タフ外伝 OTON ―おとん―

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タフ外伝 OTON ―おとん― - (2025/05/04 (日) 02:46:26) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2024/10/06 Sun 23:05:09
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます

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#center(){&font(b){&big(){健全なる魂は… &br()健全なる拳に宿るっ!!}}}


『タフ外伝 OTON ―おとん―』は大人気格闘漫画“[[タフ・シリーズ>タフシリーズ(猿渡哲也)]]”のスピンオフ作品である。

#contents()


*【概要】
タフ・シリーズの&ruby(おとん){親父}こと[[宮沢静虎]]を主役に据えたスピン・オフ作品。
一話完結式の短編で構成されている。
他の灘の面々はほぼ登場せず、おとんの知られざる活躍にフォーカスを当てている。

週刊ヤング・ジャンプにて2001年にスタートし、以降約一年に一話のペースで不定期に掲載されていた。
しかし2009年頃を最後に掲載されておらず、現在では事実上完結という扱いになっている。

単行本は全2巻。エピソード3と4の間に一話鬼龍が主役のエピソードが入り、エピソード9のみ『[[デビデビ>Devils × Devil ―Kiryu in Paris―]]』と同じく『Devils×Devil 猿渡哲也短編集』に収録されている。



*【各話あらすじ】
・エピソード1
ある日親父狩りのチンピラに囲まれてしまった静虎だったが、山津という男が割って入ってチンピラを撃退したことで難を逃れる。
しかしその帰り道、山津は報復に来たチンピラに拳銃で撃たれ、脊椎を損傷する重傷を負ってしまう。


・エピソード2
家を出て行ってしまった母の帰りを願い、毎日駅で笛を吹く少女を見守る静虎。
そんな彼に八巻流体術の使い手・八巻樹馬が他流試合を挑んでくる。


・エピソード3
JFK銀行は暴力団から金をたかられており、静虎はその暴力団と手を切るための交渉役を頭取から命じられる。
そして暴力団の黒幕である大物フィクサー黒田と対峙し、かつて静虎と死合を繰り広げた天獄流剣術の左十五郎と再会する。


・鬼龍
傭兵として活動していた鬼龍の活躍が描かれる。
米軍特殊部隊からの推薦により、米大統領から直々に任務の依頼を受けた鬼龍。
その任務とはアフガニスタンのテロリストに捕らわれた大統領の娘を救出することであった。


・エピソード4
上京するシホはその新幹線のトイレで、客なのに何故か掃除をしているごつい手が特徴的なオヤジに会う。
新生活が始まり、コンビニでバイトをしているときに再びそのオヤジを見かけるが…?


・エピソード5
この場所は昔は倉庫しかないような辺鄙なところだったが、今ではすっかり高層ビルが並び電車が走る都会に変わってしまった。
そんな時の流れの中でも変わらないものがある。
10年に一度行われる伝説の他流試合。今日が“その日”だ。


・エピソード6
ある一人の男が脱獄した。その男は草薙流体術宗家の当主・草薙龍一。
静虎は彼の娘の久美から依頼を受け、旧友を捕まえるために白河辺山中の奥深くへと赴く。


・エピソード7
中国にある龍空真拳の道場を訪ねた静虎。
彼の目的は蛮行を働く師範代の霍書文に亡き師・馮老師の“こころ”を伝えることであった。


・エピソード8
このエピソードのみ前後編の2話構成となっている。
超A級スナイパー山田一郎の暗殺ターゲットされてしまったIT企業オーナーの尾崎健太郎。
彼は山田一郎からの指定により静虎をボディ・ガードとして雇い、ビッグ・ビジネスの商談のために外出する。


・エピソード9
身寄りの無い児童養護施設の少女が実は余命幾ばくもないアメリカの大富豪の孫であったことが判明した。
しかしこの孫の存在を面白く思わない者がおり、静虎は二人を会わせるためのボディ・ガードとして少女のアメリカ行きに同行する。



*【主な登場人物】
&big(){○&font(b){宮沢一族}}
・[[宮沢静虎]]
ご存知静かなる虎。
普段は身辺警護などの仕事をしていることが判明した。
本作でもタフ本編通りのモラリストであり、無償で人助けや清掃に勤しんでいる。


