ドクター・ケンプ/月形剣史

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ドクター・ケンプ/月形剣史 - (2017/02/14 (火) 21:03:42) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/01/28 (木) 13:22:02
更新日:2024/04/16 Tue 18:52:40
所要時間:約 9 分で読めます


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こういう知性を感じさせない言葉は言いたくないのだが……くたばれ!


超獣戦隊ライブマンの敵組織、改造実験帝国メス武装頭脳軍ボルトの幹部にして元科学アカデミアの学生。

演:広瀬匠


【概要】

本名は月形剣史。

第1話にて仙田ルイ尾村豪と共にボルトに寝返り、同時に矢野卓二と相川麻里を殺害した張本人。
ルイと同様に科学アカデミアに大教授ビアスから送られた暗号を解読し、ビアスにスカウトされる形でボルトへの参加を決意。
以後はドクター・ケンプと名乗り、他の幹部と競争する形でライブマンへ挑んでいく幹部の一人となった。
科学アカデミアではレッドファルコン/天宮勇介の友人であり成績優秀者ではあったが、科学アカデミアの宇宙開発プロジェクトを「バカバカしくてやってられませんよ」と切り捨て、星博士に反発していた。


【人物】

少なくとも科学アカデミアに入る前から学業優秀な人間であったのは間違いなく、入学後も主席を修めるほどの成績を誇っていた。
また、ドクター・ケンプとして悪の道に走るまでは、劣等生だった勇介とも打ち解けて友人になり、屈託なく夢を語り合えていた時期もあった。
結構なイケメンであるうえに天才、しかも人柄も悪くないという高スペックな彼の唯一にして最大の欠点は、己の実力に自惚れる極度のナルシストだということであった。
どれくらいナルシストかというと、「自分に話しかけてくる女性=自分に好意を持っている(自分に気に入られたがっている)」と何の疑いもなく信じ切ってしまえるほど。

ドクター・ケンプとしては基本的に冷静に作戦を遂行するものの、なまじプライドが高すぎることもあってか、ひとたび形勢が逆転すれば激しく狼狽するなど、典型的なエリート・ナルシスト系悪役と言える。
精神的に未熟な故か、自分に目をかけてくれるビアスへの忠誠心は非常に強い。他の幹部がビアスの行動を疑問視するようになっても、最後までビアスを信奉し続けた。

EDでもよく目にする、ケンプが手にする薔薇は自身が開発した絶対に枯れない薔薇「ケンジローズ」。
本編開始前、とある少女の願いを叶えるために作り出されたこの薔薇は、絶えず栄養を与えていれば絶対に枯れることなく、あらゆる環境で咲き誇ることができるという性質を持っている。
戦闘時でも愛用武器であるブーメラン「スプリットカッター」と併用しこの薔薇を使っている。
ケンジローズのエピソードは彼の本質を体現した美談であるのだが、自分の名前を品種名にするあたり、やっぱりナルシストというか自己顕示欲は強いらしい…。

作成した頭脳獣は人の怒りをエネルギーとして吸い取るイカリヅノー、街を迷路に変えるメイロヅノー、人形を操るピエロヅノーなど。
第23話からの「ギガ計画編」では新種の合金である「新合金ギガゾメタル」を開発、その合金を利用して鍛えた剣を頭脳獣ケンヅノーに与えてレッドファルコンの愛剣・ファルコンソードを折ったり、巨大ロボット「ギガボルト」でライブロボを戦闘不能にまで追い詰めている。
このように科学者としては尖った特徴こそないが、一つの分野に特化した天才ではなく、様々な分野に幅広く精通している汎用性の高い天才である点が特徴となっている。
しかし度重なる作戦の失敗からビアスの叱責を受け続け、そのプライドは日に日に擦り減っていくことに……。


美獣ケンプ


見たか!大教授ビアスの下で2年間身に着けた、この科学力を!!

