&font(#6495ED){登録日}:2024/01/04 Thu 19:47:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 11 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&font(b,227%,#0000ff){こ…この攻略本は…!}} #openclose(show=▽目次){ #contents() } *【概要】 ---- [[小説家になろう]]で連載されている作品で、作者である福山松江氏によって第六章までが現在連載されている(第五章が完結した所で、第六章は不定期で更新中)。 書籍版も存在し挿絵はイラストレーターのかかげ氏が担当しているのだが、第三巻(第三章)までしか出版されておらず、第三巻に至っては電子書籍版のみの販売で、『実物(手に取って読める紙の本)』という前提だと第二巻(第二章)までしか販売されていない。 舞嶋大氏が作画担当を務めているコミカライズ版も存在し、『マンガUP!』をはじめとする各漫画アプリ・Web漫画サイトにて5章の序盤までが連載されており、単行本も13巻まで発売されている。 *【あらすじ】 ---- マグナスは若くして強大な魔法使いだが、パーティ内で燻っていた。常に〈命令させろ〉と言い張る勇者のせいで実力を発揮できなかった。 しかも勇者は己の判断の拙さを棚に上げ、マグナスに戦力外通告する。 マグナスは失意に暮れた……のは一瞬だけ。ひょんな縁から〈[[攻略本]]〉を入手。世界で唯一彼が解読に成功していた、聖刻文字で書かれたその本には、魔王を攻略するのに役立つ完璧な情報が網羅されていたのだった。 ただし情報はあくまで情報にすぎない。マグナスは己の知恵で創意工夫し、活用し、やがて勇者パーティーを出し抜くほどに成り上がっていく! ――運命はマグナスを選ばなかった。ゆえに彼は、己の知恵と力で魔王を討ち、世界を救う――(小説家になろうの作品ページの[[あらすじ]]より引用) *【登場人物】 ---- **主要人物 -&bold(){マグナス} 本作の主人公である魔法使いの青年で18歳。 魔法使いとしての実力は一流で、プロローグ終了の時点でも攻撃・補助・状態異常等の様々な分野の魔法を使いこなすことができる。 故郷である王立学院を15歳で卒業しただけあって冷静沈着かつ頭脳明晰で、自分の知る知識や情報から最適な判断を下すことができ、それを実行することができる。 理知的で常に先を考えてから物を言う性分であり、今まで魔法の修行一筋だったため、お酒と女性からのストレートな好意に対してまるで耐性がない。 プロローグにてボスモンスターの討伐で役に立てなかったことを口実に勇者ユージンがリーダーを務める勇者パーティーから戦力外通告を受けて追放されてしまうのだが、そんな自分を追いかけてきた商人から一冊の本を紹介され、後にその本の真価を知ったことから、自分が抱える事情((ユージンの誘いを受けて勇者パーティーに加わったのも『魔法使いの代表として世界を救い、全魔法使いの地位向上に貢献する』という使命を背負っているからである))も相まって&bold(){勇者であるユージンに替わって魔法使いである自分が魔王を倒して世界を救う事}を自分自身に誓うことになる。 #region(その本と言うのが……) 本の中身どころか表紙に記述された文字すらも全てが聖刻文字((神とそれに仕える神霊にしか読み書きとして扱うことができない特殊な文字で、人間で解読に成功したのはマグナスただ一人である))で記されているが、その内容は『世界の平和を脅かす魔王軍のボスである魔王モルルファイを討伐するまでに必要となるあらゆる情報が完全網羅されている』という、一種のアカシックレコードな代物である。 また、表紙には『[[大丈夫! 神にも通ずる攻略本だよ!>大丈夫?ファミ通の攻略本だよ?]]』というどこかで聞いたようなキャッチコピーが聖刻文字で記されている。 肝心の中身についてもボスモンスターを含めた様々なモンスターの能力や弱点、ドロップアイテム等のパーソナルデータ。作中の世界地図を含め、各ダンジョンの仕掛けられた罠を含めた詳細なマップ。強力な装備品やレアアイテムとその入手方法。更には全ての職業の詳細や、重要人物のパーソナル情報etc.と正しく攻略本と呼ぶに相応しいとてつもない情報アドバンテージが得られる逸品である。 ただし情報は日の出とともに最新の情報に書き換えられる為、読める者がそのページやイラスト等をある程度メモするか記憶しておく必要が有る。 また、あくまで魔王討伐までの情報が書かれたものである為、それ以外のどうでも良い情報((デートに着ていくべき服装など))やRPGで言うところのメインイベントについては基本明記されていない、マグナスにとって重要人物でない人物の詳細は魔王を討つ為の弊害となる事で攻略本に情報が更新されない限り簡単な説明しか記されない、人物の死亡に関する事は一日では判明しない((例としてその日に暗殺等で重要人物が死亡してまだそこまで経っていない場合、更新まで多少時間が掛かる))、情報が更新されると死亡した重要人物の項目は消失する、他人の利益や幸福を奪う様なやり方も明記されている、と言った欠点もある。 #endregion 故郷である学院都市を築いた始祖たる大魔法使いレスターを尊敬しており、それもあり彼が後世の後輩となる魔法使い達に残した >#center() >汝、怒ることなかれ >怒りは冷静さを失わせる。汝を魔法使い無くさしむる(ではなくならせる) >何より怒りは、未熟の証なり。羞(は)じよ という言葉を金言として固く守っており、それもあって勇者パーティー在籍時代に(主にユージンやヒルデから)理不尽な言動や仕打ちを受けても、決して怒ることはなかった…… #region(だが……) 自分だけが不幸や被害を被るならともかく、最愛の恋人や大事な仲間がそれに晒される場合は話は別であり、実際にそうなると禁を破り、最愛の恋人や大事な仲間に仇なす者に対し&color(#F54738){&bold(){一切の情け容赦なく一生モノのトラウマが残る程の残酷無慈悲な徹底攻撃を仕掛ける残忍さをあらわにする}}。 #endregion -&bold(){アリア} 本作のヒロインである金髪ロングの&s(){隠れていない}隠れ巨乳の美少女でラクスタ王国の王都ラクスティアでも一、二を争うマルム商会の長である豪商マルムの一人娘。 奴隷商人一味によって攫われ、アジトに幽閉され囚われの身となっていたがそのアジトをマグナスが〈攻略本〉の情報を元にレアアイテムを収集する道中で訪れたことで偶然発見し、彼女含む攫われた少女達を救出した。 その際の自分を鮮やかに、そしてカッコよく助けてくれたマグナスに対してとても強い恋心と信頼を寄せている。 その場ではそのまま別れたが、後にマグナスが不要なレアアイテムの処分のためにマルム商会を訪れた際に偶然再会、その場で受付業務を放棄してまでマグナスを引っ張り出した。 マグナスと同じく恋愛経験が全くないにもかかわらず、好きな相手であるマグナス対してにはとても積極的であり、マグナスと再会した時に自分が提案して実現した『助けてもらったお礼という名目でのデート』ではマグナスと繋いでる手を『恋人繋ぎ』に組み直したり、腕を組んでマグナスに自分の胸を押し付けたり、デートの最後に自分からマグナスに[[ファーストキス]]を捧げたりととても大胆な所を見せている。 単なる商会のお嬢様ではなく、商人の娘なだけあって、人との接し方や上流階級でのマナーにも精通している。 非戦闘員であるため、「好きな人の重荷(足手まとい)にはなりたくない」と考えており、マグナスの魔王討伐の旅には基本的に同行していない。 しかしマグナスの作戦においてマルム商会の力が必要になったアラバーナ編では現地に同行している。 マグナスを好きであるがゆえに、『マグナスが無能の烙印を押されてパーティーを追い出された』 と知った時は張本人であるユージンをバカ扱いしていたり、後にパーティの一員であったミシャとご対面した時は 慇懃無礼で失礼な態度を取ったりと、マグナスにひどい仕打ちをした勇者パーティに対しての印象はとても悪い。 -&bold(){ショコラ} 第2章より登場。マグナス専属のメイド。 元々はダンジョンの内部で捨て置かれていたアリ型サーヴァント(人造の使い魔)だったが、製作者も驚くほどの高度な感情表現能力を得てしまったことから、名無しのまま500年近く過ごしていた。 名前を与えてくれたマグナスを主とみなし付き従うようになるが、その後の戦闘で胴体を破損。 バゼルフに修理してもらうことになったが、そのまま直すのではなくマグナスが素材として一緒に預けたフレッシュゴーレム「殺戮メイド」の残骸にコアを移植され、戦闘も可能な人型メイドになった。 当初は性別の概念も特に無かったと思われるが、殺戮メイドのボディになってからは女性としての自意識があるかのような言動が増えてきている。 **勇者パーティー -&bold(){ユージン} 勇者パーティーのリーダーを務める16歳の青年で、神霊タイゴンに選ばれた勇者。 元々は血筋も家系もいたって普通の一般人だったのだが、『運命の神霊タイゴンより夢のお告げと言う形で、世界を脅かす魔王モルルファイを討伐する運命を勇者専用のスキルと共に授かって勇者になった』という経緯がある。 しかし、小説家になろう等のWeb小説の人気ジャンル『異世界もの』…特に追放ものでは定番の悪徳勇者((その肩書きや力に相応しくない悪の心やクズの性根を兼ね備えた悪役である勇者の通称……もとい便宜上の呼び方))を体現するかの如く、性格も性根も勇者には相応しくない程に最低最悪で、勇者の肩書を持つため常に上から目線で他者を見下しており、顔も性根もチンピラそのものな男である。 戦闘においては『命令させろ、俺に指図するな』という言葉を体現したような感じで仲間のマグナスやミシャの意見を聞き入れようとしていない。 プロローグではボスモンスター《デストレント》との戦闘の戦利品であるステータス強化の効果がある果実を山ほど入手しても、マグナスにだけは一つも与えず、それどころかデストレント戦での自分の指示((『植物系の魔物には火属性の攻撃が効くに決まっている』という思い込みからマグナスに炎属性の攻撃魔法で攻撃するよう命令するも、全く通用しなかった……なお、デストレントは植物系の魔物でありながら火属性攻撃に完全耐性を備えており、本当の弱点は雷属性。その時のマグナスの言う通り他の属性の攻撃魔法も試していればもっと楽に倒せていてた))が間違っていた(更にはその戦闘ではマグナスと同じく自分も特に活躍していなかった)ことを棚に上げて、マグナスに役立たずの烙印を押し付け勇者パーティーから追放した。 マグナスがパーティーから離脱した後は『自分を叱ったり嗜めるうるさい奴がいなくなった』ということで暴走するようになり、無銭飲食を働いたり、武器屋に言いがかりをつけて鎧をただ強奪する、醜い顔が気に入らないからと罪もない一般市民を殴る。終いには&bold(){自分がイライラしていた所に追いかけっこで遊んでいて自分にぶつかってきた子供をサッカーボールのように思い切り蹴り飛ばして大怪我を負わせる}といったように勇者とは思えない外道な悪党そのものな悪行に手を染めるようになる。 一応はタイゴンに選ばれた勇者なだけあって一定時間のみ装備品の真価を発揮させる『武具覚醒』という勇者専用のレアスキルを持っているのだが、ユージン自身が後述のデルベンブロ戦の時点で&bold(){レベル19と勇者パーティーで最も低く((ちなみに、ヒルデとミシャはレベル22。ニャーコがレベル20である))}ロクに戦闘や剣の修行もしていないことから戦闘能力もお察しなことも相まってまるで使いこなせてない。 挙句の果てに&bold(){自分より強い敵と戦って手負いになると仲間を見捨てて逃げ出す}という勇者としても人としても色々と失格な男である。 