SCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JP

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SCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JP - (2022/03/09 (水) 18:34:44) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2018/05/01 (火) 00:49:52
更新日:2024/03/17 Sun 01:59:34
所要時間:約 8 分で読めます

SCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JPとは、怪異創作コミュニティサイト「SCP Foundation」に登場する 僕たち オブジェクト (SCiP) のこと。この番号は僕が 私が提案して 希望した 可決された 結局全部採用になった けんかが起こるよりはマシだよね 僕達の 総意で決められたものである。



アニヲタWikiでは 自由に書いていいんだって 報告書でない以上は許容される 報告書の記事なのに 編集ボタンを見つけるのに苦労したんだ 僕達流で これが僕達だ アイデンティティ やっぱり統一すべき 埒が明かない できるだけ一つを目指して書くことにする。 それがいい そうしよう


見てわかる通り ひとりじゃない 複数の 僕達は

ねえ
書く場所がちがう


そこに書いたら注意書きにならないでしょ











































SCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JP(SCP-1833-JP)とは、怪異創作コミュニティサイト「SCP Foundation」に登場するオブジェクト (SCiP) の一つ。

項目名は……

僕達はまだ収容されていない上に生まれ育ちから途中で役立った情報に関しても微塵も掠っていなかったんだけど財団に関しての理解は得ているからいつかうまい具合に着地出来る立ち位置が見付かったら良いなと思いながら今日も隠れて製作物のチェックと卵を潰す僕達 ここ何でも書いていいの?

圧巻の134文字。SCP記事の項目名としては最長である。

オブジェクトクラスは……

Keter 不服だけど間違っていないんだろうね Euclidになりたい 心はいつでもSafe Anomalous。今の所はちらっと。


違和感とツッコミどころの塊のようなプロフィールだが、先に言っとくとこのオブジェクト、DecomissionedされてないしJokeオブジェクトでもない。正規ナンバーの、ちゃんとしたオブジェクトなのである。



SCPオブジェクトとは


……改めておさらいするが、
SCPオブジェクトとは「放っておけない危ない奴ら」であり、財団の仕事はそいつらオブジェクトをとっ捕まえて閉じ込める(収容する)ことである。
で、そんな危ない奴らの閉じ込め方を書いた取扱説明書がSCP報告書なのだ。
当然ながら、すべての記事は報告書としての形式を守って書かれている。ねこ?あいつは知らん
では、なんでこいつの報告書はポエムみたいになっているのか。
その理由は、以下を見てもらえればお分かりだろう。


自発的収容プロトコル(Selfly Contain Protocol): 今の所僕達はきっと研究員のどこかの穴から出て来たシデムシとして指定されているだろう。普段の僕達は千葉県の中で間引きと製作物の整備を行いながら隠蔽工作が済んだ洞穴の中に隠れている。移動はしない、出来ない。調査はロボトミー手術を行った鳥や虫によって長期的に行う予定。


そう。
SCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JPのこの報告書は、オブジェクト自身のお手製なのだ。


性質と来歴


SCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JPは、シデムシ科*1っぽい昆虫の集まりからなる群体型のオブジェクト。
生態は普通のシデムシと同じく屍肉やゴミを漁る無害なもので、単体では特に際立った危険性はない。
が、こいつの異常性は集まった時に発揮される。

このシデムシ、群れになるとその数に応じて個々の知能が飛躍的に上昇するのである。それこそ、人類の科学知識を凌駕したトンデモマシンを発明できるレベルで。
性質上何をするにも団体で行動することになるので、群れ全体の行動はシデムシによる“総会”で決定され、文章を書くときはそれぞれが思いのままに意見を書き連ねる。報告書全体がすき間に感想や自己主張が混じった不思議な文体になっている理由はこれ。SCPナンバーに無数の数字が連ねられているのも、同じ理由だろう。

彼ら自身の調査によれば、もともと異常性を持っていたのはシデムシではなく、彼らが住み着いていた犬の死骸だったらしい。その犬の死骸から異常性を獲得した最初のシデムシ……通称「ビッグママ」が子を産み落とし、その子孫が現在のSCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JPとなった。
その後順調に数を増やしていったシデムシ達は、たまたま拾った携帯端末から「財団」なるものの存在を、そして自分たちが「オブジェクト」として収容される存在であることを知る。携帯端末を通して文章を書く術もこのとき身につけたようだ。

個体数が増えるに従って、彼らの知能や技術力は向上していった。
食料となるうじ虫の牧場を作ったり、上述した携帯端末を充電するためのバッテリーを開発したり、落ちているゴミの種類から自分たちの居場所を測量してみたり。中には、前衛芸術として壁に絵を描いた個体もいたようだ。
記事中で自ら「異常性を示す」と述べているあたり、SCPオブジェクトらしく振る舞おうと考えたのかもしれない。

ただもともとの性質が大人しかったのか、彼ら自身は人類を簡単に滅ぼせる機械を作りながらも使おうとはしていない。
むしろ「技術力が財団を上回っちゃった!このままだと財団がボクらの管理に困るから技術力落とそう!」と自分たちの個体数管理をするくらい財団に協力的。
「財団を支配せよ!」「地区一帯を俺たちのものに!」と主張する過激派も中にはいたようだが、それでも「安全に生きるために、財団に収容してもらおう」という考えが大多数を占めていたようだ。
人類としては、シデムシの議会で財団に攻め込む法案が通らないよう祈るばかりである。

