カルディアのエウメネス

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&font(#6495ED){登録日}:2011/12/13(火) 21:10:43 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- カルディア出身とされるマケドニア王国の文官兼武官。 かのアレクサンドロス大王の父であるフィリッポス二世によって見出だされとされ書記官としてマケドニア王家に仕えた。 先王の没後、アレクサンドロスの代にも引き続き書記官として遠征に従軍していたが騎馬隊のひとつであるヘタイロイの指揮をとることもあったとの説もあり、 政治と武力の両方において非凡であったことがうかがえる。 また大王の没後の後継者戦争には王族に近い立場を選びディアドコイ唯一の外国人として参加した。 ■出自 カルディアのエウメネスはマケドニア人ではないためその出自は定かではない。 カルディアの有力者の血縁、またはフィリッポス二世の個人的な賓客の血縁者ではないかというのが定説である。 ただマケドニア人でなかったのは確かだったようで特に文官出身だったこともあり一部のマケドニア人の武官からは不人気であった。 ローマの歴史家の主な評価は「人種というハンデを抱えながら優れた才能を発揮し、大王の死後も王家を扶けた忠義者」と言ったところだろうか。 ■フィリッポス二世とアレクサンドロス大王との関係 マケドニア王国に召し抱えられたのはフィリッポス二世にその才覚を見出だされたからとされ、当初書記官として国政に携わった。 フィリッポス二世の没後、アレクサンドロス大王の遠征に筆頭書記官として従軍したとされている。 インド遠征の折りにはペルディッカス麾下の騎馬隊を率いたとされ、必然的にそれ以前にも武功を立てていたと推察されている。 王の友として遇されたエウメネスだが優秀な外国人であるがためにこのころから周りとの軋轢も見られたようだ。 中でもヘファイスティオンとは不仲だったらしく彼の没後は彼の死を悼む大王から言いがかりをつけられることもあったようだ。 ■後継者戦争でのエウメネス ペルディッカス寄りのエウメネスは非マケドニア人でありながらディアドコイ(後継者)の一人に数えられ親王家の立場を取った。 これは王家が、外国人であり後ろ楯のない嫌われ者エウメネスの唯一の拠り所であったことを示している。 後に歴史家は「最後の擁護者(エウメネス)がいなくなった途端、彼ら(他のディアドコイ)は本性を表した」と記し、彼の王家への忠節を裏付けている。 エウメネスはこの戦争においてたびたび裏切りや味方陣営の無能さで窮地に追いやられるが、その度に知恵と才覚で勢力を再興している。 だがその不幸属性は伊達ではなく、 ・味方の配下がエウメネス麾下に入ることを拒否。 ・策を弄し倒した将軍が人気ありすぎて他から総スカン。 ・部下が「この上司やだ」とか言い出す。 ・基本的に兵隊が言うこと聞かない。 ・援軍が敵軍に。 と、ご覧の有り様である。 挙げ句の果てに「剣で仕えた我々に対しエウメネスはペンで仕えた」とバカにされる始末。 ガビエネの戦いでアンティゴノスと痛めつけあった後、戦略的に不利ながらも奇襲を防ぐも家族や補給隊を人質に取られた部下により裏切られ、 アンティゴノスに引き渡された。 その最期は友人であったアンティゴノスに優秀なエウメネスが部下に取り立てられそうになったがエウメネス嫌いのアンティゴノスの部下に殺されたとも、 友人を殺すのは忍びないアンティゴノスは餓死させようとしたが待ちきれない部下によって殺されたとも諸説ある。 どちらにせよ、友を悼んだアンティゴノスは盛大な葬儀を行い遺骨は妻子に届けられたという。 ■エウメネスの人柄と交遊関係 エウメネスは外国人で市民やマケドニア人武官から嫌われているが書記官と武官を兼任していたので交遊関係は広く、 その内容を見てもなかなかの人物であったことがわかる。 むしろ外国人であるという先入観から毛嫌いされていたのではないだろうか。 戦術面においてはディアドコイの中では戦術家として名高いアンティゴノスに勝るとも劣らないと言われ歩兵よりも騎兵を多用する傾向にあったようだ。 