オリンペ・マクシーム

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オリンペ・マクシーム - (2025/07/12 (土) 20:46:58) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2025/07/10 Thu 12:50:00
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&font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます

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#center(){&sizex(5){&font(b,#dc143c){「ダンブリー・ドール。お変わりーありませーんか?」}}}


&font(b,#dc143c){オリンペ・マクシーム}(Olympe Maxime)は&bold(){[[『ハリー・ポッター』シリーズ>ハリー・ポッターシリーズ(作品)]]}の登場人物。
フランスにある&font(b,#5ca1e6){ボーバトン魔法アカデミー}(Beauxbatons Academy of Magic)の校長。

演:フランシス・デ・ラ・トゥーア/日本語吹き替え:久保田民絵


*【ボーバトン魔法アカデミー】
フランス語では“Académie de Magie Beauxbâtons”。
[[ホグワーツ魔法魔術学校]]と[[ダームストラング専門学校>イゴール・カルカロフ]]に並ぶ、&font(b,#5ca1e6){ヨーロッパ三大魔法学校の一つ}。

フランス南部・ピレネー山脈に位置する。生徒は主にフランス人を中心に、スペイン、ポルトガル、オランダ、ルクセンブルク、ベルギーなど多くの国から招いている。学校の紋章は、 2本の金の杖が交差し、それぞれから3つの星が放たれているというもの。
中世にはすでに存在しており、「[[賢者の石]]」を作ったことで知られる錬金術師&bold(){ニコラス・フラメル}とその妻&bold(){ペレネレ}もこの学校で学んだ。
その他の有名人としては、自分の首に「隠蔽の呪文」をかけて、あたかも首が切り落とされたように見せてフランス革命期の処刑を免れた&bold(){ヴァンサン・デュック・ド・トレフル=ピック}(Vincent Duc de Trefle-Picques)、菓子に毒を混ぜて多くのマグルを殺したパティシエ、&bold(){リュック・ミルフィーユ}(Luc Millefeuille)などがいる。
本編シリーズでは&font(b,#5ca1e6){フラー・デラクール}が活躍。&font(l){というかほかのキャラはほとんど出てこない。}

学舎はホグワーツと同様、中世の城をベースとしている。
山々に囲まれ、壮大な庭園と噴水に囲まれた&font(b,#5ca1e6){美しい城}であるという。また、イギリスよりもずっと温暖。
食事中には「森の精霊」たちが歌を歌い、クリスマスの時期には溶けない氷の彫像が設置されるという。

ホグワーツやダームストラングをさらに上回る敷地と美しさを誇るが、これはフラメル夫妻が錬金術で作り上げた貴金属を資金源としたためではないかと噂されている。

その他の設備としては&font(b,#5ca1e6){巨大な馬車}がある。
「アブラクサン」という名の[[翼のある馬>ペガサス(ギリシャ神話)]]が12頭で牽引する。
実はこの大きさの馬車が空を飛ぶというのは国際魔法使い守秘義務法に違反する可能性が高いらしい。
まあ、さすがに劇中では咎められていないので、むかしウィーズリー家にあった車のように透明になる魔法などがかかっていたのだろう。

映画版『炎のゴブレット』では女子校のように描かれている。
原作小説では明確に共学だが、この点は&font(l){正直出番が少なく影が薄い}ボーバトン校に、短い尺でより強いインパクトを与えるための措置であろう。


*【人物】
**◆風貌・種族
&bold(){「あの人より骨が太いのは恐竜ぐらいなもんだよ」}
#right(){&size(10){[[ハリー・ポッター]]}}

中年女性ではあるものの、鼻梁はしっかりと尖り、&font(b,#dc143c){気品のある美人}であるとされる。
旧交のあるダンブルドアは彼女について「ダンスが素晴らしくお上手」とも言及している。
しかし何よりも目立つのはその&font(b,#dc143c){巨体}で、ハリー曰く「ハグリッドとは三センチも違わないだろう」とのこと。
映画版ではさらにハイヒールを履くことで、ハグリッドの背丈を越している(さすがに靴を脱いだら彼よりは低くなるようだが、それでもあまり変わらない)。

この巨体は単なる巨人症ではなく、彼女が&font(b,#dc143c){人間と巨人の混血だから}という理由がある。
しかし、巨人族は非常に血の気が多い&font(b,#ff0000){蛮族}であり、&font(b,#ff0000){話し合いはすなわち殺し合い}というぐらいの種族なので、魔法界ではその血を引くというだけでも偏見や警戒心に曝されるため、オリンペ・マクシームもこの出生を秘密として隠すようになった。
素性を探るもの、察するものも少なからずいたようだが、彼女は&font(b,#dc143c){「私は骨が太いだけです! 侮辱しないでいただきたい!」}と激しい拒絶を見せた。

