覚醒編(デュエル・マスターズ)

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覚醒編(デュエル・マスターズ) - (2024/12/01 (日) 21:06:21) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2014/05/06 Tue 12:07:59
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 8 分で読めます

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#center(){&sizex(5){&bold(){&color(red){共に神との戦いに立ち向かった闇の裏切りに、&br()&br()その悲しみは血の涙となり、燃え落ちた。}}}}




&bold(){&ruby(サイキック・ショック){覚醒編}}とは、[[TCG>トレーディングカードゲーム(TCG)]]「[[デュエル・マスターズ>デュエル・マスターズ(TCG)]]」9番目のシリーズ。

切札勝舞が主人公としてエキスパンションを飾る最後のシリーズである。また、漢字でシリーズ名が書かれているのはこのシリーズのエキスパンション以降、長らく途絶えることになった。

漢字で書かれたシリーズ名は5年後に[[革命編>革命編(デュエル・マスターズ)]]で再登場した。
ただしあちらは「かくめいへん」なので、漢字に異なる読みのルピを振っているシリーズは[[双極篇>双極篇(デュエル・マスターズ)]]まで待つことになる。

このシリーズからカード右下のエキスパンションシンボルはシリーズの略称となった。
このシリーズの場合は「&bold(){PS}」(Psychic Shock)である。

#contents()

*エキスパンション
・DM-36「覚醒編 第1弾」
・DM-37「覚醒編 第2弾 &ruby(ダーク・エンペラー){暗黒の野望}」
・DM-38「覚醒編 第3弾 &ruby(エンジェリック・ウォーズ){超竜VS悪魔}」
・DM-39「覚醒編 第4弾 &ruby(サイキック・スプラッシュ){覚醒爆発}」

*概要
最大の特徴として、基本ルールを根底からぶち破る新たなエリア「[[超次元ゾーン>超次元(DM)]]」を導入。そこから呼び出される専用のクリーチャーとして「&bold(){サイキック・クリーチャー}」が登場した。呪文(と一部クリーチャー)でこのゾーンのクリーチャーを呼び出すことができる。

この超次元ゾーンは&bold(){公開情報}である。裏向きでランダムに積まれている山札と異なり、ゲーム開始時からお互いのプレイヤーはいつでも自由に確認することができる。

サイキック・クリーチャーは&bold(){表裏に異なる面が存在}し、ゲーム中に条件を満たすことで&bold(){覚醒}し、上位の姿にパワーアップさせることができる。

また、他のTCGのエクストラデッキがそれを呼び出すことにひたすら特化しているのに対して、「呼び出す呪文自身に、敵獣の破壊やハンデス、マナチャージやドローなどメリット能力を持っている」ことが特徴である。そして当然覚醒獣にもcipや常在型能力がくっついているため、明らかなインフレが見られる。

少なくとも、今まで微妙なコストの準バニラとして生きてきたカードは大体超次元に否定される。

ということで、この弾は急激にインフレが進行。通常クリーチャーもやたらハイスペックなものが見られる。

そして、最たるクリーチャーこそが《爆竜GENJI・XX》である。6マナでパワー7000のスピードアタッカーかつW・ブレイカーで、攻撃時に相手のブロッカーを1体破壊する。その上、[[アーマード・ドラゴン>アーマード・ドラゴン(デュエル・マスターズ)]]/[[フレイム・コマンド>フレイム・コマンド(デュエル・マスターズ)]]/[[サムライ>サムライ(デュエル・マスターズ)]]とK・ソウルを持ち、名称カテゴリ「XX」にも属している。

当時、決して弱くなかった《ボルシャック・大和・ドラゴン》の上位互換のような性能であり、その登場は驚きをもって迎えられた。

一方【ヘブンズ・ゲート】や【ジェスターソード】にとっては大敵であり、GENJIや後のエピソード1の「シューティングガイアール」に対するメタを張る必要に迫られた。

一時は環境に食い込むほどの活躍を見せ、ドラゴン・サーガで《龍覇グレンモルト》と《銀河大剣ガイハート》が登場する辺りまではしばしば使われていた。

また、このシリーズ特有のカード情報として「[[ソウル>ソウル(デュエル・マスターズ)]]」が登場。これを活かした戦術は、旧来のサバイバーやダイナモを発展させたものともいえ、文明デッキを組むのをフィーチャーしているようでもあった。しかし、結局のところ種族との明確な違いを打ち出すことができず、ソウルは短命な要素として終わった。