ネオプトレモスを手ずから討ち取るなど本人の戦闘力もなかなかのものと言える。 ・主君との関係 フィリッポス二世、アレクサンドロス大王共に彼を重用していたことが示されている。 当時のギリシャ世界では書記は非常に重要な仕事で信頼できる人間にしか任されなかった。 ・王妃オリュンピアスとの関係 アレクサンドロス大王の母であるオリュンピアスは親王家であり同じ外国人であるエウメネスを頼ることがあった。 ・その他 アンティゴノス、ペウケスタス、レオンナトスなどと親交があり、他のディアドコイが彼と彼の力量を疎みはしても軽んじることがなかったことが示唆されている。 ■2次元でのエウメネス [[寄生獣]]で有名な岩明均のが現在アフタヌーンで連載している漫画「[[ヒストリエ>ヒストリエ(漫画)]]」の主人公。 長年暖めていた話らしく連載スピードは遅いがそれを補って余りあるクオリティである。興味のある人は是非に。 アニメ[[Fate/Zero>Fate/Zero]]、[[王の軍勢]]に彼らしき姿が確認できる。バルバロイらしく一人だけ黒髪で陰鬱な表情の彼である。 もっとも公式にエウメネスであると発表されたわけではなく[[サーヴァント>サーヴァント(Fate)]]化した[[ウェイバー>ウェイバー・ベルベット]]ではないかという声も。 ([[王の軍勢]]は生前の[[ライダー>ライダー(Zero)]]の軍団を顕現させる宝具である等、 他いくつかの理由からもその可能性はあまり高くはない) 追記、修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,9) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!! -- 名無しさん (2015-02-21 00:35:42) - マケドニア版石田三成ってところか -- 名無しさん (2015-08-05 20:13:54) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2011/12/13(火) 21:10:43 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- カルディア出身とされるマケドニア王国の文官兼武官。 かのアレクサンドロス大王の父であるフィリッポス二世によって見出だされとされ書記官としてマケドニア王家に仕えた。 先王の没後、アレクサンドロスの代にも引き続き書記官として遠征に従軍していたが騎馬隊のひとつであるヘタイロイの指揮をとることもあったとの説もあり、 政治と武力の両方において非凡であったことがうかがえる。 また大王の没後の後継者戦争には王族に近い立場を選びディアドコイ唯一の外国人として参加した。 ■出自 カルディアのエウメネスはマケドニア人ではないためその出自は定かではない。 カルディアの有力者の血縁、またはフィリッポス二世の個人的な賓客の血縁者ではないかというのが定説である。 ただマケドニア人でなかったのは確かだったようで特に文官出身だったこともあり一部のマケドニア人の武官からは不人気であった。 ローマの歴史家の主な評価は「人種というハンデを抱えながら優れた才能を発揮し、大王の死後も王家を扶けた忠義者」と言ったところだろうか。 ■フィリッポス二世とアレクサンドロス大王との関係 マケドニア王国に召し抱えられたのはフィリッポス二世にその才覚を見出だされたからとされ、当初書記官として国政に携わった。 フィリッポス二世の没後、アレクサンドロス大王の遠征に筆頭書記官として従軍したとされている。 インド遠征の折りにはペルディッカス麾下の騎馬隊を率いたとされ、必然的にそれ以前にも武功を立てていたと推察されている。 王の友として遇されたエウメネスだが優秀な外国人であるがためにこのころから周りとの軋轢も見られたようだ。 中でもヘファイスティオンとは不仲だったらしく彼の没後は彼の死を悼む大王から言いがかりをつけられることもあったようだ。 ■後継者戦争でのエウメネス ペルディッカス寄りのエウメネスは非マケドニア人でありながらディアドコイ(後継者)の一人に数えられ親王家の立場を取った。 これは王家が、外国人であり後ろ楯のない嫌われ者エウメネスの唯一の拠り所であったことを示している。 後に歴史家は「最後の擁護者(エウメネス)がいなくなった途端、彼ら(他のディアドコイ)は本性を表した」と記し、彼の王家への忠節を裏付けている。 エウメネスはこの戦争においてたびたび裏切りや味方陣営の無能さで窮地に追いやられるが、その度に知恵と才覚で勢力を再興している。 だがその不幸属性は伊達ではなく、 ・味方の配下がエウメネス麾下に入ることを拒否。 ・策を弄し倒した将軍が人気ありすぎて他から総スカン。 ・部下が「この上司やだ」とか言い出す。 ・基本的に兵隊が言うこと聞かない。 ・援軍が敵軍に。 と、ご覧の有り様である。 挙げ句の果てに「剣で仕えた我々に対しエウメネスはペンで仕えた」とバカにされる始末。 ガビエネの戦いでアンティゴノスと痛めつけあった後、戦略的に不利ながらも奇襲を防ぐも家族や補給隊を人質に取られた部下により裏切られ、 アンティゴノスに引き渡された。 その最期は友人であったアンティゴノスに優秀なエウメネスが部下に取り立てられそうになったがエウメネス嫌いのアンティゴノスの部下に殺されたとも、 友人を殺すのは忍びないアンティゴノスは餓死させようとしたが待ちきれない部下によって殺されたとも諸説ある。 どちらにせよ、友を悼んだアンティゴノスは盛大な葬儀を行い遺骨は妻子に届けられたという。 ■エウメネスの人柄と交遊関係 エウメネスは外国人で市民やマケドニア人武官から嫌われているが書記官と武官を兼任していたので交遊関係は広く、 その内容を見てもなかなかの人物であったことがわかる。 むしろ外国人であるという先入観から毛嫌いされていたのではないだろうか。 戦術面においてはディアドコイの中では戦術家として名高いアンティゴノスに勝るとも劣らないと言われ歩兵よりも騎兵を多用する傾向にあったようだ。 ネオプトレモスを手ずから討ち取るなど本人の戦闘力もなかなかのものと言える。 ・主君との関係 フィリッポス二世、アレクサンドロス大王共に彼を重用していたことが示されている。 当時のギリシャ世界では書記は非常に重要な仕事で信頼できる人間にしか任されなかった。 ・王妃オリュンピアスとの関係 アレクサンドロス大王の母であるオリュンピアスは親王家であり同じ外国人であるエウメネスを頼ることがあった。 ・その他 アンティゴノス、ペウケスタス、レオンナトスなどと親交があり、他のディアドコイが彼と彼の力量を疎みはしても軽んじることがなかったことが示唆されている。 ■2次元でのエウメネス [[寄生獣]]で有名な岩明均のが現在アフタヌーンで連載している漫画「[[ヒストリエ>ヒストリエ(漫画)]]」の主人公。 長年暖めていた話らしく連載スピードは遅いがそれを補って余りあるクオリティである。興味のある人は是非に。 アニメ[[Fate/Zero>Fate/Zero]]、[[王の軍勢]]に彼らしき姿が確認できる。バルバロイらしく一人だけ黒髪で陰鬱な表情の彼である。 もっとも公式にエウメネスであると発表されたわけではない。 ※[[サーヴァント>サーヴァント(Fate)]]化した[[ウェイバー>ウェイバー・ベルベット]]ではないかという声もあるが、王の軍勢は生前の[[ライダー>ライダー(Fate/Zero)]]の軍団を顕現させる宝具である等、 他いくつかの理由からもその可能性はあまり高くはない 追記、修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,9) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!! -- 名無しさん (2015-02-21 00:35:42) - マケドニア版石田三成ってところか -- 名無しさん (2015-08-05 20:13:54) #comment #areaedit(end) }

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