&font(#6495ED){登録日}:2023/08/20 Sun 21:20:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 ? 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &big(){&bold(){じゃあ今から俺の能力を説明する}} &big(){&bold(){俺の能力は『任意の対象を即死させる』というものだよ。俺が殺したいと思っただけで、即座に相手は死ぬ}} } 『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』とは、[[小説家になろう]]で連載していたWeb小説作品である((小説家になろうでは2023年12月10日をもって掲載終了。))。 作者は藤孝剛志、イラストは成瀬ちさと。 アース・スターノベルから書籍化され、全14巻で完結。後に後日談の後始末篇1巻も刊行。 アース・スターコミックスからコミカライズ版も出版されている。タイトルは『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。-ΑΩ-』。作画は納都花丸。 #openclose(show=▷目次){ #contents() } *■概要 異世界に召喚された主人公・高遠夜霧がこの世界の基準では計れないほどの力、《即死チート》を駆使して異世界の強大な敵をばったばったとなぎ倒していく超お気楽異世界召喚コメディである。 [[『即死』>一撃必殺/即死(能力)]]と言えば絶大な効果と引き換えに相応のデメリットを内包した扱いづらい能力という見方が一般的だが、&bold(){そこから面倒な制限を全部取っ払って活躍させたらどうなるのか?}という一風変わった切り口で描かれた意欲作。 この手の最強主人公は出れば終わりなので必然出番が減っていくものだが、夜霧は常に出ずっぱりで容赦なく即死チートを使うため、&bold(){彼と直で敵対したキャラはまず続投できずどんどん新しい顔に入れ替わっていく。} 大抵の創作、ひいては現実においても死は消滅ではなく故人の歩んだ足跡は生者の一部となって生き続けるものと考えられるが、&bold(){この作品では全くそんなことはない。} &bold(){あっさり死ぬし死んだら悼んでもらえないし誰かの回想で再登場もしない。死は消滅である。} 軽くて重い独特の味付け、一度ハマれば癖になること間違いなし。 また、アース・スターノベルという事で書籍版第1巻発売前の2016年10月に放送された『[[てーきゅう]]』8期などのアース・スターアニメのCMで、 登場人物の壇ノ浦知千佳が高宮なすの風に「壇ノ浦知千佳です!」とナレーションしたCMが放送されたことで今作を知った方も少なくないだろう。 *■あらすじ 成長チート? 無限の魔力? [[全属性]]使用可能? そんなもの即死能力で一撃ですが? 本当に最強なら、戦いにすらならない! 全ての敵が即死する、超お気楽異世界召喚コメディ! [[修学旅行]]中の高校生、高遠夜霧が目覚めると、乗っているバスがドラゴンに襲われていた。 バスに残っているのは夜霧と、パニックになっている美少女、壇ノ浦知千佳だけ。 クラスメイトたちは、突然現れた賢者シオンという女に力を与えられ、力に目覚めなかった者たちを囮としておいていったという。 どうやら異世界に来てしまったようで、わけのわからないままいきなり危機的状況に陥った夜霧。 だが夜霧は、この世界の基準では計れないほどの力、《即死能力》を持っていた! *■主な登場人物 -&ruby(たかとお){&bold(){高遠}}&ruby(よぎり){&bold(){夜霧}} CV:[[内山昂輝]] 主人公。無能者。クラス:なし 異世界に召喚された際に賢者より戦歌のインストールを受けられなかった無能者だが、&bold(){「死ね」と口にするだけで相手を瞬殺することができる『即死能力』を元から持っていた想定外のイレギュラー存在。}((ステータスには表記されないため周囲からは何の能力も持っていないように見える)) このため、元の世界の幼少期は「おかくし様」と呼ばれて一部の勢力から崇拝されていたり、「AΩ」というコードネームで日本政府によってとある施設に隔離されて過ごしていた。高遠夜霧という名前も施設いた時の育ての親である高遠朝霞(CV:[[Lynn]])からもらった名前。 壇ノ浦知千佳含むごく少数を除いた生物に対して全くと言っていいほど関心が薄く、顔色一つ変えずに命を奪うが、関心が薄いため積極的に殺しに行くこともない。一応「むかついた程度で力を使うべきではない」というささやかなブレーキは持っている。 