SPYRAL(遊戯王OCG)

「SPYRAL(遊戯王OCG)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

SPYRAL(遊戯王OCG) - (2025/04/11 (金) 22:07:41) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2022/06/05 Sun 01:06:11
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 25 分で読めます

----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----


#center(){&bold(){&sizex(5){極秘任務を遂行せよ!}}}


「&bold(){&ruby(スパイラル){SPYRAL}}」とは、[[遊戯王OCG>遊戯王オフィシャルカードゲーム]]に登場するテーマである。

#contents


*概要
海外先行テーマのひとつであり、日本では「EXTRA PACK 2017」で正式に登場した。同期の他テーマは「サブテラー」。
極秘任務を遂行する[[スパイ]]組織という設定のテーマであり、TCG版のThe Dark Illusionの公式ページでは「超人的なスパイとハイテクメカでフィールドを支配する秘密組織」と紹介されている。
スパイものの作品と言えば数多くのものが存在するが、英語名やデザインから考えると&b(){[[「007」シリーズ>007シリーズ(映画)]]}が直接のモチーフだと思われる。
また、カテゴリ名は「Spy(諜報員)」と「Sp&b(){i}ral(螺旋)」の掛詞と見られ、
その名の通り「SPYRAL」モンスターの面々はいずれも髪型が渦巻き状に捻じれているのが見て取れる。

登場直後から環境で目覚ましい活躍を遂げ、[[Vジャンプ]]でもその強さを取り上げられた強豪テーマである。
なーんだまた海外先行の[[いつ>魔界発現世行きデスガイド(遊戯王OCG)]][[もの>Kozmo(遊戯王)]][[パターン>彼岸(遊戯王OCG)]]かと思ったそこの貴方、甘い。&bold(){甘すぎる。&font(#ff0000){そんな生易しいものではない。}}

その正体は&bold(){来日直後から圧倒的パワーで環境を荒らしまわり、かつての【[[魔導>魔導書の神判]][[征竜>征竜(遊戯王OCG)]]】環境が可愛く見えるレベルの一強環境を作り上げた}恐るべきソリティア集団である。
登場したのがちょうど[[リンク>新マスタールール(遊戯王OCG)]]ショックと重なって遊戯王人気そのものが落ちていた時期だったこともあり、この【SPYRAL】一強環境を&font(#ff0000){&bold(){遊戯王史上最悪の暗黒期}}とする決闘者も少なくない。



*【コンセプト】
カテゴリのコンセプトとしてはキーカードとなる《SPYRAL-ダンディ》を他のカードでサポートし戦うビートダウンデッキ……少なくとも海外初登場の時点はそうだったと思われる。
《SPYRAL-ダンディ》又はその名前として扱うカードは相手のデッキトップのカードの種類((モンスター・魔法・罠))を言い当てることで効果を発揮できる。スパイが相手の情報を盗むというイメージだろうか。
だが《SPYRAL-ダンディ》を安定して確保する方法に欠けるため、来日前の時点では大きな活躍をしていた訳ではなく、日本での活躍もそこまで期待されていなかった。
収録された「EXTRA PACK 2017」は同期で海外での実績もある[[【サブテラー】>サブテラー(遊戯王OCG)]]カードがパッケージを独占しており、同時期に発売したVジャンプ付属カードも《サブテラーの導師》で公式がプッシュしていたのは専ら「サブテラー」の方だった。

しかし、来日時に《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》を得たこと全てが変わった。
手札からデッキから墓地から「SPYRAL」モンスターを何度も呼び出し、&bold(){名称指定の回数制限がない}サーチ効果を駆使しまくり、リンク召喚を繰り返して[[制圧>制圧(遊戯王OCG)]]するという[[満足>インフェルニティ]]も真っ青なソリティアデッキに変貌。
その分《[[増殖するG]]》とかの主要な大量展開メタが悉く刺さるのだが、登場時期はまだ[[手札誘発>手札誘発(遊戯王OCG)]]などの後攻プレイヤーが先攻制圧を打開するカードが少なく((《灰流うらら》《増殖するG》《[[エフェクト・ヴェーラー]]》などはあったが《禁じられた一滴》《原始生命態ニビル》《無限泡影》などは未登場の時期。その上《サンダー・ボルト》も禁止カードで《妨げられた壊獣の眠り》まで制限カードなど、展開されたカードを全体除去で切り崩す事も難しい))、ジャンケンに負けたらそのまま詰むこともザラだった。
10期最大の問題児ともいえる《[[ファイアウォール・ドラゴン>ファイアウォール・ドラゴン(遊戯王OCG)]]》(エラッタ前)が3枚使えた事もあり、回り出せばエクストラリンクも余裕。
トドメに&bold(){展開のついでに相手のデッキトップをこちらに都合のいいものに操作するという実質的なドローロックも可能}だったため、制圧盤面を敷かれた上にトップ解決の可能性を封じられるという先攻制圧を返すのが困難なデッキとなっていた。

更に
・[[新マスタールール>新マスタールール(遊戯王OCG)]]により9期以前の過去の環境デッキが軒並み弱体化
・その上で[[環境トップを取って>恐竜族(遊戯王OCG)]][[いたデッキ達>真竜(遊戯王OCG)]]が来日直前の規制で弱体化
・その規制で対ソリティアデッキの最終兵器ともいえる《[[増殖するG]]》が[[準制限>準制限カード(遊戯王OCG)]]に指定される
という要素が重なって対抗できるデッキが皆無であったのも追い風となり、前述した一強環境を築いたのであった。

ただし、来日から2ヵ月ほどで《[[ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム>ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム(遊戯王OCG)]]》だの《[[水晶機巧-ハリファイバー]]》だの《[[聖騎士の追想 イゾルデ>聖騎士の追想 イゾルデ(遊戯王OCG)]]》だのといったぶっ飛びリンクモンスターが「LINK VRAINS PACK」で登場し&font(l){てEXデッキからの召喚制限を台無しにする勢いでインフレし}たことのインパクトもあってか、
規制されるまで環境トップデッキであり続けたものの【魔導征竜】環境や全盛期の【[[EM>EM(遊戯王OCG)]]】【[[十二獣>十二獣(遊戯王OCG)]]】ほどは語り草にならないテーマだったりもする。
とはいえ&bold(){来日からだいたい4ヶ月後の2018/01/01改訂でカテゴリのカードが3枚も制限カード送りになった}という結果をみるに、総合的には大概である。

