&font(#6495ED){登録日}:2021/08/19 Thu 05:48:07 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &bold(){&sizex(6){&color(orchid,midnightblue){どいつもこいつも、ようこそオレの時代へ}}} } #center(){&blankimg(zazi06.png,width=320,height=180)} &sizex(2){出典:バトルスピリッツ ブレイヴ第6話「脅威のマジック! 天角獣バイコーン」/サンライズ(バンダイナムコピクチャーズ)・メ~テレ・ADK/2010年10月17日放送} 暗闇のザジは、[[TCG>トレーディングカードゲーム(TCG)]][[バトルスピリッツ]]シリーズのアニメ『[[バトルスピリッツ ブレイヴ]]』のキャラクター。 CV:[[鈴村健一]] #openclose(show=●目次){ #contents() } *【概要】 &bold(){ [[異界王]]}が世界の変革を目指し[[異世界>異世界モノ]]グラン・ロロと地球を融合させたが[[馬神弾]]に阻まれて世界の融合は解除。 結果、異界に帰れず地球に取り残された異界魔族が人類と争う世界。 27世紀の未来の地球では、武力に代わり血を流さない手段として異界の流儀であるカードバトルによる決闘で、人類と異界魔族の戦争が行われていた。 ザジはそんな世界で、スロバキアを支配している異界魔族のカードバトラー。 側近として、男女の双子(CV:[[平川大輔]]、CV:[[遠藤綾]])を従えている。 [[仮面をつけた男>仮面キャラ(属性)]]であり、実力主義の魔族ゆえにその素性は&bold(){&color(pink,mediumvioletred){魔族の女王ギルファム}}ですら知らない。 普段は飄々としていて軽薄に振る舞うが、何かを企んでいるようで…。 *【人物】 **◆道化 仮面で常に表情が見えないのと同様、一人称は「&bold(){&color(orchid,midnightblue){ワタクシめ~}}」とへりくだって本心を隠し、普段はおちゃらけている。 それ故に格下に見られることが多いが、そうして侮られることも想定内で、相手を油断させて自分の目的を遂行する。 「空を飛んだイカロスの伝説」や「三国同盟」など人間の歴史にも詳しく、「貧乏暇なし」といったことわざも多用する。 カードバトルにおいては自称「連戦連勝」。 というのも、[[馬神弾]]との最初のバトルでは彼の実力を確かめると理由をつけて中断し撤退するなど、 負けそうになれば逃げ出しているための様子。弾との二回目のバトルでも、無茶苦茶な6色デッキを使用しており、 一回目と同じくまともにバトルする気は当初なかった様子。 **◆「暗闇」 しかし普段は巫山戯ているそのバトルの腕前は、本気を出せば魔族でもトップクラスである[[月光のバローネ]]を倒せるほど。 彼の[[二つ名]]である「暗闇」とは、バローネによれば彼のバトルのやり方からついたもの。 前述のおどけた態度と言葉により、己の本心を隠しながら対戦相手を苛立たせたり、 自分の狙いを読めさせないようにしたりして相手の感情を乱す。 そうすることで、対戦相手は思考を鈍らせ判断を誤ってしまうことが重なって、バトルの流れを見ることが出来なくなる。 結果としてザジのペースに持ち込まれてしまうという、 「ザジと戦う相手は、彼が作りだした&bold(){暗闇}にいつのまにか踏み込んでバトルの流れが見えなくなる」様子が二つ名の元になった。 側近である双子のことは大事に思っている様子だが、おどけた態度のため本心は不明。 劇中では、噂を流したり様々な人物の信用を貶めたりとまるで世界を混乱させるべく暗躍しているが、その目的は不明。 どういうわけか古代魔法を習得しており、時には洗脳やカードの創造などに魔法を使っている様子。 暗躍の際、自らの正体を隠すため、仮面を外して「&bold(){イザーズ}(ZAZI→IZAZ)」という名の端整な顔立ちをした一介の魔族の青年に扮し、 飄々としながらも落ち着いて振る舞い行動することもある。 そうした、イザーズとして活動する時や自身の冷酷な本性を見せる際には一人称が「&bold(){&color(orchid){オレ}}」に変わっている。 ザジが目指す「オレの時代」の意味するものとは…。 *【来歴】 **◆[[バトルスピリッツ ブレイヴ]] ***三国同盟 多くの魔族達が人間を弾圧しており、人類軍も追い詰められてきている西暦2650年。 