&font(#6495ED){登録日}:2022/05/04 Wed 00:38:25 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 25 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &size(25){&bold(){&b()&color(blue){あいつは死んだはずなのに。}}} } 「らせん」は1998年1月31日に公開された日本のホラー映画。1995年に発表されたホラー小説の名作「[[リング>リング(小説)]]」の続編「らせん」の映画化作品。映画版「[[リング>リング(映画)]]」と「鈴木光司原作デュアルムービー」のキャッチコピーで同時上映される形で公開された。 *概要 監督・脚本はTVSPドラマ版「リング」や「NIGHT HEAD」を担当した飯田譲治氏が担当。 原作以上にホラー性を高めた「リング」とは異なり、恐怖描写の少ない原作のバイオサスペンスのテイストを維持した形での映像化となった。 そのため&bold(){前作で圧倒的な恐怖に震えながらそのまま本作を見たら科学的な展開が淡々と繰り広げられた}ため困惑した視聴者も多いはず。 また、原作が「リング」よりもボリュームのある内容であり、それを1時間37分でなんとか展開したためか、&b(){少々説明不足}であり((息子・陽一に起きたあることの理由や黒幕の人物の意図など。ただ後者に関しては意図して伏せていた可能性もある。))、これらのこともあってかホラー映画の傑作として評された前作に比べるとあまり高い評価はされていない。さらに翌年にはホラーとしての「リング」の続編である「[[リング2>リング2(映画)]]」が製作、その後のシリーズも前作の色を意識したものとなったために少々影が薄くなってしまっている。 しかしこの評価はあくまで「ホラー映画としては」であり、作中で描かれる主人公・安藤の業や人物描写、前作とは違った形の貞子の恐怖など魅力ある描写は多いので「ホラー要素が薄いから」と[[スルー]]するのには惜しい作品である。 音楽はTVSPドラマ版「リング」や「[[相棒>相棒(ドラマ)]]」シリーズ、「探偵はBARにいる」を担当した池瀬広氏が「LA FINCA」名義で担当。綺麗ながらも時にダークな雰囲気が漂い、時に哀愁が漂う[[BGM]]は本作の作風に絶妙にマッチしている。 主題歌は前作の主題歌を担当したHIIHの「ゆがんだ時計」。前作の主題歌とは異なりこちらは尺が調整されてること以外は原曲がそのまま採用されている。 *あらすじ 山村貞子と彼女が生み出した呪いのビデオによって変死した高山竜司。彼の大学時代の友人で医学講師にして監察医である安藤満男は運ばれてきた高山の遺体を解剖、胃の内容物から暗号が書かれた紙片を発見する。 安藤は遺体の第一発見者にして高山の教え子であった高野舞から高山が呪いのビデオによって死亡したと聞き、呪いなんてものはないと一蹴するのだが、高山の元妻・浅川玲子の上司の吉野から呪いのビデオのコピーを渡され科学的な見解を求められる。 解いた紙片の暗号がビデオが高山からの贈り物を意味していると思った安藤はビデオを見てしまう。貞子の幻影を見た安藤は呪いを確信、高山は呪いの消滅を自分にしてほしいのだと考えビデオの処分に動くのだが...。 やがて安藤が到達する真実。それは人類進化の扉か、破滅への階段なのか...。 *登場人物 ■安藤満男 演:佐藤浩市 主人公。医大の講師にして病院の監察医。35歳。 二年前に幼い息子・孝則が海で事故死してしまい、防げなかった罪悪感から自殺未遂を繰り返す日々を過ごしている。 検死解剖した高山竜司とは大学時代の友人でよくお互いが作った暗号を解く[[ゲーム]]をしたりしていた。 高山の死亡原因が呪いであることを否定していたが吉野から渡された呪いのビデオのコピーを実際に見たことで本当であると確信する。 暗号を「呪いのビデオの消滅」を意味していると捉え、頭脳面において自分を上回っていた高山への対抗心もあってビデオの処分に乗り出す。 #region(ネタバレ) 自分が見たビデオのコピーと吉野が持っていたオリジナルのビデオを破壊したことで自分を最後の犠牲者にして貞子の呪いを断ち切ることに。 その後死を恐怖する自分の心を読み、同じ大事な人を失った者として理解を示してくれた舞と肉体関係を持つ。