今現在では規制や手札誘発などの先攻制圧を打開するカードの増加により、環境からは遠ざかっている。



*所属カード
**「SPYRAL」モンスター
デッキの主軸となるスパイ組織のメンバーたち。
ステータスやその効果にこれと言った共通点はない。

***下級モンスター
-&bold(){&font(#994c00){SPYRAL-ダンディ}}
#blockquote(){効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1900/守1200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言して発動できる。
相手のデッキの一番上のカードをお互いに確認し、宣言した種類のカードだった場合、このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが「SPYRAL」カードの効果で特殊召喚に成功した場合、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
}

「SPYRAL」のエージェントその1。デッキにおいてもカードの世界観においても中心となる「主役」。

相手のデッキトップの種類を言い当てることで手札から特殊召喚できる。
直接的なアドバンテージ稼ぎは出来ないものの、このカードを名指しするサポートカードが多く存在することから、「《SPYRAL-ダンディ》が場にいる」という事自体がこのデッキにおいては非常に重要な意味を持つ。
ちなみにめくったカードはそのままデッキトップに戻すため、外してしまっても《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》の効果を確実に当てるための&ruby(ピーピング){偵察}としても利用できる。

また「SPYRAL」カードの効果で特殊召喚すると、ついでに相手のバックも割ることが可能。
厄介な妨害カードの露払いができるシンプルに便利な効果。《[[王宮の勅命>王宮シリーズ(遊戯王OCG)]]》だって怖くない。
打点もそこそこ高く、《[[ライオウ>ライオウ(遊戯王OCG)]]》を素で破壊できるのもありがたい。

効果が単体で完結してるため、他のデッキに出張させることも可能。
「ノーコストかつ自力で特殊召喚できるレベル4戦士族」という点だけでも非常に優秀である。

ちなみに彼の効果は&bold(){このテーマでは珍しく名称指定でどちらも1ターンに1度しか使えない}。
制限がないとノーコストな事もあり、当たるまで宣言し続けるだけになってしまうので当然と言えば当然であるが。
&s(){主役が一番自重してるってどういうこっちゃ。}

モデルは言わずもがな「007」シリーズの主人公、「ジェームズ・ボンド/007」。


-&bold(){&font(#994c00){SPYRAL-タフネス}}
#blockquote(){効果モンスター
星4/風属性/戦士族/攻1900/守1500
(1):このカードのカード名は、
フィールド・墓地に存在する限り「SPYRAL-ダンディ」として扱う。
(2):1ターンに1度、カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言し、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
相手デッキの一番上のカードをお互いに確認し、宣言した種類のカードだった場合、対象のカードを破壊する。
}

「SPYRAL」のエージェントその2。《SPYRAL-ダンディ》より逞しい体形なだけあってか、あちらより守備力が少し高い。
フィールド・墓地で《SPYRAL-ダンディ》の名を得る効果と、デッキトップを言い当てて1枚除去する効果を持つ。

こちらは自力で特殊召喚することはできないものの、破壊できるカードの範囲の広さで《SPYRAL-ダンディ》を上回っており、元の《SPYRAL-ダンディ》とは相互互換と言った関係。
相手の面倒なメタカードを突破するためにサイドデッキに仕込まれることがたまにある。
なお除去効果には&bold(){名称指定の回数制限が付いていない}が、コイツは1ターンにそう何度も出す訳ではないので相対的に目立たない。

「SPYRAL」モンスターの中では珍しく元ネタがはっきりしない。
英語名も《SPYRAL Tough》でほとんど変化が無く、推察が難しい。
ジェームズ・ボンドは歴代で様々な俳優が演じていたため、それを再現したものだろうか。


-&bold(){&font(#994c00){SPYRAL-ジーニアス}}
#blockquote(){効果モンスター
星1/地属性/機械族/攻 500/守 400
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「SPYRAL GEAR」カード1枚を手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「SPYRAL-ダンディ」が存在する場合に手札を1枚捨てて発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
}

「SPYRAL」のメカニック(&ハッカー?)担当。
召喚・特殊召喚成功時に「SPYRAL GEAR」をサーチし、更に場に《SPYRAL-ダンディ》がいれば手札1枚で自己再生する。

これだけなら良くある展開要因と言ったところだが、あろうことかこの効果、&bold(){両方とも名称指定の回数制限が付いていない。}
その為《SPYRAL-ダンディ》を場にこさえることが出来れば、&s(){[[過労死>>過労死(遊戯王)]]}反復横跳び&サーチを繰り返すことでガンガン展開できる。
自己再生したら除外デメリットが付いてしまうが、例によってエクシーズ素材にしてしまえば何の問題もない。
おまけに「レベル1」「&s(){完全に人にしか見えないけど}機械族」「低攻守」とステータスにも恵まれており、《ワン・フォー・ワン》やら《機械複製術》やらとデッキから引っ張り出す手段も豊富。
唯一《SPYRAL-ダンディ》の供給手段だけが課題だったのだが……(後述)

【SPYRAL】の潤滑油として大暴れした結果、2018年1月改訂で制限送りに。
2019年7月改訂で一度準制限に緩和されたものの、新マスタールールで再び暴れることを危惧されて2020年4月改訂で制限に逆戻り。しばらくこのままの状態が続いていた。
下手に緩和したら《機械複製術》が使えてしまうのがまずいと判断されたのだろう。
マスターデュエルでは2022年10月からOCGに先駆けて準制限に、2023年10月に制限解除となっている。
OCGでは大きく後れて2024年7月に準制限、翌10月に無制限となった。

《SPYRAL &b(){Q}uik-Fix》という英語名と相俟って、モデルは恐らくMI6のメカニック担当「Q」。
見た目は特に「SPYRAL」登場時点の最新シリーズであったダニエル・クレイグ版007のQとそっくりである。
「SPYRAL GEAR」は恐らく彼の発明品であり、サーチ効果はこれを再現したものだと思われる。