・[[宮沢鬼龍]]
ご存知悪魔と呼ばれた男。静虎の双子の兄。
『鬼龍』では主役だが他のエピソードには全く登場しない。
大統領の娘を孕ませたり、テロリストの企みを知りながら放置するなど相変わらずやりたい放題。
銃火器で武装したテロリストの集団をまとめて叩きのめす圧倒的な強さも健在。
米軍の特別インストラクターを務めていたことが言及されており、後の『龍を継ぐ男』でもこの設定が生かされている。


・[[宮沢熹一]]
ご存知我らがキー坊。静虎の息子。
エピソード3、4にほんの少しだけ登場するのみで、脇役としての出演に留まっている。



&big(){○&font(b){エピソード1}}
・山津
チンピラに絡まれた静虎を助けた大男で柔道と空手の経験者。
正義なき力は暴力であり力なき正義は無力と説くが、静虎を助けた本当の理由はリストラされてムシャクシャしていただけだった。


・チンピラ
迷彩柄ジャンパーとフードとバンダナの三人組の野蛮人。
ナイフをちらつかせて静虎から金を要求するが、山津にボコボコにされた。
しかし迷彩柄ジャンパーの男はどこから入手したのか38口径の拳銃を所持しており、山津への報復へと撃って出る。
言動からして普段から野良の動物を撃って遊んでいるなど、猿漫画らしい危険人物である。



&big(){○&font(b){エピソード2}}
・ユキ
飲んだくれの夫に愛想を尽かして出ていってしまった母を待ち続けている少女。
家では父親に怒鳴り付けられてしまうため、駅でリコーダーの練習をしながら母が帰ってきてくれるのを祈っている。

・&ruby(やまき){八巻} &ruby(きうま){樹馬}
八巻流体術創始者の息子。
静虎を死去した父親と同じくらい慕っており、彼を超えるために奥義・徹貫掌の修行を積んでいた。



&big(){○&font(b){エピソード3}}
・伊集院
JFK銀行の頭取。
裏社会との繋がりを断ち切ろうと画策するが、左に捕まってしまう。


・小松美春
伊集院の美人秘書。
静虎といい雰囲気になるが、実は妻子持ちの伊集院とデキていた。


・黒田金造
暴力団とも深く繋がりを持つ大物フィクサー。[[猿空間に消えたポメラニアン>黒田光秀]]とは苗字が一緒だが多分関係ない。
強面政治家も彼の前では震え上がってしまう。
JFK銀行から10億円以上もの金を借り受けているが不良債権として消化している。


・&ruby(ひだり){左} &ruby(じゅうごろう){十五郎}
天獄流剣術の使い手で黒田の眷属。
5年前に静虎と戦ったことがあり、それ以来彼を敵視している。
愛用の仕込み杖は車も切り裂く切れ味を持つ。
同作者の『傷だらけの仁清』には、外見とファイト・スタイルが一致する「蜥蜴」と呼ばれる殺し屋が登場するが、あちらは経歴本名一切不明であり、おそらくは&s(){猿先生お得意の使い回し}別キャラ。



&big(){○&font(b){鬼龍}}
・ビクトリア
米大統領の娘。鬼龍とは肉体関係を持っていた。
常日頃より反戦を訴え、反戦をテーマとした絵画を複数発表している。
アフガニスタンの民族紛争地帯でボランティアに従事していたが、ラディッシュに捕らわれてしまう。


・大統領
&font(l){ブッ}米国大統領。娘の救出を鬼龍に直々に依頼する。
最初は鬼龍に対しても傲慢な態度を取っていたが、彼の気迫に恐れをなして弱腰になる。
当初の報酬は50万ドルとしたが、鬼龍に脅されてしぶしぶ望み通りの金額を支払うことにした。


・ムハマド・ラディッシュ
アフガニスタンを拠点とするアラブ系のテロ組織の一員。
反米思想を持ちアフリカのアメリカ大使館を爆破するなど、かなりの過激派として知られている。
顔の左半分が火傷で抉れており、左腕をアームと多数の刃物で構成された義手に改造している。
アメリカ大統領の娘を捕らえて公開処刑しようと企んでいた。



&big(){○&font(b){エピソード4}}
・シホ
勝ち気な美大生。エピソード4の実質的な主人公。
東京へ向かう新幹線の中でトイレ掃除をする静虎と出会う。
当初は彼を変なオヤジとしか見ておらず内心見下していたが、ある事件を通して彼の真の人柄に触れることとなる。


