ファウスト(古典)

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&font(#6495ED){登録日}:2009/06/11(木) 19:29:05 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- ゲーテやマーロウにより、世界中に知れ渡る事になった伝説とそれをもとにする作品。 本項では、元ネタの伝説とゲーテの戯曲『ファウスト』について解説する。 元ネタ 15世紀から16世紀のヨーロッパに、ドクトル・ファウストと呼ばれる人物が二人居た。 一人はヨハンネス、ヴェネツィアで悪魔と契約し空を飛ぼうとしたが、墜落し死亡。 もう一人はゲオルグで、[[錬金術]]の実験中、爆発事故死。 結局の所、同一人物では?とされる二人だが、いつしかドイツ等の娯楽本の主人公に使われるようになる。 そして、途中から[[悪魔]][[メフィストヘレス>メフィストフェレス(悪魔)]]が加えて書かれてるようになり、 ゲーテ等の作品に見られる博士ファウストと、悪魔メフィストの二人組が完成したのであった。 戯曲『ファウスト』 『ファウスト』は、ドイツの文人ゲーテが一生を掛けた作品であり二部構成の戯曲である。 原作は、全文が韻文で書かれており、第一部が1808年に発表され、第二部が1833年に発表された。 制作には、友人でありこれまた文人のシラーが大きく関わっていたらしい。 [[あらすじ]] 序曲 悪魔メフィストは、主([[神]])と賭をする。 その賭は、ファウストを悪に引き込めるかというものであった。 第一部 学問を極めた理想主義者ファウストはメフィストと出会い、メフィストの見せる何かに対して、「お前は美しい」と言うまでメフィストを使役するという契約をする。 旅にでたファウストは、メフィストの助けにより、少女グレートヒェンと恋仲になる。 しかし、逢瀬の邪魔になるグレートヒェンの母や兄を殺してしまう。 メフィストに誘われ、ワルプルギス山で開かれる魔女の祭典「ワルプルギスの夜」に参加し、グレートヒェンの元に戻ったファウストだが、 そこには嬰児殺しの罪で処刑されるグレートヒェンが居た。 第二部 皇帝に仕えるようになった、ファウストは美そのものであるヘレネーとパリスを探し、古代ギリシャ(古代ワルプルギスの夜)の世界に旅立つ。 ヘレネーを探したファウストは、ヘレネーを守る者となり、一男をもうけるが結局その子供は死んでしまう。 現世に戻ったファウストは、皇帝を[[戦争]]に勝たせた報酬として、海沿いの土地を賜る。 [[ネタバレ]]注意 第一部 第一部で、グレートヒェンに恋をしたファウストだが、二人は40から50ほど、歳が違ったのではとされている。 理由として、ファウストの台詞「14歳なら淫行条令には触れまい」 と、ワルプルギスの夜でファウストが[[魔女]]の薬によって若返っている事があげられる。その、ワルプルギスの夜も下世話に言えば乱交パーティである。 ファウストは、いわば[[ロリコン>ロリータ・コンプレックス]]なのだ。 また、理想主義者とは言っても現在なら[[中2病>厨二病]]だろう。 第二部 美そのものであるヘレネーだが、小さい頃から誘拐をされていたらしい。 「小鹿のようにしなやかな肢体」や、「11歳いや9歳の頃から誘拐されていたらしい。」「余り物でも私は彼女が欲しい」等、 メフィストの助けを借りて皇帝や貴族の前に、美女ヘレネーと美男パリスの姿を表したときにも貴族達から、淫乱や非処女と言うように批評されている。 物語の最後として、海沿いの土地に建国しようとしたファウストだが、この国のコンセプト?は「住民は日々努力をし、全てを勝ち取ってゆく」であり、 ファウスト最大の主題とされる、「努力無しに手に入る物を私は信用しない」から来ている。 これは、聖書を訳そうとした時に「初めに行いありき」とした部分からも解る、ファウストの偉人たる所以であろう。 しかし、順調に進んだファウストも灰色の女「憂い」に目を潰され、 メフィストの手下の亡者たちがファウストの墓穴を掘る音を、住民たちが鋤や鍬を動かす音だと思いながら皮肉な死を迎える。 しかし、ファウストは「お前は美しい」と一度も言わなかったため、メフィストの契約は成功せず、グレートヒェンの祈りによって、救済されるのだった。 