また携帯端末を通して言葉を学んだ彼らは、人間の研究員との交流も試みている。その内容は以下の通り。



対象: エージェント・シャッポ

僕達代表名: 山田中本井 三郎 酷い名前だ

付記: 総会の結果に基いた、身近な研究員との初回接触ログ。財団用の携帯端末に対して機械音声によるアプローチを試みる。

<開始, 2014/04/22>

(通信を開始する。4回目のコール音後通話に応じる)

エージェント・シャッポ: はい、こちらエージェント・シャッポ。

僕達: こんにちは、エージェント・シャッポ。

エージェント・シャッポ: はい…えっと、どちら様でしょうか。

僕達: 急な話で申し訳有りませんが、財団を知る者とは確かです。

エージェント・シャッポ: 財団?(約3秒間の物音)すると貴方がたは我々に協力したいのだと?

僕達: えーと、そういう事になります

エージェント・シャッポ: ええ、それでしたら後々に…いや、ちょっと待って下さい。

僕達: はい。

エージェント・シャッポ: (約15秒間の保留)どういう事ですか?

僕達: 追々話します。

エージェント・シャッポ: 逆探知を図った結果、貴方がいる場所は東弊重工の拠点との結果が出ていますが。

僕達: えっ

<終了>

補遺: 同年4月29日、世界オカルト連合の部隊が僕達がいた建物、千葉県内にメッキ工場との触れ込みで隠蔽されていた東弊重工への襲撃・制圧工作を行った。既に社員達は脱出していたらしく28日には廃棄物の処理もされなくなり、僕達も今まで過ごした配管内から脱出した。



考察


さて、ここでSCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JPの基本的なデータをもう一度、そして項目名を見てみよう。

項目名:僕達はまだ収容されていない上に生まれ育ちから途中で役立った情報に関しても微塵も掠っていなかったんだけど財団に関しての理解は得ているからいつかうまい具合に着地出来る立ち位置が見付かったら良いなと思いながら今日も隠れて製作物のチェックと卵を潰す僕達 ここ何でも書いていいの?

アイテム番号: [No Number] 略してnn

オブジェクトクラス: Keter 不服だけど間違っていないんだろうね Euclidになりたい 心はいつでもSafe Anomalous。今の所はちらっと。


読んで字のごとく、こいつ、未収容である。
しかも先で書いた通り、この報告書はオブジェクトが自分で書いたものである。ということは、オブジェクトクラスも、収容プロトコルも、インタビュー記録もすべて自己申告であり、どれも正規のデータではない。
そして肝心のSCP財団は記事のどこにも登場しない。かれらの回想で語られるのみである。

どういうことか。
財団はこのシデムシ達のことをまったく知らない、というか会ったことさえないのだ。
記事の最後で明かされるが、彼らが財団のものだと思っていた携帯端末は世界オカルト連合のもので、彼らの電話に応対したエージェント・シャッポは世界オカルト連合の工作員だった。

これが嘘だと思うなら、上の電話ログの最後にある「補遺」をもう一度見返してみてほしい。電話の相手が本当に財団職員だったなら、世界オカルト連合の襲撃が来て財団職員が現れない理由がないのだ。


ここまで来て、SCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JPはあるひとつの疑問に行きついた。
彼らが手にした携帯端末は世界オカルト連合のものだった。
であれば、彼らが「財団の情報」だと思って調べていた携帯端末のデータは世界オカルト連合の情報、ということになる。
もし仮に財団の情報が携帯端末の中に正しく書かれていたならば、彼らは電話する相手を間違えなかっただろう。

また、彼らが財団のサイト内だと思って住み着いていたゴミ捨て場は、要注意団体・東弊重工の施設だったことも、電話から判明した。


SCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JPはなぜ財団の事を知っていたのか?そしてなぜ財団に収容されたいと考えたのだろうか?


彼らが考えたのはここまでだが、読者に対してはもう一つだけ疑問が提示される。
上の通り、SCP-2 11 17 1830 1833 34 35 38 -JPは世界オカルト連合の端末を拾って、その中身を読んで、その結果世界オカルト連合のことを「SCP財団」であると勘違いした。
また、彼らが自分で書いた報告書からは、文体こそ異なるものの、我々の知るそれとおおむね同じSCP財団の姿が読み取れる。
すなわちあの携帯端末の中には、「世界オカルト連合がSCP財団まがいの活動をしている」と思しき内容が書かれている可能性が高いのだ。


我々の知るSCP財団は、どうなってしまったのだろうか?


シデムシ達のあずかり知らない場所で存在しているのかもしれない。知っていながら、実験のために虫を無視を決め込んでいるのかも知れない。あるいは、世界オカルト連合に吸収され、組織としては消えてしまったのかもしれない。
いずれにせよ、その答えを知る術を我々は持たない。













攻撃的な意見を実行するより前に答えは見つかるかどうか。


それとも、このわだかまりは解消してはいけないものかもしれない。

だから追記・修正を繰り返し、僕達は存在する。

まだ見ぬ財団との邂逅を夢に見て。


CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-1833-JP - 僕達はまだ収容されていない上に生まれ育ちから途中で役立った情報に関しても微塵も掠っていなかったんだけど財団に関しての理解は得ているからいつかうまい具合に着地出来る立ち位置が見付かったら良いなと思いながら今日も隠れて製作物のチェックと卵を潰す僕達 ここ何でも書いていいの?
by ShicolorkiNaN
http://ja.scp-wiki.net/scp-1833-JP

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