&font(#6495ED){登録日}:2025/07/19 Sat 16:57:39 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- ※日本語未翻訳の作品に登場する神格のため、解説に意訳を含みます #center(){&font(#800080){&bold(){Y'n-Tharqquaは慰めの眠りに身を委ねる}}} #center(){&font(#800080){&bold(){そして乱された彼の夢は、彼を狂わせた者たちへの報復となる}}} #right(){――『Zolamin and the Mad God』より意訳して引用} &bold(){Y'n-Tharqqua}は[[クトゥルフ神話]]大系に登場する神。 リサ・モートン(Lisa Morton)の短編小説『&bold(){Zolamin and the Mad God}』(ゾラミンと狂気の神)に登場する。 (2013年にアメリカで出版されたハイパーボリア大陸を題材とした小説アンソロジー『Deepest, Darkest Eden』に収録) *■概要 古代大陸ハイパーボリアの一部で信仰されていた神。信者以外の人間には、ほとんど認知されておらず僅かに「&bold(){狂気の神}」とだけ伝聞が伝わっている((Y'n-Tharqquaを信仰する司祭は「他の神々も全て狂っているだろう」と苦笑混じりに反論している))。 数千年の間に1個体しか存在しない唯一無二の存在。 世界から切り離されており、Y'n-Tharqqua自身も世界の一部になることはできないことを理解しているが、世界に恋焦がれ見守り続けている。 ある理由から理性を持たず眠り続けているため、信者達の祭壇に安置されており、当初はマッキ(Maqqi)族が所有していたが、 [[ツァトゥグァ]]信仰を捨てヴーアミ族から離反した者の中から更にY'n-Tharqqua信仰に目覚め、独自の進化を遂げたドゥランブリ(Dulambri)族がマッキ族を奇襲し、彼らの手に渡っている。 **■この神の姿・特徴など 子供がギリギリ収まるサイズの箱の中に安置されており、小柄あるいは箱に収まるような状態の存在であることが推測されている。 『ゾラミンと狂気の神』の作中、一度だけ箱が開けられ中身も描写されるのだが、観測者がこの神が持つ能力の影響を受けていると思われる描写があるため、それが真の姿なのかは不明。 前述したように世界を見守ろうとしているが、周囲の生き物が持つ野心や欲望など貪欲な感情に蝕まれ、思考力を奪われている。 時々、目覚めようとするが即座に生き物の感情によって眠りに戻される。その際に、受けた感情によって乱された夢を周囲の生き物にも伝播させて送り返す。 夢を返された者は、混ざり合った自他の願望が都合よく叶えられる幻覚に囚われ永遠の狂気に陥ることとなる。普段から精神の鍛錬を行っている者は耐性を持ち影響を受けにくい。 *■『ゾラミンと狂気の神』の概略 前述の通りマッキ族が所有し崇拝していたが、ドゥランブリ族が強奪を目論み襲撃をかける。 その騒動で目覚め、マッキ族の護衛が狂気に飲み込まれドゥランブリ族の手に渡った。 女傭兵ゾラミンが、マッキ族の司祭から女性は影響を受けにくいと説明を受け大金の報酬を約束にY'n-Tharqqua奪還の依頼を引き受ける。 ドゥランブリ族からの強奪は首尾よく成功し、逃走中にY'n-Tharqquaが目覚めたことで追っ手も狂気に陥り無力化されたが、ゾラミンもドゥランブリ族視点の勝利の幻影に取り込まれかける。 司祭の説明が嘘偽りだった上に、就寝中に神の強奪を目的とするマッキ族の襲撃を受けたゾラミンは、司祭に騙され利用されていたと悟り、今後の身の振り方を考える最中、 身に覚えのない野心が湧き上がりギリギリで理性を留めて、神の影響だと激怒して箱を開けて中身を顕わとする。 箱の中にいたものは、毛のない灰色の肌の人間の子供を矮小化させたような見た目のものだった。 ゾラミンはY'n-Tharqquaは到底神などとは呼べない簡単に殺せる存在だと認識。復讐も兼ねてマッキ族とドゥランブリ族から金を毟り取る手段に利用する野望を抱き、それぞれに大金と交換すると連絡を入れて両勢力を一箇所に呼び寄せ衝突させる。 自身が窮地に陥る可能性もある危険な賭けではあったが、都合よく両勢力がほぼ同時に予定地点に現れ、都合よくゾラミンが戦いに巻き込まれることなく相討ちとなり、都合よくの両者とも交渉を受け入れる所存で大金を持参していた。 ゾラミンの理性の一部が「Y'n-Tharqquaを今直ぐに殺せ」と叫ぶが、ハイパーボリア中の人々が感謝と共に自身の名を讃える未来を夢見るゾラミンに届くことはなかった。 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 無理やりカナ表記するとすれば「ワィン・サークッア」っぽい感じになるんかな? -- 名無しさん (2025-07-19 21:01:54) - POWが高ければ無害だけどなかなかに厭らしい厄介さだ。幸せな夢を見続けるだけだから邪神と関わった末路としてはマシな方だけど -- 名無しさん (2025-07-20 09:34:32) - カナ表記してないのは日本の出版作品で登場してないキャラクターってこと? -- 名無しさん (2025-07-20 10:22:13) #comment() #areaedit(end) }