異界グラン・ロロと地球を一度融合させた[[異界王]]を倒した&bold(){伝説のカードバトラー[[馬神弾]]}が、 異界魔族に勝利するための救世主として人類軍の手で未来に招かれたことを知り、魔族の宰相である&bold(){&color(saddlebrown){大公ジェレイド}}に接触するなど行動を起こす。 #center(){ &bold(){&sizex(5){&color(orchid,midnightblue){えーと…あぁー!忘れてました!&br()5時43分21秒から会議があったんです!&br()いやーこれからって時に誠に残念♪&br()&br()&ruby(これ){上司}が&ruby(これ){鬼}なもんで!&br()どーしてもいかなくちゃならないんすよ~&br()&br()じゃあまたやりましょー。いいバトルでした~&br()どちら様もお後がよろしいようで~♪}}} } 馬神弾の実力を把握しようと、バローネの部下をけしかけたり、自分で試し(&bold(){バトルを中断して逃げ})たりしておくなどの行動をとった。 その後、「&bold(){&color(pink,mediumvioletred){魔族の女王ギルファム}}を守るため」「馬神弾を魔族の仲間にする」という名目で、 同じ魔族の領主である&bold(){ [[月光のバローネ]]}と&bold(){&color(green){暴将デュック}}を誘って『三国同盟』を結成。 しかし結果としてほとんど三国同盟として団結して動く機会はなく、馬神弾は魔族の大陸オクトを来訪。 弾は、異界魔族が地球の中心近くに打ち込んだコアの影響で自浄作用による大天変地異「&bold(){地球リセット}」が迫っていること、 太古の神々が己の似姿として残した「&bold(){ [[12宮Xレア>十二宮Xレア(Battle Spirits)]]}」と超古代文明が残した12宮Xレア全ての力で起動する「&bold(){神々の砲台}」を用いれば、 地球中心のコアを破壊して天変地異を避けられるかもしれないという事実を魔族達に伝える。 そして女王代理のカードバトラーに立候補したデュックにバトルで勝利した弾は、その報酬として女王ギルファムに「&bold(){ [[12宮Xレア>十二宮Xレア(Battle Spirits)]]}」捜索の協力を取り付けた。 しかし、ザジがそそのかした、デュックの息子&bold(){&color(yellow,darkblue){ルガイン}}による女王への報告で弾に以前敗北していた事実によりバローネは追放処分となり、 弾に負けたデュックは罰として囚われの身に。三国同盟は短期に瓦解し名前だけのものとなった。 更にザジはギルファムと弾の会談をこっそり世界に中継しており、「“人類の救世主“弾は魔族と協力する裏切り者」、 「弾に従うギルファム」といった印象をつけさせて弾やギルファムへの求心力をそれぞれ低下させ、「地球リセットの危機」という一大情報に世界は更に混乱していく。 ***獄龍隊暴走 ザジは、女王に対する下克上を&bold(){&color(saddlebrown){大公ジェレイド}}に唆し、ジェレイドを味方につける。 更に囚われていた&bold(){&color(green){デュック}}を洗脳・改造し、愛した家族の記憶を失い冷酷非情となった「&bold(){&color(green){獄将デュック}}」として生まれ変わらせ、 名目上は&bold(){&color(pink,mediumvioletred){女王ギルファム}}直属のカードバトラー部隊「獄龍隊」を結成させた。 獄龍隊結成の表向きの目的は「12宮Xレアの捜索」「魔族の治安維持」というものだったが、 獄将デュックは魔族領主各地で示威行動を繰り返す・獄龍隊と行うバトルで敗北した者は基本的に死亡するなど、 その横暴さと「女王直属」という肩書きゆえに魔族達はギルファムへの不信を加速させていく。 更にザジは仮面を外してイザーズとして密かに行動。 月光のバローネを信頼する人間ザックに「バローネの部下“イザーズ”」と名乗って接触。 彼にバローネの力になるカード「光の聖剣」を渡して「魔族の自分じゃザジの支配下だと動きづらいから君に頼む」と、 人類軍と行動を共にしていたバローネの元に届けさせた。 一見するとバローネの力になることだが、ザックがバローネの元に向かう途中で、 更に「12宮Xレアをザックという人間はバローネに渡そうとしている」、 「バローネは人間の元にくだり、もはや馬神弾の飼い犬」などの“噂”を流していた。 