-&bold(){&font(#994c00){SPYRAL-ダブルフェイク}}
#blockquote(){効果モンスター
星4/光属性/悪魔族/攻1400/守 600
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のフィールド・墓地に「SPYRAL」カードが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から相手フィールドに守備表示で特殊召喚する。
その後、お互いのデッキの一番上のカードをお互いに確認する。
この効果で特殊召喚したこのカードはリリースできず、融合・S・X・L召喚の素材にもできない。
(2):フィールドの「SPYRAL」モンスターの攻撃力は500アップし、
「SPYRAL-ダンディ」は直接攻撃できる。
}

「SPYRAL」のエージェントその3。
自分の場か墓地に「SPYRAL」カードがあれば、リリース不可かつ融合・シンクロ・エクシーズ・リンク召喚の素材に出来ない制約付きで手札から相手の場に守備表示で特殊召喚して互いのデッキトップを確認し、場にいる間は「SPYRAL」モンスターの攻撃力を強化して《SPYRALーダンディ》に直接攻撃を付与する。

所謂お邪魔カードだが、デッキトップ確認で《SPYRALーダンディ》や《SPYRALータフネス》の効果を支援し、強化と直接攻撃付与でフィニッシュに持っていきやすくするため強力。
相手の《[[無限泡影>無限泡影(遊戯王OCG)]]》や返しの《[[ライトニング・ストーム>ライトニング・ストーム(遊戯王OCG)]]》などを防げるのも大きい。
更に強化と直接攻撃付与はこちらの場に居ても発動し、自身も攻撃力1900になるため攻撃に参加出来なくもない。相手の場に特殊召喚する時は守備表示かつ低守備力なので処理しやすいのも魅力的。

ただし、利用されにくいとは言え何らかのコストに使われる事もあり、相手のゾーンも1つしか埋められないため過信は禁物。

種族・属性と英語名の&ruby(二重スパイ){Double Agent}から察するに、おそらく後述する《SPYRAL-ボルテックス》の若かりし頃。


***最上級モンスター
-&bold(){&font(#994c00){SPYRAL-グレース}}
#blockquote(){効果モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2800
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「SPYRAL MISSION」カード1枚を手札に加える。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「SPYRAL-グレース」以外の「SPYRAL」モンスター1体と「SPYRAL RESORT」1枚を手札に加える。
}

「SPYRAL」のエージェントたちの上司であり、後方支援担当。
起動効果で「SPYRAL MISSION」をサーチし、更にフィールドから墓地に行ったら「SPYRAL」1体と《SPYRAL RESORT》をサーチできる。

「SPYRAL MISSION」をサーチする効果は&bold(){なぜか名称指定での回数制限が付いていない}ため、フィールドと墓地を反復横跳びさせれば毎回サーチが可能。
墓地から除外して「SPYRAL」を蘇生できる《SPYRAL MISSION-救出》や、墓地から除外して手札から「SPYRAL」を展開できる《SPYRAL MISSION-奪還》などをサーチし、前述の《SPYRAL-ジーニアス》の手札コストとして墓地に送ってさらなる展開に利用できる。

(2)の方は名称指定での回数制限がついているものの、その効果はまさかの&bold(){2枚サーチ}。しかもサーチ先の《SPYRAL RESORT》もサーチ効果を持っているという至れり尽くせりぶり。
1枚から凄まじい勢いでアドを乱造するスーパーウーマンである。
発動条件の性質上リンク召喚と相性抜群なのは言うまでもない。
但し、(2)の方は必ず2枚サーチしなければならないため、《SPYRAL RESORT》が枯渇すると不発になってモンスターもサーチできなくなってしまうので注意しよう。

ステータスも優秀であり、《奈落の[[落とし穴]]》に引っかからない低攻撃力と壁としてしっかり機能する高い守備力を持ち合わせる。
レベル7の魔法使い族ということで《マジシャンズ・ソウルズ》の墓地送りや《神聖魔皇后セレーネ》の蘇生にも対応している。
特に《マジシャンズ・ソウルズ》はコストで墓地送りできるため強力な起点となる。

日本と違い、海外TCGではこちらが[[禁止カード>禁止カード(遊戯王OCG)]]に指定されている。

英語名が《&b(){M}aster Plan》な事から、モデルは恐らくジェームズ・ボンドの上司であるMI6の上級職員「M」。
ほとんどの作品では男性だが時には女性がキャスティングされることもあった。


-&bold(){&font(#994c00){SPYRAL-ボルテックス}}
#blockquote(){特殊召喚・効果モンスター
星8/光属性/悪魔族/攻2800/守1200
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地の「SPYRAL」カード3枚を除外した場合のみ特殊召喚できる。
(1):1ターンに1度、自分フィールドの「SPYRAL」カード1枚と、相手フィールドのカードを2枚まで対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動する。
自分フィールドのカードを全て破壊し、自分の手札・デッキ・墓地から「SPYRAL-ダンディ」1体を選んで特殊召喚する。
}

「SPYRAL」のエージェントのような人。
他の面々と比べて怪物のような風貌となっている。種族も悪魔族だし。
墓地の「SPYRAL」3枚をコストにして出てくる特殊召喚モンスターであり、「SPYRAL」版《[[ゴッドバードアタック>ゴッドバードアタック(遊戯王OCG)]]》とでも言うべきフリーチェーンの除去効果を持つ。

打点も相応に高く優秀で使いやすい制圧要因なのだが、破壊されると勝手に自分フィールドを全部破壊してしまう。
一応爆破後に《SPYRAL-ダンディ》を除外以外から呼び出せるので完全にガラ空きになるわけではないが、起きないにこしたことはないので注意しよう。なお墓地からなら《SPYRAL-ダンディ》ネーム持ちの《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》や《SPYRAL-タフネス》も出せるが、まず相手ターンに出す事になるのですぐ効果が使える《SPYRAL-ダンディ》本人が一番オススメである。
基本的には後述の《SPYRAL GEAR-ラスト・リゾート》を装備させ、破壊耐性を与えてフィールドに立てることになる。

「007」シリーズには様々な悪役が登場するが、このカードは映画「ゴールデンアイ」に登場する「アレック・トレヴェルヤン/006」がモデルと思われる。
MI6に所属するエージェントであると同時に犯罪組織「ヤヌス」を統べる二重スパイであり、ジェームズ・ボンドの敵として立ちはだかる。

