&font(#6495ED){登録日}:2009/08/23 Sun 16:39:11 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){21世紀が間近に迫る今なお、最新科学を以てしても&br()解明できない事件が確かに存在する。} #center(){1961年・ニューハンプシャー州での&br()異星人による夫婦誘拐事件。} #center(){1966年・ペンシルベニア州における&br()謎の人体自然発火現象。} #center(){1986年・アラスカ上空のUFO遭遇事件。} #center(){これらの事件は必死の捜査にもかかわらず&br()アメリカ連邦捜査局FBIに極秘ファイルとして&br()保存されたと言われる。} #center(){人はそれを、&bold(){Xファイル}と呼ぶ。} #center(){今夜の事件を真実と見るか、フィクションと見るか。&br()それは、あなた自身に委ねられている……。} #right(){(テレビ朝日版OPナレーション)} #center(){&bold(){&sizex(6){&color(white,black){THE TRUTH IS OUT THERE}}}} #center(){&bold(){&sizex(4){&color(white,black){ 真 実 は そ こ に あ る 。 }}}} Xファイルとは、[[アメリカ合衆国]]のテレビドラマである。 1993〜2002年まで9シーズン201話と2つの劇場版、リブート版のミニシリーズ2シーズンが制作された。 *【概要】 昨今流行っている捜査官が主人公の海外ドラマの先駆であり、その科学とオカルトの絶妙な比率が光る名作。 霊的なオカルトや[[超能力]]、[[宇宙人]]を広く肯定するモルダーに対し、これを冷静に既存科学で説明しようとするスカリーの対照的なコンビが、しかし徐々にお互いを信頼し合い、事件を解決へと導いていくのが一話完結(たまに続編や、共通のテーマを扱った作品もある)のストーリーの中で描かれている。 扱うテーマによって話の雰囲気ががらりと変わるのがこの作品の特徴であり魅力でもある。 突然変異を起こした生物や未知の病、超能力を扱った科学的な話もあれば、[[悪魔]]憑きや悪霊・霊魂にまつわるガチオカルトホラーな話もあり、国家・軍事機密に関わるハードボイルドな話もある。[[SF]]・オカルト方面だけでなく、異常犯罪者との対決といった普通の刑事ドラマらしい話もあった。 未解決のまま終わる事件や、最後の最後にどんでん返しと今後の話への暗示をぶち上げて幕を引く事件など、エンディングも様々。 しかし、基本的にはホラーテイストで統一されており、結構グロいシーンも多いため多くの少年少女の心に[[トラウマ]]を残したとか残さないとか。 ガチホラーの回は下手な映画よりよっぽど怖い。 逆にコミカル重視のギャグ回も幾つかあり、特にシーズン7に集中して多い。 ともあれ、極めて広い範囲の雑学が随所に散りばめられており、とても密度の濃い飽きない仕上がりとなっている。 [[日本語]]版にはシーズン1~3までをレギュラー放送した[[テレビ朝日]]版と、ほぼ全編通しで吹き替えたソフト版があり、テレビ朝日版では『[[LOVE PHANTOM]]』等独自のタイアップテーマ曲でよりドラマを印象付けた。 全シーズンがDVD化されており、デアゴスティーニからも各話にまつわる考察や予備知識ファイル付きのDVDが書店で隔週販売されていた。 2016年と2018年にシーズン10・11に相当するミニシリーズが制作された(日本では『X-ファイル 2016』『2018』という名称)。 このときにはソフト版の吹き替え音声の他に、ソフトの特典音声としてテレビ朝日版主演キャストによる吹き替えも収録している。 マーク・スノウ作曲のテーマ曲はバラエティー番組のホラーや[[都市伝説]]特集で必ずと言っていいほど使われるので、ドラマは知らなくてもテーマ曲を聞いたことはある人が多いだろう。 *【主要人物】 声は特記が無ければソフト版/テレビ朝日版の順 **[[フォックス・モルダー]] 声:[[小杉十郎太]]/風間杜夫 優秀な心理学(超心理学)者であり、捜査官としても卓越した能力を持つ。 FBI内の「科学的説明が不能な迷宮入りした事件簿」、通称『Xファイル』を管理・追跡調査する部署に入り浸っており、捜査の際にヒートアップして空気読まない発言をすることもあるため、周囲から変人呼ばわりされている。 この項目のタグにもあるあなた疲れてるのよネタのせいでなんでもかんでもオカルト視するちょっとアブない人のようなイメージがあるが、実際はあらゆる要素からオカルトの可能性しかあり得ないと判断したものを否定せず信じているだけ。 実際他の捜査官がオカルト関係だと判断して協力を仰いできた事件を、オカルトに偽装した只の犯罪だと見抜き真っ当な捜査で解決したこともある。 幼い頃に眼の前で妹のサマンサを宇宙人に誘拐されており、その時の真相を解き明かすために、霊的なオカルトから[[UFO>未確認飛行物体(UFO)]]の目撃情報までが集まるこの部署に執着する。 この「妹探し」はシーズン7までの共通のテーマにもなっている。 苗字で呼ばれる方が好きらしい。 「家族にも苗字で呼ばせてるんだ」とのことだが、これはジョークであり、両親や妹は普通に名前で呼んでいる。 シーズン7のラストでアブダクトされ、帰還後は主役の座を離れる。 **ダナ・スカリー 声:相沢恵子/戸田恵子 第一話でモルダーの元に新たに配属された、法医学を研修した新人捜査官。 所謂『科学万能主義者』で、捜査の過程でモルダーが推理に組み込む超心理学的な要素を片っ端から全否定してみせる。 優秀な捜査官だが運と勘が悪く、頻繁に真犯人に狙われたり危機的状況に陥ったりする。 オカルト否定主義者だが信仰心は篤く、それ関係の事件ではモルダーと主張が逆転したことも。 シーズン2では何者かに連れ去られ、長期間行方不明となった。 この一件は癌や不妊など、様々な形で彼女の人生に暗い影を落とすことになる。 **[[ジョン・ドゲット]] 声:[[大塚芳忠]](ソフト版) シーズン8から加わる第三の主人公。 アブダクトされたモルダーの捜索を任され、その失敗の責任を取る形でXファイル課に配属される。 当初はスカリーと対立するが、様々な怪事件を捜査する内にメインキャラやサブキャラ達とも打ち解け、モルダーの代わりに課を任される存在となる。 スカリー以上に超常現象には否定的な人間だが、無敵兵士等、実際に目にしたものは信じられる。その想像力の無さが功を奏したことも…… モルダーにおける妹の一件と同様に、幼い息子が何者かに殺害された過去があり、密かに苦しみ続けている。 [[液体金属>T-1000(ターミネーター)]]ではない。 **モニカ・レイエス 声:佐々木優子(ソフト版) 終章で加入した第四の主人公。 儀式犯罪を専門としており、シーズン8の中盤で初登場しモルダーの捜索に協力する事になる。 一種の霊感を持つ上に初登場回から宇宙船を目撃しており、ドゲットとのコンビでは超常現象肯定派の役割を担う。 ドゲットとは過去に息子の事件を担当した縁があり、知人の間柄。 シーズン10にあたる2016年のミニシリーズでは、この主人公としての立場が一転する。 **ウォルター・スキナー 声:島香裕/小川真司 FBI副長官。 当初はXファイル課の動向に否定的だったが、次第に協力的になりモルダー達の心強い味方となる。 しかしスカリーの命を天秤にかけての交渉や、クライチェックからナノマシンに感染させられ命を握られるなど、その関係性を逆手に取られて自ら陰謀に巻き込まれる事も多い。 シーズン7でモルダーのアブダクトに遭遇した事を機に完全に超常現象肯定派となり、終章からはOPにもクレジットされる準主人公格となった。 かつて[[ベトナム戦争]]に従軍した経歴を持ち、その過去にまつわる特殊な事件に度々遭遇している。 **ローン・ガンメン 声: フロハイキー:広瀬正志/佐藤正治 バイヤーズ:稲葉実/[[速水奨]] ラングリー:落合弘治/曽我部和恭 モルダーと親交のあるフロハイキー、バイヤーズ、ラングリーの[[オタク]]三人組。 