ザジとしても有名無実化していた「三国同盟」の名を使って様々な活動を行ったり、上記以外にも様々な「噂」を流したりすることで、 馬神弾や女王ギルファムへの不信を煽り、地球リセットの危機を前にして錯綜する情報に怯える人々や魔族達を更なる混乱へと陥れた。 いたずらに混乱を招き、カードバトルで命も散らす獄龍隊解散を女王に訴えるべく弾とバローネが女王の下に向かった際に、 ザジの工作によって女王への不満を爆発させ暴徒と化した魔族達が女王ギルファムの元に押し寄せ、 その混乱に乗じ獄将デュックを使って女王ギルファムを殺害(実際は影武者を殺害し、ギルファムは難を逃れた)し、その罪をバローネ達にかぶせようとした。 それに留まらず、女王ギルファムへの悪印象を植え付けるために利用してきた&bold(){&color(saddlebrown){大公ジェレイド}}もザジ自身が殺害。 獄将デュックがダンにバトルで敗れた後は、一度行方をくらませた。 ***「立てよ、魔族!」 弾達人類軍と和解した&bold(){&color(pink,mediumvioletred){ギルファム}}もザジらを油断させあぶりだすためにそのまま死を偽装し、魔族No.2のジェレイドも死亡。 更に人類軍の調べで「異界魔族の起源は、古代に異界に迷い込んだ人間」と判明したことが世間に広まり、 指導者を失った不安定さやその事実に対する衝撃への混乱を避けるべく魔族のとりまとめ役はバローネが行っていくことに。 獄将&bold(){&color(green){デュック}}も弾の尽力と[[光龍騎神サジット・アポロドラゴン>光龍騎神サジット・アポロドラゴン(Battle Spirits)]]による浄化で記憶を取り戻し、 息子&bold(){&color(yellow,darkblue){ルガイン}}達家族と魔族人類を分け隔てなく愛する暴将デュックへと戻った。 ルガインの努力で、地球リセットの危機を前にして人と魔族が争うことを止め、 生き残るべく協力していくことを人類軍と共に宣言する調印式の場が儲けられたが、そこにザジは仮面を外し“一介の魔族”イザーズとして参上。 調印式に異議を唱え、その妨害をよしとしないバローネにも「蛇皇神帝アスクレピオーズ」の力でバトルに勝利。 #center(){ &bold(){&sizex(5){&color(orchid){諸君! 名もない私でも立ち上がる勇気さえあれば、&br()魔族のトップであるバローネ様を倒すことができる!&br()&br()地球の危機を利用し、&br()劣勢なる人間と我々を共存させるという&br()この愚行を、このまま見過ごして良いのか?&br()思い出せ、我らの誇りを!}}} &bold(){&sizex(7){&color(orchid){立てよ!魔族!!}}} } “一介の魔族”が魔族の指導者であるバローネに勝利することで、「地位を持たない魔族でも世界は変えられる」と調印式の中継を観ていた者達に訴えた。 そして勝利したイザーズはバローネに何も要求せずにその場を去る。 そうすることで自分の行動は私心のないものだと印象づけさせ、人間との共存を望まない魔族達の造反を煽った。 ***魔族絶対主義アスクレピオーズ ザジ/イザーズが腹心の双子と共にこれまで行ってきた世界の不安と混乱を煽る工作により、 ついに人間との共存を望まない魔族の種族主義者達がイザーズの言葉に触発されて「魔族絶対主義アスクレピオーズ」なるテロ組織を独自に結成。 彼らは地球リセットの影響で沈没が予想される魔大陸オクトからの避難船に乗る魔族達を人質にとって反乱を起こす。 それと同時刻、[[馬神弾]]は、&bold(){&color(yellow,darkblue){ルガイン}}、顔を隠した&bold(){&color(pink,mediumvioletred){ギルファム}}と共にザジがいたスロバキアを訪れる。 そして、以前バトルから逃げ、顔を隠し地球に混乱をもたらそうとするザジの本心を知るため、弾は勝負を挑む。 #center(){ &bold(){&sizex(5){&color(red){弾「このリセットの中でも、お前も一つの命だ!&br() &br()これからの復興の時代は、&br()みんなが本音で向き合わなきゃ大きな力にはならない!&br()&br()それにはお前にも素顔で、本音で話してほしい!」}}} &bold(){&sizex(4){&color(orchid,midnightblue){そーいう綺麗事が♪……}&color(orchid,black){…嫌いだって言ってんだ…!