・先生
シホにストーカーをしていた男。名前は不明で、一応教師であるらしい。
彼女の家に勝手にプレゼントを置いていったり、何度もケータイを変えてもどこからか番号を特定して電話をしてくるなど、その執念は凄まじい。
挙げ句の果てに手下の不良とクロスボウまで持ち出してシホを拉致、強姦未遂にまで及んでおり、ファンからはタフ世界の野蛮人代表の一人とも言われている。



&big(){○&font(b){エピソード5}}
・永井仁清
実戦格闘術“永拳会”の主宰。
190cm・130kgの巨体に鎧のような筋肉、丸太のような腕の先には岩石のような拳を持つ屈強を超えた屈強な男。
50人の武装した不良を相手に一人で無双する見た目通りの強さを持つ。
今から20年前に静虎と戦って敗北した過去があり、10年後に再戦の約束をした。
だがその約束の日、決戦の場にたむろっていた50人の不良を相手に派手に暴れすぎたせいで警察に逮捕されてしまった。
そして10年間監獄の中でも鍛練を怠らず、静虎との約束を果たすために三度決戦の場に赴く。

このエピソードでの活躍が人気を博し、また猿先生も仁清というキャラをまだまだ描ききれなかったという思いから『傷だらけの仁清』が生まれたとのこと。&footnote(『傷だらけの仁清』第0話「プロローグその2」あとがきより)
ただし、あちらの仁清は格闘家ではなくヤクザ。落ち武者ヘアーと傷だらけの巨躯という特徴は本作と同じだが、顔の作りはかなり端正である。


・ラーメン屋台のおやじ
10年に一度の他流試合を見届けてきた男。
たまたま来店したサラリーマンの男とともに、三度目となる今回の他流試合も見届ける。



&big(){○&font(b){エピソード6}}
・草薙龍一
身長190cm・体重100kgを超える大男で草薙流体術当主。静虎とは旧知の仲。
変幻自在の足技を得意とし、必殺技は草薙流に伝わる&ruby(ひしゅう){秘蹴}・&ruby(かまいたち){鎌鼬}。
絡んできたチンピラを返り討ちにしたときに、打ち所が悪かったチンピラが死亡したことにより殺人罪で逮捕された。
道場を娘の久美に押し付けて自分は酒・女・博打三昧というダメ親父であったが、娘への愛情は持っており、脱獄したのも娘の花嫁姿を一目見るため。


・草薙久美
龍一の娘。静虎に草薙流の秘伝書を譲り、鎌鼬を授けた。
父が脱獄したことを知り、静虎に父を捕まえるように依頼をする。



&big(){○&font(b){エピソード7}}
・&ruby(かく){霍} &ruby(しょぶん){書文}
中国拳法・龍空真拳の最高師範代。
鬼龍と同じ100万人に1人の&ruby(ドラゴン・フット){龍腿}を持っている。
どれだけ鍛練して強くなっても馮老師に認めてもらえず、馮老師へ恨みを募らせていった。
そしてついに自分より格下の者が後継者として選ばれてしまったため、馮老師の食事に少しずつ毒を盛って毒殺することを決意した。


・&ruby(マー){馮}老師
龍空真拳の師範。飄々として掴みどころのない仙人のような様相をしている。
全身の筋肉を弛緩させて水面に浮かぶ葉っぱの上に立つことができる。
霍のことは高く評価していたが、「後継問題に関わりを持たず、ひたすら武芸の道を究めて欲しい」という願いから敢えて後継者候補から外していたが、その真意が彼に伝わることはなかった。
霍が食事に毒を混ぜていることに気づいていたが、霍を歪ませてしまった責任を取るために、あえて毒殺されることを自ら選んだ。



&big(){○&font(b){エピソード8}}
・尾崎健太郎
悪名高いIT企業オーナー。
本人曰く「俺を恨んでいるやつは星の数ほどいる」とのことで、何者かによって暗殺依頼を受けた山田一郎のターゲットにされてしまう。
どうしても外せない商談へ行くために最新式のボディ・アーマーとヘルメットに身を包み、装甲車並みに防御力を高めたリムジンを用意。
そして山田一郎から手紙でも来たのか、彼の指定で静虎をボディ・ガードとして雇う。


・山田一郎
国籍・経歴・本名が一切不明の超A級スナイパーの殺し屋。
見た目は小汚い中年のオッサンだが成功率は驚異の99.9%を誇り、彼の標的となった者はほぼ間違いなくあの世行きとなる。
45年のキャリアを持っており、たまたま暗殺現場に居合わせた静虎に殺気を感じ取られたことに屈辱感を味わい、尾崎暗殺依頼を舞台に静虎との対決を望む。
同作者の『あばれブン屋』では、外見が同じスナイパーが登場するが、同一人物かは不明。



