煉華(烈火の炎)

登録日:2011/08/13(土) 23:13:10
更新日:2023/04/09 Sun 22:42:38
所要時間:約 3 分で読めます




キミたちはパパの敵。

だから──殺すの。

概要

烈火の炎の後半から登場する人物。
アニメでは尺の都合で登場後の話が一切無かったため登場しない。*1
GBA版のゲームではプレイヤーキャラであった。
また、PS2版のゲームでは小林沙苗が、パチスロ版では東山奈央がボイスを担当している

出自


森光蘭が「自分の命令に絶対に逆らわない紅麗」を作るために生まれたクローン。紅麗と彼の亡き恋人・紅の細胞をかけ合されて生まれた。
つまり血縁上は紅麗と紅の娘であり、烈火の姪にあたる。だが紅麗のことは「お兄ちゃん」と呼んでいる。
これは、自分の「パパ」は森光蘭だと認識しているためである。
同時に、紅麗は森の義理の息子であること、自分のオリジナルであることを彼女なりに意識してのことかもしれない。

クローンの中で唯一の成功作であり、炎術士である。
見た目は紅を幼くした感じ。服装は紅麗を意識してるのか、彼と全く同じ黒いローブを着ている。

性格


性格は無邪気であり、森を「パパ」と慕っている。が、森の歪んだ教育の影響もあり捻じ曲がっており、部屋は首の無い人形や切り裂かれた本などが散らばっている。
また「自分は紅麗のクローンでしかない」ということも植えつけられており、紅麗を殺し、森に認めてもらうことを糧にしていた。
ちなみに作中で森と何度も性交を行っているが、まだ役に立つからという理由で殺されておらず(他の女性は性欲解消+食事)パパとか呼ばせつつやりまくりである。
後に天堂地獄に吸収されるために存在した美少女性処理玩具とは…森光蘭ェ

精神的に未熟であり、また失敗作であるのことを馬鹿にしており、葵が彼女に嫉妬しているように彼女も葵を嫌っている。
ただ、葵が高圧的に接する前は顔を合わせた時フレンドリーに話しかけてきた辺り、見下しはあったかもしれないが最初から葵のことを嫌っていたわけではない様子。

森は煉華は「まだ目覚ますには多少早いと思われる」と言っており*2、精神的に未熟なのはこのことと森の教育の影響が大きいと思われる。

実力


炎術士としては、針のように炎を飛ばすことが出来、他にも、「煉獄」という炎の塊を飛ばす大技を持っている。

また、封印の地では八神・煉華vs火影という2vs5の状況で、主に風子小金井水鏡の三名を相手取り、「強い」と言わせるなど中途までは互角の戦いを行った。
一方、同じ技を連発したために水鏡にあっさり見切られるなどまだ思考も幼いこともあって戦略はあまりない。

初登場時こそ、紅麗が烈火との戦いで疲弊しきっていたこととその容姿に混乱しきっていたために追い詰めることができたが、再戦時は紅麗が精神的にも肉体的にも完全復活していたこともあり手も足もでないほどである。

その実力は彼女自身が「殺すべきもう一人の自分」と考えている紅麗には遠く及ばない。

ただ、紅麗の「紅」の直撃を受けとても焦り、驚きこそしたものの何食わぬ顔をして戦闘を続行している辺り、炎術師特有の炎に対する耐性などは確かにあり、紅麗に比べれば弱いというだけである。


活躍


裏武闘殺陣終了後、森に連れられ紅麗殺害のために初登場。
その容姿と能力で紅麗を激昂させる。ボロボロの紅麗を殺害しようとするも、音遠の機転で失敗した。


封印の地では天堂地獄を探す森の護衛役を八神と共に勤める。
このときには「言ってくれれば煉華が殺してあげたよ?」と言うなど、命令さえあれば父のために誰でも殺せる狂気的な性格になっていた。
天堂地獄を見つけ、森を守るため火影および紅麗と交戦。

森が天堂地獄に認められ、融合してからはその戦いを見物した。
この時、雷覇に親しげに話しかけられて煉華もフランクに接している辺り、「パパの命令がなく」「敵意がないと思われる相手」は流石に無闇に殺害しない様子。
また、天堂地獄と融合した森の姿を「強くなって、悪い人たちをやっつけている」、「カッコいい」と評価していた。
その後、葵、森と共に封印の地を脱出。


