&font(#6495ED){登録日}:2019/01/29 Tue 13:57:34 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 159人の願いと幻想~フィラデルフィア演義とは、2000年に公開されたゲームデザイナーポーン氏製作の[[フリーゲーム]]である。 2019年現在でも氏のHPである『ステッパーズストップ』にて公開中。 *【ゲームシステム】 ノベル式にストーリーが進むノンフィールドRPG。 戦闘は5対5のターン式で、キャラクターにあるパラメータは「武力」と「願い」の2つのみ。 武力はHP、攻撃力、素早さを兼ねており、大きいキャラから行動し、武力値と同数のダメージを相手の武力値に与え、0になると死ぬ。 全て現在値が参照されるため、ダメージを受けるほどキャラが弱っていく仕組みである。 多くのRPGに存在する、元気なキャラと死ぬ一歩手前のキャラの行動結果が変わらないという問題への対策として秀逸。 戦闘後、仲間の武力を上昇させるか敵を仲間に誘うかの選択が可能。 5人以上の仲間は保有できず、入れ替えたキャラはロストする。 モードはシナリオを進めるためのストーリーと、稼ぎのためのフリーファイトの2種類に分かれる。 *【願い】 願いはキャラの能力にあたり、武力計算に影響したり、通常攻撃の追加効果や特殊行動が追加される。 基本的な願いは10種存在し、隠された願いが数種類ある。 キャラ名の横に記号で表されている。 ・聖剣師 〆 与えるダメージが武力値の2倍になる。 シンプルに強力な願い。 ・魔剣師 ∬ ターンの最後に追加攻撃ができるようになる。 聖剣師より融通がきくが、追加攻撃の前に削られないよう壁が必要 ・スタンピード * 攻撃した相手を1ターン足止めする。 一対一で当てれば武力関係なく相手を永久的に足止めできる。 ただし、[[2回行動]]できる魔剣師には弱い。 ・アンチライフ Θ 相手を一撃で倒すが、ダメージが半分返ってくる。 正確には、敵の現在武力と同じだけのダメージを与える。 そのため黒僧には半減され、ダブルライフは一つ命を削るだけになる。 ・ダブルライフ % 武力が0になると1回だけ生き返る。 武力が戻るということは攻撃力も最大に戻るため非常に有用。 スタンピードの足止めは復活時に解除されないので注意。 ・白僧 ○ 仲間一人の武力を回復する。 回復値は自分の武力と同じで、上限は超えない。 回復するなら敵を殴って減らした方が効率がいいので不遇。 後述する喰師の性能もその一因。 ・黒僧 ● 受けるダメージを半分にする。 武力が減少し最大のポテンシャルを発揮できなくなるので、 ややダブルライフのほうが使い勝手が良い。 ある程度削られると敵は他の仲間を優先しだすのも欠点。 ・クイック ⇒ 武力値に関係なく一番初めに行動する。 敵の最大戦力の削りに、厄介な願い持ちの初手潰しにと使い勝手の良い願い。 クイックが複数いる場合は、通常通り武力値順に行動する。 ・MAX Ω 武力が減っても攻撃力、素早さが変化しない。 アンチライフに抵抗できないのが弱点。 しかし、敵は武力の低い味方を無視する思考なので、 うまくギリギリに調整すると活躍できる。 ・喰師 ⊃ 与えたダメージを自分の武力として吸収する。 武力の上限突破が可能で、白僧不遇の一因。 しかし、武力面で大きく突出してしまうため集中攻撃に注意が必要。 特にアンチライフやスタンピードにとっては格好の的となる。 #region(隠し願い) ・フォーナイン Ⅸ 武力9999の限界を突破できる。 開放条件はパーティ全員の武力を9999にすること。 一万以上の限界値はランダムに設定され、逃げたときの武力減少値が大きくなる。 さらにセーブして再開すると9999に戻ってしまう。 ・支配者 卍 特殊キャラの加入と召喚が可能になる。 開放条件はフリーファイトで祖を倒すこと。 武力の限界突破した固定キャラを自分の代わりに戦わせる強力な願い。 使えるようになるとゲームが別物になる。 以下3つはランダムキャラが保有しておらず、トレードもできない。 祖神、ボス、特殊な仲間キャラのみが保有。 ・邪剣士 ψ ターンの最後に2回追加攻撃ができるようになる。 ・トリプルライフ ‰ 武力がゼロになると2回生き返る。 ・楽園 仝 受けるダメージを3分の1にする。 #endregion *【「情報」コマンド】 戦闘時のコマンド、「情報」では敵味方の詳細情報を見ることができる。 