マスターガイド6で判明した設定によると、《SPYRAL-ダンディ》の師であり、かつての相棒。
とある事件を機に失踪するが、実は敵国に洗脳されていたことが判明。
《SPYRAL-ジーニアス》を誘拐するべく乗り込んできた際に《SPYRAL-ダンディ》と戦闘になり、激闘の果てに死亡してしまった。
その後、彼の得物は《SPYRAL-ダンディ》に形見として受け継がれることになる。


***&font(#0000ff){リンクモンスター}
-&bold(){&font(#0000ff){SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス}}
#blockquote(){リンク・効果モンスター
#right(){◤ ▲ ◥}
#right(){&font(#ff0000){◀}   ▶}
#right(){◣ &font(#ff0000){▼} ◢}
リンク2/地属性/戦士族/攻1900
「SPYRAL」モンスター2体
【リンクマーカー:左/下】
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「SPYRAL-ダンディ」として扱う。
(2):カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言して発動できる。
相手のデッキの一番上のカードをお互いに確認し、宣言した種類のカードだった場合、自分のデッキ・墓地から「SPYRAL」モンスター1体を選び、
手札に加えるかこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。
}

若かりし日の《SPYRAL-ダンディ》と《SPYRAL-ボルテックス》のタッグ。
来日と同時に新たに追加されたリンクモンスターであり、&bold(){&font(#ff0000){【SPYRAL】の天下を決定的にしたインチキカード。}}

まず何より&bold(){フィールド・墓地で《SPYRAL-ダンディ》として扱う}という点が非常に優秀。
事実上適当な「SPYRAL」2体が全て《SPYRAL-ダンディ》に化けるので、課題点であった&bold(){「《SPYRAL-ジーニアス》のための《SPYRAL-ダンディ》の安定した供給」}がこいつ1体で解決してしまった。

もう1つの起動効果は《SPYRAL-ダンディ》と同じ条件での&bold(){「SPYRAL」モンスターのリクルートor蘇生}。
一見不安定に見えるが、事前に《SPYRAL-ダンディ》や《SPYRAL GEAR-ドローン》で&ruby(ピーピング){偵察}していれば確実に当てれるため、不安定というデメリットが事実上消えている。

【SPYRAL】の暴走の元凶にして展開の要となるカードであり、全盛期はどのデッキにも【SPYRAL】メタとして《浮幽さくら》と一緒にこいつが入っていた。
&bold(){あの[[Vジャンプ]]紹介のサンプルデッキでも全く関係ないデッキレシピにこいつと《浮幽さくら》が入っていたほどである。}
おまけに当然のようにシークレットレアとしてのみ収録され、トップレアだったのも相まってべらぼうに高騰していた。
【SPYRAL】が環境からさっぱりいなくなった現在では落ち着いた値段になっている。

[[マスターデュエル>遊戯王マスターデュエル]]では特殊召喚時に演出があるカードとなっている。


**「SPYRAL &ruby(ギア){GEAR}」カード
《SPYRAL-ジーニアス》の発明品であるスパイ道具。
属するモンスターはすべて機械族であり、魔法・罠は《SPYRAL-ダンディ》を指定するものが多い。
展開サポートや相手の妨害など、その効果は多岐にわたる。
また、&bold(){名称指定の回数制限がないものが多い}のも特徴。

-&bold(){&font(#994c00){SPYRAL GEAR-ドローン}}
#blockquote(){効果モンスター
星1/風属性/機械族/攻 100/守 100
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
相手のデッキの上からカードを3枚確認し、好きな順番でデッキの上に戻す。
(2):このカードをリリースし、自分フィールドの「SPYRAL」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力は相手フィールドのカードの数×500アップする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(3):自分の墓地からこのカードと「SPYRAL」カード1枚を除外し、自分の墓地の「SPYRAL-ダンディ」1体を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
}

敵を空から偵察する高性能ドローン。

何より強力なのは(1)のピーピング&デッキトップ操作。
《SPYRAL-ダンディ》や《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》の効果を確実に発動できるようになるだけでなく、相手のデッキが何なのかが分かれば、目指す最終盤面を相手に合わせて変えることでより強固な布陣を築ける。
レベル1で機械族なので《SPYRAL-ジーニアス》と一部サポートを共有できる。

(2)のパンプアップ効果は相手フィールドのカードの数×500となかなかの高倍率であり、更にこのパンプアップは永続。
《SPYRAL GEAR-エクストラアームズ》を装備した《SPYRAL-ダンディ》辺りを強化してやれば突破力が抜群に上がる。

(3)は《SPYRAL-ダンディ》のサルベージという悪くない効果だが、こいつに頼らずとも蘇生手段は豊富にあるのでこの効果が使われることはあまりない。

総じて【SPYRAL】の安定性を支える優秀なカードだが、こいつ自身は直接アドを稼ぐ効果を持ち合わせないため採用枚数はよく考えよう。

(1)の効果で見たカードが3枚とも有効札でもない限りは&bold(){引かれても脅威にならないカードをデッキの上に置けば実質次のドローを潰せる}ため、制圧に対するトップドローでの逆転の可能性を摘み取る事ができたこのカードは当時ヘイトを集めていた。
2018年1月に《SPYRAL-ジーニアス》ともども制限に放り込まれる。
その後2018年7月に一足早く準制限に緩和され、同年10月に規制解除となった。


-&bold(){&font(#994c00){SPYRAL GEAR-ラスト・リゾート}}
#blockquote(){効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1000/守1000
(1):自分メインフェイズに自分フィールドの「SPYRAL」モンスター1体を対象として発動できる。
自分の手札・フィールドからこのモンスターを装備カード扱いとしてその自分のモンスターに装備する。
装備モンスターは戦闘・効果では破壊されず、相手の効果の対象にならない。
(2):1ターンに1度、このカードの効果でこのカードが装備されている場合、このカード以外の自分フィールドのカード1枚を墓地へ送って発動できる。
このターン、装備モンスターは直接攻撃できる。
}

ゴテゴテのパワードスーツ。イラストでは《SPYRAL-ダンディ》装着している。

手札から「SPYRAL」モンスターに装備することができ、装備モンスターに&bold(){戦闘・効果破壊耐性と対象耐性}を与える。いくら何でも詰め込み過ぎである。
特に《SPYRAL-ボルテックス》に付けると
・破壊された時のデメリットを予防
・破壊効果に耐性のついた自身を選ぶことで&bold(){相手のカードだけ2枚割る}
・そのうえで戦闘・効果破壊耐性と対象耐性を持ちの2800打点が立ってる
という恐るべきマシーンと化す。

もう1つの効果は自分フィールドのカード1枚をコストに装備モンスターに直接攻撃を与える効果。
よく見ると分かるがコストは「SPYRAL」以外でも利用できるしモンスターである必要すらない。
《SPYRAL GEAR-ドローン》や《SPYRAL GEAR-エクストラアームズ》も併用すれば相手に強烈な打撃を叩きこむことが出来るだろう。

「ラストリゾート」とは「切り札」「最終手段」といった意味。
その名の通り、窮地に陥った際やスマートな手段を取れなくなった時に、力尽くで事態を解決するための「SPYRAL」の最終兵器なのだろう。


-&bold(){&font(#008000){SPYRAL GEAR-ビッグ・レッド}}
#blockquote(){装備魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の「SPYRAL」モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する。
(2):装備モンスターは戦闘では破壊されない。
}

どんな場所にも颯爽と駆けつける真っ赤なスーパーカー。

端的に言えば「SPYRAL」専用の《[[早すぎた埋葬]]》という非常に優秀な物。
名称指定の回数制限はあるとはいえ効果が無効になるなどのデメリットもなく、更に&bold(){自身が場を離れたりしても装備モンスターは破壊されない}。
サーチできる蘇生札兼コストということでシンプルに便利で強力なカード。
ついでのように戦闘破壊耐性も付与してくれるが、大抵すぐ素材になるのでこちらが活きることは少ない。ただでさえ《SPYRAL GEAR-ラスト・リゾート》とかいう無敵プロテクターがあるし。

モデルは「007」シリーズに登場する高性能[[自動車]]、通称「ボンドカー」だろう。
様々な秘密兵器に加え、大抵の場合銃弾をも弾く装甲を備えている。戦闘破壊耐性付与もこれが由来と思われる。

公式サイトの説明文によると、装備されたこのカードが破壊されても装備モンスターが破壊されないのは
そのモンスターが「イジェクトシート(射出座席)」で脱出しているから、とのこと。
&s(){そんなところまで再現しなくても……}


-&bold(){&font(#008000){SPYRAL GEAR-エクストラアームズ}}
#blockquote(){装備魔法
「SPYRAL-ダンディ」にのみ装備可能。
(1):装備モンスターの攻撃力は1000アップする。
(2):装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動できる。
相手フィールドのカード1枚を選び、そのカードと破壊したモンスターを除外する。
(3):フィールドの表側表示のこのカードが破壊され墓地へ送られた時、自分の墓地の「SPYRAL-ダンディ」1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
}

《SPYRAL-ボルテックス》の左腕の装備。イラストでは《SPYRAL-ダンディ》が遺品として受け継いて装着している。

《SPYRAL-ダンディ》専用の装備魔法。
対象が限られているぶん強力な効果が揃っており、まず攻撃力の上昇値が1000と大きい。
更にモンスターを戦闘破壊すれば、そのモンスターと相手フィールドのカード1枚を[[対象を取らずに除外>氷結界の龍 トリシューラ]]できる。
打点の大幅な底上げも相まってメタ効果持ちモンスターの突破やトドメの打点確保などに役立ってくれるだろう。

また、破壊されたら《SPYRAL-ダンディ》を蘇生できる。
《SPYRAL-ダンディ》ネーム持ちなら《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》でも《SPYRAL-タフネス》でもOK。


-&bold(){&font(#f09199){SPYRAL GEAR-マルチワイヤー}}
#blockquote(){通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに「SPYRAL-ダンディ」が存在する場合、相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主のデッキの一番上に戻す。
}

伸縮自在のワイヤー。イラストでは《SPYRAL-タフネス》が使用し敵を拘束している。

《SPYRAL-ダンディ》がいる時に相手の表側表示のカード1枚をデッキトップへバウンスする。
シンプルに優秀な除去であり、このカードのためにも最終盤面になるべく《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》を立てておきたい。

デッキトップに置くのでドローロックを掛けられるのも強力。
もちろん《SPYRAL-ダンディ》や《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》の効果にも利用できる。


**「SPYRAL &ruby(ミッション){MISSION}」カード
《SPYRAL-グレース》が与える「SPYRAL」の任務。
全てが永続魔法・永続罠で、発動後3回目の自分エンドフェイズに自壊するデメリットを共通して持っている。
また、墓地から除外することで発動する効果も持っている。
更には&bold(){例によって名称指定の回数制限が存在しない}のも特徴。&s(){ほんと何なんだこのテーマ。}

-&bold(){&font(#008000){SPYRAL MISSION-強襲}}
#blockquote(){永続魔法
このカードは発動後、3回目の自分エンドフェイズに破壊される。
(1):1ターンに1度、自分の「SPYRAL」モンスターが戦闘でモンスターを破壊した場合、
または自分フィールドの「SPYRAL」モンスターの効果でフィールドのカードを破壊した場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。手札から「SPYRAL」モンスター1体を特殊召喚する。
}

《SPYRAL-ダンディ》が&s(){KC社員}黒服の男たちと戦闘を繰り広げている。

フィールドでの効果は「SPYRAL」モンスターによる破壊に反応した1ドロー。
《SPYRAL-ボルテックス》のおかげで条件を満たすのは簡単なので、妨害ついでにアドを稼ぐことが出来る。

墓地効果は手札から「SPYRAL」モンスターを展開するというもの。
《SPYRAL RESORT》でサーチしたモンスターをスムーズに展開できる使い勝手のいい効果となっている。
ただこれは「MISSION」全般に言えることだが、単独では仕事ができないカードなので採用枚数はよく考えよう。


-&bold(){&font(#f09199){SPYRAL MISSION-奪還}}
#blockquote(){永続罠
このカードは発動後、3回目の自分エンドフェイズに破壊される。
(1):1ターンに1度、自分フィールドに「SPYRAL」モンスターが特殊召喚された場合、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。
この効果でコントロールを得たモンスターは、このターン直接攻撃できない。
(2):自分フィールドの「SPYRAL」モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、その破壊されるモンスター1体の代わりに墓地のこのカードを除外できる。
}