だが、自分の言う事やる事を全て肯定してくれるヒルデだけは信頼しているらしく、ヒルデの意見は素直に受け入れ、前述の敵前逃亡をする際にはヒルデだけはキチンと手を引いて連れていっている。 『勇者より優れた魔法使いはいない』というどこかで聞いたような信条を持っており、作中でも魔法使いのマグナスがあちこちで活躍するたびに、強い苛立ちを抱えている。 前述の通り、最低な性根を持つのに加えて欲深い一面もあり、マグナスへの反骨精神から勇者パーティーを引き連れて後述の魔王軍の幹部である八魔将の一人、《魔拳将軍デルベンブロ》の討伐に挑み、そのデルベンブロの待つ居城の最上階の玉座の間で対面した時に、[[どこぞの人気RPGの一作目>ドラゴンクエストⅠ]]の[[ラスボス>りゅうおう(DQ)]]の如く、「勇者よ、私の部下になれ。さすればラクスタの半分を貴様にやろう」と言う誘いをデルベンブロから受けた際には正統派の勇者らしくキッパリと断る……のではなく&bold(){「え?マジで!?」と嬉しそうな顔で乗り気で食い付く}という失態を読者に(コミカライズ版ではヒルデとミシャにも)晒すことになった。 -&bold(){ヒルデ} 神霊タイゴンの教えを広める教会に属する18歳の女僧侶で、勇者パーティーではヒーラーを務めている。 『自分の信仰しているタイゴン様が選んだ勇者こそが絶対』という狂信者的思考により、ユージンの発言や行動、決断を全て肯定するイエスマンであり、神に仕える僧侶の立場でありながら良心やモラルの類は微塵も持ち合わせておらず、前述のユージンの卑劣な悪行を諫めることは一切なくそれどころか一緒に悪事を働いたり、ユージンから被害を受ける人達を嘲笑う有様である。 なお、ヒルデがユージンに加担するのはあくまで『ユージンはタイゴン様が選んだ勇者だから』であり、&bold(){タイゴンが後出しで『勇者はユージンではなくとある町でドブ攫いしている少年です』とか告げようものなら、速攻でユージンを足蹴にしてその少年を勇者として崇め奉るらしい。} ヒルデの所属する教会は「神霊タイゴンの愛は無限だ」という教えを広めているのだが、実際は『&bold(){治癒の魔法でケガや病気を治す代わりに貧しい者から見返りとして大金をむしりとる}』という生臭坊主のような事をしている集団であるため、教会は人々からの印象・評判が極めて悪く、逆にマグナスの出身である魔法使い達の学院は研究で人々の暮らしを便利にしており、人々からの印象・評判も鰻登りで上がっている。 その為、教会の人間であるヒルデにとってはマグナスをはじめとする魔法使いそのものが目の上のたんこぶのような存在である。 そういった事情からユージンと同じくマグナスの事を相当に嫌悪して見下してはいるのだが、目的の為ならば自分が嫌っているマグナスに対して深々と頭を下げて頼み込む(平身低頭の姿勢)という本心では腸が煮えくり返るような手段もいとわない。 この事からマグナスは、彼女を&bold(){「見た目の美醜で人を判断することをやめた一点だけ、(反面教師として)知り合った価値があった」}と評している。 -&bold(){ミシャ} 勇者パーティーに所属する女戦士の少女で16歳。 ユージンやヒルデのようにマグナスを見下したりはしないのだが、マグナスがユージン達から受ける理不尽な仕打ちに対しては庇う事どころかフォローもせずに我関せずの態度に徹している。 ミシャが勇者パーティーに所属しているのは『彼女の父親が冤罪で家名に泥を塗ってしまったため、勇者パーティーの一員として魔王を討伐する事で、故郷に錦を飾り、その汚名を晴らすため』という事情があるのだが、コミカライズ版ではその説明描写がオミットされたという憂き目にあっている。 マグナスが追放された後は必然的に彼女がパーティー内の唯一の良心と言うべき存在となるが、同時にマグナスに代わって一番悪い立場に追いやられる事となる。 ちなみに書籍版では、プロローグにて自分の取り分であるステータス強化のある果実を食べた際に、&bold(){「ウンメェ!」}というわんぱく坊主か何かのような女らしさのない感嘆の声を上げたり、マグナスに心の中で&bold(){絶壁}呼ばわりされるといった残念な設定や言動も含まれていたが、コミカライズ版で前者はオミットされ、後者は作画担当を務める舞嶋大氏の恩情によって&s(){貧乳の域を出る程ではないが}少しばかり胸を大きくされた。 -&bold(){ニャーコ} ユージンが追放したマグナスの後釜として、勇者パーティーに加入したケットシー(ネコ人族)の女武闘家。 脳筋かつトラブルメーカーで行く先々で人に暴力を振るってはトラブルを起こす常習犯であり、悪い意味で似ているためかユージンとは気が合うようであり、ユージンもニャーコの悪行を諫めたり止めないどころか同調する有様である。 **魔物 後述の魔王モルルファイによって誕生し、世界各地に生息しているモンスター達。 中には前情報も準備もナシで倒すのは困難なものもいるが、倒すことができれば収穫も多い。 -&bold(){デストレント} 巨大な大木がそのまま魔物になったような魔物。レベル27のボスモンスター。 植物モンスターでありながら炎属性に完全耐性を持ち、代わりに雷属性が弱点になっている。 また、状態異常が通じないボスモンスターには珍しく、睡眠に耐性が無い。 ボスモンスターだが、ラクスタ王国のノココ村の北にある丘の上の不浄の土に植物の種子を植えると、3日で生えてくるという促成栽培法がある。 ボスモンスターなので大量の経験値が得られる他、能力上昇アイテムも大量にドロップするというレベリングにうってつけの相手。 マグナスが勇者パーティを追放される切っ掛けになった魔物であり、マグナスが最初に攻略本の力を実感する事になった相手でもあり、 ルクスン公国の光の戦士・レイのレベリング相手にもなった魔物。 なので魔物であるが何度も登場する。 **魔王軍 -&bold(){魔王モルルファイ} その名の通り、世界の平和を脅かす魔王軍のボスであり、本編における[[ラスボス]]に相当する存在。 