しかし、実際に彼女の体格を見れば、その予防線にどれだけ意味があったかは怪しいが……
ハリー曰く「彼女たちが巨人の混血なんて見ればわかる。彼女ぐらい骨が太いのは巨人でなければ恐竜だ」。



**◆性格
&font(b,#dc143c){「こーんなに侮辱されたことは&ruby(あじ){初}めてでーす! &ruby(あん){半}巨人! わたくしが? わたくしは――わたくしは&ruby(おね){骨}が太いだけでーす!」}

気性には激しいところがあるが、基本的には善寄りの人物。

&ruby(トライウィザードトーナメント){三大魔法学校対抗試合}でハリーが「ホグワーツから選出された2人目の代表選手」となってしまった際には[[イゴール・カルカロフ]]ともども激しく反発。
ダンブルドアにも嫌味をぶつけるなど、同規模の学校を束ねる長として、&font(b,#dc143c){対抗心}もあったようである。
ハグリッドが流した情報を自校の代表生徒に流したり、それで2度目を狙ってハグリッドと接触したりと、ある程度は&font(b,#dc143c){打算的な面}もある。

しかし、実際の試合の判定ではハリーの示した技量をまっとうに評価し、見合った採点をした。カルカロフが妨害の念もあらわに4点としたのとは大違いである。
となると&font(b,#dc143c){フェアな一面}もあったわけだ。

肉体面のみならず精神的でも&font(b,#dc143c){タフ}な一面もあり、ダンブルドアからの依頼で巨人との折衝に赴いた際には、断崖絶壁をよじ登り洞窟で野宿をするという状況になっても、同行したハグリッド曰く「一度も文句を言わなかった」という。

一方で&font(b,#dc143c){荒く、激しい気性の持ち主}でもある。
上記の旅のさなかに、2人の死喰い人を発見した際には先制攻撃を仕掛けようと勇み立ち、ハグリッドのほうが懸命に諫めたというから相当である。
また上述したとおり、彼女を「半巨人」と呼べばすさまじく激怒した。長年、半巨人としての蔑視の念を恐れ、耐えてきたが故の反応としては自然だが、同じく暴露されたハグリッドが「ひきこもる」という選択をとった((というかハグリッドはなにか精神的ショックがあると部屋に引きこもる傾向にある。))ことに比べると、マクシームはハグリッドよりも根っこの性格が激しいといえる。


**◆能力
&font(b,#afbfcc){「非常に有能な校長だと考えておるよ――それにダンスが素晴らしくお上手じゃ」}
#right(){&size(10){アルバス・ダンブルドア}}

作中では明確に魔法を使うシーンに乏しく、どれほどの実力があるかはいまいち不明瞭。
ヨーロッパ本土で最も高名な魔法学校の校長という立場にも立ったことからして相当な実力者と思われるが、作中では間接的な言及にのみとどまる。

ただ、ハグリッドからは「巨人の不意打ちに対して、素早く結膜炎の呪いで迎撃した」とのことで、それなり以上の実力はある模様。
魔法生物にも詳しいらしく、彼女が飼っている大型有翼馬&bold(){「アブラクサン」}は飼育がかなり難しいとのこと。
半巨人の特性として、呪文耐性にも優れる。
三大魔法学校対抗試合では杖の先からリボンを召喚したが、この際は無言呪文を使った。


*【作中の活躍】
**◆前歴
上述通り、魔法族と巨人族の混血。父親と母親のどちらが巨人なのかは不明。
しかし巨人族の血の気の多さや蛮族ぶりは魔法界では非常に嫌悪されており、その血を引くというだけでも敬遠される。
(例えば「人間と吸魂鬼のハーフ」なんてキャラクターがいるとしたらギョッとするだろう)
そのため、マクシームも身を守るために&font(b,#dc143c){自分の出生・血筋をひた隠すようになった}。

詳しい来歴は不明だが、ボーバトン魔法アカデミーで魔法を学び、長じて校長になったと考えられる。
カルカロフと違ってフランス訛りの強い英語をしゃべるため、ホグワーツに留学したこともないと思われる。

余談だが、そのフランス語訛りを再現するためか、日本語訳においては最初の“h”を発音しない形で表記されている。
例:ホグワーツ ⇒ オグワーツ、ほね(骨) ⇒ おね
これはマクシームだけでなく、フラーなども同様

**◆三大魔法学校対抗試合
&font(b,#dc143c){「オグワーツが二人も代表選手を出すことはできませーん。そんなことは、とても正しくなーいです」}

4巻序盤では、クィディッチ・ワールドカップの決勝戦で初言及。
生徒たちを連れて試合を見に来ていたが、「闇の印」が打ち上げられた際に起きた混乱で、生徒たちは散り散りとなってしまい、一部は[[ロン・ウィーズリー]]に助けを求めたが、フランス語の分からない彼にはどうしようもなかった。