ちなみに、この時にファウストを迎えにきた天使(汚れを知らずに死んだ子供達)に対して、 メフィストは「もう一度顔を見せてくれ」「あの尻を見ていると胸が高鳴る」等と血迷った発言をしている。 ファウストに突っ込みつつも、神話や修辞等に造詣が深くなる事請け合いである。 ぜひ読んで欲しい 補足 ヘレネーは、スパルタ王の妃でありトロイア王子パリスが誘拐をした事により、トロイア戦争が勃発する。 長文&乱文失礼 加筆訂正よろしく #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,3) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - とりあえず、ファウストがグレートヒェンと再会できたのが嬉しい -- 名無しさん (2013-12-31 19:59:00) - メフィストフェレスもツッコミ役として面白い。大学生活の経験があるなら抱腹絶倒のネタ満載 -- 名無しさん (2013-12-31 20:03:06) - 実は神やファウストの使いっぱしりで終わったメフィストフェレスが一番哀れじゃないかと -- 名無しさん (2013-12-31 20:23:01) - 普通にクズですな。グレートヒェンがこいつを救済する展開は都合が良すぎ -- 名無しさん (2016-08-15 10:58:29) - フラウファウストの元ネタか、 -- 名無しさん (2016-08-15 13:49:51) - 女たらしの上に周囲に不幸をまき散らすタイプだから読んでて全く共感できないんだよな。 ゲーテ自身が女たらしだったからこういう主人公ばっか。 -- 名無しさん (2017-01-07 18:48:04) - ムルナウ監督の映画や手塚治虫の漫画版だと分量の関係でどうしても第一部をメインとして第二部的結末を力業でくっつけるという展開になりがちである。 -- 名無しさん (2020-12-01 10:25:13) - まんがで読破版は現代観点からの良い話に改変しまくりでワロタ。まあ原作参考にした創作としてなら良かったとは思うけど。 -- 名無しさん (2021-05-01 06:55:22) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2009/06/11(木) 19:29:05 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- ゲーテやマーロウにより、世界中に知れ渡る事になった伝説とそれをもとにする作品。 本項では、元ネタの伝説とゲーテの戯曲『ファウスト』について解説する。 元ネタ 15世紀から16世紀のヨーロッパに、ドクトル・ファウストと呼ばれる人物が二人居た。 一人はヨハンネス、ヴェネツィアで悪魔と契約し空を飛ぼうとしたが、墜落し死亡。 もう一人はゲオルグで、[[錬金術]]の実験中、爆発事故死。 結局の所、同一人物では?とされる二人だが、いつしかドイツ等の娯楽本の主人公に使われるようになる。 そして、途中から[[悪魔]][[メフィストヘレス>メフィストフェレス(悪魔)]]が加えて書かれてるようになり、 ゲーテ等の作品に見られる博士ファウストと、悪魔メフィストの二人組が完成したのであった。 戯曲『ファウスト』 『ファウスト』は、ドイツの文人ゲーテが一生を掛けた作品であり二部構成の戯曲である。 原作は、全文が韻文で書かれており、第一部が1808年に発表され、第二部が1833年に発表された。 制作には、友人でありこれまた文人のシラーが大きく関わっていたらしい。 [[あらすじ]] 序曲 悪魔メフィストは、主([[神]])と賭をする。 その賭は、ファウストを悪に引き込めるかというものであった。 第一部 学問を極めた理想主義者ファウストはメフィストと出会い、メフィストの見せる何かに対して、「お前は美しい」と言うまでメフィストを使役するという契約をする。 旅にでたファウストは、メフィストの助けにより、少女グレートヒェンと恋仲になる。 しかし、逢瀬の邪魔になるグレートヒェンの母や兄を殺してしまう。 メフィストに誘われ、ワルプルギス山で開かれる魔女の祭典「ワルプルギスの夜」に参加し、グレートヒェンの元に戻ったファウストだが、 そこには嬰児殺しの罪で処刑されるグレートヒェンが居た。 第二部 皇帝に仕えるようになった、ファウストは美そのものであるヘレネーとパリスを探し、古代ギリシャ(古代ワルプルギスの夜)の世界に旅立つ。 