ラストリベリオン

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ラストリベリオン - (2018/01/10 (水) 15:51:32) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/01/27(金) 02:24:57
更新日:2024/03/18 Mon 16:37:54
所要時間:約 4 分で読めます




暗黒……後世にはそう記されるであろう時代、


人々の心には、二つの神が存在した。


神話の時代から、この神々の力により命が咲き、散りゆき、そして芽生えると語り継がれてきた。



『ラストリベリオン』とは、2010年1月28日に発売されたPS3専用ゲームソフト。発売元は日本一ソフトウェア、開発元はヒットメーカー。
価格は7140円。


【概要】

物語の舞台となるのは「ジュノヴァルド」という世界。この世界には死と破壊を司る神「ミークテリア」と、生を司る神「フォーミバル」の力が働いている。

また、この世界には「ブレイド」と「シール」という2つの職業があり、ブレイドは剣の力を持って相手を撃破する能力を、シールは魔法の力を扱い敵を撃破する能力を持っている。

数年前の戦により、主人公『ナイン』の故郷である「ルオーヴィン」はモンスターが横行する国になってしまった。

ブレイドの能力を持つナインはシールの能力を持つもう1人の主人公『アイシャ』と共に、モンスターに立ち向かう……。


日本一曰く「王道RPG」。敵の弱点を正しい順番で攻撃すると大ダメージ、2人の主人公を使いわけて進む……等、斬新なシステムが多く組み込まれているのだが……。








正体はクソゲーオブザイヤー2010大賞。
これらのシステムも殆ど活かされてなく、ただの空気となっている。
ダメジャー』や『四八(仮)』等とは違い、
プレイ不可能になるバグなどの飛び抜けたダメ要素はないものの、
ただ単に一つも面白いところが無いというストロングスタイルのクソゲー


KOTYスレでの通称は「ラスリベ」。また、システムがことごとく滑っていることから「スベリオン」とも呼ばれる。


【問題点】

  • イベントは棒読みの英会話とキャラに動きが無い紙芝居で展開される。
さらに英語がエキサイト翻訳並で「(日本語字幕)パパ、パパ!」「(英語音声)Oh Daddy, Oh Daddy!」と違和感全開。

  • シンボルエンカウントだが、モンスターの移動速度が恐ろしく速く追われたらまず逃げられない。

  • 姿を消しモンスターから逃れる魔法もある事にはあるのだが、足音を消す魔法も同時に使わないと意味がないという謎仕様。

  • そもそも、ストーリーが空気で薄っぺらい。というか何が起こっているか分からない。それなのに「俺達の戦いはこれからだ!」→ED

  • NPCはいるが会話不可能。ただの棒立ちのオブジェクト。

  • ストーリーに絡んでくる登場人物も10人に満たない為、ストーリーがより一層薄っぺらく感じられる。

  • 無駄にロードが長い

  • BGMの初期設定音量がとんでもなく小さい。環境音と間違えるほど。

  • マップが見にくく、むしろ迷う。その不親切さは、KOTY総評で「クリアまでのプレイ時間13時間の内、3時間は迷子になる時間」と評された。

  • 公式サイト「special」の項に存在する誤字「3nd」。


【戦闘関連】

  • もっさりしていて非常にテンポが悪い。

  • レベルアップのルーチンが単純極まりなく、それによる能力値の上がり幅がありえないほど大きい。
1レベルアップでHPが1割増えるように設定されている為、後半になると1レベアップでHPが9000ぐらい上がる。そんなとこだけ日本一仕様にされても……。

  • 攻撃等の能力値も同じく激増する為、魔法を使う意味がない。むしろ経験値が減る為不要。

  • つまり、弱点探し等もする必要がない。そこで生まれた名言が「レベルを上げて物理で殴ればいい

  • 強いて弱点探しをしようとするにしても、魔法を使うには敵の体に「刻印」を刻む必要があり、そのためには物理攻撃をしなければならない。したがって「物理で殴ればいい」というより「物理で殴らざるを得ない」。縛りプレイすら不可能というスキのなさである。

