&font(#6495ED){登録日}:2012/07/27 Fri 19:03:34 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 14 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&font(b,#990033){ほう…鋭い…いい目を するようになったな…………} &font(b,#990033){だが そのようなまなざしを持つ者が おれに会った時…} &sizex(5){&font(b,#990033){そいつは早死にする}}} エシディシとは、『[[ジョジョの奇妙な冒険 Part2 戦闘潮流]]』の登場人物。 名前の由来はオーストラリアのハードロックバンド「AC/DC」から。 CV:[[藤原啓治]](アニメ版) *【概要】 ローマのコロッセオ地下遺跡に眠っていた3人の『柱の男』の一人。 柱の男に共通する筋骨隆々とした屈強な肉体に加え、顔にフェイスペイントと鼻ピアス(中には『死の結婚指輪』を解除する解毒薬が入っている)を施した容貌魁偉な巨漢。 &font(#ff0000){素肌に布地を直接縫い止める}という人間には到底真似出来ない出で立ちをしている。 『闇の一族』のステータスシンボルである触覚は[[ワムウ>ワムウ(ジョジョの奇妙な冒険)]]と同じ伸縮自在の一本角だが、種族内での身分は、 &font(#800080){カーズ}=&font(#990033){エシディシ}>&font(#9966FF){ワムウ}>>超えられない壁>>>>>>&font(#CC0000){サンタナ(笑)} らしく、ワムウからは『エシディシ様』と敬称で呼ばれている。 ワムウや[[サンタナ>サンタナ(ジョジョの奇妙な冒険)]]とは違い[[カーズ>カーズ(ジョジョの奇妙な冒険)]]とは同世代。 かつてカーズが[[石仮面>石仮面(ジョジョの奇妙な冒険)]]の力で究極生命体になるという野心を抱き一族を敵に回した時、ただ一人カーズに賛同したのがエシディシであった。 襲い掛かる一族を返り討ちにし全滅させた彼らは当時赤ん坊だったワムウとサンタナを連れ、石仮面の完成に必要な赤石を探す旅に出る。 ━━約1万2千年前の話である。((アニメ版最終話の[[回想シーン]]では一族を相手にカーズと共闘するエシディシの姿が描かれている)) 純粋な戦士としての実力はワムウに一歩譲るも、熱を操る&font(#990033,b){&ruby(モード){流法}『&ruby(かいえんのう){怪焔王}』}で古代の波紋戦士たちを数多く屠り去ってきた猛者。 この独特の闘技から&font(#990033,b){『炎のエシディシ』}の異名を持つ。 *【人物】 性格は剛胆。自身が&bold(){『偉大な生き物』}であるという強固な自負心を持つ。 そのためか不死身の肉体を持つ柱の男たちの中でも一際物理的なダメージには無頓着な節があり、後述の&font(b,#990033){ドモン}の他、カーズが実験用の赤石から発射したビームで手を貫かれても怒るどころか純粋な興味を示していた。 冷酷で表情の変化に乏しいカーズやストイックで内省的な面も持つワムウとは異なり、感情表現は非常にオープンで、喜怒哀楽の起伏が極端に激しい。 そのため次に何をしでかすかが全く予測できないエキセントリックな面がある。 特に激高してトチ狂いそうになると #center(){ &font(b,#990033){&sizex(6){HEEEEYYYY}} &font(b,#990033){&sizex(6){あァァァんまりだァァアァ}} } と、&bold(){人目も憚らず全力全開で泣き喚いて感情をクールダウンさせる}という謎すぎる習慣があり、怖い者知らずの[[ジョセフ>ジョセフ・ジョースター]]もこれを目撃した時は完全にドン引きしていた。 TVアニメ版では[[藤原啓治]]氏の怪演により、一層不気味なものになっている。 英語吹き替え版は[[COWBOY BEBOP]]のジェットの声などを担当したベテラン声優のボー・ビリングスリー氏が担当。 こちらもこちらですさまじいガチ泣きで、初見はドン引き必至である。是非動画か何かで見てほしい。 &font(b,#990033){「I cant take this!!(こんなのイヤだあああ!!)」} 一方で柱の男として高い知性もしっかりと有しており、上記の性格についても自分で&font(b,#990033){「オレは荒っぽいので、こうやってクールダウンしねえとマズいんだ(要約)」}と客観視できている。 仲間意識は非常に強く、味方の援護のためなら自身の命や誇りさえかなぐり捨てる覚悟を持つ。 その&font(b,#990033){『善悪を超越した意志』}には本来敵であるジョセフすら敬意を抱いた。 この『目的達成のためなら手段を選ばない徹底した合理主義』はカーズも同様であり、狷介な天才肌のカーズが同世代では唯一エシディシに心を開き仲間に迎え入れていたのも、一見正反対な気性ながら芯の部分では自分と似通ったものを持っていると感じ取ったからなのかもしれない。 ゲーム『アイズオブヘブン』では、ワムウやカーズ達との絆を感じさせる掛け合いはもちろんのこと、同じ炎使いとしてアヴドゥルに興味を示しその炎を賛美する“優れたものは分け隔てなく認める”精神性をうかがわせた。 *【能力】 かつて赤石を求めて中国大陸を旅したこともあり、その際に当時の兵法((孫子と思われる。ひょっとしたら本人と直接会った事があるのかもしれない。))をマスターしている。 『兵は詭道なり』をモットーとし、実戦ではパワフルな外見とは裏腹に口八丁手八丁で相手の精神に揺さぶりをかけつつイニシアチブを握るクレバーなスタイルで戦う。 うん、目の前の誰かと似てないかい? **&font(b,#990033){炎の&ruby(モード){流法}・&ruby(かいえんのう){怪焔王}} #center(){&sizex(4){&font(b,#990033){食らってくたばれ 「怪焔王」の流法!!}}} エシディシの習得したオリジナルの闘技。別名&font(b,#990033){『炎の流法』}。 自身の血液の温度を最大で500℃((木材や紙が発火する温度))まで加熱させ、標的に爪の間や傷口などから繰り出す&bold(){『血管針』}を突き刺して&font(b,#990033){沸騰した熱血「沸騰血」}を送り込むことで内側から煮え爆ぜ、溶かしてしまう凶悪な技。 当然加熱された血液は単に撒き散らすだけでも&bold(){「溶岩弾」}に例えられるだけの十分な殺傷力を持つ上、血管針自体も伸縮自在で強靱。 間合いを選ぶことなくあらゆる状況から攻撃が可能なため非常に危険である。 摂氏500℃はタバコの火にも劣るじゃないか、とよく突っ込まれる事柄だが、まったく話は違う。 血液という重たい液体((しかも人間の血液とは成分から違うだろう))が蒸発することなく500℃に熱されているというのは、&bold(){熱の量}がまるで違うのだ。 揚げ物の油が高くても180℃。そこに水を加えると弾けるのは周知の事実。それの倍以上の温度の液体が流し込まれたら生き物の身体に何が起きる?そう、爆裂するのである。 こうして沸騰血を送り込まれた犠牲者の体は&bold(){「グツグツのシチュー」}と表現されるまでに骨肉が融解し、直後沸騰血の高熱に耐えきれず爆散してしまう。 なお脳だけになって人体に寄生した状態でも部分的には使えるが、人間の肉体では熱血に堪えられず体組織がぼろぼろに破壊されてしまうので自爆技同然の扱いとなってしまう。 **技 ・&font(b,#990033){怪焔王&ruby(だいしゃごく){大車獄}の流法} 上記の技の応用。 全身の傷口から無数の血管針を生やした状態で相手を空中から強襲し、全方位からの血管針攻撃を仕掛ける大技。 *【物語内での活躍】 コロッセオ地下遺跡でナチス親衛隊を全滅させたワムウの呼びかけに応じるようにカーズと共に覚醒。 ワムウVS[[シーザー>シーザー・A・ツェペリ(ジョジョの奇妙な冒険)]]&ジョセフの戦いを傍から見物する。 自身は手を出さなかったが、途中でジョセフが切り札として発掘現場からくすねておいた、『火の付いたチンケなもの』=&font(b,#990033){ダイナマイトを無造作に呑み込んで腹の中で『ドモン』と爆発させ、なお無傷を保つ}という、常軌を逸したパフォーマンスを披露し、柱の男の規格外っぷりをまざまざと読者に見せつけた。 ※このシーンは&font(#0000ff){『単純なパワーで柱の男を攻略するのは絶対に不可能』}であり、&font(#0000ff){『彼らとの戦いで決定力となり得るのは、個々の性質や能力の相性と、それを把握した上で編み出す知恵と工夫』}であるという、以降も受け継がれるジョジョにおけるバトルの大原則を端的に示している。 その後、ジョセフのハッタリにあえて乗り、再戦の約束として&font(b,#990033){『死の結婚指輪』}をジョセフの心臓に埋め込んだワムウに便乗する形で同様の指輪をジョセフの喉に埋め込む。 &s(){「重婚になっちまうじゃあねーか」}(※後に[[不倫することになる>東方朋子]]んですけどね) 当初は順番通りワムウの次にジョセフと対決するものと思われたが、イタリアにて独自に&font(#ff0000){『エイジャの赤石』}を追跡調査している途中で、ジョセフとシーザーが修行を積む波紋戦士の修練場エア・サプレイーナ島を襲撃。 熟練の波紋戦士であるジョセフの教官、ロギンズを『波紋法の起点である肺に蹴りを入れて即死させる』という方法で瞬殺。 修行を終え一人前の波紋の達人となったジョセフと交戦する。 ジョセフによって腕を切り落とされ激昂しそうになったところを前述の大泣きでペースを取り戻し、ロギンズの腕を奪って再生させる。 先の読めない不気味な言動と底知れぬ実力でジョセフのペースを乱しながら優位に戦いを進め、 ついには『相手の言おうとした台詞を先に言う』ジョセフの十八番を逆にジョセフに向かってやってのけ、精神的にも圧倒する。 起死回生の秘策『糸の結界』すら見破り血管針で切断してしまうが、奇術『ロープマジック』(切られたはずのロープが一本に繋がっているというアレ)の応用による偽装を見抜けず、&font(#afdfe4){波紋を帯びた糸による拘束}→&font(#008cff){波紋のビート}→&font(#0000ff){波紋疾走}の直撃を立て続けにくらい、&bold(){角を折られて消滅した……} が、なんと&bold(){脳幹とそこから伸びる僅かな血管針のみの状態で生存。} 流石に余命幾ばくもない状態であったが、ジョセフの背中にへばりついた状態で赤石のある[[リサリサ>リサリサ(ジョジョの奇妙な冒険)]]の屋敷に侵入。 [[メイド]]のスージーQの肉体を乗っ取り、リサリサの目を盗んで赤石をカーズ達の元へ郵送する事に成功する。 さらに足止めのため、スージーQを人質にしつつ熱血による自爆で波紋戦士達を道連れにしようとしたが、&font(#ff0000){正}と&font(#0000ff){負}の波紋を同時に流すジョセフとシーザーの合体攻撃で体外に弾き出される。 瀕死の状態でなおもジョセフに襲いかかろうとしたが、&font(#ffdc00){昇る朝日}に照らされ、今度こそ完全に消滅した。 その往生際の悪さをシーザーは侮蔑したが、ジョセフは仲間のために全てを投げ打って戦い抜いたエシディシの行動に敬意を表する。 そして同日、定時連絡が無かったことからエシディシが死んだことを知ったカーズもまた、波紋戦士への憎悪と赤石を手に入れんとする執念をより一層深めるのだった。 *【名言】 ・ほう・・・鋭い・・・いい目をするようになったな・・・だがそのようなまなざしを持つ者がおれに会った時・・・そいつは早死にする ・&bold(){う~ううう あんまりだ・・・HEEEEYYYY あァァァんまりだァァアァ} ・フー スッとしたぜ おれはカーズやワムウに比べるとチと荒っぽい性格でな~ 激昂してトチ狂いそうになると 泣きわめいて頭を冷静にすることにしてるのだ ・おっ JOJO!ちょっと恐れたな このおれに今恐怖をおぼえただろう ・「兵は詭道なり!」 ・おまえの次のセリフは「消してやるぜ そのニヤついた顔を!」だ ・バースデーケーキのろうそくのようにきれーに火をともして焼いてくれるぜ! *【余談】 -実は『怪焔王の流法』の温度はタバコの吸い殻より低いのだが、対生物の殺傷力としては過剰なくらいである。安心して恐れおののこう。&br()そもそも、温度と熱量は別物である。たとえば80℃のサウナに2時間入っていて平気な人でも、40℃の風呂に1時間も浸かっていたら完全にのぼせてダウンしてしまうが、これは湯船のお湯から伝わってくる熱量の方がサウナ室の空気からのそれよりもはるかに大きいためである。