テルマエ・ロマエ

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テルマエ・ロマエ - (2024/12/03 (火) 14:44:11) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2023/04/26 Wed 04:26:00
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&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

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&b(){テルマエ・ロマエ}とは、ヤマザキマリ作の漫画。
『コミックビーム』にて2008年2月号から2013年4月号まで連載された。
全6巻。

2024年に続編『続テルマエ・ロマエ』がジャンププラスで連載開始。既刊1巻。


*♨概要
五賢帝時代の古代ローマ帝国の浴場技師が、現代[[日本>日本国]]に[[タイムスリップ]]して浴場や上下水道技術を学ぶというコメディ漫画。
タイトルの意味は「&b(){ローマのお風呂}」。
「テルマエ」とは古代ローマに存在した公衆浴場の事である。

作者の夫((作者の14歳年下のイタリア人男性で、職業は文学の研究者とのこと。))がローマ帝全員の名前を暗唱できるほどの古代ローマ[[オタク]]であった事と、
「古代ローマにあった浴場が現代のヨーロッパには存在しない事」(([[ローマ帝国]]の崩壊に伴う経済・社会の混乱と、その後の中世ヨーロッパの時代では[[キリスト教]]価値観から不浄かつ淫らと見做され、廃れてしまった。))のもどかしさを切っ掛けに生まれたと語られている。

第1話は紀元128年が舞台であるが、第4話まで1話ごとに1年ずつ経過して行き、
それ以降は134年~137年頃と、話数の少なさに対して作中経過時間は結構ハイペースである。

単行本には「ローマ&風呂、わが愛」と題したミニコラムが設けられており、
作者による古代ローマの[[風呂]]事情に関する補足や取材で訪れた日本各地の[[温泉]]の様子などが語られている。

マンガ大賞2010、第14回手塚治虫文化賞短編賞、「このマンガがすごい!」2011年版オトコ編2位等々、様々な賞を受賞しており、
2度の[[実写>テルマエ・ロマエ(実写映画版)]][[映画>テルマエ・ロマエⅡ]]化と2度の[[アニメ化]]を果たしている。


*♨あらすじ
ハドリアヌス帝の時代((在位117年〜138年))の古代ローマ帝国。
大きさと目新しさが持て囃される時代に於いて、古き良きを重んずる浴場設計技師&b(){ルシウス・モデストゥス}の設計するテルマエは保守的過ぎると見做され、
所属する建築事務所の方針と激しく対立、結果ルシウスは解雇の憂き目に遭ってしまう。
友人に誘われ気分転換にテルマエを訪れるルシウスだが、喧噪に満ちたテルマエを前に余計に不満を募らせる。
だが、ルシウスは浴槽の中で見つけた謎の穴に吸い込まれ、湯から上がった先は未知なる&b(){平たい顔族}の国――現代の日本だった!

日本を&b(){ローマの属州}、日本人を&b(){奴隷の「平たい顔族」}((日本人含む黄色人種/モンゴロイドはローマ人含む白人/コーカソイドに比べ、顔の彫りが浅くて平らに見える為。))と勘違いしながらも、その先進的な浴場技術を学んで行く内、
ルシウスの作り上げるテルマエは徐々に人気を博して行き、彼も名声を高めて行く。
風呂で、池で、堀で……水辺に落ちる度にタイムスリップするようになってしまったルシウスの奇妙な日々が幕を開けた。


*♨登場人物
-[[ルシウス・クイントゥス・モデストゥス>ルシウス・クイントゥス・モデストゥス(テルマエ・ロマエ)]]
主人公。
アテネで建築技術を学んだ優秀な建築家だが、斬新さが求められる時代では如何せん古臭いと見做されてしまっていた。
しかし現代日本の風呂文化を急速に吸収した事で好評を博し、遂にはハドリアヌス帝お抱えの建築家にまで上り詰める。
尚、彼は日本人の事を&b(){「平たい顔族」}と呼び、&b(){ローマの属州となった奴隷の部族だと思っている}ためタイムスリップしている自覚は無い。
仕事には真面目である一方、子供をせがむ妻リウィアとはあまり上手く行っていない模様。

