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パーシヴァル P.74 - (2024/10/04 (金) 15:20:35) のソース
&font(#6495ED){登録日}:2016/12/11 Sun 21:08:08
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます
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パーシヴァル P.74とは、英国パーシヴァル・エアクラフト社が開発した[[ヘリコプター>ヘリコプター(航空機)]]である。
そしてその実態はいわば&bold(){「英国紳士が何故英国紳士たるかを象徴する機体」}、或いは&bold(){「ヘリコプターの姿に具現化した[[英国面]]」}、もしくは&bold(){「模範的英国面」}。
*開発の背景
英国パーシヴァル・エアクラフト社がヘリコプター事業に参入する際、第一弾として開発した機体。
パーシヴァル・エアクラフトっていうのは小型ヘリとかを作っている「ハンティング・エアクラフト」の前身であり、
まあその…なんだ、[[ソードフィッシュ>フェアリー ソードフィッシュ]]や[[ロートダイン>フェアリー ロートダイン]]で有名なフェアリーアビエーション、
[[デファイアント>ボールトンポール デファイアント]]のボールトンポール、
バッカニアやロックを作ったブラックバーンと並ぶ「This is [[英国面]]」な飛行機メーカーである。
飛行機以外には折りたたみ式軍用車「パーシヴァル・ハリアー」とかを作っていた。こっちのハリアーはVTOLは出来ないし街乗りSUVでもない。
パーシヴァルだからと言っても[[ファイアーエムブレム 封印の剣]]とかは関係ない。
そんなパーシヴァル社が開発した第一弾のヘリが本機。
…だったのだがどー考えても素人目にも不適当な動力源などが仇となり離陸すらできなかった(後述)。
*仕様
さて、ここでP.74の解説に入る。
機体はしずく型をしており、胴体の殆どは貨物室という極めて合理的な設計となっている。
…だがそこは英国紳士のセンスだけあり結構特徴的な外見となっている。
似ているといえば似ているものといえば、[[ゼルダの伝説 大地の汽笛]]の「キラー列車」が(フロント部だけなら)似ているかもしれない。
但し胴体の殆どが貨物室とキャビンとなっており、搭載量は結構ありそうだ。
降着装置は一般的なヘリで使われる橇ではなく、車輪となっている。
まあここまで書けば「ちょっとトンチキな見た目だけの普通のヘリ」と思われるだろう。
だが本機の真髄は動力系にある。
本機のローターは、ローター先端にジェットエンジンやノズルなどを取り付けて推進力で回転させる&bold(){「チップジェット」}という方式を採用している。
有名所ではロートダインとか、或いはドイツの%%戦闘機型パンジャンドラム%%[[トリープフリューゲル]]なんかも採用している。
見た目はバカっぽいけどこの機構はローターが機体から見ると「独立して自転している」状態なので、テールローターなどでのトルク相殺が不要になるという利点がある。
&bold(){但しエネルギー効率とか騒音面では完全に不利だけどな!}
そしてその駆動機構。実は本機のローター先端にあるのは単なる「ノズル」である。[[ジェットエンジン]]その他ではない。
じゃあどうやって噴射ガスを生成しているのか?
答えは…&bold(){機体底部に設けた[[ジェットエンジン]]で高圧ガスを生成している。}
&bold(){本機の機体底部には「ネイピア・オリックス」ターボジェットエンジンが2台搭載されており、ここで高圧ガスを生成してダクトを使ってローター先端の噴射口に導きノズルから噴出する}というなんとも面倒な機構を採用している。
XFV-12「おいばかやめろ、ジェット噴射を配管で送ると言うのは[[死亡フラグ]]だぞ!」
一応利点としては「クソ重いエンジンを床下に置くことができるので低重心化に貢献できる」というのもありそうだが、
もしも旅客用など人員輸送用に使った日には機内はエンジンの騒音と排熱、さらに排気ガスによる毒ガス攻撃でたまったもんじゃないのは容易に想像できるのだが…
そういえば地上にも確かこんな戦車がいたような気がしたがまあ気にしないでおこう。
先述の通り、チップジェット方式なので本来ならトルク相殺機構は不要のはずなのだが、
どういうわけか実際には微弱な反トルクが機体にかかっていたらしくテールローターも装備されている。
さらにはコクピットの仕様もキている。どんだけキているかといえばテストパイロットに&bold(){「コクピットの機器配置どうなってんだゴラァ!人間工学どっかに落っことしてんぞ!」}と酷評される始末。
そもそもぶっとい♂コレクティブレバー(高度を上げ下げするためのレバー)が計器盤からニョッキリと生えている[[完成度高い>ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲]]配置という時点で素人目にも嫌な予感しかしない。
あとパイロット用の脱出口は無い。
&bold(){パイロット用の脱出口は無い。(大事なことなので二回言いました)}
乗降は機体後部の貨物用ドアから行うしか無い。
設計したやつは恐らく[[ウイスキー]]かギネス[[ビール]]でベロンベロンに酔っ払った状態で図面引いてただろ!
*で、どうだったの?
ぶっちゃけ失敗作。
エンジンのパワー不足で離陸すらできなかった。
先述の通り脱出口が無い以上、パイロットにとってはむしろそれでよかったのかもしれないが…
離陸すら出来ないと判明したあと[[試作機]]は廃棄処分とされた。
英国のヘリ業界が再編された際にエンジンをロールス・ロイス RB.108に換装してパワーアップする案なども出ていたそうだが結局ボツとなったそうで。
それでいい、やめとけ。
*まとめるなら
&bold(){これぞ模範的英国面。}
*関連項目
・[[フェアリー ロートダイン]]:同じくチップジェット方式を採用したヘリコプター
・[[トリープフリューゲル]]:チップジェット仲間
・XFV-12:失敗の理由が近いかもしれない
・[[英国面]]:いろんな意味で「これぞ[[英国面]]」と言うしか無い存在の一つ、かも知れない
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- 画像ぐぐってみたが…ゆるキャラかな? -- 名無しさん (2018-11-15 10:22:10)
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