SODOM編までの幕間では上述の通り、森と性行後らしき事後シーンを披露。この時、森に「お前が必要」と言われ自分への自信を強めた。
また、葵に毒をはいてしまい貶され、自室のぬいぐるみに当たるなど精神的未熟さを見せる。


SODOMでの紅麗との再戦では直前に彼女が紅のことに軽々しく触れた怒りもあり紅麗に「虫唾が走る、貴様が息をしているだけで不愉快だ」と吐き捨てられ、紅や磁生に圧倒される。
また容赦なく殴る、蹴るの暴行を一方的に受け、さらには最後のチャンスとして全力で炎を放つように言われ、自身の最高技「煉獄」を放つも、無防備で受けられる。

炎術士には炎に対する耐性がある上に、歴戦の戦士であり作中最強クラスの強キャラである紅麗と、経験も戦略性も少ない煉華では実力に大きな差があるのは当然だが、もしかしたら煉華の炎術士としての素養は低かったのかもしれない。


紅麗には「所詮は玩具」「烈火にも劣る」「何者にもなれない」と酷評され、初めて「殺す側」であった自分が「殺される」恐怖を知る。


紅麗に殺されかけるも間一髪で逃走。森に助けを求め、最奥まで逃げる。

しかし…




ついには森/天堂地獄にも「失敗作」と吐き捨てられ、烈火の火竜に苦戦する天堂地獄本体が炎術士の力と炎への耐性を得るためだけに吸収される。

パパである森に助けを求め、泣きながら吸収され石化。死亡する。
さすがにその最期は彼女を嫌っていた葵も同情してしまうほど哀れなものであった。

総括


以上の経緯を見ればわかるように、紅麗のクローンかつ三人目の炎術士という、設定・出自の面ではラスボスクラス、もしくはそれに準ずるポジションの強敵でもおかしくないキャラクターであった。

だがまともな戦闘シーンは少なく、封印の地では森と裏麗のメンバーについて読者へ解説する役だったりとほぼ戦闘なし。
SODOM編までの幕間では森と裸で会話し、葵に毒を吐いてキレられ部屋の玩具に八つ当たりする精神的未熟さを露呈するシーンだけ。
いざSODOM編になると烈火組とは絡まず、紅麗に一方的にボコられるだけと、蓋を開けるとただのかませ犬でしかなかった。
子供なので仕方ないね。

作者が彼女のキャラを上手く扱えなかったかもしれない…という意見もあるが、 それは的外れである。

烈火や紅蓮が自身の才覚に溺れず、宿命や悲劇にもめげず、自らの道と守るべきものを死守した。

特に失敗作と蔑まれた葵との対比が特徴で、かたや悩み苦悩し果てに良心と自意識を得て森への決別。かたや成功作と言われて研鑽も苦悩も無かった果てに崩れるように転落する末路…。
と作中の役割はしっかり用意していた。

まあ最期といい作中ではかなり不遇なキャラであるのは事実だが。
作中屈指の強キャラである紅麗と生まれも育ちも因縁づけられていて、
そして作中屈指の狂キャラである森光蘭に全てを利用されつくす宿命だったと言えるので重ねて言うが必然かつ自然な流れだったと言えるのだが…。


失敗と言われても挫けず、成功と言われても自惚れない追記・修正をお願いします




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最終更新:2023年04月09日 22:42

*1 その代わりに紅麗と同じ姿で青い髪の紅麗のクローンが決勝戦の直後のまだ火影が撤収する前に柳を拉致に乱入している。煉華以上に知能は低いようでほぼ奇声を発するだけでまともな台詞はなく、森曰く「死んだらまた作ればいい」とリミッター解除して紅麗と烈火を相手に戦ったが共闘した二人と『裂神』の前に爆発四散した。

*2 しかし、疲弊しきった紅麗を精神的ダメージを与えた上で殺害するという目的のため、培養液に浸かったまま煉華が入っていたケースを森自ら壊して目覚めさせた模様。