ケンプが戦闘時に変身する獣人形態。
青い羽毛と胸部の一つ目が特徴で、ウインクひとつで衝撃波を放つケンプ・ビューティフルアイや虹色のオーラを放つケンプ・ビューティフルレインボーといった技を使いライブマンを苦しめる。
己の技にビューティフルとつけるあたり、この頃は「強さと美しさの両立」を掲げるナルシストここに極まれり、といった感じだった。
ギガゾメタルが開発されてからはこれを利用した長剣も使用している。


【16才ケンプ恐獣変身!】



ブッチー「見たか皆!?ケンプがドンケツになったダスよ!たったの350点!ビ〜リビリビリのビリっけつダスよ!」

350点?350……嘘だ……何故、何故この俺が!?

ビアス「愚か者め!常に自分が1番と自惚れ、慢心していたからだ!」

「私から見れば、取るに足らぬ才能に胡坐をかき、命を削るほどの努力をしなかったからだ!」

お、お待ち下さい!!ビアス様!!斯くなる上は、「恐獣変身計画」を実行に移して御覧に入れます!

ビアス「“恐獣変身計画”?」

そうです。美獣ケンプより更に強く恐ろしい、恐獣ケンプに生まれ変わる、まさに命懸けの大計画です……!

第37話では幹部全員の前でビアスによる成績発表が行われたが、彼は最下位である350点と評されてしまった。
追い詰められた彼は、とうとう美しさを捨てて戦闘力に特化したパワーアップを行う「恐獣変身計画」を実行。海中のシャコガイ型カプセルの中で全裸になり、恐獣化の実験を進めた。
しかし彼は実験の途中で16歳の頃の記憶と精神に退行し、人間・月形剣史としてJKの制服に着替えたブルードルフィン/岬めぐみと心を通わせる。

コスモスの薀蓄を延々と語ったり、めぐみは自分に気に入られたがっているとご丁寧にも口に出して発言したりと、ナルシストで自意識過剰な点は16歳の頃からブレていなかったものの、怪我をしためぐみを気遣う優しさを見せ、人間としての感情を取り戻したかに見えた。しかし……。


350……350?……350……350……350……350点!ハッ、ビアス様!

めぐみ「どうしたの!?」

誰が真の天才か、見せてやるのだ!どけ!!

見せてやる!

めぐみ「剣史!行かないで!!」

めぐみのツインブレスに内蔵されている時計の「3時50分」の表記を見て記憶を取り戻してしまい、全裸になりながら全力疾走し、海へ飛び込む。
再びカプセルに入ったケンプは頭脳獣サメヅノーのエネルギーを浴び、美獣ケンプを超えた戦闘形態、恐獣ケンプへと姿を変えた。


恐獣ケンプ



ブルードルフィン「ケンプ!あなたは……」

見たか?これぞ…恐獣ケンプ!

ブルードルフィン「恐獣ケンプ?」

美獣ケンプより遥かに強く、恐ろしくなったところを見せてやる……!

強化されたケンプの新たなる戦闘形態。
青い羽毛に包まれながらも甘いマスクを忘れなかった美獣時代とは打って変わってデーモン閣下めいた白塗りの顔に漆黒の装甲、胸部に生えた獣の顔と、悪魔にも似た禍々しい姿が目を引き、戦闘力も今までとは比べ物にならない。
無数に放つ触手ケンプ・テンタクルや超高熱火炎を纏い突撃するケンプ・デーモンフレアといった強力な技でライブマンを苦しめた。


【顛末】

その後は千点頭脳を目指して数々の作戦を手掛け、とうとう幹部がマゼンダと自身のみとなった第46話にて920点を与えられる。
さらに自身の最高傑作たる最強の頭脳獣・バトルヅノーを完成させた功績により、960点に加点されるに至った。
しかし、かねてから実力に胡坐をかいて慢心する悪癖をビアスから指摘されていたにも関わらず、


最早千点頭脳は俺に決まったも同然!

どうだ嵐、羨ましいか?とは言ってももうお前のような馬鹿には、縁の無い世界の事だがな。

まさに最高傑作の頭脳獣……!おぉ……こんなものを作り出すとは、我ながら己の頭の良さに惚れ惚れするぜぇ!

こんな下品な言葉は使いたくないのだが、馬鹿は死ななきゃ治らねぇようだな!

身の程知らずの馬鹿どもが!わざわざ死にに来るとはな……歓迎するぜ!