}}} } ザジは「弾がもつ12宮Xレア」、「ザジが古代魔術で人質にとったルガインとギルファムの命」を、 お互い賭けることでそのバトルを受けることを了承するが、 バトルでは無茶苦茶な6色デッキを使用。前回の弾とのバトル同様、逃げるつもりだった様子。 しかし、弾は12宮Xレア[[金牛龍神ドラゴニック・タウラス>金牛龍神ドラゴニック・タウラス(Battle Spirits)]]の力を用いて目論み通りザジの[[仮面を破壊する>マスク割れ]]ことに成功。 イザーズの腹心の双子は、イザーズが顔を仮面で隠してきた理由を「素顔が嫌いだから」とルガイン達に明かす。 そして正体が弾たちに露見した&bold(){イザーズ}は、逃げることなく改めて自分の名を弾に告げた。 #center(){&blankimg(zazi46-1.png,width=320,height=180)} &sizex(2){出典:バトルスピリッツ ブレイヴ第46話「ダンvsザジ 動乱のアスクレピオーズ」/サンライズ(バンダイナムコピクチャーズ)・メ~テレ・ADK/2011年8月14日放送} #center(){ &bold(){&sizex(5){&color(orchid){オレの何を知りたい? }}} &bold(){&sizex(5){&color(red){弾「なぜ混乱を招く?」}}} &bold(){&sizex(5){&color(orchid){オレの“夢”だから───}&br() &br()&color(orchid,black){滅茶苦茶}&color(orchid){になればいい。&br()それ以上でもそれ以下でもない。&br()&br()地球がリセットしたいならすればいい。&br()オレにはどうでもいいことだ}}} } 弾に混乱を招く目的を聞かれたイザーズは、&bold(){破滅願望}ともいうべき自分の思いを述べる。 イザーズが“暗闇”を名乗る本当の理由を知りたがる弾に対し、 イザーズは「オレの闇を観れば後悔する」といいながら装束を変え、「&bold(){&color(purple){蛇皇神帝アスクレピオーズ}}」を召喚。 テロ組織「魔族絶対主義アスクレピオーズ」の首魁・関係者なのかと問う弾の質問に対し、イザーズは調印式の日に“種をまいただけ”だという。 続けてイザーズは、13番目の星座の力である「&bold(){&color(purple){蛇皇神帝アスクレピオーズ}}」が、 死した獄龍隊隊員達の迷える魂を元にして古代魔法を使って生み出した背徳のXレアであり、 そのためにジェレイドをそそのかして獄龍隊を設立させたのだと嘲りながら言う。 古代魔法を使いこなせることを不思議に思ったギルファムにその理由を尋ねられたイザーズは答える。 #center(){ &bold(){&sizex(5){&color(orchid){何故かというと、この“顔”のせいですよ…&br()&br()…俺は“美しい”だろう}&br()&color(orchid,black){だから嫌いなのさ 切り裂きたいほどにな…!}}}} 「己の顔」に嫌悪を示すイザーズに対し、まがりなりにもカードバトルに命をかけていた獄龍隊隊員達の命をもてあそんだことに怒った弾。 正体がばれたことで本気を出し猛攻を仕掛けるイザーズだったが、弾の「&bold(){&color(turquoise){マジックブースト}}」「&bold(){&color(red){サジッタフレイム}}」といったマジックでしのぎきられて万策がつきてしまった。 #center(){&bold(){&sizex(5){&color(red){弾「お前にはもう手札がない。&br()次のターンで動けるスピリットもいない。&br()また適当なことを言って逃げるのか?」}}} &bold(){&sizex(4){&color(orchid,midnightblue){暗闇のザジは逃げる───}}&br()&br()&sizex(6){&color(orchid,black){ ───だが、イザーズは逃げない!}}} } だが、弾との初回のバトルと違い、「イザーズ」として覚悟を決めている男は、逃げることなく踏みとどまり、 イザーズの本心である“&bold(){暗闇}”を知ろうとする弾に自分の過去を語り始めた。 ***ザジの闇 #region 異世界から来た&bold(){ [[異界王]]}が今の世界を滅ぼそうとしたが馬神弾に阻まれたことにより、異界魔族と人間が争う世界となった未来の地球。 そんな世界で、皆から見捨てられたような場所───貧民窟が魔族の少年イザーズの育った場所だった。 