースにおいてシビアな意見を発することも多い。
しかしそうした大人びた面とは対照的に、日常ではとても無邪気で純新無垢な一面を見せる。
……どころか、普段のランジュが見せる姿はステージ上のそれとあまりにギャップが激しく、その純真すぎる姿はファンからしばしば&bold(){「赤ちゃん」}と形容されているほど。
彼女の性格はとにかく「パワフル」の一言。
友達といる時は基本的にハイテンションで、スキンシップも積極的。
感情を隠すという発想がそもそもないと思えるほどに好意も不満もストレートに表現する傾向がある。
自分の優れた才能はもちろん誇りに思っており、周囲に頼られるととても嬉しそうに振る舞う。
実は相手に尽くしたがるタイプの人間であり、実際彼女が劇中で取る行動はほとんどがランジュなりに相手により良くなってもらいたいがためのもの。もっとも、それが本当に相手にとってためになるのかはまた別問題なのだが……。
虹ヶ咲学園のスクールアイドル全員のファン、すなわち「箱推し」。
と同時に、スクールアイドルそのもののファンでもある。
アニメ版ではこの点が特に強調されており、A・ZU・NAメンバー(厳密には結成前だが)と侑とで「スクールアイドル展」に立ち寄った際には、&bold(){物販で爆買いしてグッズの山に埋もれているランジュ}の姿が目撃されている。
同好会愛もアクリルフィギュアを探してはきっちり全員分買い揃えてコルクボードに飾るほどであり、その姿を目にした[[かすみ>中須かすみ]]は感激のあまり&s(){自分で提案した尾行を完全に放棄して}サインを書いてあげようと使命感すら抱いていた。
しかし「自分はあくまでファンであり、推しには混ざれない」とも考えている様子。自分のアクリルフィギュアが発売されると、わざわざ件のコルクボードの外に飾るあたり徹底している。
……が、これはどちらかと言えば後述のコンプレックスが大きいようでもあり……。
ランジュの言動は時に&bold(){「ランジュ語」}と呼ばれるほど独特で、特に以下の三つは頻繁に飛び出す。
-&color(#F5E2DB,#d70035){きゃあっ!}
実際の発音としては「きゃはっ!」が近い。気持ちが高ぶった時に。
これ単体で使われることはほぼなく、大抵は相手への好意的な評価とセットで使われる。
&color(#F5E2DB,#d70035){「きゃあっ!アナタ○○なのね!」}はもはや一種のネット構文である。
-&color(#F5E2DB,#d70035){なによう…}
自信満々のアイデアを却下された時など、不満を表す時に。
性質上、特に栞子相手に言うことが多い。
-&color(#F5E2DB,#d70035){無問題ラ!}
ランジュの決め台詞。冇問題啦。&s(){ランジュが話す数少ない広東語((香港で主に使われる中国語の方言。ランジュの話す中国語はほとんどが標準語の「普通話」だが、香港でも普通話の教育は一般的なので特段不思議ではない。))。}
[[いい考えがある>コンボイ(G1)]]時に。
「〜ラ(〜啦)」は語気動詞と言われるもので、日本語で言うところの「〜だよ」に近い。
ランジュっぽく訳すなら&color(#F5E2DB,#d70035){「大丈夫よ!」}といったところか。
……が、発言者が発言者なので&bold(){[[状況的に問題大アリ>イーノック]]なことも結構多い。}
好物は肉。
それも無類の肉好きで、食べ物の話となると必ず肉を推してくる。
中でもステーキを至上としており、彼女に言わせれば&color(#F5E2DB,#d70035){「ハンバーグやソーセージなんて肉じゃないわよ」}とのこと。ひき肉や詰め物を否定するあたり、「確かな噛みごたえ」が判断基準なのだろうか。
とはいえ、ハンバーガーが好きなミアとよく一緒にいることもあり、周囲がその手の肉を好んで食べているならランジュも同じものを選んでいる。
ちなみに、ほとんどのことは一人で完璧以上にやれてしまうランジュだが、家事だけは苦手な様子。
というのもお嬢様育ちゆえに料理や掃除は自分でやる必要がなかったため。
実際、スクスタでは料理をしようとしてカボチャを丸ごと油に放り込んだりしてしまっている。
が、後に好物の肉料理が中心ではあるもののバーベキューなど簡単なものならきちんとできるようになっているほか、エマに掃除や洗濯を教わっていたりと改善傾向にある。
エマいわく物の覚え自体はとても早いらしく、ランジュといえど経験のない物事はできないだけで、それでもその要領の良さから一度やり方を掴めれば大抵のことはなんとかなるようだ。
**”特別”なランジュ
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){いつだってランジュの欲しい景色は目の前にある。&br()みんな楽しそうで、お友達で……&br()でも、ランジュはその中に入っていけない}}
#center(){&color(#000000,#38b48b){ランジュは……そうですね、活発な子でした。&br()初めて会ったときから積極的で、すぐ一緒に遊ぶようになりました&br()&br()誰に対してもそうなんです。&br()いろいろな遊びを思いつくのもうまくて、&br()みんなの中心にいるような子です&br()&br()ただ、それは最初だけで、&br()だんだんと孤立してしまうことが多かった気がします&br()&br()ひと言で言えば、優秀すぎたのでしょう&br()ゲームをすれば勝ちすぎる、&br()お絵かきをしても飛び抜けてうますぎる、&br()そんなランジュに周りの子達はついて行けなくなってしまうんです&br()&br()でもランジュは、&br()自分ひとりが良ければいいと思っているわけではありません&br()&br()ランジュは親切なんですよ。&br()でもその親切が相手に合ったものかというと、&br()違うんですよね……&br()&br()相手の気持ちや状況に寄り添えない、&br()と言えばいいんでしょうか……&br()だから、強引に巻き込んでいくような形になってしまうんです&br()&br()だけど、そんな強引なやり方で上手くいくはずがないんです&br()今だからこそこんな風に言っていますが……&br()私も、ずっとわからなかった。&br()なにがいけないのか……&br()&br()ランジュも同じなんじゃないかと思うんです。&br()そういうやり方しかわからないのだと……}&br()&br()&color(#32cd32){ランジュちゃん……孤立しちゃった後は?}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){いつも決まって笑うんです&br()『&color(#F5E2DB,#d70035){仕方ないわね、ランジュは「特別」だもの。&br()「特別」は誰も合わせられないから「特別」。でしょ?}』って……}}
上記のように、ステージに臨むランジュの姿勢は「本気」が窺えるものであり、その完成度の高さから作品内外問わず魅力的な存在として見られている。
が、日常における彼女の姿は言ってしまえば&bold(){典型的な「メディアを賑わすお騒がせセレブ」のそれ}であり、「アイドル」としてではなく「一人の友達」として接するとなるとなかなかに難儀な人物でもある。
彼女最大の問題点は、&bold(){「人の話を聞かない」}この一点に尽きる。
自らに自信を持ちすぎるゆえに思考回路が自身の中で完結してしまっており、またなまじ行動力が突き抜けていることもしばしば悪い方向に働いてしまう。
すなわち、一度何かを思いつくと周囲の意見も聞かずに自分の考えだけで突っ走ってしまうのだ。
普段はそれで結果を出せてしまうのがランジュなのだが、「他者の機微を読み取る」ことが求められる物事にまで自己流を貫いてしまうため失敗しがちで、これが最悪の形で表出してしまったのがスクスタでの騒動である。
こうした性格が祟って友達作りは苦手中の苦手であり、本編開始までに真に「友達」と呼べる存在は栞子ただ一人であった。
ただランジュが自己中心的な人物なのかと言うと決してそうではなく、他者を思いやり「みんなと一緒に楽しいことをしたい」と願う心は確かに持っている。
しかし&bold(){「相手の身になって考える」ということができない}ため、相手を思いやれるのはいいのだが&color(red){「自分が考えた『名案』」だけで突っ走ってしまう}ために「善意の押し付け」になってしまいがち。
加えて、なまじ優れた才能を持っているがゆえに思考・発想が常人のそれを逸してしまっていることも多く、その結果「すごいけどそれで成果出せるのはランジュだけです」なアイデアを「ランジュができるんだから、アナタだってできるはずよ」とばかりに周囲に求めてしまい、案の定周囲はそれについていけない……というケースも多々ある。
こうした経緯から、虹ヶ咲にやってくるまでのランジュは
-最初はその優れた才能から周囲の脚光を浴び、グループの人気者に
-が、次第にランジュについてこられる友達が誰もいないことに周りが気付き始め、次第に孤立
-ランジュも友達と楽しみたい一心で様々に工夫を凝らすものの、それもランジュ以外には真似できないものばかり