そして一週間が過ぎたのだが、&bold(){なぜか彼は死ななかった...。} #region(さらなるネタバレ) &bold(){死亡しなかったのは舞との性行為でリング・ウイルスが彼女に転移していたため}で、さらにそれが貞子を復活させることになってしまった。&del(){避妊と感染症対策はしっかりしましょう。} そして復活した貞子に追い詰められ、&bold(){舞には好意を持っておらず、心細さから寄り添ってくれる相手が欲しかっただけであったこと、そして肉体関係を持ったことで竜司に優越感を持っていた}という身勝手な心情があったことを指摘されて幻影の井戸の中に落とされてしまう。 そこで罪悪感と恐怖を味わったところで孝則の髪の毛を見せられ、息子を生き返らせる代わりに&bold(){ある人物}の復活に手を貸すよう取引を持ち掛けられる。 罪悪感と恐怖、誘惑によって精神的に追い詰められた安藤には断る気力は残っておらず取引に応じることになった。 そして数週間後、孝則と再会し喜ぶが、その直後、自分がエゴから&bold(){世界を売ってしまった}こと、そして&bold(){子供をそんな状況に引き戻してしまった}ことを痛感することになる。 安藤は決して悪人ではないが、舞への気持ちや貞子との取引のことなど、その行動はエゴイストと言われても仕方ない、&bold(){決して褒められたことではない}のは確かであった。 高山が去ったあと、安藤は息子と共に手をつなぎ海へ向かって歩いていった...。まるで破滅する世界を見に行くかのように...。 #endregion #endregion ■高野舞 演:中谷美紀 前作で顔見せ程度で登場した高山の教え子の女子大生。前作とは一転してメインキャラとして活躍する。 前作では描写されなかったが性格は暗く、高山の死もあってそれが益々拍車をかけた状態になっている。 安藤に高山が呪いのビデオを調べていたことを伝え、彼と共に呪いの正体を追っていく。彼女も高山同様相手の心を読む[[超能力]]を持っている。 竜司とは恋人関係であったとされるがこれは警察の主観であると思われる(というのも前作の脚本家の高橋洋氏は竜司と舞は超能力者同士から惹かれ合ったがそれ故にお互の心が見えてしまうため恋人・肉体の関係には至らなかったということを語っているため)。 #region(ネタバレ) 呪いのビデオを全て破壊し自分を最後の犠牲者にしようとする安藤の心を読んで彼に共感し肉体関係を結ぶ。しかし数日後つわりのような現象が起き、さらに貞子を目撃。&del(){風呂の水を出しっぱなしにしたまま}行方をくらましてしまう...。やがて安藤の前に姿を現すが服装も性格も様変わりし妖艶で解放的になっており安藤を困惑させる。 #region(さらなるネタバレ) &bold(){本物の舞は安藤との性行為によってリングウイルスに感染}、貞子によって自身が復活するための母体として利用され、自宅のマンションの屋上の&bold(){井戸のような}排気口の中で&bold(){貞子を産み落とした後死亡していた。}つまり安藤と再会した舞は...。 なお肉体関係を持った際、安藤が自分に好意を持っていないどころか自己満足を感じていたことに関しては行為の時点で見抜かれていた模様。(翌朝のシーンで安藤から手を伸ばされても引っ込めたことからそれがうかがえる) #endregion #endregion ■宮下 演:鶴見辰吾 安藤の同僚。高山の心臓からリング・ウイルスを発見した。貞子の呪いは一切信じていなっかたが終盤、吉野と同じ症状が出てしまう。 #region(ネタバレ) &bold(){浅川の手帳を読んだことで新型のリングウイルスに感染しており}、手帳が新たな呪いの媒体となっていることを安藤に伝えた。そして助かるために安藤と同様貞子に協力、&bold(){「裏切者」}となった。 #endregion ■吉野賢三 演:松重豊 前作から引き続き登場の浅川の上司。浅川の家から呪いのビデオとその調査を記した手帳を発見、彼女の手帳から貞子のことを話したうえでビデオのコピーを安藤に渡し医学的に解明してほしいと依頼する。ビデオを見て呪いを信じた安藤に破壊するために原本のビデオを渡すよう&del(){脅され}要求されるが突き放す。やたら咳き込む様子が目立つが...。 #region(ネタバレ) 数日後安藤を自宅に呼び出すのだが、吉野は貞子の幻覚に悩まされ精神ギリギリな状態となっており咳込みが以前よりひどくなっていた。