そこで子供の頃、後に側近となる双子と知り合い、3人は食べるものに困るほど貧しい生活に苦労しながらも支え合い暮らしていた。 だが、イザーズ達には「施しに甘えたくない」「施しを与える側になりたい」という思いがあった。そして子供だった3人は、 「自分達が“綺麗”」ということに気づく。 #center(){&blankimg(zazi47-1.png,width=320,height=180)} &sizex(2){出典:バトルスピリッツ ブレイヴ第47話「男たちの闇 アスクレピオーズ慟哭」/サンライズ(バンダイナムコピクチャーズ)・メ~テレ・ADK/2011年8月21日放送} #center(){&bold(){&sizex(5){&color(orchid,black){ ───だからオレ達は、富める魔族に&br()「この“顔”と引き換えに施しを与えてくれ」&br()と売り込んだ…}}&br()&br()&sizex(5){&color(red){弾「売り込みは、成功したんだな…」}}&br()&br()&sizex(5){&color(orchid,black){最高だった…!&br()&br()貧民街は物であふれ、&br()オレ達は自分の“顔”で世の中を動かせることを知ったよ}}} } 自分たちが施しを与える側になることが出来る唯一の武器に気づいた3人は、 とある魔族の富豪に「“顔”のきれいな自分達と引き換えに、貧民街に富をばらまいて欲しい」と心を殺して自分達を売り込んだ。 これによりイザーズ達は願い通り、貧民街に物を与えて貧しさを壊し、貧民街にいた人々は彼らに感謝した。 3人は結局、街を変えてくれたその魔族の富豪に仕えることとなったが、その魔族には古代魔法で遊ぶ奇妙な趣味があった。 ───「綺麗であるゆえに」その富豪は日々、イザーズ達を古代魔法の儀式に使って“楽しんだ”。 誰かひとりだけなら逃げる隙はあったが、3人は結束してお互いを守り合って生き延び、 やがて富豪に仕込まれた古代魔法を使ってイザーズ達はその富豪を殺害する。 しかし3人が自由の身を得た矢先、今度はその国を人間が制圧する事態が発生。 ───「綺麗であるゆえに」イザーズ達は、“人間のもの”となり、虐待を受ける日々を送った。 #center(){&bold(){&sizex(5){&color(hotpink,black){魔族の支配だろうと、人間の支配だろうと変わらない}&br()&br()&color(lightskyblue,black){どんな境遇であっても、&br()私達が耐えることができたのは───}}&br()&br()&sizex(6){&color(orchid,black){3人一緒だったからだ}}&br()&br()&sizex(5){&color(red){弾「それならどうしてこんな混乱を招く?&br() 互いを守りあってきたお前達が?」}}&br()&br()&sizex(5){&color(orchid,black){どうでもいいからだ!! &br()魔族も人間も、オレ達の心を壊した!&br()&br()オレ達は“綺麗”であればあるほど、&br()心は闇に沈んだ…嫌なものばかり見た…}}&br()&br()&sizex(7){&color(orchid,black){だから壊したいのさ!!}}} } 魔族から虐げられ、人間からも虐げられ、救ったはずの貧民街の住人達も含め誰にも助けてもらえず、人の“闇”を見続けてきたイザーズ達。 3人は、自分達の心を壊した世界を恨み、憎み、全てを滅茶苦茶にすることを望んだ。 そしてイザーズは“綺麗”である自分の顔を嫌い、仮面をつけて「&bold(){&color(orchid,midnightblue){暗闇のザジ}}」となった。 #center(){&bold(){&sizex(5){&color(red){弾「───お前のように、心に大きな闇を抱えて&br()破滅と混乱を招いた男を一人、&br()オレは知っている。異界王だ」}&br()&br()&color(orchid,black){…! それはそれは、光栄なことで…}}} } 矛盾に満ちた世界の現状を憎んだがゆえに、今の世界を滅ぼし新たな世界を創ろうとした異界王とイザーズが似ていると評する弾。 #center(){&bold(){&sizex(5){&color(red){弾「だけどお前は、異界王の足下にも及ばない」}}&br()&br()&sizex(7){&color(orchid,black){!?}}&br()&br()&sizex(5){&color(red){弾「お前には壊した先のビジョンがない。