センギアの吸血鬼/Sengir Vampire(MtG)

「センギアの吸血鬼/Sengir Vampire(MtG)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

センギアの吸血鬼/Sengir Vampire(MtG) - (2024/07/08 (月) 19:56:49) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2010/06/09 Wed 11:09:33
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます

----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----

[[マジック:ザ・ギャザリング>Magic the Gathering]]に登場するカード。
[[黒>黒/Black(MTG)]]のクリーチャ-。初出はアルファという由緒正しい[[吸血鬼]]。レアリティはアンコモンとレアを行き来している。

以下カードテキスト。

>&bold(){センギアの吸血鬼/Sengir Vampire (3)(黒)(黒)}
>クリーチャー ― [[吸血鬼]](Vampire)
>飛行(このクリーチャーは飛行や到達を持たないクリーチャーによってはブロックされない。)
>このターン、センギアの[[吸血鬼]]によってダメージを与えられたクリーチャーが墓地に置かれるたび、センギアの[[吸血鬼]]の上に+1/+1カウンターを1個置く。
>4/4

まだデザインされたカードが少なかった当時、除去されにくい黒のクリーチャーで5マナ4/4飛行持ちは優秀であった。
同サイズの白いクリーチャー「[[セラの天使]]」同様、貴重な戦力としてウィニーやコントロール系デッキのフィニッシャーとして採用されたりしていた。

能力も[[吸血鬼]]を意識したもの。
この巨大化する能力はキーワードにこそなっていないが、俗称で『&font(#ff0000){吸血能力}』と呼ばれ、その後デザインされた吸血鬼クリーチャーの大半が所持している。

この吸血能力は当時はなかなか厄介な代物だった。ブロックするにしろ、センギアの[[吸血鬼]]を超えるサイズの飛行持ちクリーチャーは少なく、[[シヴ山>シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon]]のような[[赤>赤/Red(MtG)]]のドラゴンくらいである。
故に、大半の場合ブロック後にクリーチャーが墓地に落ちてセンギアの[[吸血鬼]]を肥らせてしまう。
サイズがあっても黒お得意のマイナス修正を与えるスペルで小さくされてしまい、結局血を吸われて墓地送りされてしまうパターンが非常に多かった。

もっとも、先に述べた通りカード総数がまだ少なかった環境では飛行を持ったクリーチャーはさほど多くなく、この能力はオマケ程度に考えられたが、「暗黒の儀式」によるマナブーストが可能だった事もあってセンギアの[[吸血鬼]]は充分脅威と見なされていた。それは彼の栄光の時代と言えなくもない。



それからしばらくして、センギアの[[吸血鬼]]は基本セットから外され表舞台から姿を消す。

そして数年後、黒主体の異色エキスパンション「トーメント」にて再登場を果たす。
かつての黒のエースはまたもその闇の翼を広げてトーナメントの空を駆け、犠牲者を増やしていた事だろう。



&font(#ff0000){コイツさえいなければ。↓}



>&font(#990000,b){[[火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu]]}
>(3)(赤)
>クリーチャー ― カヴー(Kavu)
>火炎舌のカヴーが戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とする。火炎舌のカヴーは、それに4点のダメージを与える。
>4/2



生きた4点火力と呼ばれたこのクリーチャーはその優れた性能から当時、多くのデッキに採用されていた。そのため、その頃基本セットに再録された「[[セラの天使]]」も活躍しづらい状況だった。センギアの[[吸血鬼]]も同様。空を飛んでも火炎舌のカヴーの的にされて即黒焦げされるのがオチだった。

更に。
 
トーメント発売によって流行った黒コントロールにはより使い易く強力な「ナントゥーコの影」が採用され、フライヤーとして考慮するにしても「陰謀団の貴重品室」によって膨大なマナサポートを得る事が出来たので、重いが黒単なら滅法強い「夢魔」が選択されてしまい、センギアの[[吸血鬼]]は居場所を見付ける事ができなかった。
好きなプロテクションを得る天使「万物の声」もいたしね。「不可思議」が投入された青緑マッドネスのせいで空飛ぶクリーチャーが満載だったのも要因のひとつ。

やがてインベイジョンブロックがスタンダード落ちし、火炎舌のカヴーが姿を消した。
これでやっとセンギアの[[吸血鬼]]にも多少なりとも出番が!…と思ったら今度は入れ替わりのオンスロートには空飛ぶクリーチャー除去「戦慄をなす者、ヴィザラ」、更に白には4/5飛行・絆魂の変異経由で3~4ターン目から殴れる「賛美されし天使」が登場し、果てには「絹鎖の蜘蛛」という「[[怒りの天使アクローマ>怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath (MTG)]]」ですらブロックして内蔵した「ハリケーン」で落とせる蜘蛛まで現れ、またも出番を奪われる羽目に。
 
その後も何度か再録を果たすも、その都度より強力なクリーチャーに席を奪われ、結局ほぼ使われないままスタンダード落ちするという悲しい流転の顛末になる。しかも今では唯一の取り柄(?)だった[[吸血鬼]]というクリーチャータイプすらゼンディカーブロックで新たな[[吸血鬼]]が多数追加されて、失ってしまった。もはや過去の栄光は見る影もない。

&font(#ff0000){というか狙ってやってるんじゃないか、ウィザーズ社。}

一応弁護しておくと、リミテッドでは5マナ4/4飛行は非常に優秀なので、ブースタードラフトではファーストピックも珍しくない。この環境では人気のクリーチャーだった。良かったね。



ともあれ、センギアの吸血鬼はマジックの歴史を語る上では欠かせないクリーチャーである事には違いない。一度は使ってみるといい&font(#ff0000){かもしれない}。



ちなみに。
 
『[[LORD of VERMILION]]Ⅱ』に参戦しているのはセンギアの吸血&font(#ff0000){魔}の方である。

不死種を語る上で欠かせない強力な使い魔であり、今も[[七英雄>七英雄(ロマサガ2)]]のボクオーンと共に戦場を引っ掻き回している。

マジックからは他にも[[プレインズウォーカー>プレインズウォーカー (MTG)]]やクリーチャーが参加しているのだが、他が全て基本セット10版から選ばれているのに対し、センギアの吸血魔だけ時のらせんからである。ちなみにセンギアの[[吸血鬼]]は10版に収録されている。

これについて、巷では製作スタッフが&font(#ff0000){両カードの名前が似ていたので間違えたのではないか}、という噂が流れている。事実ならまさに不幸としか言いようがない。合掌。



2012で再録されたよ!
でも、[[四肢切断>四肢切断/Dismember(MtG)]]で墜ちるからやっぱりダメだったよ

2014でも再録されたよ!
でも、チャンドラの憤慨で焼けるから(ry


追記・修正お願いします。

#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,1)
}
#include(テンプレ3)

#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- hubinnde  -- 名無しさん  (2014-04-28 04:50:00)
- テンペストあたりの頃に再録してたら輝いていたかもしれないが、不在時は大気の精霊相当のクリーチャーは基本的に青だけって方針が長く守られていたからなぁ  -- 名無しさん  (2022-12-19 11:33:55)
#comment
#areaedit(end)
}