そんなものがあるからだと原本のビデオと手帳を渡すがその直後&bold(){死亡してしまった。}死因は心筋梗塞ではなく窒息死でビデオは見ていなかったようだが...。なお&bold(){ビデオはテレビで流すつもりだった}らしく危うく大惨事になるところだった。 #region(さらなるネタバレ) 手帳が新たな呪いの媒体となっていたことで新型のリング・ウイルスに感染していたことが同じ症状が出た宮下の言及で明かされた。 #endregion #endregion ■前川警部補 演:小木茂光 刑事。検死解剖後、&del(){サッポロポテトをかじる}安藤に高山の直前の状況を説明した。その後もビデオ事件の関係者の事件現場に安藤と居合わせる。 ■浅川玲子 ■浅川陽一 演:松嶋菜々子(玲子)、大高力也(陽一)(共にライブラリ出演) 前作の登場人物で高山の元妻と息子。共に呪いのビデオを見てしまい、浅川は高山の死からビデオをダビングして他の人に見せれば助かると考え、陽一を助けるため実家に向かったのを最後に親子共に行方不明になっている。浅川は前作での事件を手帳に記録しており、これが重要なアイテムとなることに。 #region(ネタバレ) 高山の死から数日の間に&bold(){実家から自宅戻る途中で自動車事故を起こして親子共に死亡していた。}陽一は事故が起きる前の時点で既に心筋梗塞で死亡していたらしく、浅川はそれに気を取られて事故を起こしてしまったようである。陽一は呪いの解除の行動をしていたはずなのに死亡したわけだが、ならなぜ浅川は生きていたのか...。 #region(さらなるネタバレ) 終盤、宮下は浅川の手帳が新たな呪いの媒体と化しそれが貞子の呪いの拡散の糧になっていることに気づき安藤に語る。 つまり浅川が生き延びたのはただビデオをダビングして他者に見せたのではなく、&bold(){それが貞子の呪いの拡散に繋がり協力したことになるからこそ}であった。陽一は同じ行動をしたにはしたが、その後に&bold(){ビデオを見せられた浅川の父が自殺してしまったがために貞子の呪いの拡散に繋がらず呪いの解除が帳消しになり死亡した}のである。 吉野が大学内での安藤との会話で浅川の父が自殺したことは語っていたが安藤や宮下(そして前作ラストの浅川)は&bold(){「ビデオをダビングして他者に見せる」行動を上っ面でしか理解しておらず}その本質までは理解していなかったのである。 #endregion #endregion ■浅川浩一 劇中には未登場。浅川の父で吉野の話からその後が説明される。陽一を救うために彼がダビングしたビデオテープを見てさらに呪いの連鎖を断ち切るためビデオを処分し呪いの解除を他の人にすることもしなかった。そして「ビデオは責任をもって処分した。何も心配することはない」という遺書を残して自ら命を絶つ。 ■伊熊平八郎 演:伴大介 前作でもチラリと登場した貞子の父で彼女を殺害した張本人。ビデオを見た安藤が見た幻覚で登場、伊豆の森で貞子を追いかけまわした末殺害、井戸に放り込みうずくまって泣きながら許しを乞い続けていた。 ■安藤孝則 演:菅原隆一 安藤の息子。3歳。海に行った際の事故で溺死しており、安藤はそのことによる後悔と罪悪感に囚われ続けており、引き上げようとした際に抜いた数本の髪の毛を所持している。 #region(ネタバレ) 安藤が貞子に高山の復活の手助けを要求された際、交渉条件として持ち出され安藤が承諾したことによって高山と共に復活。高山と貞子に連れられ海辺で安藤と再会した。 貞子のおかげで生き返った...といえば聞こえはいいが、彼が戻ってきた世界は貞子によって破滅の道を進んでおり、&bold(){父親の勝手でディストピアで生きることになってしまった}とも表現できる。 そして原作では数十年後...。&bold(){彼は再び貞子と関わる運命になる}のであるが、それはまた別の話である。 #endregion ■高山竜司 演:真田広之 前作から引き続き登場。貞子によって心筋梗塞の形で呪い殺された浅川の元夫にして安藤の大学時代の友人。安藤によって解剖され体内をすっからかんにされた。胃の中に数字の羅列が書かれた紙片が入っており、舞には&bold(){親子の後ろ姿が描かれた絵}を送っていたようだがこれが意味することとは...? 