&font(#6495ED){登録日}:2009/09/09(水) 01:56:34 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 強化外骨格とは、[[覚悟のススメ]]に登場する&bold(){意思ある鎧}である。 #Contents() * 概要 強化外骨格という存在自体はジャンルとして他作品にも多々登場するものであるが、今作のそれは少々異質な部類に入る。 鎧と称してはいるものの、その内部には人間の臓腑の如き生温かな内部生体組織が存在する。つまり誇張なく生きた鎧といえるものなのだ。 装着者が直接触れることで鎧が自動的に分離し装着者に着装される(瞬着)のだが、その際鎧の神経毛が装着者の肉体に侵入、神経と絡みつき激甚の大激痛をもたらす。 おまけに常人なら骨格が粉砕するレベルの収縮も重なるため、仮に一般人が着た場合、腕だけでも着けたら絶命必至というとんでもない鎧なのである。 そしてこれに耐えた超人でも後述の理由から「鎧に『適性なし』と判断された」場合そのまま分断破壊され「吐き出される」。 着るだけでも命がけなこの鎧であるが、無論着こなせれば、一国すら単騎で落とし得る力を約束される。 ……のだが、開発者である葉隠四郎、そしてその部下がこれの本領を用いることは叶わなかった。 **開発 第二次世界大戦中に葉隠四郎率いる陸軍葉隠瞬殺無音部隊によって開発技術が完成された。 当時、絶望的な戦局に変わっていた対米戦争を根底から逆転すべく開発された人間そのものを兵器に作り変える四つの技術のうちの一つであり、その要にして切り札というべき絶対無比の存在と言える。 だが、この鎧及びこれを含む四つの技術の誕生と研究には幾千幾万ともいえる戦争捕虜への人体実験が繰り返されており、その存在自体が悪鬼の凄惨な所業の象徴、業を表している。 **性能 装甲材質には複合装甲展性チタンとよばれる特殊金属を用いている。 これは類まれな伸びと歪みを生む事が可能な金属で、その弾力と硬さの両立から銃砲弾の一斉射撃すら意にも介さぬ防御力を発揮し、その防御力は戦車級とも言われる。 直径4mはある巨大[[ダイヤモンド]]を一撃で粉砕するライの拳を受けても、まるでゴムのように曲がってその攻撃を弾いてしまった。 故にこの装甲に対するには、展性を逆利用した締め付けや超重の圧迫、装甲無視の衝撃系の技、展性を失わせる超冷却などが必要となる。 なおそれ以外の弱点としては装甲は衝撃に超変形して無傷でも、中身である人体が圧迫されるので物凄い大威力の打撃では着用者も普通に負傷する、実際に上記のライの打撃をくらった際には胸骨が破砕された。 ただ零式鉄球においては、この展性を把握した対超鋼形態なる対策が存在しており、当時においても対応策がなかったわけではない。 内部には数々の戦略級武装と化学的装置が内蔵され、単体でも40日の延命が可能な生命維持装置も完備、ありとあらゆる戦局に対応できる。 元々零式防衛術を妨げるあらゆる戦場の攻撃的現象への防備が目的であるため、弾丸や火炎以外の着装者への生体保護力も相当なものである。 そして着用に至るにはそれこそ常人の枠を逸脱した能力の超人が必須であるのだが、その超人の身体能力を更に、更に上へと押し上げる純粋な肉体強化も強力そのもの。 建造物をやすやす砕き、人間を粘土細工のように引き裂く戦術鬼と真向から殴りあって圧倒する程の怪力と身のこなしをほしいままに扱うことが可能となる。 そして、推進剤噴射の加速も加味した「零」の最大加速走行の速度はなんと、秒速270m。 重量90kgの超鋼に着装者の体重が加わったそれは爆走させるだけで人型の暴走凶器となる。 ここに零式防衛術が加わった作中の超鋼及び着装者を倒すこと、如何に困難かお分かりいただけることだろう。 仮に世界大戦で用いられたらまさしく無敵の力で向かうところ死を撒き散らしていたに違いない。 *血涙の秘密 この異質な特徴、おびただしい武装、内部生体組織を機能させる要因、そして数々の尋常ならざる機能を動かす原動力、核といえるものがある。 それが、魂。 