-結果、ランジュと遊んでくれる友達がいなくなってしまう
……という流れをずっと繰り返していたのは、冒頭にある栞子の言葉通りである。
天才には凡人の思考がわからないとはしばしば言われるが、ランジュは典型的なそれである。
いつしかランジュもそんな繰り返しに慣れてしまい、ただ一人傍に残ってくれる栞子を前に気丈に笑ってみせるようになる。
もちろんそれは、本心からの笑顔であるはずがない。ランジュも、栞子も、ずっとわからなかったのだ……。
かように一人の人間としては決して少なくない欠点を抱えた人物ではあるが、あくまでランジュ自身に悪意や害意は一切なく、100%の善意で行動している。……もっとも、それゆえに「余計にタチが悪い」と見なされてしまうこともあるのだが。
ともあれ、その純真さはランジュの魅力であり、そんな一面をこそ好むファンもまた多い。
*活躍
**スクスタ
「Intermission:ドキドキ・ワクワクの無人島合同合宿!」のラストシーンでミアと共に先行登場し、続く2nd Seasonでのキーパーソンとして物語を引っ掻き回してゆく。
二学期の始め、ミアを引き連れて突如虹ヶ咲へ転校してきたランジュ。
スクールアイドルフェスティバルを見て、スクールアイドルをしたくて日本に来たという彼女は、そのまま同好会に入る
……と思いきや、それを否定しスクールアイドル「部」の設立を宣言。
そこに最高の環境を用意し、同好会でできなかったことをさせてあげる、と言うのだ。だから同好会を捨てて部に入ってきなさい、と。
さらに、同好会の部室を立入禁止にしたり活動の妨害まで始めてしまう。
「勧誘」と見るにはあまりに強引すぎるやり口は、同好会にとって非常に困った事態となってしまう。
だが、元々ランジュの幼馴染であり彼女を放っておけなかった栞子のほかに、まずはランジュを知りたいと考えた愛、ランジュに対しては思うところがありつつも「本気で競い高め合える環境」を求めていた果林の2名がまずは「体験入部」として部に入ることに。
これに喜んだランジュは2人を歓迎し、残りの同好会メンバーも……と意気込むが、残った同好会側の反応は否定的なものが多数を占めており、事実上の分裂状態にも陥ってしまったのだった。
それからしばらくして。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){この中にランジュのこと嫌いな人いるかしら?&br()ふふ、無問題ラ。1分後にはファンになってるからね}}
「スクールアイドル部」のライブが始まるや否や、堂々と現れた「あなた」の知らないスクールアイドル。彼女こそがランジュであった。
……ついこの日、短期留学から帰ってきた「あなた」は、上記の事情を知らなかったのだ。
一連の経緯を同好会の面々から聞いた「あなた」は、せめて同好会の練習場所だけでも取り戻すべくランジュの元へ。
だが、ランジュは聞く耳を持たない。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ふう……。ほーんと、わけわかんない。&br()なぜランジュが用意した、&br()この素晴らしい環境を利用しないのかしら?}}
ランジュは、「一流の設備と一流の環境、『一番』になれる最短経路を用意すれば、みんなついてきてくれる」と本気で信じていた。
メンバー個々の多様性を尊重する「あなた」のスタンスとは真逆といっていい。
加えて、ランジュは同好会のスクールアイドルのことは大好きだが、同好会の部長……「あなた」の存在価値については理解できなかった。
「部」では曲も振り付けもステージ演出も、すべてその道のプロが用意する。となれば、「あなた」の入る余地はないからだ。
ともあれ、ランジュはその強引な姿勢を改めるつもりはなかった。
栞子曰く、これでも本人は心からの善意でやっているのだそうだが……。
そんな中、しずくが体験入部として部にやってくる。
ランジュはもちろん大歓迎で、ランジュも何かと彼女を「一流」にすべく目をかける。
……が、その陰でしずくはずっと悩んでいた。選んだ道が正しいのか、部と同好会はどこがどう違うのか。
その答えをかすみが魅せたステージやミアと「あなた」の作曲スタイルから見出したしずくは、結局同好会に戻る道を選んでしまう。
彼女の決断を理解できないランジュは悔しさもあったが、それ以上に困惑してもいた。
だが、同好会の活動を無理矢理制限する方法は効果がないと悟り、監視委員による妨害はなくすことにした。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ふん、こうなったらもっと見せつけてあげるわ。&br()ランジュが……部が優れているってことを}}
それから暫くして、栞子の姉・薫子が虹ヶ咲に教育実習生としてやってきたことで風向きが変わり始める。
彼女が部と同好会との溝を埋める意図もあって企画した合同合宿に参加することに。
そこで、愛と果林がユニット活動を始めた姿にランジュは興味を持つ。
また、同好会はランジュのことを、ランジュは「あなた」のことを知る契機にもなり、お互いにその距離を縮めていく。
その薫子に対して少なからぬ不満を抱きながらも、それをぶつけられずにいた栞子が、仲間達の後押しを受けてその想いに向き合うことを決めた頃。
ランジュは「あなた」に、あるモノを見せに来た。
それは、ランジュの練習ノート。
「あなた」がつけているノートを参考に、自分も作ってみたと言うのだ。
そこには部の仲間達をランジュがどれだけ大切に思っているのかが、克明に綴られていたが……そこに書かれた内容は、実際に果林たちがやったわけではなさそうな事も書かれている。
……このノートは、ランジュがいつかみんなとやりたいことをリストアップしたノートでもあった。
そして、その「やりたいこと」は、今の部のメンバーだけではなく、ニジガクのスクールアイドルみんなとやりたいことも含まれていた。
その内容は……みんなで練習、一緒にライブ、ショッピングやカラオケ、ファミレス、動物園、演劇鑑賞、ゲーム、などなど、などなど……
そこに書かれたことは、何も特別なことはない。ただただ、友達とのありふれた日常と言える物事ばかりだった。
「これって、いつかじゃなくてもいいんじゃない?」疑問に思った「あなた」はそう訊ねる。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){え?そうなの……?&br()って、ダメよ。スクールアイドル部で&br()ちゃんと親友になってから行くんだから。&br()そうでないとみんなどうせ……}}
その時に見せたランジュのどこか憂いを帯びた表情の理由は、その少しあとに判明することになる。
栞子が新曲を引っさげてのライブを企画していることはもちろんランジュも知っており、大親友の栞子たっての望みを叶えようとランジュも張り切って彼女をサポートすべく動いていた。
しかし、彼女の提案はやはりどれも突飛なもので、現実主義の栞子には荷が重いものだった。だが、「栞子ならできるわ」と心から信じてやまないランジュは、ここでも栞子の気持ちを読むことができなかった。
とうとう、栞子の堪忍袋の緒も限界を迎えてしまう。
#center(){&color(#000000,#38b48b){ランジュは特別だからなんでもできるのでしょうが、&br()人にはそれぞれ適性というものがあるんです&br()&br()……お願いです、&br()今回は私のやりたいようにやらせてください!&br()&br()&bold(){向こうに行っててください!}}}
……その言葉は、ランジュの最大級の地雷だった。
しまった、と栞子が思った時には遅かった。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……栞子まで、ランジュが特別っていうのね}}
-ランジュの想い(メインストーリー第28章)
栞子のライブは、大成功を収めた。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){演出家、振付師、トレーナー……&br()連絡しておくのはこのくらいかしら?&br()ああ、シェフにも言っておかなくちゃね}}
その裏で、ランジュは香港へ帰る準備をしていた。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……はあ。どうしていつもこう……&br()&br()……いいえ!落ち込むなんてランジュらしくないわ。&br()慣れてるじゃない、こんなの}}
……いつだって、最初はみんなが集まってきた。
みんな、口々に「すごい」「楽しい」と言ってくれる。
ランジュだって、みんなと一緒だと楽しい。
だからいつだって全力で楽しむ。
でも、だんだんみんなの顔が変わり始める。
「すごすぎて誰も敵わないよ」「私たちじゃ相手をするの無理みたい」
そうやって、最後は決まってこう言われるのだ。
「……あっち行ってて」
ランジュはまた、ひとりぼっち。
……いや、栞子だけはいつも最後まで残っててくれた。
でも、今回はその栞子にまで。
ランジュが虹ヶ咲に来たのは、ここでなら、という想いもあった。
