森光蘭/天堂地獄(烈火の炎)

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森光蘭/天堂地獄(烈火の炎) - (2018/02/17 (土) 13:05:35) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/08/13(土) 19:48:05
更新日:2023/05/29 Mon 22:39:47
所要時間:約 3 分で読めます






子供の頃からそうだった

欲しい食べ物が欲しい女が欲しい金が欲しい家が欲しい絵画が欲しい

何かが手に入れば次の物次の物

満たされる事など味わった事が無い

永遠に尽きない欲望

そして考える

どれだけ金を集めても宝石を集めても

死んだら意味を成さない

永遠の命が欲しい


【概要】

烈火の炎の登場人物であり、実質的なラスボス
主人公・烈火の異母兄でありライバルである紅麗の養父。
CV:納谷六朗

COCOM財団という財団の総帥で、表向きは募金活動をするなど慈善事業家として知られている。しかし実態は裏社会の首領であり、「裏武闘殺陣」の元締めでもある。

際限無き欲望の持ち主であり、性格は極悪非道で鬼畜そのもの。
幼少の頃から欲しいと思ったものはすべて手に入れ、やりたいと思ったことは何が何でも実行してきたというほどである。
他人の事は己の欲望のための道具としか思っておらず、それは妻である月乃ですら例外ではない。

飽くなき欲望を満たすため、不老不死を求めていた。
そして水鏡との戦闘で重傷を負った烈火を癒しの力で治療する「治癒の少女」を、自分の求める不老不死の鍵だと確信。養子である紅麗を使い、拉致することを目論む。
結局柳が自分の不死のキーとなるので(演出上仕方ないが)恐るべき直感を披露している。


一方で森自身は無尽蔵とも言うべき欲望以外は特に戦闘力のない一般人である。
単純な戦闘力こそ皆無であるが、文字通り下衆な悪意と肥大化した欲望だけで超人がワンサカ居る烈火の炎のラスボスを最後まで務めたある意味執念の男とも言える。



【作中での行動】

時空を超えて現代に流れてきた炎術士である紅麗を育て、幼少の頃からその力を利用してきた。
命令に逆らわないように、人間としての心も殺させてきたのだが、本当に心を殺しているかテストするために紅麗の他に養女として引き取っていた紅という少女を引き合わせる。

案の定紅麗と紅は愛し合うようになり、紅麗が自分に逆らうとどうなるかという見せしめのためだけに紅を殺害。

紅麗の心に大きな傷を残し、そして炎である「不死鳥」を覚醒させ、紅を己の炎ヘと取り込む事件となった。

一方でこのとき見せた強大すぎる紅麗の力には恐怖しており、いつ反逆されるのかと夜も眠れないときもあるほどであった。
そのために「自分に絶対に逆らわない紅麗」を作るため、幻獣朗に命じて紅麗と紅の細胞を掛け合わせたクローンたちを量産させた。裏麗の死四天・はこの過程で生まれたクローンの一人。

そしてついに成功作である炎術士「煉華」が誕生。裏武闘殺陣で麗(紅)が敗北し、烈火との死闘で満身創痍となった紅麗を裏麗のメンバーと闇討ちし、大会の本当の目的が「紅麗暗殺」であることを告げる。

またこの時に永遠の命と強大な力をもたらすという究極の魔導具「天堂地獄」の封印された地を発見し、紅麗を暗殺(実際には未遂)したあとは本格的に動き出す。


封印の地の最奥地に辿り着き、執念と欲望を見込まれて「天堂地獄」に選ばれ、体内に取り込み所有者となる。
この時点で「人間」であることを捨てており、複数の目や異形な腕を持つ化け物と化す。
調子に乗って暴れるも、天堂地獄の製作者・海魔(CV:秋元洋介)からこのままでは不完全だと告げられ、分身を紅麗と烈火によって悉く燃やされて消滅させられたことから危機感を覚え、撤退する。

撤退後は自らの体を癒すため、「食事」に専念する。
この「食事」というのはただ物を食べることではない。天堂地獄を取り込んだ時点で森は人間の三欲である睡眠欲が消失、残りの性欲と食欲は同一に感じるようになった(性的欲求を伴った食とのこと)。
つまりどういうことかというと、人間の女を食べることで食欲も性欲も解消するのである。
何人もの女性が食われてしまい、劇中では森邸のメイドが食われる様が描写された。
ある人はトラウマに、ある人は多大にお世話になった。