ヘレネーを探したファウストは、ヘレネーを守る者となり、一男をもうけるが結局その子供は死んでしまう。 現世に戻ったファウストは、皇帝を[[戦争]]に勝たせた報酬として、海沿いの土地を賜る。 [[ネタバレ]]注意 第一部 第一部で、グレートヒェンに恋をしたファウストだが、二人は40から50ほど、歳が違ったのではとされている。 理由として、ファウストの台詞「14歳なら淫行条令には触れまい」 と、ワルプルギスの夜でファウストが[[魔女]]の薬によって若返っている事があげられる。その、ワルプルギスの夜も下世話に言えば乱交パーティである。 ファウストは、いわば[[ロリコン>ロリータ・コンプレックス]]なのだ。 また、理想主義者とは言っても現在なら[[中2病>厨二病]]だろう。 第二部 美そのものであるヘレネーだが、小さい頃から誘拐をされていたらしい。 「小鹿のようにしなやかな肢体」や、「11歳いや9歳の頃から誘拐されていたらしい。」「余り物でも私は彼女が欲しい」等、 メフィストの助けを借りて皇帝や貴族の前に、美女ヘレネーと美男パリスの姿を表したときにも貴族達から、淫乱や[[非処女]]と言うように批評されている。 物語の最後として、海沿いの土地に建国しようとしたファウストだが、この国のコンセプト?は「住民は日々努力をし、全てを勝ち取ってゆく」であり、 ファウスト最大の主題とされる、「努力無しに手に入る物を私は信用しない」から来ている。 これは、聖書を訳そうとした時に「初めに行いありき」とした部分からも解る、ファウストの偉人たる所以であろう。 しかし、順調に進んだファウストも灰色の女「憂い」に目を潰され、 メフィストの手下の亡者たちがファウストの墓穴を掘る音を、住民たちが鋤や鍬を動かす音だと思いながら皮肉な死を迎える。 しかし、ファウストは「お前は美しい」と一度も言わなかったため、メフィストの契約は成功せず、グレートヒェンの祈りによって、救済されるのだった。 ちなみに、この時にファウストを迎えにきた天使(汚れを知らずに死んだ子供達)に対して、 メフィストは「もう一度顔を見せてくれ」「あの尻を見ていると胸が高鳴る」等と血迷った発言をしている。 ファウストに突っ込みつつも、神話や修辞等に造詣が深くなる事請け合いである。 ぜひ読んで欲しい 補足 ヘレネーは、スパルタ王の妃でありトロイア王子パリスが誘拐をした事により、トロイア戦争が勃発する。 長文&乱文失礼 加筆訂正よろしく #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,3) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - とりあえず、ファウストがグレートヒェンと再会できたのが嬉しい -- 名無しさん (2013-12-31 19:59:00) - メフィストフェレスもツッコミ役として面白い。大学生活の経験があるなら抱腹絶倒のネタ満載 -- 名無しさん (2013-12-31 20:03:06) - 実は神やファウストの使いっぱしりで終わったメフィストフェレスが一番哀れじゃないかと -- 名無しさん (2013-12-31 20:23:01) - 普通にクズですな。グレートヒェンがこいつを救済する展開は都合が良すぎ -- 名無しさん (2016-08-15 10:58:29) - フラウファウストの元ネタか、 -- 名無しさん (2016-08-15 13:49:51) - 女たらしの上に周囲に不幸をまき散らすタイプだから読んでて全く共感できないんだよな。 ゲーテ自身が女たらしだったからこういう主人公ばっか。 -- 名無しさん (2017-01-07 18:48:04) - ムルナウ監督の映画や手塚治虫の漫画版だと分量の関係でどうしても第一部をメインとして第二部的結末を力業でくっつけるという展開になりがちである。 -- 名無しさん (2020-12-01 10:25:13) - まんがで読破版は現代観点からの良い話に改変しまくりでワロタ。まあ原作参考にした創作としてなら良かったとは思うけど。 -- 名無しさん (2021-05-01 06:55:22) #comment #areaedit(end) }

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