任務を達成し、撤収するエージェント一同。
だが《SPYGAL-ミスティ》がどこかに電話をかけている。彼女の元ネタを考えると情報を売り飛ばしている可能性が高い。

フィールドでの効果は「SPYRAL」モンスターの特殊召喚に反応したコントロール奪取。&s(){これでは奪還というより[[強奪>禁止カード(遊戯王OCG)]]である}
攻撃は出来ないものの効果は無効にならないので、厄介な制圧要因を奪えばそのまま好きなように利用できる。
もちろんさっさとリンク素材にして除去するのも良い。

墓地の効果は「SPYRAL」モンスターの破壊を肩代わりする効果。
《SPYRAL-ボルテックス》を始めとした各種モンスターを守れる優秀な効果なのだが、やはり《SPYRAL GEAR-ラスト・リゾート》の存在がちらつく。
フィールドの《SPYRAL GEAR-ラスト・リゾート》が破壊された時用の保険としての用途が主になるだろうか。


-&bold(){&font(#f09199){SPYRAL MISSION-救出}}
#blockquote(){永続罠
このカードは発動後、3回目の自分エンドフェイズに破壊される。
(1):「SPYRAL MISSION-救出」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。
(2):1ターンに1度、自分の墓地の「SPYRAL」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
(3):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「SPYRAL」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
}

《SPYRAL-ボルテックス》の奇襲により《SPYRAL-ジーニアス》が捕らえられてしまう。そこに《SPYRAL-ダンディ》と《SPYRAL-タフネス》が駆けつけた場面。
よく見るとイラストには《SPYRAL GEAR-ラスト・リゾート》が設置されており、この後《SPYRAL-ダンディ》がこれを装着して《SPYRAL-ボルテックス》に戦いを挑み、《SPYRAL GEAR-エクストラアームズ》を継ぐ……という展開に繋がるのだと思われる。

フィールドでの効果は「SPYRAL」モンスターのサルベージ。
ただ、このカードの場合はこちらはほぼ使われず、墓地効果の「SPYRAL」モンスターの蘇生が目玉。
《SPYRAL GEAR-ビッグ・レッド》と同じく蘇生したモンスターは効果無効や除外デメリットも付かない。
そのうえこちらには前述の通り&bold(){名称指定の回数制限がないので}、墓地に送ってやればその分だけ更に展開を伸ばすことが可能。
単純に2枚目以降の《SPYRAL GEAR-ビッグ・レッド》として使うのが主な用途になるだろう。


**その他のサポートカード
-&bold(){&font(#008000){SPYRAL &ruby(リゾート){RESORT}}}
#blockquote(){フィールド魔法
このカードのコントローラーは、自分エンドフェイズ毎に自分の墓地のモンスター1体をデッキに戻す。
またはデッキに戻さずにこのカードを破壊する。
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、このカード以外の自分フィールドの「SPYRAL」カードは相手の効果の対象にならない。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「SPYRAL」モンスター1体を手札に加える。
}

「SPYRAL」の司令塔たるモニタールーム。
イラストでは任務中の《SPYRAL-ダンディ》と《SPYRAL-ジーニアス》に《SPYRAL-グレース》が指示を出している。

&bold(){起動効果で「SPYRAL」モンスターをサーチするフィールド魔法}という明らかに危険物でしかない性能をしている。
更にこのカード、それだけにとどまらず&font(#ff0000,b){カードの発動・効果の発動両方に名称指定の回数制限が存在しない}。
つまり張り替えを駆使することで&bold(){1ターンに何度でもサーチが出来る}というとんでもないカード。
更に更に、ついでのように&bold(){「SPYRAL」モンスターに対象耐性を与える}効果まで有している。
この耐性のせいで【SPYRAL】のソリティアに《[[エフェクト・ヴェーラー]]》は無力だった。

エンドフェイズに墓地のモンスターをデッキに戻すという維持コスト&bold(){のようなもの}を支払う必要があるが、
モンスターであるなら「SPYRAL」である必要すらないし、むしろ手札誘発を再利用できたりサーチ先を補充できたりとメリットの方が大きい。
一応リンク実装前は墓地肥やしが苦手なテーマだったのでちゃんとデメリットとして機能していたのだが……。

……とまあ、見ての通り[[誰がどう見てもぶっ壊れ>ダーク・ダイブ・ボンバー(遊戯王OCG)]]でしかないので2018年1月の改訂で当然のように制限行きに。
その後、19年10月改訂で準制限に緩和され、22年10月改訂を以て完全解除となる。
ちなみに[[マスターデュエル>遊戯王マスターデュエル]]ではなぜかサービス開始時から無制限であった。


-&bold(){&font(#994c00){「&ruby(リゾート){RESORT}」 &ruby(スタッフ){STAFF}-チャーミング}}
#blockquote(){効果モンスター
星3/光属性/天使族/攻 300/守 200
(1):自分の「SPYRAL-ダンディ」が相手の表側表示モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
その相手モンスターの攻撃力を0にする。
(2):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
デッキから「SPYRAL-ダンディ」1体を特殊召喚する。
(3):このカードが墓地に存在し、自分フィールドの表側表示の「SPYRAL-ダンディ」が、戦闘で破壊された場合、または墓地へ送られた場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分の墓地の「SPYRAL-ダンディ」1体を選んで手札に加える。
}

「SPYRAL」メンバー行きつけのカフェ「Cafe de RESORT」の店員。かわいい。&s(){種族も}天使。
イラストでは[[喫茶店]]で《SPYRAL-グレース》に食事を供しており、《SPYRAL-ダンディ》がその様子を眺めている。

《SPYRAL-ダンディ》を徹底的にサポートする効果となっており、戦闘補助、リクルート、サルベージと様々な面で《SPYRAL-ダンディ》に尽くす健気な女の子。

ただ戦闘補助なら優秀な「GEAR」があるし、リクルートもサルベージも受動的な効果だし、何より&bold(){「SPYRAL」カードではない}という点が足を引っ張り、環境構築ではほぼお呼びがかからない不憫な子である。

