&font(#6495ED){登録日}:2024/06/17 Mon 17:17:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 9 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #CENTER(){ &size(20px){&b(){&color(gray){草加の戸塚金次さまをなめんなよ}}} } &bold(){戸塚 金次}(とつか きんじ)とは、漫画『[[こちら葛飾区亀有公園前派出所]]』の登場人物である。 CV:[[竹本英史]](テレビアニメ)、内田直哉(ラジオドラマ) 1977年に上映された実写映画では浜田光夫が演じた。 &bold(){●目次} #contents *概要 ---- おなじみ「亀有公園前派出所」に勤務する警察官。 原作では第2話から登場し、主人公・[[両津勘吉]]とコンビを組んでトラブルを巻き起こしては話を大いに盛り上げていた。 しかし、そんな彼も連載が長期化するにつれ、次第に冷遇されるようになり…。 「初期のこち亀」を語る上では、ほぼ必ずと言っていいほど彼の名が挙がると言われている。 「佐々木洋子」や「(派出所に住み着いていた)犬」などと並び、認知具合でこち亀ファンとしての世代がわかるキャラクターの一人でもある。 1977年の実写映画版では&b(){「戸塚 五郎」}という名前だった。 初期の作風を象徴付けた元メインキャラというだけあって古参ファンからは圧倒的な支持を得ており、再登場を望む声も多かった(詳細は後述)。 *人物 ---- [[埼玉県]]草加市出身。 かつては10年ほどトラック運転手を勤めていたが、警察官となり公園前派出所に配属された。階級は巡査。 それ以外の来歴については作中で描かれておらず、家族なども含め謎多き人物となっている。 坊主頭で顔面に大きな傷がある。さらに背中には&b(){刺青}が入っているなどヤクザも真っ青の外見。&s(){よく警官になれたな。}体型は痩せ型で背は両津より高い。 その強面については両津からも&b(){&color(blue){「都民に恐怖を与えている」}}と非難されるほど。 「不良警官ギャグ」が話の肝であった初期ならではの(別の意味で)ぶっ飛んだ作風を持ち味とした本作を象徴する人物の一人と言える。 ニコニコ寮では308号室に住んでいる。 なおニコニコ寮の寮長も''若い警官に服務指導を行う立場の人間なのに外見は昔の極道の親分にしか見えない''という意味ではキャラがかぶっている。 *性格 ---- 一人称は「おれ」。 先輩である両津のことは当初「両さん」と呼んでいたが、後に「両津」と呼び捨てになりタメ口のみで話すようになった。 初期では時々両津に対し舎弟風の敬語も使っていたが、言い争う時は「お前」「てめえ」呼びになるなどこの頃から上下関係はほとんど意識していなかった模様。 両津と共に仕事をサボったり悪巧みをすることも多いが、自身のポリシーに反する話は持ちかけられても乗らないところが、お人好しな[[本田速人]]や[[寺井洋一→丸井ヤング館>丸井ヤング館/寺井洋一]]とは異なる。 場合によっては付き合いが悪いことから両津と行動を共にする機会は徐々に減少していった。 両津と同様にギャンブル好きでパトロール中に[[パチンコ]]を打つことは日常茶飯事。だが両津とは反対に金儲けには興味がない。 両津に並ぶ荒っぽい気性の持ち主で、口より先に手が出るタイプ。喧嘩は相当強く、両津とタイマンを張った時にはほぼ互角の戦いを繰り広げていた((最終的に負けたものの、両津には相当の傷を与えていたため健闘したと言える。))。 勤務態度こそ芳しくないが、両津と比較するとやや常識人寄りの思考を持っており、両津の突飛な思いつきや凄まじい行動力に困惑したりツッコミを入れる役目が多かった。[[中川圭一]]や[[秋本・カトリーヌ・麗子]]も&b(){「戸塚より両津の方が勤務態度が悪い」}と評している。 わかりやすく言うと初登場の2話の時点ですごい美女がいたのでお近づきになりたいができない戸塚に対して 両さんが&b(){&color(blue){「職務質問するなり連行するなりいくらでも方法があるだろ」}}と&s(){現代だと冗談では済まない}アドバイスをしたり 同じく女っ気がないことを悩むとイケメンの中川に女性をナンパさせて&color(blue){「とにかく交番に&b(){ひっぱってくればこっちのもんだ}」}と&b(){痴漢やそれ以上の行為}を匂わせる発言((さすがにまずかったのか、後年の版で「男の方から声かけなきゃだめだ」に台詞が変更されている。))をしたりと戸塚がメインキャラだった頃の両津はもっとフリーダムだった。 &color(gray){(どちらも言われた戸塚はノリノリで応じているからどっちもどっちなのだが)} 両津とはよく花札などで遊ぶが、両津の不正にいつも困らされている様子から、少なくとも勝負事は正々堂々と挑むタイプだと思われる。 「下町のおまわりさん」とは程遠い出で立ちでいながら、本人はさほど周囲からの印象を気にしていないらしく、警邏中に立ち寄った[[喫茶店]]では涼もうと制服を脱いで刺青を露わにしていたため、両津に窘められていた。 元トラックドライバーということで、運転技術はなかなかのもの。中川と公道でレースをした時も、中川が戸塚の腕前を称賛していたほどである。 趣味は任侠映画鑑賞。寮室もヤクザ映画のポスターや関連グッズで溢れている。寝る時には囚人服のような柄のパジャマを着る。 *レギュラーからの消滅、そして復活 ---- 初期では両津の良き相棒や悪友として、主要キャラと呼ぶに相応しい出番や活躍も見られた戸塚だが、徐々に登場回数は激減していくことに。 両津の新たな相棒ポジションが後発キャラの本田に取って代わられるようになってからは、両津と行動する機会すらほとんどなくなり、両津や寺井と共に夜勤にあたるシーンぐらいでしか登場しなくなる。 そして86巻第1話で一言セリフ付きで登場したのを最後に、約9年近くセリフつきの出番がない状態が続いた((セリフなしの登場としては、90巻第6話、101巻第2話でも僅かながら姿を見せていた。))。 その間も「カメダス2」(2001年発売)や133巻第8話にて彼の存在について触れられていたものの、肝心の本人の出番はなく、ましてやレギュラー復活といった朗報などがあるわけでもなく…すっかり「あの人は今」状態となってしまった。 なお、カメダス2では&b(){[[さいはて署]]へ異動}したと語られている。 #CENTER(){ &size(18px){&b(){そして時は流れ……読者の記憶からも消えつつあった戸塚にも転機が訪れた。}} } &b(){134巻9話『山手線双六の巻』でひょっこり再登場。}事前予告も何の前触れもなく、本当にひょっこりと久々に台詞付きで顔を出したのである。&s(){133巻では「行方不明」扱いされていたものの、}変わらず葛飾署管轄下で警察官としてやっていけていることが無事判明した。 中川の広告会社からの依頼を受けた両津が考案した「[[山手線]]双六」というゲームに企画実験として参加。この回では戸塚の他、ダメ太郎や度怒り炎の介など[[ロボット]]課署員、さらに[[星逃田]]や板池、恵比須など懐かしの面々が揃い踏みとなった。 そして長い大阪出張から両津が帰還した直後のエピソード、&b(){143巻『うさぎが跳んでいった日の巻』で突如スポットが当たる。} うさぎ型新葛飾署の建屋売却に伴う再建までの間、派出所メンバーも仮営業所での手伝いに駆り出された。周辺のパトロールを命じられた両津の相棒として戸塚が唐突に現れたのである。 この回では戸塚のみならず、&b(){&color(red){フータロー、タバコ屋、洋子、犬}など初期を象徴する懐かしキャラが次々と両津の前に登場。}この走馬灯のような不思議な光景にはさすがの両津も&b(){&color(blue){「死ぬんじゃないか」}}と強い不安に襲われるほどだった。 さらに、155巻『復活を希望するキャラクター大大発表会!!の巻』にて、読者投票による「復活を希望するキャラクター」ランキング第1位に選ばれた形で&s(){しれっと}再登場。 かつての名コンビ同士久しぶりの再会ということで対談の機会も設けられたのだが…。 なんと&b(){両者とも話すことが特にない}といった有り様。 大した盛り上がりもないままスペシャル(?)トークはお開きに。 &b(){&color(goldenrod){中川「もう終了ですかァ!」}} その後も2位に選ばれた「丸出ダメ太郎」共々&b(){&color(blue){「ショボすぎる」「マニアックな読者の一部しかわからん」「つまらないから消えた」}}などと散々な言われようであった。 というのも、戸塚が長らく登場しなくなったのは異動や辞職などがあったわけではなく、実は現在も公園前派出所のメンバーとして&b(){連載と連載の合間に}相変わらず顔を出しているのだそう((ただし、前述の『うさぎが跳んでいった日の巻』では両津が34巻で禁煙したことを知らず、両津も彼の名前がすぐに思い出せなかったことから、(戸塚はいつもの態度で接していたものの)長年会っていないことになっていた。))。 戸塚が消えたのはあくまで&b(){連載上の都合}であり、両津にしてみれば彼とは普段から顔を合わせている間柄に過ぎないのである。尚更前述の対談でも改まって話すことなどなかったのだろう。 &s(){戸塚本人も1位に選ばれたことについて大して喜んでいる様子もなく、連載30周年記念企画であるにもかかわらず終始やる気もなかった。