趣味は携帯ゲーム(モン〇ン)。異世界に連れてこられた時もまずゲーム機の充電を心配していたほど。 #openclose(show=『即死能力』){ 即死絡みの力は2種類に分かれ、複合している。 &bold(){1.夜霧が「死ね」と口にするだけで相手は死ぬ。} 能動的に使う『即死』。正確には「死ね」と認識するだけで、距離も数も耐性もレベルもスキルも装備も完全無視して生命を終わらせることができる。 効果が及ぶのは生物に限らず、アンデッドや霊体のようなすでに死んでいる存在であっても殺せるし、物質は壊れる、形のない概念ですら滅ぼせる。 手加減に不慣れゆえ精密ではないが肉体の特定部位だけを殺したり時間差で殺すといった応用も可能。 &bold(){2.自分に対する殺意を確実に認識できる} 自分を害する敵意や巻き込まれる危険の発生を感知する能力。 24時間常に張っている防衛機構。1.と組み合わせることで「敵が自分を殺そうと思った瞬間に自動で殺す」という後の先必殺即死カウンターバリアになる。 なお、&bold(){正確には感知しているのは「殺意」ではなく危害を及ぼす「未来」である。} そのため、例えば「夜霧のことを知らずに夜霧を巻き込む地域に空爆等を仕掛けようとした」といった殺意の介在しないケースでも対応可能。 物語の中盤以降は、敵がどうにかこうにかこの鉄壁をすり抜けて夜霧を害そうとして失敗するパターンが多く見られた。 まとめると&bold(){誰か(何か)を殺す(壊す)ことと自分の身の安全を守ることにおいて他の追随を許さない攻防一体の最強チート能力。} 「殺せば解決する」といったわかりやすいシチュエーションにおいてはこれ以上頼りになる能力は存在しないだろう。 強いて欠点を上げるとすれば、&bold(){一度発動すれば夜霧本人にも止められず対象は必ず死んでしまうことと、殺されたものを復元することは如何なる手段を以てしても不可能}くらいのものである。作中でも一部を即死させられた人物がその部位を切除し、回復魔法でリセットを試みたものの即死させられた箇所は回復させても機能不全になったままという描写がある。 後は、この即死に頼っている為か序盤あたりはあまり身体能力は高くない方だったが、壇ノ浦に護身術などを学んでからはある程度は改善されている。 ちなみに『即死魔法』そのものは異世界にも存在するが、発動には莫大な魔力が必要となるため、普通の魔法を使った方がよほどダメージ効率が良い上に、格上にかけたところで&ruby(レジスト){抵抗}されてしまう雑魚散らし専用魔法という扱い。 分かりやすくいうと通常即死魔法は通常の絶対零度だが、夜霧のは必中絶対零度の効果にカウンターの効果がプラスされているようなもの。 夜霧のそれは効果が似ているだけで全くの別物ということがわかる。 } -&ruby(だんのうら){&bold(){壇ノ浦}}&ruby(ともちか){&bold(){知千佳}} CV:[[富田美憂]] 夜霧のクラスメイトで、同じく戦歌のインストールを受けられなかった(というより受け取りを背後霊のもこもこが拒否した)少女。無能者。クラス:なし 夜霧に代わって読者に近い目線で驚きを言語化してくれるツッコミ役なメインヒロインであり、男性キャラが出る度に身体を狙われる不憫な子。 実は知千佳の家は「壇ノ浦流弓術」なる古武術を伝えており、異世界入り時点で弓術他常人以上の身のこなしを身に着けている。&s(){この作品に出てくる敵はどれも体術の心得がある程度で対抗できるレベルではないので自衛が精一杯だが} -&ruby(だんのうら){&bold(){壇ノ浦}}&bold(){もこもこ} CV:[[金田朋子]] 知千佳の先祖。壇ノ浦流弓術開祖の長女にして中興の祖とも言われており、知千佳の背後霊となっている。 霊体ゆえに霊的な防衛が得意であり、知千佳への戦歌のインストールが失敗したのは彼女が妨害を行ったため。 目下の目的は壇ノ浦流弓術の真伝を子孫に伝授すること。 「そうだな。最近はやりのWEB小説のタイトルっぽくたとえると、&bold(){私の背後霊が最強なので、異世界だって楽勝です!}みたいな感じだろうか?」 このように過去の亡霊ながら現代の知識に順応しており、かなりノリが良い。 [[ロボット]]からせしめた内部器官の一部を活用して知千佳の制服を戦闘向けに改造したり戦歌システムの解析・疑似再現などを試みている。 -&bold(){シオン/}&ruby(しおん){&bold(){紫苑}} CV:[[堀江由衣]] 賢者の1人。クラス:不明 賢者の欠員を[[埋める]]ために新たな賢者候補として夜霧達を異世界に拉致した張本人。 パッと見は物腰柔らかな美少女だが、&bold(){「話を遮られてむかついた」}というだけで引率の教師とついでに何もしてないバスの運転手を惨殺するイカレ女。 