SCP-1152

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SCP-1152 - (2021/04/10 (土) 15:04:38) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2019/04/18 Thu 23:55:34
更新日:2023/12/13 Wed 00:37:17
所要時間:約 4 分で読めます





このアライグマ、なんか変なんだ。



SCP-1152はシェアード・ワールドSCP Foundationに登場するオブジェクトである。
オブジェクトクラスはSafe。
項目名は『A Common Raccoon/アライグマ』。


概要

SCP-1152は表面的にはProcyon lotor (アライグマ)種の一般的な個体に類似している。
つまりおーざっぱにいえばこれはどうみてもアライグマなのだ。
害獣とされることもしばしばあるものの、『あらいぐまラスカル』の影響からペットとして一時期も人気だったあのアライグマ。

しかし栄養失調なのに75kgも体重がある。

さらにさらに、どういうわけか、こいつのゲノムはヒトゲノムに近いのである。
『なに!?アライグマのゲノムはアライグマゲノムではないのか!?』
という融合使いの叫びも虚しく響く。

そして人にしか感染しない病原体などには敏感であり、アライグマにしてはやけに長い寿命を持つ。
同種のアライグマを含めた他の肉食動物に引き合わせるとそいつらが敵意を向けるという認識災害特性もあり、
基本的に隔離されてサイト-92の檻に入れられている。
現在はうつ状態であり、第五指を欠損しているほか、上述の病気にかかるなどの健康問題が多いため、
財団の獣医によって定期的に検査されている。

財団がこいつのゲノムをサーバーに登録した所、
なんととあるエージェント(黒塗りのためここでは仮にエージェント・新井(仮名)とする)のゲノムと99.87%の一致を示した。
このエージェント・新井(仮名)だが、かつてはサイト-98のエージェントであった。
13ヶ月の間行方不明になっていてKIAとされている人物だが、現在でも死体は発見されていない。

インシデント記録

そんなアライグマだが、こいつはどうやら人間と同じくらいの知能を持つらしく、
またアライグマの前足でできる範囲を超えた器用さをもち、ドアの開閉はおろか、
簡単なマニュアル鍵のピッキングくらいならできてしまう。

そのため、こいつの収容されている檻はマニュアル錠ではなくキーカード式になっているが、
一度派遣されてきたエージェントのキーカードを奪い、サイト-92から脱走したことがある。

その後こいつは再収容されるまでの間に、なぜかサイト-92を飛び出してサイト-98まで移動し、
そこで働いていたエージェント・新井(仮名)の携帯電話を見つけ出し、
エージェント・新井(仮名)の妻に電話を5分間かけていたことが判明している。
その通話記録はもちろん、アライグマの声であったが。

どうやってアライグマは気付かれずにサイト-92まで移動し、サイト-98の間取りを知ったのだろうか。
そしてなぜエージェント・新井(仮名)の妻に電話をしていたのか。

ともかく、アライグマの収容担当者はアライグマに接触する際、キーカードを隠すように推奨されている。

最後に

これがそのアライグマである。



画像出典:http://www.scp-wiki.net/scp-1152 ,by Vorcha, 2020/05/18閲覧
この画像は『 クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス 』に従います。


うーん、どっからどう見てもふつうのアライグマだよなあ…。

関連オブジェクト

SCP-2938 - Unpredictably Reactive Substance(予期せぬ反応性物質)

ネズ公に摂取させると、ネズ公の循環系を置換したり、
水と混ぜると合計した質量のDHMOが発生したり、
冷やすと0℃で水の結晶個体になる謎の液体。


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