遊城十代

登録日:2009/10/27 Tue 15:59:32
更新日:2025/04/26 Sat 12:15:01
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ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!




E・HEROのカードを中心とした融合デッキを使用する。
現状、遊戯王主人公の中では『遊』の字が苗字にある唯一の存在。

●目次

【人物評】

ヒーローとデュエルモンスターズが大好きで、上記の決め台詞からも分かる通り勝敗よりも純粋に楽しいデュエルを好む。
極めて明るい性格でそれとなく人を惹きつけるが、万丈目準エド・フェニックスなどライバルも多い。

並外れた行動力を持ち、デュエルでも実生活でも常識外れな行為を当たり前のようにやってのける。
しかし、人を惹きつける事と彼の功績に反して自身の影響力や人付き合いに対してマイペースで我が道を行く鈍感な面もある。

アニメ1期と2期では逆境でも挫けない強さで切り抜けてきたが、
逆に3期ではその面が災いとなって独断専行して仲間が十代を孤立させまいと逆に集団を分解させたことで失う結果となり、覇王化する一因となってしまった。
しかし、それでも彼に惹きつけられた仲間たちに支えられ、成長していった。

デュエルに関しては天才だが、実習以外の教科は大抵サボるか居眠りをしている為、学習面での成績は悪い(もっとも睡眠学習しているような描写もあったが)。
試験の際に「実技試験のほうが本番だ」と言うシーンもあり、勉強というか座学には興味を感じていない模様。

ただしデュエルぐらいしかできない…というわけでもないらしく意外にも、釣り、ネット掲示板、オートバイやモーターボートの運転までこなす等多芸かつ多趣味。運動神経も抜群で小柄だが腕立て伏せも何回かこなす等、筋力も中々のものである。
勉強さえできれば基本的に優秀。

ちなみに、デュエルの強さの主因は「引きの強さ」と明言されている。アストラルに行っても問題なさそうである。
だが、その引きの力は翔との特訓で描写されているが、ゲームやシミュレーターでは反映されないらしい。(バーチャルリアリティーで自分がドローする場合別だがよってLINK VRAINSの世界ではやって行けなそうだけどなんとかなりそう)
あくまで彼の場合は「信じるデッキとの絆」で引きの強さを得ているため、デジタルな世界では勝手が違うのだろう。

【性格面】

遊戯王シリーズの主人公としては珍しく、結束より自分を優先する万丈目とは違うベクトルの俺様系。
それでいて不器用ながらも決して薄情な人間ではなく、仲間を疎んじてはいない。
むしろ、挫折する度に十代は精霊や仲間たちが彼を支え、叱咤激励する事で乗り越えている。

ある意味彼は、最も仲間がいないと駄目になってしまう人間なのである。

敗北と挫折を知る度に強くなるのが十代の長所にして魅力と言える。
少年は人生の辛さを経験し、それを乗り越えることで真の強さを手に入れるのである。


【子供から大人へ】

十代の経験した「挫折からの再起」は、異次元世界編においてメインテーマとして描かれている。

セブンスターズ編から光の結社編にかけての十代は、デュエルを楽しむことを最優先し勝ち負けには拘らない、ある種のリスペクトデュエルに近いスタンスを持っていたが、それは同時に、デュエルの世界で生きていく上で避けては通れない「楽しめないデュエル」(勝敗が生活や境遇、極端には生死に直結するような対戦)への心がけが全く出来ていないことを意味している。

元々恋愛沙汰や座学など、苦手な分野に対しては頭から理解を投げ捨てる悪癖があり、極端なことを言ってしまえばこの頃の彼は「自分のやりたいことにしか興味がない子供」である。
加えて上述したように薄情でも無責任でもないのだが、この時期の十代にとって責任の取り方というのは加減算による埋め合わせであり、それこそ命を失うなどの「取り返しのつかない/個人で責任のとれない失敗」にはこの方法論は通じない。

そして、それを理解していなかったために、この時期の彼には「自分の失敗が原因で他人が被害を受ける」可能性を考慮できていないという致命的な欠点があった。*1

この在り方は、光の結社編までは逆境にも挫けない強さ、逞しさとして働いていたが、それは上記の通りどんな事態でも「デュエルを楽しむ余裕」があったからこそ成しえたことである。

