&font(#6495ED){登録日}:2015/01/23 Fri 22:43:08 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 8 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 『花咲くころに会いましょう』とは、 [[とらいあんぐるハート3>とらいあんぐるハート]]のおまけシナリオで、[[那美>神咲那美]]と[[忍>月村忍]]ルートをクリアすると解禁される。 とらハ3の後日談にして[[リリカルおもちゃ箱>魔法少女リリカルなのは(原作版)]]の前日談にあたるシナリオになっている。 一方でアニメ版の[[魔法少女リリカルなのは]]の過去としては色んな意味で成立しない……というか成立してほしくない物語である。 シリーズの中でも特に暗いシナリオとして有名。 このシナリオでは主人公が[[高町恭也]]から、 妹である[[高町なのは]]に交代しており、なのはが初めて主人公を務めた記念すべきシナリオ。 *&sizex(5){▼&bold(){以下ネタバレ}} *&sizex(5){&big(){&big(){■}}&bold(){ストーリー}} [[夏休み]]も終わった9月の午後、なのはに新しい友達が出来たらしく学校から戻るとどこかに行ってしまう。 多少心配だった恭也はついて行くが、八束神社で[[久遠>久遠(とらいあんぐるハート)]]を連れたなのはに置いて行かれてしまう。 恭也は取りあえず[[那美>神咲那美]]と団子を食べる事に。 なのはは久遠をリュックへライドオンさせ、とある場所へ向かっていた……。 そこは市街地の外れにある廃棄ビル。 久遠の話だと近くのビルに何かあったらしいが、なのはと久遠の理解を超えていたためよく分かっていなかった。 #center(){&big(){&color(hotpink){&bold(){アリサちゃーん、あーそびーにきーたよー……。}}}} #center(){&big(){&color(red){&bold(){…………はーい♪}}}} なのはの呼び声がビルの中で静かに響くと、一人の少女が現れた。 長い茶髪(アニメ版の小説では茶色に近い金髪と表現されていたので、おそらくこっちも金髪だろう。そう見えないが)を、 [[ツーサイドアップ]]にした髪型に、蒼い瞳、そして一段と目につくのは空中に浮かんでいる事だった。 少女の名は[[アリサ・ローウェル>アリサ・バニングス]]。このビルに憑いている[[地縛霊>幽霊]]だった。 なのはが知っている事は近くで死んだ事、聖祥大付属に通っていたため自分の先輩である事ぐらい。 アリサ曰く、この若さで死ぬのは運が無いが、寒いのを除けば意外と悪くない。そして自分には記憶が無いので心残りが分からないとの事。 心残り以外の記憶は何故かあるらしく、聖祥大付属の4年7組、 [[イギリス]]からの帰国子女、IQ200の天才だとすらすら答え、最後に孤児だとも教えてくれる。 アリサとの出会いは、なのはが友達からお化けの噂を聞いて、好奇心から久遠と共に(怖いから昼間に)ここに訪れた。 昼間なのにアリサの姿が見えてしまい、恐怖で妖狐である久遠と一緒に悲鳴を上げたのだが、 アリサには害を与える気は無く、優しく接してきたため仲良くなっていった。 なのはは[[ゲーム]]やおやつを持ってきたと述べ、二人は談笑をする。その姿はまさに親友と言った感じだった。 アリサは久遠が食べた食事を霊力に変えて、 自分がそれを食べる事でエネルギーを得ており、さらに久遠が食べた物の味を理解できるらしい。 時間が過ぎて日が暮れるとなのはも久遠も帰ろうとする。 アリサもなのはも名残惜しそうに別れた。 しかしなのはの帰り道に綺堂さくらに出会い、自宅で[[月村忍]]にも遭遇する。 これによって[[吸血鬼]]と人狼の混血であるさくらと、純血の吸血鬼の忍の二人がなのはを勘ぐる様に。 翌日も三人は楽しく過ごすが、その姿をさくら達は観察していた。 二人はアリサを成仏させるためにも専門家である那美に伝える事にした。 その日の夜、久遠は廃ビルに泊まると言い出す。 それは自分の夢移しの力でアリサに心残りを思い出させるためだった。 ……なのだが、ここでまさかの自分の過去をアリサに見せてしまう。 久遠の恋人・弥太との情事などを。そしてその最後―― 突然アダルトな夢を見させられたアリサは激怒、久遠にアリサ・キックを喰らわす。 #center(){&big(){&color(red){&bold(){……下着、変えたい……。}}}} アリサはそう呟き、直後に&font(#0000ff,u){&font(#ffffff){自分に性経験があること}}に気付く。 そしてアリサの記憶は蘇る。 一方でさくらと忍は廃ビルに居る地縛霊について色々と調べて回っていた。 そして一昨年の事件を探り当て、悲しい決断をとる事を考え始めてしまう。 その頃なのはも廃ビルに泊まった久遠を迎えに行っていた。 そしてなのははアリサに尋ね事をする。 なのはの家……[[高町家]]には父親である高町士郎は既に亡くなっている。会う事も出来なければ話す事も出来ない。 なのはの場合、それは生まれた時から続いている日常と言える事。 けれどアリサと出会った事で少しだけ考えてしまったのだろう、死んだ人全員がアリサのようになる訳じゃないのかと――尋ねてしまう。 アリサはそれに肯定する、よほど心残りが無いと無理だと、おしまいだと。 #center(){&big(){&color(hotpink){&bold(){おしまい、って……どうなるの?}}}} #center(){&big(){&color(red){&bold(){……おしまい、は……おしまい……ゲームの電源を切るのと一緒……その先には、なんにもない。}}}} #center(){&big(){&color(hotpink){&bold(){おかーさんは……死んじゃった人や生き物は、また、お空の上から縁のある人をずっと見守ってくれて、&br()&br()……思い残すことがなくなったら、新しい命に生まれ変わるって。}}}} #center(){&big(){&color(red){&bold(){甘い幻想…………なのはのママは優しい人だね。}}}} と一蹴した。けれど本当はアリサにもこの先の事は分からないらしい。 しかし、&color(red){&bold(){「ただ、死と消滅は、やっぱりただの終わりで……その先には、何もないって……あたしは思うよ」}}と達観した言葉をなのはに言う。 そして思い出せないけど消えない心残り、先の見えない現状。 だからこそアリサはこの廃ビルに留まっていたと語る。 そんな二人の傍で久遠も電話で那美にアリサの事は自分に任せてくれ、と説得していた。 アリサの心残りを探して、少しでも悲しみを無くすために。 そんな時さくら達が現れ、那美達に教える、自分達が調べたアリサの心残りを―― そしてその日の晩も久遠は廃ビルに泊まる事になった。 その時、久遠がハムサンドと言ってポテトサンドを食べた事に気付かず美味しいとアリサが言ったため、久遠に味が分からない事がバレてしまう。 久遠はさらに指摘する、アリサの心残りが既に存在しない事を……。 アリサに&bold(){ひどい事をした人間は、アリサの祟りで死んでいると――} アリサは久遠から現世に留まっていても寂しくて寒いだけと説得され、過去話を久遠に話し出した。 アリサの美貌と英知が凄かったせいで友達が出来ず、 孤児だったせいで優しくしてくれるのは通っている4つの塾の先生と知育研究開発の人だけ。 そんな生活でもよかったが、自分の為に何かをしてくれる子はいなかったため、アリサは寂しい想いをしていた。 そんな時―― #center(){&big(){&color(red){&bold(){いやぁあああああ!!}}}} #center(){&big(){&color(black){&bold(){……いくら叫んでも、誰も来ねぇよ。}}}} #center(){&big(){&color(black){&bold(){脱がせ、脱がせ。}}}} &bold(){誘拐され&big(){&big(){&color(red){薬漬け}}}で&bold(){輪姦}までされた}上に、人に見られ慌てた犯人達に&bold(){殺されてしまう}。 壮絶な死に方をしたことで自縛霊となってしまったが、すぐさま犯人達をブッ祟り、考える限りの最高の死を与えた。 スッキリしたアリサはあの世に逝こうとしたものの、『&bold(){&color(orange){何か}}』が足りず成仏出来なかった。 そして久遠は平気でも、なのはは『死』に触れていると体が耐えられない事も危惧はしていた。 そんな話をしているときなのはが廃ビルへとやって来た。 夜中というのもあってアリサ達は何故来たのかとなのはを心配するが、なのははむしろアリサの事を心配していたからこそ、ここにやって来ていた。 何故なら&bold(){アリサはなのはの友達だった}から。 