思い知ったか!?貴様らがいくら足掻いたところで、所詮我ら天才には敵わんのだぁ!

などとやライブマンを嘲笑し慢心に慢心を重ね、点数こそ上がったものの、その小物振りにも拍車がかかっていく。
挙句、マゼンダの最期を目の当たりにして千点頭脳に達した者は自身の脳を奪われることを知ったにも関わらず、第48話では


丈「正気かお前!?脳を…取られちまうんだぞ!!」

めぐみ「マゼンダの…悲しい最期を忘れたの!?」

黙れ!マゼンダはビアス様の真の弟子ではなかったのだ。

真の弟子ならば心から愛し、尊敬するお方の為には全てを投げ出せる筈!

脳を捧げるという事はな、ビアス様の中に生きるという事なのだ。

この世で最高の天才……世界を支配する最高のお方の中に!

と発言し、(行くところまで行きついて、それしか道が無かったのもあったとはいえ)最早狂信とでも言うべき思想に染まってしまったことを見せつけた。そして

ドクター・ケンプ、遂にここに、宿敵ライブマンを倒したぞ!

と、(形式的に)ライブマンへの勝利を宣言し、とうとう千点頭脳に認定されたケンプはガードノイド・ガッシュが持ってきた頭脳摘出カプセルに身を委ね、自分の意思でその脳をビアスに捧げた。

偉大なるビアス様。ドクター・ケンプ……今、この身を捧げましょう!

残った肉体も恐獣ケンプを素体とした恐獣ヅノーとなり、ケンプは完全に人間を捨ててしまったのであった。

勇介「ケンプ…そこまで人間を捨て去ったとは……!」

そして最終決戦、ヅノーベースに乗り込んできたレッドファルコンに追い詰められたビアスは、彼の脳から若さを吸収することで少年王へと若返るのであった。

最終的に恐獣ヅノーはスーパーライブロボに倒されたが、ケンプの脳は最終回にてめぐみとビアスの舌戦を聞き、


俺も……、俺も戻りたい……。懐かしい、子供のあの日へ……。

やり直せるなら、もう一度……!

という意思を抱き、自爆。ビアスを少年王から元の姿、そして本性である老人の姿に戻すに至った。

エリートであるが故のジレンマを持っていた彼ではあるが、科学アカデミア入学以前は「人類のさらなる発展」という目標を持っており、入学後もその為に突き進んでいた。
実際に少女の願いを聞き届け、勉学で忙しい合間を縫って「ケンジローズ」を作成してプレゼントしたり、ボルトに入ったのも「自分の頭脳は人類の発展のため」という目標を捨てたわけでなく、ビアスの師事の元にボルトに尽くすことでそれが最終的に目標の達成に繋がって人類の為になると信じていたからでもある。
その危うい純粋さが暴走しないよう、めぐみのように時としてその行いを諌め、フォローすることのできる人間にもっと早く出会えていれば、もしくはケンジローズを作った動機を胸に慢心せず謙虚にアカデミアでの研究に励んでいれば、あるいは信じる相手を間違ったりしなければ、共に夢を語り合った勇介との友情がもう少しでも強ければ、違った人生を過ごせていたのかも知れない。


【余談】

2001年夏にリリースされたVシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』にて、復興した科学アカデミアの郊外に剣史とルイの墓が卓二と麻里の隣に建てられていることが判明。
Gフォンの導きでガオイエロー/鷲尾岳が彼らの墓前に立つ勇介と遭遇し、岳を追い現れたデュークオルグ・ヤバイバが「おあつらえ向きに墓まであるじゃねえか!」と剣史の墓を踏みつけた際、「貴様ぁぁぁ……その足をどけろォォォッ!!」と勇介が激怒、レッドファルコンにチェンジし怒りの刃を叩き付ける場面はライブマン視聴世代ならずとも燃える名場面となっている。
その後、ドリーム戦隊・剣の戦士代表として岳に稽古をつけてはぐれハイネス・ラクシャーサとの決戦に向かった。



まさに最高傑作の項目……!

おぉ……こんな追記・修正を行うとは、我ながら己の頭の良さに惚れ惚れするぜぇ!

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