佐藤浩二との対戦を境に次々と降りかかる「楽しめないデュエル」の連続で、無自覚のうちにアイデンティティを揺るがされた結果、その在り方は「自分のやりたいことだけを優先し周りを顧みない」暴走として発露。
ヨハンを助けるため異次元世界に赴いた際にも、「無敵将軍 フリード」の護っていた村を守るため戦った結果、暗黒界の軍勢に気づかれて襲撃を受けフリードが戦死するという事態を招いており、まさに上述した「自分の行動で他人が被害を受ける」事態に直面している。

これら、異次元世界編での大きすぎる挫折と再起、ダークネス編から最終話での初心への回帰を経て辿り着いたのが通称「二十代」である。
誰とでもデュエルが楽しいわけではなく、またその戦いに重大な責任が伴うこともある。
最終話以降の十代は、それを引き受ける強さと覚悟を手に入れて、なおも全力でデュエルを楽しむ心を忘れない、かつての純粋さに心の強さを兼ね備えた最強のデュエリストと言える。


【能力】

子どもの頃の夢は「宇宙を救うヒーローになること」で、それがきっかけでデュエルを始めることになった。

幼い頃からカードに宿る精霊を見ることができ、世界の命運を左右する重大な局面に幾度も対峙している。
ネオスペーシアン達からは「正しき闇の力を持つ者」と呼ばれている。
しかし、正しき闇の力の奥底には「覇王」と呼ばれる邪悪な闇の力が眠っている。

実はとあるカードと浅からぬ因縁があり……。


【デュエリストとして】

E・HERO(エレメンタルヒーロー)を主力とした融合主体のデッキを使用。
その中でもE・HERO フレイム・ウィングマンを「マイフェイバリットカード」と称して愛用している。
幼少期はユベルを召喚するデッキを使用していた(デュエルリンクスでの彼の初期デッキはユベル以外のこのデッキを再現している)。

第2期でのエドへの敗北の後、新たなE・HEROネオスを入手。
更にネオスとコンタクト融合することで新たな力を発揮するネオスペーシアンモンスターを加え、デッキを強化している。

また、覇王十代と化していた時期には、闇堕ちしたE・HEROというべきE-HERO(イービルヒーロー)を使用。
E・HEROを「融合」ではなくダーク・フュージョンで融合させる事で誕生するモンスターであり、通常のE・HEROよりも強化された効果を持つ。

また、憧れのデュエリスト『武藤遊戯』から譲り受けた「ハネクリボー」のカードを大切にし、「相棒」と呼んでいる。
その割によくコストとして手札から捨てられている気がする……出番が多いということにしておこう。

E・HEROやネオスペーシアンは融合しないと非常に貧弱なのだが、
融合は素材1・素材2・融合と最低でも3枚のカードを要するため、非常に手札消費が荒い。
コンタクト融合体の性能が当時から微妙だったのと、鬼畜モグラの性能を考えれば、下手に融合しない方がOCG的に(ry

初期にはすでに現実では禁止カードになっていた強欲な壺や「悪夢の蜃気楼」を多用してなんとか手札を補充していた。
後期には墓地のモンスターを融合できる「ミラクル・フュージョン」や「ミラクル・コンタクト」の登場でやや手札消費は減ったものの、「スペーシア・ギフト」や「ホープ・オブ・フィフス」といった独自のドローカードで手札を補充する光景は最後まで多かった。
その割にダークネス編序盤では手札融合→融合解除→ネオス召喚という超絶アド損ムーブをかましているが……。

融合の持つ無限の可能性を体現した人物。
E・HEROを次々と融合し新たな可能性を生み出し続ける彼を、アムナエルは「究極の錬金術師」と評している。

とりあえず『E・HERO』『ネオスビート』『コンタクト融合』『ハネクリボー』『その他』を混ぜたデッキという
ぶっちゃけ高レベルモンスターごちゃ混ぜの遊戯よりタチの悪いデッキが怖ろしい。

一方HERO系以外でアニメでは「ダンディライオン」「カードガンナー」「アームズホール」「オネスト(これは一応藤原のカードだが)」
漫画では「ライオウ」等とんでもない数のガチカードを産出しいることから、
HEROとは関係ないカードが強い、とかいわれたりもした。