蛮行の後は夜霧のクラスメイト達に戦歌のインストールと簡単なガイダンスを行い、「1ヵ月以内にお前らの誰かが賢者になれ。&bold(){できなければ全員魔力捻出用の家畜にする}」と告げて去って行った。 花川の鑑定によると&bold(){シオンのレベルは1億を超え、更に秒単位でレベルが上がり続けていたらしい。} -&ruby(やざき){&bold(){矢崎}}&ruby(すぐる){&bold(){卓}} CV:[[坂田将吾]] クラスメイト。クラス:&ruby(ジェネラル){将軍} 元がどんな人格だったのかはもうわからないが、戦歌の影響を受けて傲慢で冷酷な人間になってしまった。 バス内ですぐさま自分を頭とする徒党を形成し、足手まといとみなした知千佳達を囮に脱出を図った異世界への順応性に秀でる男。 『将軍』は人心操作系の能力であり、『カリスマ』『統率』『作戦立案』といったスキルを内包する。矢崎の言っている作戦が妥当だと認めてしまったらそれに逆らえなくなるが、花川曰く「もっとも大した強制力のあるスキルでもないので、参加者に不利益がある場合は無効となってしまうのでござる」らしい。 -&ruby(ひがしだ){&bold(){東田}}&ruby(りょうすけ){&bold(){亮介}} クラスメイト。Sランク。クラス:勇者 福原、花川と組んで行動し、知千佳を魔法で脅して彼女の身体を狙う(性的な意味で)。 「威嚇とはいえ人が死にかねない威力の攻撃を自分達の近くに着弾させたのだからやり返されても仕方ない」という理屈で&bold(){夜霧に即死させられる。} 実は東田、福原、花川は以前賢者の拉致とは別案件でこの世界に来訪しており、およそ1年かけて魔王を倒し現実世界に帰還している。((時間の流れが違うため異世界で1年過ごしても現実世界では数時間しか経っていなかった)) レベルは1000ほど。 『勇者』は攻守揃ったオールラウンダータイプの能力であり、あらゆる武具を装備でき魔法も扱える。 ただし魔法は基本的なものしか使えないが、それだけを鍛えたことで相当の威力を出せるようになったらしい。 -&ruby(ふくはら){&bold(){福原}}&ruby(よしあき){&bold(){禎章}} クラスメイト。Sランク。クラス:死霊術使い 同上。 &bold(){「動けばもう1人殺す」という夜霧の警告を無視して倒れた東田を介抱しようとしたため即死させられる。} 死者を[[ゾンビ]]化させて自由に操る能力。ただし「生きてるほうがいいにきまってるじゃん。[[ゾンビ]]にして操るとか発想がキモイんだよね」「僕、生きてるのを殺してまで[[ゾンビ]]化するのはやだからね」というセリフから死体愛好家の気はないようだ。 -&ruby(はなかわ){&bold(){花川}}&ruby(だいもん){&bold(){大門}} CV:[[下野紘]] クラスメイト。Sランク。クラス:&ruby(ヒーラー){回復術師} 同上。 「拙者」「ござる」「〇〇たん」といった[[オタク]]古語を使うデブ。 知千佳の死体をゾンビ化&奴隷化してやりたい放題しようとしていた(なお生きていたのでゾンビ化は省略しようとした)が、立て続けに仲間を即死させられ脅迫のち尋問を受ける羽目になる。 色々と情報を引き出された後&bold(){「生かしておくと厄介かな、ぐらいの感じで」即死させられそうになる}が、必死に命乞いを行い、知千佳に使おうとしていた命令遵守強制アイテム「運命の首輪」を自らに装着して夜霧の奴隷宣言を行う。 ただし連れて行きたくはないとのことで森に放逐されてしまった。 その後なんとか生き延びるも賢者アオイやリュートなど行く先々で格上と出会い半強制的に旅仲間にさせられ、その先で必ずと言っていいほど夜霧達と出会う。出会ってある程度は夜霧と行動を共にするが、事が済むと放っておかれるか逃げたりする。これの繰り返しになり、なんだかんだで夜霧とは壇ノ浦を除いたクラスメイトの中だとかなりの付き合いになっている。また、夜霧達と共に行動をしている際は知千佳に代わってツッコミを担当していることが多い。 漫画版で最も有名であろうページ(夜霧の能力説明シーン)で&bold(){「[[エターナルフォースブリザード]]!?」}と叫んでいるのがこいつ。 レベルは99(人間の種族限界値)。 能力は[[回復魔法]]。「ヒール」と唱えるだけでどんな大怪我も病気も一瞬で治すことができる。 その他いろいろと便利スキルを持っているようで劇中では高位の鑑定スキルとアイテムボックス((なんでも収納していくらでも持ち運べる))を披露している。 -&bold(){ミレイユとその仲間達} 現地人。