ストーリーに登場するキャラは雑魚にいたるまで全てメッセージがあるという作りこみを誇る。 チンピラに気象庁の[[スパイ]]がまぎれていたり、飛行機の魔物の人間関係が浮き彫りになったりする。 ストーリー中で行くことになる精神世界の魔物の情報はもはや哲学的ですらある内容。 第2のストーリーとも言えるので全て必見である。 フリーファイトにも稀に特殊なキャラが登場するので、情報から確認可能。 *【ストーリー】 あらゆる災害、病気、種族に人類が勝利し平和が実現した時代の話。 強大な武力と秀でた技術を持つ4大組織が世界を支配していた。 その中の一つ、「気象庁」が定期的に発生する「魔王」を観測。 気象庁に所属する男、シザは発生した魔王に対応する「勇者」として観測され、魔王討伐に赴くことになる。 そんな中、魔王の発生を知った他の4大組織は陰謀をめぐらせつつあった。 *【4大組織と登場キャラ】 **○気象庁(クローバー) 世界中のあらゆる情報を観測、操作する技術を持つ組織。 情報という重要な分野を掌握しており、軍事力も大幅に伸ばしつつある。 ・シザ=フランダース 気象庁の武力組織「安全強化部」の部長、第1部の主人公。 「トレード」の願いを持ち、他人と願いを入れ替えることが可能。 発生した魔王に対応する勇者として魔王討伐に駆り出される。 元剣の城所属で、剣の城からは「負け犬」と呼ばれている。 ・マリア=フランダース 気象庁に所属するシザの妻。 気象庁中央観測塔の「データベース」へのアクセス権限を持つ。 「データベース」の情報から、シザすら知らない組織の知識を持っている。 ・ラベラージュ 気象庁のディレクター。 魔王対策会議の司会を担当。 浮ついた性格で仕事にもやる気がない。 ・ヘーウッド=ノーラン 気象庁の新人。 シザと悪友のようなやり取りを会議で繰り広げる。 剣の城のスパイであったが、フリーファイトで遭遇できれば彼の行動理由がわかる。 ・ララスピア=フランダース マリアとシザの反抗期真っ盛りの娘。 第2部の主人公。 **○剣の城(スペード) 最強の武力と軍事力のみで4大組織に君臨している。 勇者が気象庁から選ばれたことを知り、軍事力で遅れを取ることを危惧。 魔王の力を手中に入れるため、勇者の抹殺と魔王の捕獲を目的として行動する。 ・ドルチ=クロンフォルム 剣の城の長。 魔王捕獲計画を計画、実行した張本人。 ・ライク シザの抹殺に送り出された拳銃使い。 ロリコンであり、それを突いたクラミーの精神攻撃を受け死亡。 後に幼女に転生するという本願を果たす。 ・イルサーネ 剣の城の紅一点。 魔王捕獲計画に反対し、剣の城を出奔。 **○ホスピタル(ハート) 精神医学を中心に全分野の医療技術を持つ組織。 剣の城の謀略を知り、勇者の保護に動く。 ・クラミー=カールド シザの保護のため送り出された破壊心理学の使い手。 友人であるイルサーネと手を組んでシザに接触する。 破壊心理学はいわゆる精神攻撃で、抵抗力のない剣の城の騎士は彼女の歯が立たなかった。 **○炭素工業(ダイヤ) あらゆる科学技術の粋を結集した組織。 本編では一部の道具が炭素工業製であることが語られるのみ。 関連キャラも一切おらず、非常に影が薄い。 **○勇者・魔王関連 ・悪 悪そのものの化身。 魔王になりえる人物に「種」を植え、魔王を発生させている張本人。 敗北した魔王をねぎらったり、行動のサポートをしたりと意外にやさしい。 ・ガーナ=フィフニン 当代の魔王。 人間の善を否定するため、通り魔的犯行を繰り返す[[殺人鬼]]。 本人の武力は非常に弱い。 ・フレイク=ホルッポーロ シザの次代の勇者。 いくつもの出会いと別れと苦難を乗り越えて旅をしている正統派。 旅の中で、魔王に対抗する装備を数多く揃えている。 **【フィニッシュ・フィラデルフィア】 [[ゲーム]]のその後を書いたサブストーリー。 ポーン氏のHP、『ステッパーズ・ストップ』で公開されている。 古い作品であるため、雑文からHPの過去ログをダウンロードする必要がある。 追記、修正はねんねこシリーズをコンプした方にお願いします #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,2) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 20年ぐらい前にめちゃくちゃ影響受けたゲームの記事があってうれしい -- 名無しさん (2023-06-07 03:58:00) #comment #areaedit(end) }