&br()ただ壊すだけなら、わがままな子供と同じだ!&br()&br()コソコソ裏でやってないで表にでろ!&br()異界王のようにな…」}}} } 同時に「世界を壊した後の目標を持たない」破滅願望のイザーズは、 世界を壊した後の明確なビジョンと、矛盾なき新世界を創りたいという人類への愛を持っていた異界王の足元にも及ばず、 その行いを「壊すだけならわがままな子供と同じ」だと弾は一刀両断し、二つのブレイヴと合体した&bold(){[[光龍騎神サジット・アポロドラゴン>光龍騎神サジット・アポロドラゴン(Battle Spirits)]]}を操り、 &bold(){&color(purple){蛇皇神帝アスクレピオーズ}}すら一蹴してイザーズを圧倒。 #center(){&bold(){&sizex(5){&color(red){弾「───お前“も”、他の生き方が出来ない男なんだな&br()それが分かっただけでこのバトルの意味があった」}&br()&br()&color(orchid,black){何?}&br()&br()&color(red){弾「…答えてくれたからな。&br()逃げずに壊したんじゃない。お前は戦ってきたんだ。&br()&br()話してくれてありがとう、イザーズ。&br()本当の名前なんだろう?」}&br()&br()&color(orchid,black){ああ…}}} } #center(){&blankimg(zazi47-2.png,width=320,height=180)} &sizex(2){出典:バトルスピリッツ ブレイヴ第47話「男たちの闇 アスクレピオーズ慟哭」/サンライズ(バンダイナムコピクチャーズ)・メ~テレ・ADK/2011年8月21日放送} かつて守ったはずの人々から迫害され仲間を手にかけられ、イザーズや異界王と同じように世界への憎しみを、身をもって知っていた弾。 イザーズが『ザジ』の時とは違って逃げることなくバトルの中で自分と向き合い、 己の過去を教えてくれたことから、本当の名前が「イザーズ」であることを弾は理解する。 誰かと向き合うつもりも無い『破滅願望』ではなく、 憎しみを忘れた他の生き方が出来ずとも彼なりに覚悟を持って世界と向き合い戦ってきたのだと弾は励まし、イザーズ達の心を救った。 イザーズ敗北後、表舞台に再び姿を現したギルファムの魔術により、 「魔族絶対主義アスクレピオーズ」のテロリスト達は拘束されて避難船ハイジャック事件は収束。 双子達はギルファムからイザーズを庇おうとするが、イザーズの語った言葉を聞いて、 ザジの企みにより影武者を務めた腹心を失ったギルファムも「怒りこそすれ裁く立場に余は無い。 その罪はスロバキアの民を救うことで償うが良い」と言う。 弾も「人間と魔族が創るこれからの時代を見て欲しい」と、 地球リセットを回避して人類と魔族を救うための南極での最終作戦『&bold(){オペレーション・ゾディアック}』にイザーズを誘う。 「&bold(){&color(orchid){そういう綺麗事が嫌いだって言ってんだ…}}」と言うイザーズだったが、 弾も「&bold(){&color(red){異界王を倒したことで、未来世界に繋がる混乱の元を作った『元凶』である自分が頼んでいるのだから}}」と言って、 自分も弾もある意味では似たような存在だと気づいたイザーズは、スロバキアの民を避難させて気が向けば南極に向かうと答えた。 #endregion ***オペレーション・ゾディアック #region 仮面を外したイザーズは南極に向かう。 地球リセット回避のためにバトルフィールドを超古代文明の遺産『神々の砲台』と合体させ、 バローネと弾の12宮Xレアをお互い用いたバトルを持ってエネルギーを蓄積させて起動させるオペレーション・ゾディアックに参加。 南極では、自分が利用し陥れてきた&bold(){&color(green){暴将デュック}}や&bold(){ [[月光のバローネ]]}とも和解。 父デュックを陥れられ国を一度は追われる身となる等、 本来ザジに恨みがあるはずの&bold(){&color(yellow,darkblue){ルガイン}}達からも「&bold(){&color(yellow,darkblue){これからの世界を作るのに協力してほしい}}」とまっすぐに求められ、 「&bold(){&color(orchid){オレはあんたらを引っかき回した敵だったんだぞ?}}」と聞くが、「&bold(){&color(yellow,darkblue){でも今はここにいます}}」と言われて「&bold(){&color(orchid){負けたよ}}」と素直に清々しく語った。 