マグナスの持つ攻略本の情報曰く『全ての魔物は世界中に満ちる程のモルルファイの魔力から誕生し、その魔物は倒されたとしてもモルルファイが生きている限り、条件を満たすと再び誕生する』とされている。またモルルファイには『八魔将』という[[ゲーム]]作品等でおなじみの四天王のような配下が仕えている。 ***八魔将 魔王モルルファイに仕えている魔王軍の幹部でその名の通り、全部で八人いる。 そしてマグナスの所有する攻略本の情報曰く『其々が征服する国の重鎮の中から利己的な者を見定めて誑かし内通者([[スパイ]])にし、その後自分が倒されたとしても、死の瞬間に自分の魂を生け贄としてスパイを自分と同等の力を得た強力な魔物に変貌させる』という厄介な特徴を持っている。 全ての八魔将に共通して、「その八魔将の能力に関連した能力を秘める装備品」「同じく能力に関連する力を秘めた合成素材アイテム」をドロップする。 さらにその力を受け継いで魔物と化した内通者を倒すと「他の八魔将のいずれか1体に対して有効な、弱体化アイテム」をドロップする。 例えばデルベンブロは両手それぞれに魔法をストックし、2つの魔法を同時に放ち合体魔法と化すことができる「魔拳将軍の対指輪」とのゴーレムなどを製造する際の素材となる合成アイテム「双拳の魂」を、 テンゼンは魔嵐将軍ジャムイタンに対して「変身を暴き、ジャムイタンの使う属性攻撃を大幅に弱める」という効果を持った「天界の宝石:赤青」をドロップする。 -&bold(){デルベンブロ} 正式名称は『魔拳将軍デルベンブロ』。ラクスタ王国の侵攻を担当しており、ラクスタ王国の辺境にある『死の山』に居城を構えている。 レベルは40とまさに強敵で、両腕は自分とは別個体のモンスターとしてそれぞれ独立しており、それぞれ「ルベンレフト」「ルベンライト」というモンスターになる。 両拳を用いて最大2人のレベル31以下の敵を拘束(捕縛)状態にする『フィストバインド』、[[ロケットパンチ]]のように拳を飛ばして攻撃する『フィストブロー』を使用できる。 また、デルベンブロの身体には『ある秘密』があり、それを暴かない限りもし仮にHPが0になろうとも決して死ぬことはない不死身の能力も備えている。 #region(その秘密とは……) 『[[自分の身体から心臓を取り外し、それによって不死身を成立させている>ドガボン(マリオストーリー)]]』というのが不死身の真相。その心臓……『デルベンブロの心臓』という名のマジックアイテムの水晶はデルベンブロの居城の5階にある落とし穴の底に隠してあるという、まさしく初見殺しの策だった。 しかし攻略本でそれを把握しているマグナスにはお見通しであり、デルベンブロはマグナスとの激戦でHPを0にされた後、&s(){自分の不死身が信じられないミシャとニャーコに教えるように}自分の不死身の秘密を明かして嘲笑うも、デルベンブロの心臓はマグナスの手の中にあり、文字通り自分の生殺与奪を握られたデルベンブロは壊さないように懇願するのだが、マグナスに&bold(){「断る」}と一蹴されながら床に叩きつけられて壊されたことでデルベンブロはのたうち回った後に絶命するのだった……&s(){え?最初から壊しておけばマグナスは戦わずして勝てたんじゃないかって?きっと『デルベンブロのHPが0にならない限り破壊不可』みたいな隠された効果があったんじゃないかな?} #endregion #region(デルベンブロと内通した者) -&bold(){テンゼン/テンゼン=デルベンブロ} ラクスタ王国の近衛騎士隊長である壮年の男性。 かつてはラクスタ王国への忠義厚く、理想に燃えていた正しい心を持つ騎士だった。 しかし権力等に対する欲に目が眩み、やがてデルベンブロと契約してスパイとなり、ラクスタ王国の侵略活動に手を貸す悪に堕ちてしまった。 #endregion -&bold(){ジャムイタン} 正式名称は『魔嵐将軍ジャムイタン』。アラバーナ帝国の侵攻を担当してい&bold(){"た"}。 …が、内通者としてアラバーナ帝国の重鎮である皇族を選んだ所、逆に寝首をかかれて討伐された。 そのためマグナスがアラバーナを訪れた時点で既に討伐済みであり、戦うどころか対面する事も無かった。 #region(ジャムイタンと内通した者) -&bold(){ヘイダル/ヘイダル=ジャムイタン} アラバーナ帝国第一皇子。男性。 実子か疑わしいほど、現皇帝とは似ても似つかない精悍で聡明で確固たる意志を秘め、かつ誠実な人柄の好青年。 マグナスも「手段を間違えていなかったらあなたが皇帝で良かった」と内心認めていたほど。 あまりに暗愚な父を一刻も早く皇帝の座から引きずり下ろさねば国が危ないという意味で正当な帝位継承を待たずに現体制の転覆を考えており、 そのためジャムイタンから内通者として選ばれてしまったが、強靭な意思でそれを逆利用してジャムイタンを討伐。 そこまでなら偉業として手放しで称賛できることだったのだが、民を思うあまりに 「&bold(){ジャムイタンの力を手に入れ長大な魔物の寿命と力を得られれば民を戦争に出す事も、暗愚な者に政権を譲り渡す事もなくて済む}」 という考えから結局ジャムイタンの後継たる魔物になってしまった。 ただし最後の一線は超えておらず、魔物と化すのは自分一人で留め、他の人間は一切誑かしていなかった。 魔物になった姿は、巨大なコブラのような蛇に四枚の羽根が生えたような姿。 #endregion -&bold(){バーラック} 正式名称は『魔海将軍バーラック』。カジウ諸島連盟を担当している。 海底に居を構えるモンスターであり、テンプレ的な海賊船船長がアンデッドの骸骨になったような見た目をしている。 本体の戦闘力もさることながら、大量のスケルトン系アンデッドモンスターを従えており、さらにそれを大幅にレベルアップさせるバフスキルを使う。 #region(バーラックと内通した者) -&bold(){エリス/エリス=バーラック} カジウ諸島連合を仕切る九つの商会のうちの一つ、ゼール商会の党首。 