死した人間のおびただしい数の魂魄を内蔵することで、この強化外骨格はただの甲冑とは一線も二線も画す神武の超鋼と化すのだ。 葉隠四郎は、試作型である零を開発する際、なんと実験や標的として使い捨ててきた三千人もの戦争捕虜の魂をこれに封じる暴挙に出た。 作中描写から察するにおそらく雹も同じようにして封じられたのだろう。 霞は例外であったが、その内容は悲劇と呼ぶにも劣る酸鼻極まる残酷そのものであった。タイプは違えど上記の面々に劣らぬほどひどい。 「自身の理想のために、なんの罪もない命をモノのように扱った挙句、死後の安寧さえ奪う」という悪鬼の所業の果てに、強化外骨格は誕生した。 以後彼らはその苦痛と理不尽への憎しみに血涙を流すようになる。 彼らが憎むのは侵略戦争、悪鬼、狂気、天魔外道の存在。 そして…… *だが、しかし この凄まじい超鋼の力で、第二次大戦の趨勢は覆るはずであった。 しかし、当時三機用意されたこの戦術外骨格…… &color(#F54738){なんと、誰ひとりとして着装することが出来なかったのだ。} その理由は「鎧の着装を認可する権利を内蔵された英霊側がつかんだ」からである。 自由を、命を、死後の安寧さえも奪われてなお、彼らの魂は単なるモノに成り下がることなど無かったのだ。 考えて見れば単純だが、超鋼に宿った魂は、葉隠四郎の瞬殺無音部隊によって蹂躙虐殺された戦争被害者である。 その被害者たちが、自分たちを地獄のような目に合わせた四郎たちの理想に手を貸し、同胞達を鏖殺することに力を貸すだろうか? 考えるまでもなく、当然、否である。 故にせっかく生み出したこの戦略級超高性能戦闘鎧、着装を試みた兵士たちをことごとく肉塊に変えて抵抗。 三機ともに侵略戦争への加担を断固固辞し続け、悪鬼の野望は潰えた[[というわけ]]である。 零式鉄球や防衛術を取り入れられるだけの能力はあった兵士であったが、肝心の超鋼に拒まれては無意味だったということだろう。 というか敵国の兵士の魂が入っている鎧に「米英撃滅!」だの「神州不滅!」だの叫んで入る瞬殺無音部隊、ちょっとは考えて見なかったのだろうか? *その後 詳しくは一切不明であるが、三機ともに葉隠朧と長らく隠居の日々を過ごす。 彼の口ぶりから、四郎の所業を悔いた一族のものが、これらの存在を正義の為に使おうと持ち出したことが推察される。 朧を着装者として選んだ雹以外の二機は、運命の出会いが訪れるまでひたすら葉隠家の地下防空壕にて涙を流し続けた。 正義誕生のその時まで。 超越善悪の血盟なされる時まで。 *◆主な内蔵武器 ・非致死性麻酔液 指先より噴射される即効性の麻酔液。 体重7tの相手を3日間昏睡させることができるが、戦術鬼には効果が薄くすぐ覚醒してしまう。 手術の際の全身麻酔の代用としても可能らしい。 ・赤熱化 外骨格を高温にする機能。 全身を赤熱化することができる他、腕部のみを赤熱化させて放つ手刀は鋭利な切れ味を誇る。 相手を焦がすどころかそのまま炭化粉砕まで一気に持っていくとんでもない高温を発生させる。 ・昇華弾 右の指先より放たれるエネルギー弾。左腕部に発生装置あり。 直撃すれば発せられる高熱で戦術鬼も爆散してしまう。 高威力だが周囲の建築物に延焼する可能性があるため、使用を控えた場面もあった。 また圧縮昇華弾や高速分裂昇華弾などのバリエーションがある。 ・超脱水鱗粉 掌より放たれる粉。 生物の水分を奪い去り最終的には砂にしてしまう。 ・濃硫酸 指先から射出される硫酸液。 劇中では釘バットを溶かしたのみ。 ・推進剤噴射 背中と靴のバーニアを噴射して加速する。 また爆芯靴は非稼働時でも使用可能であり、跳躍力を高める他、強烈な噴射を攻撃として用いることも可能。 ・化学兵器調合装置 左腰にあるあらゆる化学兵器を生み出す小型兵器。 生み出したものをパイプにつなげて噴射することが可能。 それだけでなく、着装者が毒物を受けた場合、即座にその毒を解析し解毒剤を精製、肛門から注入し生命を守ることも出来る。 ・戦術神風 左腰の化学兵器調合装置から伸びたパイプと左手を連結して放つ無色無臭の毒ガス。 