極短時間の滞在である「平たい顔族」の技術や文化を瞬時に記憶しローマで可能な限り再現するなど、その学習能力と再現能力は非凡と言う他無い。

詳細は個別項目を参照。

-マルクス・ピエトラス
ルシウスの親友。職業は石工。
堅物なルシウスとは逆に、こちらは女好きかつ飄々とした性格。
悩み事が多いルシウスの相談に乗ったり、時に突飛な行動を取るルシウスに困惑する周囲を宥めたりと、ルシウスにとっては良き友人である。

-アポロドロス
ルシウスが尊敬する建築家。
ハドリアヌスからは「新しい発想ができない者」として避けられていたが、彼の発明した攻城弩砲が高い戦果を出すなど、
ハドリアヌスからもある程度は見直されている。
お風呂好きであり、時々一緒にお風呂に入っている。
しかし……

-ハドリアヌス
ローマ帝国第14代皇帝。ローマが最も平和だった時代の皇帝「五賢帝」の3番手。
以前までの領土拡張路線から国内の安定化路線に切り替え、平和な治世を築いた。
優れた建築家でもあり、同じ建築家としてルシウスに興味を示し、後に彼を自らのお抱え建築家に招く。

皇帝の座に就いた際にはそれに反対した元老院を抹殺する、拡張路線を転換するなどといった方針から暴君と見做されがちであり、特に元老院との関係は悪い。

-ルキウス・ケイオニウス・コンモドゥス
ハドリアヌス帝の養子。
度を越した女好きである上に病弱である事から、ルシウスからはあまり良く思われていない。
しかしルシウスも彼を支える為の仕事を受けざるを得ない事も何度かあり、度々苦悩させている。

-マルクス・アウレリウス・アントニヌス
後に五賢帝の最後を飾る事となる、今はまだ15歳の少年。
まだ若年でありながら非常に賢く、ルシウスが元老院の陰謀に巻き込まれた可能性を瞬時に察し即行動に出るなど有能。

-小達さつき
IV巻から登場。
実家である「伊藤温泉((元ネタは[[静岡県]]、伊豆半島にある伊東温泉と思われる))」東林館旅館で働く女性。28歳。
正確には歴史学者を本業としつつ、たまに東林館旅館で芸者も務める二足の草鞋生活をしている。
伊藤温泉一の人気芸者だった母を幼くして亡くし、母が今わの際に残した「質実剛健で不屈の男」を選べという言葉を切っ掛けに後にユリウス・カエサルと出会い、以降古代ローマ帝国にのめり込んで行く。
この後、さつきは祖父の元、即ち東林館旅館に引き取られる事となった。
[[小学校]]では自作のカエサル人形を[[ランドセル]]に下げ、家庭科の授業では「SPQR((「Senatus Populusque Romanus.(セナートゥス・ポプルスクェ・ロマヌス)」の略。大体「レディースandジェントルメン」とほぼ同義))」と縫い込んだエプロンを作り、
高校生にして古代ローマに関する資料の原書読みたさに英語・フランス語・イタリア語をマスターしラテン語も勉強し始め、更には「古代ローマ研究会」なるものを立ち上げ、
東大で考古学を専攻、院まで進み、教授から「&b(){君の博士論文は私の著書10冊を上回る}」と嘆かれ、
後にオックスフォード大学との合同発掘調査に参加しローマ近郊での発掘作業に携わり……と、ローマにかける情熱と頭脳は非凡の一言。
言い換えれば途轍もない変人であるため友人は中々できなかったが、美少女ではあったため周囲の男性からは結構モテた……が、
ローマへの熱量に加えて理想の男性像が「質実剛健で不屈」であるためカワイさに惹かれた男は尽く「残念美人」と見做すか玉砕するかしていた。
つまり才色兼備を地で行く超ハイスペックウーマンにして&b(){超ド級の古代ローマ帝国オタク}。