ミレイユは猫の獣人。 その他に虎の獣人、羊の獣人、豹の獣人、犬の獣人、蜥蜴人間を含む10人のグループを人間のリーダーがまとめている。 北の街クエンザで武器を物色していた夜霧と知千佳にミレイユが接触し、親切にも近辺のガイドを買って出てくれた。 その後、宿泊場所に案内すると言うのでついて行くと、&bold(){路地裏でならず者の集団に囲まれる羽目になる。} ステータス上雑魚判定の2人は襲うにはいいカモに見えたようだ。 彼らの半分くらいは『即死能力』の手加減実験に付き合わされて普通に死ぬよりひどい目に遭う。 頭数を少し減らすために「とりあえず後ろのやつらは死ね」で&bold(){5人が即死させられる。} 虎の獣人は「半分死ね」で&bold(){下半身を殺され、}しばらく苦しんでから死亡。 羊の獣人は右足首だけを狙ったが手加減に慣れていないため失敗し、&bold(){普通に即死}。 豹の獣人は左腕だけを殺される。狙いは成功したが&bold(){いきなり左腕が機能不全を起こしたことでショック死した}。 犬の獣人は「眼球」「耳」「鼻」を順に殺され&bold(){一応生存。} 蜥蜴人間は殺気を放ったために&bold(){殺意を感知されてカウンターで即死。} ミレイユとリーダーは「死ね」で何も起こらなかったため不発と思い逃げ出すが、&bold(){時間差発動だったので離れた場所で死ぬ。} 唯一の生存者である犬の獣人は事情聴取のために城に運ばれ、レインから復元実験を受けるが器官が元に戻ることはなかった。&bold(){直後にある戦いに巻き込まれて死亡。これで一行は全滅。} 一応彼らは彼らで底辺に身を落とした理由はあったようだが、夜霧の心に何らかの感動を生じさせることは特になかった。 -&bold(){セレスティーナ} 現地人。クエンザにある高級ホテルのコンシェルジュ。 夜霧の要望に従って&bold(){王都ヴァレリアまでのルート候補、クラスメイト達のおおよその現在地((賢者候補達の移動手段、戦力、戦闘や休息にかかる時間に補正をかけて算出した))、汽車のチケット、言語翻訳用マジックアイテム、この世界の言葉と日本語の対応辞書、ステータス隠蔽用マジックアイテム、携帯ゲーム機の充電器、財産の預かり及び資産運用}まで都合してくれたとても優秀な人。 彼女が特別できる人間なのかこの世界のコンシェルジュはみんなこんな感じなのかは不明。 -&bold(){サンタロウ/}&ruby(さんたろう){&bold(){三太郎}} 賢者の1人。クラス:魔法使い? 支配域はマニー王国の王都周辺だが、&ruby(アグレッサー){侵略者}の巨大ロボットを追ってレインの支配域までやってきていた。 汽車に乗っていた夜霧達と偶然接触し、戦闘の流れ弾で汽車の運行を止めてしまった。 知千佳の「(流れ弾が危ないから)&bold(){あいつらやっつけるってのはどうかな!}」という物騒な提案は、その時点では両者ともに夜霧の殺害基準に達していなかったため却下されるが、その直後サンタロウが故意の攻撃で乗客を吹き飛ばし上から目線で暴言を吐いたため&bold(){即死させられる}。 [[全属性]]優位者であり、使える魔法の数は賢者の中でも随一。その魔法を駆使し、あらゆる戦場に適応できるとされていたが、個々の威力はそれほどでもない。シオン曰く「器用貧乏」。 -&bold(){ロボット(仮称)} 侵略者。 全長30mほどの巨躯で所謂自律型の[[ロボット]]。 サンタロウと交戦していたが、サンタロウが死んだ後は戦闘を中止し夜霧との対話を求めて来た。 発声は女性のそれだが、これは単純に対象である夜霧が人間の男性であったため好感度を稼ぎやすいパターンを試行しているだけである。 彼もまた別の世界からの来訪者で、ある目的のためにこの世界に来ているのだが、夜霧達のいる世界は座標がわからないため帰還の役には立てないと話している。 情報の他、もこもこの要望で内部器官の一部(形状を自在に設定できる謎物質)を提供し去って行った。 -&ruby(まじん){&bold(){魔神}}&bold(){マナ} CV:[[幸村恵理]] 魔神アルバガルマの妹で、マニー王国王都に封印されている。兄に偏愛を注ぐ「ヤンデレ」であり、兄との子供を勝手に想像出産して眷属としているなど、周囲からもドン引きされるような言動が見られる。 兄の部下であるリュートから兄が敵に殺されたという情報を聞いた彼女は「自らが兄様を産む」という目的のために、あらゆる生物や無生物を兄の糧として取り込みながら無限に増殖する肉塊へと変貌していく。肉塊と化したマナは街を徐々に飲み込んでいきながら身体を広げていった。 夜霧には王都で邂逅、すぐに兄の仇の為、「死になさい。」と彼を手にかけようとするも、&bold(){夜霧の「お前が死ね。」