零の装備する兵器の中でもっとも強力かつ残酷な兵器であり、強化外骨格を戦略兵器としての地位に置く最大の要因でもある。 その威力は凄まじく全東京の戦術鬼数百体を一瞬にして壊滅させ、一滴でも周囲に死をもたらす危険極まりないもの。 しかし広範囲に及ぶため、零はすでに汚染されている東京番外地のみで使用した。 ・超凍結冷却液 化学兵器調合装置から射出された冷却液。 対強化外骨格の切り札として搭載されていると思われる。 零は戦鬼ライが超凍結冷却液射を使用する所を目撃しているので、 対霞作戦の選択肢として準備していたのかもしれない。 ・瞬脱装甲弾 緊急時に外骨格を強制分離して射出する。要は[[キャストオフ]]。 着装者の身体を握りつぶすその収縮力をいきなり解放するそのパワーとスピードはすさまじく、散ですら対応できず食らったほど。 分散した装甲は内部生体組織を伸ばすことで着装者に自動的に戻ることも出来る。 これで零は有害な大気に汚染され死の危機に瀕した覚悟を救助した。 ・正義マフラー 何の機能もないマフラーだが、わざわざ武装の紹介に含まれている。 風が無くとも熱き正義の魂がたなびかせているのだろう、多分。 *◆強化外骨格の機種 ・零(ぜろ) 着装者:[[葉隠覚悟]] 憑依霊:三千の英霊 覚悟が愛用する強化外骨格。 霞の試作であり、普及型の原型である。 それゆえに標準的な能力であり、個別武装は搭載していない。 しかし内部の英霊達の戦術眼、知識、励ましなども加味すれば性能以上の効果を発揮し、もっとも安定した戦果を上げた超鋼といえる傑作である。 使用者が本気を出した時に頭部の突起が展開し顔面のプロテクターが展開される(覚悟完了)。 覚悟使用時には「正義マフラー」なる長いマフラーをたなびかせる。 額の文字は「七生」 ・霞(かすみ) 着装者:葉隠散 憑依霊:犬養冥 全ての強化外骨格の大将となるべく総力をあげて開発された強化外骨格。 女性的なフォルムが特徴。 そのコンセプトに恥じない性能、機能を有し、最強最後の強化外骨格と称された。 内部細胞にまだ赤子の犬養玉太郎を用いており、息子を奪われた母の犬養冥が霞の前で死亡したことで憑依霊となる。 冥が人間に絶望し憎むようになったため、他の超鋼とは違い一切の着装者を認めない存在となっていた(戦時中は結果的には正解だったため零は長らく霞も同じ正義だと誤解していた)。 この霞を着装するため、散は人をやめ、現人鬼となり心を通わせた。 襟元の文字は「八紘」 個別武装 閃滅:霞版の昇華弾 戦術天誅:雷を呼び起こし落とす武器。天候を局所的に操る気象兵器である。 受即昇天:自らに天誅五束撃を落とし溜めた電気を触れた相手に放つ技。朧の因果を真っ向から打ち破ってみせた。 超冷凍:超冷凍で刃を肘や踵に作り出し斬りつける。超鋼の展性チタンを軽々貫き両断する恐るべき切れ味を見せた。 ・雹(ひょう) 着装者:葉隠朧 憑依霊:不明 朧が使用した強化外骨格。 零を元に造られた二番目の超鋼であり、ここから霞はさらなる飛躍を求められた。 頑強な外核は内部の人間が砕けても、粉砕されなくば動き続けるほど。 瀕死の朧とともに現人鬼と化した散に立ち向かったが敗北、何度も食い下がり一矢報いはしたが、バラバラにされてしまう。 その後回収されたらしく葉隠家の地下防空壕に安置されている。 内部には朧の霊が憑依しているらしく覚悟と会話していたが、恐らく元々は(今でも?)零と同じく幾千の戦争捕虜の英霊が封じられていたと思われる。 額の文字は「神武」 個別武装 弾吹雪:指から発射される弾丸 ・震(しん) 着装者:ボルト 憑依霊:機動鎧四百鬼 散が開発した強化外骨格。 個別武装は持たないが、バーニアや昇華弾などは確認されており、基本武装は存在する模様。 ボルトの体格に合わせたパワー重視の設計であり、零程度であれば一捻りで破壊できると豪語した。 使われている金属が「超展性チタン」となっており、受けた打撃をそのまま相手に打ち返す「応報」が可能になっている。 散製のためか他の強化外骨格と違い額には文字の代わりに不退転戦鬼軍団の紋章がついている。 覚悟撃破の後、死につつあるボルトの手により霊達を開放しただの鎧へと戻った。 ・霆(てい) 着装者:葉隠四郎 憑依霊:不明 大戦後に四郎が作り上げたと思われる強化外骨格。 自身たちには着られなかった超鋼の代わりに生み出したようだが、中身は同じ無音瞬殺部隊の怨念でも入れているのだろうか? 戦術神風や非致死性麻酔液など基本武装は揃っていたようだが、如何せん中身の零式防衛術の差が大きく、生身の覚悟にしてやられ性能も見せぬままG・螺旋を受け最微塵(クォーク)と消えた。 額の文字は「悠久」 ・雫(しずく) 着装者:なし 憑依霊:なし 堀江罪子が開発した武器非内蔵布人形。 覚悟が悪い怪獣や罪子よりステキな人に会わないためのお守り。 しかしその甲斐なく襲撃を受け血で汚れてしまった。 額の文字は「すき」 ・雷電(らいでん) 着装者:黒須京馬 憑依霊:不明 覚醒型強化外骨格。 短編の登場のため詳しいことは不明。 個別武装 烈義閃獄剣:背中に装備している[[日本刀]]。普及型三機を一刀のもとに両断撃滅せしめる凄まじい切れ味を見せた。 ・普及型 着装者:不明 憑依霊:不明 零に似ているが口元にマスクが装着されている。 基本装備、特に戦術神風を搭載していることからその危険性は戦略級を維持している。 立体化としてはオオツカ企画によるフィギュアなどがあったが当時の技術では今ひとつな完成度だった。 しかし2009年5月末には[[S.H.Figuarts]]で零が発売され、完璧に近いプロポーション、ほとんどの攻撃形態が取れる可動範囲、全4種類の名台詞付き台座(ランダム封入)で初回分は生産数が少なかったこともあり瞬く間に完売した。 それからしばらくはネットオークションなどでは定価以上の高値が付いていた8月に再販された。こちらもまもなく完売になったが欲しい人に行き渡ったためか現在は高騰していない。 また腹部にマフラー、左腕がなく、右腕が赤熱化した最終局面版も発売決定している。 専用台座の台詞は「俺にあるもの 弧拳ただ一撃!!」 しかし例によって魂ウェブ限定である。 また台座の誤字、塗装や覚悟の顔のクオリティの低さから評価は今一つだった。 また後に霞も発売。 こちらも初回限定版には4種類の散さまのお美言葉が書かれた台座が付いた。 発売は未定ながら震の試作モデルも発表されている。 またMANGA REALIZATIONでも零と雷電のセットが発売された。 *「[[エクゾスカル零]]」 遥かな未来、「正義を行う者」たちが纏う鎧。「エクゾスケルトンスーツ」とも呼ばれる。 多数開発されたようだが、特に[[七つの大罪]]を象徴する七名の鎧は「エクゾスカル」と呼ばれる。 劇中で英霊との会話は見られない。((零の場合は生きる気力を失った他のエクゾスカル戦士に譲渡されたようだが、他の鎧は不明)) 詳細は項目参照。 *「[[衛府の七忍]]」 上記エクゾスカル戦士をモチーフとした主人公たちは、死の縁から蘇る際に自らに突き立てられた刃や釜茹での釜、壊死した木などを取り込んで『[[覚悟のススメ]]』では敵であった「鬼」という形態に変身((描写的には零式鉄球に近い))し、 敵方である「覇府」の具足奉行が「''筋骨拡充具足''」を使用する。英霊は内蔵しない。 『笑止や!wiki籠り! wiki項目は追記・修正を持つ項目! 項目の上部にページの編集宿りし鎧! だがキサマの着装いしは追記・修正なきただの抜け殻! 何がwiki項目!!』 『不憫なり!葉隠覚悟 おまえの眼はただ見るだけか! ようく目をこらせ!追記・修正はここにある!!』 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,9) } #center(){&link_toppage(-アニヲタWiki-)} #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 追記完了 -- 名無しさん (2015-12-29 06:23:12) - 零は悍ましい大量破壊兵器かつ、葉隠覚悟の唯一無二の相棒。一度機能停止してからの復活が熱い -- 名無しさん (2025-04-19 21:28:45) #comment #areaedit(end) }