スクールアイドルフェスティバルで出逢った、[[虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会]]のステージ。
みんなバラバラで、競走してるみたいで、でも仲良しで。
それぞれの個性を活かして、自分のやりたいことを楽しんでる。
それは、ランジュがずっと望んでいた景色だった。
ここでなら、今度こそランジュはみんなとずっと一緒にいられるかもしれない。本当の友達が、自分の居場所が、手に入るかもしれない。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){あの子達となら、わかりあえると思った……&br()わかりあって、お友達になりたかった。&br()なれると思った&br()&br()いつだってランジュの欲しい景色は目の前にある。&br()みんな楽しそうで、お友達で……&br()&br()どうしたらよかったの?&br()ランジュはそんなに他の人と違うの?&br()だから混じれないの?&br()&br()ランジュは普通のつもりなのに、全然うまくいかない……&br()ランジュは「特別」だから、って……&br()&br()別にランジュは「特別」になりたかったわけじゃない。&br()そんなの全然よくない。普通ってどうすればいいのよ……}}
ランジュがスクールアイドル部を畳むという話は、部にいたメンバー達にとって青天の霹靂だった。
突然の出来事に困惑と納得出来ない思いを抱えてランジュを捜すも、その行方はまったく掴めない。
……そもそも、ランジュのことは正直みんなよくわかっていなかった。同好会側はもちろん、部の人間でさえ、ランジュと会っていたのはほとんど部の中でだけだったのだ。
一同はランジュを捜す傍ら、唯一彼女をよく知る人物である栞子に話を聞いてみる。
そうして、ランジュの今までと、その真の性格を知ることとなる。
#center(){&color(#ff4500){よーするにさ、&br()今回も、ランジュはただ友達と遊びたかっただけなんだ。&br()愛さん、やっとしっくりきた}&br()&br()&color(royalblue){私は、少なくとも友達になれたと思ってたわ。&br()でも、ひと言もなく部を解散させていなくなるなんて!&br()ランジュは、私たちのこと友達だと思ってなかったの?}}
ランジュの真意を知った一同はこれまで真に彼女と分かり合うことができていなかったことを痛感、改めて呼び止めようと動く。
その頃、ランジュは虹ヶ咲学園を去る前に、一度だけライブを開催することを決める。
最後に「特別」なランジュを見せて、すべてをそこに置いていくために。
彼女の歌に込められた「声」を、同好会の全員がひしと感じていた。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){(ランジュのステージ、目に焼き付けてる?)&br()(ニジガクに来て、大正解だと思った。&br()こんなに楽しい毎日初めてだったの)&br()(だって、お友達になれると思ってたから。&br()合同イベントとか合宿とか、ずっとワクワクしてた)&br()(でもこれでおしまい。ランジュの全部をここに置いていくわ)&br()&br()(お友達が欲しかったの!&br()ずっとずっと、一緒に頑張りあえるお友達!)&br()(誰も諦めないで、みんなで高め合うのよ!&br()そんな毎日が欲しかったの!)&br()&br()&font(16px,b){(ねえ、ランジュと遊んでよ!本気で遊んで!!)}}}
その「声」こそが、ここまでランジュが見せてきたすべてだった。
どこまでも追いかけてきて、一緒に、本気で高め合える。そんな友達が欲しい。
だから全力でぶつかって、本気でやってきた。
……だが、ランジュの心は折れてしまった。
ここにも、ランジュの居場所はなかった。
ニジガクのみんなでさえ、栞子でさえ、ランジュの「お友達」にはなってくれない───
───ランジュが香港に帰る、というニュースは、栞子から同好会全員に、そして学園中にも広まった。
先日のライブで、ランジュの真意を悟ったばかりだ。それに、同好会は……特に「部」にいた愛や果林たちは、ランジュとは友達になれていると思っていた。
それにニジガクのみんなにだって、ランジュはすっかり受け入れられていた。ランジュの居場所は、もう出来ていたのだ。本人が気付いていないだけ。
それを伝えられないまま、お別れにはさせない。
そのために必要なものは───
#center(){&color(#a9a89a,#000000){なら、ボクが作る……ランジュが望んでいたもの}}
立ち上がったミアが思い出していたのは、愛と果林がユニットを組むのを見た時のランジュの表情。
DiverDivaは、「お互いが競い、高め合う」ユニット。そのコンセプトは、ランジュの理想そのものと言える。
例えば、そんなユニットにランジュを参加させて、それにピッタリな曲を作れば……。
#center(){&color(#a9a89a,#000000){……あのさ、これはボクのわがままだけど、お願いがあるんだ&br()この曲は、ランジュと栞子とボクで歌いたい}}
ミアは虹ヶ咲につれてこられた時、スクールアイドルのことを知らなかった。
つまらないローカルな文化に付き合わされてると感じていて、活動にも消極的だった。
そのスクールアイドルに救われた今、ミアはそのことを後悔していたのだ。
#center(){&color(#a9a89a,#000000){ボクは始まりを無駄にした。だから、もう一度ちゃんと始めたい&br()ランジュが選んだメンバーに、ちゃんとなりたいんだ}}
……果たして、できた曲は自信作だった。
だが、その曲をランジュに送り付けた時、帰国の決意を固めていたランジュは、その日程を早めて既に飛行機に搭乗していた。
しかし、生憎の天気で機はなかなか出発しない。まるで一刻も早く帰りたいランジュの袖を掴んでいるかのようだ。
ここでのことは、早く忘れてしまいたい。
だから、すべてを置いてきた。
……そうだ。ミアから送られてきたこの曲も、ここで聴いて、置いていこう。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){…………&br()&br()この曲……&br()&br()もう1回……&br()&br()もう1回よ……&br()&br()……っ……なによ……なんなのよこの曲は……&br()ランジュにこんなものを聴かせてどうしたいの&br()&br()ランジュは帰るの……帰って元の生活に戻るのよ……&br()もうスクールアイドルはやめたの、&br()終わりなの……終わりって決めたのに……&br()&br()ひどいわ、こんな曲聴かせるなんて……&br()ランジュがずっと欲しかった世界じゃない……&br()&br()……&br()……ミアと栞子が見えるみたいね&br()それに、果林、愛、同好会のみんなも……&br()&br()この曲、歌いたいわ。ランジュも歌いたい&br()&br()&br()戻っても、いいのかな……&br()&br()ううん、戻らなきゃ&br()これはミアと栞子からの挑戦状だわ&br()なら、正面から行くわよ!}}
**テレビアニメ
#center(){&font(18px,#F5E2DB,#d70035,b){スクールアイドル・鐘嵐珠のデビューステージよ!&br()伝説の初まりを、心に刻みなさい!}}
-#1・『新しいトキメキ』
1期のスクールアイドルフェスティバルを動画で観たことをきっかけに、二学期が始まって程なくミアを引き連れ来日し虹ヶ咲に転入。虹ヶ咲のオープンキャンパスの日に学園を訪れる。
よほど同好会に会いたがっていたようで、歩夢の姿を見かけるや否や&color(#F5E2DB,#d70035){「アナタ歩夢ね!会いたかったわー!!」}と開口一番に熱烈な突撃ハグを敢行し、傍にいた侑や栞子を驚かせた。
侑のことは知らなかった様子で、最初は「フェスの時にはいなかった新人アイドル」なのかと見ていた。
その後彼女がスクールアイドルとしては活動していないことを知ると、そのあり方には怪訝そうな表情を見せる。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ファンがアイドルを支える……ね}}
その後、第2回SIFの告知動画を流す……はずが予想外のトラブルに見舞われる同好会の面々を前にすると……
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){無問題ラ。任せなさい}}
自身も出演するつもりのスクールアイドルフェスティバルにケチをつけさせはしない、と颯爽と現れたランジュは、時間を稼ぐべくミアを呼んでゲリラライブを敢行。
その圧倒的なパフォーマンスで同好会のファン達を釘付けにし、時間稼ぎも成功する。
告知映像は、ランジュの活躍によって元々の予定以上にセンセーショナルなお披露目となったのだった。
……だがその後、すっかりランジュも入部するものと思って歓迎した同好会の面々を前に、&color(#F5E2DB,#d70035){「アナタ達とは、考え方が違うみたいだから」}と入部はしないことを表明する。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){アタシは誰よりも、みんなを夢中にさせるスクールアイドルになりたい。&br()アイドルがファンに夢を与えるのは、素晴らしいことよ。&br()&br()……でも、与えるだけでいい&br()誰かに支えられなきゃパフォーマンスもできないアイドルなんて情けないわ。&br()&br()スクールアイドルフェスティバルには、「鐘嵐珠」個人として申し込んでおく&br()この同好会では、アタシの夢は叶いそうもない。&br()だから、一人でやってみせる}}
それは間違いなく、同好会への宣戦布告。
それだけでなく、ランジュは先ほどから侑に対し抱いていた疑問を、改めて真正面からぶつけるのだった。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……もう一度訊くわ、侑。&br()アナタはどうして同好会にいるの?}}
侑の夢はスクールアイドルになることではない。
ならば、その夢を真剣に追い求めるべき。そして、そのためにいるべき場所は&ruby(ここ){同好会}ではないはずだ、と。
だが、侑はその言葉を受け止めつつも真っ向から返答した。
#center(){&color(#3dcd32,#000000){……確かに、ランジュちゃんは凄いよ。&br()ライブでも言葉でも、あんなに堂々と自分を表現できて。&br()……でも、やりたいことをやりたいって気持ちだったら、私だって負けてないつもり!&br()……今はまだ、ぜんぜんだけどね。私だって私のやり方で、この同好会で、夢を叶えたいって思ってる}&br()&br()&color(#000000,#ff99a8){それは私たちも一緒だよ}&br()&color(#ff69b4,#d3d3d3){みんな、自分がやりたいことをやるためにここにいる}}
侑の言葉に頷く仲間たちを見たランジュは不敵に笑うと、改めて同好会に宣戦布告する。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){アタシはアタシの正しさを、スクールアイドルフェスティバルまでに証明してみせるわ。&br()スクールアイドルフェスティバルで一番注目を集めるのは、このアタシよ!&br()そこでお互いのパフォーマンスをぶつけ合いましょ。&br()拜拜!}}
嵐のように現れた超新星スクールアイドル。
彼女が巻き起こした旋風は、同好会に新たな風を呼び込むこととなる。
-#9・『The sky I can't reach』
ランジュが巻き起こした新たな風は、同好会に大きな変化をもたらした。
QU4RTZから始まった、同好会でのユニット活動。
QU4RTZはバラバラな4人の色が重なるハーモニーを。
DiverDivaは同じステージで競い合い、高め合う『仲間でライバル』を。
A・ZU・NAは三つの物語をひとつに繋ぎ合わせた、テーマパークのような世界を。
そして……第2回SIFの最終幕を飾った、侑のピアノと全員の声が彩るステージ。
ソロだけではなし得ない景色。
ランジュ1人では決して到達できない場所に同好会が辿り着いてしまったことを悟ったランジュは、ここでできることは全てやりきったと確信。
虹ヶ咲学園に……同好会に別れを告げ、1人香港に帰る決意を固めてしまう。
だが、ビジネスパートナーとして連れてきた相棒はそれを許さなかった。
彼女は当初、「ランジュにはまだ歌ってもらわないと困る」からランジュを引き留めた。
しかし、璃奈の言葉で「本当の夢」に気付かされた彼女は、自分とランジュが似た者同士であることにも気付く。
そうして、改めてランジュに問いかける。
#center(){&color(#a9a89a,#000000){ショウ・ランジュが、それでいいのか?&br()ボクは、ずっと思ってたよ。ショウ・ランジュほどパーフェクトなヤツはいないって。&br()歌もパフォーマンスもプライドも、嫌味なくらい全部!&br()そんなヤツが本当の夢には手も伸ばさず諦めて帰ろうとするなんて、らしくないだろ!}}
そう言ってミアが持ってきた曲は、ミア自身のための曲───『stars we chase』。
&color(#a9a89a,#000000){「ボクの歌を、ボク自身の声で歌いたい」}。ずっと諦めていた、本当の夢を手にするために作った曲だ。
その背中を押してくれた、11人の仲間達と共に、1人の相棒へ。
#center(){&color(#a9a89a,#000000){キミは、どうする?}}
栞子も、ランジュに手を差し伸べる。
#center(){&color(#000000,#38b48b){……ランジュ。私は、あなたと一緒にスクールアイドルをやりたい。&br()私と一緒にステージに───}}
だが。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……ムリよ!&br()ムリなのよ。アタシは、誰とも一緒にいられないの!}}
仲良くなりたいのに、どうしても上手くいかない。今までずっと友達でいてくれたのは栞子だけ。
わからないのだ。他人と上手く接する方法が。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){だったら、もう一人でいようって……&br()───ここに来たのも、ソロアイドルならできると思ったから。&br()相手の気持ちがわからなくても、認めさせることはできる、って。}&br()&br()&color(#a9a89a,#000000){───なあ、その腑抜けた目で、周りをよく見てみろよ&br()ここにいるみんなが、誰のために来たと思ってるんだ?&br()&br()過去にとらわれたままじゃ、今目の前にいる人の気持ちを、踏みにじることになるんだぞ?&br()&br()……ランジュ。ボクとキミは似ているよ。&br()ずっと過去に囚われ、夢に手を伸ばさずに来た。&br()でもここは、今までの場所とは違う}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){もう一度、ここから始めませんか。&br()私たち、もっと仲良くなれる気がするんです&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){栞子……。いいの……?}&br()&br()&color(color(#000000,#38b48b){…うん}&br()&br()&color(#a9a89a,#000000){ボクたちはもうビジネスパートナーじゃない。&br()これからよろしく、ライバルさん}&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){……まだデビューもしてないのに、アタシに張り合うなんて!}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){ランジュ。ミアさん。&br()これから、一緒に頑張りましょう!}&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){ええ。でも、その……&br()ライバルでも、友達になれる?}&br()&br()&color(#a9a89a,#000000){……ふっ、今更!}&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){もう。うるさいわよ、ミア!}}}
友達のように───いや、まさしく「友達」として───3人で軽口を叩きあった後、改めてランジュの憧れた世界に問いかける。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……ねえ。今からでも、間に合う?}}
10人は笑顔で頷いて───
#center(){&color(#3dcd32,#000000){もちろん!&br()ようこそ、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会へ!}}
*人間関係
誰に対しても対等に接し、先輩・後輩問わず敬語・敬称ともにほとんど使わない。
ランジュが友達に向ける感情表現はとにかく&bold(){熱烈}の一語で、好意は隠すことなく全身で表現するタイプ。
同好会みんなのことが大好きであり、好きな相手であればどんなことでも全肯定して褒める傾向がある。
&bold(){メシマズの代名詞である[[せつ菜>優木せつ菜]]の手料理も美味しくないと知りながら積極的に口にし、表面上だけでも&color(#F5E2DB,#d70035){「オ、オイシイ…ワ…ヨ……」}と言いながら完食しようとする}あたり筋金入りである。
一方、自分にも出来る(と、少なくともランジュ本人は思っている)物事で自分以上に誰かが褒められている場面を見ると、[[「なによう、ランジュだってそのくらい!」と対抗心をむき出しにする>中須かすみ]]ことも。
自分の考えだけで突っ走ってしまう悪癖こそ同好会に加入してからも相変わらずではあるものの、同好会側もランジュの人となりを把握しているために「乗せつつ受け流す」という応対が取れることも多く、上手いこと手綱を引かれている格好である。
一応ランジュもその性格がこれまでの失敗の原因であることは自覚するようになったため、栞子などに指摘されれば大人しく引き下がれるようにも成長している。
-「あなた」
#center(){ちょっと変わってるけどいい子だよね、ランジュさん}
当初ランジュは同好会のスクールアイドルだけを見ていたために彼女の存在価値を認めておらず、「あなた」が担っていた役割は部に呼んだスタッフで事足りると考えていた。
が、同好会の面々からの慕われようから、ランジュが自覚していたかはさておき意識している存在ではあった模様。
その後、合同合宿でその人となりを見ることになり、徐々にランジュも「あなた」との距離を縮めてゆくことになる。
次第に「あなた」とも仲良くなりたいと思うようになっていったようで、練習ノートを真似してつけてみるなど同好会のやり方を取り入れたりもしている。
同好会加入後には以下のようにかつての評価を一変させるまでになり、また自身のこれまでの行動についても直々に謝罪している。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ランジュもアナタを認めているわ&br()&br()アナタがいなかったら&br()スクールアイドルフェスティバルはなかった&br()そしたらランジュもここにはいなかった。&br()それって考えたくないことよ。&br()ランジュがここに来ることもなければ、みんなとも出会えてなかっんだから}}
-[[&bold(){&color(black){高咲}&color(green){侑}}>高咲侑]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){あなたはアタシが思っていた以上にすごかったわ!!}}
当初はその存在意義に疑問を持っていた点こそ「あなた」と同じだが、アニメ版では&bold(){「自らの夢はスクールアイドルにはないのに、スクールアイドルの部活にいる」}ことを矛盾と感じた点が大きな理由となっている。
が、侑にもスクールアイドルを通して「やりたいこと」がある、とランジュからの挑戦に受けて立つ返答を返したことで、ランジュからの評価も&bold(){「ライバルの代表」}とでも言うべき存在へと認められた様子。
その侑もまたランジュも想像出来なかった進化を果たすこととなり、そのことにランジュは当初こそ敗北感を覚えたものの、そんな自分も仲間として受け入れて貰えたことで「頼もしい協力者」へとポジションが移り変わってゆく。
同好会に加入後は同じ2年生ということもあって一緒に過ごすことが増えている様子で、また侑の夢も心から応援している。
-[[&font(#ff99a8,b){上原歩夢}>上原歩夢]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ん〜、歩夢ってば、&br()ほんと目が離せなくて応援したくなっちゃうわ〜}}
メンバーカラーが同じピンク系統で2年生、幼なじみがいる……と、意外と共通点の多い2人。
しかしそれ以外は好対照と言えるほど真逆な相手でもあり、派手好きでみんなの中心にいたがるランジュと、落ち着いていて傍に寄り添うタイプの歩夢といったようにそのあり方も大きく異なる。
スクールアイドルとしての方向性も、その磨き上げた身体能力を活かした圧倒的なパフォーマンスで魅せるランジュに対し、歩夢は歌もダンスも「圧倒的」でこそないものの、そこに込めた「まごころ」で包み込むようなステージを披露する……とやはり真逆。
だがランジュも舞台裏では誰より努力する人間であり、その点に置いては歩夢にも通じるものはある。
このように共通点も真逆な特徴も多い2人ではあるが、2人の仲は良好。
歩夢がその優しく控えめな性格からランジュに振り回されてしまう……と思いきや、意外にも「合わせつつも流されない」対応ができるため上手く手綱を引ける存在でもある。
-[[&font(#000000,#ffff7f,b){中須かすみ}>中須かすみ]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){かすみのかわいさはとびっきりね!&br()胸がキュンキュンしちゃう!}}
「仲間」を何より重要視するかすみにとって、当初のランジュのやり方は到底認められるものではなく、そのため特にスクスタでは彼女からの印象は最悪と言ってよかった。
アニメ版でも同好会を見下すような発言や侑の存在意義を疑うような言動をされたために、やっぱり良い印象ではなかった。
しかしいずれの媒体においても、その後徐々にランジュの人となりを見て考えを改めることとなり、ランジュが同好会に受け入れられる頃にはかすみも過去のわだかまりを解き、仲間として接している。
2人は案外似た者同士であり、2人とも前に出て目立ちたがる性格のため何かと張り合う光景が見られる。些細なことで張り合う2人をよそに、その外で粛々と話が進められることも多い。
が、それはお互いをライバルとして認めていることの現れでもあり、特にアニメ版ではこのことが垣間見える演出も取られている。
-[[&font(#000000,#87cefa,b){桜坂しずく}>桜坂しずく【再作成】]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){しずくは一瞬で自分の世界を作る表現力。&br()曲のなかにお芝居が生きているのよね}}
スクスタ・アニメともにランジュの存在が成長に大きく関わった人物。
ランジュはしずくの持つ魅力として、演劇部で鍛えた声や「曲の中で物語の世界を作り、観客を引き込む」表現力を挙げている。
ある日果林がしずくの舞台に出たという話を聞いたランジュは、自分にだって、とばかりに『ロミオとジュリエット』を演じて見せるが……「役への理解」が求められる演劇だけは、ランジュの努力ではどうにもならないかもしれない……。
&color(#000000,#87cefa){うーん……&br()&br()ランジュさんは何を演じても&br()ランジュさんになっちゃうかも……}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){はい&br()ランジュに演技の適性はありません}
-[[&font(#ff4500,b){宮下愛}>宮下愛【再作成】]]
下記の果林ともども、スクスタにおける「スクールアイドル部」の仲間としての交流が印象深い相手。
ランジュが虹ヶ咲にやってきた際に同好会を勧誘した言葉に思うところはあったそうなのだが、それでも&color(#ff4500){「何も知らないまま全否定はしたくない」}という想いから、まずはランジュを知ろうと「体験入部」として部に入ることを決める。
愛としてはランジュのことは基本的に好意的に見ており、「超えるべきライバルにして一緒に頑張れる友達」と捉えていたのだが、ランジュの真意には気付く事ができず微妙にすれ違うこととなってしまった。
それでも彼女の人柄を誰より見ていたのは間違いなく、ランジュの本心を知ってからも「違いは拒絶じゃない」と(本人は知る由もないことだが)薫子の語った言葉の核心に迫る発言をしつつ、ランジュを救うために誰よりも熱意を燃やしていた。
-[[&bold(){&color(royalblue){朝香果林}}>朝香果林]]
#center(){&color(royalblue){手のかかる子供たち、って感じ}&br()&color(#a9a89a,#000000){たち……?それってもしかしてボクも入ってる?}&br()&color(#32cd32){うーん、ミアちゃんはランジュちゃんの妹、かな}&br()&color(#a9a89a,#000000){Dammit.&br()ボクのほうが学年は上だから、ランジュが妹だよ}}
愛と同様、ランジュの言葉には&color(royalblue){「同好会のこと、わかってない」}と思いつつも彼女の語る理想には共感する所もあって一緒にいることを選んだ。
果林自身ランジュの実力は誰より評価しており、彼女を「超えるべき目標」として誰よりもライバル視していたために、ランジュが「みんなとお友達になれなかった」からと虹ヶ咲を去ることを決めた際には、「自分たち部のメンバーですら仲間と見ていなかったのか」と憤慨していた。
その後ランジュが同好会に加入すると同時に学生寮にも越してきたため、寮生である果林とは一気に接点が増えることに。
上記のセリフは、寮生同士どう思っているかを尋ねられてのもの。
そのため寮生組の年長者としてランジュにあれこれと世話を焼くことも多く、「洋服を一瞬で畳めるコツ」などもを教えている。
#center(){&color(#32cd32){果林ちゃん、そんな上手に畳めるなら&br()自分の服もすぐしまえばいいのに……}&br()&color(royalblue){こ、これからは、やるわよ!}}