バローネに&bold(){&color(purple){蛇皇神帝アスクレピオーズ}}を渡しており、オペレーション・ゾディアックでの弾とバローネのバトルでは、このカードが12宮Xレアをサポート。 デュックが使用していた12宮Xレアと共に、バローネの主力スピリットとして大きく貢献。 オペレーション・ゾディアック終了時、[[神々の砲台起動最後の引き金として犠牲となる弾>自己犠牲]]の姿を沈痛な面持ちで見ていた。 そして地球リセットを回避した後、西暦2651年9月30日、双子達と共に、数世紀続いた人類と異界魔族の戦争の正式な終結宣言の場を見届けた。 #endregion **◆[[バトルスピリッツ サーガブレイヴ]] #region 西暦2661年。魔族撲滅を狙う過激派テロ組織『人類至上戦線カーディナル・サイン』が台頭する一方、自身は双子と共に表舞台から姿を消している。 イザーズ達自身は、かつて世界を混乱に陥れたり、犠牲者の命から古代魔法で「蛇皇神帝アスクレピオーズ」を生み出したりと、 命を弄んだ罪を償うべく僧院にて魂の浄化・弔いに努めている。 とはいえバローネやクラッキー・レイ達とは交流があるようで、イザーズは古代魔法の使い手として魔法を通じてのみ得られる情報もあるため、 独自に入手した情報をバローネら統一政府にもたらすこともあるなど、人類と魔族の未来を陰ながらサポートしている。 カーディナル・サインによるクラッキー暗殺未遂後には、古代魔法で“[[光龍騎神サジット・アポロドラゴン>光龍騎神サジット・アポロドラゴン(Battle Spirits)]]に似た未知のスピリット”が、 自分たちの世界に接近してくる姿を探知し、ソフィア号に集まったメンバーにその姿を見せた。 死んだはずの[[馬神弾]]が再び姿を現した際には彼が神霊と化したことを理解しており、カーディナル・サインの首魁レオス・ギデオンに囚われ、 呪いをかけられようとしている12宮Xレアの救援要請で弾がこの時代に姿を現わし、12宮Xレアに呪いがかけられることで世界のバランスが乱れて、 悪しき影響が出るのを阻止するために行動していることをバローネ達に説明した。 そして、首魁レオス・ギデオンの正体を魔法で調べてバローネ達に伝えた。 #endregion *【使用デッキ】 #center(){ &bold(){&sizex(5){&color(orchid,midnightblue){ 大地を揺るがすヘビーウェイトな勇者! }}&br()&br()&sizex(6){&color(orchid,midnightblue){巨人大帝アレクサンダー召喚だぁー!!}}} } 普段は青中心のデッキ破壊を使用。「巨人大帝アレクサンダー」、「機動要塞キャッスル・ゴレム」、 「神造巨兵オリハルコン・ゴレム」といった大型スピリットを展開する。 ザジの態度と同じく、カードバトルもなかなか本気を見せないが、本気を出すときは圧倒的。 #center(){ &bold(){&sizex(4){&color(orchid,midnightblue){まあ、人間にしちゃよくやったよ ザック君♪&br()でも…そろそろ気がついちゃったんじゃないの?}}&br()&br()&sizex(5){&color(orchid,black){オレにバトルを挑むのは、100万年早いってさぁ}}} } ザックとのバトルでは、青と紫の混色デッキを使用。紫のコア除去によってスピリットを排除し、 とどめでライフを削れば10枚デッキ破棄が可能なマジック「オリオンパワー」を2枚使い、一気にデッキ破壊するという妙技を見せた。 #center(){ &bold(){&sizex(5){&color(orchid,black){ 13番目の闇!屠られし背徳のXレア! }}&br()&br()&sizex(6){&color(orchid, black){蛇皇神帝アスクレピオーズ、Lv2で召喚!}}} } #center(){&blankimg(zazi46-3.png,width=320,height=180)} &sizex(2){出典:バトルスピリッツ ブレイヴ第46話「ダンvsザジ 動乱のアスクレピオーズ」/サンライズ(バンダイナムコピクチャーズ)・メ~テレ・ADK/2011年8月14日放送} イザーズとして及び終盤のザジは紫主体のデッキを使用。 破壊時にコアを増やせる「ヤン・オーガ」と自分のスピリットを破壊しコアを増やせる「ライフチャージ」のコンボで、 大型スピリットの召喚に必要なコアを増やしつつ、切り札である“13番目の闇”「&bold(){&color(purple){蛇皇神帝アスクレピオーズ}}」を召喚する。 