機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン

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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン - (2025/09/06 (土) 13:56:43) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2017/12/23 Sat 22:02:00
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます

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#center(){
&bold(){&color(blue){ぼくにはベルトーチカとお腹のなかの赤ちゃんがいる。}}

&bold(){&color(blue){この違いは、絶対的な力だ}}
}


*【概要】
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』とは、角川書店より出版された小説作品である。全1巻。
著者は映像作品の監督として、言わずと知れた[[富野由悠季]]氏。

2014年から2018年にかけて「[[ガンダムエース]]」誌において、さびしうろあき氏と柳瀬敬之氏による漫画版が連載されていた。全7巻。
大筋は基本的に同じだが、新たに漫画版として展開するにあたり一部細かい部分がオリジナルとなっており、その違いを楽しむのも必見。&s(){アクシズへの対応も減速から加速になってたり}

また1989年にオーディオドラマとして「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア カドカワカセットブック」が発売されて後にCDで再販されているため視聴も容易。((本作は『ベルトーチカ・チルドレン』のオーディオドラマなのだがその副題が付いたのはCDでの再販から。))
基本的に小説をそのまま読み上げたようなドラマではあるのだが、小説のように地の文をたくさん使って説明できないために聴者に伝わるように表現を変更している部分がある。
このためシャアとアムロが格闘してクェスに止められる場面で、アムロが''&color(red){「死んでくれ」}とドスの効いた声で銃を取り出したりする。''

富野監督が映画『[[逆襲のシャア>機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]』用に書き上げたシナリオの初稿として、主人公[[アムロ・レイ]]が『[[Ζガンダム>機動戦士Ζガンダム]]』に登場したベルトーチカ・イルマとの恋人関係を引き継ぎ、
ベルトーチカがお腹にアムロとの子を宿している…という設定を提示したが、スポンサーからの「結婚したアムロは見たくない」といった声を受けて没になり、
映画ではベルトーチカは登場せず、代わりにアムロの恋人としてチェーン・アギが新たに登場することになった。
そこでその初稿を、小説として[[復活]]させたのがこの『ベルトーチカ・チルドレン』である。

なお、富野氏の手による『逆襲のシャア』小説作品は本作以外にも、徳間書店の媒体で展開された『ハイ・ストリーマー』があり、
『ベルトーチカ・チルドレン』に比べて映像作品に忠実ながらも、本編では描き切れなかった前後の物語などに比重を置くなど、こちらもまた独自要素の強い[[ノベライズ]]となっている。


*【映像版との相違点】
◆[[νガンダム]]のデザインが異なる(表紙や挿絵ではいつものνガンダムが描かれているためややこしい)。
◆[[サザビー>サザビー(MS)]]の代わりに[[ナイチンゲール>ナイチンゲール(MS)]]が、[[ヤクト・ドーガ]]の代わりにサイコ・ドーガが登場する。
◆ナナイ・ミゲルがメスタ・メスア、[[ギュネイ・ガス]]がグラーブ・ガスという名前になっている((名前の違いだけでキャラとしての違いはほぼ無い。))。
◆[[ブライト>ブライト・ノア]]がヒゲを生やしている。
◆ロンド・ベルが[[サイコフレーム]]を入手する経緯が異なる((映画ではシャアがデータをアナハイムに流出させたが、こちらではわざとグラーブにサイコ・ドーガを放棄させて脱出させ、それをロンド・ベルに回収させている。))。
◆ベルトーチカがνガンダムに乗って合流するため、アムロがベースジャバーでフォン・ブラウンに向かわず、[[ジェガン]]に乗ってレズンの部隊を迎撃している((その際、一般兵用の機体はアムロ機と違ってモニターがCG補正されていることに言及されている。))。
◆[[クェス>クェス・パラヤ]]が宇宙空間に飛び出す時の姿が&font(b,#ff69b4){全裸}。
◆[[アクシズ>アクシズ(ガンダムシリーズ)]]破壊の方法が、核ミサイルと内部からの爆破の上に、νガンダムと[[ラー・カイラム>ラー・カイラム級機動戦艦]]を接続してのハイパー・メガ・バズーカ・ランチャーによる砲撃が加わる。
◆アムロの苦戦。ジェガン搭乗でレズン相手に劣勢となり、シャアに魂を吸われたのかと自らに喝する、シャアに冷や汗の戦いしつつ撃墜される直撃弾を[[赤ちゃん]](アムロとベルトーチカの胎児)のサイコパワーバリア発動によって難を逃れる([[バリア]]があるのかとシャアもびっくりだった)など。そのような助けも借りた上での辛勝であり、アムロ自身の衰えを示唆する描写も存在する(あくまで本作限定の話なので、他作のアムロを論じる時に混同しないように注意)。
◆シャアの最後の台詞がアムロへの恨み節ではなく、アクシズ落としの失敗により[[地球]]にいるはずの[[セイラ>セイラ・マス]]を犠牲にせずに済んだ事を安堵するものになっている。