煙草の火とエシディシの血液では、後者の方が圧倒的に熱量が大きいのだ。&br()納得いかない人は、フライを揚げている油(高くても200℃)でも見つめながらよく考えよう。まぁ、よくそれをネタにされるのもまた事実。&br()(リサリサがタバコを吸うキャラなのもあって[[pixiv]]などでは格好の獲物であった。でも[[ゼットン]]や[[ジャミラ>ジャミラ(ウルトラ怪獣)]]と比べるのは反則じゃない?) -『[[ファミコンジャンプ 英雄列伝]]』では、最終決戦のボスキャラの1人としてエシディシがカーズ・ワムウを出し抜いて参戦(([[ゲーム]]制作当時、まだカーズとワムウは戦闘らしい戦闘をしていなかったため))。&br()&font(#ff0000){「おもしろい!ではすこしだけあいてをしてやろう!」}とカッコよく登場するものの、『太陽光に弱い』という原作の設定を反映しているため、[[孫悟空>孫悟空(ドラゴンボール)]]で[[&font(#afdfe4){『太陽拳』}>太陽拳(ドラゴンボール)]]を使えば &font(#ff0000){&bold(){残り体力に関係なく一撃で倒せてしまう}} という残念仕様に……。&br()というか厳密には弱点は紫外線であって眩しい光((太陽拳は太陽光を反射増幅させる技ではなく、気の光を強烈なものに変えるだけの簡単な技。))ではないし、即死するのは[[吸血鬼]]であって柱の男は石化するだけなのだが……。&br()尤も、「石化した後に何もできず砕かれた」と考えるべきなのかもしれないが……サンタナですらその状態から復活できるはずなのに。&br()&br()『英雄列伝』は[[鳥山明]]キャラ優遇ゲーの為、実質悟空の引立て役であり色んな意味でファンは怒っていい。まさに&bold(){「HEEEEYYYY あァァァんまりだァァアァ」}な扱いを受けている。&br()一応、悟空以外の相手に対してはかなりの強さを誇るボスとなっているため、悟空を早めに出してしまい先に落ちてしまった等の状況では強敵として立ち塞がる。 -アニメ版ジョジョでは上記の通り藤原啓治氏が声を演じている。&s(){通称「[[野原ひろシ>野原ひろし]]ディシ」。}&br()当初、ワムウの[[大塚明夫]]氏やカーズの[[井上和彦]]氏と比べるとファンからは今一な扱いだったが、17話での大泣き→クールダウンのシーンはまさに圧巻である。&br()さらに「スッキリ」という擬音までふわっと出てきて、ここだけ見ると[[ギャグマンガ日和]]のようですらある。 -「泣いてスッキリする」という一見すると無駄に見える奇行だが、大泣きするとストレス物質が涙として出る為、実はストレス解消としては最も効率のいい方法だったりする。&br()勿論、泣いている間は無防備になる弱点があるが、強面の大男が突然泣く姿はインパクトが大きいので相手を怯ませる可能性が高い((それでも何度も通用しないだろうが))。&br()言ってみれば「相手を怯ませながら自分はメンタルリセットする」という攻防一体の実は恐ろしい戦法ともとれる。&br()&br()更なる余談だが、エシディシがこの戦法を使った&font(#ff0000){25年後}に、[[別作品>テラフォーマーズ(漫画)]]だが[[ジョセフ・G・ニュートン]]も使っている。この時、泣いてスッキリするのは「ゲート・コントロール法」という現象と説明している。&br()「うわーん!痛いよー!」→「治った!」には敵がジョジョ同様に混乱していた。&font(#0000ff,u){&font(#ffffff){でも[[&font(#ffffff){最初に戦った個体}>爆致嵐/爆宇嵐]]だったら泣いてる間にノーリアクションで撃ってた気がしないでもない}}&br()…かつて「ジョセフ」が嵌った戦法を別の「ジョセフ」が使いこなすのは偶然なのか… つまらんハッタリはやめろォ! おめーにこの項目が[[全消し]]できるわけがねえ ケケケ #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,78) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }