オーギュストロダン(競走馬)

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オーギュストロダン(競走馬) - (2025/07/30 (水) 17:36:08) の1つ前との変更点

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&font(#6495ED){登録日}:2025/07/29 Tue 14:43:27 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 ? 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- &bold(){&ruby(オーギュストロダン){Auguste Rodin}}はアイルランドの元[[競走馬>サラブレッド]]。 目次 #contents *【データ】 生年月日:2020年1月26日 父:[[ディープインパクト>ディープインパクト(競走馬)]] 母:ロードデンドロン 母父:Galileo 調教師:エイダン・オブライエン 主戦騎手:ライアン・ムーア 馬主:M.テイバーD.スミスJ.マグニア夫人&ヴェスM.テイバーD.スミスJ.マグニア夫人&ヴェス 生産者:Coolmore 産地:アイルランド **主な勝ち鞍 2022年:チャンピオンズJS(G2),フューチュリティT(G1) 2023年:&bold(){英ダービー(G1)},愛ダービー(G1),愛チャンピオンS(G1),BCターフ(G1) 2024年:プリンスオブウェールズS(G1) *【概要】 2020年1月26日生まれの黒鹿毛の牡馬。 父ディープインパクトは『英雄』の二つ名を持つ無敗の三冠馬。種牡馬としても三冠牝馬[[ジェンティルドンナ>ジェンティルドンナ(競走馬)]]や無敗の三冠馬[[コントレイル>コントレイル(競走馬)]]などの名馬を輩出したが、骨折により17歳という若さで安楽死に。ディープインパクトの&ruby(ラストクロップ){最終世代}は全世界で僅か&bold(){12頭}だけであり、オーギュストロダンはそのうちの一頭である。 母ロードデンドロンもG1・三勝、G1二着3回という成績を残し、かの世界最強牝馬&bold(){エネイブル}と鎬を削り合った名牝である。 母父ガリレオは無敗で英ダービー・愛ダービー・KGVI&QESを制し、&s(){オブライエンの悪癖}BCクラシックを除いて全て連対となったスーパーホース。「父ディープインパクト・母父ガリレオ」という血統で活躍した馬として、英2000ギニーやレーシングポストTを制したサクソンウォリアーや、欧州オークス三冠を達成したが僅か4歳という若さでこの世を去ったスノーフォールなどが存在する。 名前の由来はフランスの代表的な彫刻家、フランソワ=オーギュスト=ルネ・ロダンから。日本では『考える人』の製作者として有名である。 *【現役時代】 2022年6月1日にアイルランドの未勝利戦芝1400mでデビュー。 デビュー戦こそ2着で落とすものの、次走で勝ち上がると、厩舎の主戦騎手のRムーアを背に[[イギリス]]のチャンピオンズジュベナイルステークス、フューチュリティトロフィーで連勝。ディープインパクトに全世代産駒でのGⅠ勝利を齎した。 欧州2歳の頂点の座を掴んだ勢いそのままにイギリス2000ギニーへ出走するも、ここは22馬身差という大差で敗北。単勝2.6倍という1番人気を背負った中での大敗は、この馬の能力が疑問視される要因としては十分だった。 しかし、このレースは適性距離外のマイル上に重馬場に脚を取られていたことなど、明らかに悪条件が重なった結果でもあった((もっとも、マイルGⅠのフューチュリティトロフィーを既に不良馬場で勝っていたため、中距離が向いているという部分はともかくとして、マイルと馬場が適性外だったという話にメディアが疑問を持ったことに関しては無理もないだろう。))。 そのため、オブライエン調教師も「自厩舎のダービー最有力馬であることに変わりはない」と前向きなコメントを残していた。 そして、巻き返しを図ってダービーへ出走。 ダービーではスタート直後からコーナーまでは中段で構え、直線では&bold(){ブービー人気の}キングオブスティールが抜け出し、後続を突き放す中で、オーギュストロダンだけが、それを一頭しぶとく追走。 2頭で後続をドンドン突き放しながら、最後はキングオブスティールの抜け足が鈍ったところを入線前に1/2馬身差し切って優勝。ディープインパクトはこの勝利をもって&bold(){産駒全世代のクラシック制覇を成し遂げた}。 ディープインパクト産駒のダービー馬もこれで9頭目(日本ダービー馬7頭+上記スタディオブマン)となるのだが、&bold(){最終世代に残された十数頭の中から、240年以上の歴史を持つ[[イギリス]]の本家ダービーを制する馬が誕生することとなった}。 続けてアイリッシュ(愛)ダービーに出走、前走から人気を取り戻し1番人気に支持され番手でレースを進め最後は僚馬を競り落とし愛ダービー制覇、Rムーアにとっても愛ダービーは初制覇だった。 この勢いでキングジョージ6世&クイーンエリザベスSに出走するも出走が決まったのがギリギリでドタバタした影響やコースの坂の影響もあってか馬があまりやる気を見せず結果1番人気だったものの大敗となった。 大敗したものの既にGⅠ3勝という実績もありアイリッシュチャンピオンSでは変わらず1番人気に支持され、前年覇者ルクセンブルグを抑え見事GⅠ4勝。 そして引退説も囁かれる中BCターフの出走で初の欧州外への遠征が決まり、実績と3歳馬による斤量有利もあり1番人気に推された。 道中は途中ダートを横切る必要があるサンタアニタ競馬場のコースに嫌がりつつも番手で競馬を進め、同じレースに出走したディープ産駒の[[シャフリヤール>シャフリヤール(競走馬)]]騎乗のクリスチャンが内ラチから外に出したのに対しムーアはずっと内ラチで開くのを待ち続け、開いた瞬間に内ラチから猛追し見事1着で5勝目を挙げた。 シーズンオフには&bold(){アイルランド年度代表馬}に選出された(障害競走が盛んなアイルランドにおいて平地馬が年度代表に輝くのは実に5年振り)。 BCターフ引退レースという説もあったが、何と陣営は現役続行を表明((ただし、クールモアのスタッドブックには2025年から繋養される予定である旨が記されており、4歳の終わりには引退すると思われる。))。始動戦としてドバイシーマクラシックの参戦を予定している。ドバイシーマクラシックには同じディープインパクト産駒のシャフリヤールや[[三冠牝馬]][[リバティアイランド>リバティアイランド(競走馬)]]といった日本の強豪も参加を表明しており、彼らとの激突が期待されていた。 予定通り出走が実現しJRAの馬券販売ではリバティアイランドに次ぐ2番人気に支持された…がレース直後から後方で走る気を見せず結果12着の最下位に終わった。 レース後馬体診断が行われるも異状はなく、2度目の大敗にはファンどころか陣営も頭を抱えたのは言うまでもない。レーシングポストも彼の事を「ジキルとハイドのようだ」と形容せずにはいられなかった。 &s(){一方でやる気次第でピンパーはっきりしている独自の癖馬で新たなファンを獲得したのも言うまでもない} その大敗の後にもかかわらず1番人気に支持されたタタソールズGCでは、この年GⅢ・GⅡと連勝してきた2023年イギリスダービー3着馬ホワイトバーチに3馬身差ちぎられての2着となった。だが彼自身も3着馬を8馬身離していたためか、オブライエン師も「負けたものの良い手ごたえはあった」と前向きであった。 そしてプリンスオブウェールズSへ。開催地は、あの126馬身 3/4差負けの記憶が生々しいキングジョージ6世&クイーンエリザベスSと同じアスコット競馬場。しかしこの日の彼は去年と違った。 これまで後方待機の指示を出すことが多かったオブラエン調教師に対して「ハイペースが得意なオーギュストロダンに後方待機をさせた場合、スローペースで対処できない」という理由で作戦変更を進言したムーア騎手が好位でレースを進め、残り400mあたりで先頭に立ち、伏兵ザラケム、ハットトリックの血を引くオリゾンドレらの追撃をものともせず3/4馬身差で快勝。これで[[コントレイル>コントレイル(競走馬)]]を抜いてディープインパクト産駒の牡馬では最多となるGⅠ6勝目を飾った。更には、オブライエン師のGⅠ400勝目のメモリアルな勝利となった。&s(){バケモノすぎやしません?} なお、レース後オブラエン調教師はこれまで後方待機を多く指示していたことが誤りだったことを認めており、実際ドバイSCの惨敗もそれが原因だったことから、今後は作戦に幅を持たせたレース運びが可能になると思われる。 次走は因縁のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSに出走予定。また、オブライエン師が「ライアンが乗りたいと言っている」と、ジャパンカップ参戦を示唆((4歳はじめはBCクラシックを秋の目標にしていたが、同厩舎のシティオブトロイの方が血統的にBCへの適性が期待できることや、オーギュストロダンはジャパンカップの賞金ボーナス対象となるGⅠを既に勝利していることも重なり、かなり出走への現実味が増してきている。))。 キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでは、直線で伸びを欠いて5着に敗れ、一旦プランが白紙になるものの、その後のメディアインタビューで、オフライン調教師は愛チャンピオンステークスを次走に添え、その後ジャパンカップに出走する予定を再度明言した。 愛チャンピオンSではやや後方からレースを進め、最後に脚を伸ばすもエコノミクスの2着。しかし、手応えを掴んだ陣営は予定通りジャパンカップに向かうことを明言。それに加え、&bold(){ジャパンカップがオーギュストロダンのラストランになることも発表された}。 実は、2024年版のクールモアのスタッドブックには2025年から繋養される予定である旨が記されており、4歳の終わりには引退する事自体は既定路線だったのだが、日本競馬の英雄のラストクロップにして欧州競馬の頂点に君臨するこの馬が、最後の最後に父の故郷へ凱旋することとなった。 ジャパンカップではスローペースの中を中団から追走するという、ハイペースが得意なこの馬にとっては苦しいレースになり、最終直線で伸びきれず8着と振るわなかった。 それでも、レース後におこなわれた引退セレモニーには、1万5000人のファンたちが集まり、彼の最後の勇姿を見届けた。セレモニー内で主戦騎手のライアン・ムーアは&bold(){「私が跨った馬の中で一番強かった。」}と最大の賛辞を送っている。彼の産駒が日本の競馬場を駆ける日がやってくることを願ってやまない。 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - *1と*2にもう少し説明が欲しいなぁ。勝利したGIとか。 -- 名無しさん (2025-07-29 19:45:29) - ガンダムにこんな名前の奴いなかったっけ -- 名無しさん (2025-07-30 01:31:22) - ↑オウギュスト・ギダンだったか -- 名無しさん (2025-07-30 01:49:27) - 19世紀のフランスの彫刻家「フランソワ・オーギュスト・ルネ・ロダン」が恐らく由来。ロダンと聞くとガルーラのNNの印象が強いかもな… -- 名無しさん (2025-07-30 01:52:57) #comment() #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2025/07/29 Tue 14:43:27 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 ? 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- &bold(){&ruby(オーギュストロダン){Auguste Rodin}}はアイルランドの元[[競走馬>サラブレッド]]。 目次 #contents *【データ】 生年月日:2020年1月26日 父:[[ディープインパクト>ディープインパクト(競走馬)]] 母:ロードデンドロン 母父:Galileo 調教師:エイダン・オブライエン 主戦騎手:ライアン・ムーア 馬主:M.テイバーD.スミスJ.マグニア夫人&ヴェスM.テイバーD.スミスJ.マグニア夫人&ヴェス 生産者:Coolmore 産地:アイルランド **主な勝ち鞍 2022年:チャンピオンズJS(G2),フューチュリティT(G1) 2023年:&bold(){英ダービー(G1)},愛ダービー(G1),愛チャンピオンS(G1),BCターフ(G1) 2024年:プリンスオブウェールズS(G1) *【概要】 2020年1月26日生まれの黒鹿毛の牡馬。 父ディープインパクトは『英雄』の二つ名を持つ無敗の三冠馬。種牡馬としても三冠牝馬[[ジェンティルドンナ>ジェンティルドンナ(競走馬)]]や無敗の三冠馬[[コントレイル>コントレイル(競走馬)]]などの名馬を輩出したが、骨折により17歳という若さで安楽死に。ディープインパクトの&ruby(ラストクロップ){最終世代}は全世界で僅か&bold(){12頭}だけであり、オーギュストロダンはそのうちの一頭である。 母ロードデンドロンもG1・三勝、G1二着3回という成績を残し、かの世界最強牝馬&bold(){エネイブル}と鎬を削り合った名牝である。 母父ガリレオは無敗で英ダービー・愛ダービー・KGVI&QESを制し、&s(){オブライエンの悪癖}BCクラシックを除いて全て連対となったスーパーホース。「父ディープインパクト・母父ガリレオ」という血統で活躍した馬として、英2000ギニーやレーシングポストTを制したサクソンウォリアーや、欧州オークス三冠を達成したが僅か4歳という若さでこの世を去ったスノーフォールなどが存在する。 名前の由来はフランスの代表的な彫刻家、フランソワ=オーギュスト=ルネ・ロダンから。日本では『考える人』の製作者として有名である。 *【現役時代】 Coolmoreお抱えの名伯楽、エイダン・オブライエン厩舎に入厩。 2022年6月1日にアイルランドの未勝利戦芝1400mでデビュー。 デビュー戦こそ2着で落とすものの、次走で勝ち上がると、厩舎の主戦騎手のRムーアを背に[[イギリス]]のチャンピオンズジュベナイルステークス、フューチュリティトロフィーで連勝。ディープインパクトに全世代産駒でのGⅠ勝利を齎した。 欧州2歳の頂点の座を掴んだ勢いそのままにイギリス2000ギニーへ出走するも、ここは22馬身差という大差で敗北。単勝2.6倍という1番人気を背負った中での大敗は、この馬の能力が疑問視される要因としては十分だった。 しかし、このレースは適性距離外のマイル上に重馬場に脚を取られていたことなど、明らかに悪条件が重なった結果でもあった((もっとも、マイルGⅠのフューチュリティトロフィーを既に不良馬場で勝っていたため、中距離が向いているという部分はともかくとして、マイルと馬場が適性外だったという話にメディアが疑問を持ったことに関しては無理もないだろう。))。 そのため、オブライエン調教師も「自厩舎のダービー最有力馬であることに変わりはない」と前向きなコメントを残していた。 そして、巻き返しを図ってダービーへ出走。 ダービーではスタート直後からコーナーまでは中段で構え、直線では&bold(){ブービー人気の}キングオブスティールが抜け出し、後続を突き放す中で、オーギュストロダンだけが、それを一頭しぶとく追走。 2頭で後続をドンドン突き放しながら、最後はキングオブスティールの抜け足が鈍ったところを入線前に1/2馬身差し切って優勝。ディープインパクトはこの勝利をもって&bold(){産駒全世代のクラシック制覇を成し遂げた}。 ディープインパクト産駒のダービー馬もこれで9頭目(日本ダービー馬7頭+上記スタディオブマン)となるのだが、&bold(){最終世代に残された十数頭の中から、240年以上の歴史を持つ[[イギリス]]の本家ダービーを制する馬が誕生することとなった}。 続けてアイリッシュ(愛)ダービーに出走、前走から人気を取り戻し1番人気に支持され番手でレースを進め最後は僚馬を競り落とし愛ダービー制覇、Rムーアにとっても愛ダービーは初制覇だった。 この勢いでキングジョージ6世&クイーンエリザベスSに出走するも出走が決まったのがギリギリでドタバタした影響やコースの坂の影響もあってか馬があまりやる気を見せず結果1番人気だったものの大敗となった。 大敗したものの既にGⅠ3勝という実績もありアイリッシュチャンピオンSでは変わらず1番人気に支持され、前年覇者ルクセンブルグを抑え見事GⅠ4勝。 そして引退説も囁かれる中BCターフの出走で初の欧州外への遠征が決まり、実績と3歳馬による斤量有利もあり1番人気に推された。 道中は途中ダートを横切る必要があるサンタアニタ競馬場のコースに嫌がりつつも番手で競馬を進め、同じレースに出走したディープ産駒の[[シャフリヤール>シャフリヤール(競走馬)]]騎乗のクリスチャンが内ラチから外に出したのに対しムーアはずっと内ラチで開くのを待ち続け、開いた瞬間に内ラチから猛追し見事1着で5勝目を挙げた。 シーズンオフには&bold(){アイルランド年度代表馬}に選出された(障害競走が盛んなアイルランドにおいて平地馬が年度代表に輝くのは実に5年振り)。 BCターフ引退レースという説もあったが、何と陣営は現役続行を表明((ただし、クールモアのスタッドブックには2025年から繋養される予定である旨が記されており、4歳の終わりには引退すると思われる。))。始動戦としてドバイシーマクラシックの参戦を予定している。ドバイシーマクラシックには同じディープインパクト産駒のシャフリヤールや[[三冠牝馬]][[リバティアイランド>リバティアイランド(競走馬)]]といった日本の強豪も参加を表明しており、彼らとの激突が期待されていた。 予定通り出走が実現しJRAの馬券販売ではリバティアイランドに次ぐ2番人気に支持された…がレース直後から後方で走る気を見せず結果12着の最下位に終わった。 レース後馬体診断が行われるも異状はなく、2度目の大敗にはファンどころか陣営も頭を抱えたのは言うまでもない。レーシングポストも彼の事を「ジキルとハイドのようだ」と形容せずにはいられなかった。 &s(){一方でやる気次第でピンパーはっきりしている独自の癖馬で新たなファンを獲得したのも言うまでもない} その大敗の後にもかかわらず1番人気に支持されたタタソールズGCでは、この年GⅢ・GⅡと連勝してきた2023年イギリスダービー3着馬ホワイトバーチに3馬身差ちぎられての2着となった。だが彼自身も3着馬を8馬身離していたためか、オブライエン師も「負けたものの良い手ごたえはあった」と前向きであった。 そしてプリンスオブウェールズSへ。開催地は、あの126馬身 3/4差負けの記憶が生々しいキングジョージ6世&クイーンエリザベスSと同じアスコット競馬場。しかしこの日の彼は去年と違った。 これまで後方待機の指示を出すことが多かったオブラエン調教師に対して「ハイペースが得意なオーギュストロダンに後方待機をさせた場合、スローペースで対処できない」という理由で作戦変更を進言したムーア騎手が好位でレースを進め、残り400mあたりで先頭に立ち、伏兵ザラケム、ハットトリックの血を引くオリゾンドレらの追撃をものともせず3/4馬身差で快勝。これで[[コントレイル>コントレイル(競走馬)]]を抜いてディープインパクト産駒の牡馬では最多となるGⅠ6勝目を飾った。更には、オブライエン師のGⅠ400勝目のメモリアルな勝利となった。&s(){バケモノすぎやしません?} なお、レース後オブラエン調教師はこれまで後方待機を多く指示していたことが誤りだったことを認めており、実際ドバイSCの惨敗もそれが原因だったことから、今後は作戦に幅を持たせたレース運びが可能になると思われる。 次走は因縁のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSに出走予定。また、オブライエン師が「ライアンが乗りたいと言っている」と、ジャパンカップ参戦を示唆((4歳はじめはBCクラシックを秋の目標にしていたが、同厩舎のシティオブトロイの方が血統的にBCへの適性が期待できることや、オーギュストロダンはジャパンカップの賞金ボーナス対象となるGⅠを既に勝利していることも重なり、かなり出走への現実味が増してきている。))。 キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでは、直線で伸びを欠いて5着に敗れ、一旦プランが白紙になるものの、その後のメディアインタビューで、オフライン調教師は愛チャンピオンステークスを次走に添え、その後ジャパンカップに出走する予定を再度明言した。 愛チャンピオンSではやや後方からレースを進め、最後に脚を伸ばすもエコノミクスの2着。しかし、手応えを掴んだ陣営は予定通りジャパンカップに向かうことを明言。それに加え、&bold(){ジャパンカップがオーギュストロダンのラストランになることも発表された}。 実は、2024年版のクールモアのスタッドブックには2025年から繋養される予定である旨が記されており、4歳の終わりには引退する事自体は既定路線だったのだが、日本競馬の英雄のラストクロップにして欧州競馬の頂点に君臨するこの馬が、最後の最後に父の故郷へ凱旋することとなった。 ジャパンカップではスローペースの中を中団から追走するという、ハイペースが得意なこの馬にとっては苦しいレースになり、最終直線で伸びきれず8着と振るわなかった。 それでも、レース後におこなわれた引退セレモニーには、1万5000人のファンたちが集まり、彼の最後の勇姿を見届けた。セレモニー内で主戦騎手のライアン・ムーアは&bold(){「私が跨った馬の中で一番強かった。」}と最大の賛辞を送っている。彼の産駒が日本の競馬場を駆ける日がやってくることを願ってやまない。 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - *1と*2にもう少し説明が欲しいなぁ。勝利したGIとか。 -- 名無しさん (2025-07-29 19:45:29) - ガンダムにこんな名前の奴いなかったっけ -- 名無しさん (2025-07-30 01:31:22) - ↑オウギュスト・ギダンだったか -- 名無しさん (2025-07-30 01:49:27) - 19世紀のフランスの彫刻家「フランソワ・オーギュスト・ルネ・ロダン」が恐らく由来。ロダンと聞くとガルーラのNNの印象が強いかもな… -- 名無しさん (2025-07-30 01:52:57) #comment() #areaedit(end) }

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