  • 属性の種類がアホみたいに多い。属性「銀」「銅」等まだ可愛いもの。「アダマン」「ミスリル」なんて属性まで出てくる。しかし、前述の通りこれらの属性は全くもって無意味である


……等々、問題点だらけ。
クソゲー要素をしっかり抑えている(悪い意味で)堅実なクソゲーであった為、KOTYでは「門番」等と揶揄された。




【余談】

クソゲーの法則と言うべきかPVだけは良質
PVでは影山ヒロノブ氏が歌う「ever last」という熱い曲が流れるのだが、いかんせんゲームの内容と合っていない。エバラー。
「破壊束ねし神と、生を創りし神の…」と作中のワードを拾ってくれているのだが、
ゲーム中に生を創りし神(フォーミバル)は登場しない。設定倒れもいいとこである。

因みに、ED曲は霜月はるか氏が歌う「最後の道標」。これでもかというほどの無駄遣いである。

もっとも、よく見れば一枚絵とゲーム画面だけで構成されているという店頭PVあるいはティザーのようなものがOPとして収録されている時点でもうアレな気もするが。


因みに発売元である日本一ソフトウェアという企業、2008年から3年連続でクソゲーを排出している。
最初のノミネート作はクソゲー日照りであった為に注目を集めてしまった「奈落」だが、
翌年には「ヒッチ」、そしてスベリオンと、徐々に悪化している。

ただ、連続ノミネート記録は2011年で途切れたようだ。


日本一ソフトのアメリカの社長は「こんなゲームを出してしまって申し訳ない」と発言。
また、日本一は開発元であるヒットメーカーに対し「もうあそことは手を組まない」と激怒した。当然の処置であろう。
当然の如く本スレはお葬式状態。
攻略wikiからもほぼ見放されている。

その後、日本一の看板作品であるディスガイアシリーズの新作『魔界戦記ディスガイア4』にて、「ラストリベリオン」という名前の拳武器(=物理で殴れ)が登場した。
現世で入手できる拳武器では最強の為、修羅に行く前までお世話になった人も大勢いるだろう。
説明文は「好評発売中」。なんという自虐……
因みにDLCでゲスト参戦した日本一ちゃんの初期装備でもある。意味深な。


後に2013年4月18日、電撃オンラインでのインタビューに日本一ソフトウェア社長が当時のことを振り返って「ラストリベリオンは本当にごめんなさい!」とタイトルから謝罪する事に。
同インタビューをまとめると、

  • 2009年以降、製作を外部委託したソフトの殆どが赤字を叩き出す異常事態に陥っていた。一部ソフトに至っては完全に社長の手を離れて突っ走っている状態で、ラストリベリオンは2年ほど前から走っていた。
  • この時点でやばいと感じ、社内の品質の企画承認システムの再整備やレビューの点数を並べて品質のウォッチを開始。
  • 結果、「ここまでやらなければならない」という品質・内容・サービスのボーダーの認識が日本一側と委託先の間で大きくズレていることが発覚。2010年頃には日本一ソフトウェアのブランドイメージと業績が大幅に悪化する。
  • 2009年はかなりの赤字を出しているが、この原因は日本一が提示するボーダーに満たないタイトルの開発中止が主。
  • インタビュー当時の2013年に漸く社内のライン整備が完了。外部8割社内2割という歪な開発体勢を逆転させる事に成功し、これらに関して大反省することに。

という、日本一ソフトウェアの当時の混乱を伺わせるものであった。

そしてゲーム業界に大きな(汚)名を残した四年後の2014年…
大いなる反逆の使途にして開発元「ヒットメーカー」はひっそりと倒産
会社の履歴を見る限りスベリオン以後大きな仕事はなかった模様。
約14年に渡る歴史に幕を下ろしている。

「このクソゲーを作ったのは誰だあっ!!」

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