元ネタは《SPYRAL-グレース》もとい「007」シリーズの「M」の秘書「ミス・マネーペニー」だと思われる。&s(){それこそ秘書なら「SPYRAL」ネームあげてもよかったんじゃ……。}
ジェームズ・ボンドに恋心を抱いており、《SPYRAL-ダンディ》を徹底的にサポートする効果もそれを再現しているのだろう。
ちなみにボンドはその女たらし振りの割にマネーペニーには全く興味が無いが、イラスト《SPYRAL-ダンディ》は《「RESORT」 STAFF-チャーミング》にうっとりした目線を向けている。


-&bold(){&font(#994c00){&ruby(スパイギャル){SPYGAL}-ミスティ}}
#blockquote(){効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1500/守1600
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、
カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言して発動できる。
相手のデッキの一番上のカードをお互いに確認し、宣言した種類のカードだった場合、自分はデッキから1枚ドローする。
(2):1ターンに1度、自分フィールドの「SPYRAL-ダンディ」1体と相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスター2体を持ち主の手札に戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。
}

正体不明の女性エージェント。時に《SPYRAL-ダンディ》と手を組み、時に勝手に裏切る[[トリックスター]]。
《SPYRAL-ダンディ》と同じ条件でのドロー効果と、《SPYRAL-ダンディ》もろとも相手モンスターをバウンスする効果を持つ。

&ruby(ピーピング){偵察}をこなしてついでにドローできる効果はやはり《SPYRAL-ダンディ》とは好相性であり、どちらかが失敗してもどちらかを確実に決めることが出来る。
もう1つはフリーチェーンで相手を妨害できるバウンス効果だが、いかんせんこいつ自身のステータスが低いのが痛い。
一応《SPYRAL-ダンディ》は毎ターン簡単に展開できるのでコストの供給は難しくないが。
効果自体は悪くないのだが、やはりこちらも「SPYRAL」カードではないという点が足を引っ張る。

元ネタは「ボンドガール」と呼ばれる「007」シリーズ恒例のヒロイン。
作品によって設定も演じる人物も異なるが、ジェームズ・ボンドと深い関わりを持つ関係上同じ諜報員である事が多い。
基本的に味方陣営でありボンドとロマンスを演じるのがお約束になっているが、作品によっては彼を裏切ることもある。
《SPYRAL-ダンディ》もろとも敵を排除するバウンス効果や《SPYRAL MISSION-奪還》のイラスト、名前をよく見ると「SPYRAL」でなく「SPY&b(){G}AL」な辺りからもその要素がうかがえる。
&s(){さすがに《SPYRAL-ダンディ》共々横になる効果はなかった}


*相性のいいカード
-マジシャンズ・ソウルズ
《SPYRAL-グレース》を墓地に送りつつ手札から特殊召喚できる。
この墓地送りはコストなので止められづらく、更にレベル1なので《SPYRAL-ジーニアス》と一部サポートを共有できる点も優秀。
更に《SPYRAL-グレース》でサーチした《SPYRAL MISSION-救出》や《SPYRAL MISSION-強襲》を墓地に送りつつドローできる効果も優秀。

-ワン・フォー・ワン
-ワンチャン!?
レベル1サポートカード達。
特に《マジシャンズ・ソウルズ》からそのまま《SPYRAL-ジーニアス》をサーチできる《ワンチャン!?》は相性抜群。
そのまま《SPYRAL-ジーニアス》の効果で《SPYRAL GEAR-ビッグ・レッド》をサーチして《SPYRAL-グレース》を吊り上げるという流れでどんどん展開を進めることが出来る。

-おろかな副葬
デッキから《SPYRAL MISSION-救出》や《SPYRAL MISSION-強襲》を落とすことが出来る。
直接展開に繋げられることができ便利。

-神聖魔皇后セレーネ
《SPYRAL-グレース》を素材にリンク召喚でき、そのまま《SPYRAL-グレース》を蘇生できる。
リンク3なので《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》を素材に無駄なくリンク召喚でき、そのままリンク4まで繋げることが出来る。

-トライゲート・ウィザード
自身と相互リンクになってる枚数に応じて効果が増えるリンク3。
1体で自身と相互リンク中のモンスターの戦闘ダメージを倍加、
2体でフィールドのカード1枚を除外、
3体で魔法・罠・モンスター効果の発動を無効にして除外する。
リンクマーカーが上・左・右になっているため相互リンクを増やすにはかなりの展開力が必要だが、【SPYRAL】の圧倒的展開力を以てすれば相互リンク3体を作るのも容易い。
主要な妨害手段として多く採用される。

-「[[トロイメア>>トロイメア(遊戯王OCG)]]」リンクモンスター
ご存じ汎用リンクモンスター達。
一般的には除去手段として利用されるが、エクストラリンクも余裕で達成できる【SPYRAL】においては相互リンクへの耐性付与も有効に活用できる。具体的には
-戦闘破壊耐性を付与する《トロイメア・フェニックス》
-効果破壊耐性を付与する《トロイメア・ケルベロス》
-ドロー枚数を増やす《トロイメア・ユニコーン》
-リンク状態でない特殊召喚されたモンスターの効果発動を阻害する《トロイメア・グリフォン》
などなど。
除去効果の方も相互リンクのしやすさによりコスト補填のドローが狙いやすく、そうでなくても《SPYRAL-ジーニアス》や各種「MISSION」など捨てても痛くないカードが多いため余す所なく活躍させられる。

-ランク1エクシーズモンスター
《SPYRAL-ジーニアス》の除外デメリットを踏み倒すために採用される。
主に魔法・罠のドローorモンスターの墓地送りが行える《森羅の姫芽宮》や、
汎用手札誘発の《[[D.D.クロウ>D.D.クロウ(遊戯王OCG)]]》をサーチでき、他のLLを出張させることで《[[FNo.0 未来龍皇ホープ>FNo.0 未来皇ホープ]]》も出せるようになる《[[LL-リサイト・スターリング>LL(遊戯王OCG)]]》などがよく使われる。

この他にも《[[召命の神弓-アポロウーサ>召命の神弓-アポロウーサ(遊戯王OCG)]]》とか汎用性の高いリンク連中はだいたい採用可能。
エクストラデッキの選択肢は結構広い。