この手の作品にありがちな主人公無敗伝説なんて事はなく、カイザーとの初戦を筆頭に定期的に負けている。
ただし十代は歴代主人公と比較してデュエル回数がおおよそ2倍ほどとブッチギリで多いため*2、勝率では歴代でも上位に位置している。


【活躍】

アニメ一期

物語は彼が入学試験に遅刻する場面から始まる。 (エロゲーみたいってツッコミは禁句)
道中ある人物からラッキーカードを貰いつつ、デュエルアカデミアに走ってきたが完全に遅刻でとっくに実技試験の順番は過ぎていた。

教官に頼みこむも不戦敗の形で不合格になるはずだったが、
それが校長の耳に入り、特別に試験を受けさせてもらえることになる(そもそも遅刻の原因が電車の事故という不可抗力であったことも理由ではあるが)。

しかし、実技指導最高責任者であるクロノス教諭は「ドロップアウトボーイ」たる落ちこぼれ少年が温情で入学しようとするのが気に食わず、
十代を完膚なきまでに叩きのめして帰そうと、一般の試験官に担当させず自らが試験官になることを決める。
おまけにデッキまで試験用デッキではなく個人所有のガチデッキであり、場内の誰もが十代の敗北を確信するが、
彼のカードの引きの強さに勝るものはなく、十代はクロノス教諭に逆転勝利を収め見事入学を果たす。

だが、学力は110位と最低クラスなため、寮はデュエル・アカデミアで最も低いオシリスレッドに配属される。
彼以外のオシリス・レッドの学生たちはまさに無気力(どう見てもニートです。本当にありがとうございました)そのもので、他寮からもバカにされていたが、十代はその活躍から皆から一目置かれるようになっていく。
万丈目とのデュエルでラー・イエローに昇格する権利を得たが「俺はここが気に入っている」と自らの意思で残留した。

そして様々な強敵デュエリスト、そしてカードの精霊達(カイバーマンおジャマトリオBMG等)との出会いを繰り返し、大きく成長を遂げる。
やがて「セブンスターズ」や「三幻魔」と対峙することになるがこれを退け、世界を危機から救った。

まだ無邪気な子供らしい十代だった頃。
ラスボスの影丸に勝利した後「ガッチャ、楽しいデュエルだったぜ!」と言ってのけるのが、この頃の彼らしい。
また当初はひどい常識人であり、精霊と会話できるくせに千年アイテムなどのオカルトを否定していた。


アニメ二期

エドとのデュエルに完敗し、自らの信じる楽しいデュエルを否定されたことで、カードの絵柄が見えなくなってしまう。
しかし、新たなる切り札「E・HERO ネオス」や、宇宙の戦士「ネオスペーシアン」達のカードを手に入れたことによって復活。
斎王に洗脳された万丈目と明日香の正気を取り戻し、斎王に取り付いていた「破滅の光」を打ち破ってこの宇宙を危機を救った。

初の大きな挫折を経験し、デッキ内容を大きく変更した。


アニメ三期

同じくカードの精霊が見える留学生、ヨハンと親友になる十代。
だが、十代の少年期のエースカードユベルの手により、十代と生徒たちはデュエルアカデミアごと異世界に飛ばされてしまった。
それ以前に、十代を恨む「佐藤先生」こと佐藤浩二とのデュエル以降は、その憎しみだけしかぶつけられなかったデュエルと結末にアイデンティティを揺るがされ、これ以降長きに渡り「ガッチャ!」をしなくなる。

ユベルは歪んだ愛情と狂気で十代とその仲間を苦しめるが、
ヨハンとカイザーのデュエルにより生じた莫大なデュエルエナジーによってアカデミアは元の世界への帰還に成功。
しかし、ヨハンは一人、異世界に取り残されてしまう。
十代は仲間と共に再び異世界に旅立つが、事の原因に責任を感じ、ヨハンの身を案じる余り彼に執着するようになってゆく。

その行き過ぎた行動と周りを顧みない発言、そして異世界の住人「暗黒界の狂王ブロン」の計略により、十代に疑念と反感を感じた仲間たちは、十代の暴走でブロンの部下を前に孤立、ブロンに捕まってしまう。