&big(){○&font(b){エピソード9}}
・マナ
ジョンソンの孫で日系人の少女。
身寄りが無く日本の児童養護施設で暮らしていたが、ジョンソンの死に際に先妻の娘の子であることが判明し、彼に会いに行くために静虎と共にハワイへ向かう。
静虎と同じくウサギが好きでウサピョンというウサギのぬいぐるみをいつも抱いている。


・ジョンソン
アメリカの大富豪。病床に伏しており、最期に孫に会いたいと静虎にマナを連れてくるように依頼する。


・メリー
マナの叔母。ジョンソンの後妻との娘であり、マナの母とは異母姉妹にあたる。
マナに財産分与されるのが気にくわず、病院に手を回したりデュークをけしかけたりと、あの手この手で面会を妨害する。


・デューク
ナイフ格闘術の達人で“ハワイアン・ブレード・スター”と呼ばれる男。
まるで手とナイフが一体化しているかのような鮮やかな手捌きで肉を削ぎ落とす。
今まで人を殺したことはないが、それは殺すまでもなく勝利するという絶対的な自信と余裕によるもの。
メリーの依頼を受けてマナを誘拐する。







お…おい熹一!
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- パッとあらすじ読んだけど治安悪すぎない?この漫画  -- 名無しさん  (2024-10-06 23:14:27)
- しっ知らなかった!尾崎健太郎が本編ではなく外伝の登場人物だったなんて!?…まぁ知らないってことは、もっと知れるってことやん。  -- 名無しさん  (2024-10-06 23:19:43)
- ↑×2 格闘漫画の治安なんて最悪に決まっとるヤンケ シバクヤンケ  -- 名無しさん  (2024-10-07 00:17:34)
- 幻魔拳の初出がOTONなんスよね、まあ本編で登場させたはええけど使いにくすぎて猿空間に送られたんやけどなブヘヘヘヘ  -- 名無しさん  (2024-10-07 00:24:14)
- ↑×2 はあっ? 何言ってんだ それおかしいだろコメップ。スポーツ系格闘マンガだと治安がいい作品なんていくらでもあるじゃねえかよ えーーーっ  -- 名無しさん  (2024-10-07 01:39:06)
- 2話目とかはいい意味で猿先生らしい人情話とオトンの善良さが噛み合って、ベタだけど読後感のいい仕上がりになってる  -- 名無しさん  (2024-10-07 02:14:41)
- 仁清好き。傷だらけの仁清はどこかの誌面で復活してほしいくらい好き  -- 名無しさん  (2024-10-07 04:18:57)
- ↑7 嘘か真か知らないが猿作品の都会では交通事故と同じ頻度でレイプと殺人が起きていると嘯くマネモブもいる  -- 名無しさん  (2024-10-07 08:25:56)
- やっぱり怖いッスね、タフ・ワールド(猿世界)は。  -- 名無しさん  (2024-10-07 12:47:01)
- エピソード8の山田一郎ってあばれブン屋の主人公を殺したスナイパーと同一人物なんスかね  -- 名無しさん  (2024-10-07 13:29:12)
- 別作品のロックアップだって少なくともこれより治安はいいけどアゴ砕かれて血まみれのプロレスラーっていうグロ画像そのものがスポーツ紙とはいえ一面にでかでかと掲載されるんだ 治安というより倫理観が終わってるんだ  -- 名無しさん  (2024-10-07 14:23:13)
- オトンもキー坊に負けないくらい主人公してるッス)。忌憚のない意見ってやつッス。  -- 名無しさん  (2024-10-07 19:01:15)
- 悪霊のタクちゃんのヤツはここに記載しないんスか?  -- 名無しさん  (2024-10-07 19:48:05)
- ↑4風貌的にほぼ確定だと考えられる  -- 名無しさん  (2024-10-07 21:10:27)
- ここを読んで霍書文が外伝の人物だと初めて知ったっス  -- 名無しさん  (2024-10-08 06:43:38)
- 第一話の拳銃持ったクソガキが宇野薫似だったのが妙に印象に残ってる。  -- 名無しさん  (2024-10-08 20:01:41)
- 永井仁清の登場っててっきり傷だらけの仁清からのゲスト出演かと思ったらオトンの外伝からの発展作品だったのか。  -- 名無しさん  (2024-10-08 20:42:00)
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