E・HERO エアーマン

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E・HERO エアーマン - (2014/10/17 (金) 16:24:21) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/11/02(火) 00:32:22
更新日:2024/04/06 Sat 11:49:47
所要時間:約 6 分で読めます




E・HERO エアーマン
効果モンスター(制限カード)
星4/風属性/戦士族/攻1800/守300
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、 次の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●自分フィールド上に存在するこのカード以外の 「HERO」と名のついたモンスターの数まで、 フィールド上に存在する魔法または罠カードを破壊する事ができる。
●自分のデッキから「HERO」と名のついた モンスター1体を手札に加える。

2006年8月にVジャンプの付録として登場したカード。

非常に優秀な2つの効果を持っており全てのHEROデッキの中心と呼べるカードである。
一つ目は魔法・罠を破壊する効果でこの効果の優秀なところは対象を取らないところ。
例えば自分の場にHEROが1体いて相手の場にミラーフォース、奈落が伏せられてる時このカードを召喚したとしよう。
だったら発動時に対象を選択するので奈落を選択された場合それにチェーンして奈落を発動すればミラフォはそのまま場に残る。
しかしエアーマンの場合発動時には対象の選択がないので奈落を発動されても上記の場面なら確実にミラフォを破壊することができるのである。
さらにこの効果発動しても何も破壊しないことも選択可能。
破壊かどうかが不確定な為スターダスト・ドラゴンの効果を発動することもできない。

2つ目の効果はサーチ効果。この効果こそエアーマンが強力な理由である。
召喚しただけで状況に合わせたHEROをサーチできる。
特殊召喚も対応している為、切り込み隊長からでも可能。

Eだったら融合素材を、Dは切り札やD・ドローのコストをと種類の多いHEROを全てサーチできる為汎用性は非常に高い。
攻撃力も1800と下級HEROの中では高い為戦線維持の役割も期待できる。

さらにE・HEROであり、戦士族の下級なのでサーチは増援、エマージェンシーコール、サルベージは戦士の生還、オーシャンと簡単にサーチも使いまわしもできる。
エアーマン登場当時のHERO事情はEは融合モンスターは強力だったが下級の最高打点は通常モンスターのスパークマンの1600ライン、Dはダイヤモンドガイの1400ラインととても頼りないものだった。
Eは融合主体という性質上手札の消耗が激しいので融合モンスターを除去されると戦線を維持できなくなる。
融合素材のサーチ係兼融合できない時の戦線維持要因としてエアーマンは待望の存在だったのである。
Eよりもさらに低ステータスでデッキの枚数が多くなりやすいDにとっても同じである。
Dの切り札Bloo-Dとドグマガイもエアーマンがいるからこその使いやすさといえる。
デステニードローがD-HEROと一緒に出張しやすいのもこいつの存在があるからという面もある。
強いて当時の欠点を言えば融合素材にならないぐらいである。

このようにHEROの救世主のと呼べるカードであったため、非常にちやほやされた……がこのカード大きな問題があった。
HEROでフルに使われたのは間違いないのだがこのカードの問題は、


汎用性が高すぎたこと

突き詰めれば


エアーマンでエアーマンをサーチできたこと

だった。

召喚しただけで手札を稼ぐことができ、さらには魔法・罠を破壊する効果も持っている1800の戦士族下級モンスター。
HEROに限らず全てのビートダウンでもこれほど汎用性の高いモンスターはそれまで存在しなかったのである。
エアーマンは登場してからほぼ全てのビートダウンデッキで3積みされ環境の中心となった。
自身で自身をサーチして後続に繋げる、まさに全てのデッキにガジェットのギミックが加わったと言っていい状況だった。
ガジェットと違い専用デッキを必要とせず、十分な攻撃力があり、手札でだぶついても破壊効果がある為完全に腐らず、サルベージもサーチも容易、ガジェットに劣るのはリミッター解除に対応してないことぐらい。
如何にエアーマンが強いかお分かりいただけたであろうか。

当然デッキの多様性を損なわせたこのカードは嫌われ、名前を皮肉り、空気の読めない男、KY、三沢と呼ばれていた。
HEROの救世主として登場したのに悲しいことである。
登場してから半年間、同時期に登場した冥府の使者ゴーズとともに環境を荒らした罪により2007年3月でめでたく制限カードとなった。

現在このカードと同じサーチ効果を持ったモンスターは多数登場しているが自身をサーチできなかったり、ステータスが低かったり、タイミングがエンドフェイズだったりと調整が取られている。
エアーマンも「エアーマン以外の」と書かれていれば制限カードになることはなかったはずなのになぁ〜KONAMIェ…
マドルチェ・マジョレーヌが久々の同名を直接できるサーチできるサーチャーとして登場した。実に三期ぶりである。
攻撃力は低いが死んだら勝手にデッキに戻るので戦線維持としてはエアーマン以上。環境の変化でどのデッキにも入るではなくなったが。

もっとも今ではメタビートで人気のアナザーネオス剣闘獣の一員と名高いプリズマー等とサーチ対象に優秀なカードの増加、さらにこのカードを融合素材にできる融合素材の緩い強力な効果をもった属性融合HEROの登場と汎用性がさらに上がってるので、自身をサーチできなくても結局制限はかけられたはず。
今だと自身をサーチした方が動きとしては弱い。

制限カードとなっている今でも幅広く使われているのでOCGでの過労死としても名高いモンスターである。
海外では禁止に指定されてしまったため本当に死んでしまった。


エアーマンを使用した主なデッキ


【エアブレード】

ブレード系デッキの開祖。無制限時代に開発されたデッキで手順はこんな感じ

①エアーマンでサーチして戦線を維持し墓地に戦士族モンスターを溜める
②モンスターゲートや名推理を打ち墓地にフェニックスブレードを落とす
③フェニックスブレードで墓地の戦士族を除外して除外ゾーンを肥やし、手札にブレードを戻して手札コスト確保
④除外ゾーンが超えたところで混沌の黒魔術師を召喚、持ってなければ次元融合を回収
⑤次元融合を発動して勝負を決める
この時代は封印の黄金櫃が無制限だったので次元融合等のキーカードを即手札に持ってくることができた。
名推理やモンスターゲートで墓地に落ちた場合でも混沌の黒魔術師でサルベージできる。
コンボ系デッキはその宿命として防御が手薄になりがちだったが冥府の使者ゴーズが無制限だったので問題はなかった。


【サイカリエアゴーズ】

無制限時代のグッドスタッフ。
デッキ名のサイはサイバー・ドラゴン、カリは死霊騎士デスカリバー・ナイト、エアはエアーマン、ゴーズは冥府の使者ゴーズのことである。
わけのわからなくなったデッキ名とは違いグッドスタッフデッキなので動きは単純。
しかしカード一つ一つが強力なので相手にすると非常に厄介なデッキである。

このカードは漫画版GX出身のE・HEROであり紅葉から十代に託されたカードのうちの1枚。
漫画版での効果は攻撃力を半分にしてダイレクトアタックできるというヤリザ殿と同じぐらい微妙なものだった。
この効果だと見向きもされずに忘れ去られてしまい名前通りのエアーマンになっただろう。


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