ブロンは超融合のカードを完成させるために仲間達を生け贄とするが、
それにより十代の怒りが遂に爆発。だが同時にその身勝手さに残った仲間たちは十代を見限り、孤独感と怒りだけが虚しく行き場を失い、覇王の力に目覚めてしまった。

覇王と化した十代は、圧倒的なデュエルの実力を武器として瞬く間に異世界に覇を唱え、覇王十代となる。
人々を犠牲に超融合を完成させ、多数の軍隊を引き連れ次々と村を襲撃、虐殺行為で異世界を恐怖に陥れた。

勇者オブライエンとの死闘の末、ジムの形見が遂に十代の心に届き、覇王から元の十代へと戻る。
だが、彼は覇王の頃に行った残虐な行為のトラウマから、彼の代名詞たる「融合」が使えなくなってしまった。
その後、E・HERO達やハネクリボーの励まし、丸藤亮の命を懸けた激励により復活。
全ての元凶であるユベルとの決着をつけに向かった。

ユベルとのデュエルの中で、十代は自らの正体、そしてユベルの正体を知る。
十代の前世はある世界の王子であり、「破滅の光と戦う覇王の力」を持っていた。
王子の親友だったユベルは、王子が大人になるまで彼を守るために自ら醜い竜の姿になった子供であった。
王子はそんなユベルの挺身に涙を流して悲しみつつも彼に対する永遠の愛を誓った。

現世で再びカードとデュエリストとして転生した二人だったが、様々な不幸が重なり、
ユベルはひとえに十代への愛ゆえに暴走してしまい、その結果十代は幼少期のユベルの記憶を失ってしまっていたのだ。
十代は再びユベルの全てを受け入れ、超融合でユベルと自らの魂を一つに。
ユベルとの確執を解消し、十二次元宇宙を危機から救う。

そして、覇王の力を制御した十代は、宇宙を滅ぼす破滅の光との戦いに、ユベルと共に旅立った。


アニメ四期

破滅の光との戦いを終えたようで、オシリスレッド寮に帰還。

印象や身体つきが変化。以前より影のある性格になった。
カードや精霊の力を自在に操れるほか、催眠術等が一切効かないなどのチート能力を手に入れた。
ちなみに力を発動している時は目がユベルと同じオッドアイに変色する。

異世界での苛烈な出来事もあったためか仲間達と少し距離を置いており、物事に対し冷めており、諦観した様子で誰とも関わらず一人部屋に閉じこもっていた。
色々な意味でとても十代には見えないため、この状態の十代は「二十代」と通称されている。


世界を巻き込む危機が発生した事で、十代は再び闘いの中に身を投じてゆく事となる。
藤原(オネスト)との出会いやミスターT、妹を人質に取られ再び十代に挑んできた斎王との闘いなどに勝利。
更に地味なラスボスダークネスを撃破し、またまた全世界を救った。

その変わってしまった性格ゆえ、決め台詞である「ガッチャ」を全く使用していなかったが、
明日香とのタッグデュエルによってデュエルに対する熱さが蘇り、久々に「ガッチャ」を使用した。

卒業式の後、自分と同じような精霊が見える者達の力になろうと一人アカデミアを去ろうとした所をハネクリボーに導かれ、向かった先に居たのは伝説のデュエリスト、武藤遊戯だった。
ハネクリボーの力によりバトルシティ終了直後の遊戯の元へタイムスリップ、遊戯と最後の決闘を行う。
そして決闘の中で、自分自身が忘れかけていた「デュエルを楽しむ心」を完全に取り戻した。

その後、十代の決闘に心を動かされた闇遊戯が遊戯から交代、神「オシリスの天空竜」を召喚し……



劇場版 遊☆戯☆王~超融合!時空を越えた絆~

劇場版でも遊戯遊星と共にパラドックスと戦った。
卒業から数年後という設定のため、実は遊戯を越えて一番年上。

デュエルを楽しむ心を取り戻し、尚且つ憧れの遊戯に再び会った為か、
やたらとテンションが高く二十代なのに十代時代の性格に近い。そして可愛い。ユベルがデレるのも納得である。