「面白そうだから」という理由でバーラックの誘いに乗り、魂を売り渡した。 魔物にはなったが積極的に国家転覆などの目的は持っておらず、引き続き「面白いもの」を探す。 マグナスに対しても興味を持っており、積極的な敵対はしていない。 バーラック討伐後はマグナスに本性を暴かれるが、攻略本情報が少なく事前の手を打てないでいたため、逃亡を許した。 以降、マグナスの行く先にマグナスの敵対者に入れ知恵するという形で何度も登場する。 魔物と化した姿は悪魔の羽が生えたくらいで人間時とあまり変わらない。いわゆるサキュバスのような姿。 本当にサキュバスなのかは分からないが、全裸でも気にせずに空を飛んでいる事がある。 #endregion -&bold(){カリコーン} 正式名称は『魔弾将軍カリコーン』。ルクスン公国を担当している。 比較的人型に近い見た目で、強いて言えばアメコミのパワードスーツヒーローのような感じの魔物。 ただし人型と決定的に違う点として、左腕は異常に発達して巨大化しており、右腕は巨大でない代わりに5本ある。 弓矢を主武装としており、50km離れた地点の城壁を射抜いて破壊するほどの射程距離と威力のある矢を放つ。 更にそれを5本まとめて射出するという連射力も備えており、5本の右腕はこのためのもの((ただしコミカライズ版では1本の腕で5本の矢をまとめて放っており、残りの右腕が使われていない))。 #region(カリコーンと内通した者) -&bold(){エルドラ/エルドラ=カリコーン} 神霊プロミネンスから神託を受けた「光の戦士」の一人。 しかし光の戦士として選ばれた4人はレイを除き、ユージンと大差ない低俗な人物ばかりであったため、それぞれが身勝手な理由で脱退しパーティは分解。 エルドラは当初は使命に燃える青年で、4人のうち唯一の戦闘経験者だったことからリーダーを買って出て他の3人を教え導く好青年だったのだが、 旅の途中で立ち寄った町の&bold(){領主の娘と恋仲になるチャンスがある}というだけの理由で使命を放棄して勝手にパーティを抜けてしまう。 しかもそれも、使命を放棄するほど強く惚れた女性のためという純粋なものではなく、「それで貴族の地位を得て手っ取り早く成り上がれるから」という低俗なもの。 そういった権力欲などからカリコーンの誘いにもあっさり乗り、魂を売り渡した。 魔物になった後は4mを超す巨漢に左右6対の腕という異形に成り果てたが、元が近接戦闘専門だったのに遠距離特化のカリコーンの力を受け継いだというミスマッチにより、レイとマグナスのコンビにあっさり討伐された。 なお、光の戦士の中でも彼専用のスキル「おまえの想いはオレが預かった」は「仲間が倒れるとその分爆発的に強くなる」というスキルだが、 &bold(){スキル所持者が自分で直接仲間を殺害した場合でも問題なくスキルが発動する}という抜け穴があるため、彼はこのスキルの詳細を徹底的に秘匿していた。 そのため、当初の良いリーダーという人物像も演技であった可能性がある。 #endregion **その他人物 ***ラクスタ王国 -&bold(){商人} 本編のプロローグにて、勇者パーティを追放されたマグナスに声をかけてきた恰幅のいい男。 自分のいた酒場でマグナスのパーティ追放の場面を目撃した際に『マグナスが聖刻文字を解読できる』と知り、 生活に困っていた別の魔法使いから借金のカタに入手したはいいものの買い手がつかず持て余していた本である『攻略本』をマグナスに紹介する。 しかも、その後にマグナスが購入する意思を見せても『他に買い手がいないから』ということで「お気持ちの値段で結構です」と足元を見るようなことはしなかった。 -&bold(){グランツ} マグナスが追放される前の頃の勇者パーティーがラクスタ王国にたどり着くまでの道中で立ち寄ったエンゾ村で衛兵を務めている戦士の男。 マグナスが自分よりずっと年上((Web版及び書籍版では三十路手前、コミカライズ版では28歳位と予想していた))と思ってしまう程の強面な顔をしているが、年齢はマグナスと同じ18歳。 職業は戦士で、レベルはおよそ9(マグナスの推測)。 エンゾ村の村長の孫娘である14歳の少女『メル』とは幼馴染な関係であると同時に、彼女に片思いをしている。 そのためマグナスから村長を介して村中に『近くの森に棲むボスモンスターの討伐が成功すれば原因不明の病で衰弱したメルを救うきっかけになる』『マグナスが件のボスモンスターを討伐してくれる』という話が広まってそれを知った時にはいてもたってもいられずマグナスの後をつけて助っ人を名乗り出た。 実力こそそこまでではないがその意志の強さと誠実さはマグナスをして「ユージンなぞよりよっぽど勇者に相応しい」と言わしめる好青年。 -&bold(){バゼルフ} 数が少なく鍛冶を得意とする種族『ドワーフ』……その中でも更に稀な『秘術鍛冶師((魔力を帯びた金属で作られた金槌を使う事で、強力な性能の武具や、頼りになる効果を持つアイテム等が属している『マジックアイテム』を鍛造することができる職業))』を務めており、ラクスタ王国の首都ラクスティアにて店を構えている名工。 ユージン達に暴行を受け、暴力で脅されて剣を無理やり造らされ店を荒らされた挙句、愛用の金槌も奪われて倒れていた所をマグナスに救われる。 そしてユージン達に奪われた金槌に代わる新しい金槌『オリハルコン・スミスハンマー』をマグナスから貰った事で、秘術鍛冶師としてバトルゴーレムであるグラディウスをはじめとするマジックアイテムを鍛造する等でマグナスの助けとなっている。 -&bold(){ナルサイ} ラクスタ王国の王都ラクスティアの屋敷に暮らす学者の家系である眼鏡をかけた男性。 ラクスタ王家に七代に渡って仕えている学者の家系という家柄と、その学識で王室にも顔が利くだけの権威を持っており、他国の人間にもその名が知られている。 自分が出した依頼をその日のうちにこなしてくれたマグナスのことを非常に気に入って信頼する反面、自分が出した依頼を一カ月以上も遅延させたユージンのことはその礼節をわきまえぬ人間性を含めて、早々に見限って見限って信頼が地に落ちている。 ***アラバーナ帝国 -&bold(){アラバーナ皇帝} 砂漠の国・アラバーナ帝国を治める皇帝。 アラバーナ帝国はかつて魔法文明として栄華を極め広大な領土を誇った大国であり、それが災害によって滅んだあとも かつての文明のマジックアイテム等の遺跡品を発掘する事で国力を維持してきたのだが、 一般人が発掘できる範囲ではほぼ発掘し尽くしてしまい、今ではかなりの弱小国である。 にも拘らず未だに大国の王であると自分では思っており、ラクスタ王国の「魔王を討つ者」であるマグナスにも ラクスタ王国のような小国は取るに足らないという理由でまともに話を聞かなかった。 それ以外でも施政者としておよそあらゆる面で暗愚であり、自身の子である皇子たちからは失望され切っている。 -&bold(){ファラ} アラバーナ帝国第二皇子。女性。 ヘイダルと同じく、現皇帝の実子なのか疑わしいほど聡明な人物。国を憂いているのも同じだが、ヘイダルほど急進派ではなかった。 ヘイダルと同じく優秀であり、ヘイダルほど極端な思想ではなく魔物の力に手を出す事も無い人柄から、 ジャムイタン討伐の過程でマグナスの計により皇帝の地位を継承する事に。 マグナスの事をいたく気に入っており、冗談半分ではあるが自らの寝室の鍵をプレゼントしたりしている。 -&bold(){クリム} マグナスが古代遺跡の探索をしようとした際に知り合った酒場で飲んだくれていた元僧侶の老婆。 元はとても敬虔で真面目な僧侶だったのだが、どれだけ祈っても「神の声」など聞こえたためしがない現実、 更には教会内の生臭具合から半ば自ら教会を出奔する形で破門される。 60歳越えのおばあちゃんだが老いに抗うかの様に毅然と背筋を伸ばしており、その矜持からマグナスに「老いるならあんな風に老いたいものだ」と尊敬されており、酒飲みで食いしん坊という破天荒な性格をしている。 ただし僧侶の証たる回復魔法は未だに使えるし、積極的に救いの手を差し伸べる作中で数少ない良心的な聖職者である。 ラムゼイの古くからの知り合いであり、そのためラムゼイの行方を捜そうとするものによく絡まれている。 -&bold(){遺跡漁りの三兄弟} マグナスがクリムと共に古代遺跡の一つ『タブラの遺跡』に入ろうとしたところで見かけた三つ子の三兄弟で、 一人称が【僕】で敬語で話すのがテッド 一人称が【俺】で少々言葉遣いが良くないのがラッド 一人称が【あっし】で落語家のような喋り方で話すのがマッド であり、三人とも故郷に恋人がおり(しかもそちらも三つ子の三姉妹である)、大金を手にしてプロポーズするべく『遺跡漁り(古代遺跡の探索や発掘技術に秀でた盗賊のような職業)』に精を出している。 『タブラの遺跡』にて悪徳な見張りの衛兵達に後出しの俺ルールで通行止めをされていた所を、マグナスが自分の持つ『一級許可証』を提示して(マグナスの仲間と言う形で)入れるようにしてくれた恩から彼のアラバーナ帝国内での冒険に最後まで同行している。 マグナスが二人目の八魔将及びその力を受け継いだ魔物を討伐する頃には其々が大富豪になれる程の膨大な額の大金を得て、更にはアラバーナの遺跡に自身の名前が刻まれ、歴史に残る伝説となって故郷に飾る錦が出来、「またアラバーナを訪れることがあったら歓迎するからぜひ来てほしい」と約束して村に帰郷した。 -&bold(){ラムゼイ} 伝説の冒険家として知られる人物で、どんな難関な遺跡をも踏破し仲間を全員生還させる事で「生還者(リターナー)」とも呼ばれる。 アラバーナ帝国の遺跡を探索するのに協力が必須とマグナスが考えていた人物だが、 あくまでこれはマグナス個人の判断であり攻略本には「最重要人物」としては扱われていなかった。 -&bold(){ナディア、サリーマ} ヘイダル第一皇子の幼馴染かつ腹心の部下で、双子の姉妹。 姉がナディアでレベル20の魔法使い、妹がサリーマでレベル18の僧侶。 本心からヘイダル皇子を慕うと共に国を憂いており、ヘイダル皇子の忠臣として仕えているが、 ヘイダル皇子がジャムイタンの力を取り込んでいた事は彼が正体を暴かれるまで知らなかった。 ヘイダル=ジャムイタン討伐の際は後を追おうとしたが説得され思いとどまり、以降はアリアのツテでマルム商会で働いている。 姉のナディアは「タウンゲート」の魔法を使えるため、マグナスが八魔将討伐のための布石づくりとして マルム商会の交易ルート拡張を計画する場合、輸送手段としてアラバーナ編以降もちょくちょく登場する。 ***カジウ諸島連盟 -&bold(){ハンナ} カジウ諸島連合を仕切る九つの商会のうちの一つ、「アズーリ商会」党首・フェリックの妻。 誠実な商売が信条だったフェリックスが、強欲な商売をしようとする商会No.2の幹部ヨーテルに毒殺されてしまい、 合わせて命を狙われていた所をマグナスに助けられた。 当初はフェリックスに協力を求めるつもりだったマグナスだった((1日1回・日の出のタイミングでしか情報更新が無い関係上、カジウを訪れた日と同日に暗殺されたためにマグナスは知らなかった))が、 予定を変更して彼女を中心にアズーリ商会の再興から始める事になる。 -&bold(){ヨーテル} アズーリ商会のNo.2。コミカライズ版では出っ歯のいかにも小悪党な見た目になっている。 金にがめつく、金儲けのためならあくどい手段も辞さない人物((コミカライズ版ではアラバーナ帝国の商人の[[回想シーン]]にて本編に先駆けて登場しており、国力が弱まるアラバーナ帝国に対して不当な価格で農作物を仕入れさせている様子が描かれている))で、誠実な商売を心掛ける党首フェリックスとは度々反目していた。 その対立が煮詰まった結果、フェリックスの暗殺・商会の乗っ取りに出るが、あくどすぎる商売をマグナスの支援を受けたハンナの商会が真っ当な手段で駆逐して経済的に破滅させられる。 その後はフェリックス暗殺の罪で逮捕され、クロム島の鉱山で強制労働の刑となった。 -&bold(){ロレンス} カジウ諸島連合国近辺での海賊行為などを取り締まる「海洋警察(カリオストロ)」の隊長。フェリックスの弟でもある。 レベル23程度の剣士だが、レベル27で習得するはずの「フラッシュブレード」を既に習得している天才。 ヨーテルの策略で一時はマグナスを犯罪者として追うも撃退され、最終的にはバーラック討伐で協力する。 なおいずれの商会にも属していないが、アズーリ商会当主フェリックの弟である以上「海賊王の末裔」ではあるため、 彼も海賊王継承の資格を有しており、バーラック討伐のために必要な海賊王の秘宝を手に入れる際には 彼を一時的な継承者とすることで各商会の話はついた模様。 -&bold(){パウリ} ゼール商会の党首代理。党首のエリスは従妹。 党首のエリスがやる気がないため、党首業務は基本的に彼がいつも出張っている。 バーラック討伐のために海賊王継承の儀の実行を提案するマグナスにもっともらしい理由をつけて否定的な立場を示していた((その理由は「マグナスが本当に魔王を討つに至る保証がない」「バーラックを討ててもその後のカジウのパワーバランスが保てない」「バーラック討伐の『オマケ』で海賊王の座を恵んでもらうのはプライドに関わる」など一応どれも筋はある))が、 その本心は「神霊サイレンに恋をしていたので彼女を独り占めしたかった」という、よく言えば純真な、悪く言えば身勝手なもの。 過去に船で難破して遭難した時に神霊サイレンに助けられ保護されていたという、海賊王の伝承にそっくりな経験をしている。 マグナスの邪魔をするためにヨーテル等に手を貸したり悪事を働くものの、最終的に敗北し海洋警察に逮捕される。 終身刑を言い渡されたが、残る生涯を海洋警察として働きカジウの公益のために尽くすという条件で釈放されている。 -&bold(){神霊サイレン} カジウの海一帯を守護する、タイゴンと同じ神霊の一柱。割と気さくなお姉さん。 勇者のように特定の誰かを選んで神託を下したりはしていないが、海賊王継承の儀式が彼女に認められる儀式でもある。 伝承では難破して遭難した幼少の海賊王を助け保護して育て、やがて彼と恋仲になったと伝わるが、 彼女自身の口から「別に恋仲ではなかった、彼が見栄を張ってそう言っただけでしょう、自分は神霊なのであなたがたは子供のようなもの」とバラされた。 ***ルクスン大公国 -&bold(){レイ} ルクスン公国の「光の戦士」の一人。 低俗な人間ばかりだった光の戦士の中で唯一真面目で使命を忘れない真っ当な人間。 エリスに逃げられ、次に討伐する八魔将の「天界の宝石」を入手できなかったマグナスが、天界の宝石無しで八魔将を討伐するために必要不可欠な戦力としてパートナーに選んだ。 光の戦士の中でも生命力(HP)と精神力(MP)に優れたタイプで、「他の前衛職のスキルをコピーして覚える事ができる」という効果の「万能学習:前衛」という専用スキルを持つ。 レイ自身はこのスキルの詳細を知らないままだったが、彼を戦力として必要とするマグナスが攻略本情報で彼に詳細をレクチャーするとともに 第二職業になってレベルを落としてレベリングに付き合う事で大幅にレベルアップ。 かつてアラバーナ帝国でボコボコにした義勇軍の幹部や、カジウ警察のロレンスなどから多数のスキルを学んだ結果飛躍的に実力を伸ばす。 レベリングにもラクスタ王国で初期にやったデストレント栽培法をまたやっており、彼の育成はこれまでのマグナス自身の旅路を辿っている。 最終的にはエルドラの専用スキルをも戦闘中にあっさりコピーし、カリコーンに肉薄して痛打を与えるまでになる。 なお専用スキル「武具浄化」により、呪われた装備を呪いのデメリット効果を無視して使いこなす事ができるため、彼の最終装備は結構見た目が恐ろしい事になっている。 -&bold(){ベアトリクシーヌ} ルクスン公国の第一公女。レイが騎士のスキルをコピーするためにルクスン公国騎士団に混ざって修行していた…が騎士たちのやる気があまりなく やむを得ず自主練していたところを、城内を散歩していた彼女に発見される。 かつては光の戦士の事を「神霊に選ばれたというだけで努力もせずにいきなり力を得た者」として嫌っていたが、 ひたむきに努力するレイの姿を見て、レイ個人に関しては評価を改め、気に入る。 ルクスン公国の公女は一人の男性を「(専属の)騎士」として選んで傍に置く習わしがあり、 どこぞの領主の娘とくっついて貴族になったはずのエルドラもこの座を狙っていたが、ベアトリクシーヌはレイを選んだため、 レイとエルドラの因縁を再燃させるきっかけになった(そしてレイの苦手意識を払拭するきっかけにもなった)。 -&bold(){テレサ} 「光の戦士」の一人。女性。 エルドラが抜けた後に二代目リーダーだったが、ある時依頼報酬として貰った宝剣を持ち逃げして蒸発。 その後はエルドラにスキル「おまえの想いはオレが預かった」の糧として殺害されている。 -&bold(){アード} 「光の戦士」の一人。web小説版では「ラッド」という名前だったが前述の三兄弟と名前が被るため変更された。 故郷を滅ぼされた復讐という動機があったため最後までパーティの中ではレイと共に最後に残った人物だが、 二人旅の途中で挑んだ魔物のアースドレイクに恐れをなし、負傷したレイを見捨てて敵前逃亡、そのまま行方を晦ました。 その後はレイを見捨てた事に一応の後悔を抱きつつも、素性を隠して辺境の村で結婚もして平和な生活を享受しようとしていたが、 エルドラにスキル「おまえの想いはオレが預かった」の糧として殺害されている。 *【用語】 -&bold(){レベル} 一般的なゲームで言うレベルとほぼ同じ概念。 経験値を溜め、一定値に達するとあがり、ステータスの上昇や新規スキルの習得ができる。 本作の世界観では、レベル20で王宮仕えの魔法使いや騎士団員などで最も強い者クラス、レベル30で歴史に名を残す偉人に数人いたかどうかという程度。 