……等々、ベルトーチカに関する部分以外でも細かい違いは多数ある&font(l){あとシャアが&bold(){ネオ・ジオンの皆さん全員からロリコンだと思われている}という恐ろしい事実が明かされたりもする}ものの、((部隊内での噂話やグラーブの陰口なので事実ではない可能性もあるのだが、シャアは組織の最高指導者という立場から愛人のメスタ以外の女も「抱かねばならない」ことが多く、そこで「寝言でララァの名前を聞いた女は1人や2人じゃない」らしい。))最大の違いはクェスの死に方である。
本作ではハサウェイ自身が誤射によってクェスを殺めてしまい、そのことで精神を病んだまま大人になり『[[閃光のハサウェイ>機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ]]』へと繋がっていく。
つまり本作と小説版『閃ハサ』ではハサウェイは機体を勝手に利用した罪はあるが
それ以外では問題を起こしておらずむしろ敵の大型MAを落とした「功績」に免じて許された設定であり
しかも公的に軍事裁判でそう裁定されて公的記録に残っている。
逆にベルトーチカはこの展開によりクェスを殺めることは無かったため、チェーンとは違いハサウェイに殺されることなく生還する。
(そのため、クェスの死に方が異なる映画版は『閃ハサ』には繋がらない、というのがかつての見解であった。
 ただし、[[宇宙世紀>宇宙世紀(ガンダムシリーズ)]]年表においてマフティー動乱が記載されている場合は多く、
 小説版『[[UC>機動戦士ガンダムUC]]』においても、ハサウェイが鬱病になっていたり植物学を志していることが語られているため、
 &u(){どちらの逆シャアからでも閃ハサには繋がり得る}、というのが現在のサンライズの見解のようである)

とはいえ、小説版ガンダムとしては大筋の差異は少ない部類なので、映画を視聴していればスムーズに読み込めるであろう。


*【外部作品での扱い】
この作品に登場するνガンダムは「&bold(){[[Hi-νガンダム]]}」と名を改めた上で、ナイチンゲールと共にそれぞれνガンダムとサザビーの発展型として
『CCA-MSV』に組み込まれることになった(詳細はHi-νの項目を参照)。
νガンダムとサザビーの[[後継機]]として、[[ゲーム]]に登場した際は高性能に設定されている場合が多い。

また、サイコ・ドーガはCCA-MSVに同名の機体が存在するのだが、そちらは[[α・アジール]]の小型プロトタイプ的な機体であり、小説版の描写とは似ても似つかない。
昔のGジェネなどに出てくるのもα・アジール系のサイコ・ドーガのほうだった。
べルチル版のほうは現在では「サイコ・ギラ・ドーガ」と表記されるようになっているが、
そうすると今度は「ギラ・ドーガ サイコミュ試験型」などと存在が重複するためか、Hi-νやナイチンゲールと違いMSVには組み込まれていない模様。

ちなみに、(Hi-)νガンダムのハイパー・メガ・バズーカ・ランチャーは作中に挿絵が存在していなかったため、
各ゲームや漫画版それぞれによって独自のデザインがされている。


大筋の変更点が少ないことと、知名度が高いためか、ゲーム作品でも部分的に『べルチル』ネタが使われる場合が少なくなかった((『[[スーパーロボット大戦64]]』ではブライトが「あの裏切り者の息の根は、俺達の手で止めなきゃな?」というべルチル由来の台詞を使っていたり、アクシズ破壊作戦において第二段階で外部からのビーム砲撃を用いる点もべルチルと共通している。『新ギレンの野望』のCCAシャア編では、フィフス・ルナにおいてギュネイ機を放棄させることで後のアムロの乗機がHi-νになる。))。

かつてはHi-νやナイチンゲールは『CCA-MSV』としての参戦が多かったが、2010年代以降では『べルチル』名義で参戦する場合も増えてきている。
(『ガンダムVSシリーズ』や『[[X>スーパーロボット大戦X]]』以降の[[スーパーロボット大戦シリーズ]]等)