追記・修正はデッキトップを操作しながらお願いします。

#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,8)
}
#include(テンプレ3)

#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- リンクショックといい懐かしいな  -- 名無しさん  (2022-06-05 02:01:04)
- 生ぬるい手札誘発で止まらない超絶先攻ゲーな上にFWD連打するため1ターンが非常に長くデッキトップ固定でトップドローに希望が持てず規制で前環境のトップデッキが没落して対抗馬不在とクソ環境の要素を濃縮したような地獄  -- 名無しさん  (2022-06-05 02:34:59)
- カード名ターン1ついてないわデメリット扱いの墓地のモンスターをデッキに戻すがカテゴリー外でよかったりとこの時のKONAMIは何考えてたんだ?  -- 名無しさん  (2022-06-05 05:39:04)
- ヘリックス当てると箱がおかわり+α出来るくらい高かったな…  -- 名無しさん  (2022-06-05 05:42:43)
- 同名ターン1制限付いてないのが多いのもヤバいけどリゾートが1番狂ってる。サーチで手札補充して安定展開するわ対象耐性で相手の手札誘発封じる癖にこっちの手札誘発はデッキに戻して再利用するわでハーブでもキメてんのか?ってレベル  -- 名無しさん  (2022-06-05 06:07:27)
- グレースとか言う海外禁止納得の爆アドおばさん  -- 名無しさん  (2022-06-05 07:25:15)
- 何故かなかなか立たなかった項目タグ付けてもいい説  -- カブトムシ  (2022-06-05 08:06:07)
- ↑と言っても、炎星やシンクロンもサブテラーもまだ無いからな…  -- 名無しさん  (2022-06-05 09:37:49)
- 聞いた?話だと海外登場当時(9期末)は割と大人しかったらしいけれど実際の所どうなの?  -- 名無しさん  (2022-06-05 10:38:34)
- ↑ダブルヘリックス居なかったからダンディの確保が難点だった+リンク召喚がなかったからリゾート維持用のコストが厳しかった上にダンディをひたすら強化して殴るEXに頼らないメタビート気味のデッキだったよ海外では。来日時に追加されたダブルヘリックスでぶっ壊れた  -- 名無しさん  (2022-06-05 10:58:32)
- ↑ダブルヘリックス居なかったからダンディの確保が難点だった+リンク召喚がなかったからリゾート維持用のコストが厳しかった上にダンディをひたすら強化して殴るEXに頼らないメタビート気味のデッキだったよ海外では。来日時に追加されたダブルヘリックスでぶっ壊れた  -- 名無しさん  (2022-06-05 10:58:32)
- なんか二重になった。すまん。  -- (2022-06-05 10:58:32)  (2022-06-05 11:09:20)
- 海外登場当時だと日本は真竜全盛期だから相手にならんって評価が大半だったね。リンクショック+規制で環境トップデッキが脱落+来日でダブルへリックス追加という要素が合わさったから大暴れしてしまった。  -- 名無しさん  (2022-06-05 11:13:07)
- 上で言ってるようにサーチを駆使してのメタビあるいはコントロール寄りのデッキかと。そんでリンク召喚+ダブルヘリックスでソリティア制圧デッキに変貌、ってな感じ  -- 名無しさん  (2022-06-05 12:34:18)
- 相手のデッキトップ弄って固定できるせいでトップデッキ解決も望めないので絶望のドローさせられるのも結構心に来る。ソリティア盤面に加えてその直前までの手札で全部解決しなきゃいけない+手札誘発拒否とか何考えてんのレベルで…。  -- 名無しさん  (2022-06-05 13:07:47)
- FWDの業が深すぎる  -- 名無しさん  (2022-06-05 13:19:09)
- ちなみに初規制受ける前は他力本願竜とも同居してた  -- 名無しさん  (2022-06-05 13:26:33)
- 当時は半引退状態だったのとダブルヘリックスの登場を知らなかったから、上にもある通りSPYRALといえばダンディをひたすらサポートするメタビ・コントロール系デッキって印象だったので当時の環境で一強状態だったのは知ってたが何でそんな事になってたのか全く分からんかったわ  -- 名無しさん  (2022-06-05 15:47:56)
- MDで握ってるけど一番ヤバいのグレースだと思ってる。女史のおかげで動いても手札が減らないどころか増えるからね  -- 名無しさん  (2022-06-05 15:53:24)
- ↑うらら当てるなら基本そこでいいよね多分。増えるの阻害できるし  -- 名無しさん  (2022-06-05 16:52:29)
- SPYRALダンディはスパイなダンディである(矢島正明のナレーションで)  -- 名無しさん  (2022-06-05 17:45:38)
- トロイメアユニコーンのとこ間違ってるし、ランク1にDDクロウサーチできるリサイト・スターリングがないのが…  -- 名無しさん  (2022-06-05 20:23:01)
- エクストラリンクした上で最後にバグースカとボルテクス出されると泣ける  -- 名無しさん  (2022-06-06 06:28:15)
- そろそろ新しいカードが欲しい。スパイラルキラーみたいな名前で殺し屋ポジションモチーフが来ないかな  -- 名無しさん  (2022-06-06 08:30:12)
- せっかく相手のデッキトップをいじって情報アド得たり疑似ドローロックで事故らせたりとスパイっぽい動きができて楽しいテーマなのにターン1制限ついてないせいで汎用リンクで制圧するデッキに……個人的に色々ともったいないと思うテーマ  -- 名無しさん  (2022-10-04 16:08:54)
- マスターデュエルで使う奴サレンダーされまくりでまともにゲーム出来なそう  -- 名無しさん  (2022-10-04 21:11:29)
- ↑MDだとむしろ回し慣れていない人がそれなりにいるせいか妨害なしで眺めててもSPYRAL使ってる側がサレンダーする頻度が多いな。ゴールド~プラチナで当たると完成盤面見れることの方が珍しいまである  -- 名無しさん  (2023-03-06 09:22:07)
- 当時ダブルヘリックスがこのBOXより買取が高くて割といい金額になったなぁ  -- 名無しさん  (2023-09-30 15:03:31)
#comment(striction)
#areaedit(end)
}