ルシウスが現代日本で出会った初のラテン語を喋る事ができる(つまり会話ができる)人物であり、
一刻も早くローマに帰りたいルシウスを落ち着かせ、しばらく日本に滞在し浴場技術を学ぶ事を勧めた。

『続』では&font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){ルシウスと結婚後マリウスも生まれ幸せに暮らしていた。だが5年前、トライアヌスの浴場に行った後行方不明になる。}}}

*♨『続』からの登場人物
-マリウス
前作の最終話で生まれたルシウスの息子。ローマ人と日本人のハーフ。
父と同じ設計技師を目指しているが、ルシウス流の古臭い仕事のやり方には興味はない様子。
それでも何だかんだで仕事を手伝ったり、母から教わった[[日本語]]をレクチャーしたりと関係は悪くない。

-アントニヌス・ピウス
ハドリアヌス帝の後継者で「五賢帝」の4番手。
彼の依頼を受けたことで新たな風呂の物語が始まる。

-ユノハナ(IVNOHANA)
『続』3話から登場。
日本各地の温泉の泉質や湯の花の研究に情熱を燃やす男性。
いつものように日本の温泉に現れたルシウスに、温泉についての研究内容を(めっちゃ早口で)語っては科学的な閃きのきっかけを与える。

-弘法大師(QUOBODAISI)




*♨余談
-コミックス表紙について
『入浴グッズor温泉に縁あるアイテムを身に着けた石像』という各巻表紙であるが、何れも実在する像のパロディである。
はっきりしているのは以下の通り。

|巻数|元ネタ|表紙|
|I|ドリュポーロス(槍を持つ人)|&b(){風呂桶とタオルを持つ人}|
|II|ヴィーナス像|&b(){タオルとドライヤーで身体を乾かすヴィーナス}|
|III|ラオコーン像|&b(){ものすごい体勢でシャンプーハットを被って洗髪する像}|

因みに作者のブログによると、III巻の表紙を見た作者の夫の感想は&b(){「なんで悲惨なギリシャ悲劇をこんな風にするの!?!」}だったそうである。


-競走馬
&b(){『タルマエロマエ』という名前の競走馬がいる}。
単に『テルマエ・ロマエ』の捩りというのではなく、ホッコー&b(){タルマエ}号の系譜である事にもかかっている。

余談だが、馬と温泉は全くの無関係でもなく、馬も時々湯治を行う事がある。






#center(){
&font(b,20px){原作項目より個別項目が先に建っていたルシウス!!!}

&font(b,20px){やっと作品項目が作られたルシウス!!!}

&font(b,20px){追記修正頑張れルシウス!!!}
}

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#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- これもなかったのか  -- 名無しさん  (2023-04-26 08:49:22)
- 競走馬ネタは余計だと思う  -- 名無しさん  (2023-04-26 11:33:02)
- ↑余計と思うのは同意するけど、「余談」の項目に入ってるんだから余計なのは当たり前でええやん  -- 名無しさん  (2023-04-26 12:23:17)
- 終盤辺りで日本人女性が突然ヒロインとして出てきたのはビックリした  -- 名無しさん  (2023-04-26 13:56:02)
- モンハンとコラボしたこともあるな。ルシウスの石像(大剣)  -- 名無しさん  (2023-04-26 15:12:58)
- あのオペラは役者で、歌っている人は界隈では凄い有名人だったりする  -- 名無しさん  (2023-04-26 17:18:34)
- ↑3 あれは編集の意向で作者も嫌々出したって言ってたな  -- 名無しさん  (2023-04-26 18:59:59)
- あれからルシウス、平たい顔の民族の世界が未来の時代ってさつきに聞かされただろうか。聞いたらしばらくパニくりそうだけど  -- 名無しさん  (2023-04-30 17:48:44)
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