*評価
実はあまり触れられないが、売上的には神化編から大きく落とし、不死鳥編からの復興期であった極神編以下の規模に落ち込んでいる。
そのため、さり気無くDMの歴史においては不死鳥編レベルに商業面では暗黒期だったりする。

理由としては、やはり革命的な新要素「超次元ゾーン」に関するカードやそれを理由としたカードパワーの極端なインフレ化に否定の姿勢を見せたユーザーが一定数いたという面があると言わざるを得ない。

また、従来の高レアカードは安定して引くためにはメインデッキに複数枚入れる必要があったのに対してサイキッククリーチャーの場合はメインデッキで使用するのはレアリティの低い超次元呪文であり、本体は1〜2枚あれば足りた。

そのため、「"資金の少ない子供層でもパッケージ級の派手な能力を持った高レアカードを十全に活躍させることができる"」という利点はあるものの、その代わりに「"高レアを大量に用意する必要が無いため、大人でもあまり量を買う必要が無かった”」という欠点も存在した。
更にこの時期のデュエル・マスターズは資金力のない低年齢層のためか漫画やアニメ、環境で活躍したカードを1年経たずに再録するという事を頻繁に行っていたが、この方針も資金力のあるハイティーン以上のプレイヤー層からは「どうせすぐ再録されるんだから今すぐ買う必要はない」という判断に繋がってしまった事は否めない((実際登場当初かなり高額で取引されていた《ボルシャック・クロス・NEX》は本シリーズの番外パックで再録され、値段が落ち着いている。因みに規制されたカードは例外であり、《龍仙ロマネスク》や《エンペラー・キリコ》は当時高額だったもののすぐに殿堂入りしたため再録されていない。))。

この問題に関しては様々な経緯を辿った上で、最終的に革命編以降の「アニメのメインキャラの切り札になるようなカードは名目上の最高レアに置きつつ比較的出やすいようにして子供にも使いやすいように、大人に対しては一つレアリティを落とした対戦環境で使うカードや最高レアのシークレット版を目当てに買ってもらう」といった形式に落ち着くことになる。

因みにそんな本シリーズのカードは環境で活躍したカードや超次元系を除くと再録に恵まれない傾向にあり、登場から10年以上経過した現在でも一度も再録されていないカードが非常に多い。


*背景ストーリー
**あらすじ
[[オリジン>オリジン(デュエル・マスターズ)]]に勝利を収めた五大文明はフィオナの森で和平条約を締結する。いっときの平和もつかの間、オリジナル・[[ハート]]の爆心地に生まれた「超次元の穴」を闇文明の《妖魔伯爵アンヴィル》が発見。

《時空の賢者ランブル》は、穴で発見されたエネルギー体を解析することで、《恐気の覚醒者ランブル・レクター》に覚醒する。

この力を得た闇文明はやはりというべきか、その邪心を顕にする。またもフィオナ協定を踏みにじり侵攻を開始。四文明連合側はすぐさま解析を開始し、やはり同じ結論に至る。

しかしスーサイドすら文化とする闇文明と違い他の文明のものは穴に入るのに尻込みしていた。そこに火文明の英雄《[[ボルシャック・ドラゴン]]》が現れ、自分こそが一番手となり覚醒、《勝利の覚醒者ボルシャック・メビウス》となる。こうして四文明軍もあとにつづき、両軍が覚醒の力を手に入れたのであった。

こうして闇文明は次第に押されていくと思われたが、背後で動き出すZ軍。対する四文明軍のXX軍も仲間の遺志を継ぎながら覚醒する。更にロマノフカイザー・NEXのロマノフの魂を闇文明が蘇らせ、NEXの遺志をXXが継ぎ、光と闇の一部が互いに離反して相手方につく。こうして混沌とした闘いのなかで、Z軍の背後に、超次元の穴の向こうの住人が味方していることを、この時はまだ多くのものが知らない―――。