葵を烈火たちの高校に潜入させ、うまい具合に柳の拉致を成功させる。
治癒の力を持つ柳を取り込むことにより、天堂地獄は完全無欠の不老不死と化すためである。

しかしこの段階では柳を取り込むことはできず、むしろ反作用で体を傷つけるだけであった。

葵の魔導具で柳の記憶を消させ、からっぽになった柳を取り込むことで完全体になることを目論む。

また紅麗や火影の襲来を予期し、体を戦闘形態に変えるために繭と化す。
なお繭と化した「本体」以外にも、森や海魔の顔をした天堂地獄の分身たちがいるが、これは本人の魂が投影された海千・山千という分身体であり、森や海魔本人ではない。

土門風子たちが辿り着いた時に覚醒。顔は紅麗に対する皮肉を込めた、紅麗に似た美形の青年。姿そのものは西洋の「悪魔」をモチーフにした化け物。
なお覚醒後の本体には森、海魔どちらのものでもない、新しい人格が生まれている。

圧倒的な力で土門、小金井、風子らを一蹴、烈火には苦戦するも、煉華を吸収し炎に対する耐性も得て、ついには柳を吸収し究極の生物となる。

しかし裂神の力で炎となった柳の「癒しの炎」により、今まで食らい糧にした人間たちの魂、命が癒されたことで身体が崩壊。

最終的には紅麗の追撃もあり天堂地獄の本来の姿である目玉状の球体(これに森と海魔の顔が貼り付いている)にまで退化。
烈火の拳で砕け散り、森と海魔の魂と共に完全消滅した。


永遠の欲望を追い求め、幾多の命を踏みにじって化け物にまでなった男の、自業自得ながらも哀れな最期であった。



お…わる



永遠が…
終わる…



魔導具【天堂地獄】


属性:不明
狂気の魔導具製作者・海魔が、死ぬ間際に海魔自身の意思を注入した最後の作品であり最凶の魔導具。
自ら意思を持つタイプの魔導具で、魔導具自身が使用者を選ぶ。
素質を持たぬものが触れると呪われ、死ぬこともできず永遠に苦しみ続ける。
覚醒初期段階は大小さまざまな大きさの浮遊する眼球。
海魔自身が魔導具の意志決定を務め、森が所有者となった後は森の肉体と融合し活動を開始する。

魔導具では珍しく覚醒後は生物のように成長する性質を持ち、以下の形態を見せる。

  • 不完全体
森と融合してすぐの状態である天堂地獄。
外見は全身に無数の眼球が浮かび上がった奇怪な人型。
細切れになってもその肉片がプラナリアの如く別々の天堂地獄へと再生・変化する驚異的生命力が特徴。
単純な戦闘力でも、口から放つレーザーや人外の怪力で敵を圧倒できる。
ただし欠点として攻撃を受け分裂すると分裂した分だけ力も細分化されてしまうため、むやみに攻撃を受け続けるとやがてその辺の小動物や昆虫よりも弱い存在に成り下がって永遠を生きることになる。
単純に分裂体が集まって復元ということはできず、損傷分と同じだけの人間を食うか、治癒の力を取り込む再生方法がない。
なおこの姿になることで人間としての三大欲求のうち睡眠欲が消失し、残りの食欲と性欲を同一のものとして感じるようになる。

物語後期では天堂地獄の驚異的な生命力を持つ細胞を移植し、身体の欠損を補ったり即死レベルの傷を負っても再生する森の配下が登場するようになる。
ただし天堂地獄の細胞の力が強すぎるため、細胞を移植した者は最終的に自我を失いゾンビと呼ばれる獣同然の化け物になり果てる。


  • 戦闘体
天堂地獄完全体を構成する1体。
外見は山羊を思わせる下半身と美青年のような三つ目の成人男性の上半身。
顔の造形は紅麗がモチーフ。
森とも海魔とも異なる第3の人格を獲得し、1人称が「我」になった。
この形態でもダメージは受けるが、不完全体とは異なり分裂体を吸収することでダメージを回復できるようになった。
そのため無数の分裂体を「予備電源」と称して扱っている。
戦闘力は凄まじく、瞬間移動じみた驚異的な速さの跳躍や身体の構造を組み替えて手を伸縮させるといった行為が可能。
肉体全てが最上級魔導具でもあるため、敵の魔導具を真っ向から物理的に粉砕するパワーを見せる。


  • 吸収体
戦闘体と対を成す天堂地獄完全体を構成する1体。
見た目は全身に無数の目玉が浮かび上がった巨大な蛇。
捕食した相手が持つ能力を戦闘体に流して、流した能力を戦闘体に与える能力を持つ


追記・修正は自制心を持ってお願いします。

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