の言葉と共に発動した能力によって、夜霧に何も出来ないまま即死させられる。}結果的には世界に影響が出始めてからマナを早々に殺せたため、世界への被害としては死後液状の肉塊と化した彼女の身体がマニー王国王都を覆い尽くした程度で済んだ。(王都は復興不可能と判断されたが。) アニメではラスボスのポジション。設定上はそれまで登場した誰よりも強かったはずなのだが、&bold(){主人公に一瞬で始末される}という何とも呆気ない最期を迎えた残念なラスボスとなった。兄の為なら他の者はどんな扱いをしてもいいと思っている節があるなど、吐き気を催す邪悪さは持ち合わせており、因果応報とも言える。 *■用語 ・&bold(){&ruby(バトルソング){戦歌}} 賢者によって賢者候補生にインストールされる、チート能力を使えるようになるシステムのこと。 夜霧のクラスメイト達が施されたのはバージョン02.87.05.11。ただし全員のインストールが成功することは希であり、今回も特典を得られなかった無能者が4名出た。 MMORPGでもないのに&bold(){ステータスオープン!}ができるゲーマー向けの仕様になっており、自分のステータスの他、現在やるべき推奨ミッションの概要等が確認できるようになっている。鑑定スキルを上げることで他人のステータスを覗き見ることが可能。 異世界では「ギフト」と呼称されており、現地民の多くも使っている。しかし賢者から授かるギフトは特別なものとされているため、それを使いこなす日本人も特別視されている。 ただし、戦歌にはチート能力の代償として人格面に変調を来すデメリットがあり、人格が一様に好戦的になり死の恐怖や殺人の忌避感が麻痺してしまう。こういった点は知千佳の友達ろみ子が分かりやすい例であり、受け取る前は穏やかで優しそうな性格であったのに、受け取った後は何よりも自己が生き残る事を第一に考えるような性格となり、友達であった知千佳にも容赦なく攻撃を仕掛けたりするような人物に変貌してしまった。(知千佳の守護霊もこもこはこのデメリットを与えられる前に感知し、受け取りを弾いた。) 歪んだ人格と身に余るチート能力の組み合わせがどんな惨状を招くかは言うまでもなく、より上位の強者に身の丈をわからせられるまで全能感に酔っぱらう羽目になる。その後は殺されるか手下として傘下入りするかの2択。 それに加えてステータスの絶対視と弱者への見下しがデフォになるため、ステータス上は雑魚にしか見えない夜霧に余計なちょっかいをかけて返り討ちに遭うパターンが初期には多かった。 シオンは召喚した賢者候補を便宜的に4つのランクに分けている。 |MIDDLE:Sランク|MIDDLE:この世界にやってくるのが初めてではなく、システムがすでにインストールされていて、十分な強さを持つ者たち。本命。| |MIDDLE:Aランク|MIDDLE:優秀なスキルを持つため、成長次第ではSランクを凌駕する可能性のある者たち。対抗。| |MIDDLE:Bランク|MIDDLE:平凡なスキルしか持たないため、現地人程度の強さにしかならないが、ごく希に異常な成長をする可能性もある者たち。穴。| |MIDDLE:Cランク|MIDDLE:劣悪なスキルしか持たないため、現地人以下の強さにしかならないが、ごくごく希に驚異的な成長を遂げる可能性のある者たち。大穴。| |MIDDLE:ランク外|MIDDLE:無能者。賢者の可能性がない者| ・&bold(){クラスメイト} シオンの手で異世界に召喚されたある学校のクラス36名。[[修学旅行]]の日程中に送迎バスごと拉致された。 同級生の割にはそれぞれの以前の人間関係やらの掘り下げはあんまりない。 #openclose(show=一覧){ |CENTER:&bold(){番号}|CENTER:&bold(){名前}|CENTER:&bold(){性別}|CENTER:&bold(){クラス}| |MIDDLE:1|MIDDLE:&ruby(あいはら){愛原}&ruby(ゆきまさ){幸正}|MIDDLE:男|MIDDLE:リーダー| |MIDDLE:2|MIDDLE:&ruby(あきの){秋野}&ruby(そら){蒼空}|MIDDLE:女|MIDDLE:アイドル| |MIDDLE:3|MIDDLE:&ruby(あぶかわ){虹川}&ruby(まさひろ){正弘}|MIDDLE:男|MIDDLE:不明| |MIDDLE:4|MIDDLE:&ruby(ありやま){有山}&ruby(おさむ){理}|MIDDLE:男|MIDDLE:不明| |MIDDLE:5|MIDDLE:&ruby(いずみだ){泉田}&ruby(ゆうご){悠吾}|MIDDLE:男|MIDDLE:不明| |MIDDLE:6|MIDDLE:&ruby(うしお){牛尾}&ruby(しんや){真也}|MIDDLE:男|MIDDLE:エロゲマスター| |MIDDLE:7|MIDDLE:&ruby(おおた){太田}&ruby(えりか){絵理香}|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:8|MIDDLE:&ruby(おおたに){大谷}&ruby(ゆい){柚衣}|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:9|MIDDLE:&ruby(おおとり){鳳}&ruby(はると){春人}|MIDDLE:男|MIDDLE:コンサルタント/[[??>獣人]]| |MIDDLE:10|MIDDLE:キャロル・S・レーン|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:11|MIDDLE:&ruby(きりゅう){桐生}&ruby(ゆういちろう){裕一郎}|MIDDLE:男|MIDDLE:無能者| |MIDDLE:12|MIDDLE:&ruby(くしま){九嶋}&ruby(れい){玲}|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:13|MIDDLE:&ruby(こおりやま){郡山}アスハ|MIDDLE:女|MIDDLE:ビューティーコーディネーター| |MIDDLE:14|MIDDLE:&ruby(しじょう){四條}&ruby(じゅな){樹菜}|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:15|MIDDLE:&ruby(しのざき){篠崎}&ruby(あやか){綾香}|MIDDLE:[[女?>人造人間]]|MIDDLE:無能者→[[??>ドラゴン]]| |MIDDLE:16|MIDDLE:&ruby(じょうがさき){城ヶ崎}ろみ&ruby(こ){子}|MIDDLE:女|MIDDLE:霊能力者?| |MIDDLE:17|MIDDLE:&ruby(しらやま){白山}&ruby(りおな){梨央奈}|MIDDLE:女|MIDDLE:ゴリラ| |MIDDLE:18|MIDDLE:&ruby(たかとお){高遠}&ruby(よぎり){夜霧}|MIDDLE:男|MIDDLE:無能者/即死能力| |MIDDLE:19|MIDDLE:&ruby(たけくら){竹倉}&ruby(きよこ){季世子}|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:20|MIDDLE:&ruby(たちばな){橘}&ruby(ゆうき){裕樹}|MIDDLE:男|MIDDLE:&ruby(ドミネーター){支配者}| |MIDDLE:21|MIDDLE:&ruby(だんのうら){壇ノ浦}&ruby(ともちか){知千佳}|MIDDLE:女|MIDDLE:無能者/壇ノ浦流弓術| |MIDDLE:22|MIDDLE:&ruby(にのみや){二宮}&ruby(りょうこ){諒子}|MIDDLE:男|MIDDLE:不明| |MIDDLE:23|MIDDLE:&ruby(はなかわ){花川}&ruby(だいもん){大門}|MIDDLE:男|MIDDLE:&ruby(ヒーラー){回復術師}| |MIDDLE:24|MIDDLE:&ruby(はなみや){花宮}&ruby(めい){盟}|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:25|MIDDLE:&ruby(はるふじ){春藤}&ruby(るな){留那}|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:26|MIDDLE:&ruby(ひがしだ){東田}&ruby(りょうすけ){良介}|MIDDLE:男|MIDDLE:勇者| |MIDDLE:27|MIDDLE:&ruby(ふかい){深井}&ruby(せいいち){聖一}|MIDDLE:男|MIDDLE:即死能力| |MIDDLE:28|MIDDLE:&ruby(ふくはら){福原}&ruby(よしあき){義昭}|MIDDLE:男|MIDDLE:死霊術使い| |MIDDLE:29|MIDDLE:&ruby(まるふじ){丸藤}&ruby(あきのぶ){彰伸}|MIDDLE:男|MIDDLE:不明| |MIDDLE:30|MIDDLE:&ruby(みその){御園}&ruby(あかり){明里}|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