当然のごとく過労死を過労死させた。

そしてこっそり披露する加々美んによる顔芸猪木顎


【作中の主な発言】


・十代
「ヒーローにはヒーローに相応しい戦う舞台ってもんがあるんだ! フィールド魔法、スカイスクレイパー!!」
「ガッチャ!」
「このドローで世界がガラリと変わるかもしれない。そう思うとワクワクしないか!?」
「デッキからドローするカードは、希望そのもの! デュエルの面白さは、自らの手で希望を引き当てることだ。お前に、オレの運命を決めさせはしない!」
今お前、どうやってこのターンをしのごうか、頭捻ってるだろ? お前は今まで、デュエルを自らの運命を証明する手段としか考えていなかった。だけど、全てをお前の言う“運命”に委ねるわけには行かないとわかった時、どうやってデュエルしようか考え始めたんだ! それって、デュエルを楽しんでるってことさ! さぁ、楽しいデュエルをしようぜ! デュエルってのは、自分のデッキを信じて、全力で敵に向かっていくしかないんだぜ!
「生かしておくかあぁぁぁぁ!!」
「お前の仲間は、オレが必ず助け出す! そしてヨハンも! フリードのように、たとえ命を失っても、どんな犠牲を払っても、オレは!!」
「ぶっ倒しても! ぶっ倒しても! ぶっ倒しても! オレの怒りは収まらない! オレの仲間たちはもう蘇らないんだ!」
「嘘をつくなぁぁぁぁ!」
「オレは、自分の意志のもとに戦う!」
「自分の心の闇を乗り越えてみせる! デュエルだ!」
「オレは子供から大人になるために、今から旅に出る。……ガッチャ!」
「超融合を発動! オレとユベルの魂を一つに!」

・覇王
「我が名は―――『覇王』。この世界を支配する者」
「悪を倒すためなら悪にでもなり、この弱肉強食の世界を力により支配しなければならない」
「闘わない戦士に興味は無い」
「ダークフュージョン!」
「欺瞞だな」
「邪魔立ては許さん」
「負け犬の戯言に真実はない!」
「手札を一枚、墓地に送り――見せてやろう。心の闇が作り出した、最強の力の象徴! 絶対無敵、究極の力を解き放て! 発動せよ、超融合!!」

なぜならお前の言う通り、オレは覇王だからだ! お前が何度攻撃してこようが……オレが勝つ!
「ユベル!お前が光の波動を受け、悪に染まり、一人復讐の想いに燃えている間、オレにはたくさんの仲間が出来た。そして皆から教えられたんだ。本当の愛とは、宇宙を包むように広く、大きく深い。お前の言う愛は、独りよがりの思い込みに過ぎない!」

・二十代
「悪いが、今のオレはそんな生ぬるい手は使わない!」
「オレにそんな小細工は通用しない」
「……あの時と、一緒だな」
「バカの一つ覚えでも、永遠のマイフェイバリット・ヒーローさ!」
「くっそー! ちゃんと授業受けとくんだったー!!」
「確かに運命には、生まれながらにして、変えられない種類のものがあるかもしれない……だが、40枚のカードの組み合わせに、無数の戦略があるように、限られた選択肢の中から、自分に最も相応しい生き方を選ぶことはできるはずだ!」
「見るんだ、お前たちが握ったカードを!たった1枚でいい、きっとそこにあるはずだ!そいつを使って、色んな奴と戦った記憶が!最初は何の変哲もないただのカードだったはずだ。それが、誰かと戦うたびに、戦った奴と分かち合う喜びや悲しみ、怒りや憎しみ、その記憶がカードには染み込んでいく! それは、お前たちが頑張って来た歴史なんだ!それこそが絆なんだ!だから信じろよ、自分たちのカードを!思い出せよ、そのカードで戦った奴らの顔を!そいつらこそが、本当の仲間さ!辛くなった時、オレたちの未来を支えてくれる!カードを信じる限り、いつだって一人じゃない!未来に絶望なんかするな!オレたちは、まだ何にもやり遂げちゃいないじゃないか!」
「オレのいる限り、いや、オレ達デュエリストが自分の可能性を信じる限り!お前の出番は、ずっと先だぜ」
「デュエルが、誰とでも楽しいわけじゃないことを知った。デュエルに重大な責任が伴う時があることも知った。それを引き受ける覚悟が、大人になるということで…けど、けして忘れちゃいけないことがある。それを……この人なら、この人の強さなら、取り戻させてくれる」
「オレは、ただ走り続けるだけさ! 真っ直ぐ、真っすぐ……真っすぐ前を見つめて! ガッチャ!!」
「これ、未来のデュエルディスク?」
「ブラマジキタ――!!」