国王などごく一部の人間が持つ「人物鑑定」スキルを使うとこの詳細を知る事ができる。 マグナスは人物鑑定スキルは無いが、攻略本によってどの職業がレベルいくつでどんなスキルを覚えるかを知っているので、そこから逆算でレベルがいくつ程度かは概ね把握できる。 -&bold(){スキル} レベルアップによって覚える特殊技能。剣技や魔法の他多岐に渡る。 基本的に特定のレベルになったら覚えるのみだが、ごく一部の天才は本来の習得レベルよりも前にスキルを習得する事がある。 また、1つのスキルを使い続けて習熟し、かつレベルアップの際のステータス上昇を放棄する事で、上位のスキルへと進化させる事ができるものがある。 -&bold(){魔王を討つ者} 国家が認定して特定の人物に与える称号。 『その人物が魔王を討伐し得る英雄』であると認め、そのための如何なる支援も厭わないという宣言でもある。 勇者や光の戦士が「神が選んだ証」であるなら、魔王を討つ者は「人が選んだ証」であると言える。 -&bold(){勇者} 神霊タイゴンに選ばれた者のみが就ける特殊な職業。1人のみ存在する。 以下の2つの専用スキルを持つ。 「武具覚醒」…レベル19で習得する。武具に秘められた力を解放するスキル。フレイムソードに使った時はすさまじい量の炎が渦を巻いて噴出している。 「天命未だ尽きず」…習得レベル不明の隠しスキル。魔王モルルファイが生きている限り、どんなにダメージを受けても必ずHPが1残り、絶対に死なない。 また、勇者専用魔法もあるらしいが、作中では登場していない。 -&bold(){光の戦士} 神霊プロミネンスに選ばれた者のみが就ける特殊な職業。作中では4人登場した。 4人とも同じ「光の戦士」だが特性は同じではなく、防御力に優れた前衛タイプ、魔力に優れた後衛タイプなど種類がある。 「光の号令」…光の戦士全員に共通する専用スキル。声を出さずに念じるだけでお互いに会話ができる。ただし光の戦士同士で敵対しても有効なままな上、相手から語り掛けられるのをオフにできない。 俺はもう何者にも縛られない 俺の意思で 俺の責任で 俺の知識で項目を追記・修正する。 アニヲタwiki中の人々は〈[[荒らし]]〉なんぞより〈Wiki籠り〉の方が偉大な存在だと知ることになる #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - ファミ・ツウ製だったらどうしましょう。 -- 名無しさん (2024-01-04 21:20:06) - 追放モノや最低勇者モノのテンプレというか王道というか、そんな感じの作品なのではなかろうか -- 名無しさん (2024-01-04 21:51:51) - 登場する悪役とか嫌な奴がだいたい即堕ち2コマ的になってるとか、総じて登場人物が軒並みアホな事を除けば割と真っ当に王道モノしてるとは思う -- 名無しさん (2024-01-05 00:48:34) - 当初は「勇者より魔法使いが優れていると認めさせる」って考えだったけどその勇者が最低かつ無能すぎて「あんな勇者よりすごいからって魔法使いがすごいことになるの?」って感じだったわ。だから2章からは勇者切ってストーリーを進めてるのが良かったし主人公以外の見せ場とかもあるから読んでて結構楽しい -- 名無しさん (2024-01-05 01:11:00) - ごく稀にあるけど、途中から実物から電子書籍のみで販売する様になるのはどんな事情があるんだ? -- 名無しさん (2024-01-05 08:30:41) - ↑おそらくコストカット。紙媒体は発行部数分売れないと不良在庫化するけど、電子だと販売サイトへの継続登録料だけですむからだと思われる。 -- 名無しさん (2024-01-05 09:37:18) - なろう版はちょっと停滞してたけど最近は更新してるね。 -- 名無しさん (2024-01-05 20:10:38) - トクーマ製なら無断転載対策のために嘘テクも書かれてそれを突っ込むとボーナス貰えそう -- 名無しさん (2024-01-06 17:06:42) - タイゴンが平等主義なのかは知らんが老若男女善悪問わずランダムで勇者を決めてるのがなぁ……最低でも精神性は見てから決めてくれ。 -- 名無しさん (2024-01-06 18:19:39) - 電子書籍も三巻で、ってのは平たく言えば打ち切りなんだろうか -- 名無しさん (2024-01-06 19:44:45) - 魔石商ラピス・ラズリに似たような話(「人生の攻略本」)があったの思い出した。あっちは本の通りに従う退屈な人生で、しかも本とは違う言動したら失敗するのではと言う不安から、手放すことも出来ないって感じだったけど -- 名無しさん (2024-01-08 12:08:26) - Web版は5章まで進み、漫画版はそろそろ4章が終わる頃合い。とりあえずストックはあるけどこの辺で終了かもな。 -- 名無しさん (2024-03-18 01:34:45) - 同じ『マンガUP!に掲載されている追放もの作品』である『勇者パーティーを追放されたビーストテイマー』や『最強タンクの迷宮攻略』に続く形で、この作品もアニメ化して欲しい…漫画版3巻(書籍版1巻)までなら1クールでやるにはちょうどいいと思うし…… -- 名無しさん (2024-03-29 17:36:14) - 単純にマグナスが厭味たらしい奴でないから読めるな。ファンタジーの世界なら本来は勇者になりたいとかじゃなくて、魔法を自在に操って冒険してみたいってなるものだからな。何かその辺りの俺は魔法が使えるんだし自由にやるぜ感がある。あんまり一人称に俺というのが似合うタイプではないが。童貞だしな -- 名無しさん (2024-05-07 12:56:59) - ユージンとヒルデがヘタレすぎるのもあって早々にフェードアウトしたため、宿敵ポジは愉快犯のエリスになってるのな -- 名無しさん (2025-06-13 08:11:23) #comment #areaedit(end) }