そんな一方、果林本人の生活能力が残念なために&bold(){逆に朝起こしてもらうなどのお世話をしてもらう}羽目にもなっているのだが。
早くも「大人っぽいお姉さん」のキャライメージが瓦解してしまった果林さんの明日はどっちだ。
-[[&font(#7058a3,b){近江彼方}>近江彼方【再作成】]]
アグレッシブなランジュとマイペースな彼方という組み合わせではあるが、彼方がのんびり屋さんであることを知っているからか意外にもランジュが振り回そうとすること自体が少ない。
同時にお互いが相手に尽くしたがるタイプでもあるため、形は違えどそれぞれ相手を気遣う様子もたびたび見られる。
彼方はランジュが肉ばかり食べて偏食気味になっていないかと気にしており、食生活を支えたいとフードデザイン専攻らしい考えを持っている様子。
他方、ランジュは彼方のすやすや生活をもっと充実させたいと、日本に来てからのお気に入りであるそば殻の枕を勧めた……が、&bold(){彼方はそんなことよりランジュの膝枕の方が気になっていた。}
-[[&font(#ea5532,b){優木せつ菜}>優木せつ菜【再作成】]]
同好会の中でも特にスクールアイドルとしての実力を高く評価されている者同士。
しかし、同じ実力者であってもその性質は大きく異なるとも評されている。
具体的には、ランジュは誰よりも厳しい努力を重ねた末に身につけたパフォーマンスを武器としているのに対し、せつ菜は努力もそうだがそれ以上の「天賦の才」によるものが大きい。
お互いも方向性は違えど好敵手同士であると認識し合っており、愛考案の対抗イベントではランジュの勝利となったものの2人とも機会があれば再戦をと考えている。
スクールアイドルとしての方向性こそ上記のようにやや異なるものの、一方でせつ菜の熱い性格や猪突猛進でやや暴走癖の節もある一面などはランジュと通じるものもある。
よって&bold(){混ぜるな危険}な2人でもある。
と同時に、&bold(){せつ菜の手料理被害者の会筆頭格}でもあるのがランジュ。
ランジュもせっかくせつ菜が作ってくれたものを残したくはないと頑張って完食しようとしてしまうため、&bold(){ダメージを受けた量も回数もトップクラスに多い}。
これでも「完食できないのはランジュの胃腸のせい」とせつ菜を一切責めないのはランジュらしいといえばらしいのだが……。
-[[&font(#32cd32,b){エマ・ヴェルデ}>エマ・ヴェルデ]]
#center(){&color(#32cd32){ふふっ、ランジュちゃんって本当に覚えるのが早いよ。&br()わたしが教えることがなくなっちゃう}}
媒体によって関係性の変化がかなり大きい相手。
元々ランジュの掲げるスタイルが協調性を重んじるエマとは合わなかったこともあり、スクスタでは当初明確に苦手意識や拒否感を持たれてしまっていた。
かすみと並び、「部」に対して最も強硬に反発していたメンバーである。
しかしランジュと同好会との距離が縮まるにつれてランジュが思っていたような人物ではないことにも気付きはじめ、そしてその真意を知ったことでそれまでのわだかまりを解いている。
アニメ版では、スクールアイドルに憧れて単身留学してきたという共通点から強く興味を持っていた。
しかし、同好会には入らないと語るランジュの「理由」が、本心とは違うのではと違和感を抱く。
そしてランジュの「本音」を聞きたいと願う心が、同好会を、ひいてはランジュをも変えてゆくこととなる。
ランジュが同好会と寮にやって来てからは、&s(){例によって}ランジュのことも何かとお世話している。
しかしランジュはやり方さえわかればほとんどのことは自分でこなせるタイプの人間であるため、掃除などのやり方を教える程度で果林やミアほどには甘やかしてはいない様子。
むしろランジュが果林やミアの面倒を見たがっていることから、エマのお世話をお手伝いする形になってもいるようだ。
-[[&font(#ff69b4,#d3d3d3,b){天王寺璃奈}>天王寺璃奈]]
#center(){&color(#ff69b4,#d3d3d3){伝えたいのに伝わらないって、すごくつらい。&br()でも、間違って伝わるのも、つらいよね……}}
対人関係で失敗した過去のある璃奈にとって、友達を作りたくてもやり方が分からず上手くいかなかったランジュの過去は痛ましいほどに共感性のあるものだった。
そのため、栞子から聞いたランジュの過去には理解を示している。
アニメ版ではランジュと直接接点を得る機会こそ少なかったものの、夢を諦めかけたランジュを引き留めようとするミアの傍に寄り添ったことで、間接的にではあるがランジュを救うことにも繋がっている。
-[[&font(#000000,#38b48b,b){三船栞子}>三船栞子【再作成】]]
#center(){&color(#000000,#38b48b){そういうところは、私たち少し似ているんですよね。&br()私も強引なことをしていましたから……}}
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){栞子だけよ、アタシと友達になってくれた人は…}}
幼馴染であり、ランジュにとっては真に彼女を理解してくれる唯一無二の存在であった。
とはいえ、ずっとランジュと一緒にいたということはずっとランジュに振り回され続けてきたということでもあり、それゆえか&color(#000000,#38b48b){「自己中心的で、強引で、人の神経を逆なでする天才」}と容赦ない評価を下している。
この通り栞子がランジュに対してとる対応は他のメンバーに向けるそれよりも幾分か辛辣。
が、同時にランジュはただ純粋にみんなに喜んでほしくてやっている、ということも誰より理解しており、ランジュに救われて欲しいと願う気持ちは本物である。
そんなランジュをずっと傍で見続けてきたからこそ、スクスタでは「ランジュが心からの笑顔でいてくれるなら、私だけは側にいよう」と考えスクールアイドル部を設立した彼女の隣にいることを選んだ。
だが、暴走するランジュを引き止めることも、同好会とランジュとの架け橋となることも叶わず、ただ板挟みにされて右往左往するだけであった自分を激しく悔いていた。
アニメ版でも普段素っ気ない対応を見せる一方で心では誰より彼女を気にかけていることは変わらず、物語終盤で徐々に曇っていくランジュの様子には誰よりも気を揉んでいた。
-[[&font(#a9a89a,#000000,b){ミア・テイラー}>ミア・テイラー【再作成】]]
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){ミア、お友達が手伝えないときだってあるのよ。&br()そういう時のためにひとりでできなきゃ}&br()&color(#a9a89a,#000000){うわ、ランジュには言われたくなーい……}&br()&color(#F5E2DB,#d70035){なによう!ランジュが教えてあげるってば!}}
ランジュに一番振り回され、かつランジュに一番人生を変えられたと言っても過言でない存在。
ランジュが虹ヶ咲でスクールアイドルを始めるにあたって連れてきた『プロ』の中でも「とっておき」として声を掛けたのがミア。
……が、ランジュとミアはそれまで親交がなかったどころか&bold(){そもそも初対面}であり、ミアをスカウトした際のやり方もやはりというか強引なもの。
とはいえミアもランジュの歌声には可能性を感じていたため、渋々ではありつつも「自分の歌を広める手段」としてランジュを使うことを選び、2人は「ビジネスパートナー」として手を取ることとなる。
ランジュの性格には辟易とさせられながらも、そのパフォーマンスだけは文句なしにパーフェクトだったためなんだかんだ協力を続けていた。
SIFでの思い出は&color(#a9a89a,#000000){「暗記できるくらい聞かされた」}とのことで、ミアにとっては興味のない話を延々聞かされ付き合わされたこともあって内心うんざりしていたのは本人も語っていた通り。
そのため当初は活動にもあまり乗り気でなかったが、後に璃奈という「救い」を得たことでその考えを改めることとなる。
また、お互いに&bold(){本当は叶えたい夢があるのに、その夢は叶わないと勝手に決めつけ諦めていた}という点は同じであり、アニメ版では2人が”似た者同士”であることにミアが気づいたことが大きな転機となった。
元々裏方だったため体力に課題があるミアのことを考えてか、個人練習の時間ができると「秘密の特訓」に連れて行くこともあるようで、そのおかげもあってか徐々にスタミナが付いて居る模様。
……もちろん本人はかなりしんどい思いをしているのだが、ミア自身も体力問題は認めていることもあって悪くは思っていない。
ランジュ曰く&color(#F5E2DB,#d70035){「ランジュはミアのギリギリを見極める目を持ってるんだから」}とのことで、一応彼女なりに配慮したメニューを考えてはいる様子。&s(){本当に……?}
-&font(#ea5506,#333631,b){三船薫子}