【漫画版】

基本的な設定は同じだが、決闘者になるきっかけは世界一のプロデュエリスト響紅葉と病院で出会ったからである。
そして紅葉が決闘者を引退するときに彼のデッキを託された。

E・HERO ジ・アースなどの漫画オリジナルE・HEROを使用するが、第1話ではワイルドマンやバブルマンなどを使用しており、子供の頃はアニメ版E・HEROを使っていた。

更にエド・フェニックスとのデュエル以降では新たなHERO「M(マスクド)・HERO」を使っていたが、
とうとうM・HEROを使ったデュエルで勝利をおさめることはアモン戦以外なかった……

性格はより少年漫画風に変更されている。

こちらではハネクリボーがデュエルのエンドカードになったり物語のキーカードになったりして存分に活躍している。

また、引きの強さはアニメ版同様に優れているが、
彼をよく知る決闘者達は十代の引きの強さを彼の実力の根幹とは考えず、
単純にデュエルそのものに対して『強い』と評している。

一方で、遊戯王主人公の中では珍しいほど負けたイメージが強め。カイバーマンみたいなコメディ回とかではない、後に尾を引く敗戦が多いせいだろう。
盤外でインチキ負けたら自殺宣言されてやむなくでなく、ゲームなら主人公が勝つまで進行しないイベントみたいな場面で割と普通に押し負けて、相応のルート展開になる。
エドに負けたのもありM・HEROを組むのだがリベンジ機会はなかったし、サンダーでない万丈目には逆にリベンジされて再度雪辱機会はなかった。(その万丈目も、堕ちないカイザーには負けたっきりだが。)
また、後半はアニメ側の事情で展開が巻かれたからではないかとも囁かれるが、定かでない。

エピローグでは見た目が二十代になっていた。


【余談】

  • 異世界旅行
作品の中でかなりの数の異世界に赴いている。
登場した世界だけでも

「現実世界」
「墓守の世界」
「温泉とつながっていたカイバーマンの世界」
「ユベルの砂漠世界」
「高レベルモンスターが支配する世界」
「ユベルの決闘場」
「バトルシティ」

三沢大地曰くこの世は「十二次元宇宙」とのことで、12の異世界が存在するらしい。
ユベルは十二の次元を超融合させることで十二次元宇宙の破滅を目論んでいたが、十代によって阻止された。
きっとアストラル世界やバリアン世界も十代に救われているに違いない。


  • 由来
名前の由来は遊戯&城之内と同じく「友情」。「遊城」を音読みしてみよう。

また、「十代」には「十代の人たちにこそ彼のメッセージを受け取って欲しい」という願いが込められている。
なんとなくキッズ向け、あるいはネタアニメと見られがちなGXだが、「子供から大人への成長」というかなり正統派なテーマを持つアニメでもある。

後に画集で和希が明かしたところによると
  • 初代がダークな話と思われたので(上述したテーマを考えて)感情移入できる熱血主人公にした。
  • しかし、そんな十代はどんな壁もやすやすと乗り越えてしまったので、3期以降は明るい少年が大人になるための壮絶な試練を課した。
とのこと。ただ、具体的に何がとは言ってないが「やりすぎた」とも評している。十中八九ユベル関連だろうが……。

だが、もしあなたが大人になろうとしている十代の青少年ならば、ぜひGXを観てほしい。
大人になるために足掻き続ける十代の姿に、何か思うものがあるはずだ。




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最終更新:2025年04月26日 12:15

*1 仲間たちの方にも、十代の八面六臂の活躍により彼に依存している部分があり、十代ともどもそれに気づいていないことによる齟齬が発生していたため、これも孤立の一因と言える。

*2 セブンスターズ相手に実に7人中5人を倒したのは彼である。特に顕著なのはこれだが全体的に仲間が勝つんじゃ?みたいなところでも仲間の敗北→十代がリベンジという展開が多かったのも起因している