前述したように2014年から2018年にかけて本作のコミカライズ版が連載されていた。
MSのデザインもちゃんと最新のものに合わせられており(つまりνガンダムが映像版そのものだったりナイチンゲールがサザビーだったりしない)、安定している。
&font(l){あまりに似合わなかったせいか、ブライトは途中で髭を剃った}



私は心底、項目を追記・修正したいと欲望するのも、Wiki籠りだと信じているのだよ。

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- ガンダム知らない人に予備知識なしで各作品の小説版だけを読ませたら全然つながらなくて混乱するだろうな  -- 名無しさん  (2017-12-23 22:42:21)
- スパロボVで言われてたブライトの「ジャパニーズ・オトッツァン」評もこの小説が由来だっけ?  -- 名無しさん  (2017-12-23 23:06:17)
- Xで久しぶりにHi-ν参戦だな。パッケージにいるので通常参戦  -- 名無しさん  (2017-12-24 00:14:31)
- ↑ ははは、そもそもちゃんとベルチル名義なのにHi-νが隠しなんてそんなこと、あるわけないじゃない…あるわけ…(サーバインを見ながら)  -- 名無しさん  (2017-12-24 00:35:06)
- 映画版と比べると殴り合い宇宙はシャアが追い詰めながらも土壇場でアムロのカウンターが決まって決着って感じなのね ハイストリーマーも同じ感じなんだっけ?  -- 名無しさん  (2017-12-24 09:07:19)
- ↑4 そうだよ ブライトさんによるとアムロ達にそうやってバカにされてるらしい  -- 名無しさん  (2017-12-24 11:28:56)
- てかこれ別にスパロボで再現されても困るよね…ほぼ一緒だし  -- 名無しさん  (2017-12-25 01:15:40)
- 漫画版とかの宣伝とか、大人の事情でしょ  -- 名無しさん  (2017-12-25 09:04:58)
-  劇場版と設定が異なるMSが多いが、特にギラ・ドーガは頭頂高が25.2mと巨大で、形式番号がMS-16だったりする。       -- 名無しさん  (2018-01-26 04:53:13)
- ↑4 オトッツァンブライトには完全同意なのだが、原文だと「ジャパニーズ・オットツァン」になってたんだよなぁ確か…なんか黒柳徹子混ざってる…  -- 名無しさん  (2018-03-31 10:04:58)
- 今確認してみたが、ジャパニーズ・オットチャンだった。何者だ  -- 名無しさん  (2021-05-28 19:34:18)
- 「さらばだ。アムロ」と言われ、赤ちゃんバリア発動しないと普通にアムロがシャアに落とされてるアムロ弱体化描写(他にもジェガンだが雑魚どもに苦戦したり)が、個人的には映画版と最大の違いに感じたし、ショックレベルだったなあ  -- 名無しさん  (2022-05-11 02:18:15)
- ↑今でも根強いアムロ=伝説の最強ニュータイプって図式はスポンサーの意向が強くて、御大はアムロを最強の主人公として描きたいわけじゃなかったのかもね  -- 名無しさん  (2022-05-11 11:55:36)
- ベルチルのアムロは勘の衰え、自身がニュータイプなのかすら懐疑だから整備に人一倍気を使ってる描写があったな。現実にもいる早熟型の天才としてリアルに描きたかったのかも  -- 名無しさん  (2022-05-12 04:19:11)
- ↑つがいを得て子孫を残すっていう生物として最大の目的を果たしたから衰える一方なのかも。逆にアムロとベルトーチカの子はとんでもないことになりそうだが。  -- 名無しさん  (2022-05-17 17:13:30)
- でもやっぱりアムロが子供が出来た事を知って、一人の人間として「こんな僕でも親になれるんだ」と喜んでるシーンは好きだな。  -- 名無しさん  (2022-10-17 12:01:15)
- 締め方が秀逸過ぎる 声優二人が壮健なうちに映像化してほしいぞ…  -- 名無しさん  (2022-12-18 17:19:12)
- 富野監督が書く小説版のシャアって強いよね。本来ならばこう書きたい感じがある  -- 名無しさん  (2023-11-22 08:07:26)
- この記事のトップの台詞…、アムロは  -- 名無しさん  (2024-05-23 20:49:10)
- 閃ハサに合わせて小ムービーだけでも映像化されるかと期待していたが、アムロのせいで一番ガンダムシリーズで映像化されなさそうな作品になってしまった  -- 名無しさん  (2025-01-24 17:21:40)
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