未知のウイルス「リング・ウイルス」が心臓に潜伏しておりこれが心筋梗塞を起こしていた。しかし死に顔は他の犠牲者とは異なり舞曰く&bold(){「何かを見た」}ような様子の無表情であった。実際、読心能力以外にも予知能力を持っていたようで大学時代に安藤の未来を当てたりしていた。また、(前作でもうかがえたが)舞によると高山は陽一を産んだことを後悔していたようだが...。 #region(ネタバレ) 復活した貞子と彼女と取引し協力者となった安藤と宮下によって安藤の息子共々復活。&bold(){裏で貞子と結託して本作における一連の出来事を誘導していた真の黒幕ともいえる存在であった}ことが明かされる。その後海辺にいた安藤の元に貞子と共に現れ、取引の交換条件として自分と同じく復活した孝則を連れてきた。 高山は安藤に世界が貞子という新人類によって変わっていくことを語る。そして去り際に安藤からは息子を生き返らせないのかと問われるが、&bold(){「この世界に息子を引き戻すのは残酷だ」「安息が訪れるのはずっと先なんだよ」}と返し、安藤に自身のエゴを悟らせて舞と共に去っていった。陽一を産んだことを後悔していたのはこの未来を予知していたからこその発言である。 前作とは打って変わって人類の敵となった彼であるが、その思惑は一切明かされることはなかった。([[原作の次回作>ループ]]ではその真の目的が描かれているのだが映画版も同じであったのかどうかは不明である。) #endregion ■山村貞子 演:佐伯日菜子 30年前に井戸に落とされ命を落とした超能力者で呪いのビデオを生み出した元凶。吉野によって劇団の舞台女優であったことが明かされ、当時の写真から前作でわからなかった素顔が明らかになった。 ビデオを見た直後の安藤の前に&bold(){全裸}で現れ、&bold(){顎を舐める}等エロティックに彼を翻弄した。また、森の中を伊熊から逃げた先で井戸に辿り着き、その直後に彼に殺害され井戸に落とされる様子を安藤が追体験する形で描かれた。なお服装は他の作品では袖の長い襟のついたものであったが、本作のみ袖がなく肩紐で胸元が大きく開いたものになっている。 前作では得体の知れない怨霊として描かれていたが本作では原作を意識した美貌を持ち相手を嘲笑う魔性の女として描かれている。 なお、姿を消してから安藤と再会した舞が安藤と体を重ねていた際、貞子同様&bold(){顎を舐める}動作をしていたが...。 #region(ネタバレ) ■山村貞子(復活後) 演:中谷美紀 再会後の舞の正体。&bold(){安藤が舞と性行為をしたことでリング・ウイルスが彼女に転移、リング・ウイルスと舞の卵子が融合してこの世に復活を遂げたのである。}舞の姿を模しているだけでなく死亡前までの彼女の記憶も引き継いでいるため捉え方によっては貞子に支配されて復活した舞ともとれる。 安藤に舞への好意がなかったうえに彼女が死亡する原因をつくったとなじり、&b()さらに幻影の井戸の中に引き込んで恐怖で追い詰める。((ちなみにこのとき最初だけ生前の姿になっている))そして疲弊した安藤に孝則の復活を条件に邪魔をせず協力者となることと高山の復活を求め応じさせたのであった。 &bold(){復活した貞子の子宮と卵子はDNAさえあればそれを入れることでその持ち主を死ぬ直前の状態で完全復活させることが可能}となっており、&bold(){貞子は新人類ともいうべき存在になっていたのだ。} その後は高山のパートナーとなって彼と共に海辺にいた安藤の前に現れる。彼女は次の手として浅川の手帳を出版社に送り小説として出版させていた。それは&bold(){小説に込められたウイルスによって人類を死滅させて代わりに貞子が大量に増える}という&bold(){人類の終わりと始まり}を意味していた。 ちなみに原作では貞子の新人類化には「遺伝子的に男性で子供を作れない身体」から「男性と女性の機能を併せ持つ完全なる半陰陽」への進化という意味があったのだが、映画ではオミットされている。 #endregion *登場用語 ■暗号の紙片 高山の胃から発見された紙片。「414174262918」と書かれており、かつて大学時代の安藤と高山がやっていたゲームの暗号でDNAのアミノ酸翻訳を使ったものである。解読すると「DNA」「PRESENT」となる。安藤はビデオの送付と解明を意味するものだと解釈していた。 #region(ネタバレ) その本当の意味は&bold(){高山と孝則を遺伝子<DNA>を使って甦えらせる<PRESENT>こと}。自らの復活の要求とその見返りとして孝則の復活させることを指したものであった。 #endregion ■親子の絵 高山が舞に論文と一緒に送っていた絵。親子の後ろ姿が描かれている。 #region(ネタバレ) 海辺を生き返った孝則を連れて歩く安藤の後ろ姿を予知して描いたものであった。それはただ光景だけを予知していたのか、それとも全て計算済みであることを意味していたのか...。 #endregion ■呪いのビデオ 見ると七日後に心筋梗塞で死ぬ山村貞子が念写した映像が収められたビデオテープ。ダビングして見てない人間に見せる...というより貞子の協力する行動をとることで死を回避することができる。浅川が調査用にダビングしたテープは彼女が実家に向かうときに持ち出してその後の事故で壊れてしまい、陽一を救うために彼にさらにダビングさせたビデオは浅川の父が視聴後処分している。オリジナルのビデオは浅川の自宅に保管されており、吉野がこれを発見、ダビングして安藤に渡しており、後にどちらのテープも安藤によって破壊され&bold(){呪いのビデオは完全消滅}することになった。 #region(ネタバレ) 前作で示された「ビデオをダビングして誰かに見せる」ことが死を回避する方法...なのではあるが、厳密には&bold(){「呪いを広げて貞子に協力する行動をとる」}というほうが正しい。 そのため、ビデオをダビングして誰かに見せても相手が自殺をして呪いから逃げた場合は無効となってしまう。 #endregion ■浅川の手帳 浅川が前作の事件のことを記していた手帳。吉野が入手・所持しており、その後安藤の手に渡って宮下が借りて読んでいる。 #region(ネタバレ) 貞子や呪いのビデオのことを記していたのか&bold(){新たな呪いの媒体となっていた。}ビデオとは異なり首に腫瘍が発生、肌の一部が紫色に変色し咳を頻繁にするようになり&bold(){最終的に窒息死してしまう。}吉野が死亡したのはこれによるものであり、宮下もまた同じ症状が出たことで手帳が呪いの媒体と化していることが判明した。手帳は貞子によって奪われ出版社に送られていまい、小説として全国に出回ることに。ビデオのように感染から死亡までに決まった時間があるのかは不明であるが、貞子に協力する行動をとれば死を回避できるのは同じようである。 #endregion ■リング・ウイルス 宮下が高山の心臓から発見した、呪いのビデオを見た人間の体内に発生するウイルス。その名の通りリング状の姿をしている。吉野の喉にも同じものが発見され、こちらには紐状のものが混ざっていた。 原作では輪っかにカイワレダイコンの葉がついたような見た目をしていたが本作では一部が黒いこと以外は輪っかそのまま見た目となっている。 #region(ネタバレ) ビデオを見た場合は心臓に潜伏して心臓発作を起こし、文章を読んだ場合は喉に潜伏して窒息を起こして死にいたらしめ、性行為をすれば相手にも感染する。 貞子のDNAや生前の記憶情報が入っていることから&bold(){精子の役割}も担っており、&bold(){妊娠可能な女性が感染するとその人間の記憶と体を受け継いだ貞子を産んでしまう}というとんでもない特性を備えている。 紐状のものは原作では妊娠可能な女性の体内で発生するものであったが映画では文章を読んだ場合に発生するものになっている。 ちなみに、原作ではこの&bold(){貞子無限増殖}の根源・作用として『「子を為せない身体だった生前貞子の無念」「絶滅した天然痘の無念」の複合』説があり、それが「&bold(){復活後自己のみでの出産・繁殖が可能になった貞子}」に至ったとされている。 #endregion ■井戸 貞子が落とされ死亡した井戸。呪いがかかった人間のうち、安藤、吉野、宮下は貞子が井戸で殺される様子を追体験させられている。フチが一部欠けているのが特徴で、これが本作におけるキーワードの一つになっている。 *余談 ■井戸のフチが一部欠けている状態なのは他のシリーズの井戸にもある特徴であるが、これは本作で作られた設定である。前作の井戸には当初この設定はなかったが本作との辻褄合わせのために取り入れられ結果以降のシリーズにも継承されている。 ■安藤がデパートの屋上でアトラクションで楽しむ家族を見るシーンに写った父親を演じたのは原作者の鈴木光司氏である。鈴木氏は前作にもカメオ出演する予定だったようだが役柄が叫んで倒れる警備員というもので不満だったため降板、シーン自体も撮られなかった。 ■どういうわけか本作の楽曲の一部がドラマ「伝説の監察医 オニグマの事件簿」にも使われている。 ■映像ソフトはいくつか存在。 VHS:本編前にビデオCMを複数収録。廉価版では削除。 LD:飯田監督へのインタビューや中田監督と飯田監督の対談で構成された特典映像「Behind the らせん」を収録。 DVD:ジュエルケース版とトールケース版(orレンタル版)が存在。前作と同じ仕様でキャスト&スタッフ[[プロフィール]]、「リング」「らせん」TVスポット二種、「リング」台湾版TVスポット三種、「リング2」「死国」予告編、関連メディアの紹介(静止画)を収録している。 DVD(Hi-Bit Edition):画質・音質をグレードアップしたもの。その影響か否か特典は一切収録されていない。メニュー画面は上記のDVDとは異なる。DVD-BOXにもこれと同一内容の物が収録。 BD:「貞子3D」公開に伴って発売。特典は特報と劇場予告編のみ。 #left(){ &size(20){&bold(){&font(#ff0000){その謎は「リング」で始まる。}}} ***PREVIOUS [[&color(red){リング}>リング(映画)]] } #right(){ &size(20){&bold(){&font(#afdfe0){“S”の復活}}} ***TO BE CONTINUED [[&color(#afdfe0){貞子3D}>貞子3D(映画)]] } リング・ウイルスに感染した人は追記・修正をお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,6) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 呪いヤバいのと濡れ場エロいくらいしか理解らなかったので解説ありがたい -- 名無しさん (2022-05-04 10:01:51) - 小説を読んでイメージしたものとモデルになった現実とのギャップと言えば本作を思い浮かべる。ぴったり一致どころか、寸分も違わなかったことこそ本作のホラー要素。 -- 名無しさん (2022-05-04 15:27:52) - これ怖いっちゃ怖いんだが、ループまでいくとかなり怖さが薄れるよね -- 名無しさん (2022-05-04 21:49:17) - いま思うとリングウイルス、人間に感染するランサムウェアみたいな特性だったんだな。身代金は貞子への服従、従わなければ死…… -- 名無しさん (2022-05-04 23:49:31) - 貞子が単に万能ってだけじゃなく、天然痘の怨念もあってああなったって設定が地味に好きだったり。 -- 名無しさん (2022-05-05 02:06:16) - 幻覚とはいえ検死で開きになった真田広之が起き上がるシーンがグロい -- 名無しさん (2022-05-06 07:39:57) - 小学生だか中学生だかで観たけれど、かんぜんに?たったからありがたい -- 名無しさん (2022-05-07 17:45:48) - 浅川が生存した理由と陽一が死亡した理由は結論付けが不十分だから初見はんん?う~ん...ってなったんだよな -- 名無しさん (2022-05-09 21:31:27) - 連続ドラマ版だと、安藤は原作・映画とは真逆の選択をしている。結果、二度にわたって息子を失い、自身もとある理由から最終的に死亡するけど、貞子の怨念を完全に断ち切ってみせた。なお、リング・らせんともに連続ドラマ版のみハッピーエンド(主人公たちが貞子に勝利する)で終わってる。 -- 名無しさん (2022-05-12 06:12:31) - レスキュー隊員の中には大橋明や福沢博文など特撮でおなじみの人達もいる。 -- 名無しさん (2022-05-22 17:43:54) - 本作の貞子役の佐伯日菜子さんは飛翔時代の貞子の写真を撮った際、最初の1枚に「リング」のようなモヤが写ったらしく、飯田監督によれば大したものではない?とのこと。 -- 名無しさん (2025-06-06 22:31:09) #comment #areaedit(end) }