**ストーリーの特徴
ストーリーは久々に文明間戦争に戻る。

と言っても今回は当初は光&水&火&自然vs闇という変則的な形をとっていた。
後に光の一部が離反、闇の一部もまた離反し、光&水&闇&火&自然vs光&闇となったりもしている。
水文明が最後まで正義側の勢力に居座ったことが理由で、基本セットや闘魂編での悪行を知るユーザーからは「お前どうした?」「何を企んでる」と散々突っ込まれることもある。

カードデザインや勝舞編にとっては一種の到達点となった覚醒編だが、背景ストーリー的にはエピソードシリーズと地続きになっている面が強く、エピソードシリーズのエピソード2までにおける騒動の序章(エピソード0ともいう)という面が(今現在の視点で見ると)強い。
ただし、エピソード1でZ軍の背後にいた存在と王道少年漫画的な和解展開を迎えるが、利用されたZ軍は少年漫画路線への変更の恩恵を受けられなかった感が強い。

*勢力別の動き
**[[光文明>光文明(デュエル・マスターズ)]]
当初は闇への脅威から四文明軍に味方していたが、闇文明に協力を持ちかけられるとその貪欲な開発力に目をつけ、&bold(){まさかの離反。}
文明として光が闇を援護する形になったのはまれに見る出来事であろう。

所詮、光と闇の関係はコインの表と裏でしかないのだ。

それだけではなく、彼らが協力したことで、天使と悪魔の融合が開始され、《[[悪魔神王バルカディアス]]》が誕生してしまう。敵同士のバロムとアルカディアスが融合する事態。光と闇の民はこれほどに落ちぶれたか。
一方、光文明は闇と対等な同盟関係を結んだと思っていたが、Z軍的には全然そんなことはなかった。

しかし一部は逆に四文明に残ったり復帰する。覚醒5戦士の一人《天運の覚醒者ライトニング・ファイブスター》などは著名な例である。

**[[水文明>水文明(デュエル・マスターズ)]]
闇と光が戦っている時にどっちつかずをとるのが大好きな水文明のはずなのに今回はちゃんと四文明に味方する。
それどころか、闇と光が結託しても火と自然を裏切らなかった。&bold(){何があった。}
サイバーロード的には流石にZ軍と関係を持つのは許容できなかったのか…光の扱われ方を見るとその判断は間違いではないかもしれない。

《イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン》の必殺《ホーガン・ブラスター》が後に凶悪なデッキタイプ、【ミラミスホーガン】を生み出したことは有名である…

**[[闇文明>闇文明(デュエル・マスターズ)]]
またも力を得ると離反するやつら。どんだけ侵略したいんだよ(基本セット・闘魂編・転生編・極神編に続いて今回で五回目)。
今回は闇文明の中央に[[Z軍>Ζ(デュエル・マスターズ)]]と呼ばれる軍が登場する。そのトップ、ディアボロスは背景ストーリー中で1度封印されるもすぐに復活。
2度めでようやく倒されるなど、デュエル・マスターズの[[ラスボス]]の中でも最初から出ていて、ちゃんとラスボスを務め上げた例。実際のカードの性能も明らかに強い。

背景ストーリー後半では、《終焉の凶兵ブラック・ガンヴィート》などの一部の闇文明がZ軍の思惑を察し離反。
そのため、今回の闇文明を「Z軍」と「闇文明」と区別して呼ばれることも多い。

**[[火文明>火文明(デュエル・マスターズ)]]
主役。
《爆竜ストームXX<天地爆裂>》は覚醒のために修行を開始。そのストームを守るために多くのものが局地戦を展開。

数えきれない味方の死体を見て悲しみの中でストームは覚醒し、更に[[NEX>NEX(デュエル・マスターズ)]]の魂と融合した《[[奇跡の覚醒者ファイナル・ストーム XX NEX>時空の神風ストーム・カイザー XX/奇跡の覚醒者ファイナル・ストーム XX NEX]]》が誕生する。