「蛇皇神帝アスクレピオーズ」は、自分のアタックステップに系統「光導」/「妖蛇」を持つスピリットが、 バトルで破壊されても回復状態で復活できる不死効果が最大の特徴。 「蛇皇神帝アスクレピオーズ」を用いたバローネとのバトルでは、 (後にループコンボに悪用されて禁止カード入りしたカード「&bold(){&color(gold){ハンドタイフーン}}」も使いバローネの[[手札破壊>ハンデス/手札破壊(TCG)]]もするなど、) コアブースト・手札増強のコンボを巧みに操るデッキで圧勝。 しかし、ダンとの2度目の対戦時は「&bold(){&color(red){リバイヴドロー}}」、「&bold(){&color(purple){蛇皇神帝アスクレピオーズ}}」、「&bold(){&color(turquoise){天王神獣スレイ・ウラノス}}」、「&bold(){&color(green){ヤン・オーガ}}」、 「&bold(){&color(gold){魔導女皇アンブロシウス}}」、「&bold(){&color(darkblue){マジックハンマー}}」など、シナジーをかなり無視した無茶苦茶な6色デッキを使用。 弾との1回目の対戦と同じように彼にまともにバトルする気がなく途中で逃亡する気だったか、彼の破滅願望を反映した“無茶苦茶”なデッキだったものと思われる。 *【漫画版】 **『バトルスピリッツ ブレイヴ』(ケロケロエース) 全2巻(単行本未掲載の5~8話あり) 2話で行った弾との1回目のバトルでは、「&bold(){&color(red){ゴラドン}}」、「&bold(){&color(red){リザドエッジ}}」、「&bold(){&color(red){エリマキリザード}}」、 「&bold(){&color(gold){コリスタル}}」、「&bold(){&color(gold){ピヨン}}」、「&bold(){&color(darkblue){戦闘獣ブルトップ}}」などコスト0スピリットばかりの速攻デッキを使用。 しかし弾にはマジック「&bold(){&color(green){ラピッドウィンド}}」のカウンターでとどめを阻まれ、 「&bold(){[[太陽龍ジーク・アポロドラゴン>太陽龍ジーク・アポロドラゴン(Battle Spirits)]]}」+「&bold(){&color(green){刃狼ベオウルフ}}」のアタック時効果でライフを削られて敗れた。 弾との2回目のバトルではデッキ破壊を得意とする青の12宮Xレア「&bold(){&color(darkblue){天秤造神リブラ・ゴレム}}」をキースピリットに、「&bold(){&color(darkblue){タワー・ゴレム}}」をブロッカーにしたもの。 しかし運悪くデッキ破壊できず、返しのターンに「&bold(){[[太陽神龍ライジング・アポロドラゴン>太陽神龍ライジング・アポロドラゴン(Battle Spirits)]]}」と赤マジック「&bold(){&color(red){バーニングサン}}」のコンボで敗れ去った。 **『バトルスピリッツ ブレイヴX』(Vジャンプ) 全1巻。 12宮Xレア「天秤造神リブラ・ゴレム」をキースピリットに、「タワー・ゴレム」をブロッカーにする。 *【余談】 -サンライズフェスティバル2018光焔 2018年7月7日開催。緒乃冬華氏・[[阪口大助]]氏・冨岡淳広氏によるトークショーと『激覇』『ブレイヴ』のオールナイトセレクション上映を実施。 約360人もの観客が集ったが、客層の話題になると、阪口大助氏が「みんなきれいな顔してる」と合いの手をいれて笑いを誘った。 追記修正は、顔を綺麗にしてからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,5) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 朝アニメだからぼかしてるけどそういうことだよな…よく朝アニメでできたものだ(のちに日5でもっと直接的にやったアニメでてくるけど) -- 名無しさん (2021-08-19 07:32:59) - (性的な)儀式 -- 名無しさん (2021-08-19 10:40:03) - 売り込み(意味深) -- 名無しさん (2021-08-19 13:18:06) #comment(striction) #areaedit(end) }