:31|MIDDLE:&ruby(みたでら){三田寺}&ruby(しげと){重人}|MIDDLE:男|MIDDLE:&ruby(オラクルマスター){預言者}| |MIDDLE:32|MIDDLE:&ruby(みなみぞの){南薗}&ruby(にな){丹奈}|MIDDLE:女|MIDDLE:不明| |MIDDLE:33|MIDDLE:&ruby(むなかた){棟方}&ruby(けいいち){圭一}|MIDDLE:男|MIDDLE:エロゲマイスター| |MIDDLE:34|MIDDLE:&ruby(やざき){矢崎}&ruby(すぐる){卓}|MIDDLE:男|MIDDLE:&ruby(ジェネラル){将軍}| |MIDDLE:35|MIDDLE:&ruby(やたて){矢立}&ruby(みつお){光雄}|MIDDLE:男|MIDDLE:エロゲマニア| |MIDDLE:36|MIDDLE:&ruby(やぶうち){藪内}&ruby(まさとし){昌俊}|MIDDLE:男|MIDDLE:不明| } ・&bold(){&ruby(けんじゃ){賢者}} 賢者候補の中で偉業を成し遂げ限界を突破した者達。 要するに異世界の殺し合いに生き残り経験値を積んだ賢者候補の選りすぐりなのでどれも強大な力を持つが、戦歌の影響を脱しているわけではないので、&bold(){歪んだ人格も極限まで煮詰まったロクデナシどもの見本市と化している。} 大賢者なる存在の下位に属し、平時は自分の担当する支配域で好き勝手に放蕩しているが、時折世界の外からやってくる&ruby(アグレッサー){侵略者}を撃退する役目を担っている。 賢者の数は多くなくたまに戦死者が出るため慢性的に人材不足であり、定期的に新しい賢者候補の召喚が行われている。 追記・修正お願いします #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,11) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - あっさり死ぬし死んだら悼んでもらえないし誰かの回想で再登場もしない。死は消滅である。←この死生観を受け入れられるかのハードルが高い印象。 -- 名無しさん (2023-08-20 21:38:12) - 壇ノ浦知千佳です! -- 名無しさん (2023-08-20 23:14:21) - 俺TUEEE系の極北みたいな主人公の設定とは裏腹に、実際は俺TUEEEの煮凝りみたいな賢者連中やその類似品が主人公に分からされる、ざまぁ系群像劇という感じで面白い -- 名無しさん (2023-08-20 23:19:03) - この能力の話を自分が作ったら速攻ネタ切れ起こすわ。手を替え品を替え話を続けて完結まで持って行った作者はすごいと思った。 -- 名無しさん (2023-08-21 00:33:46) - 主人公は誕生罪で生存罪。外の世界に連れ出したのに教育が中途半端過ぎた -- 名無しさん (2023-08-21 05:34:33) - 外の世界から持ち込んだものが大暴れって外来種問題みたいだな -- 名無しさん (2023-08-21 06:18:28) - 環境次第ではほとんど被害出ないからな。そこらじゅう殺意まみれチートだらけのこの異世界は最悪レベルで夜霧との相性が悪い -- 名無しさん (2023-08-21 06:42:39) - 作者がキャラを消す権利を登場人物に与えたようなものだから、よく話続けることできたな -- 名無しさん (2023-08-21 07:31:07) - むしろ主人公がわからされるべき -- 名無しさん (2023-08-21 12:18:20) - 主人公の現在の人格や行動理念は、とある人たちの献身によって何とか人間社会との折り合いをつけた結果だから……そして物語の動因となっているのはヒロインの方 -- 名無しさん (2023-08-21 13:21:36) - タイトル凝れば食わず嫌い減らせると思うの -- 名無しさん (2023-08-21 13:32:20) - よそ作品に出たら(コラボ、クロス)扱いに困るなぁ...大なり小なり賢者みたいな奴はどの作品にもいるし... -- 名無しさん (2023-08-21 13:47:46) - お、完結したんだ……敵は基本ばたばた虫みたいに死んでいくけど、残機無数とか過去に戻って安心みたいなちょっと頑張った連中が結局ダメな時が一番面白かったな… -- 名無しさん (2023-08-21 14:21:58) - まあ好き嫌いが極端に分かれる作品だね -- 名無しさん (2023-08-21 15:54:25) - なろう系の項目で初めて完結という言葉を見た気がする -- 名無しさん (2023-08-21 17:17:41) - 規制の火種になるだろうが言わせてくれ。