#center(){&color(#ea5506,#333631){「特別」って言葉の本当の意味、&br()あなたが思ってるものとは違うんじゃない?&br()だって、&br()あなたはここに「特別」を見つけたから来たんでしょう……?}}
栞子の姉ということでもちろん面識があり、ランジュのよき相談役&s(){にして2人揃って栞子の悩みの種}。
ランジュの暴走に対し大人の視点から咎められる数少ない人物であり、合同合宿ではランジュを小突いて叱った事も。
また栞子と同じくランジュの過去をずっと見てきたようで、ランジュのことを人一倍心配してもいる。
*ソロ楽曲
**全体の傾向
ランジュの持ち曲における最大の特徴は、なんと言っても&bold(){日・英・中トリリンガルの歌詞}だろう。
それも曲中でごく自然に3言語が入り交じる構成をしており、中国出身という個性を前面に押し出している。
これは作曲の方面においても言えることであり、ランジュの曲は派手好きな性格を反映してか&s(){「治安の悪い」と言われがちな}強烈なビートを重視したEDMが主体だが、そのメロディにはどこかエスニックなエッセンスもよく盛り込まれている。
余談にはなるが、ニジガク最後発のメンバーゆえ元々の持ち曲が比較的少ないこともあって、ニジガクメンバーで唯一アニメ放映時点で存在していた持ち曲がすべて劇中で披露されている。
**ソロ楽曲一覧
***▶Queendom
作詞・作曲:BEATNINE
所属ユニットであるR3BIRTHの1stシングル『MONSTER GIRLS』に収録。
スクスタメインストーリー20章挿入歌。
中国の伝統舞踊を思わせるようなメロディでありながら、ダンスにはどこか日本舞踊的な要素も見受けられる、不思議な魅力を放つナンバー。
スクールアイドル同好会という「今までの固定観念」を打ち壊し、これからランジュが創る新境地へと見る者を誘う……そんなランジュの心意気を表現した、新章の幕開けを告げる一曲である。
スクスタでは当初、メインストーリーでのみ視聴できるMV限定の楽曲として公開され、編成も専用衣装を着たランジュで固定という異色のスタイルを取っていた。
その後ランジュがプレイアブル化を果たすと共に通常ライブのラインナップに加えられることとなるのだが、この際にステージ演出にアップデートが加えられメインストーリーのものよりも豪華になっている((なお、これは21章で公開されたミアの楽曲『I’'m Still…』も同様))。
アニメでは8話、第2回SIFの虹ヶ咲会場にて披露。
流しそうめん同好会監修のスライダー「ニジガク号」のゴールと同時にランジュのステージが始まる手筈になっていたが、スライダーが途中で止まるトラブルが発生。
しかし、そんな状況をものともせず、ランジュは堂々とアカペラで歌い始める。
その後ニジガク号も無事にゴールし、どうにか予定通りにステージ演出も再開。
「孤高のスクールアイドル、ここにあり」と内外に見せつけた瞬間であった。
***▶&ruby(イェミンジュ){夜明珠}
作詞・作曲:BEATNINE
4thアルバム『L!L!L!(Love the Life we Live)』収録。
「みんなで過ごすことがすっごく楽しい、ずっと仲良しでいて、ってことを伝えたい」と、「あなた」に新曲をオーダーしていたランジュ。
そんな彼女が寮生たちと相変わらずフリーダムな毎日を送っている様子を見ていた「あなた」が、「ランジュという『在り方』」にスポットを当てて制作した曲。
自らを「誰もが手を伸ばすが、誰も届かない宝石」に例え、誰も彼もを魅了するランジュを表現した、妖しげなビートが蠱惑的な魅力を放つ1曲。
『Queendom』から引き続き中国語を織り交ぜたトリリンガルの歌詞を持ち味としているが、中国語パートが比較的聞き取りやすかった前作から一転、&bold(){中国語によるラップパート}が取り入れられている。
3つの言語が複雑に入り交じるランジュならではの歌声は必聴。
テレビアニメでは、2期最終話のファーストライブにてトップバッターを務めた。
次に控えるかすみとの交代時に交わしたハイタッチが印象深い。
タイトルの「夜明珠」のうち「明珠」は日本語で真珠を指す。
夜に輝く宝石をランジュに準えた楽曲のテーマ通りのタイトルと言えるが、同時に「ナイトパール」というとダリアの1品種のことでもある。
赤紫のグラデーションと半球状に広がる花弁が印象的な花で、こちらもランジュにピッタリ似合う花となっているのは偶然か、あるいは。
***▶5201314
作詞・作曲:チバニャン
5thアルバム『Fly with You!!』収録。
この秋、「ラブソングカーニバル」への出演依頼を受けることになった同好会。
参加に当たり、各々でラブソングを制作することになった。
恋愛を理解しているか正直疑わしいランジュだが、本人は&s(){いつものように}&color(#F5E2DB,#d70035){「無問題ラ!」}と自信満々。
&color(#F5E2DB,#d70035){「ランジュが好きって思ったら、それがすべてなの!そういうものよ!」}と、やはりというか恋愛観までランジュらしさは全くぶれていなかった……。
5thアルバムに収録された各楽曲は「ラブソング」という共通テーマを軸に、新たな切り口から各々の個性を見出した曲が多く並ぶ。
が、ランジュの場合は……誕生エピソードからも予想がつく通り、&bold(){いつものランジュ}であった。
とりあえず一言突っ込ませてもらうとすれば、&bold(){こんなに治安の悪いラブソングがあるか。}
とはいえ、「いつもの」ランジュソロの文法に則っているだけあってその強烈なサウンドは健在であり、アルバムのコンセプト上「ブチアゲ曲」が少ない中でせつ菜の『チェリーボム』とはまた違った方向でその需要を満たしている。
ニジガクで「治安の悪い曲」といえば……と言うべきか、楽曲提供は『繚乱!ビクトリーロード』でお馴染みチバニャン氏。
氏の強みである強烈なビートとランジュの得意とする中国語ラップの相性は抜群で、「ランジュらしさ」を前面に出しつつより洗練されたものとなっている。
発表された際はその&bold(){暗号みたいな曲名}に仰天したというファンも多かった。
これは中華圏のスラングであり、この数字を中国語読みすると「&ruby(あなたを一生愛してる){我爱你一生一世}」の発音に非常に近くなることから来た言葉合わせ。実際、曲のラストにはこの言葉も入っている。
ポケベル遊びみたいなもの、と言えば世代の方には&s(){ダメージ-1000points}通じるだろうか。
ただ、法元氏がこの楽曲を話題に出す際は日本語読みで「ごーにーぜろいちさんいちよん」と読んでいたことから、曲名の読みとしては日本語読みで合っている模様。
***▶Eutopia
作詞:Ayaka Miyake
作曲:Luna・角野寿和
テレビアニメ2期挿入歌シングル第4弾『Eutopia / EMOTION / stars we chase』収録。
第1話『新しいトキメキ』挿入歌。
同好会に、そして同好会のファン達に「鐘嵐珠のデビュー」を鮮烈に印象付けるべくゲリラライブで披露した一曲。
キレの鋭いシンセリフが印象的なEDMで、これがデビューとは思えないほどのハイクオリティなパフォーマンスを誇るランジュの実力をこれでもかと表現している。
ランジュの威風堂々とした姿勢は歌詞にも現れており、特に中国語部分の&color(#F5E2DB,#d70035){「&ruby(私の世界へようこそ){欢迎来到我的天地 }」}、&color(#F5E2DB,#d70035){「&ruby(アタシったら完璧ね!){我就是那么完美}」}、&color(#F5E2DB,#d70035){「&ruby(地球はアタシを中心に回ってる){这地球就是绕着我转}」}と、ともすればナルシストキャラとしてギャグ的に捉えられかねないほど自信に満ちた心境が綴られている。
それでいて文句のつけようがなくカッコいいのは、まさしくランジュが「特別」であるゆえか。
曲名の読みは「ユートピア」。一般には「utopia」の綴りの方が馴染み深いと思われるが、こちらもれっきとした英単語である。
意味も同じ「理想郷」ではあるのだが、utopiaが「夢想・空想」に近い、夢物語のような意味合いを持つのに対し、eutopiaは「(比較的)実現可能性の高い・現実的な」理想郷というニュアンスを持っている。
すなわち、ランジュは自らがスクールアイドルの頂点に立つ理想像を&bold(){確固たるビジョンを持って描いている、いつか実現する世界}と捉えていることが曲名から読み取れる。
己に絶対の自信を持ち、その自信に違わぬ高い実力を持つランジュ。その人となりが一語に凝縮されたタイトルである。
***▶PHOENIX
作詞:Ayaka Miyake
作曲:Luna・角野寿和
『えいがさき』第1章主題歌ミニアルバム『どこにいても君は君』収録。
『映画ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 完結編 第1章』挿入曲
第1章メンバーのトリを飾る、歩夢と同じステージで披露した一曲。
直前に歩夢が披露した『Stellar Stream』共々、お互いの「これまでとこれから」を強く意識づけさせる一曲となっている。