根拠のない国家陰謀説を力説するアレな奴らだがハッキング技術は一流で、Xファイル課をサポートしたり、様々なテロリストと戦っている。 仲間や人命を守るためなら、私財や命もいとわない「英雄」達。 シーズン8中盤~終盤間の時系列で彼等が主役の[[スピンオフ]]番組が存在するが、第1話から航空機テロが題材(9.11以前)だったことが原因なのか、日本では数話がVHSがリリースされたのみにとどまっている。 **CSM(シガレット・スモーキング・マン) 声:小島敏彦/山内雅人 陰の政府「シンジケート」のメンバー。 モルダーの求める真実を知っており、捜査の最大の障害となる冷酷な男。 彼を助けたりヒントを提供する一面も見せる。 常に煙草を吸っており、「肺ガン男」と皮肉られている。 **アレックス・クライチェック 声:[[松本保典]]/[[宮本充]] シーズン2から登場する「シンジケート」メンバー。 当初はモルダーの新たな相棒捜査官として登場し、正体を表してからは彼の[[ライバル]]的存在として裏切りと裏切られを繰り返す泥沼男。 地球外ウィルスに感染したり片腕を失ったりと、散々な目に遭う。 *【サブキャラクター】 **サマンサ・モルダー モルダーが探し続ける妹。 シリーズの中でクローンが度々姿を現すが、本人の安否については長らく不明だった。 決着はシーズン7中盤の前後編で明らかになる。 **ウィリアム・モルダー かつて国防総省に勤めていたモルダーの父親。 彼自身もシンジケートと何らかの関わりを持っているらしく、サマンサの身に起きた出来事について知っている模様。 **ディープ・スロート シーズン1にてモルダーに情報を提供する謎の人物。 [[ウォーターゲート事件>ウォーターゲート事件/Watergate scandal]]の情報提供者「ディープ・スロート」と同一人物という設定。 **カサンドラ・スペンダー シーズン5から登場する異星人による誘拐経験者の女性。 異星人の目的など物語中盤の鍵となる人物。 **アルビン・カーシュ シーズン6から登場するFBI副長官。 スキナーと違いXファイル課に否定的な人物で、度々モルダーの捜査の障害として立ちはだかる。 後半には長官に登り詰めるが、局内に危険な勢力が潜伏していた事を知り… *【エイリアン】 **コロニスト かつて人類を創造し、後の入植を計画する異星人達。 所謂グレイタイプの姿をしているが、その幼体は非常に凶暴。 **ブラックオイル 人間に寄生し意識を操る黒いオイル状の生命体。 宿主を介して放射能を放ったりする。 かつて火星から飛来した[[隕石]]に付着していたオイル状生命体のウイルスが原人をエイリアン化させ、高度な先史文明を築き上げて氷河期を避けて宇宙に旅立ち、地球に取り残されたエイリアンが先祖帰りして石油層で生き延びたものとされている。 **ハイブリッド 人間にエイリアンウイルスを感染させて後天的にDNA変異させた交配種。 実験のためクローンも作られている。超能力を持つ者もいる。 **バウンティ・ハンター あらゆる人間に姿を変えるハイブリッドクローンの暗殺者。 入植の邪魔になる存在の抹殺やエイリアンがいた証拠の隠滅を目的に暗躍する。 血液に有毒なウイルスを含んでいるため、うかつに攻撃ができない。 手をかざすことで病気や傷を癒す能力も持つ。 首の裏側の急所が唯一の弱点。 **反乱軍 コロニストに反乱を起こし入植計画を阻止しようとするハイブリッドクローンの勢力。 ブラックオイルの感染経路を断つため、対策として目や口など穴という穴を皮膚で覆っており顔がない。 入植の要となるシンジケートメンバーや被誘拐者達を「[[汚物は消毒だ~!!]]」と言わんばかりに焼き払う。 **無敵兵士 地球外ウイルスによって中身が異星人に置き換えた代替人間。 政府、軍、FBI、民間人等、様々な場所に潜り込んでおり、コロニスト達の駒として入植における障害を排除するために行動する。 桁外れなパワーを持ち、ミンチ状にされても再生できるが、撃退法が一つだけ存在する。 これら異星人の入植計画をめぐる陰謀(ミソロジー)が1~9シーズンの核となっていたのだが……。 *【主な怪物・怪人・殺人鬼】 **ユジーン・トゥームズ (シーズン1第3話「スクィーズ」·同第21話「続スクィーズ」) 30年周期で目を覚まし、5人の人間の肝臓を食らった後で巣を作り再び冬眠する突然変異人間。 通気孔から侵入できるほどの軟体を持つ。 スカリーの肝臓を食おうと襲い掛かるが失敗し逮捕される。 後に仮釈放され冬眠に入るが、モルダーに居場所を突き止められ倒された。 シリーズ初の単発回に登場するミュータントということで、ファンからの知名度とエピソード人気が高い。 **[[フルークマン]] (シーズン2第2話「宿主」) シリーズで最も有名かもしれない怪物。 放射能を浴びたウズムシが突然変異を起こして生まれた存在で、逃走を経て[[下水道]]に潜伏する。 詳細は項目にて。 **ピーコック家 (シーズン4第2話「ホーム」) 南北戦争時代から外界との繋がりを絶ち、近親婚と農場だけで現代まで生きてきた一族。 子供達は既に遺伝異常をきたしており、乳児遺棄の疑いで捜査の目が入るが、自分達のテリトリーを守るべく殺人を始める。 登場回『ホーム』はその強烈な内容で悪名高く、シリーズ唯一の放送禁止に指定されている。 2016年のミニシリーズ発表時、エピソード名の1つに『Home Again』というタイトルがあり、まさか…とファンをざわつかせたが全く関連のない内容であった。 のだが、2018年版にて意外な形で……。 「スカリー、見てくれ。記事がいつの間にか追記・編集されてる! 誰かが情報を改竄してるんだ」 「モルダー……あなた疲れてるのよ」 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,12) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - この世界のアメリカはすさまじくカオス プラナリアが怪人になったと思えば電撃を操る少年が出たりエイリアンとの混血が出たと思いきや悪魔が子供を産ませたりとフリーダムすぎる -- 名無しさん (2014-08-29 13:54:34) - B'zのLOVEphantomもこれが日本で放送された時の主題歌だったな -- 名無しさん (2014-12-28 21:35:16) - 相手の脂肪を吸血鬼のように吸い取る男の話が今でも印象的。 -- 名無しさん (2014-12-28 21:36:56) - ↑対照的な話でミュータント化して人の脳を食ってしまう青年の話もあったな -- 名無しさん (2014-12-29 00:18:09) - UFO関連は正直食傷気味になったが、単発作品は安定して面白かったと思う。 -- 名無しさん (2016-12-11 07:02:49) - シーズン4の2話『ホーム』の内容がまんまホラー映画のそれだった上に地上波では放送できなかったらしいね -- 名無しさん (2018-09-10 18:03:53) - 大人になって改めて見るまでずーっとトラウマだった -- 名無しさん (2021-10-05 22:53:56) - 妹のサマンサのエピソードは風呂敷広げ過ぎて収拾がつかなくなってお茶を濁したなんとも煮え切らないパターン。 -- 名無しさん (2022-07-30 18:41:17) - 妹の件が解決したらモルダーの目的達成しちゃうし、そうすると続編がやりづらくなるなぁっていう引き延ばしの都合だったんだろうけどね -- 名無しさん (2024-05-07 09:17:24) - スカリーの吹き替えが両方恵子だ -- 名無しさん (2024-06-23 19:14:06) - 影がブラックホールなってしまった男の話と、証言が食い違う中、延々とパイを食べ続けるモルダーという点だけは共通している話は覚えている。 -- 名無しさん (2025-05-07 01:31:22) - 全編ホラーモノだと思っていたらたまにアクションシーンがあって「こういう作品だったっけ?」と思うこともあったな -- 名無しさん (2025-06-14 02:16:06) #comment #areaedit(end) }