その言葉を聞いた時アリサの体が反応し、消えかけてしまう。 そしてアリサはなのはに助けて欲しいと頼み事をする。 成仏しかけているなんて知らないなのはは快く引き受ける。 翌日の夕方、アリサの頼みでなのはは士郎が眠る墓の近くにある墓へ花を持ってやって来た。 勿論そこには久遠の力で連れて来てもらった地縛霊のアリサも。 そのお墓こそアリサが眠る場所、それを聞いたなのはは花を添える。 それを見届けたアリサの体は消え始めてしまい、事情を知らないなのはは慌てだすが、 アリサは最後の心残りが消えたため、穏やかな雰囲気で説明を始めた。 アリサの事を大好きでいてくれて、アリサの為に泣いてくれるような友達……そんな友達にお花を捧げてもらう事、それが心残りだった。 大切な友達が消えてしまう事になのはは泣き出してしまうが、そんななのはに、 #center(){&big(){&color(red){&bold(){あたしは……お空の上からずっと……見守ってるよ。&br()&br()そんで、思い残すことがなくなったら……新しい命に生まれ変わる。}}}} #center(){&big(){&color(hotpink){&bold(){だって、そんなの嘘だって……。}}}} アリサはなのはにいっぱい友達を作って幸せになってね、と別れの言葉を告げる。 なのはは泣きながら久遠にアリサを助けてと懇願するが、久遠もどうする事も出来ず、 アリサは自分は死ぬのではなく、帰るべき場所へ行くだけと慰める。 #center(){&big(){&color(red){&bold(){ひさしぶりに……あったくて……いい気持ち……。&br()&br()……バイバイ…………ともだち…………。&br()&br()&br()&big(){……大好きだよ……。}}}}} そう言ってアリサはなのはと久遠の前で成仏した。 全てが終わり自宅へ戻った時、悲しいけれど正しい事した……けれどやはり悲しむなのはと久遠を恭也は優しく二人の髪を撫でていた。 そしてなのはは決意した。アリサのお墓の周りをお花でいっぱいにすれば、春になって空から見下ろした時に退屈しないだろうと。 その後アリサのお墓の周りには、アリサが寂しくない様になのはが自分と同じ名前の花を植えている。 *&sizex(5){&big(){&big(){■}}&bold(){その他}} このシナリオでなのはは親友が出来て、そして喪失してしまう。 なのはは悲しい想いをしたものの、アリサとの別れが悲しいのは、 アリサと過ごした日々が悲しみだけじゃなく、楽しい記憶も大きいからという事を知る。 アリサとの出会いと別れで学んだ事がリリカルなのはへ繋がって行く。 アニメ版の魔法少女リリカルなのはで登場した[[アリサ・バニングス]]は、アリサ・ローウェルを元にしたキャラである。 しかし[[月村すずか]]と同じく[[スピンオフゲーム・漫画>魔法少女リリカルなのはINNOCENT(漫画版)]]が作られるまではファンサービスな面が強く、 しかも士郎の様に単に生き延びただけではなく、[[クロノ>クロノ・ハラオウン]]と同じくかなり設定変更があった。 孤児から[[お嬢様>お嬢様(属性)]]になったり、クロノの年齢が上がったのに対し、こちらは下がった。 一方でクロノが後ろ向きから前向きな性格になったのに比べ、こちらは性格に変化は少ない。多少子供っぽくなったくらいか。 すずかにしてもとらハでは誕生する前に両親が死亡していた。 なのはに大きく関わる二人に大幅な変更があった事で、 なのはの人格形成に影響があったりしたが、三人とも他人に優しくする本質的な部分は変わっていない。 追記・修正はアリサ・キックを喰らってからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,5) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 凌辱シーンはCGまであるという…。1の凌辱ENDを思い出したわ -- 名無しさん (2015-01-25 17:45:04) - イノセントに出てたこの子が・・・・? R18だと表現生々しいな -- 名無しさん (2017-12-07 10:37:08) - リリカルなのはのアリサ・バニングスはこのアリサの来世の姿で、来世でもなのはと友達になれたのだと解釈してる -- 名無しさん (2018-06-26 05:29:59) #comment #areaedit(end) }