ワンダー・オブ・Uの元ネタじゃねーか -- 名無しさん (2023-08-21 19:51:48) - ↑↑狙いすぎ -- 名無しさん (2023-08-21 22:14:14) - ↑挫折せず、あるところまで読めば「人の形をした何か」って感想は間違ってないって分かる -- 名無しさん (2023-08-22 10:24:30) - ここまで来ると悪ノリや開き直りの領域よね -- 名無しさん (2023-08-23 02:56:55) - 記事を作って大丈夫か?アニメが始まったら非難轟轟になりそうな気がする。 -- 名無しさん (2023-08-23 06:30:57) - >誰かの回想で再登場もしない 概ねいたなそんな奴、程度だけどキャラにもよるけど言及されることはあったりなかったり -- 名無しさん (2023-08-23 08:10:30) - 殺意のない人に麻酔銃で撃たれたら終わりじゃん -- 名無しさん (2023-08-23 12:10:29) - 使い方間違えればガチで世界滅ぼしかねない力を使う事に恐怖も躊躇も感じないのが恐ろしい -- 名無しさん (2023-08-26 18:44:38) - ↑2「正確には感知しているのは「殺意」ではなく危害を及ぼす「未来」である。」だそうで -- 名無しさん (2023-08-26 19:21:50) - 主人公は、人格的には普通の一般人でしかないから「いきなり攻撃」とか現代日本において異常な行動をしなければ、『そもそも即死チートの対象にならない』んだよね -- 名無しさん (2023-08-28 23:25:29) - 病気とかどうすんのだろう(流石にその手は防げないし) -- 名無しさん (2023-08-28 23:36:19) - ノリはワンパンマンに近い「イキってる悪い敵が、完全チートの主人公に成敗される」 -- 名無しさん (2023-08-29 18:13:02) - 悪人たちが襲われるホラーを、襲う怪異の側から描いた感じ -- 名無しさん (2023-08-31 14:17:33) - ↑3 がん細胞やウィルスを即死させたりして。それでも万全ではないが。 -- 名無しさん (2023-08-31 14:24:37) - 誰が悪いかって言えば、凶行ばっかする異世界の住人だったりする。淡々としてる主人公すらも、ストーリーの途中で一回半ギレする有様。「話をしようとしても、どいつもこいつも襲ってきやがって…頭おかしいのかこいつら」 -- 名無しさん (2023-09-01 21:18:23) - ウィルスはともかくがんはわりと不味いんだよな、ピンポイントで殺してもその細胞分再生しなくなるから……面倒だなとかいいながらがんになった事実くらいは殺せそうだが -- 名無しさん (2023-11-10 14:32:50) - 報告にあった荒らしコメントを削除しました。 -- 名無しさん (2023-12-02 20:59:53) - 「こうすれば夜霧倒せるんじゃね?」→「いや原作で似たようなシチュ(能力)があったけどダメだったよ」ってファン同士の作外会話が『即死チート』のほぼ全てだよね -- 名無しさん (2024-01-05 01:14:23) - 今年からアニメ化してるのか -- 名無しさん (2024-01-05 10:47:40) - 物語として読み解こうとしたら負けとかいう評価されてたのは笑った -- 名無しさん (2024-01-05 14:43:37) - 剣聖の塔あたりまで漫画見たけどアティラどうなったん? -- 名無しさん (2024-02-03 09:41:19) - 女キャラは死なない系か、死なないというより女キャラの悪人が出ない -- 名無しさん (2024-02-05 16:48:42) - 現れては死んでゆくネームド達にモデルがちらつくのも見所なのかね?初期にやられたクラスメイトにこいつマサツグ様じゃね?ってのがいたし。 -- 名無しさん (2024-06-26 16:19:44) - 即死チートが絶対無敵であることが大前提のコメディだと分かっちゃいるけどついつい攻略法とか検証したくなっちゃうよな。こいつの家の風呂場に塩素系洗剤と酸性洗剤のボトルを置いたらどの時点で察知されるのかとか -- 名無しさん (2025-02-14 09:46:02) - アニメしか見てないけど、どうせすぐ死ぬから登場人物を覚えずに済む -- 名無しさん (2025-04-10 15:22:18) #comment(striction) #areaedit(end) }