しかし《[[ロマノフ・Z・ウィザード>ロマノフ(デュエル・マスターズ)]]》が最期の力で呼び出した《[[悪魔神王バルカディアス]]》を前に、未来を若い剣士《[[爆竜 GENJI・XX]]》に任せることにし、ストームは自ら捨て石になってバルカディアスを道連れにする。

[[そのストームの魂と融合したGENJI>超時空ストームG・XX/超覚醒ラスト・ストームXX]]は、最後に立ちはだかる《[[デビル・ディアボロスZ>時空の支配者ディアボロスΖ/最凶の覚醒者デビル・ディアボロスΖ]]》へと立ち向かっていく―――

**[[自然文明>自然文明(デュエル・マスターズ)]]
いつもどおり、ちゃんと味方側。
やはりというべきか、[[フィオナの森>フィオナの森(デュエル・マスターズ)]]はただではすまない。

あと、一人だけ覚醒5戦士の中でコマンドではない。[[ガイア・コマンド>ガイア・コマンド(デュエル・マスターズ)]]ェ…。

**死神
前シリーズでのオリジンとの戦争の際に結成された闇文明の精鋭。
他文明との共闘の友情を忘れなかったのか、Z軍の動きに抵抗を見せていたようだが、最終的に屈服して力を提供する結末に終わる。

**[[エイリアン>エイリアン(デュエル・マスターズ)]]
覚醒編終盤で姿を見せ始めた存在。
敗北に追い込まれたZ軍に見切りをつけて(最初から期待してなかった節すらある)、自分達の出番だと意気込む。



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- どうした水文明  -- 名無しさん  (2014-05-06 12:11:42)
- 個人的には、過度なインフレは嫌いなので、この弾は戦犯だと思う。まぁ売り上げ的に仕方ないかもしれんが…  -- 名無しさん  (2014-05-06 12:16:18)
- 意図せずかどうか知らんが、この頃はメタカードにメタカードで対抗するっつー流れがあったな。チャクラ←GENJI←支配者ディアボロスみたいに  -- 名無しさん  (2014-05-06 13:24:41)
- この頃の背景ストーリーは後出しジャンケンの連続の上に火と闇の一部(とバルカディアス)以外はほぼいるだけ扱いだったりと酷いものだった  -- 名無しさん  (2014-10-14 02:43:27)
- ハンター以降の水文明も綺麗な水文明だったからドラゴンサーガ(というかリツイートさん)には期待してる  -- 名無しさん  (2014-10-14 02:55:30)
- ↑ドラゴンサーガの  -- 名無しさん  (2015-06-23 16:15:54)
- ↑ドラゴンサーガの水文明は綺麗を通り越して主人公してたな  -- 名無しさん  (2015-06-23 16:16:31)
- キーワード能力を無駄に乱発してた時期だな。あと右下のPSマークに違和感があって神化編以前のカードとデッキ分けるようになった  -- 名無しさん  (2016-01-16 17:17:43)
- 良くも悪くもここが節目って考える人は多そう  -- 名無しさん  (2016-10-18 10:34:16)
- 復帰勢である自分が引退するきっかけになった弾。過度なインフレ、サイキック、  -- 名無しさん  (2017-02-11 11:48:04)
- ソウルは完全に失敗ギミックかつ空気ギミックなんだけど殿堂入り級が何体かいるので今でも見かけるから初心者や当時やってなかった層からは何の意味があるのかわからんと言われるという。当時やってた層もあんまり使い道ないギミックだったから何だったのか忘れてそうだけど  -- 名無しさん  (2022-03-26 17:10:42)
- チャクラゲーの印象しかない。遊戯王プレイヤーもシンクロ召喚が出た当時は違和感あったっていうし、MTGプレイヤーもプレインズウォーカーが出た当時は受け入れがたかったっていうから、多分それと同じ感覚。といいつつ超次元ドロマーとか不滅オロチで遊んでたけど。  -- 名無しさん  (2022-05-28 23:50:36)
- 単純に超次元クリーチャーと超次元呪文を両方揃えないと使えないのがハードル高かった(ちびっ子並感)  -- 名無しさん  (2022-12-26 19:31:30)
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