*余談
***ランジュとスクスタ
以下、非常にネガティブ&デリケートな話題になるが、鐘嵐珠というキャラクターを語る上で避けては通れない話題のため、ここに折りたたみ表示で記載する。
#openclose(show=▽「スクスタ20章騒動」のお話){
スクスタにてランジュが登場した当初、彼女に対する評価にはかなり厳しい意見も多数見られた。
というのも、元々スクスタのシナリオ上、ランジュは明確な敵キャラクターとして描かれていた。
これは創作上の技法のひとつであり、新キャラクターを最初「強大な敵」として描き、徐々にその掘り下げを行いつつ主人公勢力と和解する伏線を張ることで、最終的に味方として受け入れられる流れをドラマチックに演出する……という狙いがあったものと見受けられる。
栞子も同様の効果を狙っていたと思われ、やはり最初は敵として登場していた。
だが、20章ではやりすぎた……というより、「魅力的な敵キャラクター」として見せるには不味い描き方をしてしまった。
結果、彼女やメインストーリー2nd seasonのキーパーソンとなったキャラクター、ひいてはスクスタそのものに対する批判がプレイヤーから噴出し、&bold(){&color(black,red){シリーズのファンコミュニティ全体に波及する大炎上となってしまった。}}
中でもランジュは「劇中の騒動を起こした張本人」というポジションであったために、元々ヘイトを受ける役割を持たされていたこともあって各種のしわ寄せを一身に受けることとなり、[[想定以上のヘイトを集める>イオク・クジャン]][[存在となってしまう。>天津垓/仮面ライダーサウザー]]
これが、後に&bold(){「スクスタ20章炎上問題」}などの名で呼ばれることになる騒動である。
一連の経緯や何が批判点とされたのかについては、騒動当時に外部サイトで様々に議論・解説がなされたため詳細はそちらに譲るが、
根本的な原因となったのは&bold(){ランジュに同好会を「部」に誘うために無理矢理併合させるような手段を取らせたことで、ランジュ率いる「スクールアイドル部」が「ライバル」ではなく&color(red){「権力を盾にしたイジメ集団」}と見なされてしまった}こと。
中でも「活動監視委員」を配置して同好会の活動を妨害させる、というやり方は特に槍玉に上げられた。
これによって、後に判明する「同好会と友達になりたいが故の行動だったが、やり方が不器用すぎただけ」というランジュの真相も説得力に欠けるものとなってしまい、フォローしきれなくなってしまった印象は否めない。
こうした状況から、当時の『虹ヶ咲』の展開そのものにまで少なくない影響を与える騒ぎとなった((炎上時期がアニメ2期の制作時期と重なっていたため、2期のシナリオにはこの件を念頭に置いたと思しきものも多い。))が、
ランジュの正式加入に前後して彼女の純粋な一面や可愛い側面が描かれるようになったことや、今までにない魅力を持ったソロ曲の数々、そしてアニメ2期での描写が概ね好評だったことなどにより他のメンバーに勝るとも劣らない人気を獲得。
それらによって、徐々に彼女に対する批判は沈静化していった。
一連の騒動が概ね終息した2025年現在、騒動の発端であるスクスタ版ランジュやメインストーリー2nd seasonに対する評価も固まりつつあり、&bold(){「ランジュ達もまた脚本の被害者」}とする意見が多くを占めている。
とはいえ、本件が『虹ヶ咲』という作品に残した爪痕は大きく、これがきっかけでシリーズから離れてしまったというファンも多い他、スクスタが運営会社移管の末に[[サービス終了]]という末路を辿ったことについては「本件でユーザ離れが進行したのが要因のひとつでは」という説もまことしやかに囁かれている。
彼女の名誉を守るために言っておくが、当時よりランジュのファンだったというプレイヤーも少なくはなかったことは留意しておくべきだろう。
またアニメから入ったファンが多いこともあり、現在ではランジュも既存メンバーに並ぶ人気を確立しているのは上述した通りである。
「当時の事情込みでランジュを好きだ」と言うファンもいれば、「スクスタを知らない・アニメ版のランジュなら好き」というファンもいる。
そのため今なお非常にデリケートな話題であることは間違いなく、スクスタ20章の話題を不用意に持ち出すのは控えた方がいいだろう。
&bold(){&color(#F54738){ましてや、キャラクターや声優に対する誹謗中傷は絶対に控えるべきである。個々の好き嫌いはあれど、最低限のTPOはわきまえよう。}}
}
***中華系スクールアイドル
後に『スーパースター!!』にて登場した[[Liella!]]のスクールアイドル・[[唐可可]]とは、香港と上海という出身地の違いこそあれど同じ中国(中華圏)出身のスクールアイドルという共通点があり、それぞれのキャストも法元氏は中国人の母を持つ関係で・可可役のLiyuu氏はネイティブであることから中国語が堪能である。
そのため、シリーズの枠を超えて2人で中国向けのコラボ生放送を行ったこともある他、法元氏は『スーパースター!!』の音響協力としても参加しているなど、『スーパースター!!』とは浅からぬ縁がある。
ちなみに、嵐珠と可可とを比べてみると、嵐珠は日本人の考える「古典的な中国人」の要素が多く詰め込まれているのに対して、可可にはそうした要素は比較的少なく、「今どきの中国にいそうな高校生」に近いキャラ付けがされている。
#center(){&color(#F5E2DB,#d70035){……あら?アナタ、追記・修正をしているのね?&br()きゃあっ!すごいじゃない!&br()ランジュも手伝ってあげるわ!無問題ラ、完璧な項目にしてあげる!}&br()&br()&color(#000000,#38b48b){駄目ですよランジュ。&br()人には人のやり方というものがあるんですから&br()&br()&color(#F5E2DB,#d70035){なによう、わかってるわよ……}}}
#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\無問題ラ!/
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}
#include(テンプレ3)
&font(#000,#FA0,20,u){/!\}&bold()&sizex(5){&bold(){前述した通り、かつてこのキャラクターはその所業をめぐり、ネットやSNS、ファンコミュニティにて大規模な炎上が発生していた時期があります}}
&sizex(5){&bold(){キャラクターや作品に対しての誹謗中傷等を行った場合、IP規制・コメント欄の撤去等の措置がされる可能性がありますのでご了承下さい}}
#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- せつ菜政権だったらランジュの乱にも普通にストップかかっただろうから来たタイミングが悪かった -- 名無しさん (2025-02-15 22:55:24)
- スクールアイドルが大好きで一生懸命頑張れる。人との距離感を測るのが苦手で友だち作りが下手な彼女が本当に好き。 -- 名無しさん (2025-02-16 20:38:02)
- 本当にアニメに救われたキャラ筆頭だと思うわ、中の人のほーみんさん5thライブのMCでランジュを好きって言ってもらえる人がいるなんて思わなかったまで言ってたし… -- 名無しさん (2025-02-17 08:19:47)
- 臭い物に蓋をせずにちゃんと炎上の件も書くのは素晴らしい -- 名無しさん (2025-03-18 23:58:48)
- 虹学が続々再作成されてるけどなんで? -- 名無しさん (2025-03-19 23:46:17)
- ↑項目冒頭の台詞欄が「繚乱ビクトリーロード」の歌詞をそのまま引用してて一時凍結されたから再作成された -- 名無しさん (2025-05-04 18:12:24)
- 艱難汝を玉にす。嵐のような才能を振りまくお騒がせガール。 -- 名無しさん (2025-05-15 21:06:04)
- 仮説にすぎないけど、『どうせ離れていくなら、孤高を貫いていたほうがいい』と割り切ったのがアニメランジュってことなんだろうか? -- 名無しさん (2025-05-17 12:34:38)
- 申し訳ないのですが、「ライバル」と「敵」とではニュアンスが変わってきてしまい、件の項で伝えたい事が伝わらなくなってしまいます。「敵キャラ」という表現そのものはキャラを貶めるものではないとも考えておりますので、差し戻させて頂きました。 -- 名無しさん (2025-07-27 14:55:17)
- あと、「原因はわかってたけど(だから「相手の気持ちがわからなかった」って言ってた?)どうしたらいいのかわからなかった」のがアニメランジュ、「そもそも原因がわからなかった」のがスクスタランジュ、ってのもあるかな? -- 名無しさん (2025-08-07 13:19:29)
#comment()
#areaedit(end)
}