その後、&ruby(トライウィザードトーナメント){三大魔法学校対抗試合}にあわせてボーバトン魔法アカデミーの代表としてホグワーツを訪問。
ボーバトン校で飼育されている大型有翼馬アブラクサンに牽かせる、家のように巨大な馬車に乗って登場した。
彼女の門下からは&font(b,#5ca1e6){フラー・デラクール}が選手となった。

当初は&bold(){[[アルバス・ダンブルドア]]}に対しても友好的に振る舞っていたが、内心では&font(b,#dc143c){対抗意識}も抱いていたらしい。
ハリーが「4人目の選手」として選ばれた際には、彼女も&bold(){[[イゴール・カルカロフ]]}とともにホグワーツとダンブルドアを批判した。
ただ、試合の場ではそうした私情は挟まず、採点に当たってはハリーに対しても技量相応の採点をしている。


一方、彼女は&bold(){[[ルビウス・ハグリッド]]}に絡まれるようになった。
実は(というか「明らかに」と言うか)ハグリッドはマクシームと同じく半巨人であり、「俺の気持ちを分かってくれるはずだ」と熱心なアプローチを掛けた。
ごわごわの髪を整えようとしたり、似合わないような一張羅を用意したり、挙げ句の果てに試合で使うドラゴンを彼女に見せることさえしている。

しかし、ハグリッドに恋を云々するスキルがまるでなかったことに加えて、彼が彼女を口説いた際に、その血筋を明らかにして同情を迫るというおよそ最悪の手段を執ってしまったために、血筋にコンプレックスを持つマクシームを&font(b,#dc143c){激怒させてしまった}。
以後、マクシームはハグリッドへの隔意を露わにする。
かと思えばその性格を「御しやすい」とみてか、彼女の側から接触を図り、対するハグリッドも前回の拒絶からマクシームへの反発を抱き、「どうせ俺からもっと情報を盗もうと言うんだろう」と警戒心と拒絶を露わにする。
ただ、4巻終盤までには話し合いや協力ができるほどに関係を改善した模様。


**◆第二次魔法戦争
[[ヴォルデモート卿]]と[[ピーター・ペティグリュー]]に殺された&bold(){[[セドリック・ディゴリー]]の葬儀}に参加した後は、一旦は生徒たちを率いてフランスのボーバトン校に帰還。
その後はダンブルドアの頼みにより、ハグリッドとともに&font(b,#dc143c){巨人族の集落に赴き}、ヴォルデモートと手を組まず魔法界に協力してくれとの交渉に乗り出した。
しかし、少しはハグリッドたちに協力できるかと思われた巨人族の首領が、死喰い人寄りの巨人に殺されたこともあって、&bold(){交渉は失敗}。半巨人ふたりは本物の巨人社会の恐ろしさを身をもって知り、逃げ出すしかなかった。
その上、ハグリッドは異母弟グロウプを引き取り、この旅にも同行させたのだが、凶暴な純血巨人を「弟だから」とかばい続けるハグリッドにマクシームは&font(b,#dc143c){愛想を尽かし}、物別れのように単身ボーバトンに戻ってしまった。


6巻終盤のダンブルドアの葬儀にも参加。
映画版では、7巻のビル・ウィーズリーとボーバトン校OGフラー・デラクールの結婚式にも出席した。
ダンブルドアの葬儀では、マクシームはハグリッドと互いに慰め合ったが、特に恋愛としては発展しなかったようで、ハグリッドは生涯独身のままであった。




*【余談】
・名前の由来
「オリンペ」はギリシャ神話における「オリンポス」のフランス語版。
「マクシーム」は「最大」を意味するラテン語「maximus」の女性形「maxima」に由来。
なお「マダム」は一般的には「夫人」を意味するが、単に目上の女性、尊敬する女性への呼びかけにも使うので、彼女に婚姻歴があるかは不明。

・演者
原作ではフランス人だが、映画版ではイギリス人女優のフランシス・デ・ラ・トゥーアが担当。
また映画版でのマクシームはハグリッドよりも背が高い。これは「ハイヒールを履いているから」とのこと。





ハイヒールを履いた経験のある人に追記・修正をお願いします。

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- ムッムッホァイ!  -- 名無しさん  (2025-07-10 18:34:30)
- 映画でボーバトン校の食堂での登場シーンで色っぽく「ハァン♡」と囁くシーンがあるけど金ローでは高確率で無音になる  -- 名無しさん  (2025-07-10 20:02:17)
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