} &b(){では実際のところ、なぜ戸塚は登場しなくなったのか?} #CENTER(){ &size(20px){&b(){&color(blue){だいたいわしとキャラがかぶりすぎなんだよ!}}} &size(20px){&b(){&color(blue){だから消えたんだぞ}}} } 上記は「復活を希望するキャラクター」第1位として再登場した戸塚に対する両津のコメント。 確かに両津の指摘通り、素行の悪い問題児的な部分など彼との共通点が多い。 その上、連載を重ねるにつれ両津が人間離れした超人的な能力や並々ならぬ破天荒ぶりを披露するようになり、もはや話を引っ掻き回す役回りはコンビでなくても百人力の両津一人で足りるようになってしまった。 さらに、初登場からしばらくは両津の肝を冷やすほどの無茶苦茶もやることが多かった中川や麗子が徐々に常識人化していき、連載初期では戸塚が担っていた両津へのツッコミ役という役目までも彼らに奪われた……というのが、戸塚不遇化→消滅の一因となったと考えられる。 本物の極妻かつ警官のダブル[[スパイ]]という濃いキャラクターの有栖川京華も195巻から登場したが、任侠映画鑑賞という趣味が共通していながらも戸塚と特に関わることは無かった。 逆説的に言えば、連載後期に関しては戸塚のように「ヤクザも真っ青の外見の警官」程度ではキャラが薄く登場させにくくなっていたとも言える。 なお、作者の秋本治は戸塚の出番激減については&b(){読者からの指摘で初めて気が付いたらしい。} そんな戸塚も200巻の連載[[最終回]]『40周年だよ全員集合の巻』における全員集合見開きページできちんと登場が叶った。 &color(lightgray){&s(){&b(){同じく最古参で戸塚より長く登場してたのに改名後出番が激減した挙句この場にすら呼ばれなかった丸井は泣いていい。}}} *アニメ版 ---- アニメ版では第301話『派出所ちょっと昔』で登場。 この回では「かつて亀有公園前派出所に勤務していた警官」という&b(){本当に過去の人物}扱いで、麗子が赴任する前に異動となった。そのため回想シーンのみでの登場となった。 また、本編以外ではエンディング『ナイスな心意気』のラストシーンや『[[THE FINAL 両津勘吉 最後の日>こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE FINAL 両津勘吉 最後の日]]』のオープニングに登場していた。 いずれも警察服姿であることから、まだ警官は辞めていないようだ。 &youtube(https://youtu.be/_RxTtgXFhOY?si=4b685OZR8hKuOJMQ) #CENTER(){ &b(){&color(gray){「追記」か「修正」か。}} &b(){&color(gray){物事すべてこのふたつだけだぞWiki篭りってのは!}} } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,4) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - こち亀の話題だといつものことだけど86巻まで出てたって言葉が平然と出るのが凄い -- 名無しさん (2024-06-17 18:26:50) - やーっと出来たかこのキャラの項目。両津とキャラ被りしてるが故に消えたのは何となく知ってたんだよな -- 名無しさん (2024-06-17 19:39:52) - カメラに映ってないだけで派出所にはずっといるのか -- 名無しさん (2024-06-18 00:16:40) - 作中で貴重な(?)一人称が「俺」のキャラ -- 名無しさん (2024-06-18 06:41:56) - 犬の方はアニメ版で準レギュラー(「おいでよ亀有」版OPにも出てたほど)だったから、こっちは古参読者でなくても認知度が高いイメージ -- 名無しさん (2024-06-18 08:03:27) - ↑2デフォで「俺」なのはボルボと左近寺だけだっけ -- 名無しさん (2024-06-18 16:34:48) - 別に「顔が怖い」とか「少年漫画でイレズミはマズい」とかで消えたわけではなかったんだ -- 名無しさん (2024-06-18 18:54:03) - 69巻の噓最終回で寺井と共に登場した時には、中川から「本署勤務の連中」って呼ばれていたような -- 名無しさん (2024-06-18 22:07:05) - 項目ができたのか・・・ -- 名無しさん (2024-06-19 09:57:15) #comment() #areaedit(end) }