&font(#6495ED){登録日}:2016/03/29(火) 23:00:19 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- **【作品解説】 1961年に[[アメリカ>アメリカ合衆国]]のAIP社がデンマークのサガ・スタジオと組んで作成した怪獣映画。 デンマークの首都コペンハーゲンを舞台に太古から蘇った古代生物が大暴れする。 [[日本>日本国]]では劇場公開はされなかったものの、テレビで放映された。本項目の「冷凍凶獣の惨殺」はテレビ放映時のタイトルである。 映像ソフトではVHSとDVDの二種類が日本では発売されていて、VHSのタイトルでは&bold(){「原始獣レプティリカス」}となっており、 後年発売されたDVDではテレビ版タイトルとVHSのタイトルをつなぎ合わせたものである&bold(){「原始獣レプティリカス冷凍凶獣の惨殺」}として発売された。 ちなみにデンマークのオリジナル版では上映時間が92分であるが、米国で上映されたときには再編集されて81分となっていた。(前述した日本版DVDも米国版に字幕を付けたものである) また、''本作はデンマーク軍の全面協力による戦車や駆逐艦や野戦砲の描写や群衆シーンが素晴らしい反面、操演を使って表現された怪獣の描写や合成があまりにもへなへなで情けないものになっているのも特徴''である。 だがそれを熱烈に支持するファンも存在する。 特にコペンハーゲン市民の多くを動員して撮影したという吊り橋のシーンは必見。小説版と[[漫画]]版も欧米では出ており、前者には露骨な性描写があったらしい(映画本編にはなし)。 後者は二巻までは『レプティリカス』だったが三巻目からはなぜか『レプティザウルス』に変更された。 **【スタッフ】 監督:シドニー・ピンク 脚本:イブ・メルキオー 製作総指揮:ヨハン・ザラベリー 音楽:スヴェン・ギルドマルク 撮影:アーゲ・ウィルトルップ **【あらすじ】 &bold(){※以下ネタバレ注意} デンマークのツンドラ地帯の鉱山で採掘作業を行っていた主人公の高山採掘技師スベンドは、ボーリング作業中に動物の肉片を発見する。 肉片は調査のためコペンハーゲンに運ばれ、研究の結果爬虫類から哺乳類に進化する過程にある生物であることが判明し、''「レプティリカス」''と命名される。 そしてまだ肉片は死んでいないことが判明し、研究にあたったダルビー教授とマーティンス教授主導で培養液で再生させる実験が行われたが、レプティリカスは予想を上回る短時間で再生しダルビー教授を襲い脱走。 脱走後レプティリカスは牛を食い殺したり、民家を破壊したりしながら大暴れし始める。見るに見かねた軍隊が出動し攻撃するも、レプティリカスの肉体には恐るべき秘密があることが判明し…。 **【主な登場人物】 ***◆スベンド・ウィルドルフ 演:ベント・メディング 本作の主人公の高山採掘技師。レプティリカスを採掘中に偶然発見し、調査を依頼した。 レプティリカスが暴れ出してからは対策チームの一員として活躍する。 ***◆ダルビー教授 演:ポール・ウィルデイカー 老齢の研究者で、後述のマーティンス教授とは知り合いである。 研究に没頭するあまりついうとうとしてしまってレプティリカスの肉片を腐らせかけるなど、どこか抜けた部分がある。 最期は脱走したレプティリカスに食べられてしまった。 ***◆マーティンス教授 演:アズボーン・アンダーソン 老齢の研究者。レプティリカスの再生能力に気づき、軍隊にむやみな攻撃は止めるように進言した。 ちなみに心臓に持病がある。 ***◆マーク・グレイソン准将 演:カール・オットーセン レプティリカス攻撃の指揮をとった軍人。本人曰く「バルジ作戦の英雄」とのこと。かなりのタカ派である。 むやみに攻撃しまくったせいで、二匹目のレプティリカスが出現する原因を作ってしまった。 ***◆リサ・マーティンス 演:アン・スミルナー 本作のヒロインのマーティンス教授の娘。主人公に恋心を抱く。 ***◆カレン・マーティンス 演:ミミ・ハインリヒ マーティンス教授の娘。リサと同じく主人公に恋心を抱く。 ***◆ピーターソン 演:ディルチ・パッサー 冷凍庫の見張りとして雇われた男だが、あまり活躍しない。 演じていたディルチ氏がコメディアンだったこともあり、電気ウナギの水槽に手を入れて感電したり、 誤って食べていたハンバーガーを研究しようとしたりとギャグ要員の側面が強い。 ***◆レプティリカス ツンドラ地帯、スリト山の山中でボーリング調査中に発見された巨大な古代生物で、爬虫類と哺乳類の進化の過程にある生物である。二本の腕があるが、使い物にはならない。 蛇によく似た姿で全身を硬いうろこでびっしりと覆われており、12.7ミリ砲の射撃や戦車砲の射撃もものともしない。食欲も旺盛で牛を14頭も食べてもケロッとしている。 [[必殺技]]は口から吐き出す嘔吐物によく似た酸性溶液で、攻撃にあたった兵士にこれで甚大な被害をもたらした(合成の出来は当時の東宝や米国の怪獣映画とは比べるまでもない)。 ''また驚異的な再生能力も有しており、身体を空爆などでバラバラにされてもそれぞれの肉片がサンダかガイラのように再生してしまう。'' ちなみに背中の翼で空も飛行可能である(このシーンはあまりいい出来ではなかったらしく、アメリカ版では完全カットされる羽目になった)。 最期はコペンハーゲンで口内に特殊薬剤を撃ち込まれて昏倒し、うろこ一枚ずつバラバラにされて破壊されたために絶命したように見えたが…。 (余談ながら最期のシーンが「[[ゴジラ(1984)]]」の[[ゴジラ]]が口内にカドミウム弾を撃ち込まれるシーンと類似しているため、「参考にしたのではないか」という意見もある。) **【余談】 ◆レプティリカスは1980年代に桃園書房から出ていた「大魔獣・大怪獣もの知り大博士」では「リプトリガス」と記載されていた。 なぜそのような名前になったかは不明。 ◆山本弘氏の「MM9」シリーズにもレプティリカスは「イブ」という名前で登場している。 作中世界では1962年にバルト海に出現し150人を殺害したらしい。 ◆レプティリカスの立体物は国内メーカーではM1号がデフォルメされたソフビフィギュアを出していた。 国外では個人が制作したガレージキットがある模様。 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,11) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - この無駄に禍々しいタイトルがいかにもB級映画の邦訳っぽい -- 名無しさん (2016-03-30 00:32:07) - てっきりウルトラマンシリーズでのスノーゴンやブニョの冷凍→バラバラの即死コンボのことかと -- 名無しさん (2016-03-31 17:12:14) - 記事あったのかよwww -- 名無しさん (2016-04-05 14:02:04) - ちなみに観光のシーンに出てくるBirthe Wilkeさんは当時の人気歌手で、ピーターソン役のDirch Passeritさんはコメディアンです -- 名無しさん (2016-04-05 14:10:21) #comment #areaedit(end) }